exquisite
第一音節にアクセントがあります。/ɪ/ は日本語の『イ』よりも口を左右に開かず、力を抜いた音です。/kw/ は唇を丸めて素早く発音し、/z/ は有声音なので、喉を震わせることを意識しましょう。語尾の /ɪt/ は弱く短く発音します。
極上の
非常に美しく、洗練されていて、高品質であることを意味します。芸術作品、料理、景色など、五感を通じて感じる素晴らしいものに対して使われます。「この上なく素晴らしい」「比類なき美しさ」といったニュアンスを含みます。
The small jewelry box had an exquisite design, making me smile.
その小さな宝石箱は、極上のデザインで、私を笑顔にしました。
※ この例文は、小さな宝石箱を開けたり、眺めたりした時に、その精巧で美しいデザインに感動し、思わず笑顔になる場面を描いています。「exquisite」は、美術品や工芸品など、細部にまでこだわった美しいデザインを表すのによく使われます。見た目の美しさに感動する気持ちが伝わります。 **ヒント:** 「making me smile」は「そして私を笑顔にさせた」という意味で、前の内容の結果や状態を表す表現です。
The chef prepared an exquisite meal for us, full of amazing flavors.
シェフは私たちに、驚くほど風味豊かな極上の食事を用意してくれました。
※ この例文は、レストランでプロのシェフが腕によりをかけて作った料理を食べた時、その味や見た目の素晴らしさに感動している場面です。料理や飲み物が「最高に美味しい」「素晴らしい」という意味で、「exquisite meal/taste/flavor」のように使われます。特に、五感を刺激する体験についてよく用いられます。 **ヒント:** 「full of amazing flavors」は「驚くほどの風味に満ちた」という意味で、meal(食事)の様子を詳しく説明しています。
She gave me an exquisite handmade card with a delicate flower design.
彼女は私に、繊細な花の絵柄が入った極上の手作りカードをくれました。
※ この例文は、誰かから手作りのカードをもらった時、その細やかで美しいデザインに感動し、相手の心遣いを感じている場面です。手作りの品や、細工が凝らされたもの、繊細で優雅なものに対して「exquisite」が使われることがあります。贈られた人の喜びが伝わります。 **ヒント:** 「handmade card」(手作りのカード)のように、名詞の前に置いてその質や特徴を表します。「with a delicate flower design」は「繊細な花の絵柄が付いた」という意味で、カードの特徴を具体的に説明しています。
繊細な
非常に繊細で、傷つきやすい、または壊れやすい様子を表します。技術や感覚が非常に高度で洗練されていることを指す場合もあります。「精巧な」「巧妙な」といったニュアンスで、注意深く扱われるべきものに使われます。
The exquisite flavors of the soup surprised me.
そのスープの繊細な味わいに、私は驚きました。
※ レストランで、シェフが丹精込めて作ったスープを一口飲んだ瞬間を想像してください。この例文は、料理の「味」や「風味」が非常に繊細で複雑、そして極上であることを表しています。一口食べただけで、その質の高さに感動する様子が伝わりますね。
The museum displayed an exquisite piece of ancient jewelry.
その美術館は、古代の精巧な宝飾品を展示していました。
※ 美術館で、ガラスケースの中に飾られた、何千年も前の宝飾品をじっと見つめている場面です。この「exquisite」は、その宝飾品が非常に細かく、完璧に作られていて、圧倒的な美しさを持っていることを意味します。職人の技や芸術性への感嘆が込められた表現です。
We saw an exquisite butterfly gently flying among the flowers.
私たちは、花々の間を優雅に飛ぶ、美しい蝶を見ました。
※ 公園や庭で、色とりどりの花が咲き乱れる中、ひらひらと舞う一匹の蝶に目を奪われた瞬間です。この例文では、蝶の羽の模様や動きが「繊細で優美な美しさ」を持っていることを表しています。まるで絵画のように、はっとするような自然の美しさを表現する際にぴったりの言葉です。
コロケーション
この上なく美しい
※ 「exquisite beauty」は、非常に洗練され、繊細で、完璧に近い美しさを指します。単に「beautiful」と言うよりも、その美しさが際立って優れていることを強調します。美術品、自然の風景、人の容姿など、あらゆる美しいものに対して使われます。例えば、「The sunset painted an exquisite beauty across the sky.(夕焼けが空にこの上なく美しい光景を描き出した)」のように使われます。フォーマルな場面や、文学的な表現でよく用いられます。
非常に細部にまでこだわった、精巧な
※ 「exquisite detail」は、デザイン、装飾、または製作において、信じられないほど細部にまで注意が払われていることを意味します。手仕事の工芸品、建築物、絵画など、細部にわたる技巧が際立っているものに対して使われます。例えば、「The watch was crafted with exquisite detail.(その時計は非常に精巧な細部までこだわって作られていた)」のように使われます。技術力や芸術性を高く評価する文脈で用いられます。
非常に洗練された趣味、優れた美的感覚
※ 「exquisite taste」は、ファッション、インテリア、食事、芸術など、あらゆる分野において、非常に洗練された、または優れた美的感覚を持つことを指します。単に「good taste」と言うよりも、その趣味の良さが際立って優れていることを強調します。例えば、「She has an exquisite taste in art.(彼女は芸術において非常に洗練された趣味を持っている)」のように使われます。上品さや高級感を伴う状況でよく用いられます。
耐え難いほどの痛み、非常に激しい苦痛
※ 「exquisite pain」は、肉体的または精神的に、非常に激しく、耐え難いほどの痛みや苦痛を意味します。単に「pain」と言うよりも、その痛みが極限に達していることを強調します。例えば、「He felt an exquisite pain in his leg.(彼は脚に耐え難いほどの痛みを感じた)」のように使われます。文学作品や、感情的な状況を強調する際に用いられることが多いです。比喩的に、精神的な苦痛を表すこともあります。
卓越した職人技、極めて優れた手仕事
※ 「exquisite craftsmanship」は、非常に高度な技術と注意を払って作られた製品や作品に用いられる表現です。単に「craftsmanship」と言うよりも、その技術が非常に優れており、芸術的価値さえ持っていることを示唆します。家具、宝飾品、楽器など、熟練した職人によって作られたものに対して使われます。「The antique furniture displayed exquisite craftsmanship.(そのアンティーク家具は卓越した職人技を示していた)」のように使われます。歴史的、文化的な価値を伴うことが多いです。
巧妙な拷問、精神的に追い詰めるような苦痛
※ 「exquisite torture」は、肉体的または精神的に、非常に巧妙で、徐々に苦痛を与えるような拷問や苦しみ、またはその比喩的な表現を指します。直接的な暴力だけでなく、精神的に追い詰めるような状況を表すこともあります。例えば、「The constant criticism was exquisite torture for him.(絶え間ない批判は彼にとって巧妙な拷問だった)」のように使われます。文学作品や、心理的な状況を描写する際に用いられることが多いです。
特別な瞬間
※ 「exquisite moment」は、非常に美しく、感動的な瞬間を指します。短い時間の中で、強い感情や喜びを感じるような状況で使われます。例えば、美しい景色を見た時、特別な人と過ごす時間、音楽を聴いて感動した時などに使われます。「It was an exquisite moment I will never forget.(それは私が決して忘れない特別な瞬間だった)」のように使われます。日常会話から、詩的な表現まで幅広く用いられます。
使用シーン
美術史や文学の研究論文で、芸術作品や文章の美しさ、繊細さを表現する際に用いられる。「exquisite detail(極めて繊細なディテール)」、「exquisite prose(極上の散文)」のように使われる。学術的な文脈では、対象の優れた品質や洗練された特徴を強調するために選ばれる言葉である。
高級ブランドの商品紹介や、特別な顧客向けのプレゼンテーション資料などで、製品の品質やデザインの素晴らしさを強調する際に用いられる。「exquisite craftsmanship(極上の職人技)」、「exquisite design(洗練されたデザイン)」といった表現で使用される。日常的なビジネスシーンではあまり使われない。
日常会話ではほとんど使われないが、高級レストランの料理や美術展の作品など、非常に美しいものや素晴らしいものを賞賛する際に、まれに用いられる。「This cake is exquisite!(このケーキは極上だ!)」のように、感動を伝えるために使われることがある。しかし、より一般的な言葉で表現されることが多い。
関連語
類義語
繊細で壊れやすい、または優美で上品なものを指す。物理的なものだけでなく、感情や状況など、注意が必要な状態を表す際にも用いられる。日常会話、文学、芸術など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"exquisite"よりも広い意味を持ち、必ずしも美しさや高度な技術を伴うとは限らない。弱さやもろさ、扱いの難しさといったニュアンスを含むことが多い。 【混同しやすい点】"exquisite"が主に美的感覚に訴えるのに対し、"delicate"は触覚や扱い方、注意の必要性など、より広範な感覚や概念に関連する。例えば、"delicate operation"(繊細な手術)のように、技術的な難しさや慎重さを表す場合に使われる。
洗練されている、上品である、精製されているという意味。技術、趣味、性格など、様々なものが磨き上げられ、より優れた状態になったことを示す。フォーマルな場面や、芸術、文学などで用いられる。 【ニュアンスの違い】"exquisite"が元々持っている美しさや完璧さを強調するのに対し、"refined"は努力や訓練によって得られた洗練さを意味する。したがって、人工的な美しさや、後天的な魅力というニュアンスを含む。 【混同しやすい点】"exquisite"は生まれつきの美しさや才能を表すことが多いが、"refined"は学習や経験を通じて得られた能力や性質を表す。例えば、"refined taste"(洗練された趣味)のように、時間をかけて培われた感覚を表す場合に適している。
- dainty
小さくて可愛らしい、上品で優雅な様子を表す。主に女性や子供、または小さくて繊細な物に対して使われる。日常会話や文学作品に登場する。 【ニュアンスの違い】"exquisite"が持つ完成された美しさや高度な技術というニュアンスは薄く、むしろ愛らしさや可愛らしさに重点が置かれる。また、古風でやや甘い印象を与える。 【混同しやすい点】"exquisite"が芸術作品や自然の美しさなど、幅広い対象に使えるのに対し、"dainty"は小さくて可愛らしいものに限定される。例えば、"dainty teacup"(小さくて可愛らしいティーカップ)のように、愛らしい外見を強調する場合に使われる。
崇高で畏敬の念を起こさせる、非常に優れたという意味。自然の壮大さ、芸術作品の感動的な美しさ、道徳的な高潔さなど、人間の理解を超えた偉大さや美しさを表す。文学、哲学、芸術評論などで用いられる。 【ニュアンスの違い】"exquisite"が細部にわたる完璧さや美しさを指すのに対し、"sublime"は圧倒的な力やスケール、精神的な高揚感を与える美しさを意味する。したがって、"exquisite"よりも感情的なインパクトが強い。 【混同しやすい点】"exquisite"が美的な完成度を評価する際に使われるのに対し、"sublime"は畏敬の念や感動を伴う体験を表す。例えば、"sublime scenery"(崇高な景色)のように、人間の心を揺さぶるような壮大な光景を描写する際に適している。
欠点がなく完璧な状態を表す。外見、性能、性格など、あらゆるものが完全であることを示す。日常会話からビジネス、学術分野まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"exquisite"が持つ美しさや洗練された技術というニュアンスは薄く、単に欠点がないという客観的な事実を強調する。したがって、感情的な評価よりも、機能的な評価に適している。 【混同しやすい点】"exquisite"が美的感覚に訴えかけるのに対し、"flawless"は性能や品質の完璧さを表す。例えば、"flawless performance"(完璧な演技)のように、技術的な完成度や正確さを評価する場合に使われる。
汚れがなく清潔で完璧な状態を表す。特に、手入れが行き届いていることや、道徳的な清らかさを強調する際に用いられる。日常会話、文学、宗教的な文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"exquisite"が持つ美しさや洗練さというニュアンスに加えて、清潔さや純粋さ、完璧な状態が保たれているというニュアンスを含む。特に、外観だけでなく内面的な清らかさも暗示することがある。 【混同しやすい点】"exquisite"が芸術作品や自然の美しさなど、幅広い対象に使えるのに対し、"immaculate"は主に清潔さや道徳的な清らかさを表す。例えば、"immaculate conception"(聖母の無原罪の御宿り)のように、宗教的な意味合いを持つ場合もある。
派生語
『必要とする』という意味の動詞。『ex-(完全に)』+『quaerere(求める)』が合わさり、『徹底的に求める』というニュアンスから派生。ビジネスや学術分野で頻繁に使われ、必要条件や義務などを表す。
『必須の』という意味の形容詞。requireと同様の語源を持ち、『必要とされ求める』性質を表す。フォーマルな文脈や、入学条件など客観的な必要性を強調する際に用いられる。
『要求』や『依頼』という意味の名詞または動詞。requireと同様に『求める』意味合いを含むが、ex-のニュアンスが薄れて、より丁寧な要求や依頼を表す。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。
反意語
『粗末な』『未加工の』という意味の形容詞。exquisiteが洗練された美しさや繊細さを表すのに対し、crudeは未完成で洗練されていない状態を示す。芸術作品や製品の品質を評価する文脈で対比的に用いられる。
『粗い』『下品な』という意味の形容詞。exquisiteが上品さや繊細さを含むのに対し、coarseは触感や言動、性格などが粗野であることを示す。洗練されたマナーや繊細な芸術作品との対比で用いられる。
『普通の』『ありふれた』という意味の形容詞。exquisiteが並外れた美しさや品質を持つことを意味するのに対し、ordinaryは特別ではない、一般的な状態を表す。日常会話や、卓越したものを際立たせる文脈で使われる。
語源
"exquisite」は、ラテン語の「exquisitus」(注意深く探求された、選び抜かれた)に由来します。これは、「ex-」(外へ、徹底的に)と「quaerere」(探す、求める)という二つの要素から構成されています。「ex-」は「外へ」という意味合いを持ち、日本語の「エクストリーム」のように、何かを極限まで突き詰めるニュアンスを含みます。「quaerere」は「質問する」「探求する」という意味で、英語の「query」(質問)や「inquire」(尋ねる)と同根です。つまり、「exquisite」は元々、「徹底的に探し求められた結果、選び抜かれた」という意味合いを持っていました。それが転じて、「極上の」「繊細な」といった、非常に優れた品質や洗練された美しさを表す言葉として使われるようになったのです。何かを徹底的に追求し、選び抜いた最高の状態をイメージすると、この単語の意味がより深く理解できるでしょう。
暗記法
「exquisite」は単なる美を超え、貴族文化や芸術が育んだ最高の美を象徴します。中世の宮廷では社会的地位を示す指標となり、文学作品では登場人物の性格や物語を彩りました。オスカー・ワイルドが追求した耽美主義、ジェーン・オースティンの繊細な人間描写にも。「exquisite」は贅沢品や特別な体験に使われ、歴史、文化、創造性への敬意を表現する言葉として、今も息づいています。
混同しやすい単語
「exquisite」自体が発音が難しく、カタカナ英語の「エクスキューズ」と混同しやすい。また、スペルも長いため、正確に記憶する必要がある。意味は「非常に美しい」「精巧な」であり、謝罪を意味する「excuse」とは全く異なる。
「exquisite」と「excuse」は、発音が非常に似ており、スペルも一部共通するため混同しやすい。意味も「言い訳」「許し」と「非常に美しい」で全く異なる。文脈によって意味を判断する必要がある。また、「excuse」は動詞としても名詞としても使われる点に注意。
「exquisite」と「execute」は、語頭の「ex」が共通しており、スペルも似ているため混同しやすい。「execute」は「実行する」「処刑する」という意味で、「exquisite」とは意味が大きく異なる。特にビジネスシーンでは「execute」の使用頻度が高いため、区別が重要。
「exquisite」と「exercise」は、語頭の「ex」が共通しており、スペルも一部似ているため混同しやすい。「exercise」は「運動」「練習」という意味で、「exquisite」とは意味が大きく異なる。発音も異なるため、注意が必要。「exquisite」の「qui」は「クウィ」に近い発音だが、「exercise」は「エクササイズ」のように発音する。
「exquisite」と「exit」は、語頭の「ex」が共通しているため、スペルを間違えやすい。「exit」は「出口」「退場」という意味で、「exquisite」とは意味が全く異なる。また、「exit」は動詞としても名詞としても使われる。「ex」は「外へ」という意味を持つ接頭辞であり、関連付けて覚えると良い。
「exquisite」と「explicit」は、語頭の「ex」が共通しており、スペルも一部似ているため混同しやすい。「explicit」は「明白な」「率直な」という意味で、「exquisite」とは意味が大きく異なる。発音も異なるため、注意が必要。特に、ビジネスや法律の分野では「explicit」の使用頻度が高いため、区別が重要。
誤用例
「exquisite」は、非常に美しく、繊細で、洗練されたものを指す形容詞であり、人に対して使う場合は、その人の容姿やスタイルが極めて優れていることを意味します。しかし、単に「年老いている」という状態を表す「old man」と組み合わせると、文脈として不自然になります。この文脈では、品格や風格を感じさせる「distinguished」を使う方が適切です。日本人が「exquisite」を「年配の」という意味で誤用する背景には、日本語の「粋(いき)」という言葉のニュアンスが影響している可能性があります。「粋」は、洗練された美意識を持つ年配の男性を指すことがありますが、「exquisite」は必ずしも「粋」のニュアンスを完全にカバーするわけではありません。
「exquisite」は、美しさや完成度の高さを強調する際に用いられる単語であり、謝罪の文脈には不適切です。謝罪は、誠実さや真摯さが重要であり、「exquisite」が持つ美的ニュアンスは、謝罪の重みを軽くしてしまう可能性があります。この場合、「sincere(誠実な)」や「heartfelt(心からの)」といった形容詞を使う方が、謝罪の気持ちを適切に伝えることができます。日本人が「exquisite」を謝罪の文脈で誤用する背景には、「丁寧な」という日本語を安易に英語に置き換えようとする傾向があるかもしれません。「丁寧な謝罪」を「exquisite apology」と直訳してしまうと、英語としては不自然な表現になります。
「exquisite」は、喜びや美しさなど、ポジティブな感情や感覚を強調する際に用いられることが一般的です。痛みに対して使う場合、非常に稀なケースを除き、普通は「excruciating(耐え難いほど激しい)」や「intense(強烈な)」といった単語を使用します。「exquisite」を痛みの文脈で誤用する背景には、日本語の「痛切な」という言葉が影響している可能性があります。「痛切な」は、悲しみや後悔などの感情に対して用いられることが多く、痛みを直接的に表す場合には適していません。また、「exquisite」の語源である「ex-(外へ)」と「quisit-(求める)」から、何かを強く求めるような、ある種の切迫感を伴う感情を表すことを理解しておくと、痛みの文脈にはそぐわないことが理解できます。
文化的背景
「exquisite」は、単に美しいだけでなく、洗練された技術、卓越したセンス、そして稀少性によって際立つ美しさを指し、しばしば貴族文化や芸術の世界で、最高の品質を象徴する言葉として用いられてきました。王侯貴族が愛でた工芸品、一流の芸術家が生み出した絵画、あるいは磨き抜かれた礼儀作法など、時間と労力を惜しみなく注ぎ込んだ、完璧に近い美しさを表現する際に、この言葉は重みを増します。
中世ヨーロッパの宮廷文化において、「exquisite」は単なる美的評価を超えた、社会的なステータスを示す指標でもありました。例えば、貴婦人が身につける宝石や刺繍の施されたドレス、晩餐会で供される料理の盛り付け、さらには会話の機知に富んだ応酬に至るまで、「exquisite」であることは、教養と財力、そして洗練された趣味の証と見なされました。そのため、「exquisite」な品々や振る舞いは、権力者たちの間で羨望の的となり、時に政治的な駆け引きの道具として利用されることもありました。
文学作品においても、「exquisite」は登場人物の性格や物語の雰囲気を際立たせる効果的な言葉として用いられてきました。オスカー・ワイルドの作品には、「exquisite」な美を追求する登場人物がしばしば登場し、彼らの耽美的な生き方や、社会との葛藤を描き出しています。また、ジェーン・オースティンの小説では、「exquisite」な礼儀作法や会話術が、登場人物たちの人間関係や恋愛模様を繊細に表現するために用いられています。これらの作品を通して、「exquisite」は単なる美しさだけでなく、その背後にある複雑な人間模様や社会的な意味合いを伝える言葉として、文学史に深く刻まれています。
現代においても、「exquisite」は高級ブランドの商品、一流レストランの料理、あるいは特別な体験など、日常を超越した贅沢なものに対して使われることが多く、消費者の心を捉えるための重要なキーワードとなっています。しかし、その根底には、過去の貴族文化や芸術の世界で培われた「最高品質の美」を求める精神が息づいており、「exquisite」という言葉を使うことで、単なる機能性や実用性だけでなく、歴史や文化、そして人間の創造性に対する敬意を表現していると言えるでしょう。
試験傾向
1. **出題形式**: 語彙問題、長文読解
2. **頻度と級・パート**: 準1級、1級で出題される可能性あり。語彙問題で頻出。
3. **文脈・例題の特徴**: 美術、歴史、文化などに関する長文で、美しいもの、洗練されたものを描写する際に使われることが多い。
4. **学習者への注意点・アドバイス**: 「非常に美しい」「精巧な」という意味を理解し、ニュアンスを掴むことが重要。類義語(delicate, refined, elegant)との使い分けも意識する。
1. **出題形式**: Part 5 (語彙問題), Part 7 (長文読解)
2. **頻度と級・パート**: 出題頻度はやや低めだが、Part 5の語彙問題や、芸術関連のテーマの長文読解で登場する可能性あり。
3. **文脈・例題の特徴**: 美術展のレビュー、高級レストランの紹介、高級品の広告などで使われることがある。ビジネスシーンでは稀。
4. **学習者への注意点・アドバイス**: TOEICでは頻出ではないため、優先度は低い。ただし、意味を知っておくと読解の助けになる。類義語(sophisticated, luxurious)との区別を意識すると良い。
1. **出題形式**: リーディング
2. **頻度と級・パート**: アカデミックな内容の文章でまれに出題される可能性がある。
3. **文脈・例題の特徴**: 美術史、建築、文学などの分野で、作品や技術の卓越性を表現する際に使用される。
4. **学習者への注意点・アドバイス**: 文脈から意味を推測する練習が重要。語源(ex- + quisite: 探し求める)を知っておくと理解しやすい。類義語(superb, outstanding)とのニュアンスの違いを理解する。
1. **出題形式**: 長文読解
2. **頻度と級・パート**: 難関大学の長文で出題される可能性あり。比較的高度な語彙。
3. **文脈・例題の特徴**: 文学作品の批評、芸術論、文化史など、アカデミックな文章で使われることが多い。
4. **学習者への注意点・アドバイス**: 文脈の中で意味を理解することが重要。単語帳だけでなく、長文の中で出会うことで、より深く記憶に残る。類義語(elegant, refined)との使い分けを意識し、記述問題にも対応できるようにする。