waive
二重母音 /eɪ/ は、日本語の『エ』からすぐに『イ』へ移行するイメージで発音します。最後の /v/ は、上の前歯を下唇に軽く当てて息を出す有声摩擦音です。日本語の『ブ』のように唇を閉じて発音しないように注意しましょう。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
権利を放棄する
当然あるはずの権利、請求、規則などを、自らの意思で手放すこと。フォーマルな場面で使われることが多い。例:手数料の免除、訴訟の権利放棄など。
Since my order was delayed, the store kindly decided to waive the shipping fee.
注文が遅れたので、お店は親切に送料を免除してくれました。
※ 【情景】オンラインで注文した商品が届くのが遅れて、少しがっかりしているあなた。お店からお詫びの連絡と共に「送料はいただきません」と言われ、少しホッとした気持ちです。 【解説】「waive」は、通常支払うべき料金や手数料を「免除する」という場面でよく使われます。お店やサービス側がお客様への配慮として、あるいは問題があった際の対応として、料金を「なかったことにする」イメージです。
The librarian said she would waive the late fee for me this time.
司書さんは今回、私の延滞料を免除してくれると言いました。
※ 【情景】図書館で借りた本の返却期限をうっかり過ぎてしまい、延滞料を払うことに不安を感じています。カウンターで事情を話すと、司書さんが笑顔で「今回は大丈夫ですよ」と言ってくれて、胸をなでおろした場面です。 【解説】「waive」は、定められた規則や条件(この場合は延滞料というルール)の適用を「免除する」「特例として許す」という意味でもよく使われます。相手があなたに配慮して、義務を「なしにする」イメージです。
Our team decided to waive the penalty and continue the game fairly.
私たちのチームは、ペナルティを放棄して、公平に試合を続けることにしました。
※ 【情景】サッカーの試合中、相手チームが反則をして、ペナルティキックのチャンスが生まれました。しかし、あなたたちのチームは、自分たちの力で勝ちたいという気持ちから、そのペナルティを「主張しない」ことを選び、正々堂々と試合を続けることを決意した場面です。 【解説】この例文では、「waive」が、自分が持つ権利や有利な状況を「あえて主張しない」「手放す」という意味で使われています。何かを得る機会を自ら「放棄する」という、少し強い決断を示す場面で使われることがあります。
適用しない
規則や要件などを、特定の人や場合に適用しないこと。例外を認めるニュアンスを含む。例:規定の免除、義務の免除など。
The hotel waived the cancellation fee for me.
ホテルは私のキャンセル料を免除してくれました。
※ 悪天候などで旅行に行けなくなり、キャンセル料がかかると思っていたら、ホテルが「今回は結構です」と免除してくれた場面です。waiveは、料金や手数料などを「適用しない、免除する」という意味で非常によく使われます。
Maria decided to waive her right to a refund.
マリアは返金を受ける権利を放棄することにしました。
※ コンサートが中止になり、本当はお金が戻ってくるはずなのに、マリアさんが「返金は必要ないわ」と自分の意思で辞退した場面です。waiveは、自分が持つ権利を「放棄する」という文脈でも頻繁に使われる表現です。
The school decided to waive the dress code for the festival.
学校は文化祭のために服装規定を適用しないことにしました。
※ 普段は制服などの決まりがあるけれど、文化祭という特別な日だから、学校側が「今日は自由な服でいいよ」と規則を適用しないことに決めた場面です。waiveは、規則や条件などを「適用しない」という意味でも自然に使われます。
見送る
(行動や要求などを)一時的に、または完全にやめること。特に、発言や行動の機会を譲る場合に使う。例:発言を控える、要求を見送るなど。
The hotel staff decided to waive the late check-out fee for us.
ホテルのスタッフは、私たちのレイトチェックアウト料金を免除することにしました。
※ ホテルのチェックアウト時、通常ならかかるはずの延滞料金を、スタッフが特別に「見送ってくれた(免除してくれた)」場面です。お客様へのサービスとして、料金や手数料を「免除する」際によく使われます。親切な対応をしてもらった時にぴったりの表現です。
The team decided to waive the age limit for the new talented player.
チームは、新しく才能のある選手のために年齢制限を見送ることに決めました。
※ スポーツチームや組織が、特定のルールや要件(ここでは年齢制限)を、特別な理由(才能のある選手のため)で「適用しない、免除する」と決めた場面です。ルールや条件を「一時的に見送る、柔軟に対応する」というニュアンスが伝わります。
He decided to waive his right to speak up for the sake of peace.
彼は平和のために、発言する権利を見送る(放棄する)ことに決めました。
※ 議論や交渉の場で、本来持っている「権利」や「主張」を、より大きな目的(ここでは平和)のために自ら「放棄する、取り下げる」と決めた場面です。自分の利益よりも大切なもののために、あえて主張しない、という強い意志が感じられます。
コロケーション
手数料を免除する
※ 特定のサービスや手続きにかかる料金を、特別な理由や状況に応じて請求しないことを意味します。例えば、銀行が顧客のミスによる振込手数料を免除したり、航空会社が遅延のお詫びとして手数料を免除したりする場面で使用されます。ビジネスシーンで頻繁に使われ、顧客サービスの一環として用いられることが多いです。構文は "waive + 目的語(fee)" となり、直接的な表現です。
権利を放棄する
※ 法的な権利や利益を自ら放棄することを意味します。例えば、契約書において、ある条件が発生した場合の権利を放棄する条項などが該当します。法的文書や契約書でよく見られ、非常にフォーマルな表現です。権利放棄は、時に重大な結果を伴うため、慎重な判断が必要です。"waive + 目的語(rights)" の形で使われ、権利の種類を具体的に示すことが多いです。
責任を放棄する
※ 本来負うべき責任や義務を放棄することを意味します。プロジェクトの失敗や事故などの状況で、自分の責任を認めず、他者に責任を転嫁するような場合に用いられます。ネガティブな意味合いが強く、非難や批判を伴うことが多いです。"waive + 目的語(responsibility)" の形で使用され、通常、倫理的な問題が背景にあります。
形式的な手続きを省略する
※ 通常必要とされる手続きや儀式を、特別な理由により省略することを意味します。会議やイベントなどで、時間や労力を節約するために、一部の手続きを簡略化する際に使われます。ビジネスシーンや公的な場面で用いられることが多く、効率化や柔軟性を示す意図があります。"waive + 目的語(formalities)" の形で使われ、迅速な対応を優先する場合に選択されます。
条項を適用しない
※ 契約書や法律などに含まれる特定の条項を、特定の状況下において適用しないことを決定することを意味します。契約の柔軟性を示したり、当事者間の合意に基づいて例外を設けたりする場合に用いられます。法律やビジネスの分野でよく使われる表現で、条項の内容を具体的に示すことが重要です。 "waive + 目的語(clause)" の形で使われ、法的な専門知識を必要とすることが多いです。
相互に免除する、相互に放棄する
※ 二者以上の当事者が、互いに対して持つ権利や義務を、合意に基づいて放棄することを意味します。契約解除や紛争解決の際に、互いの要求を取り下げる場合に用いられます。ビジネスシーンや法的な場面で使われ、円満な解決を目指す意図があります。"mutually + waive" の形で使われ、双方向の合意が前提となります。
使用シーン
学術論文や研究発表で、権利や規則の適用を免除する、または放棄する意味で使用されます。例えば、「授業料の免除(tuition waiver)」や「発表要件の免除(presentation requirement waiver)」といった文脈で使われます。また、統計学の分野で、特定の条件を考慮しない、あるいは無視するという意味合いで使われることもあります。例:「サンプルサイズの制約をwaiveする」
契約書や取引において、権利や請求権を放棄する際に使用されます。例えば、「契約解除に伴う違約金の請求権をwaiveする」といった場合です。また、金融業界では、手数料や金利の免除を意味することもあります。「手数料をwaiveする」という表現は、顧客へのサービスとしてよく用いられます。交渉の場面で、譲歩の姿勢を示すために使われることもあります。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事や政府の発表などで、権利放棄や免除に関する話題で登場することがあります。例えば、「入国制限をwaiveする」といったニュース記事の見出しで見かけることがあります。また、クレジットカードの年会費免除など、特定のサービスに関連して使われることもあります。ただし、日常会話ではより簡単な表現(例えば、give up, cancelなど)が好まれます。
関連語
類義語
権利、所有物、地位などを自発的に放棄することを意味します。フォーマルな文脈や法律、ビジネスの場面でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】waiveは規則や権利の一時的な適用を停止するニュアンスが強いのに対し、relinquishはより恒久的で、完全に手放すという意味合いが強いです。また、感情的なつながりがあるものを手放す場合にも使われます。 【混同しやすい点】waiveは特定の条件や期間において適用を免除するニュアンスがありますが、relinquishは完全に放棄するという点が異なります。日本語の『放棄』に近いのはrelinquishです。
何かを意図的に控える、または諦めることを意味します。喜びや利益を犠牲にするニュアンスがあります。日常会話や文学的な表現にも用いられます。 【ニュアンスの違い】waiveが規則や権利の適用を一時的に停止するのに対し、forgoは何かを自発的に諦めるという強い意志が含まれます。また、forgoはより個人的な選択や自己犠牲のニュアンスを含みます。 【混同しやすい点】waiveは規則を『適用しない』こと、forgoは何かを『しない』こと、という対象の違いに注意が必要です。例えば、『デザートをforgoする』は可能ですが、『デザートをwaiveする』は不自然です。
領土、権利、権力などを正式に譲渡することを意味します。主に政治、外交、歴史的な文脈で使用されます。 【ニュアンスの違い】waiveが一時的な適用停止であるのに対し、cedeは正式な譲渡であり、不可逆的な性質を持ちます。譲渡には合意や条約が伴うことが多いです。 【混同しやすい点】waiveは一方的な行為ですが、cedeは二者間、または多者間の合意に基づきます。また、waiveは権利の放棄とは異なり、状況が変われば再び適用される可能性がありますが、cedeは一度譲渡すると戻ってきません。
公式に放棄する、または拒否することを意味します。信念、主義、称号などを放棄する際に用いられます。フォーマルな文脈で使用されます。 【ニュアンスの違い】waiveが権利や規則の一時的な適用停止であるのに対し、renounceはより強く、公的な放棄を意味します。また、放棄する対象が信念や主義など、より抽象的な概念であることが多いです。 【混同しやすい点】waiveは特定の状況下での免除を意味しますが、renounceは公に宣言して放棄するという点が異なります。例えば、王位をrenounceする、というように使われます。
- disclaim
責任、権利、または知識を否認することを意味します。法的な文脈や公式な声明でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】waiveが権利の行使を一時的に停止するのに対し、disclaimは権利そのものを否認または放棄することを意味します。また、責任を否定するニュアンスも含まれます。 【混同しやすい点】waiveは権利を行使しないだけで、権利自体は保持していますが、disclaimは権利自体を放棄するという点が大きく異なります。例えば、製品の欠陥に対する責任をdisclaimする、というように使われます。
(主に金銭や刑罰などを)免除する、軽減することを意味します。フォーマルな文脈、特に法律やビジネスの場面で用いられます。 【ニュアンスの違い】waiveが規則や要件の適用を一時的に停止するのに対し、remitは義務や刑罰などを軽減または完全に免除することを意味します。対象が金銭や刑罰である点が特徴です。 【混同しやすい点】waiveは一時的な措置であり、状況が変われば再び適用される可能性がありますが、remitは免除であり、通常は不可逆的です。例えば、税金をremitする、というように使われます。
派生語
権利放棄書。動詞 'waive' の行為(放棄)を指す名詞。契約、訴訟、スポーツなど、権利や義務が絡む場面で頻繁に使われる。例えば、医療における責任放棄書(medical waiver)。抽象的な概念を具体的に表現する。
- waivable
放棄可能な、免除可能な。形容詞で、権利や条件などが放棄できる状態にあることを示す。ローンや手数料など、ビジネスシーンでよく用いられる。'The late fee is waivable under certain circumstances'(特定の状況下では延滞料金は免除可能)。 '-able'は「~できる」という意味を付与。
- waiving
'waive' の現在分詞形。権利や規則を一時的に適用しない、または無視する進行中の行為を表す。例えば、規則を一時的に適用しない場合('The university is waiving the application fee' 大学が申請料を免除している)。動的な状況を表す。
反意語
権利や主張を断言する、擁護するという意味。'waive' が権利を放棄するのに対し、'assert' は積極的に権利を主張する点で対立する。ビジネスや法律の文脈で、自己の立場を明確にするときに使われる ('assert one's rights' 権利を主張する)。
法律や規則を施行する、強制するという意味。'waive' が規則の適用を免除するのに対し、'enforce' は規則を厳格に適用する点で対立する。警察、裁判所、規制機関などが規則を 'enforce' する。社会秩序を維持するために不可欠な概念。
何かを要求する、必要とするという意味。'waive' が要求事項を免除するのに対し、'require' は必須の条件として要求する。入学条件、契約条項、法的義務など、様々な場面で用いられる。'The law requires all drivers to have insurance'(法律はすべての運転者に保険への加入を義務付けている)。
語源
"Waive」は古ノルド語の「veifa」(振る、揺らす)に由来します。これは「何かを放棄する」という概念と結びついています。元々は「手で何かを払いのける」ような物理的な動作を意味していたのでしょう。中英語を経て現代英語に入り、「権利、主張、規則などを放棄する、適用しない」という意味に発展しました。この語源を考えると、「権利などを手放す」というイメージが浮かび上がり、記憶に残りやすいでしょう。たとえば、入場料を「waive」するというのは、「入場料を払うという義務を、文字通り振り払う」ような感覚です。
暗記法
「waive」は権利放棄の裏に、寛容さ、戦略的撤退、権力誇示など、文化的な意味合いを秘めます。中世騎士道では、勝利者が敗者に「waive」することは慈悲だけでなく、名誉と権威の誇示でした。現代では、政府が法律適用を「waive」する背景には、緊急時対応や産業保護といった政策判断があります。大学の入学要件「waive」は、多様性や機会均等の象徴です。「waive」は、社会構造、道徳観、人間感情が交錯する文化的背景を映す言葉なのです。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、文脈によっては聞き分けが難しい。'waive'は権利などを『放棄する』意味だが、'wave'は『波』や『手を振る』という意味。スペルも一文字違いのため、注意が必要。'waive'は古ノルド語の『放棄する』に由来し、法的文脈でよく使われる。
発音が似ており、特にアメリカ英語では母音の区別が曖昧になる場合がある。'waive'は免除や放棄だが、'wake'は『目を覚ます』、『航跡』などの意味を持つ。また、'wake'の過去形は'woke'であり、近年スラングとしても使われるため、混同に注意。
発音記号が似ており、特に語尾の子音[v]と[f]の区別が苦手な日本人学習者は混同しやすい。'waive'は動詞だが、'wife'は『妻』という名詞。スペルも似ているため、文脈で判断する必要がある。
スペルの一部が似ており、特に'v'と'a'が含まれているため視覚的に混同しやすい。'waive'は明確に何かを放棄する意味だが、'vague'は『曖昧な』という意味で、正反対のニュアンスを持つ。発音も異なるため、注意が必要。
発音が非常に紛らわしく、特に早口の場合や音声品質が悪い場合に聞き分けが難しい。'waive'は権利などを放棄する意味だが、'weigh'は『重さを量る』という意味。スペルも似ているため、文脈で判断する必要がある。'weigh'は古英語の『重さがある』に由来する。
スペルの一部が似ており、特に'wa'の並びが視覚的に紛らわしい。また、発音も母音の音が似ているため、混同しやすい。'waive'は動詞だが、'whale'は『鯨』という名詞。意味も全く異なるため、文脈で判断する必要がある。
誤用例
『waive』は、権利、規則、要求などを『放棄する』『免除する』という意味で使われます。日本語の『手を振る』という行為を英語で表現したい場合は、『wave』を使うのが適切です。日本人が『waive』を『wave』と混同しやすいのは、発音が似ていることと、日本語の『(手を)振る』という行為に、何かを『軽く扱う』『大したことではない』というニュアンスが含まれる場合があり、これが『waive』の『放棄する』という意味と誤って結びつきやすいからです。ビジネスシーンなどで、顧客に感謝の意を示すために手数料を免除する際に『waive』を使うのは非常に適切です。
『waive』は、一時的に何かを保留したり、延期したりする意味合いでは使用しません。この文脈では、新しいポリシーが不評だったため、CEOはそれを『一時的に保留』または『延期』したと考えられます。この場合、『postpone』や『defer』がより適切な単語です。日本人がこの誤用をしやすいのは、『waive』の『放棄する』という意味を拡大解釈し、『一時的に止める』というニュアンスも含むと考えてしまうためです。英語では、一時的な中断や延期には明確に別の語彙を使用します。
『waive』は、抽象的な『考え』や『意見』に対して使うことは通常ありません。権利、規則、要求など、具体的な対象に対して使用するのが一般的です。この文脈では、もしそのアイデアに反対したいのであれば、『I disagree with that idea.』や『I reject that idea.』などと言う方が自然です。日本人が『waive』を抽象的な概念に使いやすいのは、日本語の『(権利などを)放棄する』という表現を直訳的に捉え、『何かを捨てる』というイメージで安易に適用してしまうためです。英語では、具体的な対象と抽象的な概念で、使用する動詞を明確に区別することが重要です。
文化的背景
「waive」は、権利や主張を自発的に放棄するという意味合いを持ちますが、その背景には、しばしば寛容さや妥協、あるいは戦略的な撤退といった複雑な文化的ニュアンスが潜んでいます。特に、社会的な権利や義務、儀式的な免除など、個人の意志を超えた文脈で用いられる場合、その放棄が持つ象徴的な意味合いは深まります。
たとえば、中世ヨーロッパの騎士道物語において、勝利した騎士が敗者の財産や命を「waive」することは、単なる慈悲心の発露ではありませんでした。それは、征服者としての絶対的な権力を誇示し、自身の高潔さを周囲に示すためのパフォーマンスでもありました。敗者に対する寛大な処置は、騎士自身の名誉を高め、領主としての正当性を強化する手段として機能したのです。このような文脈では、「waive」は単なる権利放棄ではなく、社会的な地位や権威を再確認するための儀式的な行為としての意味合いを帯びていました。
現代社会においても、「waive」は単なる法律用語にとどまらず、様々な文化的、政治的な場面で用いられます。たとえば、政府が特定の法律の適用を一時的に「waive」する場合、それは緊急事態への対応や、特定の産業を保護するための政策的な判断であることが多いでしょう。しかし、その背後には、法律の普遍性と柔軟性、そして社会全体の利益を考慮するという、より大きな文化的価値観が存在します。また、大学が特定の入学要件を「waive」する場合、それは多様な学生を受け入れるための努力、あるいは経済的な困難を抱える学生への支援策として解釈されることがあります。このような場面では、「waive」は平等や機会均等といった現代社会の重要な価値観を反映する言葉として機能していると言えるでしょう。
このように、「waive」という言葉は、単なる権利放棄という表面的な意味合いを超え、社会的な権力構造、道徳的な価値観、そして人間の感情が複雑に絡み合った文化的背景を映し出す鏡のような存在と言えるでしょう。その放棄が持つ意味を深く理解することは、言語学習だけでなく、異文化理解を深める上でも重要な鍵となります。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題。長文読解でも文脈理解を問われる形で出題される可能性あり。
- 頻度と級・パート: 準1級以上で比較的頻出。1級でも出題される。
- 文脈・例題の特徴: フォーマルな文脈(ニュース記事、エッセイなど)で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「権利・要求・規則など」を放棄・免除するという意味を理解。発音記号も確認。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め問題)、Part 7(長文読解)で出題。
- 頻度と級・パート: TOEIC全体で考えると頻出。特にビジネス関連の長文でよく見られる。
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(契約、料金、責任など)に関連する文脈で登場しやすい。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「料金の免除」「権利放棄」など、ビジネスで頻出する表現をセットで覚える。
- 出題形式: リーディングセクションで頻出。ライティングセクションで使うことも可能。
- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻繁に使用される。
- 文脈・例題の特徴: 学術論文、ニュース記事、エッセイなど、フォーマルな文脈で登場。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「放棄する」「免除する」という意味を理解。類義語(relinquish, forgo)とのニュアンスの違いも把握。
- 出題形式: 長文読解問題で出題されることが多い。
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試問題で出題される傾向がある。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、経済、科学など、幅広いテーマで使われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が重要。他の語と組み合わさった熟語表現も覚えておくと有利。