give
母音 /ɪ/ は日本語の『イ』よりも口を左右に開かず、喉の奥から出すような音です。短く発音することを意識しましょう。語尾の /v/ は、上の前歯を下唇に軽く当てて息を出す有声摩擦音です。日本語にはない音なので、鏡を見て練習すると良いでしょう。無声音の /f/(例えば"fun"の音)との違いを意識してください。
手渡す
物理的に何かを相手に渡す行為。フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使える。give me ... の形で「〜をくれ」という要求を伝える基本的な表現。
Could you please give me that book on the table?
テーブルの上のあの本を取っていただけますか?
※ 誰かに何かを「手渡してほしい」と丁寧に依頼する、日常で非常によく使う表現です。目の前にある物を指しながらお願いする場面が目に浮かびますね。「give me ~」で「~を私にください/渡してください」という意味になります。
The kind old man gave me an apple from his basket.
親切な老人が、かごに入ったリンゴを私に一つくれました。
※ 誰かが親切心から何かを「手渡してくれる」温かい情景が目に浮かびます。「give」は、このように物理的な物を人から人へ渡す際に最も基本的な形で使われます。SVOO(主語+動詞+人+物)の形です。
The cashier quickly gave me my change after I paid.
支払いを済ませると、レジ係が素早くお釣りをくれました。
※ お店での買い物で、お会計の際にお釣りを「手渡される」という、誰もが経験する典型的な場面です。お金のやり取りで「give」が使われることは非常に多いです。ここでもSVOOの形が使われています。
与える
物、情報、機会、影響などを相手に提供する。見返りを期待しないニュアンスを含むことが多い。抽象的な概念にも使える。
He gave his mom a beautiful flower for her birthday.
彼は誕生日のお母さんに美しい花を贈りました。
※ 「誰かに何かをあげる」という、giveの最も基本的な使い方です。大切な人の誕生日や記念日にプレゼントを渡す、温かい気持ちが伝わる場面でよく使われます。「give + 人 + 物」の形で、「誰々に何をあげる」と伝えられます。
Can you give me a hand with this heavy box?
この重い箱、手伝ってもらえませんか?
※ 「give a hand」は「手伝う」という意味のとてもよく使う表現です。誰かが困っているときに助けを求めたり、逆に助けてあげたりする場面で使われます。相手に「手助け」という「手」を与えるイメージで覚えると良いでしょう。
The teacher gave us homework to practice English.
先生は私たちに英語の練習のための宿題を出しました。
※ 先生が宿題や指示を生徒に「与える」場面で使われます。何か具体的なもの(宿題、プリントなど)を渡す、あるいは情報を伝える際によく使われる表現です。学校だけでなく、会社で上司が部下に仕事を「与える」際などにも応用できます。
柔軟性
物が変形しやすい性質、または人が状況に合わせて考え方や行動を調整できる能力。主に「give」を含む複合語(例:the give of the floor)で使われる。
The new mattress has a lot of give, so my back feels relaxed.
新しいマットレスはとても柔軟性があるので、私の背中が楽に感じます。
※ 新しいマットレスに横たわった時、体が心地よく沈み込むような快適な感覚を伝えています。「have a lot of give」で「たくさんの柔軟性がある」という意味になり、物理的な柔らかさやしなやかさを表すのに典型的な使い方です。
There was no give in their strict new policy, making everyone sigh.
彼らの厳格な新しい方針には全く柔軟性がなく、みんながため息をつきました。
※ 厳しい新しい方針に、全く融通が利かない、変更の余地がない状況を表しています。「no give」で「柔軟性が全くない」という意味。物理的なものだけでなく、ルールや計画など、比喩的に「融通が利かない」という意味でもよく使われます。みんなががっかりしてため息をつく様子が目に浮かびますね。
My new running shoes have a little give, making them comfortable for long walks.
私の新しいランニングシューズは少し柔軟性があるので、長い散歩でも快適です。
※ 新しいランニングシューズが足に少しなじむ、つまり適度なクッション性や伸縮性があることを表しています。「a little give」で「少し柔軟性がある」という意味。靴や衣類、スポーツ用品などの素材が体にフィットする際の心地よさを伝えるのにぴったりの表現です。
コロケーション
疑わしい状況で、その人を信用すること
※ 確証はないものの、相手を信じるに足る理由がある場合に用いる表現です。法的な文脈(被告に有利な解釈をする)から派生し、日常会話では『今回は信じてみよう』というニュアンスで使われます。相手の言い分を尊重し、寛容さを示す姿勢を表します。ビジネスシーンでも、一度は相手を信用して機会を与えるという意味で使われることがあります。
(物理的・比喩的に)道を譲る、屈する、取って代わられる
※ 文字通りには『道を譲る』ですが、比喩的には『感情に屈する』(give way to tears/anger)、『新しいものに取って代わられる』(tradition gave way to modernity)といった意味合いで使われます。物理的な意味合いから派生して、抽象的な概念にも適用できる点がポイントです。交通ルールで「道を譲る」という意味でも頻繁に使われます。
〜を引き起こす、〜の原因となる
※ ある事柄が別の事柄を生み出す、または原因となることを表すフォーマルな表現です。主に良くない結果や問題に対して使われます。例えば、「The heavy rain gave rise to flooding.(大雨が洪水を引き起こした)」のように使います。より口語的な表現としては'cause'や'lead to'が挙げられますが、'give rise to'はより客観的で、原因と結果の関係を強調するニュアンスがあります。ビジネスや学術的な文脈でよく用いられます。
譲歩する、後退する
※ もともとは軍事的な文脈で『陣地を明け渡す』という意味ですが、比喩的に『議論や交渉で譲歩する』という意味で使われます。完全に降伏するのではなく、少しずつ譲歩していくニュアンスがあります。例えば、「He refused to give ground on any of the key issues.(彼は重要な問題について一切譲歩しなかった)」のように使います。ビジネスシーンや政治的な議論でよく用いられます。
事前に知らせる、警告する
※ インフォーマルな表現で、誰かに何かについて事前に知らせる、特に問題や変更について警告することを意味します。例えば、「I wanted to give you a heads-up that the meeting has been rescheduled.(会議のスケジュールが変更になったことを事前にお知らせしたかった)」のように使います。ビジネスシーンや日常会話で広く使われ、相手に親切心を示すニュアンスがあります。
誰かに苦労をさせる、いじめる
※ 誰かをからかったり、批判したり、または単に意地悪をしたりすることを意味する口語表現です。深刻な虐待ではなく、軽いからかいや嫌がらせを指します。例えば、「The older boys were giving him a hard time about his new haircut.(年上の男の子たちは彼の新しいヘアカットをからかっていた)」のように使います。親しい間柄で使われることが多いですが、相手を不快にさせないように注意が必要です。
感情を吐き出す、感情を表に出す
※ 抑えられていた感情を爆発させる、または表現することを意味するややフォーマルな表現です。通常、怒り、不満、悲しみなどのネガティブな感情に使われます。例えば、「He gave vent to his frustration by shouting at his colleagues.(彼は同僚に怒鳴ることで不満をぶちまけた)」のように使います。文学作品やニュース記事などでよく見られます。
使用シーン
学術論文や講義で頻繁に使用されます。「give evidence(証拠を示す)」「give an example(例を挙げる)」「give rise to(~を引き起こす)」のように、議論を展開したり、説明を加えたりする際に不可欠です。研究発表でデータや結果を提示する際にもよく用いられます。例えば、心理学の研究で「実験結果が特定の行動傾向を示している (The results give evidence of a specific behavioral pattern)」のように使われます。
ビジネスシーンでは、プレゼンテーション、報告書、会議などで幅広く使用されます。「give feedback(フィードバックを与える)」「give a presentation(プレゼンテーションを行う)」「give an update(最新情報を提供する)」のように、情報伝達や指示、評価に関連する場面でよく見られます。例えば、プロジェクトの進捗報告で「進捗状況について最新情報を提供します (I will give an update on the project progress)」のように使われます。
日常会話で非常に頻繁に使用されます。「give me a call(電話して)」「give a hand(手伝う)」「give it a try(試してみる)」のように、依頼、申し出、提案など、様々なコミュニケーションで用いられます。また、「give up(諦める)」「give away(プレゼントする)」のように、複合動詞としても頻繁に登場します。例えば、友達に「後で電話してね (Give me a call later)」のように気軽に使うことができます。
関連語
類義語
必要なものやサービスを提供する意味。ビジネスや公式な場面でよく使われる。他動詞。 【ニュアンスの違い】"give"よりも計画的、組織的な提供を意味し、責任や義務感が伴うことが多い。目に見える物だけでなく、情報やサービスなど抽象的なものも提供できる。 【混同しやすい点】"give"が直接的な手渡しをイメージさせるのに対し、"provide"は準備や手配を含めた行為を指すことが多い。また、"provide A to B" よりも "provide B with A" の形が一般的。
申し出や提案をする意味。相手の意向を尊重するニュアンスを含む。ビジネスシーンや日常会話で広く使われる。他動詞。 【ニュアンスの違い】"give"よりも相手の自由意志を尊重するニュアンスが強く、受け入れるかどうかは相手に委ねられる。必ずしも物理的なものを与えるわけではなく、機会や助言などを提供する場合にも使う。 【混同しやすい点】"give"が一方的な提供になりうるのに対し、"offer"は双方向のコミュニケーションを前提とする。また、"give"が当然の権利として与えるニュアンスを含む場合があるのに対し、"offer"は善意に基づく行為である。
要求や願いをかなえる、許可を与えるという意味。公式な場面や法律、契約などで使われることが多い。他動詞。 【ニュアンスの違い】"give"よりも権威のある者が、正式な手続きを経て許可や権利を与えるニュアンスが強い。政府、組織、裁判所などが主語になることが多い。 【混同しやすい点】"give"が個人的な関係における行為を指すことが多いのに対し、"grant"は公的な、あるいは制度的な文脈で使用される。また、"grant"は名詞として助成金という意味も持つ。
慈善活動や公共の目的のために、金銭や物品を寄付する意味。フォーマルな場面で使われることが多い。他動詞。 【ニュアンスの違い】"give"よりも社会貢献の意識が強く、無償で提供するというニュアンスが強調される。通常、組織や団体に対して行われる。 【混同しやすい点】"give"が個人的な贈り物や譲渡を指すのに対し、"donate"は社会的な意義を持つ行為を指す。また、"donate"は税控除の対象となる場合があるなど、法的な側面も伴う。
贈り物として与える、または人前で発表する意味。フォーマルな場面やイベントで使われることが多い。他動詞。 【ニュアンスの違い】"give"よりも特別な機会や儀式的な意味合いが強く、敬意や感謝の気持ちを込めて贈るニュアンスがある。また、"present"は名詞として贈り物という意味も持つ。 【混同しやすい点】"give"が日常的な行為を指すのに対し、"present"は特別な状況で使用される。また、"present"は動詞として「紹介する」「提示する」という意味も持つため、文脈に注意が必要。
賞や称号などを授与する意味。競争や功績を評価する場面で使われる。他動詞。 【ニュアンスの違い】"give"よりも公式な認定や表彰の意味合いが強く、努力や成果に対する正当な評価として与えられる。名誉や栄誉を伴うことが多い。 【混同しやすい点】"give"が個人的な感情に基づいて与えられる場合があるのに対し、"award"は客観的な基準に基づいて選ばれる。また、"award"は名詞として賞という意味も持つ。
派生語
『許す』という意味の動詞。『for-』は『完全に』という意味合いを持ち、『give』に『完全に与える』というニュアンスを加えて、相手の罪や過ちを帳消しにする、つまり『許す』という意味に発展。日常会話でも使われるが、ややフォーマルな印象も与える。
『贈り物』という意味の名詞。『give』から派生し、『与えられたもの』という原義を持つ。誕生日や記念日など、特別な機会に贈られる物を指すことが多い。比喩的に『才能』という意味でも用いられる。
『与えられた』という意味の形容詞だが、接続詞的に『〜を考えると』『〜と仮定すると』という意味で用いられることが多い。学術論文や議論など、論理的な文脈で頻繁に使用される。『Given that』という形で文頭に置かれることが多い。
- giving
『与えること』という意味の名詞。チャリティーや寄付など、社会貢献活動に関連する文脈でよく用いられる。『the act of giving』のように、具体的な行為を指す場合もある。
反意語
『give』の最も直接的な反意語で、『取る』という意味。物理的に何かを受け取るだけでなく、抽象的な概念(時間、機会、権利など)を奪うという意味でも使われる。日常会話からビジネスまで幅広く使用される。
『受け取る』という意味の動詞。『give』が能動的に『与える』のに対し、『receive』は受動的に『受け取る』というニュアンスが強い。ビジネスシーンやフォーマルな場面でよく用いられる。
『差し控える』『保留する』という意味の動詞。『with-』は『後ろに』『離れて』という意味合いを持ち、『give』を後ろに控える、つまり与えないという意味に。情報や許可、感情などを意図的に与えない場合に用いられる。
『奪う』という意味の動詞。『de-』は『完全に』という意味合いを持ち、『prive』は『奪う』という意味。『give』とは反対に、何かを完全に奪い取る、という意味合いを持つ。権利や自由など、重要なものを奪う場合に用いられる。
語源
「give」の語源は、ゲルマン祖語の「*gebanan」(与える)に遡ります。これはさらに遡ると、インド・ヨーロッパ祖語の「*ghabh-」(つかむ、与える)に由来すると考えられています。つまり、元々は「手でつかんで相手に渡す」という物理的な行為を表していたのです。この「つかむ」「与える」という根本的な意味合いが、現代英語の「give」の持つ様々な意味(手渡す、与える、譲るなど)に発展しました。日本語の「あげる」という言葉も、「手で持ち上げる」という物理的な意味から「与える」という意味に派生したのと似ています。「give」は、単に物を渡すだけでなく、情報や感情、柔軟性(give and take)など、抽象的なものを相手に「与える」という概念も包含する、非常に根源的な単語と言えるでしょう。
暗記法
「give」は単なる授受を超え、人間関係を象徴する言葉。中世では、主君が領地を「give」することで忠誠を示すなど、社会構造と深く結びついていた。教会への寄進も精神的救済と関連。文学では、愛や裏切り、犠牲を象徴し、現代では「give back」として社会貢献の意味も持つ。機会や助言を与える、演説をするなど、抽象的な概念や感情表現にも用いられ、人間の行動や社会性を豊かに表現する。
混同しやすい単語
『give』と『live』は、どちらも基本的な動詞であり、スペルも似ているため混同しやすいです。『live』には「生きる」という意味の動詞(/lɪv/)と、「生きている」「生の」という意味の形容詞(/laɪv/)があり、発音も異なります。動詞の活用形(lived)や名詞形(life)も考慮すると、giveとの区別がより重要になります。giveは常に/gɪv/と発音し、意味も「与える」で固定されているため、文脈で判断しましょう。
『gave』は『give』の過去形であり、スペルも非常に似ているため、特に書き言葉で混同しやすいです。発音は/ɡeɪv/とgiveとは異なります。時制を意識して、過去の出来事を述べている場合は『gave』を、現在形の場合は『give』を使うように注意しましょう。例えば、「I gave him a book yesterday.(昨日彼に本をあげた)」のように使います。
『grieve』は「(深い悲しみで)悲しむ」という意味の動詞で、giveとスペルの一部が共通しているため、視覚的に混同しやすいです。発音は/ɡriːv/であり、giveとは異なります。意味も全く異なるため、文脈から判断する必要があります。たとえば、「She grieved over the loss of her pet.(彼女はペットの死を悲しんだ)」のように使います。
『gyve』は古語で「手かせ、足かせ」という意味の名詞であり、現代英語ではあまり使われませんが、スペルが似ているため、特に読書中に見かけるとgiveと間違えやすいです。発音は/dʒaɪv/です。意味もgiveとは全く異なるため、文脈から判断する必要があります。文学作品などで見かける可能性があります。
『gift』は「贈り物」という意味の名詞で、giveと同じ語源を持つため意味的なつながりがありますが、スペルと発音が似ているため混同しやすいです。発音は/ɡɪft/です。giveは動詞、giftは名詞であるという品詞の違いを意識しましょう。giveの過去分詞形はgivenであり、giftとは異なります。
『guv』はイギリス英語のスラングで「親方、ボス」という意味で使われることがあり、giveと発音が非常に似ています。特に口語表現や映画などで耳にする可能性がありますが、giveとは意味が全く異なります。スペルも似ているため、文脈を注意深く理解する必要があります。
誤用例
日本語の『彼に電話をかけた』を直訳すると『give a call to 人』となりがちですが、英語では冗長です。英語では動詞『call』が直接目的語を取るため、前置詞は不要です。これは、日本語の『〜に』という助詞に引きずられる典型的な例です。また、英語ではより直接的で簡潔な表現が好まれる傾向があります。類似の例として、『have a talk with 人』も『talk to 人』とする方が自然です。
『frankly』は『率直に』という意味ですが、相手に意見を求める際に使うと、ややぶっきらぼうで失礼な印象を与える可能性があります。特に、相手が上司や目上の人の場合は不適切です。『honest』を使うことで、より丁寧で誠実なニュアンスを伝えることができます。英語では、直接的な表現を避けて婉曲的な言い回しをすることが、人間関係を円滑にする上で重要です。また、文化的な背景として、日本人は相手の気持ちを慮る傾向が強いため、英語でも同様の配慮をすることが大切です。
『give thanks』は感謝の気持ちを伝えるフォーマルな表現ですが、日常会話ではやや古風で硬い印象を与えます。日常的な感謝の場面では、『Thank you (very much)』や『Thanks a lot』を使うのが一般的です。『I give you my thanks』は、例えばスピーチや宗教的な儀式など、より厳粛な場面で使われることが多いです。日本語の『感謝を捧げます』のようなニュアンスに近いと考えられます。英語では、状況に応じて適切なレジスター(言葉遣いの丁寧さ)を選ぶことが重要です。
文化的背景
「give」は単なる物理的な授受を超え、人間関係や社会的なつながりを築き、維持するための行為を象徴する言葉です。見返りを求めない「give」は、愛情、友情、信頼の証であり、社会全体の幸福度を高める基盤となります。
中世の封建制度において、「give」は主君が領地や地位を家臣に「give(与える)」行為として、忠誠と引き換えの恩恵を示す重要な言葉でした。この文脈では、単なる所有権の移転ではなく、社会的な義務と責任を伴うものでした。また、教会への寄進(giving)は、罪の許しを求める行為であり、精神的な救済と結びついていました。このように、「give」は権力、義務、信仰といった社会構造と深く結びついていたのです。
文学作品においても、「give」は登場人物の性格や物語のテーマを象徴的に表現するために用いられます。例えば、シェイクスピアの作品では、「give」は愛、裏切り、犠牲といった様々な感情や行為を表すために使われます。特に、贈り物(gift)としての「give」は、登場人物間の関係性を複雑にする要素として機能します。また、現代社会においては、「give back(社会貢献)」という形で、企業や個人が社会に対して貢献する姿勢を示す言葉としても重要視されています。これは、富や知識を社会に還元することで、より良い社会を築こうとする意識の表れです。
現代英語における「give」は、その意味範囲をさらに広げ、抽象的な概念や感情の表現にも用いられます。「give someone a chance(機会を与える)」、「give advice(助言を与える)」、「give a speech(演説をする)」など、多岐にわたる表現が存在します。これらの表現は、単に何かを「与える」だけでなく、相手を支援したり、影響を与えたりする行為を示唆します。また、「I give up(諦める)」のように、自分の意志を表明する際にも使われます。このように、「give」は、人間の行動や感情、社会的な関係性を豊かに表現する、非常に重要な言葉なのです。
試験傾向
- 出題形式: 語彙問題、長文読解、リスニング
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。特に2級以上で重要
- 文脈・例題の特徴: 幅広いトピック。フォーマルな文章から日常会話まで
- 学習者への注意点・アドバイス: giveの基本的な意味に加え、give in, give up, give outなどの句動詞を確実に習得。文脈によって意味が大きく変わるため、注意が必要。
- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め), Part 6 (長文穴埋め), Part 7 (長文読解)
- 頻度と級・パート: 頻出。特にPart 7で重要
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーンが中心。give a presentation, give feedbackなどの表現
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスでよく使われるgiveの表現を覚える。類義語(provide, offerなど)との使い分けを理解する。
- 出題形式: リーディング、リスニング
- 頻度と級・パート: 頻出。アカデミックな文章でよく使われる
- 文脈・例題の特徴: 学術的な内容が中心。give rise to, give an exampleなどの表現
- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な意味でのgiveの使い方を理解する。give rise to (~を引き起こす)などのイディオムを覚える。
- 出題形式: 長文読解、英作文
- 頻度と級・パート: 頻出。難関大学ほど重要
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文など幅広いジャンル
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈からgiveの意味を正確に判断する練習をする。give A to B, give B Aの語順に注意。幅広い意味を理解しておくことが重要。