英単語学習ラボ

eloquent

/ˈɛləkwənt/(エラカァクゥイント)

第一音節に強勢があります。/ə/(曖昧母音)は口を軽く開け、力を抜いて「ア」と発音します。/kw/ は日本語の「ク」よりも唇を丸めるのがポイント。最後の /ənt/ は、軽く「アント」と言うイメージで、特に /ə/ は弱く短く発音しましょう。

形容詞

弁が立つ

流暢で説得力のある話しぶりを指す。単に言葉が多いだけでなく、相手を惹きつけ、感銘を与えるような話し方を形容する。演説、プレゼンテーション、議論など、公の場で効果的なコミュニケーションを行う能力を評価する際に用いられる。

The young lawyer gave an eloquent speech that moved everyone in the courtroom.

その若い弁護士は、法廷にいた全員を感動させるほど雄弁なスピーチをしました。

この例文は、法廷で若い弁護士が力強く、そして心を込めて話している場面を描いています。聴衆がその言葉に引き込まれ、感動している様子が目に浮かびます。「eloquent」は、単に話がうまいだけでなく、聴く人の心に響き、説得力がある様子を表します。動詞の "moved" は「感動させた」という意味で、"that" は前の "speech" を説明する関係代名詞です。

Even in a difficult situation, her words were always so eloquent and clear.

困難な状況でも、彼女の言葉はいつもとても雄弁で明確でした。

この例文は、何か大変なことが起きて、みんなが困惑している中で、彼女だけが落ち着いて、的確で心に響く言葉を選んで話している場面です。その言葉が、混乱を鎮め、状況をはっきりとさせる力を持っていることが伝わります。「eloquent」は、感情がこもっていて、聞き手の心に訴えかけるような表現力も示します。"Even in a difficult situation" は「~な状況でさえ」という意味で、逆接のニュアンスを加えます。

His farewell letter was so eloquent that it brought tears to my eyes.

彼の別れの手紙はとても雄弁で、私の目に涙があふれました。

この例文は、大切な人からの別れの手紙を読んでいる場面です。その手紙の言葉一つ一つに、書いた人の深い思いや感情が込められていて、読んでいる人の心に強く響き、思わず涙が出てしまうような感動的な様子を表しています。「eloquent」は、話し言葉だけでなく、書かれた言葉に対しても使われ、その表現力の豊かさを示します。"so...that..." は「とても~なので、…だ」という結果を表す構文です。"brought tears to my eyes" は「私の目に涙をもたらした」という自然な英語表現です。

形容詞

雄弁な

言葉を通じて強い感情や考えを表現する能力を指す。文章や詩など、言葉を用いた芸術的な表現にも用いられる。単に情報伝達だけでなく、感情や美しさを伝えるニュアンスを含む。

The young speaker gave an eloquent speech that moved everyone in the audience.

その若い講演者は、聴衆全員を感動させる雄弁なスピーチをしました。

この例文は、誰かが壇上で、聞いている人たちの心を深く動かすようなスピーチをしている場面を描写しています。「eloquent speech」は「雄弁なスピーチ」という非常によく使われる組み合わせです。ここでは、ただ情報を伝えるだけでなく、感情や思想が豊かに表現され、聞く人の心に強く響く様子が伝わります。

Her eloquent letter clearly expressed her strong feelings about the issue.

彼女の雄弁な手紙は、その問題に対する彼女の強い気持ちをはっきりと表していました。

この例文は、誰かが書いた手紙を読んでいて、その言葉から書き手の強い気持ちがひしひしと伝わってくる情景です。「eloquent」は話し言葉だけでなく、書き言葉(手紙、文章など)に対しても使われます。言葉遣いが美しく、説得力があり、書き手の感情や意見が鮮やかに伝わってくる様子を示しています。

He was eloquent when he explained his ideas to the team during the meeting.

会議中、彼がチームに自分のアイデアを説明した時、彼はとても雄弁でした。

この例文は、会議で、彼が自分の考えをチームに説明している場面を描いています。彼の話し方がとても上手で、説得力があり、みんなが彼の話に引き込まれている様子が伝わります。「He was eloquent」のように、人が「雄弁である」と形容する際にも使われ、話し方が流暢で人を引きつけ、自分の意見を明確かつ効果的に述べられることを表します。

コロケーション

eloquent speaker

雄弁な話し手、弁舌さわやかな人

「eloquent」が最も直接的に使われるコロケーションの一つで、人を修飾する形容詞として用いられます。単に話が上手いだけでなく、感情に訴えかけ、聴衆を惹きつける力を持つ話し手を指します。ビジネスシーンのスピーチやプレゼンテーション、政治家の演説などで頻繁に使われます。名詞を伴い 'an eloquent speaker' のように用いられます。

eloquent prose

流麗な散文、雄弁な文章

文章表現の巧みさを表す際に用いられます。詩的な美しさだけでなく、論理的な明晰さや説得力も兼ね備えた文章を指します。文学作品の批評や、優れたノンフィクション作品の紹介などで使われることが多いです。'Her eloquent prose captivated readers.' のように使われます。

eloquent silence

雄弁な沈黙、多くを語る沈黙

矛盾しているように見えますが、言葉を発しないことによって感情や意図を強く伝える状況を指します。言葉では表現しきれない深い悲しみや怒り、あるいは同意や共感を示す際に用いられます。演劇や映画などの芸術作品のレビューでよく見られる表現です。例えば、'His eloquent silence conveyed more than words ever could.' のように使われます。

eloquent plea

雄弁な嘆願、切実な訴え

感情に訴えかけるような、説得力のある嘆願や訴えを指します。法廷での弁論や、社会的な不正に対する抗議運動などで用いられることがあります。単なる要求ではなく、正当性や倫理観に訴えかける点が特徴です。'an eloquent plea for justice' のように用いられます。

eloquent expression

雄弁な表現、心のこもった表現

単に言葉遣いが上手いだけでなく、感情や思考が豊かに表現されている状態を指します。芸術作品(絵画、音楽など)や、個人的な感情の表現(手紙、日記など)にも使われます。'an eloquent expression of love' のように用いられます。

speak eloquently

雄弁に話す、流暢に話す

動詞と副詞の組み合わせで、「eloquent」がどのように話すかを修飾します。単に言葉を並べるだけでなく、聴衆を魅了し、心を動かすような話し方を指します。公式な場面や、重要なメッセージを伝える際に意識される表現です。'He spoke eloquently about the need for change.' のように使われます。

with eloquent simplicity

雄弁なほど簡潔に、簡潔でありながら雄弁に

一見矛盾するように見える表現ですが、複雑な事柄を分かりやすく、かつ印象的に伝える能力を指します。高度な知識や技術を持つ人が、専門外の人にも理解できるように説明する際に用いられます。スティーブ・ジョブズのようなカリスマ的なプレゼンターを評する際にも使われることがあります。'He explained the complex theory with eloquent simplicity.' のように使われます。

使用シーン

アカデミック

学術論文やプレゼンテーションで、複雑な概念や研究結果を効果的に伝えるために用いられます。例えば、「その研究者は、その理論を雄弁に説明した」のように、研究者の説明能力を評価する際に使われます。文語的な表現であり、客観性と論理性が求められる文脈で重要です。

ビジネス

ビジネスシーンでは、プレゼンテーションや重要な会議でのスピーチなど、特にフォーマルな場面で使われることがあります。例えば、「彼女は雄弁なプレゼンテーションで、プロジェクトの承認を得た」のように、相手を説得する能力を強調する際に用いられます。日常的なビジネスメールや報告書ではあまり使われません。

日常会話

日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、政治家や著名人の演説を評する際に使われることがあります。例えば、「その政治家は雄弁な演説で聴衆を魅了した」のように、人を惹きつける話術を評価する文脈で見られます。教養のある人が、文学作品や映画の登場人物の話し方を評する際に使うこともあります。

関連語

類義語

  • 明確かつ効果的に考えや感情を表現する能力を指します。ビジネス、学術、政治など、フォーマルな場面でよく用いられます。書き言葉、話し言葉の両方で使用可能です。 【ニュアンスの違い】"Eloquent"が流暢さや美しさを含むのに対し、"articulate"は明瞭さや論理的な構成に重点を置きます。"Eloquent"は聴衆を感動させる力がある一方、"articulate"は理解を深めることに貢献します。 【混同しやすい点】"Articulate"は動詞としても形容詞としても使われますが、"eloquent"は形容詞のみです。また、"articulate"は特定の意見や立場を明確に述べるときにも使われるため、単なる表現力以上の意味合いを持つことがあります。

  • 言葉を淀みなく、容易に話したり書いたりできる能力を指します。言語能力に関して使われることが多く、日常会話やビジネスシーンで頻繁に用いられます。 【ニュアンスの違い】"Eloquent"が言葉の美しさや説得力に重点を置くのに対し、"fluent"は単に言葉がスムーズに出てくることを意味します。"Fluent"は必ずしも内容の質を保証するものではありません。 【混同しやすい点】"Fluent"は言語能力に特化して使われることが多いですが、"eloquent"は言語能力だけでなく、身振り手振りや表情など、より広範な表現力を含むことがあります。また、"fluent"は抽象的な概念に対しては使いにくい場合があります。

  • 相手を説得する力があることを意味します。広告、政治、法律など、相手の意見や行動を変えたい場合に用いられます。 【ニュアンスの違い】"Eloquent"が言葉の美しさや流暢さによって聴衆を魅了するのに対し、"persuasive"は論理や感情に訴えかけ、相手の考えを変えることを目的とします。"Persuasive"は必ずしも美しい言葉遣いを必要としません。 【混同しやすい点】"Persuasive"は相手に行動を促すことに重点を置くため、単なる表現力以上の意味合いを持ちます。"Eloquent"は聴衆を感動させることはあっても、必ずしも行動を促すわけではありません。

  • 感情や考えを効果的に表現する能力を指します。芸術、文学、心理学など、内面的な感情や思考を表現する場面で用いられます。 【ニュアンスの違い】"Eloquent"が言葉の洗練さや技巧に重点を置くのに対し、"expressive"は感情の深さや真実味を重視します。"Expressive"は必ずしも流暢さを必要としません。 【混同しやすい点】"Expressive"はしばしば非言語的な表現(表情、身振り手振り)にも用いられますが、"eloquent"は主に言語的な表現を指します。また、"expressive"は個人的な感情の表出に重点を置くのに対し、"eloquent"は公的な場での説得力のある表現を指すことが多いです。

  • 自分の意見や感情をはっきりと述べることを意味します。政治、社会運動、日常会話など、自分の立場を明確にしたい場合に用いられます。 【ニュアンスの違い】"Eloquent"が洗練された言葉遣いで聴衆を魅了するのに対し、"vocal"は率直で直接的な表現を重視します。"Vocal"は必ずしも美しい言葉遣いを必要としません。 【混同しやすい点】"Vocal"はしばしば反対意見や批判的な意見を述べる際に用いられますが、"eloquent"は必ずしもそうではありません。また、"vocal"は声に出して意見を表明することを強調しますが、"eloquent"は表現の質に重点を置きます。

  • well-spoken

    言葉遣いが丁寧で上品であることを意味します。フォーマルな場面や、相手に良い印象を与えたい場合に用いられます。面接やプレゼンテーションなどで使われます。 【ニュアンスの違い】"Eloquent"が言葉の流暢さや表現力に重点を置くのに対し、"well-spoken"は言葉遣いの正確さや礼儀正しさを重視します。"Well-spoken"は必ずしも深い知識や複雑な思考を必要としません。 【混同しやすい点】"Well-spoken"は言葉遣いのマナーに重点を置くため、内容の質よりも形式を重視する傾向があります。"Eloquent"は言葉遣いだけでなく、内容の説得力や芸術性も重要視されます。

派生語

  • 『雄弁』という意味の名詞。「eloquent」の性質・状態を表す抽象名詞。日常会話よりは、文学作品の解説や政治演説の分析など、ややアカデミックな文脈で用いられることが多い。雄弁術そのものを指す場合もある。

  • eloquently

    『雄弁に』という意味の副詞。「eloquent」に副詞語尾「-ly」が付いた形。文章やスピーチがどのように表現されているかを評価する際に使用され、例えば「eloquently expressed(雄弁に表現された)」のように使われる。ビジネスシーンや学術論文でも見られる。

  • loquacious

    『おしゃべりな』という意味の形容詞。「eloquent」と同じ語根「loqu-(話す)」を持つが、接尾辞「-acious」によって「話すことへの強い傾向」を表す。必ずしも流暢さを意味せず、むしろ多弁であることを指すことが多い。日常会話で人物評として用いられる。

反意語

  • inarticulate

    接頭辞「in-(否定)」が付き、『はっきり話せない』『不明瞭な』という意味の形容詞。「eloquent」が言葉を巧みに操るのに対し、こちらは言葉に詰まったり、考えをうまく表現できない状態を指す。日常会話からビジネスシーンまで幅広く用いられる。

  • 『無口な』という意味の形容詞。「eloquent」が言葉を積極的に使うのに対し、こちらは言葉を控える傾向を表す。単に口数が少ないだけでなく、内向的で感情を表に出さないニュアンスも含む。文学作品や人物描写でよく用いられる。

  • halting

    『ためらいがちな』『途切れ途切れの』という意味の形容詞。「eloquent」が淀みなく流暢であるのとは対照的に、言葉がスムーズに出てこない様子を表す。スピーチやプレゼンテーションなど、公の場での発言における自信のなさや準備不足を示す際に使われる。

語源

"eloquent(雄弁な)」は、ラテン語の「ēloquentem(話し上手な)」に由来します。これは「ex-(外へ)」と「loqui(話す)」という二つの要素から構成されています。「ex-」は「外へ、完全に」という意味を持ち、「loqui」は「話す」という意味です。したがって、「eloquent」は文字通りには「外に向かって話す能力がある」という意味合いを含んでいます。日本語で例えるなら、「弁舌さわやか」という言葉が近いかもしれません。つまり、自分の考えや感情を言葉に乗せて、聴衆に効果的に伝えることができる能力を指します。弁論大会でスピーチをする人が、聴衆を魅了する様子を想像すると、「eloquent」の意味がより深く理解できるでしょう。

暗記法

「雄弁」は単なる言葉巧みではない。古代ギリシャ・ローマでは政治的成功に不可欠とされ、キケロは聴衆の感情を揺さぶる弁論で社会を動かした。中世では修辞学として知性と人格を結びつけ、シェイクスピアは登場人物に雄弁さで物語を動かした。現代ではキング牧師の演説のように、信念と倫理観に裏打ちされた言葉が社会を変革する。言葉の力と、それを使う人間の人格が重要となる。

混同しやすい単語

『eloquent』と『elegant』は、どちらも語尾が '-ent' であり、スペルも似ているため混同されやすいです。『eloquent』は「雄弁な」という意味ですが、『elegant』は「優雅な」「上品な」という意味です。品詞はどちらも形容詞ですが、使われる文脈が異なります。例えば、スピーチや文章の表現力を褒める場合は『eloquent』、服装やデザインの美しさを褒める場合は『elegant』を使います。語源的には、『eloquent』はラテン語の「話す」を意味する動詞に由来し、『elegant』は「選び出す」「洗練された」を意味する動詞に由来します。

『eloquent』と『elocution』は、どちらも「雄弁」に関連する単語ですが、品詞と意味が異なります。『eloquent』は形容詞で「雄弁な」という意味ですが、『elocution』は名詞で「演説術」「発声法」という意味です。発音も似ているため、特にリスニング時に混同しやすいです。例えば、「彼は雄弁だ」は『He is eloquent.』、「彼女は演説術を学んでいる」は『She is studying elocution.』となります。語源的には、どちらもラテン語の「話す」を意味する動詞に由来しますが、派生した意味合いが異なります。

『eloquent』と『frequent』は、どちらも語尾が '-ent' であり、音の響きも似ているため、特に発音練習中に混同しやすいです。『eloquent』は「雄弁な」という意味ですが、『frequent』は「頻繁な」という意味です。品詞はどちらも形容詞ですが、動詞としても使われます。例えば、「頻繁に訪れる」は『frequent』を動詞として使い『frequent the place』と表現します。文脈が大きく異なるため、意味を理解していれば区別は容易です。

『eloquent』と『obsolete』は、どちらも複数の音節からなる単語で、母音の配置が似ている部分があるため、発音練習中に混同する可能性があります。『eloquent』は「雄弁な」という意味ですが、『obsolete』は「時代遅れの」「廃れた」という意味です。スペルも全く異なるため、注意深く確認すれば区別できます。語源的には、『obsolete』はラテン語の「使い古された」を意味する言葉に由来します。

『eloquent』と『evoke』は、どちらも動詞と関連付けられる単語として、意味の面で誤解される可能性があります。『eloquent』は形容詞ですが、その背景には「言葉で感情やイメージを呼び起こす」というニュアンスがあります。『evoke』は「(感情・記憶などを)呼び起こす」という意味の動詞です。したがって、例えば「雄弁なスピーチは感情を呼び起こす」という文脈で両者が関連付けられます。発音も最初の母音が似ているため、注意が必要です。

語尾の '-quent' が共通しているため、視覚的に混同しやすいです。『eloquent』は「雄弁な」という意味ですが、『delinquent』は「義務を怠る」「滞納している」という意味の形容詞、または「非行少年」という意味の名詞です。意味が全く異なるため、文脈で判断することが重要です。例えば、「税金の滞納者」は『tax delinquent』と表現します。

誤用例

✖ 誤用: He made an eloquent apology, but I still didn't believe him.
✅ 正用: He gave a fluent apology, but I still didn't believe him.

『Eloquent』は、単に『流暢な』という意味ではなく、『人を説得する力を持つ、雄弁な』という意味合いが強い単語です。謝罪の場面で使うと、言葉巧みに言い訳をしているような印象を与えかねません。より中立的な『fluent』を使う方が適切でしょう。日本人は『雄弁』を良い意味で捉えがちですが、英語では状況によっては『口達者』というネガティブなニュアンスを含むこともあります。これは、日本語の『口上手』が必ずしも褒め言葉ではないのと同じです。

✖ 誤用: The eloquent silence after her speech was deafening.
✅ 正用: The pregnant silence after her speech was deafening.

『Eloquent』は基本的に『言葉』に対して使われる形容詞であり、『沈黙』を修飾するのは不自然です。ここでは、意味深さや緊張感を含んだ『沈黙』を表す『pregnant silence』が適切でしょう。日本人は『雄弁は銀、沈黙は金』という言葉があるように、沈黙を美徳とする文化がありますが、英語圏では、沈黙は必ずしも肯定的な意味を持つとは限りません。状況によっては、不快感や拒絶を示すこともあります。そのため、単に『沈黙』を意味する単語ではなく、その背後にある感情や意図を表現できる言葉を選ぶ必要があります。

✖ 誤用: She is an eloquent writer, so she should be a good public speaker.
✅ 正用: She is a skilled writer, so she should be a good public speaker.

『Eloquent』は、生まれつきの才能や訓練によって培われた『雄弁さ』を指すことが多いです。文章を書く能力と、人前で話す能力は必ずしもイコールではありません。ここでは、より一般的な『skilled』を使う方が適切でしょう。日本人は『弁が立つ』ことを重視する傾向がありますが、英語圏では、単に話が上手いだけでなく、内容の正確さや論理的な構成も重要視されます。そのため、自己紹介などで自分の能力をアピールする際には、具体的な実績やスキルを示すことが効果的です。

文化的背景

「雄弁な(eloquent)」という言葉は、単に言葉が上手いというだけでなく、聴衆を魅了し、感情を揺さぶり、行動を促すような、深い説得力と美的魅力が伴う言葉の力を意味します。古代ギリシャ・ローマ時代から、雄弁術は政治的リーダーシップや社会的な成功に不可欠なスキルとされ、その伝統は西洋文化において「eloquent」という言葉に特別な重みを与えてきました。

古代ローマの政治家キケロは、その卓越した弁論術で知られ、「雄弁は知恵のしもべであるべきだ」と説きました。彼の演説は、単なる情報伝達ではなく、聴衆の感情に訴えかけ、共通の価値観を喚起することで、政治的な意思決定を左右しました。キケロのような雄弁家は、言葉の力によって社会を動かすことができると信じられており、「eloquent」は、そのような指導者の資質を象徴する言葉となりました。中世ヨーロッパの大学では、修辞学(雄弁術)が重要な科目として教えられ、将来の聖職者や政治家は、論理的な思考力と説得力のある表現力を磨きました。この伝統の中で、「eloquent」は、単なる技術ではなく、知性と人格が結びついた、高潔な表現能力を意味するようになったのです。

文学作品においても、「eloquent」は重要な役割を果たします。シェイクスピアの作品には、数多くの雄弁な人物が登場し、その言葉によって聴衆を魅了し、物語を大きく動かします。例えば、『ハムレット』の有名な独白は、その美しい言葉遣いと深い感情表現によって、観客の心を捉え、ハムレットの苦悩を共有させます。また、ミルトンの『失楽園』では、サタンが雄弁な言葉で天使たちを扇動し、神への反逆を促します。これらの例からもわかるように、「eloquent」は、単に美しい言葉であるだけでなく、強い感情と意志を伝える力を持つ言葉として、文学作品において重要な役割を果たしているのです。

現代においても、「eloquent」は、スピーチライティングやプレゼンテーションなど、様々な分野で重要なスキルとして認識されています。しかし、単に技術的な巧みさだけでなく、真摯な思いや深い知識、そして聴衆への共感が伴ってこそ、真に「eloquent」な表現が生まれると言えるでしょう。政治の世界では、キング牧師の「私には夢がある」のような、人々の心を揺さぶり、社会を変革する力を持つスピーチが、「eloquent」の典型的な例として挙げられます。これらのスピーチは、美しい言葉遣いだけでなく、強い信念と倫理観に裏打ちされており、聴衆の心に深く響き、行動を促す力を持っているのです。「eloquent」という言葉は、時代を超えて、言葉の持つ力と、それを使う人間の人格の重要性を私たちに教えてくれます。

試験傾向

英検

準1級、1級で語彙問題として出題される可能性があります。長文読解で筆者の意見を強調する際に使われることもあります。ライティングで使う場合は、やや硬い印象になることに注意。

TOEIC

Part 5, 6, 7で稀に出題される可能性があります。ビジネスシーンというよりは、スピーチやプレゼンテーションに関する文脈で使われることが多いです。類義語との識別がポイントになります。

TOEFL

リーディングセクションで出題される可能性があります。アカデミックな文脈で、歴史上の人物や政治家の演説などを説明する際に使われることが多いです。ライティングで使用すると高評価につながる可能性があります。

大学受験

難関大学の長文読解で出題される可能性があります。文脈から意味を推測する問題や、内容一致問題でキーワードとなることがあります。和訳問題で記述させる大学もあります。

免責事項

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このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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