acknowledge
第2音節にアクセントがあります。最初の 'a' は曖昧母音 /ə/ で、弱く短く発音します。『ア』と『エ』の中間のような音を意識しましょう。'ledge' の 'dʒ' は、日本語の『ジ』よりも唇を丸めて発音するとより近くなります。最後の 'dʒ' の音を曖昧にしないように注意しましょう。
認める
事実、存在、正当性などを認め、受け入れる。反対意見や疑念があったとしても、最終的に正しいと判断するニュアンスを含む。
After an argument, he finally acknowledged that he was wrong and said sorry.
口論の後、彼はついに自分が間違っていたことを認め、謝りました。
※ この例文は、誰かが自分の非や間違いを「認める」という、人間関係でよくあるシチュエーションです。言いにくいことでも、最終的に事実として受け入れて謝ることで、関係が改善するような場面が目に浮かびませんか?「acknowledge that SV」の形で、認める内容を具体的に伝えることができます。
She quickly acknowledged my email to let me know she received it.
彼女は、私のメールを受け取ったことを知らせるために、すぐに返事をくれました。
※ ここでは、メールやメッセージなどを「受け取ったことを確認する」という意味で使われています。相手からの連絡に対して、『ちゃんと届いていますよ』と返事をすることで、相手に安心感を与える、ビジネスや日常のコミュニケーションで非常に役立つ使い方です。返事がないと『届いたかな?』と心配になりますよね。
The teacher acknowledged her hard work by giving her a special prize.
先生は、彼女の努力を特別な賞を与えることで認めました。
※ この例文は、誰かの「努力や貢献、才能などを高く評価し、認める」という使い方です。先生が生徒の頑張りをしっかりと見ていて、それを形として認めてくれた、そんな嬉しい場面が想像できます。このように、相手の功績を認め、敬意を表す際にもよく使われる単語です。
感謝する
行為や親切に対する感謝の気持ちを表明する。単なるお礼だけでなく、相手の貢献や配慮を認識していることを伝える意味合いが強い。
The young artist acknowledged her parents for their years of support.
その若い芸術家は、長年の支えに対して両親に感謝の意を表しました。
※ この例文は、授賞式や発表会で、成功を支えてくれた人への感謝を述べる、とても典型的な場面を描写しています。「acknowledge」は、単に「ありがとう」と言うだけでなく、相手の貢献や努力を「認め、その上で感謝する」というフォーマルで丁寧なニュアンスを含みます。特に公の場で誰かの支えを正式に認める際にぴったりです。文法的には「acknowledge + 人 + for + 理由」の形がよく使われます。
Our manager acknowledged everyone's hard work after the busy project.
忙しいプロジェクトの後、私たちの部長は皆の努力に感謝の意を表しました。
※ この例文は、大変な仕事が終わった後、上司がチームメンバー全員の努力をねぎらい、感謝を伝えるビジネスシーンをイメージできます。ビジネスの場では、個人の貢献やチーム全体の努力を「きちんと認識し、評価する」というニュアンスで「acknowledge」が使われることがよくあります。相手の「努力 (hard work)」や「貢献 (contribution)」など、具体的なものに対して感謝の意を表す際によく使われる表現です。
She acknowledged her friend's support during her difficult time.
彼女は困難な時期に支えてくれた友人に感謝の意を表しました。
※ この例文は、辛い時を乗り越えることができたのは友人のおかげだと、心から感謝している個人的な場面を描いています。「acknowledge」は、相手の行動や存在が自分にとってどれほど重要であったかを「深く理解し、その上で感謝する」というニュアンスで使われます。単なる「ありがとう」以上の、重みのある感謝を表したい時に最適です。このように、誰かの「支え (support)」や「親切 (kindness)」など、具体的な行動に対して感謝を伝える際に使えます。
知らせる
情報やメッセージを正式に伝える。会議の議事録や公式な通知など、記録に残るようなコミュニケーションで使われることが多い。
I acknowledged her message so she knew I got the photos.
彼女のメッセージに返信して、写真を受け取ったことを伝えました。
※ 友達が送ってくれた旅行の写真を無事に受け取ったことを、すぐにメッセージで返信する場面です。「acknowledge」は、相手からの情報や連絡を「確かに受け取ったよ」「確認したよ」と伝える、最も日常的で基本的な使い方の一つです。
He signed the form to acknowledge receiving the official letter.
彼は公式な手紙を受け取ったことを知らせるため、その用紙に署名しました。
※ 会社や役所などから届いた大切な書類(例:招待状、通知)を受け取った証拠として、署名するなどして返信する場面です。正式な連絡や書類の受け取りを「確認しました」と伝える際に使われる、少しフォーマルな典型的な表現です。「acknowledge + 動名詞(-ing)」で「〜を受け取ったことを知らせる」という意味になります。
The students nodded to acknowledge they understood the teacher's instructions.
生徒たちは先生の指示を理解したことを示すため、うなずきました。
※ 先生が説明や指示をした後、生徒たちが「わかりました」と頷いたり、短い返事をしたりする場面です。相手の言葉や指示を「理解した」「承知した」と伝える、日常会話や会議などでもよくある使い方です。単に「受け取った」だけでなく、「内容を理解した」というニュアンスを含みます。
コロケーション
受領を通知する、受け取ったことを知らせる
※ ビジネスシーンで頻繁に使われる表現です。手紙、書類、メールなどを受け取った際に、相手にその旨を伝える正式な言い方です。単に「I received it」と言うよりも丁寧で、記録に残す意味合いも含まれます。例えば、「Please acknowledge receipt of this email.(このメールの受領通知をお願いします。)」のように使います。フォーマルな文脈で、確実なコミュニケーションを期す場合に適しています。
借金を認める、債務があることを認める
※ 金銭的な負債や義務を認める際に使われる表現です。法的な文脈や、ビジネス上の契約など、責任の所在を明確にする必要がある状況で用いられます。単に「I owe you money」と言うよりも公式な響きがあり、証拠として残る文書で使われることが多いです。例えば、「He acknowledged a debt of $10,000.(彼は1万ドルの借金を認めた。)」のように使われます。
人の業績を認める、功績を称える
※ 誰かの努力や才能によって成し遂げられたことを評価し、公に認めることを意味します。単に「praise」よりも、その業績が重要であることを認識し、敬意を払うニュアンスが含まれます。表彰式典や、上司が部下の功績を評価する場面など、フォーマルな状況でよく使われます。例えば、「The company acknowledged her achievements with an award.(会社は彼女の業績を賞で称えた。)」のように使われます。
過ちを認める、誤りを認める
※ 自分の誤りや失敗を認め、責任を受け入れることを意味します。単に「apologize」よりも、自分の行動の非を認め、改善の意思を示すニュアンスが含まれます。ビジネスシーンや人間関係において、信頼を築く上で重要な行為です。例えば、「He acknowledged his mistake and apologized to the team.(彼は自分の過ちを認め、チームに謝罪した。)」のように使われます。自己認識の高さを示す表現です。
暗黙のうちに認める、黙認する
※ 明言はしないものの、行動や態度で事実を認めることを意味します。直接的な言葉ではなく、状況証拠や間接的な表現から推測できる場合に用いられます。例えば、反対意見を述べずに提案を受け入れた場合などが該当します。「tacitly」は「暗黙の」という意味で、言葉に出さずに理解し合うニュアンスを含みます。ビジネスや政治的な文脈で、微妙な立場を表現する際に使われることがあります。
しぶしぶ認める、不承不承認める
※ 本当は認めたくないが、状況から見て認めざるを得ない場合に用いる表現です。「grudgingly」は「しぶしぶ」という意味で、不満や抵抗感があることを示唆します。例えば、ライバルの成功や、自分の間違いを認める際に使われます。感情的なニュアンスが強く、人間関係における複雑な感情を表現するのに適しています。例えば、「He grudgingly acknowledged that she was right.(彼は彼女が正しいことをしぶしぶ認めた。)」のように使われます。
広く認められている、一般的に認められている
※ 多くの人々が共通して認識している事実や考え方を指します。「widely」は「広く」という意味で、広範囲にわたる合意があることを示します。科学的な事実や、社会的な常識など、客観的な根拠がある場合に用いられます。例えば、「It is widely acknowledged that exercise is good for your health.(運動が健康に良いことは広く認められています。)」のように使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使用されます。先行研究や他者の業績を「認める」という意味で引用する際や、研究の限界を「認める」際に使われます。例:『先行研究において、〇〇の理論が提唱されていることをacknowledgeする必要がある』のように、客観的かつ厳密な議論を展開するために用いられます。
ビジネスシーンでは、会議の議事録や報告書、メールなどで、相手の意見や貢献を「認める」「感謝する」意味合いで使用されます。例:プロジェクトの成功を受けて、『〇〇さんの貢献をacknowledgeします』のように、感謝の意を伝える際に用いられます。また、問題点や課題を「認める」という意味でも使用されます。
日常会話では、やや硬い印象を与えるため、使用頻度は高くありません。しかし、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、公式な声明や意見を伝える際に使用されることがあります。例:『政府は今回の事件の責任をacknowledgeした』のように、報道を通じて見聞きすることがあります。
関連語
類義語
『(不本意ながら)事実や過ちを認める』という意味。多くの場合、自分が不利になることや隠しておきたいことを認める際に使われる。ビジネス、法律、日常会話など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『acknowledge』が単なる認識や通知であるのに対し、『admit』は罪や誤り、弱点など、認めたくない事実を受け入れるというニュアンスが強い。感情的な抵抗感が伴うことが多い。また、公式な場や証拠がある場合に用いられやすい。 【混同しやすい点】『acknowledge』は相手の存在や発言を認める意味合いでも使われるが、『admit』はその意味では使われない。『admit』は後ろにthat節や動名詞が続くことが多い(例: He admitted that he was wrong.)。
『(見て、聞いて、触って)それと認識する』という意味。既知のものを再び認識する、または価値や重要性を認識する際に使われる。日常会話、ビジネス、学術など幅広い場面で使用。 【ニュアンスの違い】『acknowledge』が相手の存在や事実を認識し、それに対して何らかの反応(返事、感謝など)を示すことを含むのに対し、『recognize』は純粋な認識に重点が置かれる。また、『recognize』は能力や業績を評価するという意味合いも持つ。 【混同しやすい点】『recognize』は人の顔や場所など、具体的なものを認識する場合によく使われるが、『acknowledge』は事実、意見、感情など抽象的なものを認識する場合にも使われる。『recognize』は後ろにthat節が続く場合もあるが、その場合は『acknowledge』との意味が近くなる。
『(議論や競争で)しぶしぶ認める』という意味。相手の主張や優位性を認めざるを得ない状況で使われる。政治、ビジネス、スポーツなど、競争的な場面でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『acknowledge』が中立的な認識であるのに対し、『concede』は敗北や譲歩のニュアンスを含む。自らの立場が不利であることを認め、受け入れるという感情が伴う。しばしば、議論や交渉の文脈で使用される。 【混同しやすい点】『concede』は『admit』よりもさらに消極的なニュアンスが強く、不承不承認めるという感情が含まれる。また、『concede』は他動詞であり、目的語が必要(例: He conceded defeat.)。自動詞として使われることは稀である。
『(申し出、招待、事実などを)受け入れる』という意味。相手からの提案や状況を快く受け入れる際に使われる。日常会話、ビジネスなど幅広い場面で使用。 【ニュアンスの違い】『acknowledge』が単に認識するのに対し、『accept』は認識した上でそれを受け入れ、同意するという意味合いが強い。受け入れる対象が具体的な物事(プレゼント、オファーなど)である場合が多い。 【混同しやすい点】『acknowledge』は感謝の気持ちを伝える意味合いを含む場合があるが、『accept』は感謝の気持ちよりも、提案や事実を受け入れるという行為に重点が置かれる。『accept』は後ろにthat節が続く場合もあるが、その場合は『acknowledge』との意味が近くなる。
『(事実や情報が正しいことを)確認する』という意味。情報や予定などが正しいかどうかを確認する際に使われる。ビジネス、科学、日常会話など幅広い場面で使用。 【ニュアンスの違い】『acknowledge』が相手の存在や発言を認識し、応答することを含むのに対し、『confirm』は情報が真実であることを裏付けることに重点が置かれる。また、『confirm』は疑念を払拭するというニュアンスも含む。 【混同しやすい点】『acknowledge』は必ずしも真実であることを前提としないが、『confirm』は真実であることを前提とする。『confirm』は予約や事実関係など、具体的な情報を確認する場合によく使われる。
『(何かを)目にする、気づく』という意味。注意を払って何かを発見する際に使われる。日常会話、文学など幅広い場面で使用。 【ニュアンスの違い】『acknowledge』が認識した上で応答や反応を示すのに対し、『notice』は単に気づくという行為に重点が置かれる。注意を払うことで初めて認識できるような、些細な変化や存在に気づく場合に用いられる。 【混同しやすい点】『acknowledge』は相手の存在や発言を認識し、それに対応する意味合いを含むが、『notice』はその意味では使われない。『notice』はしばしば感覚的な経験(視覚、聴覚など)に関連する。
派生語
『承認』『認識』『感謝』などを意味する名詞。動詞『acknowledge』に名詞化接尾辞『-ment』が付加されたもので、行為や状態を表す。ビジネス文書や公式な場面で、受領や感謝の意を示す際に頻繁に用いられる。例えば、『受領確認のメール』は『acknowledgment email』となる。
- acknowledged
『認められた』『周知の』という意味の形容詞または過去分詞。動詞『acknowledge』の過去分詞形であり、広く認められている事実や、公に認められた人物などを指す際に使われる。学術論文やニュース記事などで、『acknowledged expert(認められた専門家)』のように用いられる。
- unacknowledged
『未承認の』『認識されていない』という意味の形容詞。動詞『acknowledge』に否定の接頭辞『un-』と過去分詞語尾『-ed』が付加されたもので、無視されたり、認められていない事実や感情を指す。例えば、『unacknowledged pain(認識されていない苦痛)』のように用いられる。
反意語
『否定する』『拒否する』という意味の動詞。『acknowledge』が事実や責任を受け入れるのに対し、『deny』はそれらを否定する。日常会話から法的な文脈まで幅広く使われ、『deny the charges(容疑を否認する)』のように用いられる。
『無視する』『軽視する』という意味の動詞。『acknowledge』が注意を払い、認識するのに対し、『disregard』は意図的に注意を払わないことを意味する。ビジネスシーンや日常会話で使われ、『disregard the warning(警告を無視する)』のように用いられる。
『無視する』という意味の動詞。『acknowledge』が認識し、注意を払うのに対し、『ignore』は意図的に注意を向けないことを意味する。日常的な状況でよく使われ、『ignore the phone call(電話を無視する)』のように用いられる。
語源
"Acknowledge"は、古英語の"cnāwan"(知る)と、接頭辞"ac-"(~へ、~に)が組み合わさって生まれました。"cnāwan"は、現代英語の"know"の語源でもあります。接頭辞の"ac-"は、後に"ad-"(~へ)へと変化し、方向性や付加を表します。したがって、"acknowledge"の元々の意味は、「知る方向へ向かう」「知ることを認める」といったニュアンスでした。これが発展し、「事実や真実を認める」「受け取ることを知らせる」「感謝の意を示す」といった現代的な意味合いを持つようになりました。日本語で例えるなら、「承知いたしました」という言葉が、単に知っているだけでなく、相手の意向を尊重し、受け入れたことを伝えるニュアンスに近いでしょう。
暗記法
「認める(acknowledge)」は、単なる認識を超えた、深い理解と尊重を示す行為。それは癒しと和解に不可欠で、関係性を築く第一歩。歴史では、土地所有権を巡る権力構造と結びつき、過ちを認め正義を実現する鍵となる。文学では、疎遠な関係の解消や連帯感の深化を描き、共感と理解を呼び覚ます。単なる情報受容ではなく、相手の言葉、感情、経験を深く理解し価値を認める能動的な行為なのだ。
混同しやすい単語
スペルが似ており、特に語尾の '-ledge' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすい。'acknowledge' は『認める、感謝する』という意味だが、'knowledge' は『知識』という意味の名詞であり、品詞も意味も異なる。発音もアクセントの位置が異なるため注意が必要。'knowledge' の方が 'ledge' の発音が強く出る。
発音がやや似ており、特に最初の 'ac-' の部分が共通しているため、音声的に混同される可能性がある。'acknowledge' が何かを認める行為であるのに対し、'acquiesce' は『黙認する、しぶしぶ従う』という意味で、より受動的なニュアンスを持つ。スペルも複雑で似ているため、注意が必要。
'acknowledge' と 'recognize' はどちらも何かを『認識する』という意味合いを持つが、'acknowledge' は認識した上で表明するニュアンスが強い。'recognize' は単に『認識する、見分ける』という意味で、より一般的な語。スペルも似ており、特に '-cognize' の部分が共通しているため、混同しやすい。発音も似ているが、アクセントの位置が異なる。
スペルが似ており、特に語尾の '-lege' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすい。'acknowledge' は動詞だが、'college' は『大学、専門学校』という意味の名詞であり、品詞も意味も異なる。発音も 'ledge' の部分が共通するものの、アクセントの位置が異なるため注意が必要。
語尾の '-logy' の部分が 'knowledge' などと似ているため、スペルがごっちゃになりやすい。発音も母音の連続が似た印象を与える。'analogy' は『類似点、比喩』という意味で、'acknowledge' とは全く異なる概念を表す。語源的には、'acknowledge' は 'ad-'(〜へ)+ 'knowledge'(知識)から来ており、知識を認めるという意味合いがあるのに対し、'analogy' はギリシャ語の 'analogia'(比例)に由来する。
発音がいくらか似ており、特に語尾の '-lige' の部分が共通しているため、音声的に混同される可能性がある。'oblige' は『〜に義務を負わせる、〜に親切にする』という意味で、'acknowledge' とは意味が大きく異なる。スペルも似ているため、文脈で判断する必要がある。発音記号を確認し、/əˈblaɪdʒ/ と /əkˈnɒlɪdʒ/ の違いを意識すると良い。
誤用例
「acknowledge」は、相手の意見や存在を認識・認知したことを伝える際に使われますが、感謝のニュアンスは薄いです。日本語の『承知しました』を直訳すると不自然になることがあります。相手の意見を尊重する姿勢を示すには、「appreciate」を使う方がより丁寧で適切です。特にビジネスシーンなどでは、相手への敬意を示すために「appreciate」を選ぶ方が無難です。日本人は相手の意見を『一旦受け止める』ことを重視しがちですが、英語では感謝の意を示すことで、より円滑なコミュニケーションを築けます。
この文脈では、「acknowledge」は相手の存在を認識したことを示すだけで、必ずしも友好的な行為を意味しません。むしろ、そっけない印象を与える可能性があります。「greet」は挨拶をする、歓迎するという意味合いが強く、より温かいニュアンスを伝えられます。日本人は相手に気づいたことを伝える際に『会釈』のような軽い動作をすることがありますが、英語ではより積極的に挨拶をする方が好印象です。特に初対面の場合や、親しい間柄ではない場合は、「greet」を使う方が適切です。また、acknowledge は、相手の存在を無視することも含意しうるため、使い方には注意が必要です。
「acknowledge」は、事実や状況を認識・容認するという意味合いが強く、必ずしも過失を認めるという意味ではありません。一方、「admit」は、自分の過ちや責任を認めるという意味合いが強く、より率直な謝罪のニュアンスを伝えられます。企業が謝罪する場合、日本語では『今回の件について、会社として認識しております』のように、直接的な謝罪を避ける傾向がありますが、英語では「admit」を使うことで、責任を明確にする姿勢を示すことが重要です。また、acknowledge は形式的なニュアンスを含むため、企業の謝罪としては不十分と受け取られる可能性があります。
文化的背景
「Acknowledge(認める)」という言葉は、単なる事実の認識を超え、相手の存在、感情、権利、あるいは過去の不正義に対する深い理解と尊重を示す行為を意味します。それは、個人間の関係だけでなく、社会全体の癒しと和解に不可欠な要素であり、時に、長年の沈黙を破り、新たな関係性を築くための第一歩となり得ます。
歴史を振り返ると、「acknowledge」は、しばしば権力構造と密接に結びついてきました。例えば、植民地時代において、先住民の土地所有権を「acknowledge(認める)」ことは、欧米の入植者による支配の正当性を揺るがす行為でした。逆に、彼らが先住民の存在や権利を「acknowledge」しなかったことは、数々の悲劇の根源となりました。現代においても、企業が過去の環境汚染を「acknowledge」することは、被害者への補償や再発防止策につながる重要な一歩です。このように、「acknowledge」は、歴史的な過ちを認め、正義を実現するための鍵となる言葉なのです。
文学作品においても、「acknowledge」は重要なテーマとして扱われます。例えば、ある小説では、主人公が長年疎遠だった父親の愛情を最後に「acknowledge(認める)」ことで、心のわだかまりを解消し、自己を受け入れる姿が描かれています。また、ある映画では、社会から疎外された人々が互いの苦しみを「acknowledge(認め)」合うことで、連帯感を深め、困難に立ち向かう勇気を得る様子が感動的に描かれています。これらの作品を通して、「acknowledge」は、人間の心の奥底にある共感や理解を呼び覚まし、他者とのつながりを再構築する力を持つ言葉として認識されます。
「Acknowledge」は、単に情報を「受け取る(receive)」ことや「知っている(know)」こととは異なります。それは、相手の言葉や感情、経験を深く理解し、その価値を認めるという、より能動的で心のこもった行為なのです。したがって、ビジネスシーンにおいても、顧客からのフィードバックを「acknowledge」することは、単に「受け取りました」と伝えるだけでなく、その意見を真摯に受け止め、改善に役立てる姿勢を示すことにつながります。それは、信頼関係を築き、顧客満足度を高める上で不可欠な要素と言えるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題(短文空所補充)、長文読解、まれにリスニング。
- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも出題される可能性あり。特に長文読解で重要。
- 文脈・例題の特徴: フォーマルな場面、ニュース記事、説明文など。感謝、承認、認識など、文脈によって意味が異なる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 動詞としての基本的な意味(認める、感謝する)を確実に押さえ、名詞形(acknowledgement)も覚える。長文では文脈から意味を推測する練習が必要。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め問題)、Part 6(長文穴埋め問題)、Part 7(長文読解)。
- 頻度と級・パート: Part 5・6で比較的頻出。Part 7でも読解のキーワードとして重要。
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーンでのメール、報告書、会議の議事録など。「受領の確認」「問題点の認識」「貢献への感謝」といった文脈でよく使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネス英語で頻出の語彙なので、TOEIC対策には必須。類義語(recognize, confirm, appreciate)との使い分けを意識する。
- 出題形式: リーディングセクションで頻出。ライティングセクションでも使用できると高評価。
- 頻度と級・パート: リーディングセクションで高頻度で登場。アカデミックな文章を理解する上で必須の語彙。
- 文脈・例題の特徴: 学術論文、教科書、ニュース記事など、アカデミックな文脈で使われる。「理論の妥当性を認める」「証拠の存在を認める」といった意味合いで使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな語彙として、定義や類義語(admit, concede)を把握しておく。ライティングで使用する場合は、文脈に合った適切なニュアンスで使用する必要がある。
- 出題形式: 主に長文読解問題。文脈から意味を推測する問題や、同意語・反意語を選択する問題。
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試で頻出。標準的な大学でも、長文読解の中で重要な語彙として登場する可能性がある。
- 文脈・例題の特徴: 評論文、小説、ニュース記事など、幅広いジャンルの文章で使われる。社会問題、科学技術、歴史など、様々なテーマで登場する。
- 学習者への注意点・アドバイス: 基本的な意味だけでなく、文脈に応じた多様な意味を理解することが重要。過去問を解き、様々な文脈での使われ方を学ぶことが効果的。