英単語学習ラボ

irresponsible

/ˌɪrɪˈspɒnsəbl/(イリィスポンサァスィブル)

強勢は「スポ」にあります。最初の /ɪ/ は日本語の「イ」よりも弱く、曖昧な音です。/ɒ/ は日本語の「ア」と「オ」の中間のような音で、口を丸めて発音します。最後の -ble は「ブル」と発音せず、「スィブル」のように弱く発音するとより自然です。's' の後の母音は曖昧母音になりやすいので注意しましょう。

専門的な内容に関するご注意

このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。

形容詞

無責任な

責任を放棄している状態。重大な結果を招く可能性を軽視しているニュアンス。計画の放棄、義務の不履行、不注意な行動など、広い範囲で使用される。

It was irresponsible of him to break his promise to help us move.

彼が引っ越しを手伝うという約束を破ったのは無責任だった。

この例文は、誰かが約束を破って、あなたが困ったりがっかりしたりしている情景を描いています。「It is irresponsible of 人 to 動詞」の形は、「〜するなんて、〜は無責任だ」と、特定の人の行動を評価する際によく使われる、とても自然な表現です。「約束を破る (break a promise)」は、無責任な行動の典型例です。

Leaving the big project unfinished was very irresponsible.

その大きなプロジェクトを未完成のままにしておくのは、とても無責任でした。

会社で、重要なプロジェクトが締め切り間近なのに、担当者が仕事を放り出してしまい、他の人が困っている状況が目に浮かびます。特に仕事や大きな責任が伴う状況で、タスクを放棄したり、中途半端にしたりする行為は「無責任」と評価されます。動名詞(Leaving...)が主語になることで、具体的な「行動」が無責任だったことを強調しています。「very」は「とても」という意味で、無責任さの度合いを強めます。

A parent should never be irresponsible about their child's safety.

親は決して子供の安全に対して無責任であってはなりません。

この例文は、子供の安全に無関心な親の行動が問題視されているような、社会的な文脈や教育に関する話の情景を描いています。親が子供に対して負う責任は非常に大きく、その責任を放棄する行為は「無責任」の最も強い意味合いの一つです。普遍的な責任について語る際によく使われる表現です。「should never be」は「決して〜であってはならない」という強い忠告や原則を表します。「about」は「〜に関して」という意味で、何に対して無責任なのかを明確にします。

形容詞

だらしがない

自己管理能力に欠け、注意散漫で、約束や期日を守らない様子。個人的な行動や仕事ぶりに対して使われることが多い。

My colleague is irresponsible because he often forgets important tasks.

私の同僚はだらしないです。なぜなら、彼はよく重要な仕事を忘れるからです。

職場で、いつも大事な仕事をうっかり忘れてしまう同僚に、あなたが困っている場面です。「だらしがない」は、仕事や責任において「やるべきことをきちんとしない」「忘れっぽい」といった意味でよく使われます。

My brother is so irresponsible; his room is always a mess.

私の弟は本当にだらしないんです。彼の部屋はいつも散らかっています。

家族の一員(弟)の部屋がいつも散らかっていて、あなたが呆れている場面です。「だらしがない」は、身の回りのことや整理整頓ができない状態を指すときにも非常に自然に使われます。「always a mess」(いつも散らかっている)は、だらしなさを具体的に示す典型的な表現です。

It was irresponsible of him to leave the door unlocked.

彼がドアの鍵をかけっぱなしにしたのは、だらしなかったです。

誰かが家のドアの鍵をかけ忘れて出かけてしまい、それに対して「なんてだらしないんだ!」と感じている場面です。この「だらしなさ」は、安全や常識に対する配慮が足りない、というニュアンスを含みます。「It is irresponsible of [人] to [動詞]」の形は、「~が…するのはだらしない(無責任だ)」という批判や評価を伝える際によく使われる便利な表現です。

形容詞

軽率な

結果を深く考えずに行動する様子。特に、重大な決断やリスクを伴う状況において、注意不足や判断の甘さを示す。

It was irresponsible of him to forget his homework again.

彼がまた宿題を忘れるなんて、本当に軽率だった。

この文は、子供がやるべき宿題を忘れ、先生や親にがっかりされている場面を描写しています。「irresponsible of (人) to do」は、「〜が…するなんて軽率だ」と、誰かの行動を非難する際によく使われる典型的な表現です。特に、繰り返し同じ間違いをする場合に使われがちです。

It's irresponsible to always miss deadlines at work.

仕事でいつも締め切りを守らないのは無責任だ。

この例文は、職場で締め切りを守らない人がいて、周りの人が困っている状況を示しています。「irresponsible」は、仕事や学業など、義務を果たすべき場面で「責任感がない」「無責任だ」と批判する際によく使われます。ビジネスシーンでは非常に一般的な表現です。

He drove so fast on the narrow street; it was really irresponsible.

彼は狭い道を猛スピードで運転した。それは本当に軽率だった。

狭い道を猛スピードで運転する車を見て、周りの人が顔をしかめているような、危険を感じる場面です。自分の行動が他人に迷惑をかけたり、危険な状況を引き起こす可能性がある場合にも「irresponsible」が使われます。ここでは、「彼の運転は無責任だ」という強い非難の気持ちが込められています。

コロケーション

irresponsible behavior

無責任な行動

最も直接的で一般的なコロケーションです。フォーマルな文脈から日常会話まで幅広く使用されます。特に、倫理的・道徳的な観点から非難されるべき行動を指す場合に用いられます。例えば、企業が環境汚染を引き起こす行為や、親が子供の養育を放棄する行為などが該当します。形容詞+名詞の基本的な組み合わせですが、その適用範囲の広さが特徴です。

grossly irresponsible

著しく無責任な

副詞'grossly'(非常に、甚だしく)を伴うことで、無責任さの程度が極めて高いことを強調します。ビジネスや政治の文脈で、重大な過失や不正行為を非難する際に用いられることが多いです。例えば、「grossly irresponsible financial management(著しく無責任な財務管理)」のように使われます。単に'irresponsible'と言うよりも、責任追及のニュアンスが強まります。

irresponsible spending

無計画な浪費、無責任な支出

お金の使い方に関する無責任さを指す表現です。個人レベルでの浪費だけでなく、政府や企業の無駄な支出を批判する際にも用いられます。しばしば、将来への備えを全く考慮しない、短期的な快楽を追求するような消費行動を指します。例えば、「irresponsible government spending(無責任な政府支出)」という表現は、財政赤字を招くような政策を批判する際に使われます。

irresponsible journalism

無責任なジャーナリズム

報道機関が事実を歪曲したり、確認不十分な情報を流したりする行為を指します。社会的な影響力が大きい報道機関の責任を強調する際に用いられます。特に、センセーショナリズムに走り、プライバシーを侵害するような報道は「irresponsible journalism」と批判されます。報道の自由と責任のバランスが問われる現代社会において、重要な概念です。

act irresponsibly

無責任な行動をとる

動詞'act'と組み合わせて、具体的な行動が無責任であることを表現します。例えば、「He acted irresponsibly by driving under the influence.(彼は飲酒運転という無責任な行動をとった)」のように使われます。行動の結果だけでなく、行動を起こす際の判断の甘さや注意不足を非難するニュアンスが含まれます。口語的な場面でもよく使われます。

irresponsible lending

無責任な貸付

金融機関が返済能力のない個人や企業に融資を行う行為を指します。サブプライムローン問題のように、金融危機を引き起こす原因となることもあります。金融機関の倫理的な責任が問われる場面でよく用いられます。より具体的には、高金利での貸付や、担保価値を過大評価した貸付などが該当します。

branded as irresponsible

無責任だと烙印を押される

'branded as'は比喩的に「〜というレッテルを貼られる」という意味です。一度無責任だと見なされると、その評判を覆すのが難しいことを示唆します。政治家や企業がスキャンダルによって信頼を失う状況などで用いられます。「He was branded as irresponsible after the scandal.(彼はスキャンダルの後、無責任だと烙印を押された)」のように使われます。

使用シーン

アカデミック

学術論文やレポートにおいて、研究対象の行動や意思決定を評価する際に用いられます。例えば、社会学の研究で「政府の無責任な政策が貧困層を苦しめている」のように、政策や行動の責任の所在を明確にする文脈で使われます。フォーマルな文体で使用され、客観的な分析を伴うことが多いです。

ビジネス

ビジネスシーンでは、公式な文書や会議での発言において、プロジェクトの遅延や失敗の原因を特定する際に使われることがあります。例えば、「無責任なプロジェクトマネジメントが納期遅延を招いた」のように、責任の所在を明確にし、改善を促す目的で使用されます。ただし、直接的な非難を避けるため、婉曲的な表現が用いられることもあります。

日常会話

日常会話では、親しい間柄での軽い非難や冗談交じりの表現として用いられることがあります。例えば、「彼はいつも無責任だから、待ち合わせに遅れるだろうと思ったよ」のように、相手の行動を軽く批判する際に使われます。ただし、相手を傷つける可能性があるため、使用には注意が必要です。ニュース記事やドキュメンタリーでは、政治家や企業の行動を批判する際に使われることがあります。

関連語

類義語

  • 義務や注意を怠ることを意味し、特に法的または職業的な文脈で使われることが多い。例えば、医師の過失や工場の安全管理の不備などを指す。 【ニュアンスの違い】"irresponsible"よりもフォーマルで、より深刻な結果を伴う怠慢を指すことが多い。単なる不注意ではなく、義務違反というニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"irresponsible"はより一般的な言葉で、個人的な行動にも使えるが、"negligent"は特定の義務や責任を伴う状況でのみ適切。例えば、子供の世話を怠る親は"irresponsible"だが、手術で過失を犯した医師は"negligent"。

  • 結果を考えずに危険な行動を取ることを意味する。運転や投資など、リスクを伴う行動に使われることが多い。しばしば無謀さと関連付けられる。 【ニュアンスの違い】"irresponsible"は単に責任感がないことを指すが、"reckless"は積極的に危険を冒すことを意味する。 "reckless"は、行動の結果に対する無頓着さを示唆する。 【混同しやすい点】"irresponsible"は行動の結果を予測しないことによる無責任さだが、"reckless"は結果を予測してもなお危険な行動を取るという点で異なる。例えば、宿題を忘れるのは"irresponsible"だが、飲酒運転は"reckless"。

  • 不注意で、注意を払わないことを意味する。日常的な場面で広く使われ、小さなミスから大きな事故まで、様々な状況に適用できる。 【ニュアンスの違い】"irresponsible"よりも弱い表現で、意図的な怠慢というよりも、単なる不注意を指す。重大な責任を伴わない場面で使われることが多い。 【混同しやすい点】"irresponsible"は責任を自覚しているにも関わらずそれを果たさないことを指すが、"careless"はそもそも注意を払っていないという点で異なる。例えば、約束を忘れるのは"irresponsible"、コーヒーをこぼすのは"careless"。

  • 他人の気持ちを考えない、配慮に欠けることを意味する。人間関係において、相手を傷つけるような言動を指すことが多い。 【ニュアンスの違い】"irresponsible"は行動の結果に対する責任感の欠如を指すが、"thoughtless"は他者への配慮の欠如を指す。道徳的な非難のニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"irresponsible"は義務や責任を伴う行動に関連するが、"thoughtless"は人間関係における感情的な配慮に関連する。例えば、税金を払わないのは"irresponsible"、他人の悪口を言うのは"thoughtless"。

  • remiss

    義務や責任を怠ることを意味する、ややフォーマルな表現。ビジネスや法律関連の文書でよく見られる。任務の遂行における不備を指す。 【ニュアンスの違い】"irresponsible"よりも客観的で、感情的な非難のニュアンスは少ない。責任を果たすべきだったのに、そうしなかったという事実を淡々と述べる。 【混同しやすい点】"irresponsible"はより個人的な非難を含むのに対し、"remiss"は組織やシステムにおける不備を指摘する際に使われることが多い。例えば、上司が部下の育成を怠るのは"remiss"。

  • 厳格さや注意が足りないことを意味する。規則や基準が緩い状態や、管理体制の不備を指すことが多い。安全基準や倫理観の欠如を示す場合もある。 【ニュアンスの違い】"irresponsible"が個人の責任感の欠如を指すのに対し、"lax"はシステムや組織全体の緩さを指す。監督や管理の不足を意味する。 【混同しやすい点】"irresponsible"は個人の行動に対する評価だが、"lax"は組織やシステムの状態に対する評価。例えば、従業員が規則を守らないのは"irresponsible"、会社が安全基準を設けないのは"lax"。

派生語

  • 『責任がある』という意味の形容詞。『ir-』は否定の接頭辞なので、『irresponsible』は『responsible』の反対。日常会話、ビジネス、報道などあらゆる場面で頻繁に使われる。語源的には『応答する』という意味の『respond』と関連が深く、『責任を負う』とは『求められたことにきちんと応答できる』というニュアンスを含む。

  • 『責任』という意味の名詞。形容詞『responsible』に名詞化の接尾辞『-ity』が付いた形。抽象的な概念を表すため、ビジネス文書、学術論文、法律文書などで頻繁に使用される。『責任を果たす』『責任を追及する』など、具体的な行動と結びつけて使われることが多い。

  • 『責任を持って』という意味の副詞。形容詞『responsible』に副詞化の接尾辞『-ly』が付いた形。行動の様態を表すため、『行動する』『管理する』などの動詞を修飾することが多い。例:『responsibly manage resources(責任を持って資源を管理する)』。

反意語

  • 『説明責任がある』という意味の形容詞。『irresponsible』が単に『無責任』であることを指すのに対し、『accountable』は『自分の行動について説明する義務がある』というニュアンスを含む。ビジネスや政治の文脈で、透明性や責任体制を強調する際に用いられる。例:『hold someone accountable(誰かに責任を負わせる)』。

  • 『信頼できる』という意味の形容詞。『irresponsible』が『信頼できない』という含意を持つことの反対。人や物事が安定して期待に応えることを意味し、日常会話からビジネスまで幅広く使用される。例:『a reliable source of information(信頼できる情報源)』。

  • 『義務を果たす』という意味の形容詞。『irresponsible』が義務を怠ることを意味するのに対し、『dutiful』は与えられた義務や役割を忠実に実行することを指す。フォーマルな文脈や、道徳的な責任を強調する際に用いられる。例:『a dutiful son(忠実な息子)』。

語源

「irresponsible」は、ラテン語に由来する「責任」を意味する「respondere」(答える、応答する)を語源とする「responsible」に、否定の接頭辞「ir-」が付いたものです。「respondere」は、「re-」(再び)と「spondere」(約束する、保証する)から構成されています。つまり、「responsible」は、文字通りには「再び約束する」という意味合いを持ち、そこから「責任を負う」「義務を果たす」という意味に発展しました。接頭辞「ir-」は「~でない」という意味を加えるため、「irresponsible」は「責任を負わない」「義務を果たさない」という意味になります。日本語で例えるなら、「約束を守らない」「言い訳ばかりする」といった状態が「irresponsible」に近いでしょう。大人の学び直しとして、語源を知ることで、単語の持つニュアンスをより深く理解し、記憶に定着させることができます。

暗記法

「無責任」は、社会契約を重んじる近代以降、個人の自由と責任のバランスが問われる中で重みを増しました。産業革命後、企業や組織の活動が社会に与える影響が大きくなるにつれ、その対象は組織へ拡大。現代では、環境問題や金融危機など、グローバルな問題と結びつき、SNSの普及で個人の発言の「無責任さ」も問題視されています。ポピュリズムの台頭も、短期的な利益のために長期的な責任を放棄する「無責任な」政策を推進し、社会の分断を深めています。

混同しやすい単語

irrespective

『irresponsible』と『irrespective』は、両方とも接頭辞 'ir-' を持ち、スペルも似ているため混同されやすいです。『irrespective』は『~に関係なく』という意味で、前置詞的に使われることが多いです。品詞も異なり、『irresponsible』は形容詞、『irrespective』は形容詞的用法を持つ前置詞です。注意点としては、文脈をよく読み、意味の違いを理解することが重要です。語源的には、'respective'(それぞれの)に否定の接頭辞 'ir-' がついたもので、関連性を否定する意味合いがあります。

『irresponsible』と『response』は、語尾の響きが似ており、特に発音の弱い部分が曖昧になりやすいため混同されることがあります。『response』は『反応、返答』という意味の名詞で、品詞が異なります。注意点としては、文脈でどちらの単語が適切かを判断する必要があります。'responsible'(責任がある)と 'response'(反応)は意味的なつながりも薄いため、意味を意識して区別しましょう。

insensible

接頭辞 'in-' で始まる点が共通しており、スペルも似ているため混同しやすいです。『insensible』は『無感覚な、意識のない』という意味で、『irresponsible』とは意味が大きく異なります。品詞はどちらも形容詞です。注意点としては、'sensible'(分別のある、賢明な)という単語との関連性を理解し、それぞれの否定形が異なる意味を持つことを認識することが重要です。'in-' は内面的な欠如、'ir-' は外的な欠如といったニュアンスの違いを意識すると区別しやすくなります。

reversible

語尾の '-sible' が共通しており、スペルが似ているため、特に視覚的に混同しやすいです。『reversible』は『可逆的な、裏表にできる』という意味で、物理的な性質を表すことが多いです。品詞はどちらも形容詞ですが、意味合いが大きく異なります。注意点としては、文脈から判断し、それぞれの単語がどのような性質を表しているかを理解することが重要です。 'reverse'(逆にする)という動詞から派生した単語であることを意識すると、意味を覚えやすくなります。

接頭辞 'ir-' が共通しており、語尾の '-ible' も同じであるため、スペルが非常に似ており混同しやすいです。『irresistible』は『抵抗できない、非常に魅力的な』という意味で、強い感情や欲求を表すことが多いです。品詞はどちらも形容詞です。注意点としては、'resist'(抵抗する)という動詞の意味を理解し、その否定形が持つ意味の違いを意識することが重要です。'irresponsible' が責任感の欠如を表すのに対し、'irresistible' は魅力が強すぎて抵抗できない状態を表すという違いを理解しましょう。

unresponsive

接頭辞は異なりますが、語幹部分の 'sponsive' が共通しており、発音とスペルが似ているため混同される可能性があります。『unresponsive』は『反応がない、無反応な』という意味で、人やシステムが反応しない状態を表します。品詞はどちらも形容詞です。注意点としては、'responsible'(責任がある)と 'responsive'(反応が良い)というそれぞれの肯定的な意味を理解し、それらの否定形が異なるニュアンスを持つことを認識することが重要です。 'un-' は単純な否定、'ir-' は責任の所在に関する否定という違いを意識すると区別しやすくなります。

誤用例

✖ 誤用: The company's irresponsible behavior led to a slight inconvenience for the customers.
✅ 正用: The company's irresponsible behavior led to significant disruption for the customers.

日本語の『少しばかりの不便』を直訳して "slight inconvenience" と表現すると、irresponsible(無責任な)という単語が持つ重大さ・深刻さと釣り合わず、文脈的に不自然になります。 "irresponsible" は、文字通り責任感がない、重大な過失がある、といったニュアンスを含むため、結果として生じる影響も相応に深刻であるべきです。英語では、問題の重大さに応じて、"significant disruption", "major damage", "serious consequences" のように表現を使い分けるのが自然です。 日本人は『相手に配慮した控えめな表現』を好む傾向がありますが、英語では事実を正確に伝えることが重視されるため、不都合の程度を過小評価しないように注意が必要です。

✖ 誤用: It was irresponsible of him to forget his umbrella.
✅ 正用: It was careless of him to forget his umbrella.

傘を忘れるという行為は、日本語では『うっかり』や『不注意』と捉えられがちですが、英語の"irresponsible"は、単なる不注意ではなく、より重大な責任の欠如を意味します。例えば、会社の重要な会議に遅刻したり、子供の世話を放棄したりするような状況で使われます。傘を忘れる程度の行為であれば、"careless(不注意な)" や "thoughtless(配慮のない)" を使うのが適切です。 日本語の『無責任』という言葉は、比較的軽い場面でも使われることがありますが、英語の "irresponsible" はより強い非難のニュアンスを含むため、安易に直訳しないようにしましょう。背景にある責任の重さを考慮して単語を選ぶことが大切です。

✖ 誤用: He is irresponsible, but he is a very nice person.
✅ 正用: Although he can be irresponsible at times, he is a very nice person.

"irresponsible" は非常にネガティブな意味合いを持つ単語なので、"but" で軽くつなぐと、その後の "very nice person" という肯定的な評価が弱まってしまい、全体として不自然な印象を与えます。より適切な表現は、譲歩を表す "Although" や "While" を用いて、"irresponsible" な面があることを認めつつ、全体としては良い人であることを強調する構文です。 日本人は、相手を傷つけないように遠回しな言い方をすることが多いですが、英語では、特にネガティブな情報を伝える際には、論理的な接続詞を使って明確に意図を示すことが重要です。"Irresponsible" という強い言葉を使う場合は、その後のフォローも慎重に行う必要があります。

文化的背景

「Irresponsible(無責任)」という言葉は、個人の行動が社会全体に影響を及ぼすという認識が深まるにつれて、その意味合いを増してきました。特に、社会契約の概念が重視される近代以降、個人の自由と責任のバランスが問われる場面で、この言葉は重みを帯びてきたのです。

歴史的に見ると、「無責任」という言葉は、かつては主に個人の道徳的欠陥を指すものとして用いられていました。しかし、産業革命以降、企業や組織の規模が拡大し、その活動が社会に与える影響が大きくなるにつれて、「無責任」の対象は個人から組織へと拡大しました。例えば、19世紀の小説には、労働者の安全を顧みない工場の経営者や、環境汚染を引き起こす企業の描写が見られます。これらの描写は、「無責任」という言葉が、単なる個人的な過失ではなく、社会的な不正義を指し示す言葉としても使われるようになったことを示しています。

現代社会においては、「無責任」は、環境問題、金融危機、政治的腐敗など、グローバルな規模で影響を及ぼす問題と結びついて語られることが多くなりました。特に、SNSの普及により、個人の発言が瞬時に世界中に拡散されるようになったことで、発言の「無責任さ」が問題視されるケースも増えています。また、ポピュリズムの台頭は、政治家が短期的な利益のために長期的な責任を放棄する「無責任な」政策を推進する傾向を生み出しており、社会の分断を深める要因となっています。

このように、「irresponsible」という言葉は、時代とともにその意味合いを拡大し、個人の道徳的責任から、組織の社会的責任、そしてグローバルな課題に対する責任へと、その射程を広げてきました。この言葉の背後には、社会の複雑化と、それに伴う個人の責任の重要性の増大という、現代社会の根本的な変化が反映されていると言えるでしょう。

試験傾向

英検

準1級・1級の語彙問題で出題される可能性があり、長文読解でも見かけることがあります。

1. **出題形式**: 主に語彙問題(同意語・類義語選択、空所補充)や長文読解。

2. **頻度と級・パート**: 準1級以上で、語彙問題や長文読解パートで比較的頻出。

3. **文脈・例題の特徴**: 社会問題、倫理、環境問題など、やや硬いテーマの文章で使われることが多い。「irresponsible behavior(無責任な行動)」のような形で登場。

4. **学習者への注意点・アドバイス**: 「responsible(責任感のある)」の否定形であることを理解し、接頭辞「ir-」の役割を把握することが重要です。類義語の「negligent(怠慢な)」とのニュアンスの違いを理解しておきましょう。

TOEIC

Part 5, 6, 7で出題される可能性があります。

1. **出題形式**: 主にPart 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解)。

2. **頻度と級・パート**: TOEIC全体で見ると中程度の頻度。Part 5では語彙問題、Part 7では文脈理解。

3. **文脈・例題の特徴**: 企業の不祥事、プロジェクトの遅延、顧客対応の不備など、ビジネス関連の文脈で登場することが多い。「irresponsible management(無責任な経営)」のような形で使われる。

4. **学習者への注意点・アドバイス**: ビジネスシーンでよく使われる単語であることを意識しましょう。文脈から意味を推測する練習が重要です。類義語の「careless(不注意な)」や「reckless(向こう見ずな)」との使い分けを理解しておきましょう。

TOEFL

リーディングセクションで出題される可能性があります。

1. **出題形式**: 主にリーディングセクションの長文読解。

2. **頻度と級・パート**: TOEFL iBTのリーディングセクションで、やや頻度は低め。

3. **文脈・例題の特徴**: 環境問題、社会問題、政治問題など、アカデミックな文脈で使われることが多い。責任の所在や倫理観に関する議論で登場する可能性がある。

4. **学習者への注意点・アドバイス**: フォーマルな文章で使われることを意識しましょう。文脈から意味を推測する練習が重要です。類義語の「unaccountable」など、より形式ばった表現との関連性を理解しておくと良いでしょう。

大学受験

難関大学の長文読解で出題される可能性があります。

1. **出題形式**: 主に長文読解問題。

2. **頻度と級・パート**: 難関大学の入試問題で、長文読解の一部として出題されることがある。単独の語彙問題としての出題は少ない。

3. **文脈・例題の特徴**: 社会問題、環境問題、倫理問題など、論説文や評論文で使われることが多い。筆者の主張を理解するために、文脈から意味を推測する必要がある。

4. **学習者への注意点・アドバイス**: 文脈の中で意味を理解することが重要です。長文読解の練習を通して、単語の意味だけでなく、文章全体の流れを把握する力を養いましょう。派生語である「responsibility」の意味も合わせて覚えておきましょう。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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