complaint
最初の 'com-' は、日本語の『コム』よりも曖昧な母音 /ə/ (シュワ) に近い「カ」の音です。強勢は 'plaint' に置かれ、ここを強く発音します。最後の 't' は、息を止めるように軽く発音するとより自然です。『プレ』は二重母音 /eɪ/ を含み、「プ」と「レ」の間を意識して滑らかにつなげると良いでしょう。
不満
何かに対する不満や不平を表明すること。フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使える。具体的な問題点や改善要望を伝える際に用いられることが多い。
I have a complaint about the loud noise from next door.
隣の部屋からの大きな音について、私は不満があります。
※ 部屋の壁が薄いのか、隣の部屋からの大きな音に困っている様子が目に浮かびますね。「have a complaint about ~」で「~について不満がある」という、個人的な不満を伝える際のとても自然な表現です。日常で何か問題に直面したときに使えるフレーズです。
He made a complaint to the waiter about his cold coffee.
彼は冷たいコーヒーについて、ウェイターに不満を言いました。
※ レストランで、頼んだコーヒーが冷めていたことに気がつき、ウェイターに「すみません、これ…」と伝えている場面です。「make a complaint to 人 about 物事」は、商品やサービスに対する具体的な不満や苦情を、その担当者や窓口に伝える際によく使われます。客としてお店に意見を伝える典型的な言い方です。
The company received many complaints about the new rule.
その会社は新しい規則について多くの不満を受け取りました。
※ 会社が新しい規則を導入したけれど、顧客や従業員から「これは困る!」という声がたくさん寄せられている状況です。「receive complaints」は「苦情を受け取る」という意味で、企業や組織が、顧客や市民からの意見や不満を数として捉える際によく用いられます。「many complaints」のように複数形で使うと、「多くの苦情」があったことを強調できます。
訴え
公式な手続きにのっとって、不正や不当な扱いを申し立てること。法的措置を伴う場合もある。
He made a complaint about the cold soup to the restaurant manager.
彼は冷めたスープについて、レストランの支配人に苦情を言いました。
※ この例文では、温かいはずのスープが冷たいことに、お客さんががっかりして支配人に「苦情(complaint)」を伝えている情景が目に浮かびます。 `make a complaint` は「苦情を言う、訴えを起こす」という非常によく使われる表現です。`about ~` で「〜について」と、何に対する苦情なのかを明確にできます。
I sent a complaint to the online shop because the new product was broken.
新しい商品が壊れていたので、私はオンラインショップに苦情を送りました。
※ 箱を開けたら楽しみにしていた商品が壊れていた、という残念な状況が想像できます。オンラインショップにメールなどで「苦情(complaint)」を伝える典型的な場面です。 `send a complaint` は「苦情を送る」という意味で、メールや書面で正式に不満を伝える際によく使われます。`because ~` で苦情の理由を説明するのも自然な流れです。
Her main complaint was a constant, dull ache in her lower back.
彼女の主な訴えは、腰の鈍い絶え間ない痛みでした。
※ この例文は、病院で患者さんが自分の「体の不調(complaint)」を医師に訴える場面を想像させます。特に健康に関する文脈で、`complaint` は「体の不調、症状」といった意味で使われることがあります。 `main complaint` は「主な訴え、主要な症状」という意味で、医療現場などでよく聞かれる表現です。具体的にどんな痛みなのかが描写されており、状況がより鮮明に伝わります。
不満を言う
不快な感情や意見を言葉で表現すること。必ずしも深刻な状況でなくても、日常的な不満を述べる際にも使用できる。
The customer made a complaint about the cold coffee.
そのお客さんは冷たいコーヒーについて不満を言いました。
※ 「make a complaint」は「不満を言う、苦情を言う」という意味で、日常的によく使われる表現です。レストランで期待と違うものが出てきた時など、お客さんが少しがっかりした顔で店員に話している様子が目に浮かびますね。
Our neighbor often sent a complaint about the loud music.
私たちの隣人はよく、うるさい音楽について苦情を送りました。
※ 「send a complaint」は「苦情を送る」という意味で、書面やメールで不満を伝える際によく使われます。夜遅くまで続く騒音に困り果てた隣人が、静かにしてほしいと願う気持ちが伝わってきますね。
I had a complaint about my new phone's battery life.
私は新しいスマートフォンのバッテリーの持ちについて不満がありました。
※ 「have a complaint」は「不満がある」という意味で、心の中に不満を抱えている状態を表します。新しいものを買ったのに期待外れだった時の、がっかりした気持ちが伝わる表現です。誰かに直接言うだけでなく、心の中でそう思っている状況にも使えます。
コロケーション
正式に苦情を申し立てる
※ 「lodge」は「宿泊する」という意味の他に、「(正式に)提出する、申し立てる」という意味があります。ここでは、苦情を単に口頭で言うだけでなく、文書などで正式な手続きに沿って申し立てるニュアンスを含みます。ビジネスシーンや、顧客サービスに対して苦情を申し立てる際によく用いられます。例えば、航空会社に手荷物紛失の苦情を申し立てる場合などに使われます。
苦情の集中砲火、苦情が殺到する
※ "barrage"は元々、砲撃や堰(せき)などの意味で、「一斉に押し寄せる」イメージです。そのため、「a barrage of complaints」は、苦情が雨あられのように、大量に、そして立て続けに寄せられる状況を表します。新製品の不具合やサービスの低下など、多くの人が同じ問題に直面した場合に用いられます。ニュース記事やビジネス関連の文書でよく見られます。
苦情を言う理由、苦情の根拠
※ "grounds" は「根拠、理由」という意味で、「苦情を言うための正当な理由」があることを示します。契約不履行、商品の欠陥、サービス品質の低下など、具体的な根拠に基づいた苦情であることを強調する際に使われます。例えば、「この騒音は苦情を言う十分な根拠になる」のように使います。法律や契約に関連する文脈で頻繁に用いられます。
苦情に対処する、苦情を処理する
※ "address" は「住所」という意味の他に、「(問題など)に対処する、取り組む」という意味があります。顧客からの苦情を受け、その解決に向けて具体的な行動を起こすことを意味します。企業が顧客満足度を向上させるために、苦情に真摯に対応する姿勢を示す際によく使われます。ビジネスシーンで頻繁に使われます。
苦情を退ける、苦情を却下する
※ "dismiss"は「解雇する」という意味の他に、「(訴えなどを)退ける、却下する」という意味があります。苦情の内容が事実と異なっていたり、根拠が不十分であったりする場合に、その苦情を受け入れないことを意味します。裁判や公式な調査などの文脈でよく使われます。
よくある苦情、ありがちな苦情
※ "common"は「一般的な、よくある」という意味で、「多くの人が抱える、頻繁に寄せられる苦情」であることを示します。例えば、レストランでのサービスが遅い、ホテルの部屋が清潔でない、といった苦情が「common complaint」として挙げられます。市場調査や顧客満足度調査の結果を報告する際などに用いられます。
使用シーン
学術論文や研究発表で、データや調査結果に対する批判や問題点を指摘する際に使用されます。例:先行研究の限界を述べるときや、実験結果の妥当性に対する懸念を示す場合など。『The main complaint against this method is its lack of statistical power.(この手法に対する主な不満は、統計的検出力の欠如である)』のように使われます。
顧客からの苦情処理、製品やサービスの改善提案、社内での業務プロセスに関する問題提起など、ビジネスシーンで広く使用されます。例:顧客からのクレーム対応に関する報告書や、従業員満足度調査の結果を分析する際に、『We received several complaints regarding the delivery time.(配達時間に関していくつかの苦情を受けました)』のように使われます。
日常生活における不満や苦情を表現する際に頻繁に使用されます。レストランでの料理の不味さ、サービスの悪さ、近隣の騒音など、様々なシチュエーションで使われます。例:『My main complaint is that the coffee is always cold.(一番不満なのは、コーヒーがいつも冷たいことだ)』のように、個人的な不満を伝える際に使われます。
関連語
類義語
不平、不満、苦情。特に、正当な理由があると感じられる不満や苦情を指します。労働問題や組織内での不当な扱いなど、公式な場面で用いられることが多いです。 【ニュアンスの違い】complaintよりもフォーマルで、深刻なニュアンスを持ちます。個人的な不満というより、集団や組織に対する不満を意味することが多いです。単なる不満ではなく、是正を求める意図が含まれます。 【混同しやすい点】grievanceは、具体的な不満の内容や原因を伴うことが多いのに対し、complaintはより一般的な不満を表します。grievanceは、しばしば正式な苦情処理手続きの一部として用いられます。
反対、異議。ある提案、計画、意見などに対して反対意見を述べる際に用いられます。会議や法廷など、議論や意思決定の場によく登場します。 【ニュアンスの違い】complaintが不満を述べるのに対し、objectionは何かに対して反対する意思を明確に示します。より論理的で客観的なニュアンスを持ち、感情的な不満とは異なります。 【混同しやすい点】complaintは過去の出来事や状況に対する不満であるのに対し、objectionは未来の行動や決定に対する反対意見であることが多いです。objectionは、特定の提案や計画に対して具体的な理由を伴って述べられることが一般的です。
抗議、異議申し立て。ある政策、決定、状況などに対して、公然と反対の意思を示す行為を指します。デモや署名活動など、社会的な活動を伴うことが多いです。 【ニュアンスの違い】complaintが個人的な不満であるのに対し、protestはより公共的で政治的な意味合いを持ちます。集団で行われることが多く、社会的な変革を求める意図が含まれます。 【混同しやすい点】protestは、しばしば組織化された活動を伴い、公的な場で意見表明を行うことを意味します。complaintは個人的な感情の発露であることが多いのに対し、protestは社会的なメッセージを伝える手段として用いられます。
批判、批評。ある事柄や人物の欠点や問題点を指摘する行為を指します。芸術作品の評価や政治的な議論など、様々な場面で用いられます。 【ニュアンスの違い】complaintが不満を述べるのに対し、criticismは分析や評価に基づいて意見を述べます。必ずしも否定的な意味合いだけでなく、建設的な意見として用いられることもあります。 【混同しやすい点】criticismは、客観的な根拠に基づいて意見を述べることが重要です。complaintは個人的な感情に基づくことが多いのに対し、criticismは論理的な思考を伴います。良い点と悪い点を指摘し、改善を促す意図が含まれることがあります。
不満、不満足。期待された水準に達していないことに対する感情を表します。顧客満足度調査や従業員満足度調査など、評価の場面でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】complaintが具体的な不満を伴うことが多いのに対し、dissatisfactionは漠然とした不満を表します。必ずしも明確な理由があるわけではなく、全体的な印象に対する不満であることが多いです。 【混同しやすい点】dissatisfactionは、具体的な行動を伴わないことが多いです。complaintは、改善を求めるために具体的な行動を起こすことが多いのに対し、dissatisfactionは単に感情を抱くだけで終わることがあります。
(特に子供が)泣き言を言う、ぐずる。不満をくすぶらせるように言うことを指し、しばしば幼稚さや不満げな態度を伴います。日常会話で使われ、フォーマルな場面には不適切です。 【ニュアンスの違い】complaintがより客観的で正当な根拠に基づいた不満を指すのに対し、whineは感情的で自己中心的な不満を意味することが多いです。不快感や迷惑さを表すニュアンスが含まれます。 【混同しやすい点】whineは、通常、深刻な問題や解決を求める意図がない単なる泣き言や不満を指します。complaintは、問題解決や状況改善を期待して行われることが多いのに対し、whineは単なる感情の発散であることが多いです。
派生語
『不満を言う』という動詞。『plaint(嘆き)』に『com-(共に)』がつき、共に嘆きを表明する意味合い。日常会話で不満を述べる際によく使われる基本的な語彙。
- complaining
『不満を言うこと』という動名詞または現在分詞。名詞として、または形容詞的に『不満を言う』という意味で使われる。例えば、『complaining customer(不満を言う顧客)』のように用いられる。
- complaisant
『快く応じる』『人に従順な』という意味の形容詞。語源的には『com-(共に)』+『plaire(喜ばせる)』で、人を喜ばせることに努めるニュアンス。ややフォーマルな場面で使用される。
反意語
『受け入れ』『容認』という意味。不満を抱くことの反対として、現状や状況を積極的に受け入れる態度を示す。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使われる。
『満足』という意味。不満の反対として、要求や期待が満たされた状態を表す。顧客満足度調査(customer satisfaction survey)など、ビジネスシーンで頻繁に使われる。
『承認』『賛成』という意味。不満を示すのではなく、肯定的な評価や支持を表す。提案や計画に対する承認など、ビジネスや政治の文脈でよく用いられる。
語源
「complaint」は、古フランス語の「complainte」(嘆き、不満)に由来します。これはさらに、ラテン語の「complangere」(共に嘆き悲しむ)から派生しています。この「complangere」は、「com-」(共に、一緒に)と「plangere」(嘆き悲しむ、打つ)という2つの要素で構成されています。「plangere」は、胸を叩いて悲しむ様子を表す言葉で、日本語の「嘆き悲しむ」という行為そのものとイメージが重なります。「complaint」は、元々は他者と共に嘆き悲しむ行為を意味していましたが、時が経つにつれて、個人的な不満や不平を訴える意味合いへと変化していきました。つまり、「complaint」は、個人的な感情の発露であると同時に、他者との共感や理解を求める行為でもあると言えるでしょう。
暗記法
「complaint」は単なる不満に非ず。中世ギルドでは、職人が権利を守る叫びであり、共同体の秩序を保つ要でした。シェイクスピア劇では、社会不安を象徴する要素として登場。啓蒙思想の時代には、社会変革の武器となり、アメリカ独立革命の狼煙とも。現代では、消費者運動や人権運動の力。SNSで拡散するその声は、社会を動かす光にも刃にもなる。企業が真摯に耳を傾けるべき、社会の声なのです。
混同しやすい単語
『complaint』とスペルが非常に似ており、発音も一部共通するため混同しやすい。意味は『従順な』、『法律などを遵守している』といった意味の形容詞であり、名詞の『苦情』である『complaint』とは品詞も意味も異なる。日本人学習者は、文脈から品詞を判断し、形容詞なのか名詞なのかを意識する必要がある。語源的には、どちらも『満たす』を意味するラテン語の『plere』に由来するが、『compliant』は『完全に満たされた』状態、つまり要求に応じている状態を表す。
『complaint』は名詞、『complain』は動詞であるため、文法的な役割が異なる。発音もアクセント位置が異なるため(complaint: com-PLAINT, complain: com-PLAIN)、注意が必要。意味は『不満を言う』、『苦情を言う』であり、名詞の『苦情』の元となる動詞であることを理解すると覚えやすい。語源的には同じくラテン語の『plangere(嘆き悲しむ)』に由来する。
スペルの一部(com-)が共通しており、完了・完全といった意味合いから、何らかの要求や手続きが『完了』した状態と『苦情』という状況を結びつけて誤解する可能性がある。意味は『完全な』、『終える』といった意味であり、品詞も形容詞・動詞と異なる。カタカナ英語で『コンプリート』と言う場合もあるため、意味の混同を避ける必要がある。
『complaint』と『conflict』は、どちらもネガティブな状況を表す単語であるため、意味が混同される可能性がある。特に、問題解決に関する文脈では注意が必要。『conflict』は『対立』、『衝突』といった意味であり、必ずしも苦情を述べるという意味ではない。語源的には、ラテン語の『confligere(共に打ち当たる)』に由来し、物理的な衝突や意見の対立を表す。
スペルに共通点はないが、どちらも不満や否定的な感情を表す単語であり、意味の面で混同される可能性がある。『contempt』は『軽蔑』、『侮辱』といった意味であり、苦情を述べるよりも強い感情を表す。発音も全く異なるため、音声的な混同は少ない。心理学や社会学の文脈でよく使われる単語であり、日常会話での使用頻度は『complaint』よりも低い。
発音の一部分(-plant)が共通しており、特に語尾の音節が似ているため、聞き間違いやすい。意味は『移植する』、『埋め込む』といった意味であり、医療や工学の分野で使われることが多い。苦情とは全く関係のない意味を持つため、文脈から判断する必要がある。語源的には、ラテン語の『in-(中に)』と『plantare(植える)』に由来し、物理的に何かを埋め込むイメージ。
誤用例
日本語の『苦情を言う』という表現を直訳すると、つい『make a complaint』を使ってしまいがちですが、これはフォーマルな場面(商品やサービスに対する正式な苦情)で使われることが多いです。日常会話で単に不満を述べる場合は、より柔らかい『I'm not happy with...』や『I'm a little concerned about...』などが適切です。文化的な背景として、日本人は直接的な苦情を避ける傾向がありますが、英語では状況に応じてストレートな表現も許容されます。
『complaint』は、漠然とした不満や不快感を指す場合にも使えますが、『grievance』は、より個人的な恨みや不満、または権利侵害など、具体的な根拠のある不満を指します。この例文では、単に彼が遅刻することに対する不満なので、『grievance』を使う方が適切です。また、『complaint』は第三者(会社など)に訴えるニュアンスを含むことが多いですが、『grievance』は当事者間の問題に焦点を当てます。
『complaint』を使う際、対象を示す前置詞は『for』ではなく『about』が適切です。日本語の『〜に対する苦情』という表現に引きずられて『for』を選んでしまうのはよくある誤りです。英語では、『about』は対象物や話題を示す一般的な前置詞であり、この文脈では『彼女は上司について多くの不満を持っていた』という意味になります。 また、この文脈では『complaint』は複数形で使われることが一般的で、個々の具体的な苦情が複数あることを示唆します。
文化的背景
「Complaint」(苦情、不満)は、単なる個人的な不快感の表明にとどまらず、社会的な不正や不平等に対する異議申し立ての手段として、西洋社会において重要な役割を果たしてきました。特に、権利意識の高まりとともに、その声は大きくなり、社会変革の原動力となることもあります。
中世のギルド制度下では、職人たちは製品の品質や労働条件に関する「complaint」を、ギルドの長に申し立てることで、自己の権利を守ろうとしました。これは単なる個人的な不満ではなく、共同体の秩序を維持するための重要なメカニズムでした。シェイクスピアの戯曲にも、しばしば民衆の「complaint」が社会の不穏な空気を示す要素として登場します。例えば、『コリオレイナス』では、ローマ市民の食糧不足に対する不満が、主人公コリオレイナスの没落を招く一因となります。この時代の「complaint」は、個人の感情の発露であると同時に、社会の安定を揺るがす可能性を秘めた政治的な行為でもありました。
18世紀の啓蒙思想の時代になると、「complaint」はより積極的に社会変革の手段として用いられるようになります。ジョン・ロックは、政府が国民の権利を侵害した場合、国民は抵抗権を行使できると主張しましたが、その抵抗の根拠となるのが、政府に対する「complaint」です。アメリカ独立革命は、イギリス政府に対する植民地側の「complaint」が積み重なった結果として勃発しました。独立宣言には、イギリス国王の数々の不正行為に対する「complaint」が列挙されており、これはまさに「complaint」が社会を動かす力を持つことを示す好例と言えるでしょう。
現代社会においては、消費者運動や人権運動において、「complaint」は企業や政府の不正を暴き、社会的な正義を実現するための重要なツールとなっています。ソーシャルメディアの普及により、個人が容易に「complaint」を発信できるようになったことで、その影響力はますます増大しています。しかし、同時に、根拠のない「complaint」や誹謗中傷も拡散しやすくなっており、「complaint」の持つ両義性もまた、現代社会の課題と言えるでしょう。企業が顧客からの「complaint」を真摯に受け止め、改善に繋げる姿勢は、企業の社会的責任(CSR)の重要な要素として認識されています。
試験傾向
1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解、リスニング。
2. 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。特に長文読解。
3. 文脈・例題の特徴: 社会生活、ニュース記事、エッセイなど。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞としての用法が基本だが、動詞 (complain) との関連も理解。類義語 (grievance) とのニュアンスの違いに注意。
1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め), Part 6 (長文穴埋め), Part 7 (読解問題)。
2. 頻度と級・パート: 頻出。特にビジネス関連の文章。
3. 文脈・例題の特徴: 顧客からの苦情、製品に関する問題、サービスへの不満など、ビジネスシーンが中心。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 'file a complaint', 'lodge a complaint' などのコロケーションを覚える。関連語彙 (dissatisfaction, feedback) との区別も重要。
1. 出題形式: リーディング、リスニング。
2. 頻度と級・パート: 中程度の頻度。アカデミックな文脈。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、歴史的な出来事など、学術的な内容。
4. 学習者への注意点・アドバイス: フォーマルな文脈で使用されることが多い。動詞 'complain' が使われる文構造も理解。論文やレポートで使われる表現に慣れておく。
1. 出題形式: 長文読解、文法・語彙問題。
2. 頻度と級・パート: 大学によって異なるが、難関大学では頻出。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、文化、歴史など幅広いテーマ。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。関連語句 (complainant, complaining) も合わせて学習。過去問で出題傾向を把握。