英単語学習ラボ

valiant

/ˈvæliənt/(ヴァ́ーリィアント)

強勢は最初の音節 "va-" にあります。"va" の母音 /æ/ は、日本語の「ア」と「エ」の中間のような音で、口を横に広げて発音します。 "-liant" の "-i" は、二重母音 /iə/ の一部で、日本語の「イ」よりも少し曖昧な音です。最後の "-t" は、息を止めてから破裂させるように発音すると、よりネイティブに近い発音になります。

形容詞

勇敢な

困難や危険に立ち向かう、積極的で堂々とした勇ましさを表す。単に恐れないだけでなく、強い意志と正義感を持って行動するニュアンスを含む。騎士道精神や英雄的な行為を連想させる文脈で用いられることが多い。

The little girl was very valiant when she stood up to the bully.

その小さな女の子はいじめっ子に立ち向かったとき、とても勇敢でした。

この例文は、小さな女の子が怖い相手にも怯まず、勇気を出して立ち向かう「日常の中の勇敢さ」を描いています。誰かのために、あるいは自分自身の信念のために、困難な状況で勇気ある行動をするときに「valiant」が使われる典型的な例です。「stand up to 〜」は「〜に立ち向かう」という、決意のこもった行動を表すフレーズです。

The valiant knight fought against the dragon to protect the kingdom.

その勇敢な騎士は王国を守るためにドラゴンと戦いました。

この例文は、ファンタジーや歴史物語に登場するような「英雄的な勇敢さ」を表しています。国や人々を守るために、命の危険を顧みずに戦う騎士の姿は、「valiant」という言葉が持つ高潔で強い勇気のイメージにぴったりです。「valiant knight」のように、名詞を直接修飾する形もよく使われます。

She showed a valiant spirit during her long fight with the illness.

彼女は病気との長い闘いの中で、勇敢な精神を見せました。

この例文では、肉体的な行動だけでなく、困難な状況で諦めずに努力し続ける「精神的な強さ」に対して「valiant」が使われています。病気や逆境に負けず、前向きな姿勢を保つ内面の勇気を「valiant spirit(勇敢な精神)」と表現します。「show a valiant spirit」のように、「見せる」という動詞と組み合わせて使うことも多いです。

形容詞

堂々とした

外見や態度が立派で、威厳がある様子。内面の勇ましさが外に表れているような印象を与える。古風な表現であり、現代では文学作品や歴史的な文脈でよく見られる。

The brave firefighter made a valiant effort to rescue the kitten from the tall tree.

勇敢な消防士は、高い木から子猫を救うために堂々とした努力をしました。

【情景】「勇敢な消防士が、高い木の上で怖がっている子猫を助けようと、一生懸命に頑張る姿」が目に浮かびますね。 【なぜ典型的か】「valiant」は、困難な状況や危険にひるまず、勇敢で立派な行動や努力を表すときにぴったりです。この文では「effort(努力)」を修飾し、「堂々とした努力」を表現しています。 【文法】「make a valiant effort」は「堂々とした努力をする」という決まった言い方で、よく使われます。

Even though they lost, the team showed a valiant spirit until the very end of the game.

負けてしまったけれど、そのチームは試合の最後まで堂々とした精神を見せました。

【情景】「試合に負けてしまったにもかかわらず、最後まで諦めずに戦い抜いたチームの、誇り高い姿」が目に浮かびます。 【なぜ典型的か】ここでは「spirit(精神)」を修飾し、「堂々とした精神」という意味で使われています。結果がどうであれ、困難な状況で最後まで諦めない、尊敬に値する態度を表すのに使われます。 【ヒント】「valiant spirit」は、スポーツやビジネスなど、競争の場で「最後まで諦めない強い精神」を表す際によく使われる表現です。

Despite his fear, the young knight made a valiant promise to protect the villagers.

恐怖を感じながらも、若い騎士は村人たちを守ると堂々と約束しました。

【情景】「心の中では怖がっているけれど、村人たちのために勇気を振り絞って、立派な誓いを立てる若い騎士の姿」を想像できます。 【なぜ典型的か】「valiant」は、内なる恐怖や困難を乗り越えて、勇敢に何かを宣言したり、行動したりする様子を表すのに適しています。ここでは「promise(約束)」を修飾し、「堂々とした約束」を意味します。 【文法】「Despite his fear」は「彼の恐れにもかかわらず」という意味で、困難な状況を示すときに役立つ表現です。

コロケーション

valiant effort

勇敢な努力、果敢な試み

困難な状況にもかかわらず、勇気をもって目標達成のために尽力することを指します。単に「努力」というだけでなく、失敗する可能性が高い状況でも諦めずに挑戦する姿勢を強調する際に用いられます。ビジネスシーンやスポーツ、個人的な挑戦など、幅広く使われます。文法的には形容詞(valiant)+名詞(effort)の組み合わせです。

valiant knight

勇敢な騎士

中世の物語やファンタジー小説でよく見られる表現で、騎士道精神に溢れ、勇猛果敢に戦う騎士を指します。比喩的に、正義感に燃え、困難に立ち向かう人を指すこともあります。現代では、おとぎ話やゲームの世界でよく使われます。形容詞(valiant)+名詞(knight)の組み合わせです。

valiant struggle

勇敢な戦い、不屈の闘争

困難や逆境に立ち向かい、勇敢に戦う様子を表します。必ずしも物理的な戦いだけでなく、病気との闘いや社会的な不正との闘いなど、精神的な戦いにも用いられます。歴史的な出来事や個人の苦闘を描写する際によく使われます。形容詞(valiant)+名詞(struggle)の組み合わせです。

valiant heart

勇敢な心、勇気ある精神

困難な状況でも勇気を失わず、信念を持ち続ける心の状態を指します。内面の強さや精神的な勇気を強調する際に用いられます。文学作品や感動的なスピーチなどでよく使われます。形容詞(valiant)+名詞(heart)の組み合わせです。比喩的な表現として、勇気や決意の源泉である「心」を指しています。

valiant attempt

勇敢な試み、果敢な挑戦

困難な状況にもかかわらず、勇敢に何かを試みることを意味します。成功するかどうかは不確実でも、勇気をもって挑戦する姿勢を評価する際に用いられます。ビジネスシーンや研究開発など、新しいことに挑戦する場面でよく使われます。形容詞(valiant)+名詞(attempt)の組み合わせです。

die valiantly

勇敢に死ぬ、名誉の戦死を遂げる

戦いや困難な状況で、臆することなく勇敢に戦い、命を落とすことを意味します。英雄的な死を賛美する際に用いられる表現で、歴史的な出来事や文学作品でよく見られます。副詞(valiantly)的に使われる例としては、”He fought valiantly” (彼は勇敢に戦った) があります。

valiant soldier

勇敢な兵士

恐れることなく任務を遂行する勇敢な兵士を指します。愛国心や忠誠心を持って国のために戦う兵士を称える際に用いられます。戦争映画や歴史小説などでよく使われます。形容詞(valiant)+名詞(soldier)の組み合わせです。

使用シーン

アカデミック

歴史学の論文で、勇敢な騎士や兵士の行動を記述する際に「valiant effort(勇敢な努力)」や「valiant deeds(勇敢な行為)」といった表現で用いられることがあります。また、文学研究で、英雄的な人物の性格を分析する際に使われることもあります。

ビジネス

プレゼンテーションや社内報で、プロジェクトチームの困難な状況における粘り強い努力を称賛する際に「valiant attempt(勇敢な試み)」という形で使われることがあります。ただし、日常的なビジネスメールや会議では、より一般的な単語(brave, courageous)が好まれる傾向があります。

日常会話

ニュース記事やノンフィクション作品で、災害時の救助活動や、個人の勇気ある行動を伝える際に使用されることがあります。「valiant rescue(勇敢な救助)」や「valiant fight against cancer(癌との勇敢な闘い)」といった形で、強い印象を与えるために用いられます。日常会話では、ほとんど使われません。

関連語

類義語

  • 困難や危険に直面しても恐れずに立ち向かう精神的な強さを表す。日常会話や文学作品で広く使われる。 【ニュアンスの違い】"Valiant"よりも一般的で、より広い範囲の勇気を指す。 "Valiant"はしばしば英雄的な行為や顕著な勇気を伴う状況を指すのに対し、"courageous"は個人的な困難や恐怖に立ち向かう勇気にも使われる。 【混同しやすい点】"Courageous"はより一般的な語であり、"valiant"ほどフォーマルではない。また、"courageous"は内面の勇気に焦点を当てることが多いが、"valiant"は行動の結果として認められる勇気を指すことが多い。

  • 危険や困難に直面しても恐れない、あるいは恐れを克服する性質を表す。日常会話で非常によく使われる。 【ニュアンスの違い】"Brave"は最も一般的な語であり、"valiant"よりもインフォーマル。 "Valiant"は通常、特別な状況や戦いにおける勇気を指すのに対し、"brave"はより日常的な状況での勇気にも使われる。 【混同しやすい点】"Brave"は形容詞としてだけでなく、名詞としても使われる(例:a brave soldier)。"Valiant"は主に形容詞として使われる。

  • 英雄的な行為や特質を持つことを意味する。文学、歴史、ニュースなどで使われ、偉業を成し遂げた人物を称える際に用いられる。 【ニュアンスの違い】"Heroic"は"valiant"よりもさらに規模が大きく、しばしば自己犠牲的な行為を伴う。 "Valiant"は勇気ある行動そのものを指すのに対し、"heroic"は結果として英雄的な評価を受けることを強調する。 【混同しやすい点】"Heroic"はしばしば物語や伝説に関連付けられ、"valiant"よりも感情的な共鳴を伴うことが多い。また、"heroic"は抽象的な概念(例:heroic effort)にも使われる。

  • intrepid

    危険や困難にも臆することなく、大胆に行動する様子を表す。フォーマルな文脈や文学作品で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"Intrepid"は"valiant"と同様に、危険を冒して行動する勇気を指すが、より知的で冷静な勇気を暗示する。 "Valiant"は感情的な高揚や激しい行動を伴うことがあるが、"intrepid"は計画的で計算された行動を指すことが多い。 【混同しやすい点】"Intrepid"はやや古風な響きを持ち、日常会話ではあまり使われない。また、"intrepid"はしばしば探検や冒険に関連付けられる。

  • fearless

    恐れを知らない、または恐れを感じない状態を表す。日常会話から文学作品まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"Fearless"は文字通り恐れがないことを意味し、"valiant"とは異なり、必ずしも積極的に危険に立ち向かうことを意味しない。 "Valiant"は恐れを克服して行動する勇気を指すのに対し、"fearless"は恐れそのものが存在しない状態を指す。 【混同しやすい点】"Fearless"は必ずしも賞賛の対象とはならない。無謀さや無知から恐れを知らない場合もあるため、文脈によっては否定的な意味合いを持つ。

  • 特に女性に対して、礼儀正しく勇敢な振る舞いをすることを指す。中世の騎士道精神を連想させる。 【ニュアンスの違い】"Gallant"は"valiant"と同様に勇気を表すが、より社交的な文脈や恋愛に関連付けられることが多い。 "Valiant"は戦場での勇気や困難な状況での勇気を指すのに対し、"gallant"はエスコートや助けを必要とする人への配慮を示す勇気を指す。 【混同しやすい点】"Gallant"はしばしば時代錯誤的な響きを持ち、現代では皮肉な意味合いで使われることもある。また、"gallant"は女性に対する振る舞いを指すことが多いため、男性に対してのみ使われる。

派生語

  • valor

    『勇気』や『武勇』を意味する名詞。「valiant」の語源であるラテン語の『valere(強い)』に由来し、名詞化したもの。日常会話よりも、文学作品や歴史的な文脈で、英雄的な行為や精神を指して用いられることが多い。

  • 『有効にする』、『正当性を示す』という意味の動詞。「valere(強い)」から派生し、「価値を強くする」「確固たるものにする」というイメージ。ビジネスや学術分野で、データや証拠の信頼性を確認する際に頻繁に使用される。

  • 『価値』を意味する名詞。「valiant」と同様に「valere(強い)」を語源とする。元々は「強さ」「有効性」といった意味合いから発展し、「重要性」「有用性」といった意味合いを持つようになった。日常会話からビジネス、学術分野まで幅広く使用される。

反意語

  • 『臆病な』という意味の形容詞。「valiant」が勇気を持って困難に立ち向かう様子を表すのに対し、「cowardly」は恐怖に屈し、危険を避ける様子を表す。日常会話や物語の中で、人物の性格や行動を評価する際に用いられる。

  • 『臆病な』、『内気な』という意味の形容詞。「valiant」が大胆さや勇敢さを意味するのに対し、「timid」は不安や恐れを感じやすく、行動をためらう様子を表す。日常会話で人の性格を表す際や、ビジネスシーンでリスクを避ける姿勢を示す際に用いられる。

  • fearful

    『恐れを感じている』、『怖がっている』という意味の形容詞。「valiant」が恐れを知らない、または恐れに打ち勝つ様子を表すのに対し、「fearful」は恐怖に支配されている状態を表す。日常会話や文学作品で、感情や状況を描写する際に用いられる。

語源

"valiant(勇敢な、堂々とした)」は、古フランス語の"valiant(価値のある、強い、勇敢な)"に由来し、さらに遡るとラテン語の"valēns(価値がある、強い)"という現在分詞にたどり着きます。この"valēns"は、"valēre(強い、元気である、価値がある)"という動詞から派生しています。つまり、"valiant"は根源的に「価値がある」「力がある」といった意味合いを含んでいるのです。たとえば、日本語で「値千金の働き」というように、価値と行動の力強さが結びついているイメージです。勇敢さは、単に恐れを知らないだけでなく、価値あるものを守るために力を発揮することから生まれる、というニュアンスが"valiant"には込められています。

暗記法

「valiant」は中世騎士道物語の英雄を飾る言葉。武勇だけでなく、正義と弱者を守る高潔な精神を意味し、名誉と結びつきました。ランスロット卿やローランのように、冷静さと騎士道精神をもって困難に立ち向かう姿が「valiant」とされました。近代になり意味は広がり、戦争、病、社会不正に立ち向かう勇気も指すように。自己犠牲を厭わない倫理観を伴う特別な勇気として、今も文学や映画で輝きを放ち、私たちに勇気を与え続けています。

混同しやすい単語

『valiant』と『valid』は、最初の3文字が同じで、母音字も似ているため、スペルと発音の両面で混同しやすいです。『valid』は「妥当な」「有効な」という意味の形容詞で、文脈も異なります。特に、形容詞の語尾が -ant と -id で終わる単語は、日本語話者にとって区別が難しい場合があります。語源的には、'valid'は「強い」という意味のラテン語 'validus' に由来します。

『valiant』と『variant』は、スペルが非常に似ており、発音も最初の2音節が共通しているため、視覚的・聴覚的に混同されやすいです。『variant』は「異なる」「変化した」という意味の形容詞、または「変種」「異形」という意味の名詞です。文章中では、意味の違いから区別できますが、発音練習の際は注意が必要です。'variant'は「変わる」という意味のラテン語 'variare' に由来します。

『valiant』と『value』は、最初の 'val' の部分が共通しており、スペルも似ているため、混同されることがあります。『value』は「価値」という意味の名詞、または「評価する」という意味の動詞です。意味が全く異なるため、文脈で判断できますが、発音の区別を意識することが重要です。'value'は「価値がある」という意味のラテン語 'valere' に由来します。

『valiant』と『violent』は、発音が似ており、どちらも形容詞であるため、混同される可能性があります。『violent』は「暴力的な」「激しい」という意味で、ネガティブな意味合いが強いです。スペルも似ているため、注意が必要です。'violent'は「力」を意味するラテン語 'vis' に由来します。

『valiant』と『volition』は、直接的なスペルの類似性はありませんが、どちらも強い意志や行動力に関連する意味合いを持つことがあります。『volition』は「意志」「決意」という意味の名詞で、より抽象的な概念を表します。発音も異なるため、文脈で区別できます。'volition'は「意志する」という意味のラテン語 'volo' に由来します。

『valiant』とはスペルも意味も大きく異なりますが、音の響きが似ているため、特にリスニングの際に混同される可能性があります。どちらも二音節の単語で、最初の音節にアクセントがあるという共通点も混乱を招く一因です。『ballad』は「バラード」「物語歌」という意味の名詞です。'ballad'は古いフランス語の 'balade'(踊りの歌)に由来します。

誤用例

✖ 誤用: He made a valiant attempt to eat the fugu, knowing the risks.
✅ 正用: He bravely attempted to eat the fugu, knowing the risks.

While 'valiant' technically means 'brave' or 'courageous,' it carries a strong connotation of heroism, chivalry, and nobility, often in the face of significant adversity or battle. Eating fugu, while risky, doesn't typically rise to the level of requiring 'valiant' effort. Using 'bravely' is more appropriate and less hyperbolic. Japanese learners, influenced by a desire to sound impressive or sophisticated, might overuse 'valiant' when a simpler, more direct term like 'brave' or 'courageous' would be more fitting. This stems from a tendency to equate complex vocabulary with higher proficiency, overlooking the importance of register and context.

✖ 誤用: She remained valiant in her support of the controversial artist, despite the public outcry.
✅ 正用: She remained steadfast in her support of the controversial artist, despite the public outcry.

Using 'valiant' to describe sustained support implies active, heroic intervention, like defending someone in a physical altercation. While unwavering support is admirable, 'steadfast' or 'resolute' better captures the idea of consistent loyalty without necessarily implying dramatic action. The subtle difference lies in the level of active engagement and perceived threat. 'Valiant' suggests confronting immediate danger, while 'steadfast' highlights long-term commitment. Japanese learners might choose 'valiant' because they associate it with strength and determination, overlooking its strong association with active, often physical, bravery. This reflects a potential cultural difference in how courage is perceived and expressed, with Western cultures sometimes emphasizing outward displays of bravery more than quiet, unwavering support.

✖ 誤用: The valiant CEO decided to cut his own salary to save the company.
✅ 正用: The magnanimous CEO decided to cut his own salary to save the company.

While cutting one's salary to save a company can be seen as courageous, 'valiant' emphasizes the risk of immediate danger or battle. A more fitting word would be 'magnanimous,' which highlights the generosity and selflessness of the act. 'Valiant' overemphasizes the 'heroic' aspect, potentially coming across as self-aggrandizing. A CEO doing their job, even in a difficult situation, is not necessarily being 'valiant'. Japanese learners might choose 'valiant' because they focus on the positive attribute of courage without considering the nuances of register and the potential for misinterpretation. This can stem from a direct translation approach, where the positive connotation of 'courageous' leads to the selection of 'valiant' without fully appreciating its specific usage.

文化的背景

「valiant(勇敢な)」は、騎士道精神が重んじられた中世ヨーロッパにおいて、特に賞賛された資質を表す言葉です。単なる武勇に留まらず、正義のため、弱きを助けるために危険を顧みず立ち向かう高潔な精神を伴う勇ましさを意味し、貴族社会における名誉と深く結びついていました。

中世の騎士物語や武勲詩において、「valiant」は英雄の代名詞でした。『アーサー王物語』のランスロット卿や、ローランの歌に登場するローランのような騎士たちは、その勇敢さによって名を馳せました。彼らは、王や領主への忠誠心、信仰、そして弱者を守るという義務感に突き動かされ、獅子奮迅の活躍を見せます。しかし、彼らの「valiant」さは、単に敵を打ち倒すだけでなく、常に冷静さを保ち、騎士道精神に則った行動をとることを含んでいました。卑怯な手段や不必要な殺戮は、彼らの名誉を汚すものとして避けられました。彼らの勇敢さは、個人的な栄誉のためだけでなく、社会全体の秩序と正義を守るために発揮されるべきものだったのです。

時代が下り、騎士道精神が薄れていくにつれて、「valiant」の意味合いも変化していきました。近代以降は、必ずしも高貴な身分や騎士道精神と結びつかなくなり、より広く、困難な状況に臆することなく立ち向かう勇気を指すようになりました。戦争における兵士の勇敢さ、病気と闘う人々の不屈の精神、社会的な不正に声を上げる活動家の勇気など、さまざまな場面で「valiant」という言葉が用いられるようになります。しかし、その根底には、依然として、自己犠牲を厭わず、困難に立ち向かう高潔な精神というニュアンスが残っています。現代においても、「valiant」は、単なる勇気以上の、倫理的な価値観と結びついた特別な意味を持つ言葉として、人々の心を捉え続けているのです。

現代の文学や映画においても、「valiant」は、主人公の重要な資質として描かれることがあります。例えば、困難な任務に立ち向かうヒーロー、不治の病と闘いながら希望を失わない患者、差別や偏見と闘う人々など、「valiant」な人物は、私たちに勇気と希望を与えてくれます。彼らの姿は、私たちが困難に直面したとき、どのように立ち向かうべきかを教えてくれるのです。このように、「valiant」は、時代を超えて、人々に勇気と希望を与える普遍的な価値観を象徴する言葉として、その輝きを失うことはありません。

試験傾向

英検

準1級・1級で語彙問題や長文読解で出題される可能性あり。出題形式は同意語選択や空所補充が多い。英雄的な行動や勇気ある人物を説明する文脈で登場しやすい。派生語(valiance, valiantly)も覚えておくと良い。

TOEIC

Part 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解)で稀に出題される。ビジネスシーンよりも、歴史や伝記など、ややアカデミックな文脈で使われることが多い。選択肢として「brave」や「courageous」などの類義語と並び、文脈に最も合うものを選択させる形式が多い。

TOEFL

リーディングセクションで出題される可能性あり。アカデミックな内容の文章で、比喩的な意味合いで使われることもあるため、文脈から意味を推測する必要がある。同意語・反意語の問題で問われることもある。

大学受験

難関大学の長文読解問題で出題される可能性がある。文脈から意味を推測する問題や、内容一致問題で「valiant」な行動をした人物に関する記述が問われることがある。類義語の「courageous」や「brave」とのニュアンスの違いを理解しておくと良い。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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