英単語学習ラボ

worth

/wɜːθ/(ワァース)

母音 /ɜː/ は、日本語の『アー』よりも喉の奥から出すような音で、口をあまり開けずに発音します。『th』は無声音で、舌先を上下の前歯で軽く挟み、息を摩擦させて出す音です。日本語にはない音なので、最初は難しく感じるかもしれませんが、意識して練習することで自然に発音できるようになります。

形容詞

価値がある

ある物事や行動が、それに見合うだけの利点や重要性を持つことを示す。しばしば 'worth the effort/money/time' のように使われ、努力、お金、時間をかけるだけの価値があると伝える。

The concert ticket was expensive, but the amazing music made it totally worth it.

コンサートのチケットは高かったけど、素晴らしい音楽を聴いたら、完全にその価値があったよ。

【情景】大好きなアーティストのコンサートに行った人が、少し高価だったチケット代を全く後悔していない様子で話しています。「高かったけど、それ以上の満足感があった!」という気持ちが伝わります。 【解説】「worth it」は「それだけの価値がある」「元が取れる」という意味で、何かにお金や時間、労力をかけた結果、その見返りや満足感が十分にあると感じた時に非常によく使われる表現です。

The long hike was difficult, but the beautiful view at the top was truly worth it.

長いハイキングは大変だったけど、頂上からの美しい景色は本当にその価値があった。

【情景】苦労して山を登りきった人が、目の前に広がる絶景を見て、疲れが吹き飛び「頑張ってよかった!」と心から感動している場面です。努力が報われた喜びが伝わります。 【解説】「worth it」は、苦労や困難を乗り越えた結果、得られたものに十分な価値があったと感じる際にも使われます。この「it」は「長いハイキング」という経験全体を指しています。

That old, quiet cafe might look small, but the coffee there is totally worth trying!

あの古くて静かなカフェは小さく見えるかもしれないけど、そこのコーヒーは絶対に試す価値があるよ!

【情景】隠れた名店を知っている人が、友人に自信満々でおすすめしている場面です。「見た目は地味だけど、中身は素晴らしいんだ!」というワクワク感が伝わります。 【解説】「worth trying」のように「worth + 動名詞(-ing)」の形で、「~する価値がある」という意味になります。何かを試してみる価値がある、見る価値がある、読む価値がある、といった日常会話で非常に役立つ表現です。

名詞

価値

何かの有用性、重要性、または価格を指す。抽象的な概念として、あるいは具体的な商品の価格としても使われる。

She felt all her hard training had great worth when she crossed the finish line.

彼女はゴールラインを越えた時、これまでのつらい練習に大きな価値があったと感じた。

マラソンを完走した時の達成感は格別ですよね。この文では、ゴールの瞬間に、それまでの厳しい練習が報われ、大きな価値があったと実感する様子を描いています。 文法的なポイントとして、「have worth」の形で、「価値がある」という意味を表します。この文では過去形「had worth」を使っています。 日常会話では「It had great worth for me.(それは私にとって大きな価値があった)」のように、自分の経験や努力が報われた時に使えますよ。

He found an old family photo and realized its true worth as a precious memory.

彼は古い家族写真を見つけ、それが貴重な思い出として持つ本当の価値に気づいた。

古い写真や手紙には、単なる物以上の価値が宿っていることがありますよね。この文では、家族の古い写真が、かけがえのない思い出として、その本当の価値を持っていることに気づく瞬間を描いています。 「its true worth」のように、「誰かの/何かの本当の価値」という意味で使われます。「its」は「それの」という意味です。 「The old book has its own worth.(その古い本にはそれ自身の価値がある)」のように、物や事柄の固有の価値を語る時に便利です。

Helping a friend in need showed me the real worth of our friendship.

困っている友達を助けることで、友情の本当の価値が私には分かった。

友達が困っている時に助けることは、簡単なことではないかもしれません。でも、そうすることで、友情がどれほど大切で価値があるものか、改めて気づかされますよね。この文は、そんな温かい瞬間を描いています。 「the real worth of X」の形で、「Xの本当の価値」という意味になります。 「The real worth of money is not how much you have, but what you do with it.(お金の本当の価値は、どれだけ持っているかではなく、それをどう使うかだ)」のように、抽象的な概念の価値を語る時にも使えます。

前置詞

〜に値する

あるものが持つ価値や資格に見合った行動や感情を示す。例えば、'worth considering' は検討に値するという意味になる。

The beautiful view from the mountain top was totally worth the long, tiring climb.

山頂からの美しい眺めは、長くて疲れる登りの苦労に完全に値した。

この例文は、大変な努力や苦労をした後に「それだけの価値があった!」と感じる場面を描写しています。山を登りきった時の達成感と、目の前に広がる絶景が目に浮かびますね。`worth` の後ろに `the long, tiring climb`(長く疲れる登り)という名詞句が来て、「その労力に値する」という意味を表しています。

This classic novel was very long, but it was definitely worth reading until the end.

この古典小説はとても長かったが、最後まで読む価値は間違いなくあった。

分厚い本を読み終えた時の満足感を表現しています。時間がかかったり、難しいと感じることであっても、結果的に得るものが大きければ「時間を費やす価値があった」と言えますね。ここでは `worth` の後ろに `reading`(読むこと)という動名詞が来て、「〜する価値がある」という形で使われています。

My new smartphone was quite expensive, but it's so useful that it's worth the money.

私の新しいスマートフォンはかなり高かったけれど、とても便利なので、そのお金を出す価値がある。

高価な買い物をしたけれど、その品質や機能に満足し、「十分元が取れる」と感じている場面です。`worth the money` は「お金を出す価値がある」という決まり文句で、日常会話で非常によく使われます。物やサービスが価格に見合うかどうかを判断する際によく耳にする表現です。

コロケーション

worth one's salt

一人前の働きをする、給料に見合う価値がある

中世ヨーロッパにおいて、塩が貴重なものであり、兵士への給料の一部として支払われていたことに由来するイディオムです。現代では、特に仕事の場面で、『その人の能力や働きが期待される水準に達している』という意味で使われます。例えば、"He's not worth his salt as a programmer."(彼はプログラマーとして一人前とは言えない)のように使います。単に能力があるだけでなく、責任を果たしているニュアンスが含まれます。

worth its weight in gold

非常に価値がある、かけがえのない

文字通りには「金と同じくらいの重さの価値がある」という意味で、非常に貴重なもの、特に金銭的な価値だけでなく、精神的な価値も含む場合に用いられます。例えば、"This information is worth its weight in gold."(この情報は非常に貴重だ)のように使います。比喩的に、その価値が計り知れないほど高いことを強調する際に使われ、ビジネスシーンでも、その商品やサービスの価値をアピールする際に用いられます。

worth a shot

試してみる価値がある

"shot"はここでは「試み」や「機会」を意味します。何か新しいことや、成功するかどうか分からないことに挑戦する際に、「ダメ元でやってみる価値はある」というニュアンスで使われます。例えば、"It's worth a shot, even if the chances are slim."(可能性は低いけれど、試してみる価値はある)のように使います。口語的な表現で、比較的カジュアルな場面で用いられます。

worth considering

検討に値する

あるアイデアや提案が、真剣に検討する価値があるという意味です。ビジネスシーンや議論の場でよく用いられ、その提案が完全に受け入れられるかどうかは別として、少なくとも注意を払うべきであるということを示唆します。例えば、"That proposal is worth considering, even if we have some reservations."(いくつかの懸念点はあるものの、その提案は検討に値する)のように使います。フォーマルな場面でも使用できる表現です。

worth the risk

リスクを冒す価値がある

ある行動や決断に伴うリスクが、得られるであろう利益や結果に見合っているという意味です。ビジネスや投資の場面でよく用いられ、リスクとリターンのバランスを考慮する際に使われます。例えば、"Investing in that company is worth the risk, given its potential for growth."(その会社への投資は、成長の可能性を考えるとリスクを冒す価値がある)のように使います。リスクを承知の上で、それに見合うだけの価値があると判断する際に用いられます。

for all it's worth

できる限り、精一杯

自分の持っている力や資源を最大限に活用して、何かを試みるという意味です。しばしば、結果がどうなるか分からない状況で、後悔しないように全力を尽くすというニュアンスが含まれます。例えば、"Let's give it our best shot, for all it's worth."(できる限り全力を尽くしてやってみよう)のように使います。口語的な表現で、ややドラマチックな状況で用いられることがあります。

worth a fortune

莫大な価値がある、非常に高価である

"fortune"は「財産」や「富」を意味し、文字通りには「財産に値する」という意味です。非常に高価なものや、価値が非常に高いものを指す際に用いられます。例えば、"That painting is worth a fortune."(その絵画は莫大な価値がある)のように使います。比喩的に、金銭的な価値だけでなく、芸術的な価値や歴史的な価値が高いものに対しても使われます。

使用シーン

アカデミック

学術論文や教科書で頻繁に使われます。例えば、経済学の論文で「この投資はそれだけの価値がある(worth it)」と分析したり、歴史学の講義で「この出来事は深く考察する価値がある(worth considering)」と述べたりする際に用いられます。研究の意義や重要性を説明する文脈でよく登場します。

ビジネス

ビジネスシーンでは、投資対効果や費用対効果を評価する際に使われます。例えば、会議で「このプロジェクトは投資する価値がある(worth investing in)」と提案したり、報告書で「この戦略は検討する価値がある(worth considering)」と分析したりする際に用いられます。また、人材評価の際に「彼は昇進させる価値がある(worth promoting)」と述べることもあります。

日常会話

日常会話で幅広く使われます。例えば、レストランで食事をした後に「この料理は値段の価値がある(worth the price)」と言ったり、映画を観た後に「この映画は観る価値がある(worth watching)」と言ったりします。また、旅行先について「この場所は訪れる価値がある(worth visiting)」と勧めることもあります。商品のレビューやおすすめ情報を伝える際に頻繁に登場します。

関連語

類義語

  • 名詞として『価値』、動詞として『価値を評価する』という意味を持つ。ビジネス、経済、日常生活など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『worth』は形容詞であり、後に具体的な金額や価値が続くことが多い(例:worth $10)。一方、『value』は名詞として抽象的な価値を表すことができ、動詞としては評価行為そのものを指す。 【混同しやすい点】『worth』は通常、価値がある対象の後に置かれる(例:This book is worth reading)。『value』を動詞として使う場合は、目的語が必要(例:I value your opinion)。

  • deserving

    形容詞として『~に値する』という意味を持つ。努力や行動の結果として何かを受け取るにふさわしい状態を表す。フォーマルな文脈で使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『worth』は客観的な価値や金額を指すことが多いが、『deserving』は主観的な評価や感情が伴うことが多い。努力や貢献に対する評価を表す。 【混同しやすい点】『deserving』はしばしば『of』を伴い、『deserving of praise(称賛に値する)』のように使われる。『worth』は前置詞を必要としない。

  • 形容詞として『貴重な』、『価値のある』という意味を持つ。物質的な価値だけでなく、精神的な価値も含む。 【ニュアンスの違い】『worth』は具体的な金額や価値を表すことが多いのに対し、『valuable』はより抽象的で重要性や有用性を強調する。また、失うと惜しいものに対して使われることが多い。 【混同しやすい点】『valuable』は名詞を修飾する形容詞として使われる(例:valuable information)。『worth』は通常、be動詞の後に置かれる(例:It is worth knowing)。

  • 形容詞として『高価な』という意味を持つ。主に日常会話で使われ、比較的カジュアルな表現。 【ニュアンスの違い】『worth』は価値があるかどうかを判断する際に使われるが、『pricey』は単に値段が高いことを指す。必ずしも価値に見合っているとは限らない。 【混同しやすい点】『pricey』は値段が高いことを強調する際に使われ、『worth』のように価値を評価する意味合いはない。また、フォーマルな場面では不適切。

  • 名詞として『利益』、『恩恵』、動詞として『利益をもたらす』という意味を持つ。ビジネス、健康、社会など幅広い分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『worth』は投資や努力に見合う価値があるかどうかを評価する際に使われるが、『benefit』は結果として得られる利益や恩恵を指す。必ずしも投資が必要とは限らない。 【混同しやすい点】『benefit』は名詞としても動詞としても使われるが、『worth』は形容詞として使われることが多い。また、『benefit』はしばしば複数形で使われ、具体的な利益を指す(例:the benefits of exercise)。

  • 形容詞として『やりがいのある』、『報われる』という意味を持つ。努力や行動が肯定的な結果をもたらすことを強調する。仕事や趣味など、個人的な満足感に関連して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『worth』は客観的な価値を評価するのに対し、『rewarding』は主観的な満足感や達成感を強調する。努力に対する個人的な報酬を表す。 【混同しやすい点】『rewarding』は通常、経験や活動が主語になる(例:Teaching is a rewarding job)。『worth』は対象物の価値を評価する際に使われる。

派生語

  • 『価値のない』という意味の形容詞。『worth』に否定的な意味合いの接尾辞『-less』が付加された形。文字通り価値がない状態、または比喩的に無意味な状態を表し、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用されます。価値の有無を端的に示すため、明確なニュアンスで使用されます。

  • 『価値のある』『ふさわしい』という意味の形容詞。『worth』に『〜に値する』という意味合いの接尾辞『-y』が付加された形。賞賛や尊敬に値する人物や行為、または特定の目的や地位にふさわしい状態を表します。日常会話だけでなく、フォーマルな場面や文学作品でも見られます。抽象的な概念や人物の評価に用いられることが多いです。

  • 『やりがいのある』『価値がある』という意味の形容詞。『worth』と『while(時間、努力)』が組み合わさった複合語。時間や労力を費やすだけの価値があることを示し、活動や経験が有益であるというニュアンスを含みます。日常会話で頻繁に使われるほか、ビジネスシーンでも投資やプロジェクトの評価に使用されます。行動の動機付けや推奨に用いられることが多いです。

反意語

  • uselessness

    『役立たずであること』『無益さ』という意味の名詞。『use(使用)』に否定的な意味合いの接尾辞『-less』と、名詞化する『-ness』が付加された形。『worth』が肯定的な価値を表すのに対し、『uselessness』は完全に否定的な価値、つまり何の役にも立たない状態を示します。日常会話よりも、ビジネスや学術的な文脈で、効率性や生産性を議論する際に用いられることが多いです。

  • 『損失』『損害』という意味の名詞。『worth』が示す価値とは反対に、何かを失う、または価値を損なうことを意味します。ビジネスや法律、学術的な文脈で、具体的な損害や抽象的な不利益を指す際に用いられます。『worth』が何かを得る価値を指すのに対し、『detriment』は何かを失う、または悪化させるという点で対照的です。例えば、投資の価値(worth)と損失(detriment)というように対比させることができます。

語源

「worth」は古英語の「weorþ」(価値がある、貴重な)に由来します。これはさらにゲルマン祖語の「*werþaz」(価値がある、価格)に遡ります。この語根は、現代ドイツ語の「Wert」(価値)やオランダ語の「waarde」(価値)とも共通の祖先を持ちます。つまり、「worth」は、もともと物事の持つ本質的な価値や、それに見合うだけの何かを持っている状態を表していたと考えられます。日本語で例えるなら、「値打ちがある」「甲斐がある」といった言葉が近いでしょう。時間や労力を「worth」に値するものに投資することは、それに見合うだけの見返りが期待できる、という意味合いを含んでいます。

暗記法

「worth」は単なる価格ではない。騎士道物語では、騎士の勇気や忠誠心を測る尺度だった。自己犠牲を払い、弱者を守る高潔さこそが「worth」を示す。現代では「self-worth」という言葉で、個人の尊厳を表す。慈善活動が「worthwhile」とみなされるように、倫理的価値や社会貢献を重視する文化を体現する言葉なのだ。「worth remembering」は過去の教訓を未来へ繋ぎ、「worth fighting for」は大切な価値観を守る覚悟を示す。過去、現在、未来を繋ぐ、文化的アイデンティティを形作る言葉、それが「worth」。

混同しやすい単語

『worth』と『worthy』はスペルが非常に似ており、どちらも『価値がある』という意味合いを持ちますが、品詞が異なります。『worth』は主に名詞(~の価値)または前置詞(~の価値がある)として使われ、『worthy』は形容詞(価値がある、立派な)として使われます。例えば、『It's worth it.(それだけの価値がある)』と『He is a worthy man.(彼は立派な男だ)』のように使われます。日本人学習者は、文脈に応じて品詞を意識することが重要です。

『worth』と『work』は、どちらも語頭が『w』で始まり、発音も似ているため、特に発音練習が不足している学習者は混同しやすいです。『worth』は『価値』を意味しますが、『work』は『仕事』や『働く』という意味です。また、発音記号も異なり、『worth』は/wɜːrθ/、『work』は/wɜːrk/です。母音と最後の音に注意して発音練習をしましょう。

『worth』と『word』は、スペルが似ており、どちらも日常的によく使う単語であるため、混同しやすいです。『worth』は『価値』を意味しますが、『word』は『単語』や『言葉』を意味します。発音も異なります。『worth』は/wɜːrθ/、『word』は/wɜːrd/です。特に、語尾の『th』と『d』の発音の違いに注意しましょう。

『worth』と『wrath』は、スペルが似ており、どちらも少し古風な印象を与える単語であるため、混同しやすいです。『worth』は『価値』を意味しますが、『wrath』は『激しい怒り』を意味します。発音も異なり、『worth』は/wɜːrθ/、『wrath』は/ræθ/です。特に、語頭の『w』の発音の有無に注意しましょう。また、『wrath』は現代英語ではあまり使われないため、見かける頻度は少ないかもしれません。

『worth』と『earth』は、どちらも『-rth』という共通の綴りパターンを持つため、スペルを記憶する際に混同しやすいです。『worth』は『価値』を意味しますが、『earth』は『地球』や『地面』を意味します。発音も異なり、『worth』は/wɜːrθ/、『earth』は/ɜːrθ/です。語頭の文字が異なることを意識して区別しましょう。

『worth』と『oath』は、どちらも曖昧母音を含む単語であり、発音の区別が難しい場合があります。『worth』は/wɜːrθ/、『oath』は/oʊθ/と発音します。『oath』は『誓い』という意味で、スペルも発音も意味も大きく異なりますが、発音練習が不十分な学習者は混同する可能性があります。

誤用例

✖ 誤用: This old book is worth reading for me.
✅ 正用: This old book is worth reading.

日本語の「〜にとって価値がある」という発想から、つい"for me"などを付け加えてしまいがちですが、"worth doing"という形自体が「〜する価値がある」という意味を含んでいます。"worth"は形容詞であり、後ろに続く動名詞が価値の対象を示しているので、所有者を別途示す必要はありません。むしろ、"for me"を加えることで、本の内容そのものの価値ではなく、個人的な趣味嗜好に偏った価値観を述べているような印象を与え、客観性が損なわれます。教養として学ぶのであれば、主観を排した普遍的な価値を語れるように意識しましょう。

✖ 誤用: The risk was not worth to take.
✅ 正用: The risk was not worth taking.

"worth"の後には動詞の原形ではなく、動名詞が続きます。これは"worth"が形容詞であり、動名詞が名詞句として機能し、"worth"がその名詞句を修飾する構造だからです。日本人は「〜する価値がある」を「worth to do」と直訳しがちですが、これは誤りです。"worth"の基本的な構文パターンを覚えることが重要です。また、"worth"はしばしば「割に合わない」というニュアンスを含みます。リスクを冒す価値がない、という判断は、損得勘定だけでなく、倫理観や価値観にも基づくものであり、教養ある大人の判断として重要な要素です。

✖ 誤用: He is worth as a friend.
✅ 正用: He is valuable as a friend.

日本語の「友人として価値がある」という表現を直訳すると"worth as a friend"としてしまいがちですが、"worth"は基本的に金銭的な価値や努力に見合う価値を指すことが多いです。友情のような抽象的な価値を表す場合は、"valuable"(貴重な、大切な)を使う方が適切です。"worth"を使う場合は、例えば"He is worth his weight in gold."(彼は金塊と同じくらいの価値がある)のように、具体的な価値を比喩的に表現する場合に使います。教養ある大人の人間関係においては、金銭的な価値観だけでなく、精神的なつながりや相互尊重が重要であることを理解しておきましょう。

文化的背景

「worth」は、単に価値や価格を示すだけでなく、その対象が持つ道徳的、精神的な重要性や、それを得るために費やされた努力や犠牲を内包する言葉です。これは、物質的な豊かさだけでなく、内面の充実や人間関係の深さを重んじる文化において、特に重要な意味を持ちます。

中世ヨーロッパの騎士道物語では、「worth」は騎士の勇気、名誉、そして忠誠心を測る尺度として用いられました。アーサー王伝説に登場する円卓の騎士たちは、己の「worth」を示すために数々の試練に挑み、その過程で自己犠牲や高潔さといった価値観を体現しました。彼らの「worth」は、単に戦闘能力の高さだけでなく、弱者を守り、不正を正すという道徳的な責任を果たすことで証明されたのです。この文脈において、「worth」は、社会的な地位や財産よりも、個人の内面の価値や行動によって評価されるべきであるという考え方を反映しています。

現代社会においても、「worth」は単なる経済的な価値を超えた意味を持ち続けています。例えば、「self-worth(自己価値)」という言葉は、個人の尊厳や自己肯定感を表現するために用いられます。また、慈善活動や社会貢献は、「worthwhile(価値のある)」な活動として称賛され、人々の共感と支持を集めます。企業においても、単に利益を追求するだけでなく、社会的な責任を果たし、従業員の成長を支援することが、「worth」のある企業として評価される要因となっています。このように、「worth」は、現代社会においても、経済的な価値だけでなく、倫理的な価値や社会的な貢献を重視する文化的な価値観を体現する言葉として、重要な役割を果たしています。

さらに、「worth」は、失われたものや過去の出来事に対する感情的な価値を表現する際にも用いられます。例えば、「worth remembering(記憶に値する)」という表現は、過去の出来事や人物が、私たちの現在や未来に影響を与える重要な教訓や価値観を含んでいることを示唆します。また、「worth fighting for(戦う価値のある)」という表現は、自由、正義、愛といった、私たちが大切にしている価値観を守るために、困難や犠牲を乗り越える覚悟を表します。このように、「worth」は、過去、現在、未来をつなぎ、私たちが大切にしている価値観を再確認するための言葉として、私たちの文化的なアイデンティティを形成する上で重要な役割を果たしているのです。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解、稀にリスニング

- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: ニュース記事、エッセイ、物語など多様な文脈で登場。費用対効果、努力の価値、危険を冒す価値など、抽象的な概念を表すことが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: worthの後に名詞、動名詞、または『it is worth doing』の形で使われることに注意。worthwhileとの違いを理解しておくことが重要。

TOEIC

- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 6(長文穴埋め)、Part 7(長文読解)

- 頻度と級・パート: 頻出。特にPart 5、6で語彙問題として問われることが多い。

- 文脈・例題の特徴: ビジネスレター、報告書、広告など、ビジネス関連の文脈でよく使われる。投資に対する価値、時間や労力の価値などを表すことが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: worthの後に名詞や動名詞が続く形を覚えておく。worthwhileやworthyとの使い分けを理解しておくことが重要。

TOEFL

- 出題形式: リーディング、リスニング

- 頻度と級・パート: リーディングセクションで頻出。リスニングでも講義形式の会話で登場する可能性がある。

- 文脈・例題の特徴: 学術論文、教科書、講義など、アカデミックな文脈で使われることが多い。研究の価値、理論の価値、歴史的意義などを表すことが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念を表すことが多いので、文脈から意味を推測する練習が必要。worthの様々な用法(worth + 名詞/動名詞, worth itなど)を理解しておくことが重要。

大学受験

- 出題形式: 長文読解、文法問題

- 頻度と級・パート: 難関大学ほど頻出。標準的な大学でも長文読解で登場する可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 評論、物語、説明文など、多様な文脈で登場。努力の価値、行動の価値、物の価値など、様々な価値観を表すことが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。worthの後に名詞や動名詞が続く形を覚えておく。類義語(valuable, pricelessなど)との違いを理解しておくことが重要。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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