exclude
第2音節にアクセントがあります。最初の 'i' は、日本語の『イ』よりも口を少し開いた短母音 /ɪ/ です。 'clu' の部分は、日本語の『クル』よりも唇を丸めて突き出すように発音する /uː/ の長音です。'd' は有声子音なので、しっかりと発音しましょう。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
締め出す
ある集団や場所から意図的に排除する。仲間はずれにするニュアンスを含む。参加資格がない場合や、好ましくない人物を拒否する場合に使う。
The other kids decided to exclude him from their game, and he felt very sad.
他の子たちは彼を自分たちの遊びから締め出すことに決め、彼はとても悲しく感じました。
※ 広場で楽しそうに遊ぶ子供たちの輪に入れず、一人ぼっちで肩を落としている子が目に浮かびませんか?この例文は、「exclude」が人間関係において、誰かをグループや活動から意図的に「仲間外れにする」「参加させない」という、感情を伴う場面で使われる典型的な例です。特に、子供たちの間で起きる「仲間はずれ」の状況を鮮やかに描写しています。
Only authorized staff can enter this room, so we must exclude visitors.
許可されたスタッフだけがこの部屋に入れますので、訪問者は締め出さなければなりません。
※ 「関係者以外立ち入り禁止」のドアの前に立ち、部外者が中に入ろうとするのを制止するような場面を想像してみてください。この例文は、特定の場所やグループから「物理的に」「規則によって」人を締め出す、あるいはアクセスを制限するという、ややフォーマルな状況で「exclude」が使われることを示しています。ビジネスや施設管理の文脈で非常によく見られます。
We need to exclude all broken items from the list before we ship them.
発送する前に、壊れている品物をすべてリストから除外する必要があります。
※ 出荷前の商品を一つ一つ確認し、破損しているものを見つけてはリストからチェックを外していく作業の様子が目に浮かびます。この例文は、「exclude」が、ある集合やリストの中から特定の条件を満たさないもの、あるいは不要なものを「取り除く」「除外する」という、より客観的で論理的な文脈で使われる例です。データ処理、選別、条件設定など、実務や学術的な場面で頻繁に使われます。
考慮しない
計算や議論などから、特定の要素や可能性を意図的に除外する。重要でない、または関連がないと判断した場合に使う。
We decided to exclude his old idea from our new project plan because it was not practical.
私たちの新しい企画案からは、彼の古いアイデアは考慮しないことにしました。現実的ではなかったからです。
※ 会社やチームで新しい計画を立てている場面を想像してください。多くのアイデアの中から、ある特定のアイデアが「現実的ではない」「今の状況に合わない」と判断され、検討の対象から外される(=考慮しない)決定がされた状況です。「exclude」は、何かを「選択肢から外す」「対象外とする」という判断や決定を表す際によく使われます。
When I choose a new smartphone, I always exclude models that are too big for my small hand.
新しいスマートフォンを選ぶとき、私はいつも手が小さいので、大きすぎるモデルは考慮しないようにしています。
※ これは、個人的な選択や好みに基づいて、特定の選択肢を意図的に避ける(=考慮しない)場面です。例えば、お店でスマートフォンを眺めている時に「これは私には大きすぎるから候補から外そう」と判断するような状況です。自分の都合や目的のために「特定のものを選択肢に入れない」「考慮の対象外とする」という意思決定を表す際に自然に使えます。
Please exclude the shipping cost from the total price, as the customer will pay for it separately.
お客様が送料を別途支払うので、合計金額から送料は考慮しないでください。
※ ビジネスや会計の場面で、特定の費用や項目を計算や見積もりの対象から外す(=考慮しない)よう指示する状況です。例えば、請求書を作成する際に、ある項目を「含めないで」と指示するようなイメージです。「exclude」は、ある範囲や集計から何かを「除外する」「含めない」という意味合いで非常によく使われます。
除外する
リスト、グループ、カテゴリーから何かを取り除く、または含めない。意図的に取り除くニュアンスがある。
They decided to exclude him from their game, so he felt a little sad.
彼らは彼をゲームから除外することに決めたので、彼は少し悲しそうでした。
※ 子供たちが遊んでいる中で、誰かが仲間外れにされ、その子が悲しい気持ちになっている場面です。`exclude` は「グループや活動から人を除外する」という、感情を伴う状況でよく使われます。`exclude A from B` の形で「AをBから除外する」と覚えると良いでしょう。
She asked the chef to exclude nuts from her cake because of her allergy.
彼女はアレルギーがあったので、シェフにケーキからナッツを除外するよう頼みました。
※ レストランで、アレルギーを持つ人が自分の食べるものから特定の食材を取り除いてもらうようお願いしている場面です。`exclude` は「食べ物やリストなどから特定の要素を取り除く」という、実用的な文脈で使われる典型例です。ここでも `exclude A from B` の形が使われていますね。「~を含めないでほしい」という丁寧な依頼の際にも使えます。
The new rule will exclude anyone under 18 from joining the club.
新しい規則によって、18歳未満の人は誰でもクラブに入会できなくなります。
※ 新しい規則が発表され、その規則によって特定の年齢層の人々がクラブのメンバーシップから外される状況です。`exclude` は「規則や条件によって特定の対象を資格や範囲から外す」という、公式な文脈でもよく使われます。`exclude` は未来形(will)とも非常によく使われ、新しい方針や決定を伝える際にも便利です。「~させない」「~を対象外にする」という意味合いで使われます。
コロケーション
検討対象から除外する
※ ある選択肢や候補を、評価や選考のプロセスから意図的に外すことを意味します。ビジネスや政治の文脈で頻繁に使われ、例えば『予算案から特定のプロジェクトを除外する』のように使われます。文法的には 'exclude [something] from [something]' という形で、from は『〜から』という分離・除外のニュアンスを表します。より口語的な表現としては 'rule out' がありますが、'exclude' はよりフォーマルで客観的な印象を与えます。
可能性を排除する
※ ある事柄が起こる可能性を完全に否定することを意味します。科学的な議論や法的な文脈でよく用いられ、『証拠は、彼が犯人である可能性を排除している』のように使われます。 'eliminate the possibility' とほぼ同義ですが、'exclude' は『論理的な考察の結果、ありえないと判断する』というニュアンスが強くなります。一方、'eliminate' はより物理的な排除や、根絶といった意味合いを含みます。
相互に排他的な
※ 二つ以上の事柄が同時に成立しない、一方があるともう一方はありえないという関係を表します。論理学や数学、統計学などでよく使われる表現で、『これらの選択肢は相互に排他的である』のように使われます。日常会話ではあまり使いませんが、思考の厳密さを求められる場面で役立ちます。類似の表現に 'incompatible' がありますが、'mutually exclusive' はより厳密な論理関係を指します。
疑いの余地をなくす
※ ある事柄について、一切の疑念が残らないようにすることを意味します。法廷での証拠や、科学的な実験結果など、客観的な証拠によって完全に証明された状態を表す際に使われます。『彼の証言は、すべての疑いを排除した』のように使われます。 'beyond all doubt' とほぼ同義ですが、'exclude' はより能動的に疑いを排除するニュアンスがあります。
会員資格を剥奪する、メンバーから除名する
※ 特定のグループや組織から、メンバーシップを取り消すことを意味します。規則違反や不適切な行為があった場合に用いられ、『彼は、不正行為のため会員資格を剥奪された』のように使われます。 'expel from membership' とほぼ同義ですが、'exclude' はより事務的な手続きや、組織の方針に基づく決定というニュアンスがあります。一方、'expel' はより強い非難の感情を伴うことがあります。
特定の品目を除外する
※ リストや範囲から特定の項目を意図的に除外することを指します。例えば、食品アレルギーを持つ人が食事の際に特定の食材を避ける場合や、関税の対象から特定の品目を除外する場合などに使われます。 'omit certain items' とほぼ同義ですが、'exclude' はより明確な意図を持って除外するニュアンスがあります。一方、'omit' は単にリストから省くことを意味することがあります。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使用されます。特に、統計データや実験結果を分析する際に、「〜を除外すると」「〜を含めない場合」といった意味で使われます。例:『異常値を分析からexcludeすることで、モデルの精度が向上した。』研究者が論文で客観的な事実を述べる際に用いられる、やや硬い文体です。
ビジネス文書や会議で、特定の要素を考慮しないことを明確にする際に使われます。例:『今回の予算案では、マーケティング費用をexcludeして検討する必要がある。』プロジェクトマネージャーが、関係者に向けて指示を出す場面などで使用されます。フォーマルな文体ですが、日常的な業務でも使われる表現です。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事や説明書などで見かけることがあります。例:『アレルギーの原因となる食品をexcludeしたレシピ』のような形で、健康や安全に関する情報で用いられることがあります。一般読者向けに、特定の要素が除外されていることを説明する際に使われる、やや丁寧な文体です。
関連語
類義語
全体の一部を意図的に省く、脱落させるという意味。文書、リスト、発言などから一部を削除する場合に使われる。ビジネス文書や学術的な文章で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"exclude"はそもそも含めない、締め出すニュアンスが強いのに対し、"omit"は元々含まれていたものを意図的に省くというニュアンス。対象はリストや文書の一部など、より具体的なものが多い。 【混同しやすい点】"exclude"は人やグループを対象にすることがあるが、"omit"は通常、人ではなく情報や項目を対象とする。また、"omit"はしばしば受動態で使われる(例:Details were omitted)。
不要なもの、有害なもの、邪魔なものを完全に取り除く、排除するという意味。競争相手、欠点、病気、可能性などを取り除く際に使われる。ビジネス、科学、医療など幅広い分野で使われる。 【ニュアンスの違い】"exclude"よりも強い語で、完全に除去するというニュアンスがある。"exclude"は単に範囲外に置くことを意味するが、"eliminate"は存在そのものをなくすことを意味する。 【混同しやすい点】"eliminate"は結果として完全に除去されることを強調するため、一時的な排除や選別には適さない。たとえば、「一時的に参加者を排除する」という場合には"exclude"が適切。
- rule out
可能性、選択肢、疑いなどを否定する、除外するという意味。調査、議論、意思決定の場面で、ある選択肢や可能性が適切でないと判断する場合に使われる。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"exclude"と似ているが、より具体的な可能性や選択肢を否定するニュアンスが強い。また、"rule out"は句動詞であり、カジュアルな印象を与える。 【混同しやすい点】"rule out"はしばしば証拠や根拠に基づいて除外することを意味する。たとえば、「証拠がないので容疑者から外す」という場合に"rule out"が使われる。
申し出、提案、アイデアなどを拒否する、却下するという意味。申請、企画、製品などを正式に拒否する場合に使われる。ビジネス、政治、学術など、フォーマルな場面で使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"exclude"は単に範囲外に置くことを意味するが、"reject"は積極的に拒否するという意味合いが強い。感情的なニュアンスを含む場合もある。 【混同しやすい点】"reject"は通常、具体的な提案や申請に対して使われる。たとえば、「提案を拒否する」という場合に"reject"が使われる。
- leave out
含めない、除外するという意味。リスト、グループ、会話などから意図的に除外する場合に使われる。日常会話でよく使われるカジュアルな表現。 【ニュアンスの違い】"exclude"よりも口語的で、より個人的な感情や意図が込められることが多い。しばしば、仲間はずれにするというニュアンスを含む。 【混同しやすい点】"leave out"はしばしば感情的な含みを持つため、フォーマルな場面には適さない。たとえば、「仲間はずれにする」というニュアンスが含まれる場合がある。
資格がないと判断する、失格にするという意味。競技、選挙、コンテストなどにおいて、規則違反や条件を満たさない場合に資格を剥奪する際に使われる。スポーツ、法律、人事など、特定の規則や基準が存在する場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"exclude"は単に範囲外に置くことを意味するが、"disqualify"は特定の基準を満たさないために資格を剥奪するという意味合いが強い。公式な手続きや決定を伴うことが多い。 【混同しやすい点】"disqualify"は通常、事前に定められた規則や基準に基づいて判断される。たとえば、「ドーピング違反で失格にする」という場合に"disqualify"が使われる。
派生語
『排他的な』『独占的な』という意味の形容詞。『exclude』に性質を表す接尾辞『-ive』が付いた形。特定の集団・ブランド・権利などを『他を締め出して保護する』ニュアンスで、ビジネスや社会学の文脈で頻繁に使われる。限定品を指す場合など、良い意味でも使われる点に注意。
『排除』『除外』という意味の名詞。『exclude』に名詞化の接尾辞『-sion』が付いた形。抽象的な概念を表し、法律、社会学、統計などの分野で、特定の条件や属性に基づいて何かを『取り除く』行為を指す。例えば『社会的排除』など、ネガティブな意味合いで用いられることが多い。
- exclusionary
『排除的な』という意味の形容詞。『exclusion』に形容詞化の接尾辞『-ary』が付いた形。『特定のグループや人々を意図的に締め出す』性質を表す。社会政策、住宅政策、クラブの会員規則など、具体的な制度や規則が差別的効果を持つ場合に用いられ、多くの場合、批判的な意味合いを伴う。
反意語
『含む』という意味の動詞。『exclude』とは接頭辞『ex-(外へ)』と『in-(中へ)』が対になっている。ある要素や項目を全体の一部として『取り込む』という正反対の動作を表し、日常会話からビジネス、学術論文まで幅広く使用される。リストや集合、グループなどを対象とすることが多い。
『組み込む』『合併する』という意味の動詞。『in-(中に)』と『corporate(企業、団体)』が組み合わさり、ある要素を組織やシステムの一部として『統合する』意味を持つ。『exclude』が一部を『外に出す』のに対し、こちらは『中に入れる』という対比構造を持つ。ビジネスや法律の文脈で頻繁に使われる。
『(入場・入学などを)許可する』『認める』という意味の動詞。『exclude』が文字通り『締め出す』のに対し、『admit』は人や物をある場所や組織への参加を『受け入れる』ことを意味する。また、『exclude』が否定的な意味合いで使われることが多いのに対し、『admit』は必ずしもそうではない点も重要な違い。比喩的に『事実を認める』という意味もある。
語源
"exclude」は、ラテン語の「excludere」(締め出す、閉め出す)に由来します。これは「ex-」(外へ)と「cludere」(閉じる)が組み合わさったものです。「ex-」は「外へ」という意味で、日本語の「エクステリア(exterior)」や「エクスポート(export)」などにも見られます。「cludere」は「閉じる」という意味で、「include(含む)」や「conclude(結論づける)」といった単語にも含まれています。したがって、「exclude」は文字通りには「外に閉じる」という意味合いを持ち、そこから「締め出す」「除外する」という意味に発展しました。何かをあるグループや範囲から文字通り、または比喩的に締め出すイメージを持つと覚えやすいでしょう。例えば、会員制のイベントで「会員以外は締め出す(exclude)」といった状況を想像すると、単語の意味がより深く理解できるはずです。
暗記法
「exclude」は単なる除外を超え、社会の境界線と権力構造を映す鏡。異質なもの、脅威とみなされるものを退ける背後には、集団のアイデンティティ維持や社会秩序の力が。歴史的には、女性や特定民族が権利から排除され、文学では疎外感や孤独のテーマを表現。現代ではデジタルデバイドやSNSでの排斥も。「exclude」は社会構造と深く結びつき、感情や繋がりを左右する言葉。
混同しやすい単語
接頭辞が 'ex-' と 'in-' で対照的であり、スペルも似ているため、意味を混同しやすい。『include』は『含む』という意味で、『exclude』の反対語であることを意識すると区別しやすい。発音も母音部分が異なるため注意。
スペルが非常に似ており、's' の有無だけが異なります。動詞としての発音も似ていますが、『excuse』は『許す』『言い訳』という意味を持ちます。文脈から判断することが重要です。名詞の場合は発音が異なる点も覚えておきましょう。
'exclude A from B'という形で使われることが多いです。これと似た表現で'extract A from B'(BからAを取り出す)という表現がありますが、意味が異なるため混同しないようにしましょう。Excludeは「締め出す」、extractは「取り出す」です。
発音が似ており、特に弱形の場合に混同しやすい。『except』は『~を除いて』という意味の前置詞・接続詞であり、文法的な役割も異なります。文全体をよく読んで判断する必要があります。また、exceptは「受け入れる」という意味のacceptと間違えやすい点にも注意が必要です。
発音が似ており、特にカタカナ英語で発音した場合に区別がつきにくい。『elude』は『(巧みに)避ける』という意味で、意味もやや似ているため、文脈を注意深く読む必要があります。スペルも 'ex-' と 'el-' で似ているため注意。
発音が似ており、特に語尾の 'ude' の部分が共通しているため混同しやすい。『exude』は『染み出る』『滲み出す』という意味で、例えば『自信があふれ出る』のように使われます。意味は大きく異なるため、文脈から判断することが重要です。
誤用例
「exclude」は、ある人や物を全体から『排除する』『締め出す』という強い意味合いを持ちます。新参者という理由だけで意見を『排除する』と表現すると、冷たく非友好的な印象を与え、英語圏のビジネスシーンでは不適切とみなされることがあります。代わりに、一時的に『考慮しない(disregard)』という表現を用いることで、より丁寧で建設的な議論を促すニュアンスになります。日本人が『排除』という言葉を安易に使う背景には、集団の調和を重んじるあまり、異質な意見を抑圧的に扱ってしまう文化が影響している可能性があります。
「exclude」は、フォーマルな状況で、規則や条項に基づいて何かを除外する場合に使われます。例えば、契約書で特定の条件を除外する場合などです。しかし、パーティーの招待状で子供を『exclude』と表現すると、非常に直接的で冷たい印象を与えます。より自然な英語では、「adults only」のように婉曲的な表現を用いるのが一般的です。これは、英語圏の文化において、直接的な表現を避け、相手への配慮を示す傾向があるためです。日本人が『〜を除外する』を直訳的にexcludeとしてしまうのは、直接的な表現を避けるべき場面との認識が不足しているためです。
「exclude」は、名詞や動名詞を目的語にとることはできますが、that節を直接とることはできません。この誤用は、日本語の『〜ということを除外する』という表現を直訳しようとする際に起こりがちです。正しい英語では、『〜の可能性を排除する(rule out the possibility that...)』という構文を使うのが一般的です。また、「exclude」は感情的なニュアンスよりも、論理的な判断に基づいた排除を意味することが多いです。より強い疑念や感情を表現したい場合は、「doubt」や「suspect」など、より適切な動詞を選ぶ必要があります。
文化的背景
「exclude」は、単に「除外する」という意味を超え、社会的な境界線や権力構造を反映する言葉として、文化的な意味合いを持ちます。排除の対象は、しばしば異質なもの、脅威とみなされるもの、あるいは社会の主流から逸脱するものとされ、その背後には、集団のアイデンティティを維持しようとする心理や、社会的な秩序を保とうとする力が働いています。
歴史的に見ると、「exclude」は、特定の集団を法的、政治的、経済的な権利から排除するために用いられてきました。例えば、かつては女性が選挙権や財産権から「excluded(排除)」されていた時代があり、これは単なる制度的な問題ではなく、社会的な価値観やジェンダー観に根ざしたものでした。また、人種差別的な政策においては、特定の民族集団が教育や雇用、居住の機会から「excluded」され、社会的な不平等が拡大しました。これらの例は、「exclude」が、単なる行為の描写ではなく、社会構造や権力関係を反映する言葉であることを示しています。
文学作品においても、「exclude」は、疎外感や孤独感といったテーマを表現するために用いられます。例えば、フランケンシュタインの怪物のように、社会から「excluded」された存在は、その異質さゆえに苦悩し、社会への復讐心を抱くことがあります。また、村八分のように、共同体から「excluded」された個人は、精神的に大きなダメージを受け、社会的に孤立します。これらの物語は、「exclude」が、人間の感情や社会的なつながりに深く関わる言葉であることを示唆しています。
現代社会においては、「exclude」は、デジタルデバイドや情報格差といった問題とも関連しています。インターネットや情報技術へのアクセスが限られている人々は、社会的な情報から「excluded」され、経済的な機会や社会参加の機会を奪われる可能性があります。また、SNS上での誹謗中傷やヘイトスピーチは、特定の個人や集団を「exclude」する行為であり、社会的な分断を深める要因となっています。このように、「exclude」は、現代社会においても、依然として重要な意味を持つ言葉であり、その背景にある社会構造や権力関係を理解することが重要です。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも稀に出題
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題などアカデミックな話題。同意語・反意語選択問題で問われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「除外する」という意味に加え、「排除する」というニュアンスも含む。派生語(exclusion, exclusive)も重要。
- 出題形式: 主にPart 5(短文穴埋め問題)、Part 7(長文読解問題)
- 頻度と級・パート: 頻出単語。Part 5, Part 7
- 文脈・例題の特徴: 契約書、会議の議事録、メールなどビジネス関連の文書で頻出。「~を除いて」のような意味で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 似た意味を持つ単語(omit, remove)との違いを理解しておく。文脈から意味を判断する練習が必要。
- 出題形式: リーディングセクション
- 頻度と級・パート: 頻出。アカデミックな文章でよく見られる。
- 文脈・例題の特徴: 科学、歴史、社会学など、学術的な内容の文章で使われる。定義や分類に関する文脈で登場しやすい。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から正確な意味を把握することが重要。類義語(eliminate, rule out)も覚えておくと役立つ。
- 出題形式: 長文読解、語彙問題(同意語選択など)
- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。標準的なレベルの大学でも出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史など幅広いテーマで登場。抽象的な概念を説明する文脈で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が重要。派生語(exclusive, exclusion)も一緒に覚えておく。