characteristic
強勢は「リ」にあります。最初の 'ca' は日本語の「キャ」に近いですが、より口を大きく開け、短く発音します。'ter' の 'ə' は曖昧母音で、力を抜いて発音しましょう。最後の '-tic' は「ティック」と発音しますが、/ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を左右に引いて発音します。全体的に、各音節をはっきり発音することを心がけましょう。
特有の
ある物や人が他と区別される、そのものだけに当てはまる性質や特徴を表す。その種類やグループを代表するような、典型的な性質を指す場合もある。
It is a characteristic behavior for my cat to hide in small boxes.
私の猫が小さな箱に隠れるのは、いかにも猫らしい行動です。
※ この文は、猫が「小さな箱に隠れる」という、多くの猫に見られる「特有の行動」を描写しています。飼い主が愛猫の可愛らしい行動を見つめ、思わず「これぞ猫!」と感じるような温かいミニ・シーンが目に浮かびます。'characteristic behavior'(特徴的な行動)は、その人や動物、物事ならではの行動パターンを表す際によく使われる表現です。
His calm and steady voice is very characteristic of him when he explains things.
彼が物事を説明するときの落ち着いた安定した声は、とても彼らしいです。
※ この例文は、ある人の「声」という、その人ならではの「特有の性質」に焦点を当てています。友人が何かを説明している時、その落ち着いた話し方を聞いて「ああ、彼らしいな」と感じる場面を想像してみてください。'characteristic of him/her/it' のように「〜らしい」「〜特有の」という形で、人や物の個性を表現する際によく使われます。
The red tiled roofs are a characteristic feature of houses in this old town.
赤い瓦屋根は、この古い町にある家々の特徴的なものです。
※ この文は、旅行者が古い町を散策し、「赤い瓦屋根」という、その町並み「特有の見た目の特徴」に気づくシーンを描写しています。その町が持つ独特の雰囲気を形作る要素として「characteristic feature」(特徴的な要素/特色)が使われています。地域や建築物、製品などの外見的な特徴を説明する際に非常に便利な表現です。
特徴
人や物の性質、外見、行動など、それらを特定し区別するための際立った点。しばしば複数形で用いられ、全体的な特徴を指す。
His kind smile is his most charming characteristic.
彼の優しい笑顔が、彼の最も魅力的な特徴です。
※ 彼がにっこり笑うと、心が温かくなりますよね。この文では、人の性格や見た目の中で特に印象的な点を「characteristic」として表現しています。誰かの良いところを褒めたい時にぴったりです。
The unique characteristic of this cafe is its cozy, book-filled corner.
このカフェのユニークな特徴は、居心地の良い、本がいっぱいのコーナーです。
※ 初めて入ったカフェで、思わず「わぁ、素敵!」と感じるような特別な場所。ここでは、お店や場所が持つ、他の場所とは違う「売り」や「雰囲気」を「characteristic」と呼んでいます。その場所ならではの魅力を伝える時に使えます。
A key characteristic of a good leader is the ability to listen.
良いリーダーの重要な特徴は、耳を傾ける能力です。
※ 会議で誰かが意見を話している時、良いリーダーはいつも真剣に耳を傾けていますよね。この文では、抽象的な概念や役職に求められる「資質」や「条件」を「characteristic」と表現しています。物事の本質的な要素を説明する時に役立ちます。
コロケーション
他と区別する際立った特徴
※ 「distinguishing」は「区別する」という意味の形容詞で、特定のものや人を他と明確に区別する特徴を強調します。例えば、あるブランドの製品を他社製品と区別する際のデザインや機能などを指す場合に用いられます。ビジネスシーンや学術的な文脈でよく使われ、客観的でフォーマルな印象を与えます。構文は「distinguishing characteristic of + 名詞」のように使われます。
特徴的な、典型的特徴
※ 「hallmark」は元々、貴金属の品質を保証する刻印のこと。転じて、「品質や典型を示す特徴」という意味合いで使われます。ある集団や種類の典型的な性質を指す場合に適しており、しばしば肯定的な意味合いを持ちます。たとえば、「その建築様式は彼の作品のhallmark characteristicだ」のように使われます。文学的な表現や、芸術、デザインなどの分野でよく見られます。
最も重要な特徴
※ 「key」は「鍵」という意味から転じて、「最も重要な」という意味の形容詞として使われます。したがって、「a key characteristic」は、ある物事や人物を理解する上で最も重要な特徴を指します。ビジネスシーンや学術的な文脈で頻繁に使われ、議論の焦点を絞る際に役立ちます。例えば、「柔軟性は、プロジェクト成功のためのkey characteristicだ」のように使われます。
〜に特有の、〜らしい
※ 「characteristic of」は、ある人や物の典型的な性質や特徴を表す際に用いられる前置詞句です。特定の人やグループ、場所などに特有の性質を指し示す際に便利です。例えば、「これは、日本の春characteristic ofものだ」のように使われます。日常会話からフォーマルな文章まで幅広く使われますが、主観的な評価を含むこともあります。
行動特性
※ 「behavioral」は「行動の」という意味の形容詞で、人の行動パターンや傾向を指します。「behavioral characteristics」は、心理学、社会学、マーケティングなどの分野で、特定の集団や個人の行動様式を分析する際に用いられます。例えば、「消費者のbehavioral characteristicsを分析する」のように使われます。学術的な文脈やビジネスシーンでよく使われます。
遺伝的特徴
※ 「genetic」は「遺伝の」という意味の形容詞で、遺伝子によって受け継がれる特徴を指します。「genetic characteristics」は、生物学、医学、人類学などの分野で、生物の形質や病気の発症などを研究する際に用いられます。例えば、「特定のgenetic characteristicsが、ある病気のリスクを高める」のように使われます。科学的な文脈でよく使われます。
文化的特徴
※ 「cultural」は「文化の」という意味の形容詞で、特定の社会や集団に共有される価値観、行動様式、習慣などを指します。「cultural characteristics」は、社会学、人類学、国際ビジネスなどの分野で、異なる文化間の違いや類似性を分析する際に用いられます。例えば、「日本のcultural characteristicsを理解する」のように使われます。学術的な文脈やビジネスシーンでよく使われます。
使用シーン
学術論文、研究発表、講義などで頻繁に使用されます。特に、研究対象の性質や特徴を記述する際に不可欠です。例えば、心理学の研究で「〇〇という特性を持つ被験者は〜」のように、特定のグループの傾向を分析する際に用いられます。また、統計学の分野では、「データの分布の特性」といった形で、データセットの性質を説明する際にも使用されます。文語的な表現であり、客観性と正確さが求められる場面で重宝されます。
ビジネス文書、報告書、プレゼンテーションなどで使用されます。製品やサービスの特性を説明する際や、市場の動向を分析する際に用いられます。例えば、「この製品の主な特徴は〜です」のように、商品のセールスポイントを強調する際に使用されます。また、人事評価の際に、従業員の特性を評価する際にも用いられます。フォーマルな文脈で使用されることが多いですが、口語的な場面でも、相手に明確に伝えたい場合に用いられます。
日常会話ではあまり使用されませんが、ニュース記事、ドキュメンタリー、ノンフィクション書籍などで見かけることがあります。例えば、「〇〇という文化の特徴は〜です」のように、特定の文化や社会現象の特徴を説明する際に用いられます。また、自己啓発書などで、「成功者の特性」といった形で、特定の人物群の共通点を説明する際にも使用されます。少し硬い表現であり、日常会話では「特徴」や「性質」といったより平易な言葉が好まれます。
関連語
類義語
ある物や人の目立つ特徴、特性、あるいは魅力的な点。製品の機能やソフトウェアの性能など、具体的なものに対して使われることが多い。ビジネスや技術的な文脈で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"characteristic"よりも客観的で、単にその物が持つ性質を指すことが多い。感情的な意味合いは薄い。また、良い意味でも悪い意味でも使える。 【混同しやすい点】"characteristic"が本質的な性質を指すのに対し、"feature"は付加的な機能や目立つ特徴を指すことが多い。例えば、スマートフォンの新機能は"feature"だが、そのOSの安定性は"characteristic"と言える。
人や動物の性格、行動、または身体的な特徴。遺伝的な要素を含む場合もある。心理学や生物学の分野でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"characteristic"よりも、より個人的で、内面的な性質を指すことが多い。性格を表す際に頻繁に使用される。フォーマルな場面でもインフォーマルな場面でも使用可能。 【混同しやすい点】"characteristic"が一般的な特性を指すのに対し、"trait"は個人の性格や行動に特有の性質を指す。例えば、誠実さは人の"trait"であり、一方、耐久性は製品の"characteristic"と言える。
物質や物体の持つ性質、特性。物理的、化学的な性質を指すことが多い。科学技術分野で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"characteristic"よりも客観的で、具体的な物理的性質を指す。感情的な意味合いは全く含まれない。学術的な文脈でよく用いられる。 【混同しやすい点】"characteristic"が一般的な特性を指すのに対し、"property"は物質の具体的な物理的性質(例:融点、沸点、密度)を指す。例えば、水の"property"は沸点が100℃であること、一方、水の"characteristic"は生命維持に不可欠な物質であること、と言える。
物や人の優れている点、価値、品質。良い意味で使われることが多い。製品の品質やサービスの質など、評価の対象となる特性を指す。 【ニュアンスの違い】"characteristic"が中立的な意味合いであるのに対し、"quality"は良い特性、優れている点を強調する。しばしば主観的な評価を含む。 【混同しやすい点】"characteristic"は単なる特性を指すのに対し、"quality"は優れている点、価値を意味する。例えば、車の"characteristic"は燃費が良いこと、一方、車の"quality"は乗り心地が良いこと、と言える。
人や物が持っている特質、属性。しばしば抽象的な概念に対して使われる。哲学やコンピュータサイエンスの分野で用いられる。 【ニュアンスの違い】"characteristic"と似ているが、より形式的で、抽象的な概念に使われることが多い。また、帰属させる、原因を特定するという意味も持つ。 【混同しやすい点】"characteristic"が一般的な特性を指すのに対し、"attribute"はより抽象的な概念や、帰属させる意味合いを含む。例えば、成功を努力の"attribute"と考える、といった使い方をする。
特徴、印、兆候。何かが存在することを示す目印や特徴を指す。良い意味でも悪い意味でも使われる。 【ニュアンスの違い】"characteristic"よりも、より明白で、特定しやすい特徴を指すことが多い。また、比喩的に、ある時代や人物を特徴づけるものを指すこともある。 【混同しやすい点】"characteristic"が一般的な特性を指すのに対し、"mark"は特に目立つ特徴、兆候を指す。例えば、肌のシミは"mark"であり、一方、肌の弾力性は"characteristic"と言える。
派生語
『特徴づける』という意味の動詞。名詞のcharacteristicに動詞化の接尾辞『-ize』が付加された形。ある人物や物事の際立った性質を描写・説明する際に用いられ、報道記事や学術論文など、客観的な記述が求められる場面で頻繁に使われる。例:『This study characterizes the properties of the new material.(この研究は、その新素材の特性を特徴づけている)』
『らしくない』という意味の形容詞。characteristicに否定の接頭辞『un-』が付いた形。普段とは異なる様子や行動を指す際に用いられ、日常会話や小説などで人物描写をする際に役立つ。例:『It was uncharacteristic of him to be late.(彼が遅刻するなんてらしくなかった)』。characteristicが持つ『特徴』という核となる意味を否定することで、その人物や物事の通常の状態からの逸脱を表す。
- characteristically
『特徴的に』という意味の副詞。characteristicに副詞化の接尾辞『-ally』が付いた形。ある行動や事柄が、特定の人物や物事の典型的な性質を反映していることを示す。学術論文やビジネス文書など、客観的な記述が求められる場面で用いられ、観察された事象が特定の性質と関連していることを強調する。例:『The artist characteristically uses bold colors in his paintings.(その芸術家は、特徴的に大胆な色を彼の絵画で使用する)』
反意語
『非典型的な』という意味の形容詞。characteristicが『典型的な特徴』を指すのに対し、atypicalは接頭辞『a-(否定)』がついて、その特徴から外れていることを示す。統計や医学など、標準からの逸脱を記述する際に用いられる。例:『The patient presented with atypical symptoms.(その患者は非典型的な症状を呈した)』。characteristicが持つ『典型性』という概念を否定することで、例外的なケースや標準から外れた状態を表す。
『一般的な』『全体的な』という意味の形容詞。characteristicが特定の対象に固有の性質を指すのに対し、generalは広範な範囲に共通する性質を指す。例えば、『characteristic of Japanese culture』は『日本文化に特有の性質』を意味するのに対し、『general knowledge』は『一般的な知識』を意味する。学術論文やビジネス文書など、広範な概念を扱う際に用いられ、特定の対象に限定されない一般的な性質を示す。
語源
"characteristic"は、「特有の」「特徴的な」という意味ですが、その語源はギリシャ語の"charaktēr"(刻み込む、特徴づける)に遡ります。これは、もともと「刻まれた印、文字」を意味し、そこから「特徴、個性」へと意味が発展しました。さらにラテン語を経由して、古フランス語の"caractere"となり、中英語を経て現在の形に至ります。"character"(性格、人格)という単語も同じ語源を持ちます。つまり、characteristicは、ある対象を他と区別するために「刻み込まれた」固有の性質、抜きん出た特徴を表す言葉なのです。たとえば、指紋は個人を特定する「刻み込まれた印」であり、characteristicな特徴と言えるでしょう。
暗記法
「characteristic」は単なる特徴ではない。それは、個人や集団を区別する本質、「らしさ」を意味する。ヴィクトリア朝の女性に求められた貞淑さ、現代社会で重視されるリーダーシップのように、時代や社会が求める価値観を反映する。文学作品では登場人物の性格を際立たせ、物語のテーマを深く掘り下げる。国民性を語る際にも用いられるが、固定観念に注意が必要だ。「らしさ」の背景にある文脈を理解することで、言葉の奥深さを知る。
混同しやすい単語
『characteristic』と『character』は、スペルが非常に似ており、意味も関連があるため混同しやすいです。『character』は『性格』『特徴』『登場人物』などを意味する名詞で、『characteristic』は『特徴的な』という意味の形容詞、または『特徴』という意味の名詞です。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります。『character』は第一音節、『characteristic』は第三音節にアクセントがあります。注意点として、品詞が異なる場合があること、そして意味の範囲が異なることを意識しましょう。語源的には、どちらもギリシャ語の『刻み込む』という意味の言葉に由来し、性格や特徴が刻み込まれたものであるというイメージです。
『characteristic』と『statistics』は、どちらも語尾が '-istic' で終わるため、スペルが似ていると感じやすいです。『statistics』は『統計』または『統計学』を意味する名詞であり、『characteristic』とは意味が大きく異なります。発音も異なりますが、カタカナで『〜スティックス』のように覚えてしまっていると、語尾が同じように聞こえてしまう可能性があります。注意点として、意味が全く異なる分野の単語であることを認識し、文脈から判断するようにしましょう。また、『statistic』(統計値)という単数形もあります。
『characteristic』と『caricature』は、語頭の『car-』の部分が共通しているため、スペルが似ていると感じやすいです。『caricature』は『風刺画』や『戯画』を意味する名詞で、人の特徴を誇張して描いた絵のことです。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります。『caricature』は第一音節にアクセントがあります。意味は全く異なりますが、『特徴を捉える』という点で共通点があります。語源的には、イタリア語の『caricare』(積み込む、誇張する)に由来し、特徴を誇張して表現するという意味合いがあります。
『characteristic』と『charisma』は、どちらも人の性質を表す言葉であり、スペルの一部が似ているため混同しやすいです。『charisma』は『カリスマ性』を意味する名詞で、人を惹きつける特別な魅力のことです。発音も異なりますが、語感が似ていると感じるかもしれません。注意点として、意味が異なること、そして『charisma』は特定の人物が持つ特別な能力を指すのに対し、『characteristic』は一般的な特徴を指すという違いを意識しましょう。語源はギリシャ語で『神の賜物』を意味します。
『characteristic』と『criterion』は、どちらも『c』から始まる単語であり、スペルがやや似ているため混同しやすいです。『criterion』は『基準』や『尺度』を意味する名詞で、判断や評価の基準となるものです。発音も異なりますが、カタカナで覚えていると混同する可能性があります。注意点として、意味が全く異なること、そして『criterion』は単数形であり、複数形は『criteria』であることを覚えておきましょう。
『characteristic』と『chronicle』は、どちらも複数の音節から構成され、最初の音が似ているため、発音を聞き間違える可能性があります。『chronicle』は『年代記』や『記録』を意味する名詞で、出来事を年代順に記録したものです。意味は全く異なりますが、どちらも何かを『特徴づける』という点で間接的な関連性があるかもしれません。語源はギリシャ語の『時間』を意味する言葉に由来し、時間を軸に出来事を記録するという意味合いがあります。
誤用例
日本語では「彼の特徴は勤勉さです」のように、主語に人を置き、述語に「特徴」を置く構文が自然ですが、英語では抽象的な特性を主語に置く方がより自然です。また、単数形の'characteristic'を使うと、まるでそれが唯一の特性であるかのように聞こえてしまいます。英語では、複数の特性の中から一つを挙げるニュアンスを出すために、複数形'characteristics'と'one of'を組み合わせるのが一般的です。これは、英語がより客観的で分析的な表現を好む傾向があるためです。日本人が主語を人に置きがちなのは、行動の主体を明確にしようとする意識が強いからだと考えられます。
この誤用は、日本語の「〜は…ことだ」という構文を直訳しようとした結果生じやすいものです。英語では、'The characteristic of X is to Y'という形式は不自然で、より直接的に'X is Y'と表現する方が適切です。また、'to be modest'という不定詞句を使うよりも、'modesty'という名詞を使う方が、よりフォーマルで洗練された印象を与えます。さらに、'Japanese people'の代わりに'the Japanese people'とすることで、日本人全体を指す一般的な表現になります。文化的背景として、日本人の謙虚さは美徳とされていますが、英語で表現する際には、その価値観を理解した上で、より普遍的な表現を選ぶことが重要です。安易に「〜こと」を 'to V'で表現すると、英語では不自然になることが多いので注意が必要です。
この誤用は、'characteristic'を形容詞のように捉え、「古い」という状態を直接修飾しようとした結果生じやすいものです。'characteristic'は名詞であり、形容詞として使うことはできません。正しくは、'characteristics'(複数形)を用いて、「古いスタイル」という名詞句を修飾することで、「古いスタイルの特徴」という意味を表します。また、'of old'という表現は古風で、現代英語ではあまり使われません。'of the old style'とする方が自然です。日本人が形容詞的な意味合いを'characteristic'に持たせようとするのは、日本語の形容詞が名詞を直接修飾できるため、その感覚が英語にも適用できると誤解しているためと考えられます。
文化的背景
「characteristic」は、単なる特徴を指すだけでなく、ある人物や物事を他と区別する本質的な性質、つまり「らしさ」を表現する言葉です。この「らしさ」は、個人のアイデンティティや集団の文化を理解する上で、非常に重要な概念となります。
「characteristic」が文化的な意味合いを帯びるのは、それが単なる客観的な記述ではなく、しばしば価値判断や社会的な期待と結びついているからです。例えば、ある時代や社会において「理想的な男性像」や「模範的な女性像」といったものが存在し、それぞれに特有の「characteristic」が求められることがあります。ヴィクトリア朝時代であれば、女性の「characteristic」として貞淑さや慎ましさが重視され、それらは社会的な地位や評価に直接影響しました。また、現代社会においても、「リーダーシップ」や「創造性」といった「characteristic」は、ビジネスの世界で高く評価され、個人のキャリア形成に大きな影響を与えます。
文学作品においても、「characteristic」は登場人物の性格を深く掘り下げ、物語のテーマを浮き彫りにするために重要な役割を果たします。例えば、ジェーン・オースティンの小説に登場する人物たちは、それぞれの「characteristic」を通して、当時の社会における階級、結婚、道徳といったテーマを体現しています。傲慢で独立心の強いエリザベス・ベネットや、冷静沈着で思慮深いダーシーといったキャラクターは、それぞれの「characteristic」を通して、読者に強烈な印象を与え、物語の展開を左右します。映画においても、主人公や敵役の「characteristic」は、観客の感情移入や共感を促し、物語のメッセージをより強く伝える力となります。
さらに、「characteristic」は、特定の文化や国における国民性を語る際にも用いられます。例えば、「日本人のcharacteristic」として勤勉さや礼儀正しさが挙げられることがありますが、これは単なるステレオタイプではなく、歴史的な背景や社会構造に根ざした価値観の表れである場合もあります。ただし、国民性を語る際には、固定観念にとらわれず、多様な側面を考慮する必要があるでしょう。「characteristic」という言葉は、このように、個人、社会、文化を理解するための鍵となる概念であり、その背後にある文脈を理解することで、より深く豊かな語彙的知識を身につけることができるでしょう。
試験傾向
準1級、1級で語彙問題や長文読解で出題される可能性あり。特に長文読解では、文章全体のテーマを理解する上で重要なキーワードとなることがある。ライティングで使う場合はスペルミスに注意。
Part 5, 6 (短文穴埋め、長文穴埋め) で、形容詞または名詞の形で出題される可能性あり。ビジネスシーンでの使用頻度が高く、「製品の特性」「市場の特性」などの文脈で登場しやすい。Part 7 (長文読解) でも、文書の内容理解を深める上で重要なキーワードとなることがある。
リーディングセクションで頻出。アカデミックな文脈(科学、社会科学など)で、ある現象や事象の特性を説明する際に用いられる。ライティングセクションでも、エッセイで根拠を述べる際に使用できる。リスニングでの出題頻度は比較的低い。
難関大学の長文読解で頻出。評論文や説明文で、主題を理解する上で重要なキーワードとなることが多い。文脈から意味を推測する問題や、言い換え表現を選ぶ問題で出題される可能性がある。「feature」や「trait」などの類義語と関連付けて学習しておくと良い。