exclusion
第2音節にアクセントがあります。/ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を少し開いて発音します。/uː/ は長母音なので、しっかり伸ばして「ウー」と発音してください。/ʒ/ は有声後部歯茎摩擦音で、日本語の「ジュ」よりも唇を丸めず、舌を少し奥に引いて発音するとより近くなります。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
締め出し
ある集団や場所から、人や物を意図的に排除すること。仲間はずれにするニュアンスを含む。例えば、クラブからの除名、会議への参加拒否など。
The sudden exclusion from the warm house made the little cat shiver in the cold night.
温かい家から突然締め出されたため、小さな猫は寒い夜に震えました。
※ この例文は、物理的な「締め出し」の情景を描いています。暖かかった場所から外に出され、寒さに震える猫の様子が目に浮かびますね。誰かが意図的に閉め出したというよりは、何らかの理由で中に入れなくなった、という状況で使われます。「exclusion from 〜」で「〜からの締め出し」という意味になります。
She felt the pain of exclusion when her friends stopped inviting her to play with them.
友達が一緒に遊ぶのに誘ってくれなくなったとき、彼女は仲間外れにされる痛みを強く感じました。
※ ここでは、グループや仲間からの「締め出し」、つまり「仲間外れ」という感情的な意味合いで使われています。友達から誘われなくなり、寂しい気持ちになっている女の子の姿が想像できますね。人間関係における「締め出し」は、このように心の痛みとして表現されることが多いです。
The new government policy led to the exclusion of many small businesses from the market.
新しい政府の政策は、多くの小規模企業が市場から締め出される結果となりました。
※ この例文は、より社会やビジネスの文脈で使われる「締め出し」を表しています。新しいルールや状況によって、特定の人々や組織が活動する機会を奪われる、という意味です。「lead to exclusion of A from B」で「AがBから締め出されることにつながる」という典型的な表現です。
対象外
特定のルールや規定の適用範囲から除外すること。例えば、「この割引は他の商品との併用は対象外です」のように使われる。
The little girl cried because of her exclusion from the fun game.
幼い女の子は、楽しいゲームから仲間外れにされたので泣きました。
※ この例文は、子供が遊びの輪から外されて悲しむ、という分かりやすい情景を描いています。誰かが特定のグループや活動から「除外される」という状況で、'exclusion'がよく使われる典型的な例です。'because of 〜'で理由を表し、'exclusion from 〜'で「〜からの除外」という意味のまとまりを作ります。
I was surprised to see the exclusion of drinks from the special lunch menu.
特別ランチメニューから飲み物が対象外になっているのを見て、私は驚きました。
※ レストランでメニューを見た時に、特定の品物が「対象外」になっていることに気づく状況です。契約や規約、リストなどから何かが除外されている場合によく使われます。'the exclusion of A from B'で「BからAが除外されていること」を表し、'surprised to see 〜'は「〜を見て驚いた」という感情を表す便利な表現です。
He felt lonely after his exclusion from the study group.
彼は学習グループから除外された後、寂しさを感じました。
※ この例文は、人間関係において、特定のグループやコミュニティから「除外される」「仲間外れにされる」という状況を示しています。このような場合、感情が伴うことが多いです。'after his exclusion from 〜'で「〜から除外された後」という時間の経過を表し、'feel lonely'は「寂しく感じる」という気持ちを伝える表現です。
無視
考慮に入れないこと。データ分析や議論において、重要でない要素を意図的に除外する際に使われる。
The little boy felt sad because of his exclusion from the game.
その小さな男の子は、ゲームから仲間外れにされたことで悲しくなりました。
※ 公園で他の子が楽しそうに遊ぶ中、一人だけ輪に入れず、寂しそうにしている男の子の姿が目に浮かびますね。ここでは「exclusion」が「仲間外れにすること」という意味で使われています。子供の世界では、遊びに「入れてもらえない」状況でよく使われる、誰かがあるグループや活動から「除外される」「締め出される」という感情が伝わる典型的な使い方です。
She was surprised by her exclusion from the important project meeting.
彼女は重要なプロジェクト会議から外されたことに驚きました。
※ 会社で、自分が関わるはずの重要な会議に呼ばれていないことを知り、戸惑いと少しの不満が入り混じった表情の女性が想像できますね。「exclusion」はビジネスの場でも使われ、ある会議や計画、グループから「除外されること」を意味します。重要な情報や決定から「締め出される」という状況で、よく使われる表現です。
Many people are working to prevent the exclusion of the elderly from community activities.
多くの人々が、高齢者が地域活動から除外されるのを防ぐために活動しています。
※ 地域のお祭りやイベントで、誰もが笑顔で参加できるような、温かいコミュニティを目指して努力している人々の姿が思い浮かびます。ここでは「exclusion」が、特定の集団(この場合は高齢者)が社会やコミュニティの活動から「排除されること」という意味で使われています。これは、社会的な問題や取り組みについて話す際によく登場する、少しフォーマルな文脈での使い方です。
コロケーション
社会的排除
※ 社会の一員としての活動や機会から排除される状態を指します。貧困、差別、障がいなどが原因で起こり、教育、雇用、医療など、生活のあらゆる面で不利益を被ることを意味します。社会学や政治学の分野で頻繁に使われ、政策立案の文脈でも重要です。単に仲間はずれにするのとは異なり、構造的な問題として捉えるニュアンスがあります。たとえば、特定の民族グループが住宅ローンを組むのを意図的に阻害する行為は、social exclusion の一例です。形容詞+名詞の組み合わせの典型例です。
免責条項
※ 契約書などで、特定の状況下での責任を免除する条項のこと。保険契約や不動産賃貸契約などでよく見られます。たとえば、保険契約で「戦争による損害は免責とする」という条項がexclusion clauseにあたります。法律用語であり、ビジネスシーンで頻繁に使われます。契約内容を理解する上で非常に重要な部分であり、曖昧な表現は避ける必要があります。法律の専門家でなくても、契約書を読む際には注意すべきポイントです。名詞+名詞の組み合わせです。
証拠排除
※ 裁判において、違法に収集された証拠や、信頼性に欠ける証拠などを裁判官の判断で採用しないこと。刑事裁判でよく問題になります。たとえば、令状なしに家宅捜索して得られた証拠は、exclusion of evidence の対象となる可能性があります。法律用語であり、法廷での議論で用いられます。市民の権利を守るための重要な手続きであり、濫用を防ぐための厳格なルールが存在します。名詞+of+名詞の組み合わせです。
立入禁止区域、除外区域
※ 特定の場所への立ち入りを禁止する区域のこと。事故現場、災害現場、軍事施設などで設定されます。チェルノブイリ原子力発電所事故後の周辺地域は、exclusion zoneとして知られています。安全確保のために設けられることが多く、違反者には罰則が科せられることもあります。報道などで頻繁に使われる表現です。名詞+名詞の組み合わせです。
相互排除
※ 情報科学(特に並行処理)において、複数のプロセスが同時に同じ資源にアクセスすることを防ぐ仕組み。データベースやオペレーティングシステムなどで利用されます。たとえば、複数のユーザーが同時に同じ口座の残高を更新しようとする場合、mutual exclusionによってデータの整合性が保たれます。専門用語であり、プログラミングやシステム設計の分野で使われます。誤った実装はシステム全体の障害につながるため、慎重な設計が必要です。形容詞+名詞の組み合わせです。
人種的排除
※ 特定の人種の人々を、社会、経済、政治などの活動から組織的に排除すること。歴史的に、アパルトヘイトやジム・クロウ法などがracial exclusionの例として挙げられます。現代社会においても、差別的な政策や慣習によってracial exclusion が生じることがあります。人権問題として深刻に捉えられており、是正のための取り組みが世界中で行われています。形容詞+名詞の組み合わせです。
完全排除
※ ある対象を完全に排除すること。例えば、アレルギーの原因物質を食事から完全に排除することを指す場合などに使われます。また、議論や意思決定のプロセスから特定の人物を完全に排除する状況も指します。程度を強調する complete と組み合わさることで、中途半端な排除ではなく、徹底的な排除であることを示します。形容詞+名詞の組み合わせです。
使用シーン
学術論文や研究発表で、特定の要素やデータセットを分析から除外する際に使用されます。例えば、社会学の研究で「貧困層の子供たちの教育における家庭環境の影響」を分析する際に、「経済的に恵まれた家庭の子供たちは分析から除外(exclusion)した」のように使われます。文語的な表現で、客観性と厳密さが求められる文脈です。
ビジネスの報告書や契約書、人事評価などで、特定の条件や対象を除外する場合に使われます。例えば、マーケティング戦略を立てる際に、「特定の年齢層はターゲットから除外(exclusion)する」といった意思決定を伝える際に用いられます。また、プロジェクトの範囲定義で「この機能は今回のリリースから除外する」のように使われることもあります。フォーマルな文脈で、意図を明確にするために用いられます。
日常会話ではあまり使いませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、社会的な排除や差別といったテーマを扱う際に使われることがあります。例えば、「社会的排除(social exclusion)の問題」といった表現で見聞きすることがあります。また、子供向けのゲームで「反則をしたプレイヤーは一時的にゲームから除外(exclusion)される」といったルール説明に使われることもあります。どちらかというと、少し硬い印象を与える言葉です。
関連語
類義語
何かを意図的、または意図せず省くこと。文書、リスト、または説明から何かを削除または除外する場合に使われる。フォーマルな場面や、正確さが求められる状況でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"Exclusion"は積極的に何かを締め出すニュアンスがあるのに対し、"omission"は単に何かを省いた、または忘れたというニュアンスが強い。また、"omission"は、意図的でない場合にも使われる。 【混同しやすい点】"Exclusion"は人やグループに対して使われることが多いが、"omission"は情報や詳細に対して使われることが多い。例えば、レポートからの情報の欠落は"omission"、クラブからのメンバーの追放は"exclusion"が適切。
申し出、提案、または人を拒否すること。感情的な拒絶や、公式な申請の却下など、幅広い状況で使われる。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"Exclusion"は参加や包含を拒否するニュアンスが強いのに対し、"rejection"は提案や申し出、または人そのものを拒否するニュアンスが強い。"Rejection"はより個人的な感情を伴うことが多い。 【混同しやすい点】"Exclusion"はグループやシステムからの締め出しを意味することが多いが、"rejection"は個人間の関係や、具体的な提案の拒否を意味することが多い。例えば、クラブへの入会拒否は"exclusion"、プロポーズの拒否は"rejection"が適切。
公式な追放、特に国や地域からの追放を意味する。歴史的な文脈や、法律、政治的な状況で使われることが多い。現代では、比喩的に、ある場所や状況から遠ざけることを指す場合もある。 【ニュアンスの違い】"Exclusion"は一般的な除外を指すのに対し、"banishment"はより公式で、強制的な追放を意味する。また、"banishment"は通常、特定の場所や社会からの追放を伴う。 【混同しやすい点】"Exclusion"は一時的な除外や、特定の活動からの除外を意味することがあるが、"banishment"はより永続的で、社会的な地位を剥奪する意味合いが強い。例えば、試合からの出場停止は"exclusion"、国からの追放は"banishment"が適切。
人種、宗教、性別などに基づいて人々を分離すること。社会的な不平等や差別を伴うことが多い。歴史的な文脈や、社会学、政治学の分野でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"Exclusion"は単に何かを排除することを指すのに対し、"segregation"は特定のグループを意図的に分離し、差別的な扱いをすることを意味する。"Segregation"は社会的な構造や制度に根ざしていることが多い。 【混同しやすい点】"Exclusion"は個別の判断に基づいて行われることが多いが、"segregation"は社会的な規範や法律に基づいて行われることが多い。例えば、特定のイベントへの参加拒否は"exclusion"、人種に基づいた学校の分離は"segregation"が適切。
完全に取り除くこと、排除すること。競争、病気、または不要な要素などを取り除く場合に使われる。科学、ビジネス、スポーツなど、幅広い分野で用いられる。 【ニュアンスの違い】"Exclusion"は何かをグループや場所から除外することを指すのに対し、"elimination"は完全に存在をなくすことを意味する。"Elimination"はより徹底的で、不可逆的なニュアンスがある。 【混同しやすい点】"Exclusion"は一時的な除外や、一部の権利の剥奪を意味することがあるが、"elimination"は完全に存在を消し去ることを意味する。例えば、会議への参加拒否は"exclusion"、病気の根絶は"elimination"が適切。
- disqualification
資格を剥奪すること。スポーツ、コンテスト、または職務などにおいて、規則違反や不正行為があった場合に適用される。公式な手続きや、競技のルールに関連して使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"Exclusion"は一般的な除外を指すのに対し、"disqualification"は特定の資格や権利を剥奪することを意味する。"Disqualification"は通常、規則違反の結果として行われる。 【混同しやすい点】"Exclusion"は参加を拒否することを意味するのに対し、"disqualification"は一度は参加資格があったものの、何らかの理由で資格を失うことを意味する。例えば、イベントへの参加拒否は"exclusion"、ドーピング違反によるオリンピック出場資格の剥奪は"disqualification"が適切。
派生語
『排他的な』『独占的な』という意味の形容詞。動詞『exclude(排除する)』に、性質を表す接尾辞『-ive』が付いた形。特定の集団のみに許される状態や、他を締め出す性質を表す。日常会話からビジネス、学術論文まで幅広く使われる。
- exclusivity
『排他性』『独占性』という意味の名詞。形容詞『exclusive』に、名詞化する接尾辞『-ity』が付いた形。高級ブランドの戦略や、特定の権利の独占などを表す際に用いられる。ビジネスやマーケティングの文脈で頻出。
- exclusionary
『排除的な』という意味の形容詞。『exclusion(排除)』に、形容詞化する接尾辞『-ary』が付いた形。『exclusive』よりも、意図的な排除や差別といったニュアンスが強い。社会学や政治学の論文で、特定の政策や制度が特定のグループを排除する効果を持つことを批判的に論じる際に用いられる。
反意語
『包含』『包括』という意味の名詞。接頭辞『in-(中に)』が語根『clude(閉じる)』に付いた形。『exclusion』とは反対に、全体の一部として受け入れることを意味する。教育、社会福祉、多様性に関する議論で頻繁に用いられ、『exclusion』と対比されることが多い。
『入場』『入学』『許可』という意味の名詞。接頭辞『ad-(〜へ)』が語根『miss(送る)』に付いた形。『exclusion』が締め出すことを意味するのに対し、『admission』は中に入れることを意味する。イベントや施設への入場、学校や組織への加入など、具体的な状況で用いられる。
『組み込み』『法人化』という意味の名詞。接頭辞『in-(中に)』と『corpor-(体)』が組み合わさり、『一つの体にする』というイメージ。『exclusion』が一部を排除するのに対し、『incorporation』は全体の一部として組み込むことを意味する。ビジネスにおける合併や、社会科学における多様性の受け入れなどを表す際に用いられる。
語源
"Exclusion"は、ラテン語の"excludere"に由来します。これは「外へ(ex-)」と「閉じる(claudere)」という二つの要素から成り立っています。「claudere」は、文字通り「閉じる」という意味で、例えば「closet(クローゼット)」や「enclose(囲む)」といった単語にもその痕跡が見られます。つまり、exclusionは文字通りには「外に閉じること」を意味し、そこから「締め出すこと」「除外すること」といった意味へと発展しました。何かをグループや範囲から文字通り、あるいは比喩的に「閉め出す」イメージです。たとえば、あるクラブが会員を"exclude"(締め出す)場合、それは物理的に、あるいは社会的にその人を「外に閉じる」行為と言えます。この語源を知ることで、exclusionが単なる「無視」ではなく、より積極的な「排除」のニュアンスを持つことが理解できるでしょう。
暗記法
「排除」は単なる除去ではない。中世の異端審問、ゲットー、植民地主義…歴史は「排除」の名の下に行われた抑圧を刻む。現代でも貧困、移民、デジタルデバイドなど形を変え、社会の暗部を照らし出す。文学や映画は、排除された人々の苦悩を描き出す。「誰を、何から?」その問いは倫理的判断を伴い、社会の公平性を問う。排除の歴史を知ることは、人間性への問いに応える第一歩なのだ。
混同しやすい単語
『exclusion』と対義語の関係にあり、スペルも非常によく似ているため、文脈を読まずに単語だけ見ると混同しやすい。意味は『包含』『含有』であり、正反対の意味を持つ。接頭辞『ex-』(外へ)と『in-』(中へ)の違いを意識することが重要。また、発音も似ているため、前後の文脈で判断する必要がある。
『exclusion』の形容詞形と誤解しやすい。確かに意味的なつながりはあるものの、『exclusive』は『排他的な』『独占的な』という意味合いが強い。例えば、『exclusive rights』は『独占的権利』を意味する。品詞が異なる点に注意が必要。
語尾の『-clusion』と『-cution』の類似性からスペルミスしやすい。発音も似ているため、注意が必要。『execution』は『実行』『処刑』といった意味を持つ。動詞『execute』(実行する、処刑する)との関連で覚えると良い。
『exclusion』と同様に、語頭の『ex-』で始まる単語であり、追放や除名といった意味合いを持つため、意味の範囲が似ていると誤解しやすい。『exclusion』はより広範な『排除』を意味するのに対し、『expulsion』は組織や場所からの追放という具体的な行為を指すことが多い。発音も似ているため、文脈で判断する必要がある。
スペルが似ており、特に手書きの場合に『x』と『l』を間違えやすい。意味は『回避』『逃避』であり、『exclusion』とは異なる。動詞『elude』(巧みに避ける)との関連で覚えると良い。発音も母音部分が似ているため、注意が必要。
語尾の『-usion』が共通しており、スペルミスしやすい。意味は『錯覚』『幻想』であり、『exclusion』とは全く異なる。発音も似ているため、文脈で判断する必要がある。語源的には、ラテン語の『illudere』(からかう、欺く)に由来する。
誤用例
日本語の「除外」を直訳すると "exclusion" となりがちですが、人の意見や感情に対して使うと、やや直接的で冷たい印象を与えます。より穏やかな表現としては "disregard" (無視) が適切です。英語では、相手の感情に配慮した間接的な表現が好まれる場合が多く、特にビジネスシーンでは重要です。"Exclusion" は、物理的な排除や、会員資格の剥奪など、より客観的・公式な状況で使われることが多いです。
"Exclusion" は意図的な排除を強く示唆する単語です。もし、情報が単に「抜けていた」というニュアンスを伝えたいのであれば、"omission" (省略) の方が適切です。日本人は、英語を学ぶ際、単語の意味を辞書で調べてそのまま使う傾向がありますが、英語の単語にはそれぞれニュアンスがあり、文脈によって使い分ける必要があります。"Exclusion" は、故意に何かを隠蔽したり、仲間外れにしたりするような、強い非難を含む状況で使われることが多いことを覚えておきましょう。
「排除」という言葉から "exclusion" を連想しがちですが、バイアス (偏見) の文脈では、完全に排除するというよりも「軽減する」「影響を小さくする」というニュアンスがより現実的かつ適切です。そのため、"mitigate" (軽減する) や "reduce" (減らす) を使う方が自然です。英語の論文や研究発表では、完璧を求めるよりも、現実的なアプローチを示すことが重視される傾向があります。また、"exclusion" は、人種差別などの文脈で使われることもあり、注意が必要です。
文化的背景
「exclusion(排除)」は、単に何かを取り除くという行為を超え、社会的な境界線を引き、特定のグループや個人を疎外する力を持つ言葉として、歴史の中で重い意味を帯びてきました。それは時に、意図的な差別として、また時には構造的な不平等として現れ、常に社会の公平性と正義のあり方を問い続けてきたのです。
排除の概念は、中世ヨーロッパにおける異端者の迫害や、ゲットーへのユダヤ人の隔離といった歴史的な出来事を通して、深く社会に刻み込まれてきました。宗教的な純粋さを守るという名目のもとに行われたこれらの排除は、排斥された人々にとって、文字通り生死に関わる問題でした。また、植民地主義の時代には、先住民の文化や権利が無視され、土地や資源から排除されるという形で、排除はグローバルな規模で展開されました。これらの歴史的事実は、「exclusion」という言葉が持つ負の遺産を物語っています。
現代社会においても、排除は様々な形で存在し続けています。例えば、貧困層が教育や医療といった基本的なサービスから排除されたり、移民や難民が社会の主流から疎外されたりする状況は、依然として深刻な問題です。また、インターネットの普及が進む一方で、デジタルデバイドによって情報へのアクセスが制限され、社会参加の機会が奪われるという新たな排除の形も生まれています。文学作品や映画においては、しばしば、社会から排除された人々の苦悩や抵抗が描かれ、「exclusion」は、社会の暗部を照らし出すキーワードとして用いられています。
「exclusion」という言葉は、単なる事実の記述にとどまらず、倫理的な判断を伴います。誰を、何から排除するのか、その基準は何か、そして排除の結果、何が失われるのか。これらの問いは、私たちがより公正で包容的な社会を築くために、常に意識し続けなければならない重要な視点を提供してくれます。排除の歴史を学び、その多面的な現実に目を向けることは、私たちが「exclusion」という言葉をより深く理解し、その背後にある人間性への問いかけに応えるための第一歩となるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題(短文空所補充)と長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、科学技術など、やや硬めのテーマで扱われることが多い
- 学習者への注意点・アドバイス: 動詞「exclude」や形容詞「exclusive」との関連性を理解し、意味の使い分けを意識する。類義語(omission, exception)との違いも確認。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)やPart 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 7で比較的よく見られる
- 文脈・例題の特徴: ビジネスシーン(契約、人事、マーケティングなど)に関連する文書で登場しやすい
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が重要。関連語句(include, inclusive)との対比で覚えると効果的。
- 出題形式: リーディングセクション(長文読解)
- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出
- 文脈・例題の特徴: 学術的な論文やエッセイで、ある要素や集団が除外される状況を説明する際に用いられる
- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念を理解する力が必要。文脈から意味を正確に把握する練習を重ねる。同義語(rejection, banishment)とのニュアンスの違いを理解する。
- 出題形式: 長文読解問題、和訳問題
- 頻度と級・パート: 難関大学の入試問題で頻出
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、国際関係、科学技術など、論説的な文章でよく用いられる
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈理解が不可欠。単語の意味だけでなく、文章全体の流れを把握することが重要。派生語(exclude, exclusively)の知識も問われる。