enterprise
第一音節に強勢があります。'en' は日本語の『エ』よりも少し口を横に開いた音です。'tər' の 'r' は、舌をどこにもつけずに発音する巻き舌のような音で、次の母音に繋がるように意識しましょう。'prise' の 'ai' は二重母音で、『ア』から『イ』へスムーズに移行させます。最後の 'z' は有声音なので、喉を震わせるように発音しましょう。
専門的な内容に関するご注意
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事業
会社組織や大規模なプロジェクトなど、リスクを伴いながらも利益を追求する活動を指す。単にビジネスというよりは、新規性や挑戦的なニュアンスを含むことが多い。
After graduating, she launched a small enterprise, hoping to sell handmade goods online.
卒業後、彼女は手作りの商品をオンラインで売ることを期待して、小さな事業を立ち上げました。
※ この例文は、新しい事業を始める際の「enterprise」の典型的な使い方を示しています。大学を卒業したばかりの彼女が、自分のアイデアを信じてオンラインで手作り品を売るという、期待に満ちた挑戦的な「事業」を始める様子が目に浮かびますね。「launch an enterprise」は「事業を立ち上げる」という、まさにこの単語がぴったりの表現です。
The family enterprise, which started in a small shop, now has many branches.
小さな店から始まったその家族経営の事業は、今では多くの支店を持っています。
※ ここでは、「enterprise」が「企業」や「組織」そのものを指す、より広範な「事業」として使われています。昔は小さな店だった家族経営の事業が、年月を経て大きく成長し、たくさんの支店を持つようになったという情景が目に浮かびますね。「family enterprise」は「家族経営の事業」という意味でよく使われ、その成長や歴史を示す文脈で自然です。
Our town started a new enterprise to help local farmers sell their fresh vegetables.
私たちの町は、地元の農家が新鮮な野菜を売るのを助けるために、新しい事業を始めました。
※ この例文では、「enterprise」が、特定の目的(ここでは地域貢献)のために共同で行われる「事業」や「プロジェクト」を意味しています。町の人々が力を合わせ、地元の農家を支援するという温かい目的を持った活動が目に浮かびます。このように、「enterprise」は単なる商業的な活動だけでなく、公共性や社会的な目的を持つ「事業」にも使われることを示しています。
進取の気性
新しいことへ積極的に挑戦する精神や意欲。困難を乗り越えて目標を達成しようとする強い意志を表す。
She showed great enterprise by opening a cafe in a quiet town.
彼女は、静かな町にカフェを開くという素晴らしい進取の気性を示しました。
※ この例文は、誰もがやらないような新しいことや、少しリスクのあることに果敢に挑戦する「進取の気性」を表しています。周りが静かな場所で自分の店を持つのは、勇気と積極的な行動が必要ですよね。このように、新しい事業や挑戦を始める際に「enterprise」がよく使われます。'show enterprise' で「進取の気性を示す」という定番の表現です。
It took great enterprise to climb that tall mountain alone.
あの高い山を一人で登るには、大変な進取の気性が必要でした。
※ ここでは、困難な目標や課題に対して、諦めずに積極的に取り組む精神を「enterprise」で表現しています。一人で高い山に挑むのは、並々ならぬ気力と計画性、そして未知への挑戦心が必要です。このように、達成が難しいことに対して、強い意志を持って挑む姿勢を表す際に使われます。'It took X to do Y' は「YをするのにXが必要だった」という、結果を語る際によく使う表現です。
The company praised her enterprise for suggesting a new project.
会社は、新しい企画を提案した彼女の進取の気性を称賛しました。
※ この例文は、組織やチームの中で、現状維持ではなく、新しいアイデアや改善策を積極的に提案・実行しようとする「進取の気性」が評価される場面を描いています。新しい企画を提案するのは、準備も勇気も必要ですよね。このように、特にビジネスの文脈で、変化を恐れず、前向きに物事を進めようとする姿勢を指して「enterprise」が使われます。'praise (人)'s enterprise for doing' で「〜した人の進取の気性を称賛する」という形でよく使われます。
企業
組織的な事業活動を行う法人。営利を目的とする会社組織のほか、公共性の高い事業体も含む。
It is great to see a new enterprise grow and succeed.
新しい企業が成長し、成功するのを見るのは素晴らしいことです。
※ この例文は、新しい会社や事業が活気に満ちて、ぐんぐん成長していく様子を想像させます。「enterprise」は、特に新しい挑戦的な事業や会社を指す時によく使われます。ここでは「企業」という事業体そのものを指しており、この単語の最も基本的な使われ方の一つです。`It is great to see ~` は「~を見るのは素晴らしい」という気持ちを伝える時に使う便利な表現です。
This enterprise hires many people and helps the local community.
この企業は多くの人々を雇い、地域社会を助けています。
※ この例文は、企業が地域社会に貢献している、温かいイメージを描写しています。例えば、地元の工場やオフィスで多くの人が働き、その企業が地域のイベントを支援しているような情景が浮かびます。「enterprise」が、雇用を生み出したり、地域に良い影響を与えたりする「組織」や「会社」として使われる典型的な例です。`hires`は「雇う」、`local community`は「地域社会」という意味です。
Our enterprise works hard to make customers happy every day.
私たちの企業は、毎日お客様を幸せにするために一生懸命働いています。
※ この例文は、会社の目標に向かって社員が一丸となって努力している様子を伝えます。オフィスで熱心に議論したり、お客様と笑顔で接したりする、日常の具体的な行動が見えてくるようです。`Our enterprise`のように所有格と使うことで、「私たちの会社」という特定の企業を指し、より身近な文脈で「企業」という言葉が使われていることを示しています。`work hard`は「一生懸命働く」、`make customers happy`は「お客様を幸せにする」という意味で、よく使われる表現です。
コロケーション
自由企業制度、自由な経済活動
※ 政府の統制が少なく、個人の自由な意思と創意工夫に基づいて経済活動が行われるシステムを指します。資本主義経済の根幹をなす概念で、競争原理やイノベーションを促進すると考えられています。政治・経済学の文脈で頻繁に登場し、しばしば『private enterprise』とほぼ同義で用いられますが、free enterpriseはよりイデオロギー的な含みを持つことがあります。例えば、『free enterprise system』のように、システム全体を指す場合によく使われます。
民間企業、私企業
※ 個人または民間の団体によって所有・運営される企業を指します。国営企業や公的機関とは対照的な存在です。経済ニュースやビジネスの文脈で頻繁に使われ、『private sector』と関連付けて用いられることも多いです。例えば、『the growth of private enterprise』というように、経済成長における民間企業の役割を強調する際に使われます。free enterpriseと比べて、より具体的な企業形態を指すニュアンスがあります。
企業家精神、進取の気性
※ 新しい事業や困難な課題に積極的に挑戦する意欲や精神を指します。リスクを恐れず、創意工夫を凝らして目標を達成しようとする姿勢を表します。ビジネスシーンだけでなく、個人のキャリアや人生設計においても重要な資質として捉えられます。例えば、『fostering a spirit of enterprise among young people』のように、若者の起業家精神を育成するという文脈で使われます。この表現は、単にビジネススキルだけでなく、困難に立ち向かう精神的な強さを強調します。
事業を始める、企てる
※ ある事業やプロジェクトに着手することを意味します。この場合の『enterprise』は、具体的な事業計画やプロジェクトそのものを指します。『undertake』はフォーマルな響きを持つ動詞で、ビジネス文書や公式なスピーチなどでよく使われます。例えば、『undertake a joint enterprise』のように、共同事業を始めるという文脈で使用されます。単に『start a business』と言うよりも、より計画的で大規模な事業に着手するニュアンスが含まれます。
失敗した事業、不成功に終わった試み
※ 目標を達成できなかった事業やプロジェクトを指します。ビジネスの失敗だけでなく、個人の努力が報われなかった場合にも使われます。この表現は、単に事業がうまくいかなかったという事実だけでなく、そこから得られる教訓や反省を含むことがあります。例えば、『the lessons learned from a failed enterprise』のように、失敗から学ぶ重要性を強調する際に使われます。成功の反対側にある現実を直視する、冷静な視点を持つ表現です。
企業活動を奨励する、進取の精神を促す
※ 企業活動や新しい事業の創出を積極的に支援することを意味します。政府や企業が、経済成長やイノベーションを促進するために行う政策や取り組みを指すことが多いです。例えば、『policies to encourage enterprise and innovation』のように、企業活動を奨励するための政策という文脈で使用されます。単に資金援助をするだけでなく、規制緩和や人材育成など、多岐にわたる支援策が含まれます。
企業努力の成果、事業の成功
※ 企業活動や努力によって得られた利益や成果を指します。文字通り『企業努力の果実』という意味で、成功によって得られた経済的な利益や社会的評価を表します。この表現は、努力が報われた結果を強調する際に用いられます。例えば、『enjoy the fruits of their enterprise』のように、長年の努力が実を結び、成功を享受するという文脈で使用されます。努力が正当に評価されたというニュアンスが含まれています。
使用シーン
学術論文や研究発表で、大規模なプロジェクトや組織的な取り組みを指す際に使用されます。例:『The Mars Enterprise』というタイトルの研究プロジェクトや、大学が主導する地域活性化事業について論じる場合など。「学術的な事業」というニュアンスで使われます。
ビジネスシーン全般で頻繁に使われ、特に大企業や新規事業を指す場合によく用いられます。例:新規事業計画のプレゼンテーションで「当社の新規エンタープライズは〜」と説明する場面や、企業買収のニュースで「〜エンタープライズが〜社を買収」と報道される場合など。組織の規模や事業の重要性を示す言葉として使われます。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュースや新聞記事などで企業の活動を紹介する文脈で目にすることがあります。例:地域経済に関するニュースで「〜エンタープライズが地域雇用を創出」と報道される場合など。一般的には、少し硬い印象を与える言葉として認識されます。
関連語
類義語
新しい事業や冒険的な試みを指し、特にリスクを伴うものに対して使われることが多い。ビジネス、投資、個人的な挑戦など、幅広い分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"enterprise"よりも、より一層のリスクと不確実性を伴うニュアンスを持つ。また、規模が小さく、個人的な色彩が強い場合にも用いられる。 【混同しやすい点】"enterprise"が組織全体や大規模な事業を指すことが多いのに対し、"venture"は個々のプロジェクトや試みに焦点を当てやすい。
- undertaking
何かを始めること、または引き受けることを意味する。プロジェクト、仕事、責任など、幅広い活動に対して用いられる。 【ニュアンスの違い】"enterprise"よりもフォーマルで、重大な責任や困難を伴うニュアンスを持つことが多い。また、抽象的な概念や倫理的な課題にも使われる。 【混同しやすい点】"enterprise"がビジネス的な側面を強調するのに対し、"undertaking"は責任や義務といった側面を強調する。
商品やサービスを販売して利益を得る活動全般を指す。営利企業だけでなく、個人の商売や取引も含む。 【ニュアンスの違い】"enterprise"よりも具体的な商業活動に焦点を当て、組織の規模や種類を問わない。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。 【混同しやすい点】"enterprise"が組織の創造性や革新性を強調するのに対し、"business"は利益追求という目的をより明確に示す。
特定の目標を達成するために計画された、一時的な活動。通常、明確な開始日と終了日があり、特定の予算と資源が割り当てられる。 【ニュアンスの違い】"enterprise"よりも規模が小さく、具体的なタスクや活動に焦点を当てる。学術研究、建設工事、イベント企画など、様々な分野で使用される。 【混同しやすい点】"enterprise"が継続的な組織や活動を指すのに対し、"project"は一時的な取り組みであるという点が異なる。
会社、学校、病院などの組織や施設を設立すること、または設立された組織自体を指す。社会的な制度や規範を確立することも意味する。 【ニュアンスの違い】"enterprise"よりも組織の安定性や権威を強調する。また、既存の秩序や体制を維持する意味合いも含むことがある。 【混同しやすい点】"enterprise"が新しい事業や革新的な試みを指すことが多いのに対し、"establishment"は既存の組織や制度を指すという点が異なる。
共通の目標を達成するために協力する人々の集団。企業、政府機関、非営利団体など、様々な形態がある。 【ニュアンスの違い】"enterprise"よりも組織の構造や機能を強調する。また、人々の協力や連携を重視するニュアンスがある。 【混同しやすい点】"enterprise"が事業の創造性や成長性を強調するのに対し、"organization"は組織の効率性や協調性を重視する。
派生語
『進取の気性に富む』という意味の形容詞。『enterprise』の積極性・冒険心というニュアンスを、人の性質や行動に適用したもの。ビジネスシーンで、積極的な社員や事業について述べるときに用いられることが多い。語尾の『-ing』は、性質や傾向を表す。
『起業家』を意味する名詞。『enterprise』の『事業』という意味合いが、人を指す言葉として具体化したもの。フランス語由来。リスクを取って新しい事業を始める人を指し、ビジネスや経済関連の文脈で頻繁に使われる。
『起業家精神に富む』という意味の形容詞。『entrepreneur』に形容詞化の接尾辞『-ial』が付いた形。組織文化や個人の資質を表現する際に用いられ、ビジネスシーンでよく見られる。例えば、『起業家精神に富んだアプローチ』など。
反意語
『無気力』や『無関心』を意味する名詞。『enterprise』の持つ積極性や意欲とは対照的な状態を表す。日常会話だけでなく、心理学や社会学の分野でも用いられる。個人や社会の停滞を説明する際に使われることが多い。
- inertia
『不活発』や『惰性』を意味する名詞。『enterprise』が示す活動や進取の反対の状態。物理学の用語としても使われるが、比喩的に組織や個人の変化に対する抵抗を表す際にも用いられる。ビジネスシーンで、変革の必要性を訴える文脈などで使われる。
語源
「enterprise」は、古フランス語の「entreprendre(何かを始める、引き受ける)」に由来します。これはさらに、「entre-(間に)」と「prendre(取る)」という2つの要素に分解できます。「entre-」はラテン語の「inter-(間に)」から来ており、日本語の「インターホン」や「インターナショナル」などでおなじみです。「prendre」はラテン語の「prehendere(つかむ、捕らえる)」に由来し、「appreciate(高く評価する)」や「comprehend(理解する)」といった単語にもその痕跡が見られます。つまり、「enterprise」は元々「何かをつかみ取るために、自ら行動を起こすこと」を意味していました。この「行動を起こす」というニュアンスが、現代における「事業」や「進取の気性」といった意味につながっています。新しい事業を始めることは、チャンスを「つかみ取る」行為である、と考えると理解しやすいでしょう。
暗記法
「エンタープライズ」は冒険と挑戦の象徴。大航海時代、探検家たちは未知の海へ乗り出し、富と危険に満ちた新世界を開拓しました。その精神は産業革命の起業家精神へ。SF作品では宇宙船名として頻繁に登場し、未知への探求と人類の進歩を象徴します。現代ではビジネスのみならず、あらゆる分野の革新的な試みを指し、人間の無限の可能性と未来への意志を体現する言葉として文化に根付いています。
混同しやすい単語
『enterprise』とスペルが似ており、ビジネス関連の文脈で頻出するため混同しやすい。特に語尾が異なる点に注意が必要。『entrepreneur』は『起業家』という意味の名詞であり、企業を設立・運営する人を指す。発音も異なり、『enterprise』は /ˈentərˌpraɪz/ であるのに対し、『entrepreneur』は /ˌɑːntrəprəˈnɜːr/ となる。日本人学習者は、スペルだけでなく発音の違いも意識する必要がある。語源的には、『entrepreneur』はフランス語の『entreprendre』(始める)に由来し、事業を『始める人』という意味合いが強い。
『enterprise』と語尾の音が似ているため、リスニング時に混同しやすい。意味は『専門知識』や『専門技術』であり、企業や事業といった意味合いの『enterprise』とは異なる。品詞も名詞である点は共通しているが、文脈によって使い分けが必要。特に、ビジネスシーンでは両方の単語が頻繁に使われるため、注意が必要である。語源的には、『expertise』は『expert』(専門家)から派生しており、専門的な知識やスキルを意味する。
『enterprise』と語尾の 'prise' の部分が共通しているため、スペルや発音で混同しやすい。意味は『驚き』であり、名詞または動詞として使われる。『enterprise』は事業や企業を指すのに対し、『surprise』は感情や出来事を表すため、意味が大きく異なる。特に、動詞として使う場合は、『surprise someone』のように目的語を伴うことが多い。語源的には、『surprise』はラテン語の『super』(上に)と『prehendere』(つかむ)に由来し、『予期せずにつかむ』という意味合いがある。
『enterprise』と先頭の 'exer' の部分が似ているため、スペルミスをしやすい。『exercise』は『運動』や『練習』という意味で、名詞または動詞として使われる。発音も異なり、『exercise』は /ˈeksərsaɪz/ である。日本人学習者は、スペルの類似性に惑わされず、意味の違いを理解することが重要である。語源的には、『exercise』はラテン語の『exercere』(訓練する)に由来し、体や能力を『訓練する』という意味合いが強い。
『enterprise』と語尾の 'prise' のスペルが共通しているため、視覚的に混同しやすい。『improvise』は『即興で演奏する』や『即席で作る』という意味の動詞である。『enterprise』が名詞であるのに対し、『improvise』は動詞であり、品詞が異なる点に注意が必要。発音も異なり、『improvise』は /ˈɪmprəvaɪz/ である。語源的には、『improvise』はラテン語の『improvisus』(予期しない)に由来し、『予期せずに何かを作り出す』という意味合いがある。
『enterprise』と語尾の音が似ているため、リスニング時に混同しやすい。意味は『専門知識』や『専門技術』であり、企業や事業といった意味合いの『enterprise』とは異なる。品詞も名詞である点は共通しているが、文脈によって使い分けが必要。特に、ビジネスシーンでは両方の単語が頻繁に使われるため、注意が必要である。語源的には、『expertise』は『expert』(専門家)から派生しており、専門的な知識やスキルを意味する。
誤用例
日本語の『エンタープライズ』は、事業や会社組織全般を指す言葉として広まっているため、『計画』や『試み』といった意味合いで安易に使われがちです。しかし、英語の"enterprise"は、特に大規模で、冒険的・革新的な事業計画や、困難を伴う事業活動自体を指すニュアンスが強く、"making world peace"のような抽象的な目標には不適切です。より一般的な『試み』を意味する場合は、"undertaking"や"endeavor"が適切でしょう。"enterprise"を使う場合は、例えば"a commercial enterprise aimed at developing sustainable energy sources"のように、具体的な事業内容が伴う文脈が自然です。
『彼は企業家だ』と言いたい場合に、直訳的に"a man of enterprise"としてしまう誤用です。確かに"enterprise"には『企業』という意味もありますが、人を修飾する場合には『進取の気性』や『積極性』といった意味合いが強くなります。そのため、単に『企業家』であることを伝えたい場合は、"entrepreneur"という単語を使うのが最も直接的です。もしくは、"He is a successful businessman."のように、より具体的な表現を検討すべきです。"a man of enterprise"は、例えば"He showed great enterprise in launching his own business."のように、具体的な行動を伴って『進取の気性』を発揮した文脈でこそ活きる表現です。
日本語の『高く評価された』を直訳して"appreciate"を使ってしまう誤用です。"appreciate"は動詞であり、"The enterprise was very appreciated."が文法的に正しい形です。しかし、より自然な英語としては、"much appreciated"という過去分詞を使った表現が好まれます。また、"highly valued"や"well-regarded"といった表現も適切です。日本人が"appreciate"を使いがちな背景には、感謝の気持ちを伝える際に"I appreciate it."という表現が広く使われていることが影響していると考えられます。しかし、"appreciate"は感謝の気持ちだけでなく、価値を認めるという意味も持つため、文脈に応じて適切な表現を選ぶ必要があります。
文化的背景
「エンタープライズ(enterprise)」は、単なる事業や企業活動を超え、人間の持つ冒険心、創造性、そして困難に立ち向かう不屈の精神を象徴する言葉です。特に、未知への挑戦、新 frontiers の開拓というニュアンスにおいて、その文化的意義は深く、英語圏の歴史と密接に結びついています。
エンタープライズという言葉が持つ「冒険」のイメージは、大航海時代にまで遡ることができます。当時の探検家たちは、未知の海域へと乗り出し、新たな交易路を開拓し、新大陸を発見しました。これらの冒険は、莫大な富を生み出す可能性を秘めていましたが、同時に、嵐や海賊、未知の病気といった数々の危険に満ち溢れていました。エンタープライズは、こうしたリスクを承知の上で、大きな目標に向かって突き進む人々の勇気と決意を表現する言葉として使われるようになりました。この精神は、後の産業革命における起業家精神へと引き継がれ、新たな技術やビジネスモデルを生み出す原動力となりました。
また、エンタープライズは、SF作品において、宇宙探査船の名前として頻繁に用いられます。有名な例としては、テレビドラマ『スター・トレック』に登場する宇宙船エンタープライズ号があります。この船は、未知の惑星を探索し、新たな文明と出会うという使命を帯びており、まさに「人類の進歩と冒険」を象徴する存在です。エンタープライズ号のクルーたちは、様々な困難に直面しながらも、常に希望を失わず、果敢に立ち向かいます。このイメージは、エンタープライズという言葉に、未来への希望や可能性といったポジティブな意味合いを付与しました。
現代社会において、エンタープライズは、ビジネスの世界だけでなく、芸術や科学、社会活動など、あらゆる分野における革新的な試みを指す言葉として使われています。それは、現状に満足せず、常に新しい目標を追求し、社会に貢献しようとする人々の情熱と創造性を表現する言葉と言えるでしょう。エンタープライズという言葉は、単なる経済活動を示すだけでなく、人間の持つ無限の可能性と、より良い未来を築こうとする意志を象徴する言葉として、英語圏の文化に深く根付いているのです。
試験傾向
準1級・1級で長文読解、語彙問題で出題される可能性あり。特にビジネスや社会問題に関連するテーマで登場しやすい。動詞 (undertake) との名詞形の区別、および派生語(enterprisingなど)も意識すること。会話文よりも硬い文章で使われる傾向があります。
Part 5, 6, 7 で幅広く出題される。特にビジネスシーン(新規事業、会社組織、戦略など)に関連する文脈で頻出。同義語(company, firm, venture)との使い分けが問われることがある。正答を導くには、文脈から適切な意味を判断する力が重要。
リーディングセクションで頻出。アカデミックな文脈、特に経済学、経営学、社会学などの分野で登場する。名詞としての意味だけでなく、動詞「undertake」との関連性も理解しておく必要がある。抽象的な概念を説明する際に使われることが多い。
難関大学の長文読解問題で出題される可能性あり。経済、経営、社会問題に関連する文章でよく見られる。文脈から意味を推測する能力が求められる。比喩的な用法や、他の単語との組み合わせ(例:free enterprise)も覚えておくと有利。