lame
二重母音 /eɪ/ は「エ」から「イ」へスムーズに移行する音です。日本語の「エ」よりも口を横に開いて発音し、最後に軽く「イ」の音を加えるイメージです。語尾の /m/ は、唇を閉じて鼻から息を出す鼻音で、日本語の「ム」よりも口を閉じることを意識しましょう。口を閉じたまま「ン」と発音する感覚に近いです。
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不十分な
期待された水準に達していない状態。能力、性能、言い訳など、様々な対象に使われ、弱さや説得力のなさを表す。例:lame excuse(言い訳にならない言い訳)
His excuse for being late was so lame that nobody believed him.
彼が遅刻した言い訳はあまりにも不十分で、誰も信じなかった。
※ この例文では、誰かが遅刻の言い訳をしていて、それが聞いている側にとって「説得力に欠ける」「つまらない」と感じられる情景が目に浮かびます。lameは、言い訳や説明が「期待外れで、とても受け入れられない」と感じる時に非常によく使われる典型的な表現です。特に「so lame that...(あまりに不十分なので〜)」という形で、その不十分さが強調されます。
That party idea sounds a little lame to me; maybe we should try something else.
そのパーティーのアイデア、私にはちょっとイマイチに聞こえるな。たぶん他のことを試すべきだよ。
※ 友達が提案したパーティーのアイデアを聞いて、それが「面白くない」「期待外れ」だと感じている状況です。lameは、計画やアイデア、冗談などが「つまらない」「ダサい」「イケてない」と感じる時にも使われます。「sounds lame」は「つまらなく聞こえる」という形で日常会話で頻繁に使われます。「a little lame」とすることで「少し物足りない」という柔らかいニュアンスになります。
The team's presentation was a bit lame, so the boss asked them to improve it.
そのチームのプレゼンテーションは少し不十分だったので、上司は彼らに改善するよう求めた。
※ 職場で、あるチームのプレゼンテーションが内容的に「質が低い」「物足りない」と評価され、改善を求められている場面です。lameは、成果物やパフォーマンスが「期待されるレベルに達していない」「不十分である」というニュアンスでも使われます。特にビジネスシーンでは、直接的に「bad(悪い)」と言う代わりに「a bit lame(少し物足りない)」のように控えめに表現することがあります。
足が不自由な
身体的な障害により、歩行が困難な状態。古くは文字通りの意味で使われたが、比喩的に「弱々しい」「説得力のない」という意味に発展した。
The soccer player fell badly and walked with a lame leg after the game.
そのサッカー選手はひどく転倒し、試合の後、足を引きずって歩きました。
※ この例文は、スポーツで怪我をして一時的に足が不自由になった様子を描写しています。`walked with a lame leg`(足を引きずって歩いた)という表現で、痛々しい情景が目に浮かびますね。このように、怪我などで一時的に足が不自由になった状態を表すのに「lame」はよく使われます。
My dog hurt his paw and was a little lame when he tried to run in the park.
私の犬は足を痛めてしまい、公園で走ろうとした時に少し足が不自由そうでした。
※ ここでは、ペットの犬が足を怪我して、普段のように動けない様子を表しています。「lame」は人間だけでなく、動物の足が不自由な状態にも非常によく使われます。`a little lame`のように「少し」と程度を示すこともできます。
My grandpa is a bit lame, so he always uses a cane to walk slowly.
祖父は少し足が不自由なので、いつも杖を使ってゆっくり歩きます。
※ この例文では、高齢などにより足が不自由な状態にある人について描写しています。杖を使ってゆっくり歩く祖父の姿が目に浮かびますね。このように、慢性的に足が不自由な状態を表す際にも「lame」が使われます。`is a bit lame`で「少し足が不自由な状態である」ことを伝えています。
コロケーション
説得力のない、言い訳にならない言い訳
※ 「lame」が文字通り「足が不自由な」という意味から転じて、「弱々しい」「不十分な」という意味合いを持つことを示す典型的な例です。ここでは、物理的な弱さから比喩的に、論理や根拠の弱さを表しています。日常会話で頻繁に使われ、相手の言い訳を軽くあしらうニュアンスが含まれます。例えば、遅刻の理由として『バスが遅れた』と言うのが常套句すぎて、信憑性に欠ける場合に『That's a lame excuse!』と使います。よりフォーマルな場面では 'weak excuse' が適切でしょう。
任期満了間近で影響力を失った人、特に政治家
※ アメリカの政治用語で、次期選挙で落選したり、辞任が決まっていたりして、権限を行使できなくなった政治家を指します。鴨が足を怪我して歩けない様子から、身動きが取れない状態を表しています。大統領選挙後から新大統領就任までの期間などによく見られる状況です。比喩的に、組織内で影響力を失った人を指すこともあります。例えば、プロジェクトリーダーが異動を控えている場合などに使われます。
(動物が)足を引きずるようになる、歩行困難になる
※ 主に動物、特に馬や家畜などが怪我や病気で歩行に支障をきたす状態を指します。獣医や畜産業界でよく使われる表現です。比喩的に、機械などが故障して正常に機能しなくなる場合にも使われることがあります。ただし、この比喩表現はややユーモラスな響きがあり、深刻な状況にはそぐわない場合があります。
見え透いた、下手な試み
※ 何かをしようとしたものの、その方法や努力が明らかに不十分で、成功の見込みが低いことを指します。「lame excuse」と同様に、「lame」が「不十分」「効果がない」という意味で使われています。皮肉や批判的なニュアンスが含まれることが多く、相手の行動を軽蔑するような文脈で用いられます。例えば、プレゼンテーションの内容が稚拙だった場合に『That was a lame attempt at persuasion.』のように使います。
つまらない冗談、すべったジョーク
※ 笑えない、面白くないジョークを指す一般的な表現です。友人同士の会話など、カジュアルな場面でよく使われます。「lame」が「退屈」「魅力がない」という意味合いを持つことを示しています。より強い表現としては 'corny jokes' があります。例えば、パーティーで誰かが寒いジョークを言ったときに、『Those were some lame jokes.』と冗談交じりに言うことができます。
頭の悪い人、ばか者
※ 人を侮辱する表現で、知的能力が低いことを示唆します。非常にネガティブな言葉であり、使用は避けるべきです。「lame」が「欠陥がある」「不完全」という意味合いを持つことを強調した例です。同様の表現としては 'idiot' や 'fool' などがありますが、'lame brain' は特に侮蔑的な響きがあります。親しい間柄でも使うべきではありません。
使用シーン
学術論文においては、「不十分な」という意味で、議論や理論の弱点を指摘する際に用いられることがあります。例えば、「この研究のアプローチは、サンプルサイズが小さいため、ややlameである(不十分である)」のように使われます。また、「足が不自由な」という意味で使われることは稀ですが、医学や社会学の研究で、身体的ハンディキャップに関する文脈で登場する可能性があります。
ビジネスシーンでは、「不十分な」という意味合いで、提案や計画の欠点を婉曲的に表現する際に用いられることがあります。例えば、「その戦略は、市場調査が不足しているため、少しlameだ(不十分だ)」のように使われます。ただし、直接的な批判を避ける傾向があるため、より丁寧な表現が好まれる場合が多いです。
日常会話では、「不十分な」「つまらない」といった意味合いで、冗談めかして使われることがあります。例えば、「その言い訳はlameだね(つまらないね)」のように使われます。しかし、相手によっては不快に感じる可能性があるため、注意が必要です。また、「足が不自由な」という意味で使われる場合は、相手への配慮が特に重要となります。
関連語
類義語
「弱い」「力が弱い」という意味で、体力、精神力、説得力、構造などの弱さを表す一般的な形容詞。日常会話からフォーマルな場面まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】「lame」が「説得力がない」「不十分」というニュアンスを含むのに対し、「weak」は純粋に「力がない」という意味合いが強い。また、「lame」は人を軽蔑するようなニュアンスを含むことがあるが、「weak」は必ずしもそうではない。 【混同しやすい点】「weak」は物理的な弱さだけでなく、抽象的な弱さも表せるが、「lame」はどちらかというと、その場しのぎの言い訳や、不十分な計画など、具体的な状況に対して使われることが多い。
「説得力がない」「納得させられない」という意味で、議論、言い訳、説明などが相手を納得させるだけの力を持っていない状態を表す。主にフォーマルな場面で使用される。 【ニュアンスの違い】「lame」が「くだらない」「つまらない」という感情的なニュアンスを含むのに対し、「unconvincing」はより客観的に説得力の欠如を指摘する。また、「lame」はしばしば主観的な判断に基づくが、「unconvincing」は証拠や論理に基づいて判断されることが多い。 【混同しやすい点】「unconvincing」は常に説得の対象が存在するが、「lame」は必ずしもそうではない。例えば、「lame joke」(つまらない冗談)は、誰かを説得しようとしているわけではない。
「弱々しい」「か弱い」という意味で、体力、声、光、試みなどが弱々しく、効果がない状態を表す。やや古風な表現で、文学的な文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】「lame」が「不適切」「不十分」というニュアンスを含むのに対し、「feeble」は純粋に「弱い」という状態を表す。また、「feeble」は物理的な弱さだけでなく、精神的な弱さも表せる。 【混同しやすい点】「feeble」は人や物を修飾するが、「lame」は行動や言い訳などを修飾することが多い。例えば、「feeble attempt」(弱々しい試み)は自然だが、「lame attempt」は不自然。
「貧弱な」「質の悪い」という意味で、品質、出来栄え、成績などが劣っている状態を表す。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】「lame」が「みじめな」「哀れな」というニュアンスを含むことがあるのに対し、「poor」は単に質が低いことを表す。また、「lame」はしばしばユーモラスな状況で使われるが、「poor」は必ずしもそうではない。 【混同しやすい点】「poor」は名詞を修飾する形容詞だが、「lame」は動詞を修飾する副詞としても使える(例:He acted lame.)。また、「poor excuse」(下手な言い訳)は「lame excuse」とほぼ同義だが、「poor quality」(粗悪な品質)は「lame quality」とは言わない。
「哀れな」「情けない」という意味で、人、状況、言い訳などが同情を誘うほどひどい状態を表す。感情的な表現で、しばしば軽蔑や嘲笑のニュアンスを含む。 【ニュアンスの違い】「lame」が「つまらない」「くだらない」というニュアンスを含むのに対し、「pathetic」はより強い感情的な反応を表す。また、「pathetic」は同情を誘うニュアンスがあるが、「lame」は必ずしもそうではない。 【混同しやすい点】「pathetic」は人を主語にすることが多いが、「lame」は行動や言い訳などを主語にすることが多い。例えば、「He is pathetic」(彼は情けない)は自然だが、「He is lame」は「彼は足が不自由だ」という意味になる。
「薄っぺらな」「もろい」という意味で、物理的な構造物や、議論、言い訳などが弱く、信頼できない状態を表す。ややフォーマルな場面で使用される。 【ニュアンスの違い】「lame」が「不十分」「説得力がない」というニュアンスを含むのに対し、「flimsy」は物理的な脆弱性や論理的な欠陥を強調する。また、「flimsy」はしばしば具体的な構造物に対して使われる。 【混同しやすい点】「flimsy」は物理的なものだけでなく、抽象的なものにも使えるが、「lame」は主に抽象的なものに対して使われる。例えば、「flimsy excuse」(薄っぺらな言い訳)は「lame excuse」とほぼ同義だが、「flimsy building」(もろい建物)は「lame building」とは言わない。
派生語
『嘆く』という意味の動詞。元々は『不自由な状態を嘆く』というニュアンスから派生し、現代では広く悲しみや後悔の表現として用いられる。日常会話から文学作品まで幅広く登場する。
- lamentable
『嘆かわしい』という意味の形容詞。『lament』に形容詞化の接尾辞『-able』が付いた形。事態の深刻さや悲惨さを強調する際に用いられ、ニュース記事やフォーマルな文書で見かけることが多い。
- lameness
『不自由さ』や『説得力のなさ』を意味する名詞。『lame』から派生し、身体的な不自由さだけでなく、比喩的に議論や弁解の弱さを指す場合にも用いられる。ビジネスシーンや政治的な議論で使われることがある。
反意語
『健全な』、『妥当な』という意味の形容詞。『lame』が身体的、比喩的に『不自由な』状態を指すのに対し、『sound』は身体的、精神的に健康で、論理的にも正しい状態を表す。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用される。
『説得力のある』という意味の形容詞。『lame』が『説得力に欠ける』という意味で使用される場合、『convincing』はその反対として、議論や主張が相手を納得させる力を持つことを示す。プレゼンテーションや交渉の場面で重要となる。
『効果的な』という意味の形容詞。『lame』が『役に立たない』、『効果がない』という意味で使用される場合、『effective』はその反対として、目的を達成するために十分な効果を発揮することを意味する。プロジェクト管理や問題解決の文脈で頻繁に使用される。
語源
「lame」は、古英語の「lama」(足が不自由な、弱い)に由来します。これはさらにゲルマン祖語の「*lama-」(弱い、手足が不自由な)に遡り、インド・ヨーロッパ祖語の「*(s)lem-」(弱い、だらしない)を祖とします。つまり、元々は身体的な弱さを表す言葉でしたが、比喩的に「不十分な」「説得力のない」といった意味合いを持つようになりました。日本語で例えるなら、「足元がおぼつかない」状態から、「根拠が薄弱で頼りにならない」という意味に転じたようなものです。身体的な弱さから、比喩的な弱さへと意味が拡張されたと理解すると、記憶に残りやすいでしょう。
暗記法
「lame」は足の不自由さから転じ「つまらない」を意味しますが、その裏には深い文化的背景が。中世ヨーロッパでは身体的欠損は神罰と見なされ、道徳的欠陥と結びつけられました。アーサー王物語の魔女の描写にもその影響が。現代では差別的意味合いは薄れつつも、弱さや不十分さを表す言葉として残存。政治批判にも使われ、身体的な意味から抽象的概念へと拡大。単語の背後にある偏見や感情を知ることで、記憶はより深く刻まれるでしょう。
混同しやすい単語
発音とスペルが非常に似ており、混同しやすい。'lame'は『足が不自由な』『つまらない』という意味の形容詞ですが、'lamb'は『子羊』という意味の名詞です。発音記号もそれぞれ /leɪm/ と /læm/ で異なり、'lamb'の 'b' は発音しない点に注意が必要です。また、'lame excuse'(言い訳にならない言い訳)のように比喩表現で使われることもあります。
語頭の 'l' と 'bl' の違いのみで、スペルが似ているため混同しやすい。意味は『非難する』という動詞、または『非難』という名詞です。'lame'と異なり、ネガティブな意味合いを持ちます。例えば、'to blame someone'(誰かを非難する)のように使われます。語源的には、古フランス語の 'blasmer'(非難する)に由来します。
これも語頭の子音クラスターが異なるだけで、スペルが似ています。意味は『炎』で、名詞として使われることが一般的ですが、『燃え上がる』という動詞としても使われます。'lame'とは意味が全く異なるため、文脈で判断する必要があります。'a flame of passion'(情熱の炎)のような比喩表現もよく使われます。
母音字は異なりますが、語尾の 'ame' の部分が共通しており、スペルが似ています。意味は『名前』であり、名詞または動詞として使われます。発音も /neɪm/ と /leɪm/ で似ているため、特にリスニング時に注意が必要です。'What's your name?'(あなたの名前は何ですか?)は基本的な表現です。
スペルは少し異なりますが、発音記号は /kleɪm/ と /leɪm/ で、母音と末尾の子音が共通しているため、発音が似ています。意味は『主張する』『要求する』という動詞、または『主張』『要求』という名詞です。'to claim responsibility'(責任を主張する)のように使われます。法律やビジネスの文脈でよく用いられます。
'lame' と 'came' は、母音字の組み合わせが 'a-e' と 'a' という点で異なり、これが発音の違い(/leɪm/ 対 /keɪm/)を生んでいます。'came' は 'come' の過去形で、『来た』という意味です。時制が異なる文脈で使用されるため、文法的な理解が重要です。
誤用例
日本語の『ダサい』という言葉に引きずられて『lame』を使うと、不適切になることがあります。『lame』は元々『足が不自由な』という意味で、比喩的に『説得力がない』『見苦しい』という意味合いを持ちます。しかし、日本語の『ダサい』が持つような、ファッションセンスや行動に対する軽蔑的なニュアンスは含まれません。より近いのは『weak(弱い)』で、言い訳の弱さを指摘する際に自然です。日本人が『ダサい』を安易に『lame』に置き換えてしまうのは、言葉の持つニュアンスの違いを意識しないためです。
ここでも『lame』を『つまらない』という意味で使うのは不適切です。『lame』は、パーティーやイベントなどが『盛り上がりに欠ける』『活気がない』状態を指すことはありますが、単に『退屈』なだけでなく、どこか『残念』なニュアンスを含みます。例えば、企画や準備に不備があり、参加者が期待外れに感じた場合に『lame』が適切です。単に『つまらない』という意味であれば、『boring』を使う方が無難です。日本人が『lame』を使いすぎる背景には、『つまらない』という感情を表現する語彙の不足と、英語のニュアンスに対する理解不足があります。
『lame』を自分の状態を表すために使うと、誤解を招く可能性があります。『lame』は、身体的な不自由さ、あるいは行動や意見が『時代遅れ』であることを意味することがあります。自分の気分や状態を表す場合は、『unmotivated(やる気がない)』『lethargic(だるい)』『lazy(怠惰な)』などの言葉を使う方が適切です。日本人が『lame』を自分の状態に対して使うのは、日本語の『情けない』や『ダメな自分』といったニュアンスを英語で表現しようとする際に、安易に単語を置き換えてしまうことが原因と考えられます。英語では、自分の状態を具体的に説明する方が自然です。
文化的背景
「lame」は、文字通りの「足が不自由な」という意味から転じて、「説得力がない」「時代遅れ」「つまらない」といった、弱さや欠陥を内包する状態を指す言葉として使われます。この単語の根底には、身体的な不自由さに対する社会的な偏見や差別意識が潜んでおり、それが比喩的な意味合いにも影響を与えていると考えられます。
中世ヨーロッパにおいては、身体的な障害はしばしば神の罰や悪魔の呪いと結び付けられ、社会からの疎外や差別を生む要因となりました。「lame」という言葉も、そうした負のイメージを背景に持つため、単に機能的な欠如を指すだけでなく、道徳的な欠陥や能力の低さを暗示する含みを持つことがあります。たとえば、アーサー王物語に登場するモーガン・ル・フェイは、しばしば魔女として描かれ、その邪悪さの象徴として身体的な欠損(足を引きずるなど)が描写されることがあります。これは、身体的な「lame-ness」が、精神的な「lame-ness」、つまり道徳的な堕落と結び付けられていたことの表れと言えるでしょう。
現代においては、身体障害者に対する理解が進み、差別的な表現は避けられる傾向にありますが、「lame」という言葉が持つネガティブなニュアンスは完全には払拭されていません。特にスラングとして使われる場合、「lame excuse」(言い訳がましい弁解)や「lame joke」(つまらない冗談)のように、弱さや不十分さを強調する意味合いが強くなります。また、近年では「lame stream media」(偏向報道を行うメディア)のように、政治的な批判の文脈で用いられることもあり、その対象は身体的なものから抽象的な概念へと拡大しています。
このように、「lame」という言葉は、単なる身体的な状態を表すだけでなく、社会的な偏見や差別意識、そして弱さや欠陥に対するネガティブな感情が複雑に絡み合った、文化的な背景を持つ言葉と言えるでしょう。学習者はこの単語を理解する上で、その背後にある歴史的、社会的な文脈を考慮することで、より深い語彙理解と記憶の定着につなげることができるはずです。
試験傾向
この単語が直接問われることは少ないですが、準1級以上の長文読解で比喩的な意味合いで使われることがあります。例えば、'a lame excuse'(見え透いた言い訳)のような形で、文脈から意味を推測する能力が試されます。リスニングで口語表現として稀に出題される可能性もあります。
TOEICでは、'lame'が直接的な語彙問題として出題される可能性は低いですが、ビジネスシーンを舞台にした文章で、比喩的な意味合いで使われることがあります。例えば、'a lame attempt'(見当違いの試み)のように使われ、間接的に文章全体の理解を妨げる可能性があります。
TOEFLでは、アカデミックな文章で直接問われる可能性は低いですが、比喩的な意味合いで使われることがあります。例えば、'a lame argument'(説得力のない議論)のように、文章全体の論理構造を理解する上で、単語のニュアンスを把握しておくことが重要です。
大学受験レベルでは、'lame'という単語が直接問われる可能性は低いですが、難関大学の長文読解において、比喩的な意味合いで使われることがあります。文脈から意味を推測する能力が問われるとともに、文章全体のテーマや筆者の主張を理解する上で、単語のニュアンスを把握しておくことが重要です。