英単語学習ラボ

convincing

/kənˈvɪnsɪŋ/(カンˈヴィンスィン)

第一音節の/ə/は、曖昧母音と呼ばれる弱い音で、日本語の『ア』よりも力を抜いて発音します。第二音節の強勢(ˈ)に注意し、/'vɪ/の部分を強く意識しましょう。最後の/ŋ/(-ing)は、舌の奥を上げて鼻から息を出す鼻音です。日本語の『ン』よりも口を大きく開け、舌先はどこにも触れないように発音するのがコツです。

形容詞

説得力のある

相手を納得させる力を持つ、という意味合い。単に論理的に正しいだけでなく、感情に訴えかけるような説得力を含むことが多い。例文:a convincing argument(説得力のある議論)

Her presentation was very convincing, so everyone understood the new plan.

彼女のプレゼンテーションはとても説得力があったので、みんなが新しい計画を理解しました。

この例文は、誰かの説明や提案が「なるほど」と納得できるほど説得力がある様子を表しています。会議や発表の場で、意見や話が聞き手の心に響き、理解を深めるような場面で「convincing」がよく使われます。

He showed convincing proof, and the judge finally believed his story.

彼は説得力のある証拠を示し、裁判官はついに彼の話を信じました。

この例文は、裁判の場で「説得力のある証拠(proof)」が示され、それが認められた状況を描写しています。何かを証明したり、誰かを信じさせたりする際に、その根拠が強力で納得できるものであることを「convincing proof」と表現します。

She gave a convincing reason for being late, so her boss didn't get angry.

彼女は遅刻したことについて説得力のある理由を述べたので、上司は怒りませんでした。

この例文は、遅刻の「説得力のある理由(reason)」によって、相手が納得し、怒らなかった場面を表しています。日常生活で、自分の行動や決定の理由を相手に説明し、理解や共感を得たいときに「convincing reason」という形で使われます。

形容詞

もっともらしい

真実らしく、信じられるような印象を与えること。必ずしも真実であるとは限らない点に注意。例文:a convincing lie(もっともらしい嘘)

His excuse for being late was not very convincing.

彼が遅刻した言い訳は、あまりもっともらしくなかった。

【情景】友達が遅れてきて、焦った顔で「電車が急に止まって…」と説明しています。あなたはそれを聞いていますが、「うーん、本当かな?」と首をかしげている。彼の言葉に説得力がなく、信じられない気持ちです。 【解説】この文では、相手の「言い訳 (excuse)」が信じられない、説得力がない、という意味で `convincing` が使われています。`not very convincing` は「あまり説得力がない」という、日常でよく使う表現です。

The detective found a very convincing piece of evidence.

探偵はとてももっともらしい証拠を見つけた。

【情景】薄暗い部屋で、探偵が虫眼鏡を手に、床に落ちていた小さな物を見つめています。それは事件の真相を解き明かすカギとなり、誰もが「なるほど!」と納得するような決定的な証拠です。彼の顔には確信の表情が浮かんでいます。 【解説】ここでの `convincing` は、「信じるに足る」「疑う余地がないほど説得力がある」という意味で使われています。`piece of evidence` は「1つの証拠」という意味で、よく使われる組み合わせです。

Her presentation offered a convincing solution to the problem.

彼女のプレゼンテーションは、その問題に対するもっともらしい解決策を提示した。

【情景】会議室で、発表者がスクリーンを指しながら熱心に説明しています。参加者たちは真剣な顔で聞き入り、彼女が提案する解決策に「確かに、それが一番良い方法だ」と深く頷いています。実現可能で、理にかなった素晴らしいアイデアだと感じています。 【解説】`convincing solution` のように、提案や解決策、議論などが「説得力がある」「理にかなっている」という意味で使われます。ビジネスや学術的な場面でよく聞かれる表現です。

コロケーション

a convincing argument

説得力のある議論、もっともな主張

「convincing」がもっとも頻繁に使われる形の一つで、議論や主張の内容が理路整然としており、相手を納得させる力があることを意味します。ビジネスシーンや学術的な文脈でよく用いられ、単に「正しい」だけでなく、「相手に受け入れられる」ニュアンスを含みます。例えば、法廷での弁論や、会議でのプレゼンテーションなどで、その効果を発揮します。

a convincing performance

説得力のある演技、人を引き込む演奏

俳優や音楽家のパフォーマンスが、観客や聴衆をその世界観に引き込み、感情移入させるほど優れていることを指します。単に技術的に優れているだけでなく、役柄や楽曲の感情を深く理解し、それを表現する力があることを意味します。映画評論や音楽レビューなどで頻繁に使われます。例えば、「彼のハムレットは、まさに説得力のある演技だった」のように使われます。

a convincing victory

圧倒的な勝利、疑いの余地のない勝利

スポーツや選挙などで、対戦相手や候補者に大差をつけて勝利することを指します。単に勝つだけでなく、相手に反論の余地を与えないほどの実力差を見せつけるニュアンスがあります。ニュース記事やスポーツ解説などでよく用いられます。「3-0での勝利は、まさに説得力のある勝利だった」のように使われます。

sound convincing

もっともらしく聞こえる、説得力があるように聞こえる

人の話し方や声のトーンが、話の内容に信憑性を与えている状態を指します。必ずしも真実を語っているとは限らず、巧みな話術で相手を信用させている場合にも使われます。ビジネスシーンでの交渉や、日常会話での言い訳など、様々な場面で用いられます。「彼の説明は、一見もっともらしく聞こえた」のように使われます。

prove convincing

結果的に説得力を持つ、最終的に納得させる

当初は疑われていた主張や証拠が、最終的には相手を納得させる力を持つことを意味します。裁判や科学的な研究など、時間をかけて真実を明らかにするプロセスにおいてよく用いられます。「当初は懐疑的に見られていた彼の理論も、実験の結果、説得力を持つことが証明された」のように使われます。

convincing evidence

確たる証拠、疑う余地のない証拠

法廷や調査において、事実を裏付ける強力な証拠を指します。単に証拠があるだけでなく、その証拠が客観的で信頼性が高く、反論の余地がないことを意味します。例えば、「DNA鑑定の結果は、彼が犯人であることの確たる証拠となった」のように使われます。

not entirely convincing

完全には納得できない、いまいち説得力に欠ける

相手の主張や説明に、まだ疑問や不確実な点が残っている状態を指します。婉曲的な表現で、相手を完全に否定するのではなく、改善の余地があることを示唆するニュアンスがあります。ビジネスシーンでのフィードバックや、議論での意見交換などでよく用いられます。「彼の提案は、革新的だが、完全には納得できない点もある」のように使われます。

使用シーン

アカデミック

学術論文やプレゼンテーションで、議論の妥当性や根拠の強さを強調する際に用いられます。例えば、研究結果の信頼性を示すために「The data provides convincing evidence that...(そのデータは〜という説得力のある証拠を提供する)」のように使われます。また、先行研究の批判的検討において、「〜という主張は説得力に欠ける」というニュアンスで用いられることもあります。

ビジネス

ビジネス文書や会議において、提案や計画の実行可能性やメリットを説明する際に使われます。例えば、投資家へのプレゼンテーションで「We have a convincing business plan that will generate substantial returns.(我々は、大きな利益を生み出す説得力のある事業計画を持っています)」のように使われます。社内向けの提案書などでも、根拠に基づいた説得力のある説明をする際に有効です。

日常会話

日常会話では、フォーマルな印象を与えるため、あまり頻繁には使われません。しかし、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、専門家の意見や証言が「convincing」であると表現されることがあります。例えば、「The witness gave a convincing account of the events.(目撃者は事件について説得力のある証言をした)」のように使われます。また、友人との議論で、相手の意見に納得した場合に「That's a convincing argument.(それは説得力のある主張だね)」と述べることもあります。

関連語

類義語

  • 『説得力のある』という意味で、人を説得する能力や、何かを信じさせる力を持つことを指す。ビジネス、政治、広告など、意図的に人を動かそうとする場面でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『convincing』は、証拠や論理によって相手を納得させるニュアンスが強いのに対し、『persuasive』は、感情やカリスマ性など、より広範な要素を使って相手を動かすニュアンスがある。また、persuasiveはconvincingよりもフォーマルな印象を与える。 【混同しやすい点】『persuasive』は人やアイデアなど、説得の対象となるものが主語になることが多いが、『convincing』は証拠や議論など、説得の手段となるものが主語になることが多い。例えば、『His argument was convincing.』とは言えるが、『His argument was persuasive.』とは言いにくい。

  • 『もっともらしい』『一見真実らしい』という意味で、表面上は信じられるように見えるが、必ずしも真実ではない可能性を含む。ニュース報道、ミステリー小説、議論など、真偽が不明な状況でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『convincing』は、証拠や論理によって相手を納得させるのに対し、『plausible』は、証拠が不十分でも、話の筋が通っていて信じられる可能性があることを示す。plausibleは、必ずしも真実であるとは限らないという含みを持つ点がconvincingと異なる。 【混同しやすい点】『plausible』は、証拠がなくても話の辻褄が合っていれば使えるが、『convincing』は、十分な証拠や論理的な根拠が必要となる。また、『plausible』は、否定的な意味合いで使われることもある(例:a plausible excuse)。

  • 『信頼できる』『信用できる』という意味で、人や情報源が信頼に足ることを示す。ジャーナリズム、科学研究、証言など、信頼性が重要な場面でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『convincing』は、特定の主張や議論が納得できることを示すのに対し、『credible』は、情報源や人物そのものが信頼できることを示す。credibleは、長期的な信頼関係に基づいて評価されることが多い。 【混同しやすい点】『credible』は、情報源の信頼性を示す形容詞であり、具体的な主張や議論の内容を評価する『convincing』とは焦点が異なる。例えば、『He is a credible witness.』とは言えるが、『He is a convincing witness.』とは言いにくい(witnessの場合は、'His testimony was convincing.'のように使う)。

  • 『説得力のある』『筋の通った』という意味で、論理的に明確で説得力のある議論や主張を指す。学術論文、法律文書、政策提言など、論理性が重視される場面で使われる。 【ニュアンスの違い】『convincing』と似ているが、『cogent』は特に論理的な明晰さと一貫性を強調する。感情的な要素よりも、論理的な強さに重点が置かれる。また、cogentはconvincingよりもフォーマルで、使用頻度もやや低い。 【混同しやすい点】『cogent』は、感情に訴えかけるような説得力ではなく、あくまで論理的な強さによって相手を納得させる。日常会話よりも、専門的な議論や文書で使われることが多い。

  • 『妥当な』『正当な』という意味で、論理的または法的に正しいことを示す。議論、契約、パスポートなど、正当性が問われる場面で使われる。 【ニュアンスの違い】『convincing』は、相手を納得させる力を持つことを示すのに対し、『valid』は、客観的な基準に基づいて正当であることを示す。validは、主観的な判断ではなく、客観的な根拠に基づいて評価される。 【混同しやすい点】『valid』は、議論や主張そのものが論理的に正しいかどうかを評価するのに対し、『convincing』は、その議論や主張が相手にどれだけ受け入れられるかを評価する。例えば、『a valid argument』は、論理的に矛盾がない議論を意味する。

  • 『健全な』『確かな』という意味だが、議論や判断に対して使う場合は、『妥当な』『根拠のある』という意味合いになる。ビジネス、科学、法律など、信頼性や安全性が重要な場面で使われる。 【ニュアンスの違い】『convincing』は、議論や主張が聞き手にとってどれだけ説得力があるかを示すのに対し、『sound』は、議論や主張の根拠や論理がどれだけしっかりしているかを示す。soundは、客観的な基準に基づいて評価される。 【混同しやすい点】『sound』は、議論や主張そのものが客観的に見て妥当かどうかを評価するのに対し、『convincing』は、その議論や主張が聞き手にどれだけ受け入れられるかを評価する。例えば、『a sound argument』は、論理的にも根拠的にもしっかりしている議論を意味する。

派生語

  • 『確信』『有罪判決』という意味の名詞。動詞『convince』から派生し、確信させる行為の結果や状態を表す。日常会話では『確信』、法律用語では『有罪判決』として使われる。抽象的な概念を扱うため、ビジネスや学術的な文脈でも頻出する。

  • 『確信した』『納得した』という意味の形容詞(または動詞の過去分詞)。『convince』される側の状態を表し、受動的な意味合いを持つ。日常会話でよく使われ、感情や意見を表す際に便利。例:I am convinced that...

  • convincingly

    『説得力のあるように』という意味の副詞。『convincing』に副詞化の接尾辞『-ly』が付いた形。議論やプレゼンテーションなど、相手を説得する場面で用いられる。ビジネス文書や学術論文でも使用される。

反意語

  • 接頭辞『un-(否定)』が付き、『説得力がない』という意味を表す。『convincing』の直接的な反対語であり、主張や証拠が弱い場合に使われる。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用される。

  • 『疑わしい』『確信がない』という意味の形容詞。『convincing』が相手に確信を与えるのに対し、『doubtful』は疑念を抱かせる。日常会話やニュース記事など、不確実性や疑問を表現する際に用いられる。

  • 『疑わしい』『不審な』という意味の形容詞。『doubtful』よりもややフォーマルな響きを持ち、信憑性や正当性に疑問がある場合に使われる。ニュース記事や学術論文など、客観的な視点が求められる文脈で用いられる。

語源

「convincing」は、動詞「convince」(確信させる、納得させる)の現在分詞形が形容詞化したものです。「convince」自体は、ラテン語の「vincere」(征服する、打ち勝つ)に、強意の接頭辞「con-」(共に、完全に)が付いた「convincere」(完全に打ち負かす、完全に納得させる)に由来します。つまり、元々は相手を議論や証拠で完全に打ち負かし、納得させるという意味合いがありました。ここから、「説得力のある」という意味が派生しました。「vincere」は、英語の「victory」(勝利)や「vanquish」(打ち負かす)とも語源的に繋がっており、「convincing」には、相手の心を掴み、勝利するというニュアンスが含まれていると理解できます。日本語で例えるなら、「論破する」という言葉に近いイメージかもしれません。ただし、「convincing」は、単に打ち負かすだけでなく、相手に納得してもらうという点が重要です。

暗記法

「convincing」は単なる論理ではなく、感情と信頼を揺さぶる言葉。古代ギリシャの修辞術では、人心掌握の要。シェイクスピア劇では、一言で民衆を動かし歴史を変える。現代広告は、共感を呼び、購買意欲を刺激する物語を紡ぐ。政治の世界では、人柄とビジョンで有権者の心を掴む。言葉は力。社会を動かす原動力、それが「convincing」。

混同しやすい単語

『convincing』の動詞形であり、発音が非常に似ているため混同しやすい。品詞が異なる(convincingは形容詞または動名詞、convinceは動詞)ため、文法的な役割が違う。意味は『確信させる』であり、convincing(説得力のある)とはニュアンスが異なる。動詞の活用に注意が必要。

綴りが似ており、どちらも形容詞であるため、意味を取り違えやすい。『confusing』は『混乱させるような』という意味で、対象に混乱を引き起こす性質があることを表す。一方、『convincing』は『説得力のある』という意味で、対象を納得させる力があることを表す。語源的には、'confuse'(混乱させる)と 'convince'(納得させる)という反対方向のベクトルを持つ動詞から派生している点に注意。

conceiving

発音が一部似ており、綴りも 'con-' で始まる点で共通するため、視覚的に混同しやすい。『conceiving』は『想像する』『妊娠する』という意味の動詞 'conceive' の現在分詞形。意味が全く異なるので、文脈から判断する必要がある。語源的には、'conceive' は「完全に(con-)つかむ(ceive)」というイメージで、アイデアを心に抱く、妊娠するという意味につながっている。

conversing

発音が似ており、どちらも 'con-' で始まる動詞の現在分詞形であるため、混同しやすい。『conversing』は『会話する』という意味。スペルも似ているため、注意が必要。文脈から判断することが重要。語源的には、'converse' は「一緒に(con-)向きを変える(verse)」というイメージで、意見を交換し合う会話を表している。

evincing

発音が一部似ており、どちらも '-ing' で終わる動詞の現在分詞形であるため、混同しやすい。『evincing』は『(感情などを)表に出す』『示す』という意味。ややフォーマルな単語であるため、日常会話ではあまり使われない。語源的には、'evince' は「外に(e-)征服する(vince)」というイメージで、隠れていたものを明らかにするという意味合いを持つ。

convection

『con-』で始まり、音の響きも似ているため、特に発音に自信がない場合や聞き取りの際に混同しやすい。『convection』は『(熱の)対流』という意味の名詞であり、品詞も意味も大きく異なる。科学的な文脈でよく使われる単語。語源的には、「一緒に(con-)運ぶ(vect)」というイメージ。

誤用例

✖ 誤用: His argument was very convincing, so I believed him immediately.
✅ 正用: His argument was compelling, so I found it difficult to disagree.

日本語の『説得力がある』を直訳すると"convincing"になりがちですが、これはやや直接的すぎる表現です。特に大人の会話では、相手の意見を尊重しつつ、自分の考えを述べるのが一般的です。"Compelling"は『人を引き込むような』という意味合いがあり、相手に考えさせる余地を残すニュアンスがあります。また、即座に信じたことを強調する"believed him immediately"は、相手を疑っていたニュアンスを含み、失礼に当たる可能性も。代わりに"found it difficult to disagree"(反論するのが難しいと感じた)を使うことで、より丁寧で知的な印象を与えます。日本人が陥りやすい『白黒はっきりさせたい』という思考から、グレーゾーンを許容する英語の文化的背景を理解することが重要です。

✖ 誤用: I am convincing myself to like classical music.
✅ 正用: I am trying to cultivate a taste for classical music.

"Convince"は基本的に『(他者を)説得する』という意味で使われ、自分自身を説得する場合には再帰代名詞を伴って使われることがありますが、この文脈では不自然です。"Convincing myself"は、無理やり自分を納得させようとしているニュアンスがあり、教養ある大人の趣味の探求とは少し異なります。より適切な表現は"cultivate a taste for"(〜の趣味を育む)です。これは、時間をかけてゆっくりと趣味を深めていく過程を表し、大人の趣味に対する姿勢として自然です。日本人が『〜にさせる』という日本語に引きずられて、英語でも無理に"make"や"convince"を使おうとする傾向がありますが、英語ではより自然な表現を選ぶことが大切です。

✖ 誤用: The evidence was convincing of his guilt.
✅ 正用: The evidence was indicative of his guilt.

"Convincing"は、人が主語のときに「説得力がある」という意味で使われることが多いですが、証拠が主語の場合には、証拠が「〜を示唆する」という意味合いで"indicative"を使う方が適切です。"Convincing of"という形は文法的に誤りではありませんが、やや不自然な印象を与えます。日本人が「〜について説得力がある」という日本語に影響され、"convincing of"という形を使いがちですが、英語では証拠が「〜を示唆する」という場合は"indicative of"を使うのが一般的です。また、"convincing"は、人の心を動かすような強い説得力を意味することがありますが、証拠の場合は、客観的に事実を示唆するニュアンスが求められるため、"indicative"の方が適切です。

文化的背景

「convincing(説得力のある)」は、単に論理的な正しさを示すだけでなく、聞き手の感情や価値観に訴えかけ、行動を促す力を持つ言葉です。西洋文化においては、古代ギリシャの修辞術から現代のマーケティングに至るまで、「説得」は社会的な影響力を行使するための重要なスキルとされてきました。

「説得」の技術は、古代ギリシャの哲学者たちによって体系化されました。アリストテレスは『修辞学』の中で、説得には「ロゴス(論理)」「パトス(感情)」「エトス(人柄)」の3つの要素が必要だと説きました。ロゴスは論理的な根拠、パトスは聞き手の感情への訴えかけ、エトスは話し手の信頼性を意味します。特にエトスは重要で、話し手が誠実で知識があり、道徳的であると認識されることで、説得力は飛躍的に高まります。この考え方は、現代のビジネスシーンや政治の世界でも依然として重要な役割を果たしており、「convincing」という言葉は、単なる情報伝達を超え、相手の心に響く、信頼に足るコミュニケーションを表す言葉として用いられます。

文学作品においても、「convincing」は重要なテーマとして登場します。例えば、シェイクスピアの戯曲『ジュリアス・シーザー』におけるアントニーの演説は、まさに説得の技術の粋を集めたものです。アントニーは、シーザー暗殺の正当性を訴えるブルータスの演説の後、シーザーの遺体を前に、巧みな言葉遣いと感情的な訴えかけによって、民衆の心を掴み、ブルータスを失脚させます。この場面は、「convincing」が単なる言葉の力ではなく、状況を覆し、歴史を動かすほどの力を持つことを示しています。また、現代の法廷ドラマなどでも、弁護士が陪審員を「convince」するために、証拠を提示するだけでなく、感情に訴えかけ、共感を呼ぶストーリーを語ることが重要視されます。

現代社会においては、「convincing」は広告やマーケティングにおいて不可欠な要素です。企業は、消費者のニーズや欲求を理解し、自社の商品やサービスがそれらを満たすことを「convincing」な方法で伝えようとします。単に商品の機能を紹介するだけでなく、感情的な共感を呼び起こし、消費者の購買意欲を刺激するストーリーテリングが重視されます。また、政治の世界においても、「convincing」なメッセージを発信し、有権者の支持を得ることが重要です。政治家は、政策の内容だけでなく、自身の人物像やビジョンを「convincing」に伝えることで、有権者の心を掴もうとします。このように、「convincing」は、現代社会において、情報操作や扇動といった負の側面も孕みつつ、社会を動かす原動力として、ますます重要な役割を果たしています。

試験傾向

英検

1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解。2. 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術など硬めの話題。4. 学習者への注意点・アドバイス: 形容詞としての意味(説得力のある)を確実に覚える。動詞 (convince) との関連も理解。

TOEIC

1. 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)。2. 頻度と級・パート: 頻出。3. 文脈・例題の特徴: ビジネス文書、広告、Eメールなど。4. 学習者への注意点・アドバイス: 「convincing evidence」「convincing argument」のようなコロケーションで覚える。正解を導く根拠が文中に明示されていることが多い。

TOEFL

1. 出題形式: リーディングセクションで頻出。2. 頻度と級・パート: 高頻度。3. 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容(歴史、科学、社会学など)。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が重要。同意語・類義語(persuasive, plausible)も覚えておく。

大学受験

1. 出題形式: 長文読解、自由英作文。2. 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、哲学など。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈における意味を正確に把握する。記述問題では、自分の意見を「convincing」に示すために使う練習をする。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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