intriguing
第一音節の /ɪ/ は、日本語の『イ』よりも弱く、曖昧な音です。『ン』は舌先をどこにもつけず、鼻に抜けるように発音しましょう。第二音節の強勢(ˈ)に注意し、『トゥリー』を強く発音します。最後の /ŋ/ は、舌の奥を上げて上あごの奥につけ、鼻から息を抜く音です。日本語の『ング』のように、最後に『グ』を付けないように注意しましょう。
興味深い
人の注意や関心を引きつけ、もっと知りたい、探求したいと思わせるような性質を表す。単に面白いだけでなく、知的刺激や好奇心をくすぐるニュアンスを含む。謎めいた魅力や奥深さを感じさせる対象に対して使われることが多い。
I found an old letter with a strange symbol; it looked very intriguing.
奇妙な記号の付いた古い手紙を見つけました。とても興味をそそられました。
※ 古い手紙や地図、謎めいた物などを見つけた時、「これは何だろう?」「もっと知りたい!」とワクワクする気持ちが伝わる例文です。「intriguing」は、単に「面白い」だけでなく、少し不思議で、もっと深く知りたくなるような魅力がある時に使われます。
My friend told me about his new hobby, which sounded very intriguing.
友人が新しい趣味について話してくれましたが、それがとても面白そうに聞こえました。
※ 誰かの話や新しいアイデアを聞いて、それが「面白そうだな」「詳しく聞いてみたいな」と感じる時にぴったりの表現です。「sound intriguing」は、話を聞いてそう感じた、というニュアンスを伝える際によく使われます。日常会話でも非常によく出てくる形です。
The old castle ruins looked intriguing, making me want to explore them.
その古い城跡はとても興味深く見え、探検したくなりました。
※ 歴史を感じさせる古い建物や場所が、何か物語を秘めているようで「もっと知りたい」「探検したい」という気持ちにさせる時に「intriguing」が使われます。単に「美しい」だけでなく、好奇心を刺激されるような魅力がある場合に最適です。
心をそそる
魅力的に感じられ、何かを試したり、深く関わったりしたいという気持ちにさせる。潜在的な可能性や隠された価値を感じさせる対象に対して用いられる。
The old castle ruins looked intriguing under the moonlight, full of ancient secrets.
月の光の下、古い城の廃墟は、古代の秘密に満ちていて、とても心をそそるように見えた。
※ 夜の静かな城の廃墟で、月の光が神秘的な雰囲気を醸し出している場面です。なぜ心をそそるのかというと、「ancient secrets(古代の秘密)」が隠されているように感じられるからです。「intriguing」は、単に「面白い」だけでなく、「もっと知りたい」「何があるんだろう?」という好奇心を強く掻き立てられるニュアンスがあります。このように、物事の謎めいた魅力や奥深さを表現する際によく使われます。「look intriguing」は「心をそそるように見える」という定番の表現です。
The new professor always had an intriguing smile, making students wonder about his thoughts.
新しい教授はいつも心をそそるような笑顔を浮かべていて、学生たちは彼の考えていることを知りたがった。
※ 大学の教室などで、新しく来た教授が微笑んでいる場面を想像してください。その笑顔は、単に優しいだけでなく、何か意味深な、あるいは深い考えを感じさせるもので、学生たちが「この先生は何を考えているんだろう?」と興味を抱く様子が描かれています。「intriguing smile」のように、人の表情や雰囲気が「興味深い」「何かありそうだ」と感じさせる場合によく使われます。「making students wonder about his thoughts」は、その笑顔が具体的にどのような感情を引き起こしたかを説明しており、より鮮明な情景が浮かびます。
My friend shared an intriguing plan for our summer trip, and everyone wanted to hear more details.
友人が夏の旅行について心をそそるような計画を教えてくれて、みんながもっと詳しい話を聞きたがった。
※ 友人たちが集まって、これからの夏の旅行について話している場面です。誰かが提案した計画が、まだ具体的な内容が分からなくても、聞くだけで「面白そう!」「ワクワクする!」と感じさせるような魅力を秘めていたことが伝わります。「intriguing plan」は、期待感が高まり、もっと詳しく知りたいという気持ちにさせる計画を指します。このように、アイデアや提案が魅力的で、人々の好奇心や関心を引きつける際にも「intriguing」が使われます。「wanted to hear more details」が、その好奇心を具体的に示しています。
コロケーション
興味深い疑問、考えさせられる問い
※ 「intriguing」が名詞「question」を修飾する、非常に一般的なコロケーションです。単に「面白い」だけでなく、知的刺激があり、深く掘り下げて考えたくなるような疑問を指します。ビジネスシーンにおけるプレゼンテーションや、学術的な議論の導入で、聴衆の関心を引くために用いられます。類似表現の "interesting question"よりも、より知的で策略的なニュアンスが含まれます。
魅力的な可能性、期待させる見込み
※ "intriguing"が「可能性」を意味する"possibility"を修飾するパターンです。単なる"possible"よりも、実現すれば非常に魅力的で、人々の心を惹きつけるような可能性を示唆します。例えば、新規事業の提案や、科学研究における画期的な発見の可能性など、ポジティブな状況で使われることが多いです。"a tantalizing possibility"とも言い換えられますが、"tantalizing"は「焦らし」のニュアンスがより強く含まれます。
魅力的な登場人物、興味深い個性
※ 主に文学作品や映画などのフィクションにおいて、読者や観客の関心を強く惹きつける人物を指します。単に「面白い」だけでなく、複雑な内面や過去を持ち、行動原理が容易には理解できないような人物に使われます。"a compelling character"も似た意味ですが、"compelling"は「強制力」のニュアンスがあり、登場人物の行動に読者が否応なく引き込まれるような状況を表します。
何かに興味をそそられる、何かを面白いと感じる
※ "find"(思う、感じる)という動詞と組み合わせて、「~をintriguingだと感じる」という感情や印象を表す構文です。例えば、「I find his behavior intriguing」(彼の行動は興味深いと思う)のように使います。単に"interesting"と言うよりも、より深い興味や関心、あるいは少しばかりの謎めいた印象が含まれます。"consider something intriguing"も同様の意味で使えます。
興味深い組み合わせ、魅力的な混合
※ "blend"(混合、調合)という名詞を修飾し、通常では考えられないような要素が組み合わさって、独特の魅力を生み出している状態を指します。例えば、料理、音楽、芸術など、様々な分野で使用できます。"an unusual blend"と似ていますが、"intriguing blend"は、単に珍しいだけでなく、その組み合わせが予想外の相乗効果を生み出しているニュアンスを含みます。
興味深い提案、魅力的な申し出
※ "proposition"(提案、申し出)という名詞を修飾し、検討に値する、魅力的な提案を意味します。ビジネスシーンでよく使われ、単に"interesting proposal"と言うよりも、より慎重に検討する必要がある、複雑で奥深い提案というニュアンスが含まれます。例えば、新規事業の提携や、投資案件など、重要な意思決定を伴う場合に用いられます。
興味深く複雑な、魅力的に入り組んだ
※ "intriguingly"が形容詞"complex"を修飾するパターンです。単に「複雑」なだけでなく、その複雑さが興味をそそり、解き明かしたくなるような魅力を伴っている状態を表します。例えば、複雑な人間関係、難解なパズル、複雑なシステムなどに対して使われます。"fascinatingly complex"も同様の意味ですが、"fascinatingly"は「魅惑的な」ニュアンスがより強く含まれます。
使用シーン
学術論文や研究発表などで使用されます。例えば、歴史学の研究で「〜という史料は、当時の社会情勢を知る上で非常に興味深い」のように、対象の持つ意義や価値を強調する際に用いられます。また、文学研究においては、「〜の作品は、登場人物の心理描写が非常に興味深い」のように、作品の分析や解釈において使用されます。
ビジネスシーンでは、プレゼンテーションや報告書など、ややフォーマルな場面で使用されます。例えば、「〜市場の動向は、今後の事業戦略を検討する上で興味深い」のように、データや分析結果の重要性を示す際に使われます。日常的な会話よりも、文書や公式な場での使用が中心です。
日常会話ではあまり頻繁には使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなど、少し知的な話題の中で登場することがあります。例えば、「〜という事件の背景には、興味深い人間関係が存在する」のように、出来事や現象の裏にある隠れた要素や魅力について言及する際に用いられます。より平易な表現としては"interesting"が好まれます。
関連語
類義語
一般的な「面白い」という意味で、幅広い対象に使われます。日常会話、ビジネス、学術など、あらゆる場面で使用可能です。 【ニュアンスの違い】"Interesting"は単に興味を引くという事実を述べるのに対し、"intriguing"はより深い興味や好奇心を刺激し、謎めいた魅力があることを示唆します。"Intriguing"の方がフォーマルな響きを持ちます。 【混同しやすい点】"Interesting"は主観的な意見として気軽に使える一方、"intriguing"はより客観的な視点や、何か隠された魅力があることを示唆するため、安易に置き換えると不自然になることがあります。
非常に強い興味や魅力を感じさせるという意味で、人を惹きつけてやまないものに使われます。学術的な発見や、歴史的な出来事、芸術作品などに対して使われることが多いです。 【ニュアンスの違い】"Fascinating"は"intriguing"よりも強い感情を表し、対象に心を奪われている状態を示します。"Intriguing"が謎めいた魅力によって興味を引くのに対し、"fascinating"は対象そのものが持つ魅力によって心を奪います。 【混同しやすい点】"Fascinating"は強い感情を伴うため、些細なことに対して使うと大げさな印象を与えてしまう可能性があります。"Intriguing"の方がより幅広い対象に対して使用できます。
人の注意を引きつけ、関与させるという意味で、プレゼンテーションや記事、ゲームなど、人を引き込むコンテンツに対して使われます。ビジネスや教育の場面でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】"Engaging"は"intriguing"よりも、対象が積極的に関与することを促すニュアンスがあります。"Intriguing"が受動的に興味を引かれるのに対し、"engaging"は能動的に関わりたくなるような魅力があります。 【混同しやすい点】"Engaging"は対象が人に対して働きかけることを意味するため、人以外のもの(例えば風景など)に対して使うと不自然になることがあります。"Intriguing"は人以外のものにも使えます。
- captivating
人の心を捉えて離さない、魅了するという意味で、芸術作品やパフォーマンス、人の魅力などに対して使われます。文学的な表現や、ロマンチックな場面でよく用いられます。 【ニュアンスの違い】"Captivating"は"intriguing"よりも感情的な強さが強く、対象に完全に心を奪われている状態を示します。"Intriguing"が知的な好奇心を刺激するのに対し、"captivating"は感情的な魅力を強調します。 【混同しやすい点】"Captivating"は非常に強い魅力を表すため、日常的なことに対して使うと不自然になることがあります。また、しばしば受け身の形で使われ、「be captivated by」という形で用いられることが多いです。
好奇心をそそる、珍しいという意味で、物事の性質や様子を表す際に使われます。日常会話から学術的な場面まで幅広く使用可能です。 【ニュアンスの違い】"Curious"は単に好奇心を刺激されるという事実を述べるのに対し、"intriguing"はより深く、複雑な理由で興味を引かれることを示唆します。また、"curious"はしばしばネガティブな意味合い(詮索好きなど)を含むことがあります。 【混同しやすい点】"Curious"は主観的な興味を表す一方、"intriguing"は対象そのものが持つ魅力や謎めいた性質を示唆するため、安易に置き換えると不自然になることがあります。"Curious"は人に対しても使えますが、"intriguing"は通常、人以外のものに使われます。
神秘的な、不可解なという意味で、説明のつかない現象や、秘密めいた状況を表す際に使われます。ホラーやミステリーなどのジャンルでよく用いられます。 【ニュアンスの違い】"Mysterious"は"intriguing"よりも謎の深さが強く、理解できない、解明されていないというニュアンスが強いです。"Intriguing"は興味を引かれるものの、解明可能である可能性を示唆するのに対し、"mysterious"は解明が難しい、あるいは不可能であるという印象を与えます。 【混同しやすい点】"Mysterious"は良い意味でも悪い意味でも使われますが、"intriguing"は通常、ポジティブな意味合いで使われます。また、"mysterious"は人に対しても使えますが、"intriguing"は通常、人以外のものに使われます。
派生語
動詞・名詞として『興味をそそる』『陰謀』などの意味を持つ。元々はフランス語由来で、複雑な策略を意味していた。動詞としては相手の好奇心を刺激する行為、名詞としてはそのような策略自体を指す。日常会話からニュース記事まで幅広く使われる。
- intriguer
『陰謀家』『策士』を意味する名詞。『intrigue』に人を表す接尾辞『-er』が付いた形。歴史小説や政治記事などで、裏で策略を巡らせる人物を指す際に用いられる。日常会話での使用頻度は低いが、文学作品や歴史的文脈では重要な語彙。
- intriguingly
『興味深く』『不思議なことに』という意味の副詞。『intriguing』に副詞化の接尾辞『-ly』が付いた形。何かが予想外の方法で魅力的である様子を表す。学術論文やレビュー記事などで、ある現象や作品の特異性を強調する際に使われる。
反意語
接頭辞『un-(否定)』がつき、『面白くない』『興味を引かない』という意味になる。直接的な反対語として、日常会話で頻繁に使われる。『intriguing』が積極的な興味を喚起するのに対し、『uninteresting』は完全に注意をそらすニュアンスを持つ。
『退屈な』という意味。対象がつまらなく、飽き飽きしている状態を表す。intriguing が注意を引きつけるのに対し、boring は注意をそらす。日常会話でよく使われるほか、講義や映画などのレビューでも頻繁に用いられる。
『退屈な』『鈍い』という意味。知的刺激に欠け、活気がない状態を表す。intriguing が知的な好奇心を刺激するのに対し、dull は知的な刺激がない状態を指す。ビジネス文書や学術論文で、市場の停滞や研究の進展の遅さなどを表現する際に用いられる。
語源
「intriguing」は、動詞「intrigue(陰謀を企てる、興味をそそる)」に現在分詞語尾の「-ing」が付いた形です。「intrigue」自体は、フランス語の「intriguer(困惑させる、もてあそぶ)」に由来し、さらにその語源はラテン語の「tricae(ごたごた、もつれ)」に遡ります。「tricae」は、文字通りには「難しさ、困ったこと」といった意味合いで、そこから「陰謀」や「策略」といった意味合いが派生しました。つまり、「intriguing」は、もともと「人を困らせるような、複雑な」といったニュアンスを含みつつ、そこから「興味をそそる、心を引く」という意味へと変化してきたと考えられます。日本語で例えるなら、「謎めいた魅力」や「複雑な面白さ」といった言葉が近いかもしれません。
暗記法
「intriguing」は、心を捉えて離さない謎めいた魅力。シャーロック・ホームズの事件、フィルム・ノワールのファム・ファタール…知的好奇心を刺激し、物語へ没入させる力があります。しかし、それは単なる面白さだけではありません。政治の裏に潜む意図、見えない本心…警戒心や不安感を伴うことも。「intriguing」は、社会のタブーや抑圧された感情を露わにし、変化を促す触媒にもなり得るのです。
混同しやすい単語
『intriguing』と『interesting』は、どちらも『興味深い』という意味を持つため、意味の面で混同しやすい。しかし、ニュアンスが異なり、『intriguing』はより神秘的で、好奇心をそそるような興味深さを表す。発音も似ているため、特にリスニングで注意が必要。日本語ではどちらも『興味深い』と訳されることが多いが、文脈によって使い分ける必要がある。
『intriguing』と『intrinsic』は、どちらも『in-』で始まり、似たような音の並びを含むため、スペルと発音の両面で混同しやすい。『intrinsic』は『本質的な』という意味で、名詞の性質を表す形容詞である点が、『intriguing』(興味深い)とは大きく異なる。文脈をよく見て判断する必要がある。
『extrinsic』は『intriguing』と同様に接頭辞に似た部分があり、語尾の『-ic』も共通しているため、スペルで混同しやすい。『extrinsic』は『外的な』という意味で、『intrinsic(内的な、本質的な)』の対義語として使われることが多い。意味が全く異なるため、文脈から判断する必要がある。
『intriguing』と『teasing』は、どちらも人を惹きつけるようなニュアンスを持つ場合があるため、意味の面で混同される可能性がある。『teasing』は『からかう』という意味が主だが、『じらすような』という意味合いも持ち、それが『intriguing』の『興味をそそる』という意味と重なることがある。しかし、文脈によってはネガティブな意味合いを含むため、注意が必要。
『intricate』は『intriguing』と同様に『in-』で始まり、語尾の『-ate』も似たような音を持つため、スペルと発音の両面で混同しやすい。『intricate』は『複雑な』という意味で、細かい部分まで入り組んでいる様子を表す。意味が全く異なるため、文脈から判断する必要がある。
『entreating』は、発音の最初の部分が『intriguing』と似ており、どちらも動詞の現在分詞形(~ing)であるため、リスニングで混同しやすい。『entreating』は『懇願する』という意味で、誰かに何かを強くお願いする様子を表す。意味が大きく異なるため、文脈をよく理解する必要がある。
誤用例
日本語の『intriguing』にあたる言葉(例:興味深い)を安易に肯定的な意味だけで捉えすぎると、文脈によっては不自然な英語になることがあります。この例では、『intriguing』が強い興味を引き起こし、結果として眠気を催すという流れが不自然です。英語の『intriguing』は、単に『興味深い』だけでなく、『心を奪われるほど面白い』『謎めいていて引き込まれる』といったニュアンスを含みます。そのため、結果として眠れなくなる、時間を忘れてしまうといった文脈の方が自然です。日本語では『面白いから眠くなった』と言える場面もありますが、英語ではより論理的なつながりが求められます。
『Intriguing』は、興味をそそられる、好奇心を刺激されるといった意味合いが強いですが、状況によっては不適切になることがあります。この例では、プロポーズ後の沈黙は、相手を不安にさせたり、困惑させたりする可能性が高いです。したがって、『unsettling(不安にさせる)』や『disconcerting(当惑させる)』といった表現の方が適切です。日本人は、相手の感情を直接的に表現することを避けがちですが、英語では状況に応じてより具体的な感情を表す言葉を選ぶ必要があります。また、プロポーズという重大な局面では、曖昧な表現よりも、相手の感情を考慮した言葉を選ぶことが重要です。
『Intriguing』は、単に『興味深い』だけでなく、その背後に隠された意味や謎を暗示するニュアンスを含みます。そのため、『intriguing』な出来事に対して無関心であるという態度は、英語のネイティブスピーカーにはやや奇妙に感じられることがあります。この例では、CEOの辞任という重大な出来事が『intriguing』であるならば、当然その理由や背景に関心が集まるはずです。したがって、辞任の理由について憶測が飛び交うといった文脈の方が自然です。日本人は、個人的な関心を表明することを控えがちですが、英語では社会的な出来事に対する関心を示すことが、教養のある大人として期待される態度です。
文化的背景
「Intriguing」は、単なる好奇心を超え、人の心を捉えて離さない、謎めいた魅力や興味深さを表す言葉です。それは、解き明かしたいという知的欲求を刺激し、同時に、ある種の危うさや秘密めいた雰囲気を伴うこともあります。この単語は、理性と感情が複雑に絡み合った、人間心理の深淵を覗き込むような感覚を喚起します。
「Intriguing」が持つ、心を惹きつける力は、物語や芸術作品において特に際立ちます。例えば、シャーロック・ホームズのような探偵小説では、読者は「intriguing case(興味深い事件)」に遭遇し、その謎を解き明かそうと、ホームズと共に推理の迷宮へと誘われます。事件そのものが持つ複雑さや、登場人物たちの隠された動機が、読者の知的好奇心を刺激し、物語への没入感を深めます。また、映画の世界では、フィルム・ノワールに登場する「ファム・ファタール(運命の女)」が、その美貌と謎めいた言動で男性たちを翻弄し、「intriguing woman(魅力的な女性)」として描かれることがあります。彼女たちは、破滅へと導く危険な存在でありながら、抗いがたい魅力で観客を惹きつけます。
「Intriguing」は、単に面白いというだけでなく、心をざわつかせるような、ある種の不安感や緊張感を伴うこともあります。例えば、政治の世界では、「intriguing proposal(興味深い提案)」という言葉が、一見すると魅力的だが、裏に何か隠された意図があるのではないかと疑念を抱かせるような状況で使われることがあります。また、人間関係においては、「intriguing person(気になる人)」という言葉が、相手のことが気になって仕方がないけれど、その本心が見えず、警戒心も抱いているという、複雑な感情を表すことがあります。このように、「intriguing」は、対象に対する興味と同時に、警戒心や不安感を抱かせる、両義的なニュアンスを持つ言葉なのです。
さらに、「intriguing」は、社会的な文脈においても、その意味合いを変化させます。例えば、かつてタブーとされていたテーマや、社会的に抑圧されていた感情が、芸術作品や文学作品を通じて表現されるとき、それは「intriguing」なものとして受け入れられることがあります。それは、社会の暗部や人間の心の奥底に潜む欲望を垣間見せるものであり、同時に、社会の価値観や倫理観に問いを投げかけるものでもあります。このように、「intriguing」は、社会の進歩や変化を促す、触媒としての役割を果たすこともあるのです。この言葉は、私たちが現状に満足せず、常に新しい可能性を模索し、未知の世界に足を踏み入れる勇気を与えてくれる、魅力的な響きを持っています。
試験傾向
1. 出題形式: 主に語彙問題(短文穴埋め)。長文読解にも稀に出題。
2. 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも稀に出題。
3. 文脈・例題の特徴: 幅広いトピックで出題されるが、アカデミックな内容や社会問題に関連する文脈が多い。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「興味深い」「好奇心をそそる」という意味を理解し、類義語(interesting, fascinating)とのニュアンスの違いを把握する。形容詞として使われることが多いが、動詞(intrigue)の形も覚えておく。
1. 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)で出題。
2. 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にPart 7でビジネス関連の文章に登場しやすい。
3. 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(新商品、市場調査、顧客の反応など)に関連した文脈で使われることが多い。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「興味深い」「関心を引く」という意味で使われることを理解する。ビジネス文書におけるフォーマルな言い回しとして認識しておく。類義語(appealing, attractive)との使い分けを意識する。
1. 出題形式: リーディングセクションで頻出。
2. 頻度と級・パート: 高頻度で出題される。
3. 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容(科学、歴史、社会学など)の長文読解で、抽象的な概念や論理的な議論を説明する際に使われることが多い。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から正確な意味を把握する必要がある。「興味深い」だけでなく、「複雑で理解するのが難しいが、興味をそそられる」というニュアンスを含む場合もある。類義語(engaging, stimulating)との違いを理解する。
1. 出題形式: 長文読解問題で頻出。文脈理解を問う問題や、同意語選択問題で出題されることがある。
2. 頻度と級・パート: 難関大学の入試で頻出。標準的な大学でも出題される可能性はある。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、文化、歴史など、幅広いテーマの文章で使われる。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「興味深い」「好奇心をそそる」という意味を理解し、文脈に応じて適切な意味を判断する。類義語(interesting, fascinating)とのニュアンスの違いを把握する。また、動詞(intrigue)の形も覚えておく。