sequence
第一音節にアクセントがあります。/iː/ は日本語の「イー」よりも長く発音し、口角を左右に引くことを意識しましょう。/kw/ は「ク」と「ウ」を同時に発音するイメージで、唇を丸めてください。最後の/əns/は曖昧母音で、力を抜いて発音します。日本語の「ンス」にならないように注意し、/n/の後に軽く「ウ」の音が入るように意識するとより自然になります。
連続
物事が順番に連なっている状態。出来事、数字、遺伝子など、様々なものが連続していることを指す。特に何らかの規則性や関連性がある場合に用いられることが多い。
The little girl carefully followed the sequence of pictures in her storybook.
その小さな女の子は、絵本の絵の連続を注意深く追いかけました。
※ この例文は、絵本を読み進める際に、絵が順番に並んで物語が展開していく様子を描いています。「sequence」は、このように「時間的な順序」や「一連の出来事」を表す際によく使われます。女の子が絵を一つ一つ丁寧に見ていく様子が目に浮かびますね。
He followed the recipe's sequence of steps to bake a delicious cake.
彼は美味しいケーキを焼くために、レシピのステップの連続に従いました。
※ 料理のレシピや組み立て説明書など、決まった順序で進める「一連の動作」や「手順」を指す時に「sequence」がよく使われます。この例文では、彼がレシピ通りにステップを順番にこなすことで、美味しいケーキができたという具体的な行動が伝わります。
Scientists observed the sequence of changes in the plant's growth.
科学者たちは、植物の成長における変化の連続を観察しました。
※ この例文では、科学者が植物が育っていく過程で起こる「一連の変化」や「段階」を注意深く見ている情景が描かれています。「sequence」は、このように自然界や科学的な現象における「連続的な変化」や「配列」を表現する際にも非常に頻繁に用いられます。
順番に並べる
物事を特定の順序に従って配置すること。計画や手順を立てる際にも使われる。
The little boy carefully sequenced his blocks from smallest to largest.
小さな男の子は、ブロックを小さいものから大きいものへと注意深く順番に並べました。
※ 小さな男の子が、一生懸命ブロックをサイズ順に並べている姿が目に浮かびますね。「sequence」は、ただ並べるだけでなく「あるルール(この場合はサイズ)に従って順序良く並べる」というニュアンスが強いです。おもちゃの整理やコレクションの陳列など、日常生活で物をきちんと並べる場面で使えます。
She needs to sequence the slides for her presentation logically.
彼女はプレゼンテーションのスライドを論理的に順番に並べる必要があります。
※ 仕事や学校で発表する際、話の流れがスムーズになるようにスライドを「順序立てて配置する」場面ですね。「logically(論理的に)」という言葉が加わることで、ただ並べるだけでなく、意味のある順序にするという「sequence」の深い意味合いが伝わります。計画を立てたり、手順を整理したりする際にも使えます。
Historians often sequence events to understand cause and effect.
歴史家は原因と結果を理解するために、しばしば出来事を順番に並べます。
※ 歴史の授業やドキュメンタリーで、過去の出来事が時間順に整理されているのを見たことはありませんか?「sequence」は、このように「時間的な順序で物事を並べ、関連性や流れを把握する」という、少し専門的な文脈でもよく使われます。データの整理や研究の分野でも登場する単語です。
一連
ある目的や性質を共有する、連続した出来事や行動のまとまりを指す。例えば、「一連の事件」や「一連の実験」のように用いる。
The little girl carefully put the blocks in a sequence to build a tall tower.
小さな女の子は、高い塔を作るためにブロックを注意深く順番に並べました。
※ この例文では、小さな女の子がブロックを「順番に(in a sequence)」並べている様子が目に浮かびます。ブロック遊びでは、崩れないように、あるいは特定の形になるように、一つずつ順序よく置いていくことが大切ですよね。「sequence」は、このように「物事が決まった順序で並んでいること」を表すのにぴったりです。特に「in a sequence」で「順番に」「連続して」という意味でよく使われます。
We watched a beautiful sequence of lights in the night sky.
私たちは夜空に広がる美しい光の連なりを見ました。
※ 夜空に花火が次々と打ち上がったり、オーロラが色を変えながら揺らいだりする様子を想像してみてください。「sequence」は、このように「時間とともに連続して現れる一連の出来事や光景」を表すのにも使われます。特に「a sequence of X」で「Xの連続、一連のX」という形でよく使われます。感動的な光景が目の前に広がっているような、鮮やかなイメージが伝わりますね。
To solve the puzzle, you must find the correct sequence of numbers.
そのパズルを解くには、正しい数字の並びを見つけなければなりません。
※ この例文は、数字パズルや暗証番号などを解く場面を思い起こさせます。パズルやゲームでは、特定の「順番」や「並び」が鍵となることがよくありますよね。「sequence」は、このように「正しい順序」や「論理的な連続」を示す際にも使われます。特に「correct sequence」で「正しい順序」という表現は、問題解決の場面で頻繁に登場します。頭を使って考える、集中した雰囲気が伝わります。
コロケーション
一連の出来事、連続した出来事
※ 出来事が時間的または論理的に連続して起こることを指します。単に複数の出来事が並んでいるだけでなく、因果関係や物語の展開といった繋がりがあるニュアンスを含みます。例えば、犯罪捜査における証拠の提示や、歴史的な出来事の説明などで頻繁に使われます。ビジネスシーンでは、プロジェクトの進行におけるタスクの順序などを指すこともあります。文法的には 'a' + sequence + 'of' + 複数名詞 という形をとり、of以下には具体的な出来事を表す名詞が続きます。単なるリストではなく、物語性や必然性が感じられる場合に適しています。
順番に、連続して
※ 物事が正しい順序で、または連続して行われることを意味します。例えば、指示や手順を説明する際に「手順1、手順2、手順3…」のように、各ステップを 'in sequence' で行うように指示することができます。また、データ処理やプログラミングの分野では、命令が 'in sequence' で実行されることを指します。これは、並行処理ではなく、一つずつ順番に処理されることを意味します。口語よりもフォーマルな場面で使われることが多いですが、技術的な文書やビジネス報告書などでも頻繁に見られます。類似表現としては 'in order' がありますが、'in sequence' はより厳密な順序や連続性を強調するニュアンスがあります。
遺伝子配列
※ DNAまたはRNAの塩基の順序を指す生物学用語です。遺伝子情報の解読や、生物の進化、疾患の研究において非常に重要な概念です。一般のニュース記事や科学ドキュメンタリーなどでも頻繁に登場します。この表現は、遺伝子という非常に専門的な対象を扱うため、一般会話で使われることは稀ですが、科学技術の進歩を理解する上で重要な語彙です。関連語としては 'genome sequence'(ゲノム配列)があり、これは生物の全遺伝情報の配列を指します。
ダンスの連続した動き、ダンスシーン
※ 映画、舞台、ミュージカルなどで、連続したダンスの動きや場面を指します。単なるダンスの断片ではなく、ストーリーや感情表現の一部として組み込まれていることが多いです。映画評論や舞台批評などでよく用いられます。例えば、「この映画のダンスシークエンスは、主人公の心の葛藤を見事に表現している」のように使われます。この表現は、ダンスが単なるエンターテイメントではなく、物語を語る重要な要素であることを強調します。
論理的な順序、論理的な流れ
※ 議論、説明、またはプロセスの各段階が、論理的な関係に基づいて順序立てられていることを指します。この表現は、単に順番が正しいだけでなく、各ステップが前のステップから必然的に導き出されるような、論理的な繋がりがあることを強調します。プレゼンテーション、論文、法的文書などで、主張の妥当性や説得力を高めるために重要な要素となります。例えば、「彼の議論は論理的なシーケンスに欠けている」のように、批判的な意味合いで使われることもあります。
数列
※ 数学において、数が特定の規則に従って順番に並んだものを指します。等差数列、等比数列などが代表的です。数学の教科書や問題集、あるいはプログラミングにおけるアルゴリズムの説明などで頻繁に登場します。この表現は、単に数が並んでいるだけでなく、その背後にある規則性やパターンを理解することが重要であることを示唆します。例えば、「この数列の次の数を求めなさい」のように使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使用される。例えば、実験の手順を説明する際に「実験は以下のsequenceで行われた」のように、一連の手順やステップを明確に示す場合に用いられる。また、遺伝子配列(DNA sequence)など、専門分野によっては極めて頻繁に登場する。
プロジェクトの計画や業務プロセスを説明する際に用いられる。例えば、「タスクのsequenceを最適化する」のように、作業の順序や流れを改善する文脈で使用される。また、顧客対応のsequenceを改善するなど、業務効率化の議論で登場する。
日常会話ではあまり使われないが、映画やドラマのストーリー展開について話す際に、「一連の出来事」という意味で使われることがある。例えば、「映画のsequenceが面白かった」のように感想を述べる程度。
関連語
類義語
『連続』や『一連のもの』という意味で、類似したものが順番に並んでいる状態を表す。小説のシリーズ、切手シリーズ、コンサート・シリーズなど、様々な文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】『sequence』が特定の順序や論理的な繋がりを強調するのに対し、『series』は単に連続していることを示す。また、『series』は『sequence』よりも一般的で、より広い範囲で使用される。 【混同しやすい点】『sequence』は出来事や行動の順序を指すことが多いが、『series』は物やイベントの連続を指すことが多い。例えば、映画の『シリーズ』は『series』だが、DNAの『塩基配列』は『sequence』。
『順序』や『秩序』という意味で、物事が整理され、特定の配置になっている状態を指す。レストランでの注文、商品の注文、軍隊での命令など、様々な文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】『sequence』が時間的または論理的な繋がりを強調するのに対し、『order』は配置や階層構造を強調する。また、『order』は命令や指示といった意味合いも持つ。 【混同しやすい点】『sequence』は動的な流れやプロセスを指すことが多いが、『order』は静的な配置や状態を指すことが多い。例えば、レシピの『手順』は『sequence』だが、アルファベットの『順序』は『order』。
『連続』や『継承』という意味で、あるものが別のものに続いて起こる状態を表す。王位継承、社長の交代、一連の出来事など、フォーマルな場面で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】『sequence』が論理的な繋がりや因果関係を暗示するのに対し、『succession』は単に時間的な連続を示す。また、『succession』はよりフォーマルで、公式な場面で使用されることが多い。 【混同しやすい点】『sequence』はプロセス全体を指すことが多いが、『succession』は個々の出来事の連続を指すことが多い。また、『succession』は名詞としてのみ使用されることが多い。
『進行』や『発展』という意味で、段階的に進んでいく状態を表す。病気の進行、キャリアの発展、音楽のコード進行など、変化や成長を伴う文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】『sequence』が単なる順序を示すのに対し、『progression』は改善や悪化といった方向性を含む変化を強調する。また、『progression』は段階的な変化を伴うプロセスを指す。 【混同しやすい点】『sequence』は必ずしも変化を伴わないが、『progression』は常に何らかの変化を伴う。例えば、映画のシーンの『順番』は『sequence』だが、病気の『進行』は『progression』。
『鎖』や『連鎖』という意味で、互いにつながった一連のものを指す。チェーンメール、チェーンストア、出来事の連鎖など、物理的なつながりや因果関係を伴う文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】『sequence』が必ずしも物理的な繋がりを必要としないのに対し、『chain』は物理的または因果的な繋がりを強調する。また、『chain』は比喩的に、一連の出来事が互いに影響しあう様子を表す。 【混同しやすい点】『sequence』は抽象的な順序を指すこともできるが、『chain』は具体的な繋がりを必要とする。例えば、レシピの『手順』は『sequence』だが、食品の『流通経路』は『chain』。
『列車』や『一連のもの』という意味で、つながった車両が連なって移動する様子を表す。思考の連鎖、一連の出来事など、比喩的な意味でも使用される。 【ニュアンスの違い】『sequence』が論理的な繋がりや意図的な順序を暗示するのに対し、『train』はより偶発的で、予測不可能な連続を示すことがある。また、『train of thought』(思考の連鎖)という表現はよく使われる。 【混同しやすい点】『sequence』は計画的な順序を指すことが多いが、『train』は必ずしも計画的ではない。例えば、会議の『議題』は『sequence』だが、『思考の連鎖』は『train』。
派生語
- sequential
『連続的な』『順番に並んだ』という意味の形容詞。名詞の『sequence』に形容詞化の接尾辞『-ial』が付いたもの。手順や段階を強調する際に用いられ、ビジネス文書や技術的な説明で頻繁に見られる。単なる順番だけでなく、論理的な繋がりや因果関係を伴う連続性を表すことが多い。
『結果』『成り行き』という意味の名詞。接頭辞『con-(共に)』と『sequence』が組み合わさり、『共に続くもの』というニュアンスから派生。原因と結果の関係性を示す際に用いられ、日常会話から学術論文まで幅広く使われる。特に、行動や決定がもたらす影響を強調する際に重要となる。
『その後の』『次いで起こる』という意味の形容詞。接頭辞『sub-(下に、後に)』と『sequence』が組み合わさり、『後に続く』という意味合いを持つ。時間的な順序や出来事の連続性を示す際に用いられ、歴史的な記述や物語などでよく見られる。先行する事柄との関連性を強調する際に効果的。
反意語
- randomness
『無作為』『ランダム性』という意味の名詞。『sequence(順序)』が意図的な配列や連続を示すのに対し、『randomness』は予測不可能性や規則性の欠如を表す。統計学や確率論などの分野で頻繁に用いられ、日常会話でも偶然性や無秩序さを表現する際に使われる。例えば、トランプのシャッフルや宝くじの抽選など、結果が予測できない事象を指す。
『無秩序』『混乱』という意味の名詞。『sequence』が整然とした状態を指すのに対し、『disorder』は秩序の欠如や乱れた状態を表す。医学用語としては『疾患』の意味も持つ。社会的な混乱や精神的な不安定さを表現する際にも用いられ、文脈によってニュアンスが異なる。例えば、部屋の散らかり具合や社会情勢の不安定さなど、様々な状況で使用される。
語源
「sequence」はラテン語の「sequentia」(続くこと、連続)に由来します。さらに遡ると、「sequi」(続く、従う)という動詞が語源です。この「sequi」は、何かについていく、後に続くという基本的な意味合いを持ちます。英語の「sequence」は、この「続く」という概念をそのまま引き継ぎ、物事が連続して起こる様子や、順番に並んだ状態を表すようになりました。例えば、映画の「シークエンス」は、一連の場面が連続して物語を構成していることを指します。また、DNAの塩基配列を「sequence」と呼ぶのは、特定の順番で塩基が並んでいるからです。日本語の「追跡」という言葉も、「sequi」の「後に続く」というイメージと共通点があります。
暗記法
sequenceは単なる連続ではない。神話の儀式、人生の段階的進展、古代ギリシャ悲劇の逃れられない運命…文化に深く根ざした必然の流れを意味する。中世の祈りのsequenceは信者を天上の世界へ導き、ルネサンスの芸術家は物語の瞬間をsequenceとして表現した。現代ではDNA配列から映画のシーン構成まで、秩序、構造、意味を伝える。sequenceは、物語と運命が織りなす、文化を理解する鍵なのだ。
混同しやすい単語
『sequence』と『consequence』は、どちらも語尾が '-quence' で終わるため、スペルと発音が似ており混同しやすいです。『sequence』は『連続、順序』を意味するのに対し、『consequence』は『結果、影響』を意味します。意味が大きく異なるため、文脈で判断する必要があります。また、『consequence』のほうがよりフォーマルな響きを持ちます。
『subsequence』は『sequence』に接頭辞 'sub-' がついた単語で、『部分列、後続するもの』という意味を持ちます。スペルが非常に似ており、意味も関連があるため、混同しやすいです。数学やコンピュータサイエンスの分野でよく使われます。特に、文脈において『全体的な順序』と『その一部』を区別する必要がある場合に注意が必要です。
『sequent』は『次に来る、引き続く』という意味の形容詞であり、名詞である『sequence』とスペルが似ているため混同しやすいです。また、論理学の分野では『シークエント』という用語としても用いられます。品詞が異なるため、文法的な構造を意識することで区別できます。
『sequence』と『sentences』は、発音がやや似ており、どちらも複数の要素が連なるイメージを持つため、特に初学者は混同する可能性があります。『sequence』は『順序』や『連続』を指しますが、『sentences』は『文』の複数形です。文脈をよく読み、意味の違いを理解することが重要です。
『sequence』と『essence』は、どちらも名詞であり、語尾の '-ence' が共通しているため、スペルと発音がやや似ており混同しやすいです。『sequence』は『連続』や『順序』を指しますが、『essence』は『本質』や『真髄』を意味します。抽象的な概念を表す単語である点も共通していますが、意味は大きく異なるため注意が必要です。
『sequence』と『frequent』は、スペルの一部が似ており、どちらも何かが繰り返されるイメージを持つため、混同しやすい可能性があります。『sequence』は『順序』や『連続』を指しますが、『frequent』は『頻繁な』という意味の形容詞です。品詞が異なるため、文法的な構造を意識することで区別できます。また、『frequent』は動詞としても使用され、『頻繁に訪れる』という意味になります。
誤用例
日本語の『一連の』を直訳的に『sequence』と捉えがちですが、『sequence』は厳密な順序や論理的な繋がりが重要となる場合に適しています。例えば、DNAの塩基配列や数学的な数列などです。単に『一連の出来事』を表す場合は、より一般的な『series』を使う方が自然です。日本人は、英語を学ぶ際に、単語の意味を辞書的に暗記する傾向があり、文脈におけるニュアンスの違いを意識しにくいことが原因の一つです。英語では、単語が持つイメージや感情的な響き(語感)を理解することが重要で、『series』は出来事が連続しているというニュアンスを、『sequence』は明確な順序があるというニュアンスをそれぞれ含んでいます。
ここでの『sequence』は、行動の順番を定めるという意味で使おうとしていますが、ビジネスやプロジェクトの文脈では、優先順位をつけるという意味合いの方が適切です。『sequence』は、どちらかというと、手順が決まっている作業や工程を指す場合に適しています。日本人は、計画を立てる際に、すべてのステップを順番にこなすことを重視する傾向がありますが、英語圏では、より柔軟に、状況に応じて優先順位を変えることが一般的です。そのため、『prioritize』という単語を使うことで、より文化的なニュアンスを伝えることができます。また、日本語の『段取り』という言葉を英語に直訳しようとすると、かえって不自然になることがあります。
この例では、『sequence』を議論の『流れ』や『展開』という意味で使用しようとしていますが、少し不自然です。より自然な英語では、『structure』や『framework』を使って、議論の構成や骨組みを説明することが一般的です。『sequence』は、時間的な順序や、論理的な順序が明確な場合に適しています。日本人は、議論や説明をする際に、細かい部分にこだわりすぎる傾向があり、全体像を見失いがちです。英語では、まず最初に全体像を示し、その後に詳細を説明するというスタイルが好まれます。そのため、『structure』や『framework』を使って、議論の全体像を明確にすることで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。
文化的背景
「sequence」は、単なる連続ではなく、物語や運命が織りなす必然的な流れを暗示し、文化的には、神話や儀式における繰り返しのパターン、あるいは人生の段階的な進展を象徴することがあります。古代ギリシャ悲劇における出来事の連鎖は、登場人物の破滅へと繋がる逃れられない「sequence」として描かれ、現代においては、映画のシーン構成や遺伝子の配列など、意図や意味を持つ一連の要素の配置として理解されています。
中世ヨーロッパにおいては、典礼における祈りの「sequence」が重要視されました。特定の聖人や祝祭日に捧げられる賛美歌は、定められた順序で歌われることで、神聖な空間と時間の流れを創り出しました。この「sequence」は、単なる音楽的な連なりではなく、信者たちの精神を天上の世界へと導くための道筋であり、崩れることのない秩序の象徴でもありました。ルネサンス期に入ると、芸術家たちは絵画や彫刻において、物語の重要な瞬間を「sequence」として表現し、観る者に物語の展開を理解させようとしました。レオナルド・ダ・ヴィンチの壁画や、ミケランジェロの彫刻群には、人間の運命や歴史の「sequence」が凝縮されていると言えるでしょう。
現代社会においては、「sequence」は科学技術の分野で重要な概念となっています。DNAの塩基配列は、生命の設計図であり、その「sequence」がわずかに変化するだけで、生物の形質や機能に大きな影響を与えます。また、コンピュータプログラムにおける命令の「sequence」は、機械が特定のタスクを実行するための手順を示し、その効率性や正確性が求められます。映画やテレビドラマにおいては、シーンの「sequence」が物語の展開を左右し、視聴者の感情を揺さぶる効果を生み出します。このように、「sequence」は、自然科学から人文科学、そして芸術まで、幅広い分野で用いられ、それぞれの分野において、秩序、構造、そして意味を伝える役割を果たしています。
「sequence」という言葉は、単なる連続性を示すだけでなく、その背後にある意図や必然性、そして物語性を暗示します。それは、神話における英雄の冒険の旅、歴史における出来事の連鎖、そして現代科学における遺伝子の配列など、様々な形で私たちの文化に深く根ざしています。この言葉を理解することは、私たちが生きる世界をより深く理解するための鍵となるでしょう。
試験傾向
1. 出題形式: 語彙問題、長文読解、リスニング
2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。特に1級で重要
3. 文脈・例題の特徴: 環境問題、科学技術、社会問題などアカデミックなテーマが多い。会話文でも使われる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞(連続、順序)と動詞(順番に並べる、配列する)の両方の意味を理解。'in sequence'の形で使われることも。
1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)
2. 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にPart 7でビジネス関連の文章に登場しやすい。
3. 文脈・例題の特徴: プロジェクトの工程、業務手順、会議のアジェンダなど、ビジネスシーンでの利用が多い。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 'a sequence of events' (一連の出来事) のようなフレーズでよく使われる。文脈から意味を判断することが重要。
1. 出題形式: リーディングセクション
2. 頻度と級・パート: 頻出単語。アカデミックな文章でよく用いられる。
3. 文脈・例題の特徴: 歴史、科学、社会科学など、学術的な内容の文章で、出来事や論理の順序を示す際に使われる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 動詞としての意味(順序付ける)も重要。類義語の 'order' や 'series' とのニュアンスの違いを理解しておくと良い。
1. 出題形式: 長文読解、語彙問題
2. 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。標準的なレベルの大学でも見られる。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史など、幅広いテーマの文章で登場。論理展開を把握する上で重要な単語となる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈の中で意味を推測する練習が重要。特に、抽象的な概念や事柄の連続を表す場合が多いので、前後の文とのつながりを意識すること。