job
母音 /ɑː/ は日本語の「ア」よりも口を大きく開けて発音します。日本語の「ア」と「オ」の中間のような音を意識すると良いでしょう。「b」は有声音なので、喉を震わせるように発音します。語尾の「b」は破裂音として、唇を閉じてから勢いよく開くように発音するとよりネイティブに近い発音になります。
専門的な内容に関するご注意
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仕事
一般的に、給料を得るために行う活動を指します。特定のスキルや責任を伴うことが多いです。例:a full-time job(フルタイムの仕事), looking for a job(仕事を探す)
He was so happy to start his new job next month.
彼は来月、新しい仕事を始めるのがとても楽しみでした。
※ この例文は、新しいキャリアや職を得たときの、期待と喜びが伝わる場面です。「job」は、生計を立てるための「職業」や「職務」を指す、最も一般的な使い方の一つです。面接を終えて内定をもらい、新しい生活が始まる瞬間のワクワク感が表現されています。「start a job」で「仕事を始める」という典型的なフレーズです。
It's a tough job, but I always try my best for my team.
大変な仕事ですが、私はいつもチームのために最善を尽くしています。
※ ここでは、「job」が特定の役割や責任を伴う「仕事」を意味しています。困難な状況でも、自分の役割を全うしようとする責任感やプロ意識が感じられる場面です。ビジネスの現場や、チームで何かを成し遂げようとする際に使われる、非常に自然な表現です。「tough job」で「大変な仕事」という言い回しはよく使われます。
The painter did a great job fixing our old wall.
そのペンキ屋さんは、私たちの古い壁を直す素晴らしい仕事をしました。
※ この例文では、「job」が「特定の作業」や「任務」を指しています。ここでは、ペンキ屋さんが壁を直すという具体的な作業を「仕事」として捉え、その出来栄えを評価している場面です。感謝や賞賛の気持ちが込められています。「do a good/great job」は「良い/素晴らしい仕事をする」という意味で、日常会話で非常によく使われる表現です。
役割
特定の目的を達成するために割り当てられた任務や役割を指します。例:It's his job to manage the project.(プロジェクトを管理するのが彼の役割だ)
It's my job to water the plants on the balcony every morning.
毎朝、ベランダの植物に水をやるのが私の役割です。
※ この例文は、家庭内での日々の「役割」や「担当」を表しています。朝、植物に水をあげている自分の姿を想像してみてください。「〜するのが私の役割/担当です」という、日常のルーティンや責任を伝える際によく使われる典型的な表現です。'It's my job to do something' の形でよく使われます。
Your main job in this group is to write down all the ideas.
このグループでのあなたの主な役割は、すべてのアイデアを書き留めることです。
※ この例文は、チームやグループ活動における特定の「役割」や「任務」を明確に伝える場面を描いています。会議やプロジェクトで、誰かが「あなたはこれを担当してね」と指示されている情景を思い浮かべてみましょう。ここでは「書き記す」という具体的な行動が、その人の責任として示されています。
As a teacher, her most important job is to help students grow.
教師として、彼女の最も大切な役割は生徒の成長を助けることです。
※ この例文は、職業や立場に伴う、より広範で重要な「役割」や「務め」を示しています。先生が生徒の成長を願う気持ちが伝わってきますね。'As a [職業/立場], my/your/their job is...' の形で、その立場の人にとって何が一番大切か、どんな責任があるかを説明する際によく使われます。
請け負う
特定の仕事やプロジェクトを請け負う、または外部に委託する意味合い。主にアメリカ英語で使われます。例:job out the work(その仕事を外部に委託する)
My neighbor asked me to cut his grass, and I happily jobbed it.
隣人が芝刈りを頼んできたので、私は喜んで引き受けました。
※ この例文は、ご近所さんからのちょっとした頼まれごとを、快く「引き受ける」場面を描いています。動詞の「job」は、このように気軽な、あるいは手早く片付けるような仕事を「請け負う」ときにぴったりです。頼まれごとを笑顔で引き受けるあなたの姿が目に浮かびますね。
The IT specialist jobbed fixing my broken computer very quickly.
そのIT専門家は、私の壊れたコンピューターの修理を素早く引き受けてくれました。
※ 困っていたコンピューターを、専門家が素早く「修理する仕事を引き受けてくれた」場面です。「job」は、専門的なスキルを活かして特定のタスクを請け負う際にも使われます。ここでは「quickly(素早く)」という言葉が加わり、手際よく仕事を引き受けるプロの姿がイメージできます。
Our team leader jobbed preparing the new presentation for the client.
私たちのチームリーダーは、顧客向けの新しいプレゼンテーションの準備を請け負いました。
※ この例文では、チームのリーダーが、重要なプレゼンテーションの準備という責任ある役割を「引き受けた」様子が描かれています。ビジネスの場面で、あるタスクやプロジェクトを自ら進んで請け負う、というニュアンスが伝わります。リーダーシップを発揮する頼もしい姿が目に浮かびますね。
コロケーション
将来性のない仕事、行き詰まりの仕事
※ 文字通り『行き止まりの道』を意味し、昇進やキャリアアップの見込みがない仕事を指します。特に、スキルアップが望めず、現状維持しかできないような状況を表します。口語的な表現で、不満や諦めのニュアンスを伴うことが多いです。類義語には"a blind alley job"があります。
一時しのぎの仕事、つなぎの仕事
※ "Stopgap"は一時的な対策、間に合わせという意味で、生活費を稼ぐため、またはより良い仕事が見つかるまでの間に行う仕事を指します。本命の仕事が見つかるまでの「つなぎ」というニュアンスが強く、長期的なキャリアプランには含まれないことが多いです。例えば、就職活動中のアルバイトなどが該当します。
楽な仕事、気楽な仕事
※ "Cushy"はクッションのように心地よいという意味で、肉体的・精神的な負担が少なく、待遇の良い仕事を指します。競争が少なく、ストレスフリーな環境を連想させます。ただし、皮肉や羨望のニュアンスが含まれることもあります。例えば、定年退職後の再雇用などで、責任が軽く給料が良い場合に用いられます。
仕事中に、実務で
※ 「仕事中」という意味の他に、「実務を通して」という意味合いも持ちます。 "On-the-job training" (OJT) は、職場での実務を通してスキルや知識を習得する研修方法を指します。机上での学習だけでなく、実際の業務経験から学ぶ重要性を示唆する表現です。
雇用保障、雇用の安定
※ 解雇される心配がなく、安定して仕事を続けられる状態を指します。終身雇用制度が崩壊しつつある現代社会において、重要なキーワードとなっています。特に、経済状況が不安定な時期には、求職者にとって最も重要な要素の一つとなります。
転職を繰り返す人、ジョブホッパー
※ 短い期間で何度も転職を繰り返す人を指します。以前はネガティブなイメージがありましたが、近年では多様な経験を持つ人材として評価されることもあります。ただし、企業側から見ると、定着率の低さから採用をためらう場合もあります。
失業している、職を失っている
※ "Out of" は「〜から外れた」という意味で、職を失い、失業状態にあることを意味します。よりフォーマルな表現としては"unemployed"がありますが、"out of a job"はより口語的で、個人的な状況を伝える際に使われます。
使用シーン
学術論文や研究発表において、特定の役割や機能を指す際に使用されます。例えば、生物学の研究で「特定の遺伝子が細胞内でどのようなjob(役割)を果たしているか」を議論したり、社会学の研究で「教育制度が社会階層の固定化にどのようなjob(役割)を果たしているか」を分析したりする際に用いられます。文語的な表現が中心です。
ビジネスシーンでは、従業員の職務内容やプロジェクトにおける担当業務を指す際に頻繁に使用されます。例えば、人事評価の面談で「今回のプロジェクトでのあなたのjob(仕事)ぶりは素晴らしかった」と評価したり、プロジェクトの進捗会議で「各メンバーのjob(仕事)の割り当て状況」を確認したりする際に用いられます。口語・文語どちらでも使用されます。
日常生活では、職業やアルバイトといった「仕事」そのものを指す場合や、「(誰かの)手伝いをする」という意味で使われることが多いです。例えば、「What's your job?(お仕事は何ですか?)」という質問や、「Can you do me a job?(ちょっと手伝ってくれない?)」という依頼などで使われます。口語的な表現が中心です。
関連語
類義語
長期的な視点での仕事、職業、経歴を指す。個人の専門性や成長、昇進などが含まれることが多い。ビジネスシーンや自己紹介、キャリア相談などで使われる。 【ニュアンスの違い】"job"が特定の職務や役割を指すのに対し、"career"はより広範な職業人生全体を意味する。目標や計画、個人の価値観との関連性が強い。 【混同しやすい点】"job"は可算名詞で具体的な仕事を示すが、"career"は可算・不可算の両方で使用され、文脈によって意味が異なる。例えば、"a career"は特定の職業を指し、"career advice"はキャリアに関する助言を指す。
正式な場面や公的な文書で、人が従事する仕事や職業を指す。統計や調査、履歴書などで使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】"job"よりもフォーマルで、より客観的で中立的な印象を与える。個人の感情や満足度よりも、社会的な役割や分類を重視する。 【混同しやすい点】"occupation"は、趣味や活動ではなく、収入を得るための仕事に限定される。また、土地や建物の占有という意味もあるため、文脈に注意が必要である。
会社や組織内での役職、地位、職務を指す。組織図や人事関連の文書、求人広告などで使われる。 【ニュアンスの違い】"job"が仕事の内容や種類を指すのに対し、"position"は組織内での立ち位置や責任範囲を強調する。権限や役割分担が明確な場合に使われることが多い。 【混同しやすい点】"position"は、物理的な場所や位置という意味も持つため、文脈によって意味が異なる。例:"He is in a good position to win."(彼は勝つ見込みがある)
特定の職務や地位を指す。主にイギリス英語で使われ、新聞やオンラインの求人広告などでよく見られる。 【ニュアンスの違い】"job"とほぼ同義だが、ややフォーマルな印象を与える。官公庁や大学など、伝統的な組織で使われることが多い。 【混同しやすい点】"post"は、手紙やメールを送るという意味や、柱などの意味も持つため、文脈によって意味が異なる。アメリカ英語ではあまり一般的ではない。
特定の目的を達成するために行う、具体的な仕事や作業を指す。プロジェクト管理や業務指示などで使われる。 【ニュアンスの違い】"job"がより包括的な仕事全体を指すのに対し、"task"はより細分化された具体的な作業を意味する。時間やリソースが限られたタスクに使われることが多い。 【混同しやすい点】"task"は、可算名詞であり、具体的な作業の数を示すことができる。また、"be tasked with"という形で、「~の任務を負う」という意味で使われることが多い。
一般的な労働、仕事、活動を指す。名詞としても動詞としても使用される。幅広い意味を持ち、具体的な仕事から抽象的な活動までカバーする。 【ニュアンスの違い】"job"が特定の雇用関係や職務を指すのに対し、"work"はより広義の労働や活動を意味する。ボランティア活動や家事なども"work"に含まれる。 【混同しやすい点】"work"は、不可算名詞として使われることが多いが、"works"と複数形になると、「作品」という意味になる。また、"work at"という形で、「~に取り組む」という意味で使われる。
派生語
- jobber
『仲買人』『下請け業者』を意味する名詞。『job』が『仕事』から転じて『(一時的な)仕事の塊』を指すようになり、それを請け負う人を指すようになった。現代ではやや古風な響きがあり、ビジネスシーンで使われることが多い。
- jobbing
『job』に進行形を作る『-ing』が付いた形だが、単に『仕事をしている』という意味ではなく、『(一時的な)仕事を請け負うこと』を指す名詞・形容詞として使われる。例えば『jobbing builder(日雇い建築業者)』のように用いられる。
- jobless
『職のない』という意味の形容詞。『job』に『-less(〜がない)』が付いた形。失業率など社会問題に関する議論やニュース記事で頻繁に登場する。個人の状況だけでなく、社会全体の状況を表す際に用いられる。
反意語
『余暇』『自由時間』を意味する名詞。『job』が仕事や義務を指すのに対し、『leisure』はそれから解放された状態を表す。日常会話から、ワークライフバランスに関する議論、社会学的な論文まで幅広く使われる。近年重要視される概念であり、使用頻度も高い。
『失業』を意味する名詞。『employment(雇用)』に否定の接頭辞『un-』が付いた形。『job』が個々の仕事であるのに対し、『employment』は雇用状態全体を指すため、その反意語である『unemployment』は、社会全体の失業状態を表す。経済学や社会学の文脈で頻繁に使われる。
- idleness
『怠惰』『無為』を意味する名詞。『job』が活動的で生産的な状態を暗示するのに対し、『idleness』は何もしない、または目的のない状態を表す。道徳的な意味合いを含むことがあり、文学作品や哲学的な議論で見られることがある。
語源
"Job"の語源ははっきりとはわかっていませんが、中英語の"jobbe"(塊、一片、一仕事)に遡ると考えられています。これはさらに、古いフランス語の"gobbe"(塊、固まり)に関連付けられる可能性があります。興味深いのは、"gobbe"はおそらくケルト語起源であり、特定の語源を持つのではなく、何か丸まった形状を表す一般的な言葉だったということです。つまり、"job"は元々、具体的なタスクや作業というよりも、漠然とした「何かやるべきこと」や「一片の仕事」といった意味合いで使われていたと考えられます。そこから、特定の役割や責任を伴う「仕事」という意味へと発展し、現代英語の多様な意味を持つ"job"へと繋がっています。日本語で例えるなら、最初は「用事」くらいのニュアンスだったものが、「仕事」という専門的な意味合いを帯びていった、というイメージに近いかもしれません。
暗記法
「job」は元々、不正な企みを示す言葉でした。産業革命を経て労働と結びつき、生計を立てる手段へ。20世紀には自己実現の舞台となり、アメリカンドリームの象徴に。今や経済的自立だけでなく、自己肯定感や社会との繋がりをもたらす源泉です。失業がアイデンティティの喪失に繋がるように、「job」は人々の生活、社会、価値観と深く結びついています。
混同しやすい単語
(発音・スペル類似性なし)この単語自体がテーマです。念のため記載します。仕事、職、役割などを意味する最も基本的な単語です。動詞としては「アルバイトをする」という意味にもなります。日本語の『ジョブ』というカタカナ語との意味のずれに注意が必要です。IT業界では処理の単位を指すこともあります。
発音が似ており、特に語尾の子音 /b/ が弱いため、聞き取りにくいことがあります。意味は『すすり泣く』という動詞、または『すすり泣き』という名詞です。感情を表す動詞なので、仕事関連の文脈ではまず出てきません。ただし、『sob story(身の上話)』というイディオムがあるので注意が必要です。
スペルが非常に似ており、発音も母音が /ɑ/ か /ɔ/ かの違いで、日本人には区別が難しい場合があります。意味は『ジョギングする』という動詞、または『ジョギング』という名詞です。健康に関する話題でよく使われます。語源的には『揺する』という意味があり、job(仕事)の語源とは全く異なります。
発音がほぼ同じ(/dʒaɪb/)で、スペルも似ているため、混同しやすい単語です。意味は『嘲る、冷やかす』という動詞です。job(仕事)とは全く異なる意味ですが、ネガティブなニュアンスを持つため、ビジネスの場では使用を避けるべきです。jibeとgibeは異綴同音異義語で、jibeはもともと船の操縦に使われる言葉でした。
スペルと発音が似ています。意味は『(鋭いもので)突き刺す』『軽く打つ』という動詞、または『突き』『一撃』という名詞です。ボクシングなどで使われることが多いですが、ワクチン接種の『注射』の意味でも使われます。job(仕事)とは文脈が異なるため、意味を取り違えることは少ないでしょう。
スペルが非常に似ており、発音も母音が /ɑ/ か /ɔ/ かの違いで、区別が難しい場合があります。意味は『(人や場所から)奪う、強奪する』という動詞です。犯罪に関する話題でよく使われます。語源的には『衣服を剥ぎ取る』という意味があり、job(仕事)の語源とは全く異なります。
誤用例
日本語の『仕事』という言葉は、具体的な職務内容だけでなく、会社内での地位や役職を指す場合にも使われます。しかし、英語の『job』は主に具体的な職務内容を指し、地位や役職を指す場合は『position』がより適切です。この誤用は、日本語の『仕事』という言葉の多義性が原因です。例えば、面接で『What is your job?』と聞かれた場合、具体的な職務内容を答えるべきですが、役職を答えても文法的には間違いではありません。しかし、より正確な表現を心がけるなら、『What is your position?』と尋ねる方が適切です。また、昇進したことを伝える場合、『I got a better job』と言うよりも『I got a better position』と言う方が、よりフォーマルで適切な表現となります。日本人は、つい『良い仕事=good job』と直訳してしまいがちですが、英語では『good position』がより自然です。
『job』は職務や仕事内容を指しますが、『duty』は義務や責任を指します。この誤用は、日本語の『仕事』が、職務内容だけでなく、義務や責任を含む広い意味で使われることに起因します。例えば、会社員が『これは私の仕事です』と言う場合、職務内容を説明している場合もあれば、自分の責任範囲であることを主張している場合もあります。しかし、英語では、職務内容を説明する場合は『job』、責任範囲を主張する場合は『duty』を使い分ける必要があります。特に、倫理的な責任や道徳的な義務を指す場合は、『duty』がより適切です。例えば、『It's my duty to protect the environment』のように使います。日本人は、『仕事=job』という固定観念にとらわれがちですが、文脈に応じて『duty』を使い分けることで、より正確な英語表現が可能になります。
『jobless』は、単に仕事がない状態を指しますが、『unemployed』は、失業保険などの公的な制度と関連づけて使われることが多い言葉です。この誤用は、日本語の『仕事がない』という言葉が、失業状態を指す場合もあれば、単に職務がない状態を指す場合もあることに起因します。例えば、定年退職した人が『仕事がない』と言う場合、『jobless』という表現が適切ですが、失業保険を受給している人が『仕事がない』と言う場合は、『unemployed』という表現がより適切です。また、『jobless』は、ややネガティブなニュアンスを含むことがあります。例えば、『jobless generation』という言葉は、社会問題として若者の失業問題を強調する際に使われます。日本人は、『仕事がない=jobless』と直訳してしまいがちですが、文脈に応じて『unemployed』を使い分けることで、より正確な英語表現が可能になります。
文化的背景
「job」は単なる仕事ではなく、個人のアイデンティティや社会における役割を強く象徴する言葉です。かつては特定の任務や不正な企みを指す言葉でしたが、産業革命以降、労働と結びつき、現代では職業、生計を立てる手段、そして自己実現の場としての意味合いを帯びるようになりました。
中世英語の「gobbe」(一塊、一片)に由来する「job」は、元来、具体的な作業や任務を意味していました。16世紀には「jobber」という言葉が生まれ、これは不正な利益を得るために職権を濫用する人を指しました。この頃の「job」は、必ずしも肯定的な意味合いを持っていたわけではありません。しかし、産業革命が社会構造を大きく変え、工場労働が一般化するにつれて、「job」は賃金を得るための労働、つまり「仕事」という現代的な意味合いを強めていきました。人々は「job」を通じて生活を支え、社会の一員としての役割を果たすようになったのです。
20世紀に入ると、「job」は単なる生活の糧にとどまらず、自己実現の手段としても捉えられるようになります。特にアメリカンドリームの概念が広まるにつれて、「job」は成功への階段を上るための重要なステップとなりました。人々はより良い「job」を求め、キャリアアップを目指し、自己の能力を最大限に発揮できる場所を探し求めるようになりました。また、「job satisfaction(仕事の満足度)」という概念が重視されるようになり、労働環境や人間関係、仕事内容そのものが個人の幸福感に影響を与えることが認識されるようになりました。
現代社会において「job」は、経済的な自立だけでなく、自己肯定感や社会とのつながりを生み出す源泉でもあります。失業は単なる経済的な苦境だけでなく、アイデンティティの喪失や社会からの疎外感につながることもあります。そのため、「job creation(雇用創出)」は政府の重要な政策課題の一つとなっており、社会全体の安定と繁栄に不可欠な要素として位置づけられています。「job」という言葉は、時代とともにその意味合いを変化させながら、人々の生活、社会構造、そして価値観と深く結びついているのです。
試験傾向
1. 出題形式:主に語彙問題、長文読解。稀にリスニング。2. 頻度と級・パート:準1級、1級で頻出。2級でもまれに出題。3. 文脈・例題の特徴:ビジネス、社会問題、科学など幅広い分野。4. 学習者への注意点・アドバイス:名詞としての「仕事」「職」の他に、「役目」「任務」の意味も押さえる。形容詞や動詞とのコロケーションも意識。
1. 出題形式:Part 5(短文穴埋め)、Part 6(長文穴埋め)、Part 7(長文読解)。2. 頻度と級・パート:頻出単語。3. 文脈・例題の特徴:ビジネスシーン(人事、採用、プロジェクトなど)。4. 学習者への注意点・アドバイス:名詞としての意味に加え、動詞として「アルバイトをする」という意味も知っておくと有利。関連語彙(employment, occupation, career)との使い分けも重要。
1. 出題形式:リーディングセクション。2. 頻度と級・パート:アカデミックな文章で頻出。3. 文脈・例題の特徴:研究、社会学、歴史など。4. 学習者への注意点・アドバイス:抽象的な概念や専門用語と組み合わせて使われることが多い。文脈から意味を推測する練習が重要。
1. 出題形式:長文読解問題、語彙問題(同意語選択、空所補充など)。2. 頻度と級・パート:頻出単語。3. 文脈・例題の特徴:評論文、物語文など幅広いジャンル。4. 学習者への注意点・アドバイス:基本的な意味に加え、比喩的な意味やイディオム(e.g., do a good job)も覚えておくと役立つ。文脈から適切な意味を判断する練習が不可欠。