likelihood
第一音節にアクセントがあります。/aɪ/ は二重母音で、日本語の『ア』と『イ』を繋げた音を意識しましょう。/hʊd/ の /ʊ/ は、日本語の『ウ』よりも唇を丸めて、喉の奥から出すような音です。/d/ は有声歯茎破裂音なので、日本語の『ド』よりも舌を上前歯の裏につけてから、息を破裂させるように発音するとより正確です。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
ありそうなこと
何かが起こる可能性、または真実であると思われる度合いを指す。確率や蓋然性という言葉で置き換えられる場合もある。フォーマルな場面や、客観的な評価が求められる状況でよく使われる。
He looked at the dark clouds, and the likelihood of rain seemed very high.
彼は暗い雲を見上げ、雨が降る可能性が非常に高いと感じました。
※ 空の様子から「雨が降る」という可能性を予測する、ごく日常的な場面です。「the likelihood of X」で「Xが起こる可能性」を表す典型的な使い方です。ここでは「雨が降ること(rain)」の可能性が高いと感じています。
After practicing a lot, the young athlete felt a high likelihood of winning the race.
たくさん練習した後、その若い選手はレースに勝つ可能性が高いと感じました。
※ 努力を重ねた選手が、成功への自信を感じている場面です。「a high likelihood」で「高い可能性」を意味し、目標達成の期待感や見込みについて話す時によく使われる表現です。
The teacher said there was a low likelihood of the test being postponed, so we had to study.
先生はテストが延期される可能性は低いと言ったので、私たちは勉強しなければなりませんでした。
※ 学生がテストの行方を気にしている学校での一場面です。「a low likelihood」で「低い可能性」を表します。何かを期待していたけれど、その可能性は低い、という状況や、冷静な状況判断を示す時によく使われます。
見込み
将来的に何かが起こるだろうという期待や予測。単なる可能性だけでなく、根拠のある期待感を含むニュアンスがある。
The weather forecast says there's a high likelihood of snow tonight.
天気予報によると、今夜は雪が降る可能性が高いそうです。
※ 窓の外を見て「雪が降るかな?」と期待したり、交通を心配したりする、身近な情景が目に浮かびますね。「likelihood of ~」は「~の見込み」という意味で、天気予報のように将来の出来事を予測する際によく使われる典型的な表現です。
After practicing daily, his likelihood of winning the race improved greatly.
毎日練習したことで、彼がレースに勝つ見込みは大きく上がった。
※ 汗を流しながら毎日努力するランナーが、着実に力をつけ、自信を深めていく様子が伝わります。「likelihood of doing something」は「~することの見込み」を表し、努力が結果に繋がるような、ポジティブな変化を示す文脈でよく使われます。
Many companies face a low likelihood of finding enough skilled workers right now.
多くの企業は、今、十分な熟練労働者を見つける見込みが低い状況に直面しています。
※ 求人を出してもなかなか良い人材が見つからず、頭を抱える人事担当者の姿が想像できますね。「low likelihood of ~」は「~の見込みが低い」という意味で、ビジネスや社会が抱える課題など、客観的な状況や分析を説明する際によく用いられます。
コロケーション
可能性が高い
※ 「likelihood」を修飾する形容詞として最も一般的な組み合わせの一つです。単に「likely」と言うよりも、客観的な根拠やデータに基づいて判断された、よりフォーマルなニュアンスを持ちます。ビジネスシーンや科学論文などで頻繁に使われ、「There is a high likelihood of success.(成功の可能性は高い)」のように使われます。反対に可能性が低い場合は「low likelihood」と言います。
可能性を高める
※ ある行動や介入が、特定の事象の発生確率を上げることを意味します。例えば、「Regular exercise can increase the likelihood of a longer life.(定期的な運動は長生きする可能性を高める)」のように使われます。「improve the chances」と似た意味ですが、「likelihood」を使う方が、より客観的でフォーマルな印象を与えます。研究や政策提言など、エビデンスに基づいた議論をする際に適しています。
十中八九、ほぼ確実に
※ 副詞句として文頭に置かれ、話し手の確信度が高いことを示します。「most likely」とほぼ同義ですが、「in all likelihood」の方がややフォーマルで、書面や公式な場面でよく用いられます。「In all likelihood, the meeting will be postponed.(十中八九、会議は延期になるだろう)」のように使われます。ただし、完全な確実性ではないため、注意が必要です。
可能性を減らす
※ 何かを行うことで、望ましくない事象が発生する確率を下げることを意味します。「mitigate the risk」と似たニュアンスを持ちますが、「likelihood」は確率に焦点を当てています。「Wearing a mask can reduce the likelihood of infection.(マスクを着用することで感染の可能性を減らすことができる)」のように使われます。リスク管理や安全対策の文脈で頻繁に用いられます。
可能性に影響を与える
※ ある要因が、特定の事象の発生確率に影響を及ぼすことを意味します。直接的に高める/低めるだけでなく、複雑な相互作用によって確率が変動する場合にも使われます。「Climate change can affect the likelihood of extreme weather events.(気候変動は異常気象の発生確率に影響を与える可能性がある)」のように、原因と結果の関係性を議論する際に適しています。
何かが起こる可能性
※ 「likelihood」の後に「of + 動名詞」を続けることで、具体的な事象が起こる確率を表現できます。「the likelihood of rain(降水確率)」のように、天気予報などでもよく使われる表現です。「the probability of」とほぼ同義ですが、「likelihood」の方が日常会話でも使いやすいニュアンスがあります。
可能性を評価する
※ ある事象が発生する確率を客観的に判断することを意味します。リスクアセスメントや意思決定のプロセスにおいて重要なステップであり、様々なデータや情報を分析して総合的に判断します。「Experts are assessing the likelihood of a recession.(専門家は景気後退の可能性を評価している)」のように、専門家が分析を行う場面でよく使われます。
使用シーン
学術論文、特に統計学や確率論、社会科学の研究で頻繁に使用されます。「尤度(ゆうど)」という訳語で、データから特定の仮説やモデルの妥当性を評価する際に中心的な概念となります。例:統計モデルのパラメータ推定において、尤度関数を最大化する手法が用いられる。
ビジネスシーンでは、リスク評価、市場調査、予測分析などの文脈で使用されます。プロジェクトの成功確率や市場の動向予測など、不確実性を含む状況を説明する際に役立ちます。例:新規事業の成功可能性を評価する際、過去のデータに基づいて成功尤度を算出する。
日常会話で直接使用されることは少ないですが、ニュース記事や報道番組で統計データや予測に関する話題が出てくる際に耳にする可能性があります。例えば、選挙の当選予測や気象予報の降水確率などを説明する際に、「〜の可能性が高い」という意味合いで使用されます。例:専門家が、今後の経済状況について、景気後退の可能性が高いと述べていた。
関連語
類義語
ある事象が起こる可能性を数値で表す場合に使われる。統計学、数学、科学研究などの学術的な文脈で頻繁に用いられる。 【ニュアンスの違い】"likelihood" よりも客観的で、数値化された根拠に基づいた可能性を指すことが多い。フォーマルな響きを持つ。 【混同しやすい点】"probability" は具体的な数値やデータに基づいて計算された可能性を指すのに対し、"likelihood" は必ずしも数値に基づかない、より主観的な可能性を含む場合がある。
ある事象が起こる可能性を漠然と示す。日常会話で頻繁に使われ、フォーマルな場面では "probability" や "likelihood" が好まれる。 【ニュアンスの違い】"likelihood" よりもカジュアルで、偶然性や運の要素を含むことが多い。良い意味にも悪い意味にも使われる。 【混同しやすい点】"chance" は可算名詞としても不可算名詞としても使われる。「チャンスがある」は "There is a chance" だが、「可能性が高い」は "There is a high likelihood" となる。
ある事象が起こりうるという潜在的な可能性を示す。実現するかどうかは不明確。 【ニュアンスの違い】"likelihood" がある程度の根拠に基づいた可能性を示すのに対し、"possibility" は単に理論上ありうるという程度。実現性は低いニュアンス。 【混同しやすい点】"possibility" は、ありえないことではない、という否定的な意味合いを含むことが多い。 "It's a possibility" は「ありえないわけではない」という意味合いが強く、「可能性が高い」という意味ではない。
将来の見込みや期待を示す。ビジネスや投資、キャリアなどの文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"likelihood" が単に事象が起こる可能性を示すのに対し、"prospect" は将来の成功や発展への期待を含む。良い結果が期待される場合に使う。 【混同しやすい点】"prospect" は、将来の見通しであり、単なる可能性ではない。例えば、"good job prospects" は「良い就職の見込み」という意味であり、「就職の可能性が高い」とは少しニュアンスが異なる。
ある事象が起こる確率を、他の事象との比較で示す。ギャンブルやスポーツなどの文脈で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】"likelihood" が一般的な可能性を示すのに対し、"odds" は成功または失敗の比率を示す。不利な状況や競争的な状況を表すことが多い。 【混同しやすい点】"odds" は常に複数形で使われる。また、"odds are" の形で「~の可能性が高い」という意味になるが、これは口語的な表現であり、フォーマルな場面には適さない。
派生語
『ありそうな』『~しそうな』という意味の形容詞。『likelihood』から派生し、日常会話で頻繁に使われる。例えば、『It's likely to rain.(雨が降りそうだ)』のように用いられ、確信度合いを示す。
接頭辞『un-(否定)』が付加され、『ありそうもない』という意味になる形容詞。『likely』の直接的な反意語として、日常会話やニュース記事などで使われる。『It's unlikely that he will come.(彼が来ることはなさそうだ)』のように用いる。
- likelihood ratio
統計学で用いられる専門用語で、『尤度比』と訳される。『likelihood』を数学的に扱い、仮説の妥当性を評価する際に使用する。学術論文や統計分析の分野で用いられる。
反意語
『不可能性』という意味の名詞。接頭辞『im-(否定)』が『possibility(可能性)』を否定する。日常会話よりも、哲学的な議論やリスク評価など、抽象的な文脈で用いられることが多い。
『確実性』という意味の名詞。『likelihood』が確率的な予測であるのに対し、『certainty』は疑いの余地がない状態を指す。科学的な文脈やビジネスシーンで、意思決定の根拠を示す際に用いられる。
語源
"likelihood」は、「ありそうなこと」「見込み」という意味ですが、その語源は意外とシンプルです。基本となるのは「like」という単語で、これは古英語の「ゲルマン祖語の *galīkaz(形が似ている、同じような)」に由来し、「似ている」「~のようだ」という意味を持ちます。これに名詞を作る接尾辞「-hood」が付加されています。「-hood」は状態や性質を表し、日本語の「~さ」に近い役割を果たします(例:「childhood(子供時代)」)。したがって、「likelihood」は文字通りには「like(似ている)状態」や「like(~のようである)性質」を意味し、そこから「ありそうな状態」「見込み」という意味へと発展しました。つまり、「likelihood」は、何かが「起こりそうかどうか」という状態を表す言葉なのです。
暗記法
「likelihood」は単なる確率ではない。中世、人々は未来を予測し、その「見込み」に心を揺さぶられた。大航海時代、船乗りは帰還のlikelihoodに運命を託し、貴族は政略結婚のlikelihoodに家系の命運をかけた。シェイクスピア悲劇の登場人物が語るlikelihoodは、希望と絶望の表れ。現代社会では天気予報や投資予測に。未来への希望、不安、諦念…「likelihood」は、感情と深く結びついた言葉なのだ。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、特に会話の中では聞き分けが難しいことがあります。'likelihood' は名詞で『可能性』を意味するのに対し、'likely' は形容詞または副詞で『可能性が高い』『おそらく』を意味します。品詞が異なるため、文法的な構造の中で区別することが重要です。また、'It is likely that...' のように、構文で使用される頻度も異なります。
スペルが似ており、特に 'lihood' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすい単語です。'livelihood' は『生計』や『暮らし』を意味し、意味的にも 'likelihood'(可能性)とは大きく異なります。発音も異なりますが、スペルの類似性から意味を誤って推測してしまうことがあります。語源的には 'live'(生きる)と関連していることを覚えておくと区別しやすくなります。
'likehood' は 'likelihood' とスペルミスしやすい単語です。正しい単語は 'likelihood' であり、'likehood' は存在しません。'like' と 'hood' を組み合わせようとしてしまうことが原因と考えられます。注意深くスペルを確認するようにしましょう。
発音(特にアメリカ英語)によっては 'likelihood' の一部と似ているように聞こえる場合があります。'lie' は『嘘をつく』または『横たわる』という意味の動詞、または『嘘』という意味の名詞であり、意味も品詞も大きく異なります。文脈によって意味を判断する必要があります。
'likelihood' の複数形であり、意味は『複数の可能性』となります。単数形と複数形の違いを理解していないと、文脈によっては意味を取り違える可能性があります。例えば、「The likelihood of rain is high.」と「The likelihoods of success are varied.」では意味が異なります。
スペルの一部が似ており、特に 'like' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすいことがあります。'alike' は形容詞または副詞で『同様に』や『似ている』という意味を持ちます。'likelihood'(可能性)とは意味が大きく異なります。例えば、「They are alike.」と「There is a high likelihood of success.」では文脈が全く異なります。
誤用例
日本人は「成功する」を名詞の『success』で捉えがちですが、ここでは動詞の『succeed』を使う必要があります。『likelihood』という名詞が文の主語になっているため、その後に続く動詞は、主語の行動や状態を表すものではなく、文全体の帰結を述べるものとなるためです。日本語の『〜する可能性』という表現に引きずられず、英語の文構造を意識しましょう。
『likelihood』は一般的に、主観的な判断や根拠の薄い可能性を指すことが多いです。プロジェクトの遅延のように、ある程度のデータや状況証拠に基づいて判断される場合には、『probability』を使う方が適切です。日本人が『likelihood』を安易に使う背景には、英語におけるニュアンスの使い分けに対する意識の低さがあります。より客観的な根拠に基づいた可能性には『probability』、個人的な意見や推測には『likelihood』を使うと覚えておきましょう。
『likelihood』は、後ろに続く名詞を『of』で繋ぐのが一般的です。『for』を使うと、雨が降る『目的』や『理由』を尋ねているようなニュアンスになってしまい、不自然です。日本人は、前置詞を深く考えずに日本語の『〜のために』という発想で『for』を選んでしまう傾向がありますが、英語では前置詞の選択が意味を大きく左右することを意識しましょう。
文化的背景
「likelihood」は、単なる確率の高さを示すだけでなく、人間の不確実な未来に対する希望や不安、そして運命への諦念といった感情が複雑に絡み合った概念を象徴します。中世の時代から、人々は未来を予測するために様々な手段を用いてきましたが、その予測が当たる「見込み」という言葉は、常に人々の心を揺さぶるものでした。
歴史を遡ると、likelihoodという概念は、賭け事や航海といったリスクを伴う活動と密接に結びついていました。例えば、大航海時代には、船が無事に帰還するlikelihoodは、天候、海賊、そして未知の病気といった数多くの不確定要素によって左右されました。船乗りたちは、無事を祈りながらも、likelihoodという言葉に、自分たちの運命に対するある種の諦念を込めていたのかもしれません。また、中世ヨーロッパの貴族たちは、政略結婚を通じて自らの家系の繁栄を確実なものにしようとしましたが、その結婚が成功するかどうかは、相手の健康状態や政治情勢など、様々な要因に左右されるため、likelihoodは常に彼らの頭の中にありました。
文学作品においても、「likelihood」は重要な役割を果たしています。例えば、シェイクスピアの悲劇では、登場人物たちはしばしば未来に対する希望を抱きながらも、運命の残酷さに翻弄されます。彼らが語る「likelihood」は、単なる可能性ではなく、希望と絶望が入り混じった複雑な感情の表れなのです。また、19世紀の小説では、主人公が社会的な成功を収めるlikelihoodは、その人物の才能や努力だけでなく、階級や運といった要素によって大きく左右されました。これらの作品を通じて、「likelihood」は、人間の運命と社会構造との関係を浮き彫りにしています。
現代社会においても、「likelihood」は、私たちの日常生活に深く浸透しています。例えば、天気予報で降水確率が示されるとき、私たちはlikelihoodという言葉を通じて、未来の不確実性と向き合います。また、投資の世界では、株価が上昇するlikelihoodや、プロジェクトが成功するlikelihoodといった予測が、重要な意思決定の根拠となります。このように、「likelihood」は、私たちの生活におけるリスク管理や意思決定において、欠かすことのできない概念となっているのです。さらに、政治の世界では、政策が成功するlikelihoodや、選挙で勝利するlikelihoodといった予測が、戦略立案の基礎となります。このように、「likelihood」は、社会の様々な分野において、未来に対する希望と不安、そして運命への諦念といった感情が複雑に絡み合った概念として、私たちに影響を与え続けています。
試験傾向
準1級・1級の長文読解や語彙問題で出題される可能性があります。特に、文章の内容一致問題や空所補充問題で、文脈から「可能性」や「見込み」といった意味を推測させる形式が多いです。ライティングでも、意見論述で根拠を示す際に使用できると高評価につながります。注意点としては、フォーマルな語彙なので、くだけた表現を避けるべきです。
Part 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解問題)で登場する可能性があります。ビジネスシーンでの報告書やメール、記事などで「可能性」や「見込み」を表す際に使われることが多いです。類義語(probability, chanceなど)との使い分けや、形容詞 likely との関連性を理解しておくことが重要です。この試験では出題頻度は中程度です。
リーディングセクションで、アカデミックな文章(科学、社会科学など)で頻繁に出題されます。文章全体の論理構造を把握し、likelihood がどのような根拠に基づいているのかを理解することが求められます。ライティングセクションでも、自分の意見をサポートする際に使用できます。特に、統計データや研究結果を示す文脈で使われることが多いです。
難関大学の長文読解問題で出題される可能性があります。文脈から意味を推測する問題や、同意語を選ぶ問題として出題されることが多いです。科学、社会科学、人文科学など、幅広い分野の文章で登場します。派生語(likely, unlikely)や関連語(probability, possibility)との区別を理解しておくことが重要です。また、likelihood of doing という形だけでなく、likelihood that節 の形も覚えておきましょう。