intrigued
強勢は「トゥリー」に置かれます。/ɪn/ は弱く、日本語の『イン』よりも口をリラックスさせ、曖昧に発音します。/d/ は有声音なので、喉を震わせるように意識しましょう。語尾の /d/ は、日本語のダ行の子音よりも舌の位置が少し奥になります。意識して発音するとよりネイティブらしく聞こえます。
興味をそそる
好奇心や関心を刺激し、もっと知りたい、理解したいと思わせる。受動態で「~に興味をそそられる」という形でよく使われる。
I was deeply intrigued by the strange old book I found.
私が見つけた奇妙な古い本に、とても深く興味をそそられました。
※ 図書館や古本屋で、偶然手にした本が、想像力をかきたてるような不思議な内容だった情景です。このように「〜によって興味をそそられる」という受動的な感情を表すとき、動詞intrigueは「be intrigued by 〜」の形でよく使われます。
The news report about the ancient city truly intrigued many historians.
その古代都市に関するニュース報道は、多くの歴史家たちの心を本当に惹きつけました。
※ テレビやインターネットで、新しい発見や未解明な事柄が報じられ、専門家や一般の人々の好奇心を刺激する情景です。ここでは「(何かが)〜の興味をそそる」という能動的な意味で使われています。`truly`は「本当に」と強調する言葉です。
His unusual hobby of collecting old maps intrigued his new friends.
彼の古い地図を集めるという珍しい趣味は、新しい友人たちの興味をそそりました。
※ 新しい出会いの場で、相手の個性的な趣味や考え方が、自分の好奇心を刺激する情景です。このように、人の行動や特徴が他者の興味を引く場合にも`intrigue`が使われます。`unusual hobby`は「珍しい趣味」という意味です。
心を奪う
魅力的で、人の注意や関心を強く引きつける様子。人を主語にすることは稀。
He picked up an old book in the library and felt immediately intrigued by its mysterious title.
彼は図書館で古い本を手に取り、その謎めいたタイトルにすぐに心を奪われた。
※ この例文は、図書館で偶然見つけた古い本。その表紙やタイトルから漂う不思議な雰囲気に、思わず引き込まれてしまう瞬間を描いています。「intrigued」は、何か新しい情報や謎に触れて、強い好奇心を抱く時にとてもよく使われます。特に「by」を使って「何に」心が奪われたかを説明します。ここでは `felt intrigued` と過去形になっています。
During the meeting, I was truly intrigued by her innovative proposal for the new project.
会議中、私は彼女の新しいプロジェクトのための革新的な提案に本当に興味をそそられました。
※ 会議室で、同僚が新しい企画について発表している場面を想像してください。その内容が斬新で、あなたの心がぐっと引きつけられる様子です。ビジネスや学術的な場面で、新しいアイデアや計画に「なるほど!」と感心し、もっと詳しく知りたい気持ちになる時にぴったりです。「truly intrigued」のように「truly(本当に)」などの副詞を加えることで、その気持ちの強さを表現できます。「proposal(提案)」は少し難しい単語ですが、ビジネスシーンでよく使われるので、この機会に覚えましょう。
Walking through the old market, she felt intrigued by the colorful spices and unique crafts.
古い市場を歩いていると、彼女は色とりどりのスパイスや独特の工芸品に心を奪われました。
※ 旅先の古い市場。目に飛び込んでくる鮮やかなスパイスの山や、手作りの珍しい品々に、思わず足が止まり、もっと見てみたい!と感じる瞬間です。未知の場所や文化、珍しいものに触れて、好奇心が刺激される時に自然と使える表現です。「by」の後に複数形の名詞を置くことで、様々なものに興味を惹かれる様子が伝わります。「Walking through the old market」は「~を歩いていると」という状況を示す分詞構文です。このように、行動と感情を一緒に伝えることで、より生き生きとした場面を描けます。
コロケーション
何かに興味をそそられる、好奇心を刺激される
※ 最も基本的な形ですが、前置詞によってニュアンスが少し変わります。'intrigued by' は、対象そのものに興味を持つニュアンスが強く、例えば 'I was intrigued by the plot of the novel'(小説の筋に興味をそそられた)のように使います。一方、'intrigued with' は、対象との関わり方や、対象が持つ複雑さに興味を持つニュアンスを含みます。例えば 'I was intrigued with how the magician performed the trick'(マジシャンがどのように手品を行ったのかに興味をそそられた)のように使います。フォーマルな場面でよく使われます。
〜を知って/発見して/調べて興味をそそられる
※ 何か新しい情報や事実を知った際に、好奇心を刺激される状況を表します。'intrigued to learn that...'(〜と知って興味をそそられた…)のように、that節を伴うことも多いです。ビジネスシーンで、調査結果や報告を受けて興味を示す際に使われることもあります。例えば、'We were intrigued to discover a new market opportunity'(新たな市場機会を発見して興味をそそられた)のように使います。
興味津々な沈黙、何かを期待するような静けさ
※ 文字通りには「興味をそそられた沈黙」ですが、単なる無言ではなく、何か面白いことや興味深い展開を期待して、皆が静かに成り行きを見守っているような状況を表します。演劇やプレゼンテーションなど、聴衆が次に何が起こるのかに注目している場面で使われることが多いです。例えば、'An intrigued silence fell over the audience as the magician prepared his next trick'(マジシャンが次の手品を準備する間、聴衆は興味津々な沈黙に包まれた)のように使います。
非常に興味をそそられる、強く好奇心を抱く
※ 'deeply' を加えることで、興味の度合いを強調します。単に興味があるだけでなく、強い好奇心や関心を抱いていることを表したい場合に有効です。文学作品や、学術的な文章でよく見られます。例えば、'The scientist was deeply intrigued by the unusual data'(科学者はその異常なデータに深く興味をそそられた)のように使います。
興味を持ち続ける、関心を持ち続ける
※ 一時的な興味ではなく、長期にわたって関心を持ち続けている状態を表します。研究テーマやプロジェクトなど、時間経過とともに新たな発見があるものに対して使われることが多いです。例えば、'The researcher remained intrigued by the mystery surrounding the ancient artifact'(研究者は古代遺物を取り巻く謎に興味を持ち続けた)のように使います。
興味津々な観察者、成り行きを興味深く見守る人
※ 特定の出来事や状況に直接関与せず、第三者として興味深く観察している人を指します。社会現象や人間関係など、客観的な視点から観察することで新たな発見があるような場合に用いられます。例えば、'As an intrigued observer of the political landscape, he noticed a shift in public opinion'(政治情勢の興味津々な観察者として、彼は世論の変化に気づいた)のように使います。
使用シーン
学術論文やプレゼンテーションで、研究内容や発見に対する興味や関心を表現する際に用いられます。例えば、「この結果は、〜という仮説を支持するものであり、研究者を大いに興味深くさせている(intrigues researchers)」のように、研究の意義や今後の展望を示す文脈で使われます。
ビジネス文書や会議において、提案やアイデアが聞き手や読み手に興味を持ってもらいたい場合に用いられます。例えば、「この新しい戦略は、市場に大きな影響を与え、投資家を魅了する(intrigues investors)可能性がある」のように、プロジェクトの潜在的な魅力をアピールする際に使われます。ただし、日常的なビジネス会話では、より直接的な表現が好まれる傾向があります。
日常会話では、フォーマルな印象を与えるため、あまり頻繁には使われません。しかし、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、興味深い出来事や人物を紹介する際に使われることがあります。例えば、「その未解決事件は、多くの人々を長年魅了し続けている(has intrigued many people for years)」のように、人々の関心を引きつける話題を語る際に用いられます。
関連語
類義語
何かを知りたい、学びたいという一般的な好奇心を表す。日常会話で広く使われ、対象は漠然としていることが多い。 【ニュアンスの違い】"intrigued"は、対象が特に興味深く、心を惹きつけられるニュアンスがある。"curious"よりも受動的な印象が薄く、積極的に探求したい気持ちが強い。 【混同しやすい点】"curious"は、対象が魅力的でなくても使われることがある。例えば、好奇心から他人の私生活を詮索するような場合にも使われるが、"intrigued"は通常、ポジティブな意味合いを持つ。
何かに関心がある、興味を持っているという一般的な状態を表す。対象は比較的広く、ビジネス、趣味、ニュースなど、さまざまな場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"intrigued"は、単に関心があるだけでなく、興味をそそられ、心を奪われるような、より強い感情を表す。"interested"よりも強い好奇心や関心の度合いを示す。 【混同しやすい点】"interested"は受動的な状態を表すことが多いが、"intrigued"はより能動的な探求心や関心を意味する。例えば、"I'm interested in learning Japanese."は日本語を学ぶことに関心があるという一般的な表現だが、"I'm intrigued by the Japanese culture."は日本の文化に強く心を惹かれていることを意味する。
非常に強い興味や魅力を感じ、心を奪われる状態を表す。学術的な話題、芸術作品、自然現象など、知的な探求心を刺激するものに対して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"intrigued"と似ているが、"fascinated"はより強い魅了や感動を表す。対象に対する畏敬の念や、深い理解を求める気持ちが含まれる。 【混同しやすい点】"intrigued"は、対象が完全に理解できなくても興味を持てるが、"fascinated"は、ある程度の理解を伴うことが多い。例えば、複雑な理論に"intrigued"されることはあるが、完全に理解して"fascinated"されるには、より深い知識が必要となる。
- captivated
魅了され、心を奪われる状態を表す。芸術、パフォーマンス、人物など、感覚的な魅力を持つものに対して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"intrigued"は知的な好奇心を含むが、"captivated"はより感情的で、感覚的な魅力を強調する。また、"captivated"は、一時的に注意を奪われるニュアンスも含む。 【混同しやすい点】"captivated"は、必ずしも深い理解や知識を必要としない。例えば、美しい景色や魅力的なパフォーマンスに"captivated"されることがあるが、それが何を意味するのか、なぜ美しいのかを深く理解していなくてもよい。
- engrossed
何かに没頭し、他のことを忘れてしまう状態を表す。読書、仕事、趣味など、集中力を必要とする活動に対して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"intrigued"は興味をそそられる状態を表すが、"engrossed"は興味を持った結果、没頭している状態を表す。"intrigued"はきっかけであり、"engrossed"はその結果である。 【混同しやすい点】"intrigued"は必ずしも行動を伴わないが、"engrossed"は何かに没頭している状態を意味するため、行動を伴うことが多い。例えば、"I was intrigued by the book."は本に興味を持ったことを意味するが、"I was engrossed in the book."は本を読んでいて夢中になっていたことを意味する。
何かに心を奪われ、他のことに注意を払えなくなる状態を表す。心配事、計画、問題など、精神的な負担となるものに対して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"intrigued"は興味をそそられる状態を表すが、"preoccupied"は心配事などで頭がいっぱいになっている状態を表す。"intrigued"はポジティブな感情を伴うことが多いが、"preoccupied"はネガティブな感情を伴うことが多い。 【混同しやすい点】"intrigued"は対象に興味があることを意味するが、"preoccupied"は対象に囚われていることを意味する。例えば、"I was intrigued by the mystery."は謎に興味を持ったことを意味するが、"I was preoccupied with the mystery."は謎が気になって他のことが手につかない状態を意味する。
派生語
『陰謀』という意味の名詞。元々はフランス語由来で、複雑な策略を意味する。動詞『intriguer(当惑させる、興味をそそる)』から派生。現代英語では、興味をそそる策略や魅力的な計画といった意味合いで使われる。ビジネスシーンや政治的な文脈でよく見られる。
- intriguer
『陰謀家』を意味する名詞。動詞『intrigue』に人を表す接尾辞『-er』が付いた形。歴史小説や政治記事などで、策略を弄する人物を指す際に用いられる。日常会話での使用頻度は低い。
現在分詞から派生した形容詞で、『興味深い』『魅力的な』という意味。『intrigued』が状態を表すのに対し、『intriguing』は性質を表す。広告やレビューなどで、対象の持つ魅力的な性質を強調する際に使われる。
反意語
『退屈させる』という意味の動詞。興味をそそる『intrigue』とは対照的に、関心を失わせることを意味する。日常会話で、人や物事が退屈であることを表現する際によく用いられる。
- disinterest
『無関心』という意味の名詞。接頭辞『dis-(否定)』が『interest(興味)』に付いた形。興味がない状態を直接的に表す。ビジネスや学術的な文脈で、客観性や公平性を示す際に用いられることもある。
『無感動』『無気力』という意味の名詞。『intrigued』が強い興味や関心を抱いている状態であるのに対し、『apathy』は感情が麻痺し、何も感じない状態を指す。心理学や社会学の文脈で、個人の精神状態や社会現象を説明する際に用いられる。
語源
「intrigued」は、元々はフランス語の「intriguer」(陰謀を企てる、惑わす)に由来し、さらに遡るとラテン語の「intricare」(複雑にする、混乱させる)から来ています。この「intricare」は、「in-」(中に)と「tricae」(ごたごた、厄介事)が組み合わさったものです。つまり、文字通りには「ごたごたの中に巻き込む」という意味合いがあります。英語の「intrigued」が持つ「興味をそそる、心を奪う」という意味は、人が何か複雑で謎めいたものに引き込まれ、その解明に心を奪われる様子から派生したと考えられます。例えば、複雑なミステリー小説に夢中になるようなイメージです。陰謀や策略といったネガティブな意味合いから、興味をそそられるというポジティブな意味合いへと変化した点が興味深い単語です。
暗記法
「Intrigued」は、単なる好奇心を超えた、心を奪われる感覚。中世の宮廷では、陰謀と策略が日常茶飯事であり、人々は互いの動向に「intrigued」になった。シェイクスピア劇の登場人物が陰謀に魅せられるように、知的な挑戦や危険な魅力への高揚感を伴う。現代では、ミステリーの謎や魅力的な人物の隠された才能に心を奪われる感覚を表す。知的好奇心とロマンティックな憧憬が混ざり合った、奥深い感情なのだ。
混同しやすい単語
『intrigued』と『intricate』は、どちらも『in-』で始まり、音の響きが似ているため混同しやすい。特に、早口で話されると聞き分けが難しい。しかし、『intrigued』は『興味をそそられた』という意味の動詞の過去分詞形または形容詞であるのに対し、『intricate』は『複雑な』という意味の形容詞である。文脈によって意味が大きく異なるため注意が必要。語源的には、どちらもラテン語に由来するが、意味の発展が異なる。
『intrigued』と『intrinsic』は、スペルが似ており、特に『in-』で始まる点が共通しているため、視覚的に混同しやすい。発音も最初の部分が似ている。しかし、『intrigued』が感情を表すのに対し、『intrinsic』は『本質的な』という意味を持つ形容詞である。例えば、『intrinsic value(本質的な価値)』のように使われる。品詞も意味も異なるため、文脈で判断する必要がある。
『intrigued』と『interested』は、どちらも『興味がある』という意味合いを持つため、意味的に混同しやすい。しかし、『intrigued』はより強い興味や好奇心を抱いている状態を表すのに対し、『interested』はより一般的な興味を示す。また、『intrigued』はしばしば、何か謎めいたもの、あるいは複雑なものに対する興味を示すニュアンスを含む。日本語ではどちらも『興味がある』と訳されることが多いが、ニュアンスの違いを意識することが重要。
『intrigued』と『entrenched』は、語尾の『-ed』が共通しているため、スペルミスしやすい。また、どちらも過去分詞形または形容詞として使われることがある。しかし、『intrigued』が興味を示すのに対し、『entrenched』は『(意見などが)深く根付いた』という意味を持つ。例えば、『entrenched beliefs(根強い信念)』のように使われる。意味が全く異なるため、文脈から判断する必要がある。
『intrigued』と『involved』は、どちらも何かに引き込まれるような状態を表すことがあるため、意味的に混同しやすい。しかし、『intrigued』は興味によって引き込まれるのに対し、『involved』は文字通り『巻き込まれる』という意味合いが強い。例えば、『involved in an accident(事故に巻き込まれる)』のように使われる。また、『involved』は『複雑な』という意味も持つため、文脈によって意味が大きく異なる。
『intrigued』と『integrity』は、スペルの一部が似ており、『in-』で始まる点も共通しているため、視覚的に混同しやすい。しかし、『intrigued』が興味を表すのに対し、『integrity』は『誠実さ』や『高潔さ』という意味を持つ名詞である。意味が全く異なるため、文脈から判断する必要がある。特に、ビジネスシーンなどでは、『integrity』は重要なキーワードとなるため、意味を正確に理解しておくことが重要。
誤用例
日本語の『〜ので』に引きずられて、安易に『so』を使ってしまう誤用です。『intrigued』は興味をそそられる、つまり知的好奇心を刺激されるという意味合いが強く、その結果として必ずしも単純な説明を求めるとは限りません。むしろ、複雑な内容に興味を持ったとしても、理解を深めるために別の角度からの説明を求めるというニュアンスが自然です。ここでは、興味を持ったことと、より簡単な説明を求めることが対比的な関係にあるため、『but』を使う方が適切です。日本人は、相手に配慮して遠回しな言い方をすることがありますが、英語では論理的な接続詞を明確にすることで、意図を正確に伝えることが重要です。
『intrigued』は、興味深い、面白いという意味ですが、日本語の『面白い』のように、単純に楽しいという意味合いでは使いません。サスペンスやミステリーにおける『intrigued』は、知的好奇心を刺激され、真相を知りたいという気持ちを表します。そのため、結末を知って『very surprised(非常に驚いた)』という感情が湧くのは自然ですが、『so』で繋げると、因果関係が弱く、やや唐突な印象を与えます。より適切なのは、『however』などの対比を表す接続詞を使うことで、興味深く読み進めたものの、予想外の展開に驚いたというニュアンスを強調することです。日本人は、感情をストレートに表現することを避けがちですが、英語では感情の強さを明確にすることで、相手に共感や理解を促すことができます。
『intrigued』は、イベントや予定に対して使う場合、その内容や背景に興味をそそられている、何か秘密めいたことや予想外の展開がありそうだと感じている、というニュアンスを含みます。単に『楽しみ』という気持ちを表したい場合は、『looking forward to』を使う方が自然です。例えば、パーティーの招待状に『dress code: mysterious』と書かれていたり、誰が来るか秘密にされていたりする場合に『intrigued』を使うのは適切ですが、そうでない場合は不自然です。日本人は、新しいことや未知なことに対して、期待と同時に不安を感じることがありますが、英語では期待感をストレートに表現する方が、ポジティブな印象を与えます。
文化的背景
「Intrigued」は、単なる好奇心を超え、何か秘密めいたもの、複雑な謎、あるいは隠された魅力に対して、心を奪われ、探求心を刺激される状態を表します。この言葉は、知的な刺激と、未知へのロマンティックな憧憬が混ざり合った、特別な感情を宿しているのです。
「Intrigued」が持つニュアンスは、中世ヨーロッパの宮廷文化にそのルーツを辿ることができます。陰謀(intrigue)が渦巻く宮廷では、権力闘争や秘密の恋、裏切りなどが日常茶飯事でした。人々は常に互いの動向を探り合い、言葉の裏に隠された意図を読み解こうとしました。そのような環境下で、「intrigue」という言葉は、策略や陰謀を意味すると同時に、それらに魅せられ、心を奪われる状態をも指すようになったのです。シェイクスピアの戯曲には、陰謀とロマンスが複雑に絡み合った場面が数多く登場しますが、登場人物たちが「intrigued」な状態に陥る様子は、まさに当時の宮廷文化を反映していると言えるでしょう。この言葉は、単なる興味本位ではなく、知的な挑戦や危険な魅力に対する、ある種の高揚感を伴う感情を表しているのです。
現代においても、「intrigued」は、単なる好奇心とは一線を画す、特別な感情を表す言葉として使われています。例えば、ミステリー小説や映画では、主人公が事件の謎に「intrigued」されることで、物語が展開していきます。また、魅力的な人物に出会った際に「intrigued」されるのは、その人物の持つミステリアスな雰囲気や、隠された才能に心を奪われるからでしょう。この言葉は、単に面白いとか興味深いというだけでなく、心を深く揺さぶり、探求心を刺激するような、特別な対象に対して使われるのです。
「Intrigued」という言葉は、知的好奇心とロマンティックな憧憬が織りなす、複雑な感情を表現する、奥深い言葉です。それは、宮廷文化が生み出した、秘密と陰謀に満ちた世界への憧れであり、未知なるものへの探求心を刺激する、特別な感情なのです。この言葉を使うことで、私たちは単なる興味本位ではなく、より深く、感情的に、そして知的に、世界と関わることができるのです。
試験傾向
1. 出題形式: 主に長文読解、語彙問題。
2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 学術的な内容、ニュース記事、ノンフィクションなど多様。人の感情や興味を引く対象について述べられることが多い。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 動詞と形容詞の用法を理解し、類義語(interested, fascinated)とのニュアンスの違いを把握する。
1. 出題形式: 主に長文読解(Part 7)、稀に語彙問題(Part 5)。
2. 頻度と級・パート: 比較的頻出。ビジネス関連の文章で登場しやすい。
3. 文脈・例題の特徴: 新しいプロジェクト、市場調査、顧客の反応など、ビジネス上の興味関心を引く事柄に関して使われる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「be intrigued by」の形で使われることが多い。ビジネスシーンでの類似表現(e.g., interested, curious)との使い分けを理解する。
1. 出題形式: 主にリーディングセクション。
2. 頻度と級・パート: 頻出単語。アカデミックな文章でよく見られる。
3. 文脈・例題の特徴: 歴史、科学、社会学など、学術的なトピックに関する文章で、読者の知的好奇心を刺激するような内容で用いられる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が重要。受動態(be intrigued by)で用いられることが多い。類義語(fascinated, captivated)とのニュアンスの違いも理解しておく。
1. 出題形式: 主に長文読解。
2. 頻度と級・パート: 中堅以上の大学で頻出。難関大学でも出題される可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、文化、歴史など、幅広いテーマの文章で登場。読者の興味を引くような内容が多い。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。類義語との比較、文法的な用法(be intrigued by)の理解も必要。