eschew
最初の /ɪ/ は日本語の「イ」よりも弱く、口をあまり開けずに発音します。/ʃ/ は「シュ」と発音しますが、唇を丸めることを意識するとより正確になります。強勢は /uː/ に置かれ、ここは長音で伸ばします。全体として、日本語の「イ」と「シュー」を繋げるように発音すると自然です。
避ける
好ましくない事柄、習慣、行動などを意識的に避ける。道徳的、倫理的な理由に基づくことが多い。日常会話よりは、ややフォーマルな場面や文章で使われる傾向がある。
She decided to eschew sugary snacks for her health.
彼女は健康のために甘いお菓子を避けることに決めました。
※ この文では、健康を意識して「甘い誘惑を断ち切る女性」の姿が目に浮かびます。eschewは、何かを『意識的に避ける』『控える』という、ややフォーマルで強い意志を伴うニュアンスを持つ動詞です。特に、健康や倫理的な理由で、望ましくない習慣や物を避ける際によく使われます。『decide to eschew...』で『~することを避ける決心をする』という強い意志を表せます。
He always tries to eschew office gossip to maintain a peaceful atmosphere.
彼は平和な雰囲気を保つため、いつも職場のうわさ話を避けるようにしています。
※ この文は、「職場の陰口から距離を置き、穏やかな環境を大切にする男性」の様子を描写しています。eschewは、争いや不和の原因となるような行動や習慣を避ける場面でもよく使われます。平和や調和を重んじる姿勢が伝わります。『try to eschew...』で『~を避けようと努める』という努力を表し、『to maintain...』は『~を維持するために』という目的を示します。
She chose to eschew complicated jargon in her speech so everyone could understand.
彼女は誰もが理解できるよう、スピーチで複雑な専門用語を使うのを避けました。
※ ここでは、「聴衆に寄り添い、専門用語を避ける話し手」の配慮が見て取れます。この単語は、明確さやシンプルさを追求するために、不要なものや理解を妨げるものを意識的に避ける際にも使われます。特に、文章や話し方でよく見られます。『choose to eschew...』で『~を避けることを選ぶ』という選択を示し、『so everyone could understand』は『誰もが理解できるように』という結果や目的を表す接続詞句です。
控える
特定の食品、娯楽、または場所などを、健康、宗教、または個人的な理由で意図的に控える。一時的な自制の意味合いを含む。
My doctor advised me to eschew sugary drinks to stay healthy.
医者は私に、健康を保つために甘い飲み物を控えるよう勧めました。
※ 診察室で、医者から「健康のために甘い飲み物を避けましょう」と具体的にアドバイスされている場面を想像してみてください。自分の健康を気遣い、悪い習慣を「控える」という意思が感じられる典型的な使い方です。
The old artist decided to eschew modern technology and paint only by hand.
その老芸術家は、現代技術を控えて手描きのみで描くことに決めました。
※ 最新の道具を使わず、筆と絵の具だけで黙々と作品を作る職人気質の芸術家の姿が目に浮かびますね。これは、個人の哲学や信念に基づいて特定のものを意図的に「避ける」「使わない」という「eschew」のニュアンスがよく表れています。
To keep the peace, our leader always tries to eschew unnecessary arguments in meetings.
平和を保つため、私たちのリーダーは会議で不必要な議論を常に避けようとします。
※ 会議で意見が対立しそうになった時、リーダーが冷静に介入し、穏やかな雰囲気を保とうとしている場面です。職場の人間関係やチームの調和を重んじ、「対立や衝突を避ける」という文脈で「eschew」が使われる典型的な例です。
コロケーション
暴力を避ける、暴力に訴えない
※ 「eschew」はフォーマルな響きを持つため、暴力という強い言葉と組み合わさることで、より強い決意や原則を表明するニュアンスになります。単に「avoid violence」と言うよりも、道徳的、倫理的な理由で積極的に暴力を拒否する姿勢を示唆します。政治的な声明や倫理的な議論でよく用いられます。
物質主義を避ける、物質的な豊かさを求めない
※ 物質主義(materialism)は、物質的な所有や消費を重視する考え方です。「eschew materialism」と言うことで、精神的な価値や人間関係、内面の充実を重視するライフスタイルを選択することを意味します。宗教的、哲学的文脈でよく見られ、禁欲的な生活を推奨する際に用いられることがあります。対義語としては「embrace materialism (物質主義を受け入れる)」が考えられます。
脚光を浴びるのを避ける、目立たないようにする
※ 「limelight」は、かつて舞台照明に使われた石灰光(lime light)に由来し、「世間の注目」や「脚光」を意味します。「eschew the limelight」は、意図的に注目を避け、控えめな態度を保つことを表します。有名人や政治家などが、騒動を避けるために、あるいは謙虚さをアピールするために使うことがあります。類義語としては「shun publicity」があります。
曖昧さを避ける、明確さを追求する
※ ビジネスや法律の分野で、誤解や混乱を避けるために、明確な表現や定義を重視する際に用いられます。「ambiguity(曖昧さ)」を避けることで、契約書や報告書などの正確性を高める意図があります。反対の概念は「embrace ambiguity(曖昧さを受け入れる)」であり、創造的なプロセスや複雑な状況では、あえて曖昧さを残すことが有効な場合もあります。
慣習的なものを避ける、型にはまらない
※ 「conventional」は「慣習的な」「ありふれた」という意味で、「eschew the conventional」は、既成概念や伝統的な方法から逸脱し、新しい発想や独自のスタイルを追求することを意味します。芸術、デザイン、ビジネスなど、革新性が求められる分野でよく使われます。類似の表現としては「reject the status quo」があります。
加工食品を避ける
※ 健康志向が高まる現代において、よく使われる表現です。「processed foods」は、保存や調理を容易にするために加工された食品を指します。「eschew processed foods」は、添加物や人工的な成分を避け、自然な食品を選ぶライフスタイルを意味します。より口語的な表現としては「cut out processed foods」があります。
人格攻撃を避ける
※ 議論や討論において、相手の意見ではなく人格を非難することを「personal attack(人格攻撃)」と言います。「eschew personal attacks」は、建設的な議論を行うために、感情的な攻撃を避け、論理的な根拠に基づいて意見を交換することを意味します。政治的な討論や、インターネット上での議論において、重要な原則として認識されています。関連する概念としては「ad hominem fallacy(人身攻撃)」があります。
使用シーン
学術論文や研究発表で、特に倫理的な側面や方法論を議論する際に使われます。例:「研究者は、データの解釈における主観的な偏りをeschew(避ける)べきである。」文語的で、客観性と厳密さを強調する場面で用いられます。
ビジネス文書やプレゼンテーションで、リスク管理やコンプライアンスに関連する文脈で使われることがあります。例:「当社は、環境への悪影響をeschew(避ける)ために、持続可能なサプライチェーンを構築します。」フォーマルな印象を与え、企業の責任や方針を示す際に適しています。
日常会話ではほとんど使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなどで、特定の行動や考え方を避けることを強調する際に用いられることがあります。例:「彼は、論争をeschew(避ける)性格で、常に平和的な解決を模索する。」やや硬い表現であり、改まった状況や書き言葉で使われることが多いです。
関連語
類義語
何かを避けたり、回避したりすることを意味する一般的な単語。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使用される。 【ニュアンスの違い】『eschew』よりも一般的で、感情的な強さや道徳的な判断は含まれないことが多い。単に物理的に避ける場合にも使用できる。 【混同しやすい点】『avoid』は具体的な行動や場所を避ける場合に使われることが多いが、『eschew』は抽象的な概念や習慣を避ける意味合いが強い。
意図的に、そしてしばしば感情的に、人や場所、行動などを避けることを意味する。社会的な排斥や拒絶のニュアンスを含むことが多い。 【ニュアンスの違い】『eschew』よりも強い意味合いを持ち、道徳的な非難や嫌悪感を含むことがある。また、集団による排斥を意味することがある。 【混同しやすい点】『shun』は人に対して使われることが多いのに対し、『eschew』は抽象的な概念や行動に対して使われることが多い。また、『shun』は感情的な拒絶を含むが、『eschew』は必ずしもそうではない。
何かを自制したり、控えることを意味する。特に、飲酒や投票など、特定の行動を意図的に避ける場合に用いられる。 【ニュアンスの違い】『eschew』よりも自制心や意志の強さを強調する。また、宗教的な理由や健康上の理由で何かを控える場合に使われることが多い。 【混同しやすい点】『abstain』は特定の行動を一時的に控えるニュアンスがあるのに対し、『eschew』はより恒久的に避けるニュアンスがある。また、『abstain』は自動詞として使われることが多い。
何かをすることを控える、我慢するという意味。歌の一節の繰り返し(リフレイン)でお馴染みだが、動詞としてはフォーマルな響きを持つ。 【ニュアンスの違い】『eschew』と同様に、何かを意図的に避ける意味合いを持つが、『refrain』は特に感情的な衝動や誘惑に打ち勝って行動を控えるニュアンスが強い。 【混同しやすい点】『refrain』は『from + 行動』の形で使われることが多く(例:refrain from smoking)、特定の行動を控える場合に限定される。『eschew』はより広い範囲の対象を避けることができる。
何かを諦める、手放すという意味。特に、望ましいものや権利を意図的に諦める場合に用いられる。 【ニュアンスの違い】『eschew』よりも犠牲や譲歩のニュアンスが強い。また、自己犠牲的な意味合いを含むことがある。 【混同しやすい点】『forgo』は具体的な物や権利を諦める場合に使うことが多いが、『eschew』は抽象的な概念や習慣を避ける意味合いが強い。また、『forgo』は過去形・過去分詞が『forwent』『forgone』と不規則変化する点に注意。
何かを巧みに避けたり、逃れたりすることを意味する。特に、義務や責任、危険などを回避する場合に用いられる。 【ニュアンスの違い】『eschew』よりも積極的な回避行動を意味し、しばしば不正な手段や策略を用いて避けるニュアンスを含む。 【混同しやすい点】『evade』は追跡や監視を逃れるニュアンスがあるのに対し、『eschew』はより倫理的・道徳的な理由で何かを避ける意味合いが強い。また、『evade』は税金や法律などを逃れる場合にも使われる。
派生語
元々は『一片の紙』を意味し、時が経つにつれて『予定表』の意味に発展。さらに『予定を組む』という動詞としても使われるようになった。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用される。
もともと『学校に通う人』を指し、そこから『学者』という意味に発展。学術的な文脈で頻繁に使われ、研究者を指す一般的な言葉。
元々は『暇』や『余暇』を意味するギリシャ語に由来し、それが『学びの場』へと意味が変化。教育機関全体を指す一般的な名詞。
語源
"eschew」は、古フランス語の「eschiver(避ける、遠ざかる)」に由来します。これはさらに、ゲルマン祖語の「*skiuhwaz(怖がらせる、避ける)」に遡ります。この語源からわかるように、「eschew」は元来、恐怖や嫌悪感から何かを避けるというニュアンスを含んでいました。現代英語では、必ずしも強い感情を伴わず、単に好ましくないもの、不要なものを意識的に避けるという意味合いで使用されます。例えば、「不必要なリスクをeschewする(避ける)」のように使われます。この語の変遷は、当初の強い感情的な避け方から、より一般的な、理性的な判断に基づく回避へと変化したことを示しています。
暗記法
「eschew」は、単に避けるのではなく、信念に基づいて何かを断固拒否する言葉。中世の修道士たちが世俗的な誘惑を退け、精神的な純粋さを保とうとしたように、道徳的、倫理的な選択を意味します。快楽や不正を「eschew」する姿勢は、個人の価値観を表明し、社会へのメッセージとなることも。禁欲的なイメージを背景に、倫理的な決意を示す、重みのある英単語です。
混同しやすい単語
『eschew』と語尾の[tʃuː]という発音が共通しており、動詞である点も共通するため混同しやすい。ただし、意味は全く異なり、『chew』は『噛む』という意味である。日本人学習者は、文脈から判断する必要がある。『chew』は古英語の『cēowan』に由来し、ゲルマン祖語の『*kewwan』に関連する。
発音が似ており、特に語頭の母音の曖昧さから混同しやすい。意味も異なり、『skew』は『斜めにする』という意味の動詞または形容詞である。スペルも似ているため、注意が必要。語源的には、中英語の『skiuen』に由来し、古ノルド語の『skjȃr』に関連する。
『eschew』と『issue』は、どちらも名詞と動詞の用法があり、語尾の[ʃuː]という発音が共通しているため、混同されやすい。しかし、『issue』は『問題』、『発行』などの意味を持ち、『eschew』とは意味が大きく異なる。文脈で判断することが重要。『issue』は古フランス語の『issue』に由来し、ラテン語の『exitus』(出口)に関連する。
『eschew』とは発音が異なり、意味も全く異なるが、語頭の『as-』と『es-』、語尾の母音でスペルミスを起こしやすい。『assure』は『保証する』という意味で、動詞として使われる。日本人学習者は、綴りを正確に覚える必要がある。『assure』は古フランス語の『aseurer』に由来し、ラテン語の『ad』(〜へ)と『securus』(安全な)が組み合わさった言葉である。
これは一般的な単語ではない。しかし、スペルミスとして『ashew』と書いてしまう可能性があり、その結果、意味不明な単語として扱われる。意図的に古風な表現や方言で使用されることはあるかもしれないが、標準的な英語ではないため、eschewと間違えないように注意が必要。
『eschew』とスペルが非常に似ており、発音も似ているため混同しやすい。『escheat』は法律用語で、『没収』や『帰属』といった意味を持つ。日常会話ではあまり使われないが、法的な文脈では重要な単語である。『escheat』は古フランス語の『escheoir』(起こる、降りかかる)に由来し、ラテン語の『excadere』(落ちる)に関連する。
誤用例
「eschew」は他動詞であり、目的語を直接取ります。そのため、不定詞(to + 動詞の原形)ではなく、動名詞(-ing形)を目的語として使用するのが正しいです。日本人は「~することを避ける」という日本語につられて、つい「to + 動詞の原形」を使ってしまいがちですが、英語の動詞の文法的な性質を理解することが重要です。動名詞は、動詞的な意味合いを持ちつつ名詞の役割を果たすため、「eschew」の目的語として適切です。
「eschew」は、何かを意図的に避けたり、放棄したりする際に使われます。しかし、この文脈では、彼は褒め言葉を謙遜して受け流した、という意味合いです。この場合、「eschew」は少し硬すぎる表現であり、不自然に聞こえます。「brush off」や「wave away」などを使う方が、より自然で口語的なニュアンスになります。日本人は、形式ばった言葉を好む傾向がありますが、英語では文脈に応じた適切なレジスター(言葉遣いの丁寧さや硬さ)を選ぶことが重要です。
「eschew」は、道徳的・倫理的な理由や強い嫌悪感から何かを避ける場合に使われることが多いです。単に「放棄する」「見送る」という意味で現代技術を使用しないことを決定した、という文脈では、「forgo」の方が適切です。「eschew」を使うと、まるで現代技術が何か悪いものであるかのようなニュアンスを与えてしまいます。日本人は、言葉の持つニュアンスを軽視しがちですが、英語では言葉の選択によって相手に与える印象が大きく変わるため、注意が必要です。
文化的背景
「eschew」は、単に避けるのではなく、道徳的、倫理的、あるいは美的な信念に基づいて、何かを意識的に、そして断固として避けることを意味します。この単語の背後には、ある種の純粋さや高潔さを追求する姿勢、あるいは堕落や悪影響から身を守ろうとする意志が潜んでいます。
中世の修道院文化において、「eschew」は特に重要な意味を持っていました。修道士たちは世俗的な快楽や誘惑を「eschew」することで、精神的な純粋さを保ち、神への献身を深めようとしました。沈黙を守り、質素な生活を送り、肉欲を避けることは、彼らにとって「eschew」すべき対象の典型でした。この背景から、「eschew」はしばしば禁欲主義的なニュアンスを帯び、快楽や物質主義を否定する文脈で用いられることがあります。例えば、ウォール街の金融マンが贅沢な生活を「eschew」し、ミニマリスト的なライフスタイルを選択することは、一種のアンチテーゼとして注目を集めるでしょう。
また、「eschew」は、社会的な不正や不道徳を告発するような、倫理的な声明の一部として用いられることもあります。例えば、環境保護活動家が化石燃料の使用を「eschew」すると宣言することは、単に個人的な選択を超え、より大きな社会的な変革を訴えるメッセージとなります。同様に、人種差別や性差別といった不正義を「eschew」することは、道徳的な立場を明確にし、社会的な連帯を呼びかける行為と言えるでしょう。
現代においては、「eschew」はやや古風で格式ばった響きを持つ単語ですが、その根底にある倫理的な決意や、信念に基づいた選択というニュアンスは、依然として重要です。何かを「eschew」するという行為は、単なる回避ではなく、自己の価値観を表明し、それに基づいて行動するという、積極的な意思表示なのです。この単語を使う際には、その背後にある倫理的な重みや、社会的な意味合いを意識することで、より深い理解と共感を得ることができるでしょう。
試験傾向
準1級・1級の語彙問題や長文読解で出題される可能性があります。比較的フォーマルな単語なので、日常会話よりはアカデミックな文章で使われることが多いです。同意語・類義語(avoid, shunなど)との区別を意識しましょう。直接的な意味だけでなく、比喩的な意味合いで使われる場合もあるので、文脈をよく読むことが重要です。
Part 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解問題)でまれに出題されることがあります。ビジネスシーンでの契約書や報告書など、フォーマルな文脈で使われることが多いです。類義語との識別問題が出やすいので、それぞれのニュアンスの違いを理解しておきましょう。例えば、"avoid"よりも意図的に避けるニュアンスが強いことを意識すると良いでしょう。
リーディングセクションで出題される可能性が高いです。アカデミックな文章、特に社会科学や人文科学系の論文でよく見られます。文脈から意味を推測する問題や、パラフレーズ(言い換え)問題で問われることが多いです。類義語との微妙なニュアンスの違いを理解しておくことが重要です。また、"eschew"が使われている文の論理構造を把握することも大切です。
難関大学の長文読解問題で出題される可能性があります。文脈から意味を推測する問題や、同意語選択問題として問われることが多いです。アカデミックな文章や評論で使われることが多いため、日頃からそのような文章に慣れておくことが重要です。また、文脈によっては比喩的な意味合いで使われることもあるので、注意が必要です。