continuation
強勢は「ニュー」の部分にあります。/tɪn/ の部分は、日本語の「ティン」よりも、舌を歯の裏に当ててから発音する破裂音に近い音です。/eɪ/ は二重母音で、「エイ」とハッキリ発音しましょう。最後の /ʃən/ は「ション」に近いですが、唇を丸めて息を吐き出すように発音するとよりネイティブに近くなります。/kən/ は、曖昧母音ですので、はっきり「コン」と発音しないように注意しましょう。
継続
中断せずに何かを続けること。物語、活動、状態などが途切れることなく続く状態を指します。ビジネスシーンでは、プロジェクトの継続や契約の更新など、時間的な連続性やプロセスの継続を表すのに使われます。
My son was excited for the continuation of his favorite cartoon series.
息子は、お気に入りのアニメシリーズの続きをとても楽しみにしていた。
※ 子供が物語の「続き」を心待ちにしている情景が目に浮かびますね。「continuation of [何か]」で「~の続き」という、とても自然で一般的な使い方です。期待で目を輝かせている様子が伝わります。
After summer break, we started the continuation of our school project.
夏休みが終わって、私たちは学校のプロジェクトの続きを始めた。
※ 一度中断した活動が「再開して続く」場面で使われています。夏休み明けで少しだるいけれど、また頑張ろうという気持ちが伝わりますね。ここでも「continuation of [何か]」の形が使われています。
Everyone hoped for the continuation of peace after the long war.
長い戦争の後、誰もが平和が続くことを願った。
※ ここでは「状態の継続」を表しています。平和な状態がずっと続いてほしいという強い願いが込められていますね。「continuation of peace」のように、抽象的な概念の継続にも使われます。
続編
物語やシリーズの続き。映画、ドラマ、小説などで、前の作品からストーリーやテーマが引き継がれる場合に用いられます。単に『続き』というよりも、一つの作品群としての連続性を強調するニュアンスがあります。
Fans eagerly waited for the continuation of their favorite fantasy series.
ファンはお気に入りのファンタジーシリーズの続編を熱心に待っていた。
※ 大勢のファンが、大好きな物語の「続き」をワクワクしながら待っている情景です。「continuation」は、本や映画、ドラマなどの「物語の続き」という意味で非常によく使われます。「eagerly」は「熱心に」「心待ちにして」という気持ちを表す副詞です。
I was so happy to find the continuation of the popular novel at the bookstore.
私は人気の小説の続編を本屋で見つけてとても嬉しかった。
※ あなたが本屋さんで、ずっと読みたかったあの物語の「続き」を見つけた瞬間の喜びを表現しています。本や小説の「続編」は「continuation」の代表的な使い方です。「be happy to do」で「〜して嬉しい」という気持ちを表せます。
The game company announced a new continuation to their best-selling adventure game.
そのゲーム会社は、ベストセラーのアドベンチャーゲームの新しい続編を発表した。
※ 人気ゲームのファンが、待ち望んでいた「続き」の制作発表に歓喜している様子が目に浮かびますね。映画やゲーム、ドラマなどのシリーズ物の「続編」を指す際に頻繁に使われる表現です。「announce」は「発表する」という意味の動詞です。
存続
制度、法律、組織などが維持されること。社会的なシステムやルールが廃止されずに、効力を保ち続ける状態を指します。変化や危機を乗り越えて、その状態が続くことを意味することが多いです。
Everyone is excited about the continuation of the popular TV series next month.
来月、あの人気テレビシリーズの続きがあることを、みんなが楽しみにしています。
※ この例文は、映画やドラマ、漫画などの「続き」や「続編」を指す際によく使われる典型的な場面です。たくさんの人が期待している様子が伝わりますね。「continuation」は、一度始まったものが途切れずに続いていく、または中断後に再開される、という意味合いで使われます。
The small shop owner hoped for the continuation of local support to keep his business alive.
その小さな店の店主は、店を存続させるために地元からの支援が続くことを望んでいました。
※ この例文では、お店などの「事業の存続」という文脈で「continuation」が使われています。店主が、お店を続けていくために、地元の人々の助けが『途切れずに続くこと』を強く願う気持ちが伝わります。ビジネスやプロジェクトの『継続』や『存続』を表す際によく使われる表現です。
After the long war, people prayed for the continuation of peace in their country.
長い戦争の後、人々は自国に平和が続くことを祈りました。
※ ここでは、「平和」という状態が『途切れずに続くこと』、つまり『平和の存続』を願う場面です。戦争という辛い経験の後、人々が心から平和な日々が続くことを願う気持ちが伝わりますね。「continuation」は、このように抽象的な「状態」や「状況」が安定して続くことを表す際にも使われます。
コロケーション
敵対行為の継続
※ 主に政治・軍事的な文脈で用いられ、戦争や紛争、争いが終わらずに続く状態を指します。単に"continuation of war"と言うよりも、よりフォーマルで客観的な響きがあります。例えば、和平交渉が決裂し、再び戦闘が始まった場合などに使われます。文法的には、名詞(hostilities)を修飾する名詞(continuation)という構造で、非常に硬い言い回しです。報道や公式声明などでよく見られます。
~に続いて、~の続きとして
※ フォーマルな場面で、ある行為やイベントが以前の行為やイベントに直接的に関連していることを示す際に用いられます。例えば、会議の議事録で「In continuation of the previous meeting...(前回の会議に続いて…)」のように使われます。ビジネスメールや学術論文など、正確性と形式が求められる場面で重宝されます。前置詞句として機能し、文頭または文中で使われます。口語ではあまり使われません。
(金融取引における)保ち合いパターン
※ 株や為替などの金融市場で、既存のトレンドが一時的に中断された後、再び元のトレンド方向に動き出すことを示すチャートパターンを指します。これは、市場参加者が一時的に様子見をしているものの、最終的には以前からのトレンドが継続すると予想していることを反映します。テクニカル分析で頻繁に用いられる専門用語で、日常会話ではまず使いません。相場が停滞しているように見える期間(保ち合い)が、実は次の大きな動きの準備段階であることを示唆します。
中断のない継続、途切れることのない継続
※ 何かが途中で途切れることなく、ずっと続いている状態を強調する際に用いられます。例えば、「uninterrupted continuation of the project(プロジェクトの中断のない継続)」のように使います。ビジネスや学術的な文脈で、計画や活動が順調に進んでいることを示す際に便利です。形容詞(uninterrupted)が名詞(continuation)を修飾する形です。類似表現として"continuous"がありますが、"uninterrupted continuation"はより強調的で、障害がなかったことを含意します。
論理的な継続、当然の帰結
※ ある事柄から論理的に導き出される、自然な結果や展開を指します。例えば、「His resignation was a logical continuation of the scandal.(彼の辞任はスキャンダルの論理的な帰結だった)」のように使われます。思考や議論の流れが合理的であることを示す際に用いられます。形容詞(logical)が名詞(continuation)を修飾する形で、議論や分析において客観性や合理性を強調したい場合に適しています。類似表現として"natural consequence"がありますが、"logical continuation"はより思考プロセスに焦点を当てています。
事実上の継続、実質的な継続
※ 形式上は異なるものの、実質的には以前の状態や状況が続いていることを指します。例えば、「The new company is a virtual continuation of the old one.(新しい会社は事実上、古い会社の継続だ)」のように使われます。組織再編や事業承継など、外見が変わっても中身がほとんど変わらない場合に用いられます。形容詞(virtual)が名詞(continuation)を修飾する形で、表面的な変化と実質的な継続のギャップを示すニュアンスがあります。ビジネスシーンでよく使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使用されます。特に、先行研究の議論や実験結果の解釈において、「既存の研究の継続として」「〇〇の理論の継続を検討する」といった文脈で使われます。また、統計分析の結果を説明する際に、「〇〇の傾向の継続が見られた」のように用いられることもあります。文語的な表現が中心です。
ビジネスシーンでは、プロジェクトの進捗報告や契約の更新、事業戦略の説明など、フォーマルな場面で使われます。例えば、「契約の継続について検討する」「〇〇プロジェクトの継続的な成功のために」といった表現があります。社内文書やプレゼンテーション資料など、書き言葉で用いられることが多いですが、会議での口頭発表でも使用されます。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで見かけることがあります。例えば、「人気ドラマの続編」や「〇〇選手の活躍の継続」といった文脈です。また、継続的な趣味や習慣について話す際に、「〇〇を続けること」を意味する婉曲的な表現として用いられる可能性もありますが、より直接的な表現が好まれる傾向があります。
関連語
類義語
- continuance
物事が中断されずに続くこと、継続期間を指す。法律、契約、保険など、フォーマルな文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"continuation"よりも形式ばった響きを持ち、中断や終わりがない状態を強調する。時間的な継続だけでなく、状態の継続も含む。 【混同しやすい点】日常会話ではあまり使われず、ビジネスや法的な文書で目にすることが多い。可算名詞としても不可算名詞としても使用可能だが、具体的な期間を指す場合は可算名詞になる。
期間や範囲を延長すること。時間、空間、権利、許可など、様々なものに適用できる。プロジェクトの締め切り延長、保証期間の延長などに使われる。 【ニュアンスの違い】"continuation"が単に続くことを意味するのに対し、"extension"は既存のものを意図的に長くすることを意味する。既存の枠組みの拡大というニュアンスが強い。 【混同しやすい点】時間的な延長だけでなく、物理的な拡張にも使われる点が"continuation"と異なる。例えば、"an extension cord"(延長コード)のように使う。
- prolongation
時間や期間を長引かせること。病気、交渉、議論など、好ましくない状況が続く場合に用いられることが多い。フォーマルな文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】"continuation"や"extension"よりも、意図的に、あるいは不本意に時間が引き延ばされるというニュアンスが強い。ネガティブな意味合いを伴うことが多い。 【混同しやすい点】好ましくない状況が長引くことを表す場合に限定されることが多い。ポジティブな意味合いで使うことは稀である。医学論文や政治的な議論でよく見られる。
困難や反対にもかかわらず、何かをやり続けること。努力、信念、行動など、強い意志や根気が必要な場合に用いられる。 【ニュアンスの違い】"continuation"が単に続くことを意味するのに対し、"persistence"は障害を乗り越えて継続するという意味合いが強い。積極的な意志が伴う。 【混同しやすい点】人の性質や行動を表す場合に多く使われる。例えば、"his persistence paid off"(彼の粘り強さが報われた)のように使う。物事の継続そのものを指す場合は不適切。
連続した順序、一連の出来事や行動を指す。数学、音楽、映画、物語など、特定の順序が重要な文脈で用いられる。 【ニュアンスの違い】"continuation"が単に続くことを意味するのに対し、"sequence"は明確な順序や繋がりがあることを強調する。論理的な繋がりや因果関係が重要。 【混同しやすい点】時間的な連続だけでなく、論理的な順序も含む点が"continuation"と異なる。例えば、"a sequence of events"(一連の出来事)のように使う。物語の展開やプログラミングのコードの流れを表すのに適している。
ある地位、財産、権利などが、ある人から別の人へと引き継がれること。王位継承、相続、事業承継などに用いられる。 【ニュアンスの違い】"continuation"が単に続くことを意味するのに対し、"succession"は後継者が現れて引き継がれるというニュアンスが強い。世代交代や権力の移行を表す。 【混同しやすい点】主に地位や権利の継承を表す場合に限定される。時間的な継続や一般的な事柄の継続には不適切。歴史的な文脈や法的な文脈でよく見られる。
派生語
『続ける』という意味の動詞。「continuation」の直接の語源。日常会話からビジネス、学術まで幅広く使われる。行為や状態の持続を表し、「continuation」はその行為・状態の結果や概念を名詞化したもの。
『連続的な』という意味の形容詞。「continue」に形容詞化の接尾辞『-ous』が付いた形。中断がない状態を表し、数学、物理学、音楽など、様々な分野で専門用語としても使われる。日常会話でも『継続的な努力』のように用いられる。
『継続的に』という意味の副詞。「continuous」に副詞化の接尾辞『-ly』が付いた形。動作や状態が中断なく行われる様子を表す。機械が『継続的に』作動する、雨が『継続的に』降る、といった具体的な状況から、『継続的に』学習する、といった抽象的な状況まで幅広く用いられる。
反意語
『終了』、『終結』を意味する名詞。「continuation」が何かが続くことを指すのに対し、「termination」はそれが終わることを指す。契約の『終了』、プロジェクトの『終結』、妊娠の『中絶』など、具体的な行為から抽象的な概念まで幅広く使われる。学術的な文脈やビジネス文書でも頻繁に登場する。
『中止』、『停止』を意味する名詞。「continuation」が継続を表すのに対し、「cessation」は一時的または恒久的な中断を表す。特に、紛争の『停止』、活動の『中止』など、フォーマルな文脈で使われることが多い。日常会話よりも、報道や法律、学術論文などで見られる。
『中断』、『妨害』を意味する名詞。「continuation」が途切れることなく続く状態を表すのに対し、「interruption」は意図的または偶発的に中断される状態を表す。会議の『中断』、電話の『妨害』など、日常的な状況からビジネスシーンまで幅広く使われる。
語源
"Continuation"は、ラテン語の"continuare"(続ける、連続させる)に由来します。この"continuare"は、接頭辞"con-"(共に、完全に)と"tenere"(持つ、保持する)という動詞が組み合わさってできています。つまり、文字通りには「完全に保持する」という意味合いです。英語の"continue"(続ける)も同じ語源を持ちます。"-ation"は名詞を作る接尾辞で、「~すること」「~の状態」を表します。したがって、"continuation"は「何かを完全に保持し続けること」という根本的な意味から、「継続」「続行」「存続」といった意味に発展しました。日本語で例えるなら、「継続は力なり」ということわざのように、何かを「持ち続ける」ことの大切さを表していると言えるでしょう。
暗記法
「継続」は単なる反復にあらず。王朝の存続、古典文化の継承、能楽の伝承…過去と未来を結ぶ創造的営みです。未完の物語は想像力を刺激し、神話は語り継がれ文化を形成します。ホメロスの叙事詩のように。現代では、サステナビリティという概念と結びつき、環境保護や企業の社会的責任へと繋がります。個人の生活から地球規模の課題まで、「継続」は希望を紡ぐ力強いキーワードなのです。
混同しやすい単語
『continuation』の動詞形であり、スペルも似ているため混同しやすい。意味は『継続する』であり、名詞の『継続、継続するもの』とは品詞が異なる。英文中で動詞が必要な箇所で名詞を使ってしまうミスに注意。語源的には、ラテン語の 'continuare'(つなぎ続ける)に由来し、動詞が先に存在した。
語尾の '-tion' が共通しており、スペルが似ているため混同しやすい。意味は『貢献、寄与』であり、『継続』とは全く異なる。文脈から意味を判断することが重要。語源的には 'contribute'(貢献する)から派生した名詞。
語尾の '-tion' が共通し、音の響きも似ているため混同しやすい。意味は『直感』であり、『継続』とは意味が大きく異なる。特にビジネスの文脈では両方とも登場する可能性があるため注意。ラテン語の 'intueri'(見つめる、観察する)が語源。
スペルと発音がいくらか似ており、どちらも抽象的な概念を表す名詞であるため、文脈によっては混同する可能性がある。意味は『慣習、大会、協定』などであり、『継続』とは異なる。語源的にはラテン語の 'convenire'(集まる、一致する)に由来し、人が集まることから『慣習』や『大会』の意味に発展した。
語尾の '-ment'の音の響きが似ているため、特に発音に注意が必要。また、抽象名詞である点も共通する。意味は『満足』であり、『継続』とは大きく異なる。主に心理状態を表す名詞であり、ビジネスシーンで使われる頻度は『continuation』よりも低いかもしれない。
語尾の '-tion' が共通しており、スペルの一部も似ているため混同しやすい。意味は『状態、条件』であり、『継続』とは意味が異なる。特に、『継続の条件』といった複合名詞句で使われる場合、意味の取り違えに注意が必要。語源的にはラテン語の 'condicio'(合意、条件)に由来。
誤用例
日本語の『継続』という言葉に引きずられ、『continuation』を安易に使ってしまう例です。英語では、プロジェクトなどの『継続』を名詞の『continuation』で表現するよりも、『continue』という動詞を使い、プロジェクトが『続くかどうか』という形で表現する方が自然です。特にビジネスの場面では、回りくどい表現を避け、簡潔で直接的な言い回しが好まれます。また、名詞形を使うと、やや硬く、形式ばった印象を与えることがあります。日本語では名詞を多用する傾向がありますが、英語では動詞を積極的に使うことで、より生き生きとした表現になります。これは、英語が動詞中心の言語であることと深く関係しています。
ここでの『continuation』は『(話の)続き』という意味で使おうとしていますが、英語では不自然です。『continuation』は、時間的・空間的な連続性や、中断されていたものが再開される場合に使われることが多いです。前の話者の議論に『基づいて発展させる』という意味合いであれば、『build upon』や『expand on』を使う方が適切です。日本人は、論理的なつながりを『継続』と捉えがちですが、英語では、議論やアイデアの発展は『積み重ね』や『拡張』として表現されることが多いです。これは、西洋文化における知識の探求が、過去の知見を土台として、新たな知見を積み上げていくプロセスとして捉えられていることに起因します。
この誤用は、日本語の『〜の継続』という表現を直訳しようとした結果、不自然な英語になってしまった例です。英語では、人の行動の継続を期待する場合、『expect someone to do something』という構文を使うのが一般的です。名詞の『continuation』を使うと、硬い印象を与え、ビジネスシーンなどではやや不自然に聞こえることがあります。日本人は、相手に直接的な表現を避ける傾向がありますが、英語では、特にビジネスの場面では、明確で直接的な表現が好まれます。この構文を使うことで、相手に期待する内容をストレートに伝えることができます。また、英語では、具体的な行動を動詞で表現することで、より明確なメッセージを伝えることができます。
文化的背景
「継続(continuation)」は、単に物事が途切れないこと以上の意味を持ち、社会や文化においては、伝統、遺産、進化、そして希望の象徴として深く根付いています。それは過去と未来を結びつけ、物語を紡ぎ、変化に耐え、進歩を促す力強い概念なのです。
「継続」という言葉は、歴史の中で、王朝の存続、事業の成功、芸術の継承など、さまざまな形で価値を認められてきました。古代ローマ帝国の崩壊後、中世ヨーロッパでは、修道院が古典文化の灯を消さずに「継続」させる役割を果たしました。写本を丹念に書き写し、知識を保存することで、暗黒時代を乗り越え、ルネサンスへの道を拓いたのです。また、日本の能楽のような伝統芸能は、何世代にもわたる師弟関係を通じて「継続」され、その精神と様式を現代に伝えています。これらは単なる反復ではなく、過去の知恵を現代に活かし、未来へと繋げる創造的な行為なのです。
文学の世界では、「継続」は物語の重要な要素です。例えば、未完の小説やシリーズ作品は、読者の想像力を刺激し、自ら物語の「継続」を想像させる余地を残します。また、神話や伝説は、口承によって語り継がれ、時代や地域によって変化しながらも「継続」することで、文化的なアイデンティティを形成してきました。ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』は、その一例でしょう。英雄オデュッセウスの冒険は、数々の語り手によって「継続」され、西洋文学の源流となったのです。
現代社会においては、「継続」はサステナビリティ(持続可能性)という概念と深く結びついています。環境保護、資源の有効活用、社会的な公平性など、未来世代のために地球環境や社会システムを「継続」させるための取り組みが求められています。企業がCSR(企業の社会的責任)を重視するのも、短期的な利益追求だけでなく、長期的な視点で社会との共生を目指し、事業を「継続」させるためです。このように、「継続」は、個人の生活からグローバルな課題まで、幅広い分野で重要なキーワードとなっています。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、語彙問題、稀にリスニング
- 頻度と級・パート: 準1級以上で比較的頻出。特に1級の長文読解で出題される可能性が高い。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容、ニュース記事、ノンフィクションなど。継続的な活動、政策、研究などの文脈で登場しやすい。
- 学習者への注意点・アドバイス: 名詞形(continuation)だけでなく、動詞形(continue)や形容詞形(continuous/continual)との関連性を理解しておくこと。文脈に応じた適切な意味を選択できるように練習する。
- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め問題), Part 7 (長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 7で比較的頻出。Part 5でも稀に出題される。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス関連の文書(契約書、報告書、メールなど)。事業の継続、サービスの継続、契約の継続などの文脈で使用されることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの類義語(renewal, extensionなど)との使い分けを意識する。文脈から適切な意味を判断する練習が重要。
- 出題形式: リーディング
- 頻度と級・パート: リーディングセクションで頻出。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな文章、科学、歴史、社会科学など。議論や研究の継続、発展などの文脈で使用されることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念や論理的な展開の中で使われることが多いので、文脈全体を理解することが重要。同義語や関連語(progression, sequenceなど)との違いを理解しておく。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 難関大学の長文読解で頻出。標準的な大学でも出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語、エッセイなど。社会問題、文化、科学技術など幅広いテーマで登場する。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈の中で「継続」の意味を正確に捉えることが重要。前後の文脈から意味を推測する練習を重ねる。動詞形や形容詞形との関連性も意識する。