entire
強勢は 'tai' の部分にあります。最初の 'i' は曖昧母音 /ɪ/ で、日本語の『イ』よりも弱く、口を少し開いて発音します。最後の 'r' は、舌をどこにも触れずに口の中に引き込むように発音すると、よりネイティブに近い響きになります。無理に巻き舌にする必要はありません。
全体の
部分的なものではなく、すべてを含んでいる状態を指す。漏れがなく、完全であることを強調する際に用いる。例:entire world(全世界), entire book(本全体)
My little brother ate the entire pizza by himself.
私の小さな弟が、ピザを全部一人で食べちゃった。
※ 「小さな弟が一人で大きなピザを丸ごと全部食べてしまった」という、ちょっとした驚きや微笑ましい情景が目に浮かびますね。「entire」は、このように「ある物を丸ごと全部」という状況でよく使われます。「by himself」は「一人で」という意味で、弟が誰の手も借りずに食べきったことを強調しています。
The entire exhibition room was filled with beautiful paintings.
展示室全体が美しい絵画で埋め尽くされていました。
※ 美術館に入って、部屋いっぱいに美しい絵が並んでいる光景を想像してみてください。「entire」は、このように「ある空間の全体」を表すときにも頻繁に使われます。「was filled with」は「〜で満たされていた」という意味で、部屋が絵で埋め尽くされている様子を伝えています。
It rained all day, so I watched movies for the entire afternoon.
一日中雨が降っていたので、私は午後中ずっと映画を見ていました。
※ 雨の日、外に出られないので家でゆっくり過ごす情景が目に浮かびますね。「entire」は「時間帯の全体」を表すときにも非常に便利です。「for the entire afternoon」で「午後の時間丸ごと」という意味になります。よく似た表現に「all day」(一日中)がありますが、「entire afternoon」は「午後というまとまった時間全体」をより強調するニュアンスがあります。
完全な
損なわれたり、欠けたりしている部分がなく、完璧な状態。程度や質に関わらず、不足がないことを表す。例:entire satisfaction(完全な満足), entire agreement(完全な合意)
I spent the entire afternoon finishing my big report for work.
仕事の大きなレポートを仕上げるのに、午後いっぱいの時間を費やしました。
※ この例文は、午後ずっと集中して仕事に取り組む様子が目に浮かびますね。大変な作業を終えた時の達成感や、少し疲れた気持ちも伝わってきます。「entire afternoon」のように「entire + 時間」の組み合わせは、『丸々〜時間』『〜時間ずっと』というニュアンスで、日常会話で非常によく使われます。
The little boy ate the entire pizza by himself, making everyone laugh.
その小さな男の子はピザを丸ごと一人で食べてしまい、みんなを笑わせました。
※ 可愛らしい小さな子が、想像以上に大きなピザを全部一人で食べてしまう、面白くて驚くような光景が目に浮かびますね。周りの大人たちの和やかな笑い声も聞こえてきそうです。「entire pizza」のように『entire + 食べ物や物』で、『全部』『丸ごと』という意味で使われます。少しユーモラスな場面でも活躍しますよ。
Suddenly, the entire room went dark when the power went out.
突然、停電で部屋全体が真っ暗になりました。
※ 部屋でくつろいでいる時に、突然電気が消えて、あたりが真っ暗になる瞬間の驚きや、少しの不安感が伝わってきますね。「entire room」のように『entire + 場所や空間』で、『部屋全体が』『建物全体が』といったように、ある空間の全てを指すときに使われます。状況の全体像を伝えるのにとても便利です。
コロケーション
完全に異なる、全く違う
※ 文字通り『完全に』異なることを強調する表現ですが、単に『different』と言うよりも、その差が際立っていることを示唆します。ビジネスシーンでは、競合製品や戦略の違いを明確に打ち出す際に有効です。例えば、『This product is entirely different from anything else on the market.(この製品は市場に出回っている他のどの製品とも完全に異なります)』のように使います。口語でも頻繁に使われ、相手の意見や行動に対して強い不同意を示す際にも用いられます。
完全合意、最終合意
※ 契約書や法的文書でよく用いられる表現で、当事者間のすべての合意事項が文書に網羅されていることを保証します。これは、口頭での約束や以前の交渉内容が、最終的な契約内容に影響を与えないことを明確にするために重要です。例えば、『This document constitutes the entire agreement between the parties.(この文書は当事者間の完全合意を構成する)』のように使われます。契約の解釈をめぐる紛争を避けるために、法的な専門知識を持つ人が使用することが推奨されます。
十分にあり得る、全くあり得ないことではない
※ 可能性を控えめに示唆する表現で、単に『possible』と言うよりも、その可能性が現実味を帯びていることを示します。ビジネスシーンでは、プロジェクトの成功や市場の動向について議論する際に、過度な期待を避けつつ、実現の可能性を示唆する際に有効です。例えば、『It's entirely possible that we will see a rise in demand next quarter.(来四半期に需要が増加する可能性は十分にあります)』のように使います。皮肉を込めて、ほとんどあり得ないことを指す場合もあります。
生涯、一生
※ 人の一生全体を表す表現で、その期間の長さや重要性を強調します。例えば、『He dedicated his entire life to the pursuit of knowledge.(彼は生涯を知識の探求に捧げた)』のように使われます。比喩的に、ある活動や場所との深い結びつきを示す際にも用いられます。例えば、『She spent her entire life in this small town.(彼女はこの小さな町で一生を過ごした)』のように使われます。文学作品や伝記などでよく見られる表現です。
全責任
※ ある事柄に関するすべての責任を負うことを意味します。ビジネスや法律の文脈でよく使われ、特定の人物や組織が、あるプロジェクト、タスク、または問題に対して全面的に責任を負うことを明確にします。例えば、『The CEO takes entire responsibility for the company's performance.(CEOは会社の業績に対して全責任を負う)』のように使われます。責任の所在を明確にし、説明責任を果たすために重要な表現です。
全世界、世界全体
※ 地球上のすべての場所、すべての人々を指す表現で、その規模の大きさを強調します。グローバルな問題、国際的なイベント、または普遍的な概念について議論する際に使用されます。例えば、『The internet has connected the entire world.(インターネットは全世界を繋いだ)』のように使われます。比喩的に、ある人物や事柄が非常に重要であることを示す際にも用いられます。例えば、『You mean the entire world to me.(あなたは私にとって全世界のような存在だ)』のように使われます。
全内容、全部
※ 容器や文書、ウェブサイトなどのすべての内容物を指す表現で、何も除外されていないことを強調します。例えば、『The entire contents of the package were damaged.(パッケージの中身はすべて損傷していた)』のように使われます。法的文書や契約書では、すべての条項や条件が含まれていることを明確にするために用いられます。例えば、『This website and its entire contents are protected by copyright.(このウェブサイトおよびその全内容は著作権によって保護されています)』のように使われます。
使用シーン
学術論文や教科書で、調査結果や理論の全体像を説明する際に使われます。例えば、経済学の論文で「市場全体の動向」を分析する時や、医学の研究で「患者群全体の反応」を評価する時などに用いられます。文語的な表現です。
ビジネス文書やプレゼンテーションで、プロジェクトの全体像や組織全体の戦略を説明する際に使われます。例えば、経営戦略会議で「全社的な取り組み」について議論する時や、プロジェクト報告書で「プロジェクト全体の進捗状況」を報告する時などに用いられます。フォーマルな文脈での使用が中心です。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、事件や出来事の全体像を伝える際に用いられることがあります。例えば、「事件の全容が明らかになった」というニュースや、「国の経済全体の状況」を解説するドキュメンタリーなどで見かけることがあります。少し硬い印象を与える言葉です。
関連語
類義語
『全体』や『完全』を意味し、物理的なまとまりや抽象的な概念に対して使われる。日常会話で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"entire"よりも口語的で、範囲や境界が明確なものを指すことが多い。感情的なニュアンスは薄い。 【混同しやすい点】"entire"がよりフォーマルで包括的な全体性を表すのに対し、"whole"は分割されていない完全な状態を表す。例えば、「whole milk(全乳)」のように、部分ではなく全体であることを強調する際に用いられる。
『完了した』『完全な』という意味で、何かが完了している状態や、必要な要素がすべて揃っている状態を表す。ビジネスシーンやプロジェクトの完了報告などでよく使われる。 【ニュアンスの違い】"entire"が範囲の全体性を指すのに対し、"complete"は不足がない状態を示す。達成や完成といったニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"entire"は名詞を修飾して『全体の~』という意味になることが多いが、"complete"は動詞を修飾して『完全に~する』、または名詞を修飾して『完全な~』という意味になる。文法的な役割の違いに注意が必要。
『合計』や『全体の』という意味で、数量や金額など、数値で表せるものに対して使われる。ニュースや経済に関する記事でよく見られる。 【ニュアンスの違い】"entire"よりも客観的で、数値的な合計や総量を強調する。感情的なニュアンスはほとんどない。 【混同しやすい点】"entire"が質的な全体性を表すのに対し、"total"は量的な全体性を表す。例えば、「total cost(総費用)」のように、合計金額を示す際に用いられる。
『満杯の』『完全な』という意味で、容器などが満たされている状態や、最大限の状態を表す。日常会話でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"entire"が範囲の全体性を指すのに対し、"full"は容量や程度が最大限であることを示す。満足感や充足感といったニュアンスを含むことがある。 【混同しやすい点】"entire"は部分的な要素を含めて全体を指すのに対し、"full"はある空間や能力が最大限に満たされている状態を指す。例えば、「full glass(満杯のグラス)」のように、物理的な満たされ具合を表す際に用いられる。
『絶対的な』『完全な』という意味で、制限や条件がない状態を表す。哲学、法律、数学などの分野で使われる。 【ニュアンスの違い】"entire"よりも強い意味を持ち、疑いの余地がない完全性を示す。主観的な判断や感情が入りにくい。 【混同しやすい点】"entire"が範囲や規模の全体性を表すのに対し、"absolute"は程度や性質の完全性を表す。例えば、「absolute power(絶対権力)」のように、何ものにも左右されない権力を示す際に用いられる。
『徹底的な』『完全な』という意味で、細部まで行き届いている状態を表す。調査、分析、検査など、注意深く行うべき事柄に対して使われる。 【ニュアンスの違い】"entire"が範囲の全体性を指すのに対し、"thorough"は細部にわたる網羅性を示す。努力や注意深さが伴うニュアンスがある。 【混同しやすい点】"entire"はある対象の全体を指すのに対し、"thorough"はプロセスや行動が隅々まで行き届いていることを指す。例えば、「thorough investigation(徹底的な調査)」のように、調査の内容が詳細であることを強調する際に用いられる。
派生語
- entirety
『全体』『完全』を意味する名詞。『entire』に名詞化の接尾辞『-ty』が付いた形。抽象的な概念を指し、ビジネス文書や学術論文で『~の全体像』のように使われることが多い。日常会話での使用頻度は比較的低いが、改まった表現として用いられる。
『完全に』『全く』を意味する副詞。『entire』に副詞化の接尾辞『-ly』が付いた形。程度や範囲を強調する際に用いられ、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。『entire』が持つ『欠けた部分がない』というニュアンスをそのまま引き継ぎ、動作や状態が完全に及ぶ様子を表す。
反意語
『部分的な』『不完全な』という意味の形容詞。『entire』が全体を指すのに対し、『partial』は一部のみを指す。ビジネスシーンでは『partial refund(一部返金)』、学術論文では『partial differential equation(偏微分方程式)』のように、限定的な範囲を示す際に用いられる。日常会話でも『partial to~(~が好き)』のように使われる。
接頭辞『in-(否定)』が付いた『不完全な』という意味の形容詞。『entire』が持つ『完全性』を否定する形で対義語となる。プロジェクトの進捗状況や書類の不備など、何かが完了していない状態を表す際に用いられる。日常会話でも『incomplete information(不完全な情報)』のように使われ、幅広い文脈で使用頻度が高い。
語源
"entire」は、古フランス語の「entier」(完全な、無傷の)に由来し、さらに遡るとラテン語の「integer」(無傷の、完全な、全体の)にたどり着きます。「integer」は、数学で「整数」を意味する言葉としても使われていますが、これは「分割されていない、完全な数」という概念から来ています。つまり、「entire」は、文字通り「分割されていない」「欠けている部分がない」状態を表し、それが「全体の」「完全な」という意味につながっています。日本語で例えるなら、「完璧」という言葉が近いかもしれません。「完璧」もまた、「欠けた部分がない」という意味合いを持ちます。このように、語源を辿ることで、単語の持つニュアンスをより深く理解することができます。
暗記法
「entire」は、騎士道物語では名誉や王国の完全性を象徴し、アーサー王の円卓の騎士たちの物語にも通じます。近代では、システムや組織の最適化を意味する一方で、個人の自由との緊張関係も示唆します。現代では、地球規模の協力という文脈で使用され、理想的な全体性を追求するだけでなく、多様性の尊重と倫理的配慮の必要性を教えてくれます。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に語尾の /-ər/ の部分が曖昧になりやすい。スペルも 'ent-' の部分が共通しているため、注意が必要。『enter』は『入る』という意味の動詞であり、『entire』は『全体の』という意味の形容詞なので、品詞も意味も異なる。文脈で判断することが重要。
スペルが似ており、特に接頭辞 'inter-' と 'ent-' が混同されやすい。また、どちらも『内側の』『内部の』といった意味合いを持つ場合があるため、意味の面でも注意が必要。『internal』は『内部の』という意味の形容詞で、『entire』は『全体の』という意味。接頭辞の意味を理解することで区別しやすくなる('inter-' は『間の』、'ent-' は強調)。
語尾の '-tire' の部分が共通しており、発音も似ているため混同しやすい。『retire』は『退職する』という意味の動詞であり、『entire』とは意味が大きく異なる。ただし、両単語ともラテン語の『tirare(引く)』に語源を持つため、関連性がないわけではない(『retire』は『後ろに引く』、『entire』は『完全に引ききった』というイメージ)。
発音が似ており、特に語尾の /-aɪər/ の部分が共通している。スペルも 'en-' の部分が共通しているため、視覚的にも混同しやすい。『empire』は『帝国』という意味の名詞であり、『entire』とは品詞も意味も異なる。ただし、『empire』も『entire』も、力を『及ぼす』というイメージで関連付けられるかもしれない(『empire』は支配力を及ぼす範囲、『entire』は影響力が全体に及ぶさま)。
発音の最初の部分が似ており、どちらも /ɪn/ の音で始まるため、聞き取りにくい場合がある。スペルも 'en-' の部分が共通している。『ensure』は『保証する』という意味の動詞であり、『entire』とは品詞も意味も異なる。ただし、どちらも『確実にする』というニュアンスを含んでいる点で、関連性がないわけではない。
語頭が同じであり、発音も最初の部分が似ているため、混同しやすい。『entry』は『入場』や『記入』という意味の名詞で、『entire』とは品詞も意味も異なる。名詞と形容詞という品詞の違いを意識することが重要。
誤用例
日本語の『全財産』を直訳すると『entire money』となりがちですが、英語では『entire』は抽象的な全体性や完全性を指すニュアンスが強く、具体的な金額に対しては不自然です。正しくは『all』を使用し、所有しているお金のすべてを使ったことを明確に表現します。また、『entire』はどちらかというとフォーマルな印象を与えるため、くだけた場面では『all』の方が自然です。日本語の『全部』という言葉が、フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使えるのに対し、英語では状況によって使い分ける必要があります。
『entire』は『完全な』という意味合いが強く、責任の範囲を強調する場合には適切ですが、『最も重要な責任』という意味で使いたい場合は『primary』や『main』がより適切です。日本語では『会社の全責任は利益を上げることだ』というように、あたかも他の責任がないかのような言い方をすることがありますが、英語では、特にビジネスの文脈では、他の責任(従業員への配慮、環境への配慮など)も暗黙のうちに含まれていることが多いため、『entire』を使うと誤解を招く可能性があります。企業の社会的責任(CSR)が重視される現代においては、特に注意が必要です。
『entire agreement』は文法的には誤りではありませんが、非常に不自然な表現です。通常、『agreement』のような抽象名詞を修飾する際には、『complete』がより一般的で自然な響きを持ちます。『entire』は、物理的な全体性や完全性を強調する際に用いられることが多く、抽象的な概念にはややそぐわない場合があります。日本人が『完全に同意します』という言葉を字義通りに訳そうとする際に陥りやすい誤りです。英語では、コロケーション(語と語の自然な組み合わせ)が非常に重要であり、ネイティブスピーカーが自然に使う表現を学ぶことが大切です。
文化的背景
「entire」は、完全性や無傷の状態を象徴し、しばしば理想的な全体性、損なわれていない完全さへの憧憬を表します。この単語は、物理的な対象だけでなく、概念や感情、社会的な構造など、あらゆるものが完璧な状態にあることを強調する際に用いられ、その背後には、欠落や不完全さに対する人間の根源的な不安と、それを克服しようとする願望が見え隠れします。
中世の騎士道物語において、「entire」は騎士の名誉や武勇、そして守るべき王国全体の完全性を表現するために頻繁に登場しました。騎士は「entire」な存在、つまり傷一つない名誉を持ち、王国を内外の脅威から完全に守り抜くことが求められました。円卓の騎士物語では、アーサー王の王国が「entire」な状態を保つことが、社会の秩序と繁栄の象徴とされ、聖杯探求は、その「entirety(完全性)」を取り戻すための旅として描かれています。この文脈における「entire」は、単なる物理的な完全さだけでなく、道徳的な高潔さや精神的な統一性をも意味し、騎士道精神の核心をなす概念でした。
近代に入ると、「entire」は、産業革命や科学技術の発展に伴い、システムや組織の効率性、そして全体としての最適化を追求する文脈で用いられるようになりました。例えば、工場における生産ラインの「entire」な最適化は、無駄を排除し、生産性を最大化することを意味します。また、社会システム全体を「entire」なものとして捉え、その効率性や公平性を評価する視点も生まれました。しかし、同時に、「entire」なシステムを追求する過程で、個人の自由や多様性が犠牲になる可能性も指摘されるようになり、「entire」という概念は、単なる理想的な状態を示すだけでなく、その達成過程における倫理的な問題や社会的な影響を考慮する必要性を示唆する言葉となりました。
現代社会においては、「entire」は、グローバル化や情報化の進展に伴い、地球規模での協力や連携を強調する文脈で用いられることが増えています。例えば、「entire」な地球環境の保護や、「entire」な人類の福祉の向上といった目標は、国家や文化の枠を超えた共通の課題として認識されています。しかし、同時に、「entire」な世界を構築しようとする試みは、文化的な多様性の喪失や、特定の価値観の押し付けといった問題を引き起こす可能性も孕んでいます。したがって、「entire」という言葉は、理想的な全体性を追求するだけでなく、その過程における多様性の尊重や、倫理的な配慮を常に念頭に置く必要があることを私たちに教えてくれます。それは、単なる完全性への憧憬ではなく、より包括的で持続可能な未来を築くための羅針盤となるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも稀に出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容、ニュース記事、エッセイなど。フォーマルな文脈で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 形容詞としての用法が中心だが、名詞を修飾する際の意味合い(「全体の」「完全な」)を正確に理解することが重要。類義語(whole, complete, total)とのニュアンスの違いを意識する。
- 出題形式: Part 5, 6, 7(リーディングセクション)
- 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にPart 7の長文読解でよく見られる。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス関連の文書(レポート、メール、記事など)。契約、プロジェクト、市場調査など、ビジネスシーンで使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネス文書における意味(「全体の」「完全な」)を把握することが重要。文脈から意味を推測する練習が必要。類義語(total, complete)との使い分けも意識する。
- 出題形式: リーディングセクション
- 頻度と級・パート: 頻出。アカデミックな文章でよく使われる。
- 文脈・例題の特徴: 学術論文、教科書、科学記事など。環境問題、社会科学、歴史など、多様な分野で用いられる。
- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈での意味(「全体の」「完全な」)を理解することが重要。類義語(whole, complete, total)とのニュアンスの違いを意識し、文脈に応じた適切な意味を選択できるようになる必要がある。
- 出題形式: 長文読解、語彙問題
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試で頻出。標準的なレベルの大学でも出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文、説明文など、多様なジャンルの文章で使われる。社会問題、科学技術、文化など、幅広いテーマで用いられる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。類義語(whole, complete, total)との使い分けを理解し、文脈に応じた適切な意味を選択できるようになる必要がある。また、派生語(entirely)も覚えておくと役立つ。