collaboration
第2音節の/æ/は、日本語の「ア」と「エ」の中間のような音で、口を少し大きく開けて発音します。また、第3音節にアクセント(ˈ)があるので、そこを強く意識しましょう。語尾の/ʃən/は「シャン」に近い音ですが、唇を丸めて「シュ」の音を意識するとよりネイティブに近い発音になります。全体として、各音節を区切らずに滑らかにつなげるように発音すると自然です。
協力
共通の目標達成のために、複数の人が互いに協力し合うこと。ビジネス、学術、政治など幅広い分野で使われる。単に一緒に作業するだけでなく、知識やスキルを共有し、相乗効果を生み出すニュアンスを含む。
Their project succeeded thanks to the great collaboration of the whole team.
彼らのプロジェクトは、チーム全員の素晴らしい協力のおかげで成功しました。
※ 学校のグループワークや職場のプロジェクトなど、複数の人が協力して何かを成し遂げた時にぴったりの表現です。みんなで力を合わせ、良い結果が出せた時の達成感が伝わりますね。「thanks to ~」は「~のおかげで」という意味です。
The new song was born from the collaboration between a famous singer and a talented composer.
その新曲は、有名な歌手と才能ある作曲家の協力によって生まれました。
※ 音楽や芸術の分野で、異なる専門性を持つ人たちが一緒に新しい作品を生み出す際によく使われる例文です。一人では作れないものが、互いの才能が合わさることで生まれた、というクリエイティブな場面をイメージできますね。
The local festival was a success thanks to the close collaboration between citizens and the city hall.
その地域のお祭りは、住民と市役所の緊密な協力のおかげで成功しました。
※ 地域のお祭りやイベントなど、公共の場での活動で、多くの人が力を合わせる様子が伝わる例文です。「close collaboration」は「密接な協力」という意味で、お互いが深く関わり合って協力したことを表します。たくさんの人が笑顔で準備し、楽しんでいる光景が目に浮かびますね。
共同制作
複数の人が協力して一つの作品を作り上げること。芸術、音楽、ソフトウェア開発など、創造的な活動において用いられることが多い。
We finished our big school project through great collaboration.
私たちは素晴らしい協力によって、大きな学校のプロジェクトを終えました。
※ この例文は、学生たちが力を合わせ、一つの大きな課題を達成した時の達成感を表しています。グループワークやチームプロジェクトで「みんなで協力して何かを成し遂げた」という場面で典型的に使われます。'through' は「〜を通して」「〜によって」という意味で、協力が成功の決め手だったことを示しています。
The two artists created a beautiful song in a fun collaboration.
その二人のアーティストは、楽しい共同制作で美しい曲を生み出しました。
※ 音楽家や画家、作家など、クリエイティブな分野で共同で作品を生み出す様子を描いています。一緒に作業すること自体が楽しい、というポジティブな感情も伝わります。'in a (形容詞) collaboration' の形で、「〜な共同制作において」と、その協力の様子を表すことができます。
Effective collaboration between departments helped us reach our goal faster.
部署間の効果的な協力が、私たちがより早く目標を達成するのを助けました。
※ 会社や組織において、異なる部署やチームが連携し、共通の目標に向かって協力するビジネスシーンを表現しています。'Effective'(効果的な)という形容詞が、協力の質が成果に繋がったことを強調しています。'collaboration between A and B' は「AとBの間の協力」という、具体的な関係性を示す際に役立ちます。
協力する
互いに助け合い、共同で作業を進めること。'collaborate with...' の形で、誰と協力するかを示すことが多い。フォーマルな場面でよく使われる。
The students decided to collaborate on their group project to get a good grade.
生徒たちは良い成績を取るために、グループプロジェクトで協力することにしました。
※ ご提示いただいた「collaboration」は「協力、共同作業」という意味の名詞です。動詞で「協力する」と言いたい場合は、「collaborate」を使います。ここでは、ご要望の「協力する」という意味の動詞の例文として「collaborate」を使用しています。 【情景】放課後、教室で生徒たちが集まって、大きな模造紙を広げたり、パソコンを囲んだりして、協力しながら楽しそうに作業している様子が目に浮かびます。 【なぜ典型的か】学校でのグループワークは、目標達成のためにみんなで力を合わせる「協力」の典型的な場面です。特に「get a good grade(良い成績を取る)」という具体的な目標があると、より協力する気持ちが強まりますね。 【文法・ヒント】「decide to 動詞の原形」で「〜することに決める」という意味になります。
Our two companies will collaborate to create a new product next year.
私たちの2つの会社は、来年、新しい製品を作るために協力します。
※ 動詞「collaborate」の例文です。 【情景】会議室で、スーツを着た2社の代表者が、新しい製品のアイデアについて熱心に話し合っています。お互いの技術や知識を出し合って、画期的な製品を生み出そうと意気込んでいる様子が目に浮かびます。 【なぜ典型的か】ビジネスの世界では、新しい価値を生み出すために、複数の企業やチームが協力し合うことがよくあります。特に「to create a new product(新しい製品を作るため)」という目的は、協力の大きな動機となります。 【文法・ヒント】「will 動詞の原形」で「〜するだろう」という未来の行動を表します。
Neighbors often collaborate to keep their local park clean and beautiful.
近所の人たちは、地域の公園をきれいに保つためによく協力します。
※ 動詞「collaborate」の例文です。 【情景】晴れた週末、近所の公園に老若男女が集まって、ほうきで落ち葉を掃いたり、ゴミを拾ったりしています。みんなで協力して、自分たちの使う公園をきれいにしている、温かいコミュニティの様子が目に浮かびます。 【なぜ典型的か】地域コミュニティにおいて、住民が協力して公共の場所を維持・改善する活動は非常に一般的です。特に「keep their local park clean and beautiful(地域の公園をきれいに保つ)」という共通の目標が、協力の原動力となります。 【文法・ヒント】「often 動詞の原形」で「よく〜する」という習慣や頻度を表します。
コロケーション
緊密な協力、密接な連携
※ 形容詞 'close' は物理的な距離だけでなく、関係性の親密さや緊密さを表します。ビジネスや研究開発の文脈で、非常に連携が深く、頻繁なコミュニケーションを伴う協力関係を指す場合に使われます。単に 'collaboration' と言うよりも、より親密で集中的な協力関係であることを強調したい場合に適しています。例えば、重要なプロジェクトを成功させるためには 'close collaboration' が不可欠である、といった使い方をします。
〜と協力して、〜との共同で
※ 前置詞句 'in collaboration with' は、誰かと協力して何かを行うことを明確に示すための定型表現です。学術論文、研究発表、ビジネスレポートなどで頻繁に使われます。特に、複数の機関や個人が関与するプロジェクトにおいて、それぞれの貢献を明確にするために重要です。'with' の代わりに 'with the assistance of' とすると、よりフォーマルな印象になります。
協力的な取り組み、共同の努力
※ 名詞句 'a collaborative effort' は、複数の人が共通の目標に向かって協力して努力することを指します。プロジェクトの規模や性質に関わらず、チームワークと協力が不可欠であることを強調する際に用いられます。例えば、困難な課題を克服するためには 'a collaborative effort' が必要である、といった文脈で使用されます。'effort' の代わりに 'project' や 'initiative' などの名詞を使うこともできます。
協力を促進する、協調性を育む
※ 動詞 'foster' は、育成する、促進するという意味を持ちます。組織やチームにおいて、協力的な文化や環境を積極的に作り出すことを指します。リーダーシップ論や組織論の文脈でよく使われ、従業員間のコミュニケーションを円滑にし、創造性を高めるための施策を指すことが多いです。例えば、ワークショップやチームビルディングイベントを通じて 'foster collaboration' を図る、といった使い方をします。
部門を越えた協力、職能横断的な連携
※ 'cross-functional' は、異なる部門や専門分野に属する人々が協力することを意味します。現代のビジネス環境では、複雑な課題を解決するために、様々な専門知識やスキルを持つ人々が連携することが不可欠です。この表現は、組織のサイロ化を防ぎ、より効果的な問題解決やイノベーションを促進するための戦略として重要視されています。プロジェクトマネジメントや組織開発の分野で頻繁に使われます。
国際協力、国際連携
※ 'international collaboration' は、国家間の協力関係を指します。外交、経済、科学技術、文化など、幅広い分野で用いられます。地球規模の課題(気候変動、感染症対策、貧困など)に取り組むためには、国際的な協力が不可欠です。この表現は、国際機関や政府間組織の活動を説明する際によく用いられます。
実りある協力、有益な連携
※ 形容詞 'fruitful' は、成功や成果をもたらすという意味を持ちます。協力関係が期待以上の結果を生み出した場合や、相互に利益をもたらした場合に使われます。ビジネスの文脈では、パートナーシップや共同プロジェクトの成功を強調するために用いられます。例えば、'fruitful collaboration' の結果、新製品の開発に成功した、といった使い方をします。
使用シーン
学術論文や研究発表で頻繁に使われます。研究者同士の共同研究について述べる際、「本研究は〇〇大学とのcollaborationによって実現した」のように、研究成果の貢献度を示す文脈で用いられます。また、学生がレポートや論文で参考文献を引用する際にも、共著者の名前とともに登場します。
ビジネスシーンでは、プロジェクトチーム内での協力や、企業間の連携について言及する際に使われます。例えば、「今回のプロジェクト成功は、各部署のcollaborationの賜物です」のように、成果を強調する際に用いられます。また、海外企業との提携に関するプレスリリースや報告書など、フォーマルな文書でも見られます。
日常会話で直接「collaboration」という言葉を使うことは少ないですが、例えば趣味のグループ活動で共同制作を行う際、「みんなでcollaborationして一つの作品を作り上げよう!」のように、少し意識の高い表現として使われることがあります。また、ボランティア活動や地域イベントなど、複数人が協力して何かを成し遂げる場面を説明する際に用いられることもあります。
関連語
類義語
協力。共通の目標達成のために、個人や組織が互いに協力して働くこと。ビジネス、政治、国際関係など、幅広い分野で使用される。 【ニュアンスの違い】"Collaboration"よりも一般的で、フォーマルな響きを持つ場合が多い。協力の程度や深さは"collaboration"よりも浅いニュアンスを含むことがある。また、必ずしも創造的な要素や革新的な成果を伴うとは限らない。 【混同しやすい点】日本語の「協力」に相当するため、安易に"cooperation"を使ってしまうことがあるが、より深いレベルでの共同作業や創造的な活動を意味する場合には"collaboration"がより適切。
提携、協力関係。特にビジネスにおいて、複数の企業や個人が共同で事業を行う関係を指す。長期的な関係を前提とする場合が多い。 【ニュアンスの違い】"Collaboration"がプロジェクト単位の一時的な協力関係を指すのに対し、"partnership"はより長期的な、組織間の戦略的な提携関係を意味することが多い。また、利益やリスクを共有するニュアンスが含まれる。 【混同しやすい点】"Collaboration"が必ずしも金銭的な利益を伴わない協力関係を指すのに対し、"partnership"は通常、経済的な利益を目的とする。ビジネス以外の文脈では"partnership"はあまり使われない。
チームワーク。特定の目標を達成するために、チームメンバーが互いに協力して働くこと。スポーツ、ビジネス、プロジェクトなど、様々な場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"Collaboration"がより広い範囲での協力関係を指すのに対し、"teamwork"は特定のチーム内での協力に限定される。また、個々の役割分担が明確になっている場合が多い。 【混同しやすい点】"Collaboration"が異なる専門性を持つ人々が協力して新しいものを創造することを強調するのに対し、"teamwork"は既存の枠組みの中で効率的に目標を達成することを重視する。
同盟、提携。国家間や企業間など、複数の主体が共通の目的のために協力関係を結ぶこと。政治、軍事、ビジネスなど、戦略的な意味合いが強い。 【ニュアンスの違い】"Collaboration"よりもフォーマルで、より長期的な協力関係を意味する。また、共通の敵や脅威に対抗するために結ばれることが多い。 【混同しやすい点】"Collaboration"が必ずしも対立的な状況を伴わないのに対し、"alliance"はしばしば、特定の敵や競争相手を想定した上で結ばれる。日常会話ではあまり使われない。
調整、連携。複数の要素や活動を、円滑に進めるために調整すること。プロジェクト管理、イベント企画、交通整理など、様々な場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"Collaboration"が互いに協力して新しいものを創造することを意味するのに対し、"coordination"は既存の要素を整理し、効率的に機能させることを目的とする。創造性や革新性は含まれない。 【混同しやすい点】"Collaboration"が対等な関係に基づいた協力であるのに対し、"coordination"はしばしば、上位者が下位者を調整するというニュアンスを含む。日本語の「連携」に近い意味で使われることが多い。
(一時的な目的のための)連合、共同。政治的な文脈で、複数の政党や団体が特定の政策目標を達成するために一時的に協力すること。政府の樹立、法案の成立など。 【ニュアンスの違い】"Collaboration"よりも一時的で、特定の目的が達成されれば解消されることが多い。また、それぞれの主体が独自のアイデンティティを維持したまま協力するというニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"Collaboration"が長期的な関係や深い協力関係を築くことを目指すのに対し、"coalition"は短期的な目標達成を優先する。日常会話ではあまり使われない、ややフォーマルな表現。
派生語
『協力的な』という意味の形容詞。「collaboration」に、性質や傾向を表す接尾辞「-ative」が付加された形。人や組織の姿勢を表す際に用いられ、ビジネス文書や学術論文で頻繁に見られる。単に協力しているという事実だけでなく、その性質を強調するニュアンスを持つ。
『協力者』という意味の名詞。「collaboration」に、人を表す接尾辞「-or」が付加された形。プロジェクトや研究における共同作業者を指す。特に、芸術分野や学術分野で、共同制作者や共同研究者を指す際に用いられることが多い。
『協力する』という意味の動詞。「collaboration」から派生し、直接的な行為を表す。ビジネスシーン、学術研究、芸術活動など、幅広い分野で用いられ、共に目標達成に向けて協力する行為を指す。日常会話でも使用頻度は高い。
反意語
『競争』という意味の名詞。「collaboration」が協力して目標を達成するのに対し、「competition」は互いに競い合って優位に立とうとする。ビジネスやスポーツなど、資源や地位を巡る文脈で対立する概念として用いられる。日常会話でも頻繁に使われる。
『反対』や『対立』という意味の名詞。「collaboration」が賛同・協力によって進むのに対し、「opposition」は反対意見や抵抗勢力によって阻害される。政治的な文脈や議論の場で、意見の対立を明確にする際に用いられる。学術論文やニュース記事でもよく見られる。
『分離』や『分離状態』を意味する名詞。「collaboration」が共同で何かを成し遂げることを意味するのに対し、「separation」は物理的または概念的な分離を示す。夫婦関係の破綻、国家間の分裂、研究分野の細分化など、協力関係の解消や断絶を意味する文脈で使用される。
語源
"collaboration"は、ラテン語の"collaborare"(共に働く)に由来します。これは、接頭辞"col-"(または"com-"の変形)が「共に、一緒に」という意味を持ち、"laborare"(働く)が組み合わさったものです。"laborare"は、英語の"labor"(労働)の語源でもあります。つまり、"collaboration"は文字通り「共に働くこと」を意味し、複数の人が協力して何かを成し遂げる様子を表します。日本語で例えるなら、「共同作業」や「協力体制」といった言葉が近いでしょう。組織の中で、異なる専門性を持つ人々が「共に働く」ことで、より大きな成果を生み出すイメージです。
暗記法
「コラボレーション」は単なる協業ではない。異なる専門性や価値観が交わることで、創造的な相乗効果を生み出す。現代社会では、複雑な問題解決に不可欠な手段であり、シリコンバレーの技術革新や映画制作のように、異質な才能が結集し、革新的な成果や新たな物語世界を創造する。ただし、成功には相互理解と尊重が不可欠。多様性を受け入れ、より良い未来を築くための人間力として、その重要性は増している。
混同しやすい単語
『collaboration』と語尾の 'laboration' が共通しているため、スペルと発音の両面で混同しやすい。意味は『詳細な説明』や『苦心して作り上げること』であり、協力とは異なる。日本人学習者は、接頭辞 'co-' (共に) と 'e-' (外へ) の意味の違いを意識すると良いでしょう。語源的には、'labor' (労働) が共通ですが、方向性が異なります。
語尾の '-lation' が共通しており、スペルミスをしやすい。また、発音も一部類似している。意味は『相関関係』であり、協力とは意味が異なる。統計学などでよく用いられる単語であり、文脈で区別することが重要。カタカナ英語の『コラボ』に引きずられないように注意が必要です。
語尾の '-mation' が共通しており、特にスペルで混同しやすい。発音も一部似ている。意味は『確認』であり、協力とは異なる。ビジネスシーンで頻繁に使われる単語であり、意味の違いを理解しておくことが重要。スペルの類似性に惑わされず、意味をしっかりと区別しましょう。
発音が部分的に似ており、特にカタカナ発音にすると区別がつきにくい。スペルも前半部分が類似している。意味は『(計器などを)調整する』であり、協力とは全く異なる。科学技術分野でよく使われる単語であり、文脈で判断する必要がある。母音の発音の違い(/æ/ vs. /ə/)を意識すると良い。
発音が一部似ており、特に語頭の子音クラスター /kl/ が共通しているため、聞き間違いやすい。意味は『崩壊する』、『つぶれる』であり、協力とは正反対の意味を持つ場合もある。文脈によっては、ネガティブな意味合いを持つため、誤用しないように注意が必要です。
スペルが非常に似ており、'coll-' の部分が共通しているため、スペルミスをしやすい。意味は『語の組み合わせ』、つまり自然な単語の組み合わせのこと。言語学や英語学習でよく使われる単語ですが、協力とは意味が異なります。例えば、『strong tea』は自然なコロケーションですが、『powerful tea』は不自然です。
誤用例
日本語の『コラボ』という言葉が普及した影響で、安易に名詞の『collaboration』を動詞的に使ってしまう誤用です。英語では、名詞の『collaboration』は状態や活動そのものを指し、『promote』は(企画などを)推進するという意味合いが強いため、協調関係を『育む』というニュアンスが薄れます。ここでは『foster』を用いることで、より有機的な協力関係を築き、発展させるという意図が伝わります。また、名詞の『profit』は利益そのものを指しますが、『profitability』は収益性・採算性を指し、文脈に合っています。
『collaboration』を動詞として使おうとして、to不定詞の後に名詞を置いてしまう誤りです。正しくは『collaborate』が動詞であり、『I want to collaborate...』の形を取ります。日本語では『コラボレーションしたい』のように名詞を動詞的に使うことがありますが、英語ではそれぞれの品詞を正しく使う必要があります。この誤用の背景には、英語学習者が日本語の表現をそのまま英語に当てはめようとする傾向があります。
『collaborator』は、プロジェクトなどで協力してくれる『協力者』という意味ですが、単に作業を分担する人を指す場合もあります。より協調性を強調したい場合は、『team player』を使う方が適切です。また、『assertive』は自己主張が強いという意味ですが、状況によっては相手に不快感を与える可能性があります。ここでは『overbearing』を使うことで、相手を威圧するような、よりネガティブなニュアンスを伝えることができます。英語では、相手に配慮した表現を選ぶことが重要であり、特にビジネスシーンでは注意が必要です。謙譲の美徳を重んじる日本人が、直接的な表現を避けるのとは対照的です。
文化的背景
「コラボレーション(collaboration)」は、単なる共同作業を超え、異なる専門性や価値観を持つ人々が、共通の目標達成のために互いの創造性を融合させる、高度な協調関係を象徴します。その本質には、個々の貢献が全体を豊かにし、単独では成し得ない成果を生み出すという、相互依存と相互尊重の精神が込められています。
コラボレーションという言葉が現代社会で重要視されるようになった背景には、複雑化する問題解決へのニーズがあります。かつては単一の専門家が解決できた問題も、グローバル化や技術革新によって、多様な視点や知識を統合しなければ対応できなくなりました。企業における新製品開発、科学研究における学際的なアプローチ、芸術における異分野融合など、あらゆる領域でコラボレーションが不可欠となっています。特に、シリコンバレーを中心としたテクノロジー業界では、異なるスキルを持つ人々がオープンな環境でアイデアを交換し、革新的な製品やサービスを生み出す文化が根付いており、コラボレーションは成功の鍵と見なされています。
文学や映画においても、コラボレーションは重要なテーマとして描かれています。例えば、映画制作はまさにコラボレーションの典型であり、監督、脚本家、俳優、撮影スタッフ、音楽家など、多くの才能が結集して一つの作品を創り上げます。また、小説においては、異なる作家が共同で作品を執筆するコラボレーションも存在し、それぞれの個性が融合することで、新たな物語世界が生まれることがあります。これらの例は、コラボレーションが単なる作業分担ではなく、創造的なエネルギーの相乗効果を生み出すことを示唆しています。
しかし、コラボレーションは常に成功するとは限りません。異なる意見や価値観を持つ人々が集まるため、対立や摩擦が生じることもあります。効果的なコラボレーションを実現するためには、明確な目標設定、役割分担、コミュニケーション、そして何よりも相互理解と尊重が不可欠です。現代社会において、コラボレーションは単なる技術的なスキルではなく、多様性を受け入れ、他者と協力してより良い未来を築くための重要な人間力として、ますます重要性を増していくでしょう。
試験傾向
準1級・1級の長文読解、語彙問題で出題される可能性があります。出題形式は空所補充や同意語選択が中心です。アカデミックな内容や社会問題に関する文章でよく見られます。名詞形(collaboration)だけでなく、動詞形(collaborate)や形容詞形(collaborative)も覚えておきましょう。文脈によって意味が微妙に異なる場合があるので注意が必要です。
Part 5(短文穴埋め問題)、Part 6(長文穴埋め問題)、Part 7(長文読解問題)で登場します。ビジネスシーンを想定した契約、プロジェクト、会議などの文脈で使われることが多いです。同義語や類義語(partnership, cooperation, teamworkなど)との使い分けが問われることがあります。特に「collaboration」は、より戦略的・長期的な協力関係を指すニュアンスがあることを意識しましょう。
リーディングセクションで頻出単語です。アカデミックな内容の文章、特に社会科学や人文科学系の論文でよく見られます。研究、学術的な協力、国際的な取り組みなどの文脈で登場することが多いです。同意語や類義語との区別だけでなく、文章全体の内容を理解する上で「collaboration」がどのような役割を果たしているかを把握することが重要です。ライティングセクションでも使用できますが、適切な文脈で使用するように注意しましょう。
難関大学の長文読解で頻出です。社会問題、国際関係、科学技術、環境問題など、幅広いテーマで登場します。文脈から意味を推測する問題や、内容一致問題で問われることが多いです。類義語(cooperation, alliance, partnershipなど)との違いを理解しておくと、より正確に文章を理解できます。日頃から、アカデミックな文章を読む練習をしておきましょう。