correspond
第3音節にアクセントがあります。最初の 'cor-' の 'ɔː' は、日本語の「オー」よりも口を丸めて奥から出す音です。'r' の発音は、舌をどこにもつけずに口の中で丸めるように意識しましょう。最後の 'd' は、舌先を上の歯の裏につけて発音する破裂音で、しっかり発音することが大切です。
専門的な内容に関するご注意
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一致する
二つの物事が類似している、対応しているという意味。手紙やメールのやり取りで使われることが多い。
The number on this key corresponds to your room number.
この鍵の番号は、あなたの部屋の番号と一致します。
※ ホテルのフロントで、係の人があなたに鍵を渡しながら言っているような場面を想像してください。鍵に書かれた番号が、あなたが泊まる部屋の番号とぴったり同じであることを表しています。「A corresponds to B」で「AがBと一致する」という、最も基本的な使い方です。
His drawing did not perfectly correspond to the teacher's instructions.
彼の描いた絵は、先生の指示と完全に一致しませんでした。
※ 美術の授業などで、生徒が先生の指示通りに絵を描いたはずなのに、なぜか少し違う出来栄えになってしまった、という状況です。期待や指示と、実際のものが一致しないことを表します。「not perfectly correspond」で「完全に一致しない」というニュアンスが伝わります。
Her words always correspond to her actions.
彼女の言葉は、いつも彼女の行動と一致しています。
※ これは、誰かの言っていること(言葉)と、実際に行っていること(行動)がぴったり同じである、という状況を表します。例えば、「言ったことは必ず実行する、信頼できる人だ」というポジティブな印象を与える例文です。人が信頼できるかどうかを語る際によく使われる表現です。
連絡を取る
手紙、メール、電話などで定期的にコミュニケーションを取ることを意味する。ビジネスシーンでもプライベートでも使用可能。
Even after moving far away, she continued to correspond with her best friend by mail.
遠くへ引っ越した後も、彼女は親友と手紙で連絡を取り続けました。
※ この例文では、親しい友人が離れていても、手紙を通して心の通ったやり取りを続けている温かい情景が目に浮かびます。「correspond with 人」で「~と連絡を取り合う」という、最も基本的な使い方です。特に「手紙やメールなど、書面で定期的に連絡を取り合う」というニュアンスが強い単語です。
We need to correspond with our overseas office about the new project every week.
私たちは毎週、新しいプロジェクトについて海外のオフィスと連絡を取り合う必要があります。
※ この例文は、国際的なビジネスシーンを描写しています。海外の拠点との連携は、メールなど書面でのやり取りが必須ですよね。「correspond with 組織/人」の形で、ビジネス上の情報交換や協議を行う際にもよく使われます。「every week」とあるように、定期的な連絡が求められる状況でぴったりです。
The scientists often correspond about their latest research findings to share ideas.
科学者たちは、アイデアを共有するために、最新の研究成果について頻繁に連絡を取り合います。
※ ここでは、知的な交流の場面が描かれています。異なる場所で研究している科学者たちが、お互いの発見についてメールなどで情報交換し、知識を深め合っている様子が伝わります。「correspond about 事柄」で「~について連絡を取り合う」という表現は、特定のテーマに関する専門的なやり取りにも自然に用いられます。学術論文など、フォーマルな文脈でも使われます。
相当する
あるものが別のものと同等の価値や機能を持つことを示す。例えば、「日本の首相は、アメリカの大統領に相当する」のように使う。
The red mark on the map corresponds to the old church.
地図上の赤い印は、あの古い教会に相当します。
※ 観光客が地図を指差しながら「この印は何だろう?」と探している情景です。地図上の記号や色が、実際の場所や建物と「一致する」「対応する」という意味で非常によく使われます。'correspond to A' で「Aに相当する」と覚えると良いでしょう。
Her high test score corresponded to all the hard work she put in.
彼女の高いテストの点数は、彼女が費やしたすべての努力に相当するものでした。
※ 一生懸命勉強した結果、良い点数を取れた学生の情景です。努力が報われ、その結果が「まさにその努力に見合ったものだ」と感じる時に使えます。感情が伴うシーンで「当然の結果として」というニュアンスが伝わります。
One US dollar now corresponds to about 150 Japanese yen.
現在、1米ドルは約150日本円に相当します。
※ 海外旅行やニュースで為替レートを確認する場面を想像してください。ある国の通貨が、別の国の通貨のどれくらいの価値に「相当するか」を説明する時によく使われる表現です。客観的な数値が別の数値と対応する、非常に分かりやすい例です。
コロケーション
(人)と直接やり取りする、連絡を取る
※ 「correspond」は手紙やメールでのやり取りを指すことが多いですが、「directly with」を伴うことで、仲介者なしに直接連絡を取ることを強調します。ビジネスシーンで、上司や顧客と直接コミュニケーションを取る状況などで使われます。例えば、'Please correspond directly with Mr. Tanaka regarding this matter.'(この件については田中さんと直接やり取りしてください)のように使います。メールのやり取りだけでなく、電話や対面でのコミュニケーションにも使えます。
(何かに)一致する、対応する
※ ある事物や基準に合致することを意味します。例えば、'The key corresponds to the lock.'(その鍵はその錠に合致する)のように物理的な一致を示すこともあれば、'His actions do not correspond to his words.'(彼の行動は彼の言葉と一致しない)のように抽象的な一致を示すこともあります。学術的な文脈や、厳密な比較・分析を行う際に頻繁に用いられます。日本語の「整合する」に近いニュアンスです。
(誰かと)文通する、手紙をやり取りする
※ これは「correspond」の基本的な意味合いで、手紙やメールを通じて定期的に連絡を取り合うことを指します。現代ではメールが主流ですが、フォーマルな手紙のやり取りや、歴史的な文脈でも使われます。'She corresponded with her pen pal for many years.'(彼女は何年もペンフレンドと文通していた)のように使います。現代では、メールでのやり取りにも使えますが、やや古風な響きがあります。
書面で連絡を取る
※ 口頭ではなく、書面(手紙、メール、報告書など)でコミュニケーションを取ることを強調します。ビジネスや公式な場面で、記録を残す必要のある場合に特に用いられます。'All complaints must be submitted in writing; we will not correspond in any other way.'(苦情はすべて書面で提出してください。それ以外の方法では対応いたしません)のように、正式な手続きを伝える際に使われます。
大体一致する、おおよそ対応する
※ 完全に一致するわけではないが、おおむね合致している状況を表します。データ分析や比較研究など、厳密な一致を求められない場合に用いられます。例えば、'The figures correspond roughly with our initial estimates.'(その数値は、当初の見積もりと大体一致する)のように使います。ニュアンスとしては、「完全に正確ではないが、だいたい合っている」という程度の意味合いです。
密接に対応する、非常に良く一致する
※ 二つの物事が非常に近い関係にある、または高い精度で一致することを意味します。科学的な研究や精密な分析において、データや結果が期待値とほぼ完全に一致する状況などで用いられます。'The experimental results correspond closely with the theoretical predictions.'(実験結果は、理論的な予測と非常に良く一致する)のように使います。日本語の「符合する」に近いニュアンスです。
好意的に対応する、良い返事をする
※ 相手の要求や問い合わせに対して、肯定的な返答や好ましい対応をすることを指します。ビジネスレターや公式な文書で、相手への協力的な姿勢を示す際に用いられます。'We have corresponded favourably to your request for assistance.'(貴社からのご支援要請に対し、好意的に対応させていただきました)のように、丁寧な表現として使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使用されます。「AとBは対応する」「Xの結果はYの理論と一致する」のように、データや理論の関係性を示す際に用いられます。研究者が客観的な事実を述べる文脈で、文語的な表現としてよく見られます。例:『この研究結果は、先行研究のデータと対応している』。
ビジネス文書やメール、会議などで、公式な連絡や報告の際に使用されます。「〜に相当する」「〜と連絡を取り合う」といった意味で、部署間や企業間の連携を示す際に用いられます。フォーマルな文脈で、丁寧な表現として使われます。例:『本件については、担当の山田が対応いたします』。
日常会話ではあまり使用されませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、国際情勢や歴史的な出来事の関係性を説明する際に使われることがあります。「〜に相当する」という意味で、少し硬い表現として用いられます。例:『この法律は、日本の憲法第〇条に相当する』。
関連語
類義語
『意見や考えが一致する』という意味で、会議、交渉、契約など様々な場面で使われる。自動詞。 【ニュアンスの違い】『correspond』が事実や状況の一致を指すのに対し、『agree』は意見や判断の一致を指す。より主観的な合意を表す。 【混同しやすい点】『agree』は『agree with 人』や『agree to 事柄』のように前置詞を伴う場合がある。『correspond』は前置詞『to』で対象を示す場合があるが、意味合いが異なる(『agree to』は同意、『correspond to』は対応)。
『一致する』『適合する』という意味で、色、柄、品質などが合う場合に使われる。他動詞または自動詞。 【ニュアンスの違い】『correspond』が構造や機能的な対応を指すのに対し、『match』は外見や特性の一致を指す。より視覚的、表面的な類似性を強調する。 【混同しやすい点】『match』は名詞としても使われ、『試合』や『好敵手』の意味を持つ。『correspond』は名詞として『通信』という意味を持つが、文脈が大きく異なる。
『似ている』という意味で、外見、性格、特徴などが類似している場合に使われる。他動詞。 【ニュアンスの違い】『correspond』が完全な一致や対応を意味するのに対し、『resemble』は部分的な類似性を指す。完全な一致ではなく、どこか似ているというニュアンス。 【混同しやすい点】『resemble』は状態動詞であり、進行形では通常使われない。『correspond』は状態動詞としても動作動詞としても機能し、文脈によって使い分けられる。
『一致する』『符合する』という意味で、特に数や勘定が一致する場合に使われる。自動詞または他動詞。 【ニュアンスの違い】『correspond』がより広範な一致や対応を意味するのに対し、『tally』は数値的な一致に限定される。会計や統計の分野でよく使われる。 【混同しやすい点】『tally』は名詞としても使われ、『勘定』や『記録』の意味を持つ。『correspond』も名詞として『通信』という意味を持つが、使用される文脈が大きく異なる。
『一致する』『調和する』という意味で、意見、感情、事実などが一致する場合に使われる。自動詞または他動詞。 【ニュアンスの違い】『correspond』が客観的な事実の一致を指すのに対し、『accord』はより主観的な調和や合意を意味する。フォーマルな文脈で使われることが多い。 【混同しやすい点】『accord』は名詞としても使われ、『合意』や『協定』の意味を持つ。また、『of one's own accord』で『自発的に』という意味になるなど、特有の表現がある。
『同時に起こる』『一致する』という意味で、時間、場所、意見などが一致する場合に使われる。自動詞。 【ニュアンスの違い】『correspond』が機能的、構造的な対応を指すのに対し、『coincide』は偶然の一致や同時発生を強調する。時間的な一致が重要な要素となる。 【混同しやすい点】『coincide』は必ず自動詞として使われる。また、『coincidence』という名詞形は『偶然の一致』という意味であり、『correspondence』の『通信』という意味とは大きく異なる。
派生語
『対応』『一致』『通信』などを意味する名詞。動詞『correspond』から派生し、抽象的な概念や具体的な手紙のやり取りを表す。ビジネス文書や公的な場面で頻繁に使用され、公式な記録や連絡手段としてのニュアンスを含む。語尾の『-ence』は名詞化を表す接尾辞。
『対応する』『相当する』という意味の形容詞。動詞『correspond』に現在分詞の語尾『-ing』が付加され、現在進行形や形容詞として機能する。データ分析や学術論文で、関連性や一致を示す際に用いられる。例えば、『corresponding author(責任著者)』のように専門的な文脈でも使われる。
『特派員』『通信員』を意味する名詞。correspondに接尾辞『-ent』がつき、人や物を指す名詞に変化。特に報道機関に所属し、特定の地域や分野を担当する記者を指すことが多い。報道やジャーナリズムの文脈で頻繁に使用される。
反意語
『異なる』『相違する』という意味の動詞。『correspond』が一致や類似を示すのに対し、『differ』は明確な違いや不一致を表す。日常会話から学術的な議論まで幅広く使用される。例えば、意見や性質、外見などが異なる状況を記述する際に用いられる。correspondが『A corresponds with B(AはBに対応する)』のように対等な関係性を示すのに対し、differは『A differs from B(AはBと異なる)』のように差異を強調する。
- mismatch
『不一致』『適合しないこと』を意味する名詞または動詞。『match(一致する)』に否定の接頭辞『mis-』が付いた形。期待される一致や適合がない状態を表す。データ、計画、期待など、様々な文脈で使用され、ビジネスや技術分野で特に頻繁に使われる。例えば、『skill mismatch(スキルミスマッチ)』のように、能力と仕事内容の不一致を指す。
『逸脱する』『それる』という意味の動詞。『correspond』が基準や期待に沿うことを意味するのに対し、『deviate』は意図的または非意図的に基準から外れることを示す。統計学、科学研究、行動科学など、特定の基準や規範からの逸脱を問題とする分野で頻繁に使用される。例えば、『deviate from the norm(基準から逸脱する)』のように用いられる。
語源
"correspond」は、ラテン語の「respondēre」(答える、対応する)に、接頭辞「cor-」(共に、完全に)が付いた「correspondēre」が語源です。つまり、元々は「完全に答える」「互いに対応する」という意味合いでした。この「respondēre」自体は、「spondēre」(約束する、保証する)に「re-」(再び、戻って)が付いたもので、「再び約束する」というニュアンスから「答える」という意味に発展しました。日本語で例えるなら、「呼応する」という言葉が近いかもしれません。「呼応」は、互いに呼びかけに応じるという意味で、「correspond」の「一致する」「連絡を取り合う」という意味と共通点があります。このように、語源を辿ることで、単語の持つ意味の広がりや深さを理解することができます。
暗記法
「correspond」は、古き良き手紙文化が生んだ言葉。単なる一致ではなく、心の通い合いや義務の遂行を意味します。手紙が人々の繋がりを育み、社会的な責任を果たしていた時代。高貴な人々は手紙のやり取りを通じて教養を示し、組織においては役割の連携を象徴しました。現代でも、相手への敬意と責任を込めたコミュニケーションを意識させる、奥深い言葉なのです。
混同しやすい単語
『correspond』と『respond』は、接頭辞が異なるものの、語幹部分が共通しているため、スペルと発音の両方で混同されやすいです。『respond』は『返信する』という意味で、より直接的な応答を指します。correspond は「一致する」「調和する」といった意味合いも持ち、respondよりも広い意味で使われる点に注意が必要です。接頭辞 'cor-' (共に) があることで、相互的な関係性や一致を表すニュアンスが加わります。
『cooperate』は「協力する」という意味で、『correspond』と接頭辞 'co-' を共有するため、スペルが似ていると感じやすいかもしれません。発音も最初の 'co-' の部分が共通するため、混同される可能性があります。correspond は「協力」の意味合いは薄く、「一致」「通信」といった意味で使用されます。単語の後半部分のスペルと意味の違いに注意しましょう。
『corporate』は「企業の」「団体の」という意味で、『correspond』とスペルが似ています。特に語頭の 'corpo-' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすいです。発音も最初の部分が似ているため、注意が必要です。意味は全く異なるため、文脈で判断する必要があります。ラテン語の 'corpus'(体)に由来し、組織の「体」を意味することから「企業」に関連する意味になったと考えると覚えやすいでしょう。
『correspondent』は『correspond』の名詞形で、「通信員」「特派員」という意味です。スペルが非常に似ており、意味も関連があるため、混同しやすいです。correspond は動詞であり、correspondent は名詞であるという品詞の違いを意識することが重要です。また、correspondent は「一致する人」ではなく、「通信する人」という意味合いが強いことも覚えておきましょう。
『collapse』は「崩壊する」「倒れる」という意味で、発音の音の響きが似ているため、特にリスニング時に混同される可能性があります。また、スペルも 'col-' で始まる点が共通しているため、視覚的にも似ていると感じることがあります。意味は全く異なるため、文脈で判断する必要があります。語源的には、'collapse' は「共に崩れる」という意味合いを持ちます。
『confirm』は「確認する」という意味で、語頭の 'con-' が共通しているため、スペルが似ていると感じやすいかもしれません。また、発音も最初の部分が似ているため、混同される可能性があります。confirm は「確固たるものにする」という意味合いが強く、correspond の「一致する」とは意味が異なります。語源的には、'confirm' は「共に固める」という意味合いを持ちます。
誤用例
「correspond」は、ビジネスシーンで「連絡を取る」という意味で使えますが、少し硬い印象を与えます。また、単に連絡を取るというよりは、継続的なやり取りや公式な書簡のイメージが強く、日常的なビジネスメールには不向きです。より自然な表現としては、「be in touch with」や「get in touch with」が適しています。日本人が「〜と連絡を取る」を直訳しようとして「correspond with」を選んでしまうのは、フォーマルな響きに対する理解が不足しているためです。英語では、状況に応じて適切なレジスター(言葉遣いの丁寧さの度合い)を選ぶことが重要です。
「correspond」は「一致する」「対応する」という意味も持ちますが、これは抽象的な概念や情報が対応する場合に使われることが多いです。例えば、「The number corresponds to the code.(その番号はコードに対応している)」のように使います。物理的な色や外見が一致する場合には、「match」を使うのが自然です。日本人が「対応する」という日本語に引きずられて「correspond」を選んでしまうのは、具体的な対象と抽象的な概念の区別が曖昧なためです。英語では、具体的な対象には具体的な動詞、抽象的な概念には抽象的な動詞を使う傾向があります。
「correspond」は「一致する」という意味で使われがちですが、意見や考え方に賛成するという意味では不自然です。意見に賛成する場合は、「agree with」を使うのが適切です。「correspond」は、手紙のやり取りをするという意味合いが強く、意見の一致を表すには適していません。日本人が「対応する」という言葉を「意見に賛同する」という意味で捉え、「correspond」を使ってしまうのは、日本語の「対応」という言葉の多義性が原因です。英語では、意見の一致には「agree」や「concur」などの明確な動詞を使うことが一般的です。
文化的背景
「correspond」という言葉は、単なる「一致」や「対応」を超え、手紙を通じた心の交流、社会的なつながり、そして義務的な役割の遂行といった、人間関係と責任のニュアンスを含んでいます。それは、遠く離れた二つの場所や人々を、目に見えない糸で結びつける行為を象徴しているのです。
歴史的に見ると、「correspond」は手紙のやり取りが重要なコミュニケーション手段であった時代に深く根ざしています。18世紀から19世紀にかけて、手紙は単なる情報伝達の手段ではなく、親愛の情、友情、ビジネス上の関係を育むための重要なツールでした。社交界では、手紙のやり取りを通じて人脈を広げ、情報を共有し、時には恋愛関係を深めることもありました。「correspond」は、このような手紙文化の中で、相手に敬意を払い、誠実に応えるという意味合いを帯びていったのです。特に、高貴な身分の人々や知識人たちの間では、手紙の書き方そのものが教養の表れとされ、「correspond」することは、社会的な義務でもありました。
また、「correspond」は、役割や責任を果たすという意味合いも持ちます。たとえば、役職や任務が「correspond」する場合、それは単に一致するだけでなく、それぞれの役割が互いに補完し合い、全体として機能することを意味します。この用法は、組織や社会における個々の役割の重要性を示唆しており、各人が自身の責任を果たすことで、全体が円滑に機能するという考え方を反映しています。軍隊における命令系統や、政府機関における部署間の連携など、「correspond」は、組織全体の効率性と秩序を維持するための重要な概念として用いられてきました。
現代においても、「correspond」はビジネスシーンや公式な場面で頻繁に使用されます。電子メールやオンラインコミュニケーションが主流となった今でも、「correspond」は単なる返信や対応を超え、相手への敬意や責任感を示す言葉として、その文化的意義を保ち続けています。それは、手紙の時代から受け継がれてきた、人間関係を大切にし、義務を果たすという価値観の表れなのです。この言葉を使う際には、その背後にある歴史的な背景と、相手への敬意を込めたコミュニケーションを心がけることが重要です。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり
- 文脈・例題の特徴: フォーマルな文章、ニュース記事、エッセイなど
- 学習者への注意点・アドバイス: 「一致する」「対応する」「手紙をやり取りする」など複数の意味を理解。correspond to/with の使い分けに注意。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: 頻出単語。特にPart 7のビジネスレターやEメールでよく見られる
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(契約、顧客対応、スケジュール調整など)
- 学習者への注意点・アドバイス: 「一致する」「対応する」の意味で使われることが多い。文脈から適切な意味を判断。名詞形 (correspondence) も重要。
- 出題形式: リーディング
- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出
- 文脈・例題の特徴: 学術論文、研究報告、歴史的文書など
- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念や理論が「対応する」ことを示す場合が多い。細かいニュアンスを理解することが重要。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語など幅広いジャンル
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。「一致する」「対応する」以外にも、文脈によっては比喩的な意味合いで使われる場合がある。