waiver
最初の 'w' は唇を丸めて突き出すように発音し、すぐに 'エイ' の二重母音へ移行します。日本語の『ワ』よりも唇を意識してください。'v' は上の前歯を下唇に軽く当てて息を出す有声音です。最後の 'r' は、舌を口の中で丸めるように発音すると、よりネイティブに近い響きになります。語尾を上げないように注意しましょう。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
権利放棄
本来ある権利や要求を、自らの意思で放棄すること。契約、訴訟、医療など、様々な場面で使われる。書類にサインすることで正式な手続きとなることが多い。
Before she could join the challenging hike, she had to sign a waiver, accepting the risks involved.
挑戦的なハイキングに参加する前に、彼女は関連するリスクを受け入れる権利放棄書にサインしなければなりませんでした。
※ この例文は、ハイキングやスポーツイベントなど、身体活動を伴うイベントに参加する際に、主催者が参加者の安全のためにリスクを説明し、何かあった場合の責任を免除してもらうための書類(同意書、免責同意書)を指します。「sign a waiver」は「権利放棄書にサインする」という、この単語が最も自然に使われる定型表現の一つです。
The university offered a special waiver for the application fee to students from low-income families.
その大学は、低所得家庭の学生向けに、出願料の特別な免除を提供しました。
※ この例文は、大学や学校が、経済的な理由などで特定の学生を支援するために、通常かかる入学金や出願料などを免除する場面を描写しています。「fee waiver」(料金の免除)は、学費、申請料、延滞料など、様々な料金が免除される状況で頻繁に使われる典型的な組み合わせです。
The airline offered a fee waiver for changing flights due to the sudden storm.
航空会社は、突然の嵐のため、フライト変更の手数料免除を提供しました。
※ この例文は、予期せぬ事態(悪天候、災害など)が発生し、本来かかるはずの手数料が、特別な計らいで免除される状況を示しています。航空券の変更・キャンセル料や、イベントのチケット払い戻し手数料など、サービス利用に伴う手数料が免除される文脈でよく使われます。「due to ~」は「~のために、~が原因で」と理由を説明する際によく使われる表現です。
免除
義務や責任を特別に免除されること。入学条件、試験、料金など、特定の条件を満たす場合に適用されることが多い。
She felt relieved when the school offered a waiver for the late registration fee.
彼女は、学校が遅延登録料の免除を申し出てくれたとき、ホッとしました。
※ この例文は、学生が何かの期限に遅れてしまい、通常は罰金が発生するところを「免除」してもらって安心する、という場面を描写しています。学校や行政手続きで、特定の費用やペナルティが免除される際に「waiver」がよく使われます。特に「offer a waiver for...(〜の免除を申し出る)」という形で使われることが多いです。
Before she went skydiving, she had to sign a waiver agreeing to the risks.
彼女はスカイダイビングに行く前に、危険に同意する免責同意書にサインしなければなりませんでした。
※ この例文は、少しスリリングな体験をする前の具体的な場面です。スポーツイベントやアトラクションなど、参加に際してリスクが伴う活動では、主催者が責任を負わないことを明確にするための「免責同意書」にサインを求められることが非常に多いです。この「免責同意書」も「waiver」と呼ばれ、「sign a waiver(免責同意書にサインする)」は非常によく使われる表現です。
The bank kindly gave me a waiver for the ATM service fee this month.
銀行は今月、ATMの手数料を親切に免除してくれました。
※ この例文は、普段の生活で身近な金融機関での出来事を描いています。銀行やサービス業で、通常発生する手数料や年会費などが、顧客へのサービスや特定の条件に基づいて「免除」されることがあります。相手が「免除してくれた」というニュアンスを伝える際に「give a waiver for...(〜の免除を与える)」という形で使われると、より自然な印象になります。
放棄する
権利、要求、規則などを、意図的に手放す行為。書類や手続きを伴うことが多い。
He decided to waive his right to a free dessert, feeling full and happy after dinner.
彼は夕食後お腹いっぱいで幸せな気分だったので、無料デザートの権利を放棄することにしました。
※ この例文では、食後の満腹感から「無料デザートをもらう権利」を自ら手放す場面を描いています。このように、自分が持っている権利や要求を、自らの意思で「見送る」「放棄する」という状況で 'waive' が使われます。動詞の 'waive' は、名詞の 'waiver'(権利放棄、免除)と形が似ていますが、使い方が異なるので注意しましょう。
The university will waive the application fee for students who demonstrate financial need.
大学は、経済的支援を必要とする学生のために、出願料を免除します。
※ この例文は、大学が特定の学生に対して「出願料の支払い義務」を免除する、という公式な場面です。'waive' は、規則や契約によって課せられる義務や費用を「免除する」という意味でもよく使われます。学生にとっては、経済的な負担が軽くなる嬉しい状況ですね。
Our team chose to waive their turn in the game, hoping to save energy for the next round.
私たちのチームは、次のラウンドのためにエネルギーを温存しようと、ゲームで自分たちの番を放棄することを選びました。
※ ここでは、スポーツやゲームにおいて、戦略的な理由から「自分たちの番(権利)」を自ら放棄する様子を描いています。'waive' はこのように、何かを行う権利や機会を、意図的に「辞退する」「見送る」という文脈でも自然に使われます。チームの賢い判断が伝わってきますね。
コロケーション
権利放棄を得る、免除を得る
※ 「waiver」は権利や義務の放棄・免除を意味しますが、このフレーズは、まさにその免除を「得る」行為を表します。例えば、入学条件の免除や、契約上の義務の免除などを交渉して得た場合に使われます。ビジネスシーンや法的な文脈で頻繁に用いられ、口語よりはフォーマルな響きがあります。類似表現に "secure a waiver" がありますが、こちらはより「確保する」というニュアンスが強くなります。
権利放棄を認める、免除を許可する
※ 上記の "obtain a waiver" とは反対に、免除を「与える」側の立場を表します。権限を持つ側が、特定の条件を満たす場合に権利放棄や義務の免除を許可する際に使用されます。例えば、政府機関が特定の企業に対して環境規制の免除を認めたり、学校が特定の生徒に対して入学条件の免除を認めたりする場合に使われます。"issue a waiver" も同様の意味で使えますが、"grant a waiver" の方がより公式な印象を与えます。
権利放棄を申請する、免除を申請する
※ 免除や権利放棄を「求める」場合に用いる表現です。相手に許可を求めるニュアンスが含まれます。例えば、契約条件の免除を求めたり、手数料の免除を申請したりする際に使われます。 "apply for a waiver" とほぼ同義ですが、"request a waiver" の方がやや丁寧な印象を与えます。ビジネスメールなどでよく見られる表現です。
権利放棄書に署名する
※ 権利放棄の内容に同意し、正式に署名することを指します。アクティビティに参加する前や、契約を結ぶ際などに、リスクや責任を理解した上で署名する書類を指します。例えば、スポーツジムの入会時や、危険を伴うイベントに参加する際に署名する書類が該当します。法的拘束力を持つ文書であることが多いため、内容をよく理解することが重要です。
授業料免除、手数料免除
※ 「waiver」が具体的な対象(fee = 料金)を伴って使われる例です。経済的な理由などで、特定の料金の支払いを免除されることを指します。大学の授業料免除や、クレジットカードの年会費免除などが該当します。"tuition waiver" も同様の意味で、授業料免除を意味します。奨学金とは異なり、返済義務がないことが多いのが特徴です。
年齢制限の免除
※ 特定の年齢制限を免除されることを指します。例えば、入学資格や就労資格において、通常必要な年齢に満たない場合でも、特別な事情があれば免除されることがあります。"age requirement waiver" とも言います。スポーツ選手がプロになる年齢制限を免除されたり、未成年者が特定の仕事に就くための許可を得たりする際に用いられます。
責任放棄書
※ 特定の行為や活動によって生じる可能性のある損害に対する責任を放棄することを明記した書類を指します。アクティビティの参加や、危険を伴う作業を行う前に署名することが求められることが多いです。例えば、スカイダイビングやバンジージャンプなどのアクティビティに参加する際に署名する書類が該当します。これにより、主催者は事故が発生した場合の法的責任を軽減することができます。
使用シーン
学術論文、研究発表、大学の講義などで使われます。例えば、臨床研究において「インフォームドコンセントの**権利放棄**書(**waiver** form)」という形で、倫理的な側面で使用されることがあります。また、経済学の分野では、特定の規制の**免除**(**waiver**)が、市場にどのような影響を与えるかを分析する際に登場します。
契約書、法的文書、保険関連の書類など、ビジネスシーンにおけるフォーマルな文脈で使われます。例えば、契約上の責任の**放棄**(**waiver** of liability)や、特定の条件の**免除**(**waiver** of a requirement)といった形で使用されます。また、プロジェクトの遅延に対するペナルティの**免除**を交渉する場面なども考えられます。
日常会話ではあまり使いませんが、ニュース記事や政府の発表などで見かけることがあります。例えば、政府が特定の国に対する渡航**制限の免除**(**waiver** of travel restrictions)を発表したり、スポーツイベントで参加者が怪我に対する責任を**放棄**する同意書(**waiver**)にサインしたりする場面が考えられます。また、稀に、クレジットカードの年会費**免除**(annual fee **waiver**)といった表現で、特典として使われることがあります。
関連語
類義語
権利、要求、または信念などを公式に放棄すること。法的な文脈や、形式ばった状況でよく用いられる。名詞。 【ニュアンスの違い】"waiver"よりも強く、自発的かつ意識的な放棄を意味する。道徳的、宗教的な意味合いを含む場合もある。よりフォーマルな語。 【混同しやすい点】"waiver"が特定の条件や状況下での一時的な権利放棄を指すのに対し、"renunciation"はより永続的で全面的な放棄を意味することが多い。また、可算名詞として使われることが多い。
- relinquishment
何か(権利、所有物、地位など)を自発的に手放すこと。ややフォーマルな文脈で使用される。名詞。 【ニュアンスの違い】"waiver"と比べて、より大きな損失や犠牲を伴うニュアンスがある。感情的なつながりがあるものを手放す場合にも使われる。放棄するものがより具体的。 【混同しやすい点】"waiver"が特定の義務や要件の一時的な免除であるのに対し、"relinquishment"は所有権や権利の完全な放棄を意味する。また、手続きやプロセスを伴うことが多い。
- forgoing
何かを意図的に控えること、または放棄すること。日常的な場面からフォーマルな場面まで幅広く使用可能。動名詞または現在分詞。 【ニュアンスの違い】"waiver"が公式な手続きや許可を伴う免除であるのに対し、"forgoing"は個人的な選択や判断に基づくことが多い。より広い意味での「見送り」を含む。 【混同しやすい点】"waiver"は名詞として用いられるのに対し、"forgoing"は動詞 "forgo" の現在分詞形であり、文法的な構造が異なる。また、"forgoing" はしばしば具体的な利益や機会の放棄を意味する。
特定の義務、規則、または要件から免除されること。法律、税金、または規則などの文脈でよく使用される。名詞。 【ニュアンスの違い】"waiver"は個別の状況に応じて一時的に与えられる免除を指すことが多いのに対し、"exemption"はより一般的で、特定のカテゴリー全体に適用される免除を意味する。法的根拠が強い。 【混同しやすい点】"waiver"は申請や交渉によって得られることが多いのに対し、"exemption"は法律や規則によって自動的に適用される場合がある。また、"exemption"は通常、継続的な性質を持つ。
拘束や義務から解放すること。契約、法的責任、または感情的な束縛からの解放を指すことが多い。動詞または名詞。 【ニュアンスの違い】"waiver"が特定の条件や権利の放棄を伴う免除であるのに対し、"release"はより広範な解放を意味する。責任や義務からの完全な解放を含む。 【混同しやすい点】"waiver"は通常、特定の要件や規則に対する免除を意味するが、"release"はより広範な責任からの解放を意味することが多い。例えば、損害賠償請求権の放棄は "waiver" よりも "release" が適切。
- dispensation
規則や法律の適用を免除すること。宗教的な文脈や、権威ある立場からの特別な許可を指すことが多い。名詞。 【ニュアンスの違い】"waiver"よりもさらにフォーマルで、権威者による特別な許可というニュアンスが強い。稀な状況や特別な理由に基づいて与えられることが多い。 【混同しやすい点】"waiver"が個別の状況に合わせた免除であるのに対し、"dispensation"はより公式で、規則からの逸脱を正当化する意味合いがある。また、"dispensation"はしばしば宗教的な意味合いを含む。
派生語
『権利などを放棄する』という意味の動詞。『waiver』の直接の動詞形で、より能動的な意味合いを持つ。契約書や法律文書で頻繁に見られ、日常会話でも使われる。
- waivable
『放棄可能な』という意味の形容詞。権利や要求などが放棄できる状態にあることを示す。法律関係の文書でよく用いられ、waiverの対象となる性質を表す。
- waivering
『ためらう』『揺らぐ』という意味の動詞の現在分詞形、または形容詞。決断を保留するニュアンスがあり、『waiver』が示す権利放棄の決断に至る前の逡巡を表す。比喩的な表現としても用いられる。
語源
「waiver」は、古フランス語の「waivre」(放棄する、見捨てる)に由来します。これはさらにゲルマン祖語の「*waibjanan」(揺れ動く、ためらう)に遡ります。つまり、元々は「心が揺れ動いて、何かを放棄する」というニュアンスを含んでいたと考えられます。現代英語では、権利や主張などを「放棄する」という意味合いが強くなっています。日本語で例えるなら、裁判などで「訴えを取り下げる」際の心情に近いかもしれません。何かを手放す決断をする、その行為自体を表す言葉として理解できます。
暗記法
「権利放棄 waiver」は、権利を自ら手放す西洋契約社会の象徴。スポーツの免責条項、医療インフォームドコンセント…背景には「自己の権利は自己で管理する」強い個人主義が。同時にリスクを受容する覚悟も意味します。緊急時には政府が規制を緩和することも。自由と責任、個人と社会、相反する概念を繋ぐ言葉。西洋的価値観を映す、奥深い概念なのです。
混同しやすい単語
『waiver』と発音が非常に似ており、スペルも 'i' と 'e' の違いだけなので、書き間違いや聞き間違いが起こりやすいです。『waver』は『揺れる』『ためらう』という意味の動詞で、名詞としても使われます。『権利放棄』という意味の『waiver』とは意味が全く異なります。発音記号を意識して区別しましょう。
発音の最初の部分が似ており、特に早口で話されると区別がつきにくいことがあります。スペルも 'wai' と 'wir' が似ています。『wire』は『針金』『電線』という意味の名詞で、動詞としても使われます。文脈から判断することが重要です。語源的には、古英語の『wīr』(金属製の糸)に由来します。
『waiver』と『were』は、カタカナ発音ではどちらも『ウェーバー』のように聞こえるため、特にリスニングで混同しやすいです。『were』は be 動詞の過去形であり、文法的な役割も意味も全く異なります。文脈を注意深く確認し、文法的な構造から判断する必要があります。
『waiver』と『weaver』は、どちらも語尾が '-ver' で終わるため、発音とスペルの両方で混同される可能性があります。『weaver』は『織り手』という意味の名詞です。職業を表す単語であるため、『権利放棄』という意味の『waiver』とは文脈が大きく異なります。
『waiver』の比較級『wavier』が存在する場合、意味とスペルが非常に近いため混乱しやすいです。しかし、実際には『wavier』は一般的な単語ではなく、比喩的な表現で使われることはありますが、『waiver』ほど頻繁には使用されません。もし使用されている場合は文脈から判断する必要があります。
『waiver』と『flavor』は、どちらも二音節の単語であり、最初の音節の発音が似ているため、特に発音に自信がない学習者は混同しやすいです。『flavor』は『風味』という意味の名詞で、動詞としても使われます。スペルも 'wai' と 'fla' で視覚的に異なるため、注意深く区別する必要があります。
誤用例
日本人が『責任を放棄する』という意味で「waiver」を使おうとするのは、おそらく名詞形の『waiver(権利放棄書)』のイメージが強いからです。しかし、動詞として『放棄する』という意味を表す正しい単語は『waive』です。『waiver』はあくまで名詞であり、『権利放棄(書)』そのものを指します。日本語の『〜を放棄する』という表現に引きずられて、動詞を名詞で代用してしまう典型的な誤りです。動詞の『waive』は、権利、規則、要求などを『意識的に放棄する』というニュアンスを持ちます。例えば、会議で発言する権利をwaiveするといった使い方が適切です。
『waiver』は、特定の規則や要件からの『一時的な免除』や『権利放棄』を意味します。新しいポリシー全体に対する『waiver』を求めるのは、ポリシーそのものを無効にしようとしているように聞こえて不自然です。この文脈では、特定の状況下での『例外(exception)』を求める方が適切です。日本人は『免除』という言葉から安易に『waiver』を選んでしまいがちですが、英語では『waiver』はより限定的な状況、例えば契約上の権利放棄や訴訟の権利放棄などに使われることが多いです。新しいポリシーに対する一般的な『免除』を求める場合は、『exception』や『exemption』がより適切な語彙となります。
『under the weather』という表現は『体調が優れない』という意味ですが、だからといって『waiver』を求めるのは文脈として不自然です。『waiver』は権利や義務の放棄を意味するため、単に体調不良を理由に『waiver』を求めるのは大げさすぎます。体調不良で休む場合は、『leave of absence(休職)』や『sick leave(病気休暇)』を申請するのが一般的です。日本人は、曖昧な体調不良を伝える際に、何らかの『免除』を連想して『waiver』を使ってしまう傾向があるのかもしれませんが、英語では『waiver』はもっとフォーマルで具体的な状況で使われることを理解する必要があります。この文脈では、休むことの許可を求めるという意味で、『leave of absence』が適切です。
文化的背景
「waiver(権利放棄)」という言葉は、個人の自由と責任を重んじる西洋近代の契約社会において、自己決定権の行使を象徴します。それは、権利という「財産」を自らの意思で手放す行為であり、同時に、その結果に対する責任を引き受ける覚悟を示すものでもあります。
この概念は、特にアメリカの法制度やビジネスシーンで頻繁に登場します。たとえば、スポーツイベントにおける免責条項への署名、医療行為におけるインフォームドコンセント、あるいは企業買収におけるデューデリジェンスの放棄など、多岐にわたります。これらの行為の背後には、「自己の権利は自己で管理する」という強い個人主義的な価値観が存在します。同時に、権利放棄はしばしば、リスクの認識と受容を伴います。免責条項に署名することは、事故が起こる可能性を認識し、それに対する責任を追及しないことを意味します。インフォームドコンセントは、治療のリスクを理解し、自己の意思で治療を選択することを意味します。このように、waiverは、自由と責任という、一見すると相反する概念を結びつける役割を果たしているのです。
また、waiverは、しばしば「緊急避難」的な状況下で用いられることもあります。たとえば、自然災害やパンデミックなどの緊急事態において、政府が特定の規制を一時的に緩和したり、免除したりすることがあります。これは、平時の法規制が、非常時にはかえって人々の生命や財産を守る妨げになる可能性があるためです。このような状況下でのwaiverは、個人の権利を一時的に制限する代わりに、社会全体の利益を守るという大義名分を伴います。しかし、同時に、政府によるwaiverの濫用は、個人の自由を侵害する危険性も孕んでいます。そのため、waiverの適用範囲や期間は、厳格に制限される必要があります。
このように、「waiver」という言葉は、単なる権利放棄という行為を超えて、西洋社会における個人主義、自由、責任、そして緊急時の社会秩序維持といった、多様な文化的価値観を反映しています。この言葉を理解することは、西洋的な価値観や社会構造を理解するための、ひとつの入り口となるでしょう。
試験傾向
準1級・1級で語彙問題として出題される可能性あり。長文読解でも同意語や言い換え表現を問われることがある。会話文では頻度低め。
Part 5, 6, 7で登場する可能性あり。ビジネスシーンでの契約、権利放棄などの文脈で使われることが多い。同意語選択や空所補充問題で問われる。
リーディングセクションで出題される可能性あり。アカデミックな文脈(法律、経済、社会学など)で権利放棄、免除などの意味で使用される。ライティングセクションでの使用は少ない。
難関大学の長文読解で出題される可能性あり。文脈から意味を推測させる問題や、同意語・反意語を選択させる問題が多い。法律、契約、権利などのテーマで登場しやすい。