dissent
第2音節にアクセントがあります。/ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を少し開き、短く発音します。語尾の /t/ は、息を止めるようにして発音するとより自然です。強く発音する必要はありません。
専門的な内容に関するご注意
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異議
公式な決定や多数意見に対する反対意見。良識に基づいた反対というニュアンスを含む。
During the meeting, there was some dissent about the new plan.
会議中、新しい計画についていくつかの異議がありました。
※ 会議やグループでの話し合いで、全員が賛成ではなく、一部に反対意見や異なる意見があった状況です。「dissent」は、このように集団の中で意見が割れる際に使われます。「there was some dissent」で、「少し異議があった」というニュアンスが伝わります。
Many people voiced their dissent over the new city rule.
多くの人々が新しい市の規則に異議を唱えました。
※ 市民が行政や権力に対して、不満や反対の声を上げる場面です。「voice their dissent」は「彼らの異議を声に出して表明する」という意味で、デモや抗議活動など、公に反対意見を示す際によく使われる表現です。感情がこもった行動がイメージできますね。
Her dissent was clear when she voted against the proposal.
彼女がその提案に反対票を投じたとき、彼女の異議は明らかでした。
※ 個人の強い意思や信念に基づいて、ある決断や提案に反対する場面です。単に口頭で反対するだけでなく、「投票で反対する」という具体的な行動が、彼女の「異議」がいかに明確であったかを物語っています。言葉だけでなく行動で示す異議の強さが伝わります。
反対する
良識や信念に基づいて、公然と意見や決定に反対する。単なる不満ではなく、より強い意志が感じられる。
During the meeting, one brave member chose to dissent from the group's quick decision.
会議中、一人の勇敢なメンバーが、グループの性急な決定に反対することを選んだ。
※ 会議やグループでの話し合いの場面です。みんなが賛成する中で、あえて「それは違う」と意見を述べる様子が目に浮かびますね。「dissent from 〜」は「〜に反対する」という典型的な使い方で、特に集団の意見や決定に異議を唱える場合によく使われます。
Many citizens began to dissent against the new city plan because it would harm the old park.
多くの市民が、新しい都市計画に反対し始めた。なぜなら、それが古い公園を傷つけるからだ。
※ 市民が、愛する公園を守るために立ち上がる情景です。「dissent against 〜」は、政府や組織の政策、計画など、より大きな枠組みの決定に対して反対する場合によく使われます。人々の強い思いが伝わる文脈ですね。
He could not agree with the company's new rule, so he felt he had to dissent.
彼は会社の新しいルールに同意できなかったので、反対しなければならないと感じた。
※ 個人の信念や倫理観に基づいて、ある事柄に「反対する」という場面です。この例文のように「dissent」は自動詞として単独で使われることも多く、心の中で納得できず、異議を唱える必要があると感じる内面が描かれています。
コロケーション
異議を唱える、反対意見を表明する
※ 「voice」はここでは動詞で、「意見や感情を表に出す」という意味です。単に反対するだけでなく、それを公に表明するニュアンスを含みます。会議やフォーラムなど、意見交換の場において、少数意見を表明する際に用いられます。類似表現に「express dissent」がありますが、「voice dissent」の方が、より積極的に発言する印象を与えます。フォーマルな場面でよく使われます。
増大する不満、広がる異議
※ 「growing」は現在分詞で、不満や異議が徐々に、しかし確実に広がっている状況を表します。組織内や社会全体で、ある政策や決定に対する不満が静かに、しかし着実に高まっている様子を描写する際に適しています。例えば、「growing dissent within the party」は「党内における不満の増大」を意味し、政治的なニュース記事などで頻繁に見られます。
広範囲にわたる異議、社会全体の不満
※ 「widespread」は形容詞で、異議や不満が特定のグループや地域にとどまらず、広範囲に広がっている状態を示します。社会的な抗議運動やデモなど、多くの人々が同じ意見を持ち、行動を起こしている状況を表すのに適しています。例えば、「widespread public dissent」は「広範な国民の不満」を意味し、社会問題に関する議論でよく用いられます。
組織内部の不満、内輪の異論
※ 「within the ranks」は「組織内部で、仲間内で」という意味のイディオムです。軍隊や企業、政党など、階層構造を持つ組織において、内部のメンバーから異議や不満が出ている状況を表します。表面的には一致団結しているように見えても、内部には不満がくすぶっている、というニュアンスを含みます。ニュース記事や分析記事でよく見られる表現です。
異議を唱える声、少数意見
※ 「a voice of dissent」は、集団の中で少数意見を表明する人、またはその意見そのものを指します。多数派の意見に埋もれがちな、重要な視点や問題点を指摘する役割を担うことが多いです。例えば、組織内で新しいプロジェクトが提案された際、「a voice of dissent」がリスクや問題点を指摘することで、より慎重な検討を促すことがあります。勇気と責任感が必要とされる役割です。
異議を克服する、反対を抑え込む
※ 「overcome」は「困難や障害を乗り越える」という意味の動詞です。ここでは、組織やリーダーが、内部の反対意見や不満を抑え込み、目標達成に向けて進むことを意味します。必ずしも強圧的な手段を用いるとは限らず、説得や交渉によって合意形成を図る場合も含まれます。リーダーシップや組織運営に関する議論でよく用いられます。
異議を封じ込める、反対意見を抑圧する
※ 「stifle」は「息を止める、抑え込む」という意味の動詞で、ここでは、権力者が反対意見を力ずくで抑え込む、あるいは自由な意見表明を妨げることを意味します。民主主義国家においては批判的な意味合いで用いられ、言論の自由の侵害や権威主義的な政治体制を批判する際に使われます。人権問題や政治に関するニュース記事などでよく見られます。
使用シーン
学術論文、特に政治学、社会学、法学などの分野で頻繁に使用されます。例えば、「〜という政策に対する国民の間に異議(dissent)が生じている」のように、意見の不一致や反対意見を分析する際に用いられます。また、歴史学の研究においても、「〜という出来事に対する歴史家の間で意見の相違(dissent)がある」のように使われます。文語的な表現であり、客観的な分析を行う際に適しています。
会議の議事録や報告書など、公式なビジネス文書で用いられることがあります。例えば、「〜という提案に対して、一部の社員から異議(dissent)が出された」のように、組織内での意見の対立を示す際に使用されます。日常的な会話よりも、フォーマルな文脈で使われることが多いです。また、企業倫理やコンプライアンスに関する議論でも、「内部告発は、組織に対する異議(dissent)の表明である」のように使われることがあります。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事や政治的な議論を扱うドキュメンタリーなどで見かけることがあります。例えば、「〜という法律に反対する人々が異議(dissent)を表明した」のように、社会的な問題に対する反対意見を伝える際に用いられます。ただし、より口語的な表現としては、「反対意見」や「異論」などが使われることが一般的です。
関連語
類義語
意見や見解の不一致を指す一般的な言葉。幅広い状況で使用され、個人的な関係から政治的な議論まで、様々なレベルのフォーマルさで使用されます。 【ニュアンスの違い】dissentよりも中立的で、感情的な響きは少ないです。dissentはしばしば、公式な決定や支配的な意見に対する反対意見を表明する際に用いられますが、disagreementは単に意見が異なることを示します。 【混同しやすい点】disagreementは可算名詞としても不可算名詞としても使用できますが、dissentは主に不可算名詞として使用されます。また、disagreementはより広い意味を持ち、些細な意見の相違にも使用できます。
何かに対する反対や不賛成を表明すること。しばしば、正式な手続きや議論の中で、特定の提案や行動に対する異議を唱える際に用いられます。 【ニュアンスの違い】dissentよりも具体的な対象に対する反対意見を指す傾向があります。objectionはしばしば、法的な文脈や会議など、正式な場で使用され、特定のルールや手順に基づいて異議を申し立てるニュアンスがあります。 【混同しやすい点】objectionは可算名詞であり、具体的な反対意見の数や種類を数えることができます。また、objectionは通常、特定の行動や提案に対して向けられますが、dissentはより広範な意見や体制に対する反対意見を指すことがあります。
ある意見、計画、または政党などに対して反対する立場やグループを指します。政治的な文脈でよく使用され、政府や支配的な勢力に対する反対勢力を意味することがあります。 【ニュアンスの違い】dissentよりも組織化された、あるいはより大規模な反対運動を指すことが多いです。oppositionはしばしば、具体的な政策や政治的な目標に対する反対意見を表明する際に用いられ、dissentよりも公式な、あるいは政治的な意味合いが強いです。 【混同しやすい点】oppositionは、反対する立場やグループそのものを指すことがありますが、dissentは主に意見や感情の表明を指します。また、oppositionはしばしば、政治的な文脈で使用されますが、dissentはより個人的な、あるいは道徳的な信念に基づく反対意見を指すことがあります。
公然と意見や感情を表明すること、特に不満や反対意見を示すために行われる集会やデモなどの行動を指します。社会的な、または政治的な問題に対する反対意見を表明する際に用いられます。 【ニュアンスの違い】dissentよりも行動を伴うことが多いです。protestはしばしば、公的な場でのデモや集会を通じて意見を表明する際に用いられ、dissentよりも積極的で、時には騒々しい行動を伴います。 【混同しやすい点】protestは動詞としても名詞としても使用できますが、dissentは主に名詞として使用されます。また、protestはしばしば、具体的な行動を伴いますが、dissentはより抽象的な意見や感情の表明を指すことがあります。
何かを承認しないこと、または好ましくないという感情を示すこと。個人的な関係から公式な場面まで、幅広い状況で使用されます。 【ニュアンスの違い】dissentよりも個人的な感情や評価に重点が置かれています。disapprovalはしばしば、特定の行動や決定に対する個人的な不満や不賛成を示す際に用いられ、dissentよりも感情的な響きが強いことがあります。 【混同しやすい点】disapprovalは、しばしば具体的な行動や決定に対する個人的な感情を指しますが、dissentはより広範な意見や体制に対する反対意見を指すことがあります。また、disapprovalはしばしば、個人的な関係で使用されますが、dissentはより公式な、あるいは政治的な文脈で使用されることがあります。
- nonconformity
社会的な規範や期待に従わないこと。しばしば、個人の自由や創造性を尊重する文脈で使用されます。 【ニュアンスの違い】dissentよりも、社会的な規範や期待に対する抵抗や独立性を強調します。nonconformityはしばしば、個人のスタイルや行動を通じて意見を表明する際に用いられ、dissentよりも個人的な、あるいは文化的な意味合いが強いことがあります。 【混同しやすい点】nonconformityは、社会的な規範や期待に対する抵抗を指しますが、dissentはより具体的な意見や決定に対する反対意見を指すことがあります。また、nonconformityはしばしば、個人の自由や創造性を尊重する文脈で使用されますが、dissentはより公式な、あるいは政治的な文脈で使用されることがあります。
派生語
- dissenting
『反対の』『異議を唱える』という意味の形容詞。動詞『dissent』に現在分詞の接尾辞『-ing』が付加され、反対意見を表明する状態や人を表します。法律や政治の文脈で、少数意見や反対意見を述べる際に用いられます。例えば、『dissenting opinion(反対意見)』のように使われます。
- dissenter
『反対者』『異議を唱える人』という意味の名詞。動詞『dissent』に、人を表す接尾辞『-er』が付加された形です。特定の意見や決定に反対する人を指し、政治、宗教、社会運動などの分野で用いられます。歴史的な文脈では、国教会の教義に反対する人々を指すこともあります。
『不和』『意見の衝突』という意味の名詞。動詞『dissent』から派生し、意見の相違が原因で生じる争いや対立を表します。フォーマルな文脈で、組織内やグループ間の意見の不一致を表現する際に用いられます。例えば、『internal dissension(内部の不和)』のように使われます。
反意語
『同意』『賛成』という意味の動詞および名詞。『dissent』とは反対に、意見や提案を受け入れることを意味します。語源的には『ad-(〜へ)』と『sentire(感じる、思う)』が組み合わさり、『同じように感じる』というニュアンスを持ちます。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使用されます。例えば、『give assent(同意を与える)』のように使われます。
『合意』『同意』という意味の名詞。『dissent』が意見の不一致を表すのに対し、『agreement』は複数の人が同じ意見を持つ状態を指します。契約、交渉、会議など、様々な場面で用いられ、法的拘束力を持つ場合もあります。日常会話でも頻繁に使われます。
『一致』『同意』という意味の名詞。特にフォーマルな文脈で、意見や見解が一致することを強調する際に用いられます。『dissent』とは対照的に、共通の理解や合意形成を示す言葉です。学術論文やビジネス文書などでよく見られます。
語源
「dissent」は、ラテン語の「dis-」(分離、反対)と「sentire」(感じる、思う)に由来します。つまり、語源的には「異なる感情を持つ」「異なる意見を持つ」という意味合いを含んでいます。「sentire」は「sense(感覚)」や「sentiment(感情)」といった単語とも関連があり、心の動きを表す語根です。「dis-」は「disagree(反対する)」や「disconnect(切り離す)」などにも見られるように、否定や分離を表す接頭辞です。したがって、「dissent」は、既存の意見や感情から分離し、異なる意見を持つことを意味するようになり、「異議」「反対」という意味で使われるようになりました。例えば、組織内で多数派の意見に対して「dissent」を表明することは、多数の「sentiment(感情、意見)」から離れて、自分の異なる意見を明確にすることを示します。
暗記法
「dissent」は単なる反対ではない。良心に基づき、権威や多数意見に抗う倫理的・政治的抵抗だ。宗教改革でのルターの異議申し立て、清教徒のアメリカ移住は「dissent」の象徴。イプセン『人形の家』のノラ、オーウェル『1984年』のウィンストンも社会への異議を唱えた。社会の不正を正し、より良い未来を目指す「dissent」は、民主主義社会に不可欠な精神なのだ。
混同しやすい単語
『dissent』と発音が非常に似ており、特に語尾の 'sent' の部分が同じため、リスニング時に混同しやすい。スペルも 'di-' と 'de-' の違いのみで、視覚的にも間違いやすい。意味は『下降』『家系』であり、政治的な反対意見を意味する『dissent』とは全く異なる。発音記号を確認し、意識的に区別する必要がある。また、'descent' は名詞だが、'dissent' は名詞・動詞として使われる点も注意。
発音は『dissent』と似ているが、アクセントの位置が異なる(『dissent』は2音節目、『decent』は1音節目)。スペルも似ているため、読み間違い、聞き間違いが発生しやすい。『きちんとした』『まあまあの』という意味で、状況や文脈によって意味が大きく異なる。特にフォーマルな場面では、聞き間違えると失礼にあたる可能性がある。
『dissent』と対義語の関係にあるため、意味とスペルを混同しやすい。『賛成』という意味で、発音も語尾の 'sent' が共通しているため、リスニング時に注意が必要。政治や議論の文脈では、特に反対(dissent)と賛成(assent)を明確に区別する必要がある。語源的には、'assent' は 'ad-'(〜へ)+ 'sentire'(感じる)から来ており、感情が一致するイメージ。
スペルが似ており、特に 'dis-' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすい。『遠い』という意味で、物理的な距離だけでなく、関係性や時間的な距離を表すこともある。発音も似ているため、文脈から判断する必要がある。例えば、『distant relative』(遠い親戚)のように使われる。
『dissent』とスペルの類似性から、特に書き間違いが発生しやすい。意味は『病気』であり、政治的な意見とは全く異なる。発音も異なるため、音で区別することは比較的容易だが、スペルミスには注意が必要。'disease' は 'dis-'(否定)+ 'ease'(快適さ)から来ており、不快な状態を表す。
スペルの一部('ent')が共通しているため、視覚的に混同しやすい。『出来事』『事件』という意味で、発音も『dissent』とは異なるが、スペルミスには注意が必要。特に、ニュース記事やレポートなどで頻繁に使われる単語であるため、正確にスペルを覚えることが重要。例えば、『a serious incident』(重大な事件)のように使われる。
誤用例
日本語の『〜に反対する』という表現に引きずられて、つい『with』を選んでしまいがちですが、英語の『dissent』は自動詞であり、特定の意見や見解に対して反対する場合には前置詞『from』を用いるのが一般的です。この『from』は『〜から離れる』という意味合いを持ち、『あなたの意見とは異なる立場を取る』というニュアンスを表します。また、よりフォーマルな場面では、『I respectfully disagree with your opinion.』のように、直接的な『dissent』の使用を避け、丁寧な表現を用いることもあります。
『loud』は物理的な音の大きさを表す言葉であり、意見や反対が『大きい』ことを表すには不適切です。ここでは、教授の反対意見がはっきりと表明されたことを示すために、『vocal(声に出して)』を用いるのが適切です。日本人は、感情や意見の強さを表現する際に、直接的な言葉を選びがちですが、英語では、より婉曲的で洗練された表現が好まれる場合があります。また、『loud』は時に騒がしい、不快な印象を与えるため、フォーマルな文脈では避けるべきです。
ここでの誤りは、『dissent』を他動詞として扱ってしまっている点にあります。日本語では『〜に反対する』という表現が一般的なため、英語でも同様の構造で表現しようとしがちです。しかし、『dissent』は自動詞であり、反対の対象を直接目的語として取ることはできません。正しくは、前置詞『from』を用いて、『dissent from something』という形にする必要があります。この『from』は、ある決定や意見から『離れる』というイメージを持ち、その決定に同意しないという意思を明確に示します。
文化的背景
「dissent(異議)」は、単なる反対意見ではなく、権威や多数派の意見に対する個人の倫理的、あるいは政治的な抵抗の表明として、西洋社会において重要な意味を持ちます。それは、良心に従うこと、そして社会の進歩を促す原動力となりうる思想です。
歴史を振り返ると、「dissent」は宗教改革期に遡ることができます。マルティン・ルターがカトリック教会の教義に異議を唱えたことは、まさに「dissent」の象徴的な行為であり、その後のプロテスタント運動へと繋がりました。これは単なる教義上の対立ではなく、個人の信仰の自由を求める、権威に対する抵抗の始まりでした。同様に、清教徒たちが宗教的迫害を逃れてアメリカ大陸へ渡ったことも、「dissent」の精神の表れと言えるでしょう。彼らは既存の社会秩序に異議を唱え、新たな理想を求めて新天地を目指したのです。
文学作品においても、「dissent」はしばしば重要なテーマとして扱われます。例えば、ヘンリック・イプセンの戯曲『人形の家』では、主人公のノラが当時の社会通念や女性の役割に異議を唱え、家を出て自立の道を選びます。これは、個人の尊厳と自己決定権を求める「dissent」の物語として、多くの人々に共感を与えました。また、ジョージ・オーウェルの小説『1984年』では、主人公のウィンストンが全体主義的な社会体制に抵抗し、個人の自由と真実を追求する姿が描かれています。彼は体制に「dissent」することで、人間としての尊厳を保とうとしたのです。
現代社会においても、「dissent」は民主主義社会の健全な発展に不可欠な要素です。政府の政策や企業の行動に対して異議を唱えることは、社会の不正や不平等を是正し、より公正な社会を実現するための重要な手段となります。ただし、「dissent」は単なる感情的な反発ではなく、倫理的な根拠に基づいたものでなければなりません。良心に従い、社会全体にとってより良い未来を目指すための「dissent」こそが、真に価値のあるものと言えるでしょう。
試験傾向
1. 出題形式: 主に準1級・1級の語彙問題、長文読解。まれにリスニングでも。2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級の語彙問題で問われる可能性も高い。3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、政治、倫理など硬めの話題で、意見の対立を示す文脈で登場しやすい。4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞 (dissent) と動詞 (dissent) の両方の用法を理解し、類義語 (disagreement, opposition) とのニュアンスの違いを把握する。派生語 (dissenter, dissenting) も重要。
1. 出題形式: 主にPart 5 (短文穴埋め) 、Part 6 (長文穴埋め) 、Part 7 (長文読解)。2. 頻度と級・パート: Part 7で比較的出やすい。Part 5,6でもまれに出題される。3. 文脈・例題の特徴: 企業倫理、経営戦略、労使関係など、ビジネス関連の文脈で意見の相違を示す場合に使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から「反対」「異議」の意味を推測できるようにする。類義語 (objection, disagreement) との使い分け、特にフォーマルな場面でdissentが用いられることが多い点を意識する。
1. 出題形式: リーディングセクション(長文読解)。2. 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出。3. 文脈・例題の特徴: 歴史、政治、社会学などの分野で、意見の対立や少数派の主張を示す文脈で使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞 (dissent) と動詞 (dissent from) の両方の用法を理解する。文脈から意味を正確に把握し、パラフレーズの問題に対応できるようにする。類義語との微妙なニュアンスの違いを理解しておく。
1. 出題形式: 主に長文読解。2. 頻度と級・パート: 難関大学の入試で出題される可能性が高い。3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、歴史、政治、哲学など、論説的な文章で意見の対立を示す場合に使われることが多い。4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から「反対」「異議」の意味を推測できるようにする。類義語 (objection, disagreement, opposition) との使い分け、特にフォーマルな場面でdissentが用いられることが多い点を意識する。また、文脈によっては比喩的な意味合いで用いられることもあるため、注意が必要。