cooperate
強勢は /ɑː/ の部分('アー'と伸ばす箇所)にあります。最初の 'co' は「コ」と短く発音し、二重母音 /oʊ/ を意識しましょう。日本語の「オ」よりも唇を丸めて「オゥ」と発音するとより近くなります。'operate' のように 'pe' の音を強く発音しないように注意し、全体として滑らかに発音することを心がけてください。
協力する
共通の目標達成のために、互いに助け合い、協力して行動すること。ビジネス、政治、国際関係など、幅広い文脈で使用される。単に作業を分担するだけでなく、互いの意見を尊重し、連携を取りながら進めるニュアンスを含む。
The children needed to cooperate to clean their messy room quickly.
子供たちは、散らかった部屋を素早く片付けるために協力する必要がありました。
※ この例文は、家庭内でみんなで何かを成し遂げるときによくある場面です。一人では大変な部屋の片付けも、みんなが協力し合うことで、より早く、楽しく終わらせることができる、という状況が目に浮かびますね。目標達成のために力を合わせる、という「cooperate」の基本的な意味がよくわかります。
Students must cooperate to finish the big group project on time.
生徒たちは、その大きなグループ課題を時間内に終えるために協力しなければなりません。
※ 学校でのグループ課題や、職場でのチームプロジェクトなど、共通の目標に向かって多くの人が関わる場面で「cooperate」は非常によく使われます。それぞれの役割を果たし、情報を共有しながら協力し合うことで、一人では達成できない大きな目標を時間内に達成する、という典型的な状況を示しています。
Everyone in the town decided to cooperate to fix the broken bridge.
町の人々はみんな、壊れた橋を直すために協力することに決めました。
※ この例文は、地域社会や災害時など、困難な状況で人々が力を合わせる様子を描いています。壊れた橋という具体的な問題に対し、町のみんなが「協力しよう」と決意する、心温まるシーンが目に浮かびますね。「cooperate」は、このように共通の課題や問題解決のために、異なる立場の人が連携して動くときにも使われます。
貢献する
組織やプロジェクトの一員として、自身のスキルや知識を提供し、目標達成に寄与すること。金銭的な援助だけでなく、時間や労力を提供する場合にも用いられる。
To finish the big school project, we all need to cooperate effectively.
その大きな学校のプロジェクトを終わらせるには、私たち全員が効果的に協力する必要があります。
※ この例文は、学生たちが共通の目標(プロジェクトの完成)に向けて、各自の役割を果たしながら「協力し合う」様子を描写しています。皆で力を合わせることで、一人では難しいことも達成できる、という「cooperate」の最も典型的な使い方です。
The neighbors decided to cooperate to make their community park beautiful.
近所の人たちは、自分たちの地域の公園を美しくするために協力することにしました。
※ ここでは、地域住民が共通の利益(公園の美化)のために「協力して」行動する場面が描かれています。それぞれが少しずつ力を出すことで、全体として良い結果を生み出す、という「cooperate」の温かいニュアンスが伝わります。
If the two companies cooperate on this new product, they can achieve great success.
もしその2つの会社がこの新製品で協力すれば、大きな成功を収めることができます。
※ この例文は、ビジネスの場面で、異なる組織が互いの強みを活かして「協力し合う」ことで、より大きな成果を目指す様子を示しています。単に一緒に働くのではなく、共通の目的のために積極的に貢献し合う関係性を表します。
歩み寄る
対立する意見を持つ者同士が、互いの立場を理解し、譲歩しながら合意点を探ること。交渉や紛争解決の場面で用いられる。相手の意見を尊重し、建設的な対話を通じて関係改善を目指すニュアンスを含む。
The children learned to cooperate to clean their room quickly.
子供たちは部屋を早く片付けるために、協力することを学びました。
※ 散らかった部屋で、最初はバラバラだった子供たちが、お互いに手伝い合って片付けを進めている様子が目に浮かびますね。協力することで「早く終わった!」という達成感を感じているかもしれません。この文のように「cooperate to do something」で「~するために協力する」という形でよく使われます。
Our team worked hard to cooperate and finish the project on time.
私たちのチームは、プロジェクトを期限内に終えるため、協力して一生懸命働きました。
※ オフィスで、締め切りが迫る中、チームのメンバーがお互いの意見を聞き、資料を共有し、夜遅くまで協力し合って作業を進めている様子が想像できます。疲れていても、チーム一丸となって目標に向かう熱意が感じられます。「cooperate」はビジネスシーンでも非常によく使われる単語です。
Everyone needed to cooperate to make the town festival a big success.
町のお祭りを大成功させるため、みんなが協力する必要がありました。
※ 地域の広場で、おじいちゃんもおばあちゃんも、若い人も、みんなでテントを立てたり、飾り付けをしたり、食べ物を用意したりと、それぞれの役割を果たしながら、笑顔で準備を進めている賑やかなお祭り前の光景が浮かびます。「needed to cooperate」は「協力する必要があった」という意味で、ある状況下で協力が不可欠だったことを示します。
コロケーション
全面的に協力する
※ 「fully」は「完全に」「全面的に」という意味で、協力の程度を強調する副詞です。警察の捜査や国際的な調査など、あらゆる分野で完全に協力することを意味し、誠実さや透明性を示すニュアンスがあります。例えば、「容疑者は捜査に全面的に協力した」のように使われます。ビジネスシーンでも、プロジェクトや交渉において、相手に最大限の協力を約束する際に用いられます。
緊密に協力する
※ 「closely」は「密接に」「緊密に」という意味で、協力の質や関係性を表す副詞です。単に協力するだけでなく、頻繁なコミュニケーションや情報共有を行い、連携を密にすることを意味します。例えば、「両国はテロ対策で緊密に協力している」のように使われます。研究開発や国際的なプロジェクトなど、高度な連携が求められる場面でよく用いられます。
快く協力する
※ 「willingly」は「喜んで」「快く」という意味で、協力の姿勢を表す副詞です。強制されたり義務感からではなく、自発的に協力することを意味し、好意的で友好的なニュアンスがあります。例えば、「彼はボランティア活動に快く協力した」のように使われます。ビジネスシーンでも、相手に協力的な姿勢を示す際に用いられます。
当局に協力する
※ 「authorities」は「当局」「権限を持つ人々」という意味で、警察、政府機関、規制当局など、公的な権力を持つ組織を指します。法的な義務や責任を果たすために、これらの機関に情報を提供したり、指示に従ったりすることを意味します。例えば、「企業は環境保護当局に協力する義務がある」のように使われます。ニュース記事や報道でよく見られる表現です。
協力を渋る
※ 「reluctant」は「気が進まない」「乗り気でない」という意味の形容詞で、協力に消極的な態度を表します。何らかの理由で協力することに抵抗を感じている状況を示唆します。例えば、「証人は事件について証言することを渋った」のように使われます。反対のニュアンスとして、協力をお願いする際に、相手がそうではないことを期待する婉曲的な表現としても使えます。ビジネス交渉など、デリケートな状況で用いられることがあります。
誠意をもって協力する
※ 「in good faith」は「誠意をもって」「善意で」という意味の成句で、協力の意図や姿勢を表します。単に協力するだけでなく、正直で誠実な態度で、相手を欺くことなく協力することを意味します。法的な文脈や契約関係でよく用いられ、相手に対する信頼を示すニュアンスがあります。例えば、「契約当事者は誠意をもって協力する義務がある」のように使われます。
プロジェクトで協力する
※ 特定のプロジェクトという具体的な目標に向けて協力することを指します。「on」は「~に関して」「~について」という意味の前置詞で、協力の対象を明確にします。チームワークや共同作業が必要な場面でよく用いられ、ビジネス、研究、教育など、様々な分野で使われます。例えば、「学生たちは共同研究プロジェクトで協力した」のように使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使用されます。研究者同士が共同で研究を進める状況を説明する際や、異なる研究機関が協力してプロジェクトに取り組む事例を紹介する際に用いられます。例:「本研究は、A大学とB研究所が協力して実施したものである。」
ビジネスシーンでは、プロジェクトチーム内での協力や、企業間連携について言及する際に使われます。報告書やプレゼンテーション資料など、比較的フォーマルな文書でよく見られます。例:「新製品の開発にあたり、マーケティング部門と開発部門が緊密に協力した。」
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、国際協力や地域社会での協力活動について報道する際に用いられることがあります。例:「近隣住民が協力して地域の清掃活動を行った。」
関連語
類義語
共通の目標達成のために、複数の人が知識やスキルを共有して協力することを意味します。学術研究、ビジネスプロジェクト、芸術制作など、創造的な活動や専門的な分野でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】"cooperate"よりも、より対等な立場で、より密接に協力し合うニュアンスがあります。また、個々の貢献が重視される傾向があります。フォーマルな場面で使われることが多いです。 【混同しやすい点】"cooperate"は単に協力する意味合いが強いのに対し、"collaborate"は共同で何かを作り上げる、創造的なニュアンスを含む点が異なります。また、"collaborate"は自動詞として使われることが多いですが、"cooperate"は他動詞としても使えます。
誰かの作業や活動を助ける、支援するという意味です。ビジネス、日常生活、医療など、幅広い場面で使用されます。単に手伝うだけでなく、専門的な知識やスキルを提供してサポートする場合にも使われます。 【ニュアンスの違い】"cooperate"が対等な関係で協力するニュアンスがあるのに対し、"assist"は上位者が下位者を、あるいは専門家がそうでない人を支援するニュアンスがあります。また、"assist"は"cooperate"よりも、協力の度合いが低い場合があります。 【混同しやすい点】"assist"は、"cooperate"のように共同で目標を達成するというよりも、個人の活動をサポートすることに焦点が当てられます。また、"assist"は他動詞であり、目的語が必要です(例:assist someone)。
困っている人や組織を助ける、援助するという意味です。災害支援、人道支援、経済援助など、緊急時や困難な状況で用いられることが多いです。金銭的な援助だけでなく、物資や人材の提供も含まれます。 【ニュアンスの違い】"cooperate"が相互協力であるのに対し、"aid"は一方的な援助というニュアンスが強いです。また、"aid"は緊急性や深刻さを含んだ状況で使われることが多いです。フォーマルな場面で使われる傾向があります。 【混同しやすい点】"aid"は、"cooperate"のように共同で何かを行うというよりも、困っている人を助けることに重点が置かれます。また、"aid"は名詞としても動詞としても使われます。動詞として使う場合は他動詞です(例:aid the victims)。
誰かや何かを支える、支援するという意味です。精神的な支え、経済的な支援、政策の支持など、幅広い意味で使用されます。個人的な関係から政治的な場面まで、様々な状況で使われます。 【ニュアンスの違い】"cooperate"が共同で目標を達成するために協力するのに対し、"support"は目標達成を間接的に支援するニュアンスがあります。また、"support"は"cooperate"よりも、協力の度合いが低い場合があります。 【混同しやすい点】"support"は、"cooperate"のように積極的に協力するだけでなく、単に賛同したり、応援したりする意味も含まれます。また、"support"は名詞としても動詞としても使われます。動詞として使う場合は他動詞です(例:support a candidate)。
- work together
文字通り「一緒に働く」という意味で、複数の人が共同で作業することを指します。日常会話からビジネスシーンまで、幅広い場面で使用されます。具体的な作業内容や協力方法に言及する場合によく用いられます。 【ニュアンスの違い】"cooperate"よりもカジュアルな表現で、より具体的な行動を伴う協力関係を指すことが多いです。また、フォーマルな場面では、より洗練された表現が好まれる場合があります。 【混同しやすい点】"work together"は、"cooperate"よりも具体的な作業内容に焦点が当てられます。また、"work together"は句動詞であり、他の動詞と組み合わせて使うことはできません。
複数の要素や活動を調整し、円滑に進めることを意味します。プロジェクト管理、イベント企画、交通整理など、組織的な活動において重要な役割を果たします。全体の調和や効率性を重視する場面で用いられます。 【ニュアンスの違い】"cooperate"が共通の目標に向かって協力するのに対し、"coordinate"は目標達成のために各要素を調整するニュアンスが強いです。また、"coordinate"は、全体を俯瞰して調整する役割を担うことが多いです。 【混同しやすい点】"coordinate"は、"cooperate"のように対等な関係で協力するだけでなく、指示や調整を行う意味も含まれます。また、"coordinate"は他動詞であり、目的語が必要です(例:coordinate the project)。
派生語
『協力』を意味する名詞。動詞『cooperate』に名詞化接尾辞『-ion』が付加され、行為や状態を表す。ビジネス、政治、国際関係など、幅広い分野で協力体制や共同作業を指す際に用いられる。日常会話よりもややフォーマルな文脈で頻繁に使われる。
『協力的な』という意味の形容詞。動詞『cooperate』に形容詞化接尾辞『-ive』が付加され、性質や傾向を表す。人や組織の態度を表すほか、『協同組合』のような名詞としても使われる。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用される。
- cooperator
『協力者』を意味する名詞。動詞『cooperate』に人を表す接尾辞『-or』が付加された形。プロジェクトや活動において協力する個人を指す。ビジネスや研究分野で、貢献者を特定する際に用いられることが多い。
反意語
『競争する』という意味の動詞。『cooperate(協力する)』とは対照的に、限られた資源や地位を巡って争う状況を表す。ビジネスやスポーツなど、様々な分野で用いられる。協力関係とは異なり、個々の目標達成を目指す場合に選択される行動。
『反対する』という意味の動詞。『cooperate(協力する)』とは異なり、ある意見や計画に対して賛同しない立場を表明する。政治的な議論や意思決定の場面で頻繁に用いられる。協力とは正反対の、対立関係を示す動詞。
『抵抗する』という意味の動詞。『cooperate (協力する)』とは反対に、何らかの力や影響に対して拒否したり、防ごうとしたりする。物理的な抵抗だけでなく、精神的な抵抗も含む。変化や圧力に対する反発を示す際に用いられる。
語源
"cooperate」は、「共に」を意味する接頭辞「co-」(ラテン語の「cum」に由来)と、「働く」を意味する「operate」が組み合わさった単語です。「operate」自体もラテン語の「opus」(仕事、働き)に由来し、そこに「~させる」という意味の接尾辞「-ate」が付いたものです。つまり、「cooperate」は文字通りには「共に働く」という意味合いを持ちます。日本語で例えるなら、「共同作業」という言葉が近いでしょう。「協力する」「貢献する」「歩み寄る」といった意味合いは、この「共に働く」という根源的な意味から派生したものです。組織で仕事をする際、それぞれの専門分野で「共に働く」ことが、大きな成果に繋がることをイメージすると、単語の意味がより深く理解できるでしょう。
暗記法
「cooperate」は単なる協働を超え、社会の結束、共通目標への献身、相互依存を象徴します。個人主義文化では特に、意識的な選択であり自己犠牲を伴う行為として尊重されます。「compete(競争)」との対比も重要で、競争原理だけでは解決できない問題に取り組む鍵。全体主義社会での強制的な協力は支配の道具となり、SFでは異星文明との協力が描かれるように、自由意志に基づく協力の重要性を示唆。グローバル化、多様性、持続可能性と結びつき、より良い未来を築く倫理的な指針となります。
混同しやすい単語
『cooperate』と『operate』は、どちらも動詞で、接頭辞が異なるだけなので、スペルと発音の両方で混同しやすいです。『operate』は『操作する』『作動する』『手術する』といった意味で、機械やシステム、あるいは医療行為に関連する場合に使われます。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。特に、ビジネスや技術的な文脈では『operate』の使用頻度が高くなります。
『cooperate』と『corporate』は、語源的に関連があり(共にラテン語の corpus=体 から派生)、スペルも似ているため、混同されやすいです。『corporate』は『企業の』『団体の』という意味の形容詞で、ビジネスシーンでよく使われます。発音もアクセントの位置が異なるものの、全体的な響きが似ているため注意が必要です。企業活動に関する文脈では『corporate』が使われることを覚えておきましょう。
『cooperate』と『collaborate』は、どちらも『協力する』という意味を持ちますが、『collaborate』の方がより専門的で、創造的な共同作業を指すことが多いです。スペルも似ており、意味も近いため、混同しやすいです。例えば、研究者同士が共同で論文を執筆する場合は『collaborate』が適切です。よりフォーマルな文脈や、知的生産が伴う協力関係で使われる傾向があります。
『cope』は『対処する』『乗り越える』という意味の動詞で、発音は『cooperate』の最初の部分と似ているため、聞き間違いやすいです。特に、早口で話された場合や、音声があまりクリアでない場合に混同しやすいです。スペルは全く異なりますが、音の響きから誤解が生じることがあります。困難な状況や問題に対してどのように対応するかを表現する際に使われます。
『corporal』は『肉体の』『身体の』という意味の形容詞、または『伍長』という意味の名詞です。『corporate』と同様に、語源はラテン語の corpus(体)に由来するため、スペルが似ており、混同しやすいです。しかし、意味は全く異なり、『cooperate』とは関連性が薄いです。軍隊の階級を指す場合もあるため、文脈に注意が必要です。
『correspond』は『一致する』『対応する』『手紙をやり取りする』という意味の動詞で、特に『手紙をやり取りする』という意味の場合、コミュニケーションに関連するため、協力関係を連想させ、意味の面で『cooperate』と混同される可能性があります。また、スペルも接頭辞 'co-' が共通しているため、視覚的にも似ています。文脈によって意味が大きく異なるため、注意が必要です。
誤用例
日本人が『お互いに〜する』という表現を直訳する際に陥りやすい誤りです。『cooperate』は自動詞であり、目的語を直接取ることはできません。そのため、反射的に『each other』を付け加えるのは文法的に誤りです。正しくは『cooperate with each other』という形で、前置詞『with』を伴う必要があります。この背景には、英語の自動詞・他動詞の区別に対する理解不足と、日本語の『お互いに』という表現にとらわれすぎる傾向があります。英語では、動詞が持つ『作用の方向性』が重要であり、『cooperate』は『共に作用する』という内部的な意味合いを持つため、別途『お互いに』という言葉を付け加える必要はありません。
『cooperate』は、日本語の『協力する』よりも、より公式で積極的な関与を意味します。単に計画に賛同し、部分的に協力する意思を伝えたい場合、『support』の方が適切です。例えば、ビジネスシーンで競合他社のプロジェクトに対して『cooperate』を使うと、全面的な協力を意味合いになり、誤解を招く可能性があります。一方、『support』は、資金援助や情報提供など、より緩やかな支援を意味することができ、ニュアンスがより適切です。日本人は、相手に気を遣い、曖昧な表現を好む傾向がありますが、英語では、意図を明確に伝えることが重要です。『cooperate』は、組織やチームの一員として、共通の目標達成のために積極的に行動する場合に用いるのが適切です。
『cooperate』は、日本語の『協力する』と同様に、相手の要求に応じて情報を提供する、または指示に従うことを意味しますが、文脈によっては、相手に罪悪感や反省を促すような印象を与える可能性があります。特に、容疑者のように、法的権利を持つ人物に対して『cooperate』を期待するのは、倫理的に問題がある場合があります。この場合、単に『協力的でなかった』という事実を客観的に述べる方が適切です。例えば、『remaining silent and unhelpful(黙秘し、非協力的だった)』という表現は、より中立的で、感情的なニュアンスを避けることができます。日本人は、状況に応じて空気を読み、相手の気持ちを察することが得意ですが、英語では、事実を客観的に伝えることが重要です。特に、法的な文脈では、感情的な表現は避け、事実に基づいて判断する必要があります。
文化的背景
「cooperate(協力する)」という言葉は、単に一緒に何かをするという以上の意味を持ち、社会的な結束、共通の目標へのコミットメント、そして相互依存という概念を象徴しています。特に、個人主義が尊重される文化圏においては、「協力」は意識的な選択であり、時に自己犠牲を伴う行為として、その価値が強調されます。
「cooperate」の文化的意義を考える上で、興味深いのは、その対義語である「compete(競争する)」との関係性です。資本主義社会においては、競争は経済成長の原動力と見なされますが、行き過ぎた競争は社会の分断や格差を生み出すこともあります。そのため、「cooperate」は、競争原理だけでは解決できない社会的な課題、例えば環境問題や貧困問題などに取り組む際に、重要なキーワードとなります。企業がCSR(企業の社会的責任)活動を行う際にも、「cooperate」の精神が不可欠です。異なる企業、NGO、政府機関などが協力し、共通の目標に向かって資源や知識を共有することで、より大きな成果を上げることが期待されます。
文学作品における「cooperate」の描写も示唆に富んでいます。例えば、ディストピア小説では、全体主義的な社会が人々を強制的に協力させようとする様子が描かれることがあります。このような作品は、「協力」が自由意志に基づくものでなければ、単なる支配の手段となり得ることを示唆しています。また、SF作品においては、人類が異星文明と協力して宇宙の危機に立ち向かう物語が頻繁に登場します。これらの物語は、地球規模、あるいは宇宙規模での「協力」の必要性を訴えかけるとともに、異なる価値観や文化を持つ者同士が協力することの難しさや、それを乗り越えた時の喜びを描き出しています。
現代社会において、「cooperate」は、グローバル化、多様性、持続可能性といったキーワードと深く結びついています。国際的な協力は、地球温暖化対策や感染症対策など、国境を越えた問題に取り組む上で不可欠です。また、多様な背景を持つ人々が協力することで、新たなアイデアやイノベーションが生まれる可能性が高まります。さらに、持続可能な社会を実現するためには、企業、政府、市民社会が協力し、環境に配慮した経済活動やライフスタイルを推進する必要があります。「cooperate」は、単なる行動様式ではなく、より良い未来を築くための倫理的な指針として、その重要性を増しています。
試験傾向
- 出題形式: 語彙問題、長文読解、リスニング
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも長文読解で登場の可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス、社会問題、科学など幅広いテーマで使われる。会話文でも協力に関する話題で登場。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「cooperate with 人 (人)と協力する」の形でよく使う。cooperation(名詞)、cooperative(形容詞)も合わせて覚え、品詞によって意味がどう変わるか理解する。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 6(長文穴埋め)、Part 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 5, 6, 7で頻出。特にビジネス関連の文章でよく見られる。
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(プロジェクト、チーム、顧客との関係など)で使われることが多い。契約、交渉、共同事業などの文脈で登場しやすい。
- 学習者への注意点・アドバイス: 類義語(collaborate, work together)とのニュアンスの違いを理解する。cooperation(協力)やcooperative(協力的な)といった関連語も重要。
- 出題形式: リーディング、リスニング
- 頻度と級・パート: リーディングセクションで頻出。リスニングセクションでも講義や会話の中で登場する。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな文脈(科学研究、社会科学、歴史など)で使われることが多い。論文や教科書からの抜粋でよく見られる。
- 学習者への注意点・アドバイス: ややフォーマルな単語なので、日常会話よりも学術的な場面で使うことを意識する。名詞形 cooperation とセットで覚える。
- 出題形式: 長文読解、英作文
- 頻度と級・パート: 難関大学の長文読解で頻出。英作文でも「協力」をテーマにした問題で使える。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、国際関係、科学技術など、論理的な文章で登場することが多い。抽象的な概念を説明する際に使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈の中で意味を正確に把握することが重要。他の単語とのコロケーション(語の組み合わせ)も意識する。英作文では、具体的な例を挙げて説明すると説得力が増す。