英単語学習ラボ

horror

/ˈhɔːrər/(ホーゥラァ)

最初の音節に強勢があります。/ɔː/ は日本語の『オー』よりも口を大きく開け、喉の奥から出すイメージです。語尾の /ər/ は曖昧母音で、舌を丸めて喉の奥に引くように発音します。日本語の『ラー』とは異なり、舌先はどこにも触れません。巻き舌にする必要はありません。

名詞

恐怖

強い不安や嫌悪感を引き起こす感情。事件、事故、超自然的な現象など、身の安全や精神を脅かすものに対して抱く感情を指す。ホラー映画や小説など、特定のジャンル名としても使われる。

She felt a chill of horror when the lights suddenly went out.

電気が突然消えた時、彼女はぞっとするような恐怖を感じました。

この例文は、予期せぬ出来事が引き起こす「恐怖」の感情を描写しています。暗闇の中で電気が消えるという、多くの人が共感できる状況です。「a chill of horror」は「背筋が凍るような恐怖」というニュアンスで、身体的な感覚を伴う強い恐怖を表す典型的な表現です。

He screamed in horror when a giant spider appeared on the wall.

壁に巨大なクモが現れた時、彼は恐怖で叫びました。

ここでは、何か恐ろしいものを見た時の、反射的な行動としての「恐怖」が描かれています。「scream in horror」は「恐怖で叫ぶ」という意味で、この『in horror』という形は、感情が行動の原因となっていることを示す非常によく使われる表現です。映画や物語でも頻繁に耳にするでしょう。

The news of the disaster filled everyone with horror.

その災害のニュースは、皆を恐怖に陥れました。

この例文は、悲惨な出来事が人々に与える「恐怖」の影響を示しています。「fill someone with horror」は、「誰かを恐怖で満たす」「誰かを恐怖に陥れる」という意味で、ある出来事や情報が、聞き手や読者に強い恐怖の感情を引き起こす様子を表現する際に使われます。ニュースなどでよく耳にする自然なフレーズです。

名詞

戦慄

身の毛もよだつような、強い恐怖感。身体的な反応(震え、鳥肌など)を伴うことが多い。

She felt a sudden horror when she heard a strange noise in the dark house.

彼女は暗い家の中で奇妙な音を聞いた時、突然の戦慄を感じた。

この例文は、予期せぬ出来事によって「ぞっとするような恐怖」を感じる典型的な状況を描写しています。「feel horror」で「戦慄を感じる」という感情の動きを自然に表現できます。暗闇の中での音は、まさに心臓が飛び跳ねるような戦慄を呼び起こすでしょう。

He watched the news with horror as the terrible details were shown.

彼は恐ろしい詳細が映し出されるニュースを、戦慄しながら見ていた。

「with horror」は「戦慄しながら」「恐怖にかられて」といった意味で、行動と共にその感情を表す際によく使われます。ここでは、悲惨な情報に接したときの強い嫌悪感や衝撃を示しています。ニュースを見て胸が締め付けられるような感覚を表現するのにぴったりです。

The old movie was full of horror, making me jump many times.

その古い映画は戦慄に満ちていて、私は何度も飛び上がった。

「full of horror」は「恐怖に満ちている」という意味で、物語や作品の内容が強い恐怖を伴うことを表現します。特にホラー映画や小説など、意図的に恐怖を呼び起こすジャンルについて話す際によく使われる表現です。思わず体がビクッと反応するような場面が目に浮かびますね。

形容詞

恐ろしい

非常に不快で、不安や恐怖を感じさせる様子。外見、状況、出来事など、様々なものに対して使用できる。

The horror movie was too scary for me to watch alone.

そのホラー映画は、私一人で見るにはあまりにも恐ろしかった。

「horror movie」は「ホラー映画」という意味で、恐怖を感じさせる映画のジャンルを指します。ここでは、映画が非常に怖くて、一人では見続けられなかったという状況が伝わります。「too ~ to ...」は「~すぎて…できない」という、よく使う表現です。

Walking through the dark forest felt like a horror scene.

暗い森の中を歩くのは、まるで恐ろしい場面にいるようだった。

「horror scene」は「恐ろしい場面」という意味で、映画や物語に出てくるような、非常に怖い状況や光景を表します。この例文では、暗く不気味な森の雰囲気が、まさにそんな恐怖の場面のように感じられた様子が鮮明に描かれています。

The situation at the hospital was a real horror show.

病院の状況は本当にひどいものだった。(まさに恐ろしい光景だった)

「a horror show」は「見るに耐えないほどひどい状況」や「恐ろしい光景」を表す、口語的な表現です。期待外れだったり、混乱していて見ていられないほどひどかったりする場合に使われます。ここでは、病院の状況が非常に悪く、混乱している様子が伝わります。

コロケーション

a scene of horror

恐怖の光景、惨状

視覚的に強烈な恐怖体験を表す際に使われます。単に怖いというだけでなく、目を覆いたくなるような悲惨さ、残虐さが伴う状況を指します。ニュース記事や小説などで、事件や事故、戦争などの状況を描写する際によく用いられます。 'scene' は『場面』という意味ですが、『光景』として、まるで映画のワンシーンのように、ある特定の場所で起こった出来事を切り取って表現するニュアンスがあります。

in horror

恐怖にかられて、ぞっとして

ある出来事や光景に対する感情的な反応を表す句です。前置詞 'in' は『〜の状態』を示し、その後に感情を表す名詞を置くことで、その感情に支配されている状態を表します。例えば、'in shock' (ショックを受けて)、'in tears' (涙ながらに) などと同様の構造です。動作を表す動詞と組み合わせて、'stare in horror' (恐怖で凝視する)、'scream in horror' (恐怖で叫ぶ) のように使われます。口語、文語どちらでも使用可能です。

horror film/movie

ホラー映画

映画のジャンルを指す最も一般的な表現です。'film' と 'movie' はほぼ同義ですが、'film' はより芸術的な作品を指すニュアンスが含まれることがあります。ただし、ホラー映画の場合、この区別はあまり意識されません。派生表現として、'horror genre' (ホラーというジャンル)、'horror fan' (ホラー映画ファン) などがあります。単に怖いだけでなく、スリルやサスペンスを楽しむ要素を含む作品を指します。

horror story

怖い話、怪談

'story' は物語全般を指しますが、特に口頭で語られる短い話を指すことが多いです。キャンプファイヤーで語られるような怪談や、友人から聞いた怖い体験談などを指します。'ghost story' (幽霊の話) と似ていますが、'horror story' は必ずしも超自然的な要素を含まない場合もあります。例えば、身の毛もよだつような犯罪事件の話なども 'horror story' と呼ばれることがあります。

horror vacui

空間恐怖症、空白恐怖症

ラテン語由来の表現で、特に美術やデザインの分野で用いられます。画面や空間を空白にすることを極端に嫌い、細部まで埋め尽くそうとする傾向を指します。装飾過多なデザインや、情報過多なウェブサイトなどに対して使われることがあります。心理学的な概念としても用いられ、空白や沈黙を極度に恐れる心理状態を表すこともあります。専門的な文脈で使用されることが多い表現です。

with horror

恐怖とともに、おぞけをふるって

何かを見て、聞いて、あるいは考えて恐怖を感じる様子を表します。'with' は『〜を伴って』という意味で、恐怖が何かの行為や感情に付随していることを示します。例えば、'He watched with horror as the building collapsed.' (彼は建物が崩壊するのを恐怖とともに見守った。) のように使われます。 'in horror' が感情の状態を表すのに対し、'with horror' は感情を伴う行為や経験を表す点が異なります。

childhood horrors

子供の頃の恐ろしい経験、トラウマ

子供の頃に体験した、心に深く刻まれた恐ろしい出来事を指します。必ずしも幽霊や怪物といった非現実的なものではなく、虐待やいじめ、事故など、現実的な出来事がトラウマとなっている場合にも使われます。心理学や精神医学の文脈で、過去のトラウマが現在の行動や心理状態に与える影響を議論する際によく用いられます。'childhood' は過去の特定の時期を限定することで、より個人的で感情的なニュアンスを強めます。

使用シーン

アカデミック

学術論文や書籍で、心理学、文学、社会学などの分野において、「恐怖」や「戦慄」といった感情やテーマを分析・考察する際に使用されます。例えば、文学作品におけるゴシック・ホラーの要素を分析する論文や、社会現象としてのホラー映画の影響を研究する際に、『The horror genre explores...(ホラーというジャンルは〜を探求する)』のように使われます。

ビジネス

ビジネスシーンでは、直接的な「恐怖」という意味よりも、リスクや問題点を強調する際に比喩的に用いられることがあります。例えば、プロジェクトの遅延や顧客からのクレーム増加など、企業にとって好ましくない状況を説明する際に、『The potential horror of a data breach...(データ漏洩の潜在的な恐怖は…)』のように、注意喚起や危機感を煽る目的で使用されることがあります。ただし、感情的な表現は避け、客観的な事実に基づいて使用されることが求められます。

日常会話

日常会話では、映画や小説などのエンターテイメント作品について話す際に使われることが多いです。例えば、『I watched a horror movie last night.(昨夜ホラー映画を見た)』のように、ジャンルを説明する際に使用したり、『It was a horror show!(ひどい状況だった!)』のように、非常に不快な経験や状況を強調する際に、やや誇張した表現として用いられることがあります。ただし、深刻な場面やフォーマルな場では避けるべき表現です。

関連語

類義語

  • 極度の恐怖、戦慄。具体的な危険が迫っている時に感じる、強烈で圧倒的な恐怖感を表す。ニュースやノンフィクション、サスペンス小説などで使われる。 【ニュアンスの違い】"horror"よりもさらに強烈で、差し迫った危険や暴力的な状況に伴う恐怖を表すことが多い。主観的な感情よりも、客観的な状況から生じる恐怖に焦点があたる。 【混同しやすい点】"horror"は漠然とした嫌悪感や不快感を含むことがあるが、"terror"はより直接的な脅威に対する強い恐怖感に限定される。また、"terror"は政治的な文脈で「テロ」という意味でも使われる。

  • 将来起こるかもしれないことに対する強い不安や恐れ。悪いことが起こるかもしれないという予感に伴う感情。日常会話や文学作品で、心理的な描写に用いられる。 【ニュアンスの違い】"horror"が既に起こったことや目の前で起こっていることに対する感情であるのに対し、"dread"は未来に対する予期的な感情である。持続的な不安感や憂鬱さを伴うことが多い。 【混同しやすい点】"horror"は具体的な対象や出来事に対する嫌悪感を含むが、"dread"はより漠然とした不安感である。また、"dread"は名詞としても動詞としても使われる。

  • 一般的な恐怖、不安。特定の対象や状況に対する恐れを表す。日常会話から学術的な文脈まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"horror"よりも感情の強度が弱く、より一般的な恐怖感を表す。また、"fear"は具体的な理由がある場合にも、漠然とした不安にも使える。 【混同しやすい点】"horror"は強い嫌悪感や衝撃を伴うことが多いが、"fear"はより穏やかな恐怖感を表す。また、"fear"は動詞としても名詞としても使われるが、"horror"は主に名詞として使われる。

  • 突然の危険に対する警告、またはそれによって引き起こされる不安や恐怖。警報や緊急事態に関する文脈でよく使われる。ニュース記事や防災に関する情報で頻繁に見られる。 【ニュアンスの違い】"horror"が個人的な感情であるのに対し、"alarm"は外部からの刺激に対する反応としての恐怖感である。また、"alarm"は警告を発する行為自体も指す。 【混同しやすい点】"horror"は内面的な感情であるのに対し、"alarm"は外部の状況に対する反応である。また、"alarm"は可算名詞として「警報機」という意味でも使われる。

  • 突然の強い恐怖や不安によって引き起こされる混乱した状態。緊急事態や災害時など、集団心理が働く状況でよく使われる。ニュースやドキュメンタリーなどで使われる。 【ニュアンスの違い】"horror"が個人的な感情であるのに対し、"panic"は集団的な行動を伴うことが多い。また、"panic"は制御を失った状態を表す。 【混同しやすい点】"horror"は特定の対象に対する嫌悪感を含むことがあるが、"panic"は状況に対する圧倒的な恐怖感である。また、"panic"は動詞としても名詞としても使われる。

  • 畏敬の念、驚嘆。畏怖の念と尊敬の念が混ざった感情を表す。自然の壮大さや芸術作品の美しさに対する感情として使われる。文学作品や芸術評論などで用いられる。 【ニュアンスの違い】"horror"が否定的な感情であるのに対し、"awe"は肯定的な感情である。ただし、"awe"は圧倒的な力や存在に対する畏怖の念を含むため、恐怖に近い感情を含む場合もある。 【混同しやすい点】"horror"は嫌悪感や不快感を伴うが、"awe"は尊敬や感動を伴う。文脈によっては、"awe"が恐怖に近い感情を表すこともある点に注意が必要。

派生語

  • 『恐怖でぞっとさせる』という意味の動詞。『horror』に動詞化の接尾辞(この場合は語尾変化)が付いた形。受動態で『~は恐怖を感じた』のように使われることが多い。例えば、『彼はその光景にひどく恐怖した (He was horrified by the sight.)』。日常会話よりも、ややフォーマルな場面や文学作品で使われる傾向がある。

  • horrific

    『ぞっとするような』、『恐ろしい』という意味の形容詞。『horror』に形容詞化の接尾辞『-ific』が付いた形。出来事や状況の性質を強調する際に用いられる。『horrible』よりも強い感情を表す。ニュース記事や物語で、事件や事故の悲惨さを描写する際などに使われる。『horrific accident(恐ろしい事故)』のように。

  • horrendous

    『ひどく恐ろしい』、『ものすごい』という意味の形容詞。『horror』と語源的な直接のつながりはないものの、意味が強く関連し、感情的な強度を増す類似の用法を持つ。ラテン語の『horrere(身の毛がよだつ)』に由来。日常会話でも使われるが、特にネガティブな状況を強調する際に用いられる。『horrendous traffic(ひどい交通渋滞)』のように。

反意語

  • 『大きな喜び』、『歓喜』という意味の名詞。恐怖とは対照的に、強い肯定的な感情を表す。日常会話から文学作品まで幅広く使われ、喜びや満足感を表現する際に用いられる。例えば、『彼女はその知らせに大喜びした (She took great delight in the news.)』。

  • 『喜び』、『歓喜』という意味の名詞。恐怖とは対極にある感情で、幸福感や満足感を表現する。日常的な場面から、文学作品や宗教的な文脈まで広く用いられる。『joy』は一般的に持続的な幸福感を指し、『horror』が一時的な強い恐怖感を指すのとは対照的である。

  • 『喜び』、『楽しみ』という意味の名詞。恐怖とは反対に、心地よさや満足感を表す。日常会話やビジネスシーンでも使われ、快楽や満足感を表す際に用いられる。例えば、『仕事のプレッシャーから解放されることは大きな喜びだ (It's a pleasure to be free from the pressures of work.)』。

語源

"horror"は、ラテン語の"horrere"(身の毛がよだつ、震える)に由来します。これは、恐怖や畏怖を感じたときに体が自然に反応する様子、つまり鳥肌が立つような感覚を表しています。"horrere"はさらに、「剛毛が逆立つ」という意味合いも持ち、恐怖によって文字通り毛が逆立つ様子を連想させます。日本語で例えるなら、「総毛立つ」という表現が近いかもしれません。この原義から、"horror"は恐怖を引き起こすもの、つまり「恐ろしいもの」という意味へと発展しました。接頭辞や接尾辞は特に付いていませんが、語源を理解することで、恐怖体験が身体的な反応と深く結びついていることが感じられ、単語の持つニュアンスをより深く理解できるでしょう。

暗記法

「horror」は個人的感情に留まらず、社会の不安を映す鏡。中世ペストは死への恐怖を宗教へ、魔女狩りは社会秩序への脅威を象徴。ゴシック小説は古城で心理的葛藤を、フランケンシュタインは科学への倫理的問いを表現。現代ホラーは社会の病巣をえぐり出す。人種差別や環境破壊をテーマにした作品は、不快感を通して社会変革を促し、未来への警鐘を鳴らす。恐怖は社会課題を浮き彫りにする力を持つ。

混同しやすい単語

『horror』と『error』は、どちらもカタカナで表現すると『エラー』に近い発音になるため、特に発音に自信がない学習者は混同しやすい。スペルも似ている。しかし、意味は大きく異なり、『error』は『誤り』や『間違い』を意味する名詞。horror は『恐怖』を意味する。error の語源はラテン語の『errare』(さまよう)であり、道に迷うイメージから『誤り』の意味に繋がった。発音記号を意識して区別することが重要。

horrid

『horror』と『horrid』は、スペルが似ており、意味も関連しているため混同しやすい。『horrid』は形容詞で、『ぞっとするような』『不快な』という意味を持つ。horror が名詞であるのに対し、horrid は形容詞である点が大きな違い。また、horrid は horror ほど強い恐怖感を表さない場合もある。語源的にはどちらもラテン語の『horrere』(身震いする)に由来するが、品詞の違いに注意。

whore

『horror』と『whore』は、特にカタカナ英語に慣れた日本人にとって、発音が似ているように聞こえる可能性がある。スペルも一部が共通しているため、視覚的にも混同しやすい。しかし、『whore』は非常に強い侮蔑を含む言葉であり、使う場面には細心の注意が必要。意味は『売春婦』。horror とは全く異なる意味を持つため、発音とスペルを正確に区別することが不可欠。

『horror』と『hoard』は、最初の音が同じで、スペルも一部が似ているため、特に音声学習があまり進んでいない学習者は混同しやすい。『hoard』は『ため込む』『蓄える』という意味の動詞、または『貯蔵』『隠し場所』という意味の名詞。恐怖とは関連がない。発音記号を意識して、語尾の子音の音の違いを明確にすることが重要。

『horror』と『hero』は、スペルが似ており、特に母音の並び順が反転している点が混乱を招きやすい。また、どちらもよく知られた単語であるため、無意識のうちに混同してしまうことも考えられる。『hero』は『英雄』を意味する名詞であり、意味は全く異なる。hero の語源はギリシャ語の『hērōs』(英雄)であり、勇敢な行為者を指す。スペルを注意深く確認し、意味の違いを明確に認識することが重要。

『horror』と『humor』は、語尾の 'or' が共通しているため、スペルを誤って記憶している場合に混同しやすい。また、どちらも抽象的な概念を表す名詞であるため、意味の面でも誤って関連付けてしまう可能性がある。『humor』は『ユーモア』『おかしさ』という意味。語源はラテン語の『humor』(体液)であり、中世の医学で体液のバランスが性格に影響すると考えられていたことに由来する。恐怖とは対照的な感情を表す単語であることを意識する。

誤用例

✖ 誤用: I felt horror when I saw the price of the antique.
✅ 正用: I was appalled at the price of the antique.

日本語の『ぞっとした』『 ужаснулся』に引きずられて、高額な値段を見て嫌悪感を抱いた状況で "horror" を使いがちですが、"horror" は通常、身の毛もよだつような恐怖体験に対して使われます。ここでは、予想外の値段に驚き、不快感を覚えたというニュアンスなので、"appalled" の方が適切です。"horror" は、例えばホラー映画を見て感じたり、凄惨な事故現場を目撃したときに感じる感情です。日本人が日常的な不快感を表現する際に "horror" を使うのは、感情のスケールが大きすぎ、不自然に聞こえます。日本語の『マジかよ…』に近い感情を伝えたい場合は、"I was shocked" や "I was taken aback" などがより適切でしょう。

✖ 誤用: The horror of the situation is that we have no control.
✅ 正用: The terrible thing about the situation is that we have no control.

"horror" は名詞として、具体的な恐怖体験や事件そのものを指すことが多いです。抽象的な状況の『ひどさ』や『最悪さ』を表現したい場合、"terrible" や "awful" の方が自然です。日本人は、状況の深刻さを強調するために、つい強い言葉を選びがちですが、英語では感情の強度と表現の適切さをバランス良く考慮する必要があります。"horror" は、例えば戦争の悲惨さや、人道的な危機などを表現する際に用いられる言葉です。日常的な不都合や問題点を指すには、大げさな印象を与えます。

✖ 誤用: I have a horror of spiders.
✅ 正用: I have a phobia of spiders.

"horror" は、漠然とした嫌悪感や不快感を表すこともできますが、特定の対象に対する強い恐怖症を指す場合は、"phobia" を使う方が適切です。日本人は、"horror" を『嫌い』という感情の延長線上で捉えがちですが、"phobia" は、日常生活に支障をきたすほどの病的な恐怖心を意味します。例えば、クモを見ただけでパニックになったり、クモの絵を見ただけで動悸が激しくなるような状態を指します。単に『クモが嫌い』という場合は、"I dislike spiders" や "I'm not a fan of spiders" などがより自然な表現です。

文化的背景

「horror(恐怖)」は、単なる個人的な感情を超え、社会や文化が抱える不安や抑圧を映し出す鏡として機能してきました。それは時に、不可解な力への畏怖、社会規範からの逸脱への嫌悪、そして自己喪失の危機感として表現され、物語や芸術を通して人々の心に深く刻まれてきたのです。

恐怖という感情が文化的な意味を持つようになった背景には、歴史的な出来事や社会構造が深く関わっています。例えば、中世ヨーロッパにおけるペストの流行は、人々に死への恐怖を根付かせ、それが宗教的な終末思想や悪魔崇拝といった形で表現されました。また、魔女狩りは、社会の秩序を乱す者への恐怖が、特定の個人や集団に向けられた悲劇的な例と言えるでしょう。これらの出来事は、「horror」という言葉が単なる個人的な感情を超え、社会全体の不安や抑圧を象徴するようになった過程を示しています。

文学や映画における「horror」の表現は、時代とともに変化してきました。19世紀のゴシック小説では、古城や廃墟といった舞台設定が、主人公の心理的な葛藤や抑圧された欲望を象徴的に表現しました。20世紀に入ると、フランケンシュタインやドラキュラといったモンスターが登場し、科学技術の進歩に対する倫理的な問いや、異質なものへの恐怖を描き出しました。現代のホラー映画では、スプラッター描写や心理的な恐怖演出が多用され、人間の心の闇や社会の病巣をえぐり出すような作品が増えています。これらの作品は、「horror」を通じて、社会の不安やタブーを可視化し、人々に問題意識を喚起する役割を果たしていると言えるでしょう。

「horror」は、単なる娯楽として消費されるだけでなく、社会的なメッセージを伝える手段としても機能します。例えば、人種差別や貧困といった社会問題をテーマにしたホラー作品は、観客に不快感や嫌悪感を抱かせながらも、問題の深刻さを認識させ、社会変革への意識を高める効果があります。また、環境破壊や科学技術の暴走といったテーマを扱った作品は、人類の未来に対する警鐘を鳴らし、持続可能な社会の実現に向けての議論を促します。「horror」は、人間の心の奥底にある恐怖や不安を刺激することで、社会の課題を浮き彫りにし、より良い未来を築くためのきっかけを与えてくれるのです。

試験傾向

英検

準1級・1級の長文読解や語彙問題で出題される可能性があります。1級では、より抽象的な文脈で使われることが多く、horrorに関連する動詞(horrifyなど)や形容詞(horrificなど)の知識も問われます。ライティングで感情を表現する際に使用できると高評価につながります。

TOEIC

TOEIC L&R TESTでは、Part 7(長文読解)で稀に出題されることがあります。ただし、ビジネスシーンで直接的に「horror」を扱う状況は少ないため、比喩的な表現や、ネガティブな状況を表す文脈で登場する可能性があります。Part 5(短文穴埋め問題)で、語彙知識が問われる可能性もわずかにあります。

TOEFL

TOEFL iBTのリーディングセクションで、歴史、社会問題、心理学などのアカデミックな文章で使われることがあります。語源(ラテン語horrere)を知っておくと、関連語彙の理解に役立ちます。ライティングセクションでは、感情や意見を述べる際に使用できます。

大学受験

大学受験の長文読解問題で、やや難易度の高い語彙として出題されることがあります。文脈から意味を推測する力が必要です。また、horror film(ホラー映画)のような複合語の知識も役立ちます。記述問題で感情や状況を説明する際に、類義語(terror, fearなど)との使い分けができるようにしておきましょう。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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