英単語学習ラボ

respond

/rɪˈspɒnd/(リスˈポォンド)

第一音節の /ɪ/ は日本語の「イ」よりも曖昧で、口をあまり開けずに発音します。第二音節の強勢(ˈ)に注意し、「ポォ」を意識して強く発音しましょう。最後の /d/ は、舌先を上前歯の裏につけて発音する破裂音です。日本語の「ド」よりも軽く、息を止めてから解放するイメージです。

動詞

答える

質問や要求に対して、言葉や行動で返す。単に情報を伝えるだけでなく、相手への働きかけに応じるニュアンスを含む。

I waited anxiously, but she didn't respond to my email.

私は不安に待ちましたが、彼女は私のメールに返信しませんでした。

友人にメールを送ったものの、なかなか返事が来ない時の、少し心配な気持ちが伝わる場面です。「respond to A」で「Aに返答する」という、非常によく使われる形です。特に、連絡や問い合わせに対して返事をする際によく使われます。

The teacher asked a difficult question, and a student bravely responded.

先生が難しい質問をしましたが、一人の生徒が勇敢に答えました。

授業中、先生からの質問に「答える」様子を描いています。ただ答えるだけでなく、「勇敢に(bravely)」という言葉で、その生徒の行動が際立ちます。フォーマルな場での質問や意見に対して、言葉で「反応する・答える」典型的な使い方です。

Our dog always responds happily when we call his name.

私たちの犬は、私たちが名前を呼ぶといつも嬉しそうに反応します。

名前を呼ばれて、犬が尻尾を振ったり、近づいてきたりする、微笑ましい光景が目に浮かびますね。「respond」は、このように「呼びかけや刺激に対して反応する」という意味でも非常によく使われます。人だけでなく、動物の行動にも使えます。

動詞

反応する

刺激や影響を受けて、何らかの変化や行動を示す。感情的な反応、物理的な反応など、幅広い状況で使われる。

When I asked him a question, he didn't respond at all.

私が彼に質問したのに、彼は全く反応しませんでした。

この例文では、誰かが質問したり呼びかけたりしたのに、相手が何も言わなかったり、返事をしなかったりする様子を描いています。友達が心配して声をかけたのに、返事がなくて戸惑うような場面を想像してみてください。「respond」は、このように「人からの問いかけや呼びかけに答える、返事をする」という、日常会話で非常によく使う基本的な意味合いを持っています。

The fire alarm rang loudly, but no one responded immediately.

火災報知器がけたたましく鳴ったのに、誰もすぐに反応しませんでした。

この文は、予期せぬ出来事や危険に対して「行動を起こす」という意味での「respond」を示しています。火災報知器が鳴り響く中、人々がすぐに避難行動に移れない、という緊迫した、あるいは戸惑う場面が目に浮かびますね。緊急事態や特定の刺激に対して、物理的に行動を起こす際に使われる典型的な例です。

I sent an important email, but my client hasn't responded yet.

重要なメールを送ったのですが、顧客からはまだ返信がありません。

ビジネスシーンでよくある状況を描写しています。重要なメールを送った後、相手からの返信をじっと待っている、少し不安な気持ちが伝わります。「respond」は、このようにメールや手紙、メッセージなど、書面での連絡に対して「返事をする」「返信する」という意味で非常によく使われます。'hasn't responded yet' で「まだ返事がない」という状態を表しています。

動詞

対応する

特定の状況や問題に対して、適切な行動をとる。責任を持って対処するというニュアンスを含む。

She quickly opened her phone to respond to her friend's message.

彼女は友達のメッセージに返信するため、急いでスマホを開きました。

この例文は、「友達からのメッセージに、すぐに返信しようとスマホを開く」という、誰もが経験するような日常のワンシーンを描いています。「respond to 〜」で「〜に返事をする、対応する」という形がよく使われます。ここではメッセージへの返信ですね。

When the alarm rang, the firefighters immediately responded to the call.

警報が鳴ると、消防士たちはすぐに要請に対応しました。

この例文は、「火災報知器が鳴り響き、消防士がすぐに出動する」という、緊急事態での迅速な行動を描いています。「respond」は、このように緊急の呼びかけや要請に対して「迅速に対応する」という意味で非常によく使われます。人だけでなく、組織やシステムが対応する際にも使われます。

The student raised his hand to respond to the teacher's difficult question.

生徒は先生の難しい質問に答えようと手を挙げました。

この例文は、「先生の難しい質問に、生徒が手を挙げて答えようとする」という、授業中の真剣な場面です。質問や問いかけに対して「答える、返答する」という意味でも「respond」は使われます。「answer」と似ていますが、「respond」は「(問いかけなどに対して)何らかの形で反応する」というニュアンスが強いです。

コロケーション

respond in kind

相手と同じように対応する、やり返す

「kind」はここでは「種類」という意味ではなく、「同じような方法で」という意味合いを持ちます。相手の行為、特に友好的または敵対的な行為に対して、同じような態度や行動で応じることを指します。例えば、親切な行為に対して親切な行為で、攻撃的な行為に対して攻撃的な行為で応じる場合に使われます。ビジネスシーンや外交など、バランスを取る必要がある状況でよく用いられます。文法的には「respond」に副詞句「in kind」が続く形です。

respond to pressure

圧力に屈する、または圧力にうまく対処する

この表現は、文脈によって意味合いが異なります。ネガティブな意味では、プレッシャーに耐えきれず、望ましくない行動を取ってしまうことを指します。ポジティブな意味では、プレッシャーをうまく利用して、期待された成果を出すことを意味します。スポーツやビジネスの場面でよく使われ、プレッシャーという状況に対する個人の対応能力を評価する際に用いられます。構文は「respond (動詞) to (前置詞) pressure (名詞)」となります。

respond with alacrity

迅速かつ快く対応する

「alacrity」は「活発さ、敏捷さ、快活さ」という意味を持つややフォーマルな単語です。そのため、「respond with alacrity」は、非常に迅速かつ積極的に対応することを表します。顧客サービスや緊急時など、迅速な対応が求められる場面で使われることが多いです。日常会話よりも、ビジネス文書や公式なアナウンスでよく見られます。文法的には、「respond (動詞) with (前置詞) alacrity (名詞)」の形を取ります。

respond to treatment

治療に反応する、治療効果が現れる

医療の分野で使われる表現で、患者が治療に対して良い反応を示すことを意味します。例えば、薬を投与した結果、症状が改善した場合などに用いられます。「treatment」は特定の治療法だけでなく、手術やリハビリなども含みます。患者の状態を説明する際に医師や医療関係者が使用する専門的な表現です。構文は「respond (動詞) to (前置詞) treatment (名詞)」となります。

respond defensively

防御的に反応する、反論する

批判や非難に対して、自己弁護したり、攻撃的な態度で応じたりすることを指します。相手の言葉を素直に受け入れず、自分の立場を守ろうとする心理状態を表します。人間関係や議論の場面でよく見られ、コミュニケーションの障壁となることがあります。「defensively」は副詞で、「防御的に」という意味です。文法的には「respond (動詞) defensively (副詞)」の形を取ります。

respond in the affirmative/negative

肯定/否定で答える

「affirmative」は肯定、「negative」は否定を意味するフォーマルな単語です。単に「yes/no」と答えるよりも、より丁寧で公式な印象を与えます。会議や法廷など、正式な場面で使われることが多いです。口語ではあまり使われません。文法的には「respond (動詞) in (前置詞) the affirmative/negative (名詞句)」となります。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で頻繁に使用されます。研究対象の反応や実験結果を説明する際に、「被験者は特定の刺激にどのように反応したか(How did the subjects respond to specific stimuli?)」のように使われます。また、先行研究に対する応答や議論を示す際にも用いられます。

ビジネス

ビジネスメールや会議、報告書などで、相手からの問い合わせや要求に対する返答、あるいは市場の変化や顧客のニーズへの対応を示す際に使用されます。「顧客からのフィードバックに迅速に対応する(Respond promptly to customer feedback)」や「市場の動向に適切に対応する(Respond appropriately to market trends)」といった文脈で用いられます。フォーマルなコミュニケーションで使われることが多いです。

日常会話

日常会話やニュース記事などで、人や出来事に対する反応や返答を示す際に使われます。「誰かが話しかけた時に答える(Respond when someone speaks to you)」や「緊急事態にどのように対応するか(How to respond in an emergency)」といった状況で用いられます。SNSのコメントに対する返信など、カジュアルな場面でも使用されます。

関連語

類義語

  • 『返事をする』という意味で、手紙、メール、口頭での質問やコメントに対して答える場合に使われる。日常会話やビジネスシーンで頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】「respond」よりも直接的な返答というニュアンスが強い。質問や意見に対するシンプルな回答を示すことが多い。また、「respond」よりもフォーマルでないことが多い。 【混同しやすい点】「reply to 〇〇」のように前置詞「to」を伴うことが多い点。「respond to 〇〇」も同様だが、「reply」の方がより直接的な返答を意味する。

  • 『答える』という意味で、質問、電話、ドアベルなどに応じる場合に使われる。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】「respond」よりも直接的で、よりシンプルな回答や対応を意味する。質問に対する答えや、要求に対する行動を示す場合に使われる。感情的な反応を含むニュアンスは少ない。 【混同しやすい点】「answer」は名詞としても動詞としても使われる点。動詞として使う場合、「answer the question」のように目的語を直接取る他動詞として使われることが多い。「respond」は自動詞としても他動詞としても使用可能。

  • 『反応する』という意味で、行動、出来事、状況などに対して感情的、物理的な反応を示す場合に使われる。科学、心理学、社会学などの分野でも用いられる。 【ニュアンスの違い】「respond」よりも感情や行動が伴う、より強い反応を示す。必ずしも言葉による応答を意味しない。物理的な反応や、無意識的な反応も含む。 【混同しやすい点】「react to 〇〇」のように前置詞「to」を伴うことが多い点。また、「respond」が意図的な返答を意味するのに対し、「react」は無意識的な反応を含む場合がある。

  • 『認める』『承認する』という意味で、事実、要求、感謝などを認める、受け入れる場合に使われる。ビジネスシーンやフォーマルな場面でよく使われる。 【ニュアンスの違い】「respond」のように直接的な返答を意味するのではなく、受け取ったことや認識したことを示す。感謝の意を伝えたり、問題点を認めたりする際に使われる。 【混同しやすい点】「acknowledge」は、必ずしも具体的な行動や返答を伴わない場合がある。例えば、「手紙を受け取ったことを知らせる」という意味で使われる場合、「respond」のように手紙の内容に答えるという意味合いは含まれないことが多い。

  • 『反論する』『言い返す』という意味で、特に批判や非難に対して、素早く、時に皮肉を込めて答える場合に使われる。日常会話で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】「respond」よりも攻撃的で、感情的なニュアンスが強い。相手の言葉に対してすぐに反論する、または言い返すという状況で使われる。 【混同しやすい点】「retort」は、相手の言葉に対する強い反対や反発を示すため、フォーマルな場面では不適切であることが多い。「respond」はより中立的で、どのような場面でも使用しやすい。

  • 『言い返す』『反論する』という意味で、会話や議論の中で、相手の言葉に対して機知に富んだ、または手際の良い返答をする場合に使われる。文学作品や演劇などで使われることがある。 【ニュアンスの違い】「respond」よりも知的なニュアンスがあり、ユーモアやウィットを交えた返答を意味する。必ずしも攻撃的な意味合いを持つわけではないが、相手をやり込めるようなニュアンスを含む場合もある。 【混同しやすい点】「rejoin」は日常会話ではあまり使われず、やや古風な印象を与えることがある。「respond」はより一般的で、幅広い場面で使用できる。

派生語

  • 『返答』『反応』を意味する名詞。動詞respondから派生し、具体的な返事や行動、または一般的な反応を示す。ビジネスシーン(顧客からの反応)から科学研究(刺激への反応)まで幅広く使用される。動詞respondよりも客観的なニュアンスを含むことが多い。

  • 『敏感な』『即応性のある』という意味の形容詞。respondに形容詞語尾-iveが付加され、何かに素早く、効果的に反応する性質を表す。顧客対応やシステム設計など、迅速な対応が求められる文脈で頻繁に使用される。人の性質を表す場合は、協力的で理解があるニュアンスを含む。

  • 接頭辞『cor- (共に)』が付き、『一致する』『文通する』という意味を持つ。respondの原義である『誓約する』から、互いに誓約し合う、つまり対応するという意味に発展。ビジネスシーンではメールのやり取り、学術分野ではデータの一致などを表す。

反意語

  • 『無視する』という意味。respondが『応答する』であるのに対し、ignoreは意図的に注意を払わないことを示す。日常会話からビジネス、学術論文まで、幅広い文脈で使用される。respondが相手の働きかけに応じるのに対し、ignoreはそれを拒否する点で対立する。

  • 『無視する』『軽視する』という意味。respondが相手の働きかけに応じることを意味するのに対し、disregardは価値がないものとして考慮しないことを指す。ignoreよりもややフォーマルな場面で使用され、重要性や価値を認めないニュアンスが強い。例えば、規則や警告をdisregardするなど。

  • 『放置する』『怠る』という意味。respondが義務や期待に応えることを意味するのに対し、neglectはそれらを怠ることを指す。子供の世話をneglectする、研究をneglectするなど、本来すべきことをしない場合に用いられる。respondが能動的な応答を意味するのに対し、neglectは受動的な不作為を意味する点で対立する。

語源

"respond"は、ラテン語の"respondēre"に由来します。これは「答える、応じる、約束する」といった意味を持つ動詞です。さらに分解すると、接頭辞 "re-"(再び、戻って)と、動詞 "spondēre"(約束する、誓う)から成り立っています。つまり、元々は「誓いに再び応じる」というニュアンスがありました。現代英語では、広く「答える」「反応する」「対応する」といった意味で使用されますが、根底には相手の言葉や行動に対する応答、つまり何らかの働きかけに対して、責任を持って応えるというイメージが残っています。日本語で例えるなら、「応答」という言葉が近いでしょう。相手の呼びかけや問いかけに、再び(re-)向き合って(spondēre)、言葉や行動で返す、というイメージで捉えると記憶しやすいでしょう。

暗記法

「respond」は単なる返事ではない。騎士道物語では、弱きを助け、名誉を守る行動こそが「respond」。信仰においては、神の呼びかけに応える祈りや賛美を意味する。現代では、企業や政治家が社会の要請に応える責任を指す。時代や文脈を超え、「respond」は責任感と倫理観をまとい、個人の役割と行動を定める、重みある言葉として存在し続ける。

混同しやすい単語

『respond』に接尾辞 '-ent' がついた名詞で、『回答者』『被告』といった意味になります。動詞の『respond』と、名詞の『respondent』で品詞が異なるため、文法的な役割を意識する必要があります。また、発音も若干異なり、『-ent』の部分が曖昧母音になることが多いです。試験やアンケートなど、特定の文脈で頻出するため、意味を覚えておくと役立ちます。

『respond』と語源が同じですが、こちらは形容詞で『責任がある』という意味です。スペルが似ているため、リーディングの際に読み間違えやすいです。『respond』は動詞、『responsible』は形容詞と、品詞が異なる点を意識しましょう。語源的には、『respond』が『応答する』という意味から、『責任を持って行動する』というニュアンスに繋がっています。

接頭辞 'cor-' がついた単語で、『一致する』『対応する』といった意味になります。スペルが似ており、意味も関連があるため混同しやすいです。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります。『correspond』は『相関関係』や『通信』といった意味合いで使われることが多く、『respond』とは異なる文脈で登場します。手紙のやり取りを 'correspondence' と言うように、関連語も一緒に覚えると区別しやすくなります。

接頭辞 'de-' がついた単語で、『落胆した』『意気消沈した』といった意味の形容詞です。スペルの一部が共通しているため、視覚的に混同しやすいです。意味は全く異なり、『respond』の『応答する』という肯定的な意味合いとは対照的に、否定的な感情を表します。『de-』には『下に』という意味があり、心が沈んでいるイメージを持つと覚えやすいでしょう。

『respond』の名詞形で、『返答』『反応』という意味です。スペルが非常に似ているため、品詞を意識しないと混乱しやすいです。動詞の『respond』と名詞の『response』をセットで覚え、文脈に応じて使い分けられるように練習しましょう。例えば、『I expect a response.(返答を期待します)』のように使います。

『輝かしい』『光り輝く』という意味の形容詞で、スペルの一部が似ているため混同されることがあります。ただし、意味は全く異なり、『respond』の『応答する』という動作とは関連がありません。語源的にはラテン語の 'resplendere'(再び輝く)に由来し、視覚的な美しさを表す単語です。例えば、『resplendent jewels(輝かしい宝石)』のように使います。

誤用例

✖ 誤用: I responded to his opinion.
✅ 正用: I replied to his opinion.

日本語の「反応する」という言葉に引きずられると、意見に対して単に『反応した』という意味で respond を使いがちですが、respond はよりフォーマルで、公式な返答や責任を伴う応答を意味します。ここでは、単に意見に『返事をした』というニュアンスなので、reply が適切です。respond は、例えば、公式な調査への回答、災害時の緊急対応、あるいは科学的な実験結果への反応など、より重大な事柄に対して使われます。日本人が控えめな表現を好む傾向があるため、軽い返事にも respond を使ってしまう誤りが見られます。

✖ 誤用: He responded that he was busy.
✅ 正用: He said that he was busy.

この誤用は、respond を「〜と答えた」という日本語に直訳しようとする際に起こりがちです。respond は、相手の働きかけや問いかけに応じる場合に使う動詞であり、単に何かを述べたという状況には適しません。例えば、上司からの指示に対して「I will respond to your request by tomorrow.(明日までにご要望に対応します)」のように使います。一方、say は単に何かを言う場合に広く使えます。日本語では「答える」という言葉が幅広く使われるため、英語の respond と say のニュアンスの違いを意識する必要があります。

✖ 誤用: The company responded to the market needs with a new product.
✅ 正用: The company addressed the market needs with a new product.

respond は「反応する」という意味合いが強く、ここでは市場のニーズに対して企業がただ反応したというニュアンスになってしまいます。より適切なのは、address で、これは「(問題やニーズ)に取り組む」「対処する」という意味合いを持ちます。企業が市場のニーズを理解し、積極的に解決策を提供したというニュアンスを伝えるには、address が適切です。respond は、例えば、批判やクレームに対して企業が対応する場合など、より受動的な状況で使われます。日本企業が顧客の要望にきめ細かく対応する姿勢を考えると、address のような能動的な表現の方がより適切です。

文化的背景

「respond」は、単なる応答以上の意味を持ち、責任感や倫理観といった文化的価値観と深く結びついています。それは、個人が社会や他者からの働きかけに対し、どのように向き合い、行動するかという、より根源的な姿勢を反映する言葉なのです。

中世の騎士道物語において、「respond」は単なる返答ではなく、挑戦に対する勇気ある応戦、弱者への保護、そして名誉をかけた行動を意味しました。騎士は、困窮した人々からの訴えに対し、ただ「はい」と答えるだけでなく、自らの命をかけてその要求に応えることが求められました。この文脈における「respond」は、義務感と自己犠牲の精神を体現する言葉であり、騎士道精神の核心をなすものでした。現代においても、緊急時のレスポンダー(first responder)という言葉に、その精神が受け継がれています。

また、宗教的な文脈では、「respond」は神の呼びかけに対する信仰者の応答を意味します。聖書や賛美歌において、「respond」は祈りや賛美を通して神との対話を深める行為であり、信仰共同体の一員としての責任を果たすことでもあります。教会での応答句や、礼拝における信徒の唱和は、「respond」の精神を体現したものであり、個人的な信仰表明であると同時に、共同体への帰属意識を高める役割を果たしています。

現代社会においては、「respond」はビジネスや政治の場においても重要な意味を持ちます。企業は顧客のニーズや社会的な問題に対し、迅速かつ適切に対応することが求められます。政治家は国民の意見や要求に対し、政策を通して責任ある応答をしなければなりません。これらの文脈における「respond」は、単なる返答ではなく、ステークホルダーに対する説明責任と透明性を意味し、信頼関係を築く上で不可欠な要素となっています。このように、「respond」は時代や文脈によってその意味合いを変化させながらも、常に責任感と倫理観という文化的価値観と結びつき、社会における個人の役割と行動を規定する重要な概念として存在し続けています。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解、稀にリスニング

- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: フォーマルな文章、ニュース記事、エッセイなど。意見を述べたり、質問に答えたりする文脈が多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 自動詞・他動詞両方の用法があるため、文脈で判断する必要がある。類義語の'answer'との違いを理解する('respond'はより丁寧なニュアンス)。

TOEIC

- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 6(長文穴埋め)、Part 7(長文読解)

- 頻度と級・パート: 頻出。特にPart 5, 6で問われやすい。

- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(メール、報告書、会議など)で、依頼や問い合わせに対する返答として使われることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 前置詞'to'とセットで使われることが多い(respond to)。'response'(名詞)の形も重要。ビジネスメールの形式に慣れておく。

TOEFL

- 出題形式: リーディング、ライティング(独立問題・統合問題)

- 頻度と級・パート: 頻出。アカデミックな文章でよく使われる。

- 文脈・例題の特徴: 学術的なテーマ(科学、歴史、社会学など)の論文や講義で、議論や研究結果に対する反応として使われる。

- 学習者への注意点・アドバイス: フォーマルなニュアンスを持つため、カジュアルな場面では不適切。類義語の'react'との違いを意識する('respond'はより慎重で理性的な反応)。

大学受験

- 出題形式: 長文読解、和訳問題、英作文

- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。標準的なレベルの大学でも見られる。

- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文など、様々なジャンルの文章で登場する。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。'respond to A by doing B'のように、特定の構文で使われる場合もある。和訳問題では、文脈に合った適切な日本語を選ぶ。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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