英単語学習ラボ

chronicle

/ˈkrɒnɪkəl/(クラーニィクル)

第一音節にアクセントがあります。/ɑː/ は日本語の『ア』よりも口を大きく開けて発音する長母音です。『ニィ』は、日本語の『ニ』よりも少しだけ喉の奥から出すイメージで、軽く発音するとよりネイティブの発音に近づきます。最後の /l/ は、舌先を上の前歯の裏側に軽く当てて発音します。

名詞

年代記

出来事を年代順に記述した記録。歴史的な重要性を持つ出来事の記録に使われることが多い。客観的で詳細な記録というニュアンス。

The old book was a detailed chronicle of the town's history.

その古い本は、町の歴史を詳しく記した年代記でした。

静かな図書館で、埃をかぶった古い本をそっと開いている情景を想像してください。この例文は、過去の出来事を時間の順に詳しく記録した「本」や「文書」を指す、最も典型的な「chronicle」の使い方です。歴史的な記録や物語について話すときによく使われます。

My grandfather kept a chronicle of his life in a small diary.

私のおじいちゃんは、小さな日記に自分の人生の年代記をつけていました。

おじいちゃんが、年季の入った日記帳を大事そうに開いている姿が目に浮かびますね。ここでは「chronicle」が、個人の人生や出来事を時間の流れに沿って記録した「日記」や「記録」を指しています。大きな歴史だけでなく、個人の物語を語る際にも使えることを示しています。

This documentary is a powerful chronicle of the war.

このドキュメンタリーは、その戦争に関する力強い年代記です。

テレビで、過去の戦争に関するドキュメンタリーを見ている場面です。この「chronicle」は、特定の出来事(この場合は戦争)の始まりから終わりまで、その経緯を克明に記録し、伝える「報告書」や「映像記録」を意味します。ニュースやドキュメンタリーなど、情報伝達の文脈でよく使われる表現です。

動詞

記録する

出来事を詳細に記録すること。歴史的な出来事や重要なイベントを後世に残す意味合いを含む。

The old historian carefully chronicled the important events of the past.

年老いた歴史家は、過去の重要な出来事を注意深く記録しました。

この例文では、年老いた歴史家が、まるで時間を遡るかのように、古い書物とペンを手に過去の出来事を丁寧に書き記している情景が目に浮かびます。「chronicle」は特に「歴史的な出来事を時系列に沿って詳細に記録する」というニュアンスが強いため、歴史家が主語になるのはこの単語の非常に典型的な使い方です。

She chronicled her daily adventures and feelings in a small notebook.

彼女は、日々の冒険と感情を小さなノートに記録しました。

旅の途中で、日々の発見や感動、そして心に浮かんだ感情を、小さなノートに丹念に書き留めている女性の姿を想像してみてください。この単語は、個人的な経験や旅の記録、日記など、時系列で起こった出来事を詳細に記録する場合にも自然に使われます。自分の体験を「時系列で書き残す」というニュアンスがよく伝わる例文です。

Scientists carefully chronicled the plant's growth and changes over many years.

科学者たちは、その植物の成長と変化を何年にもわたって注意深く記録しました。

研究室で、科学者たちが何年もかけて特定の植物の成長を観察し、その微細な変化までもデータとして丁寧に記録している様子が想像できます。この単語は、科学的な研究や長期的な観察で、データや現象の推移を客観的かつ体系的に記録する際にも使われます。動詞の後に「何を記録したか」が続き、その後ろに「どのように」「いつ」といった補足情報が続く、典型的な文型です。

コロケーション

chronicle the rise/fall

(組織、人物、文化などの)興隆や衰退の過程を記録する

「chronicle」は出来事を時系列順に記録するという意味合いが強いため、「rise」(興隆)や「fall」(衰退)といった、時間経過を伴う事象と結びつきやすいです。例えば、「chronicle the rise of the Roman Empire」(ローマ帝国の興隆を記録する)のように使われます。歴史、政治、経済などの分野でよく見られる表現で、客観的かつ詳細な記録というニュアンスを含みます。

a detailed chronicle

詳細な記録、綿密な年代記

「detailed」は「詳細な」という意味で、「chronicle」の客観性と網羅性を強調します。単なる出来事の羅列ではなく、背景事情や関連情報を含んだ、読み応えのある記録であることを示唆します。歴史書、調査報告書、事件の記録など、事実を正確に伝えたい場合に適しています。反対に、簡潔にまとめられた記録は "brief chronicle" と表現できます。

local chronicle

地方の年代記、地域の歴史

特定の地域に限定された歴史や出来事を記録したものです。全国的な歴史書とは異なり、その地域独特の文化、人物、事件などに焦点を当てます。地方史の研究や、地域文化の保存に役立ちます。例えば、「a local chronicle of Kyoto」(京都の地方史)のように使われます。口語よりは、学術的な文脈や歴史研究で使われることが多いでしょう。

the chronicle of events

出来事の記録、事件の年代記

"events" は出来事という意味で、特定の期間に起きた様々な出来事を記録したものを指します。報道記事や歴史書などでよく使われ、客観的な視点から事実を伝えるニュアンスがあります。例えば、「the chronicle of events leading up to the war」(戦争に至るまでの出来事の記録)のように使われます。"record of events" と類似していますが、"chronicle" はより詳細で、時系列に沿った記録というニュアンスが強くなります。

chronicle a life

ある人の生涯を記録する、伝記を書く

特定の人物の生涯における重要な出来事や功績を記録することを意味します。単なる事実の羅列ではなく、その人物の人となりや時代背景を含めた、より深い理解を促すことを目的とします。伝記やノンフィクション作品でよく用いられます。例えば、「chronicle the life of Marie Curie」(マリー・キュリーの生涯を記録する)のように使われます。

faithfully chronicle

忠実に記録する、正確に年代記に記す

"faithfully" は「忠実に」「正確に」という意味で、記録の信憑性や客観性を強調します。歴史的な記録や報道において、偏見や誇張を排し、事実をありのままに伝える姿勢を示します。例えば、「faithfully chronicle the events of the revolution」(革命の出来事を忠実に記録する)のように使われます。ジャーナリズムや歴史学において重要な概念です。

使用シーン

アカデミック

歴史学の研究論文や文献で、特定の時代や出来事を「年代記」として参照する際に使われます。例:「〜王朝の年代記によれば、この時代には飢饉が頻発した」のように、史実の根拠を示す文脈で登場します。また、研究者が過去の研究を「記録する」という意味で使うこともあります。例:「本研究は、過去の〇〇に関する研究を年代順に記録し、新たな視点を提供する」

ビジネス

企業の歴史を紹介するウェブサイトや、年次報告書などのフォーマルな文書で使われることがあります。例:「当社の成長の軌跡を年代記として記録する」のように、会社の沿革を強調する際に用いられます。日常的なビジネスシーンではあまり使われません。

日常会話

ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、過去の出来事を振り返る際に使われることがあります。例:「〜事件の全容を年代記として振り返る」のように、事件や出来事の経緯を説明する文脈で登場します。日常会話で使うことは稀です。

関連語

類義語

  • 事実や出来事を書き留める、または保存するという意味。ビジネス、歴史、科学など幅広い分野で使われる。名詞としても動詞としても使用可能。 【ニュアンスの違い】"chronicle"よりも一般的で、中立的な記録というニュアンスが強い。特定の視点や解釈を含まない、客観的な事実の記録に重点が置かれる。 【混同しやすい点】"chronicle"は通常、歴史的な出来事や重要な出来事を時系列順に記述するニュアンスがあるが、"record"は必ずしも時系列順である必要はない。また、"record"はデータや統計の記録にも使われる。

  • 出来事や経験についての説明や報告。ニュース記事、歴史書、個人的な日記など、様々な形で使用される。名詞としても動詞としても使用可能。 【ニュアンスの違い】"chronicle"はより公式で、包括的な記録を指すことが多いが、"account"は個人的な視点や特定の側面からの説明を含むことがある。また、"account"は責任を伴う報告という意味合いも持つ。 【混同しやすい点】"chronicle"は歴史的な出来事を網羅的に記録するニュアンスがあるが、"account"は特定の出来事や経験に焦点を当てることが多い。また、"account"は金銭的な取引の記録にも使われる。

  • 物語や出来事を語る、または説明するという意味。文学、映画、演劇などで使われる。動詞。 【ニュアンスの違い】"chronicle"は出来事を客観的に記録するニュアンスが強いが、"narrate"は語り手の視点や感情が加わる。また、"narrate"は物語性やエンターテイメント性を重視することが多い。 【混同しやすい点】"chronicle"は通常、歴史的な出来事を網羅的に記録するが、"narrate"は特定の出来事や人物に焦点を当て、物語として語る。"narrate"は客観的な記録というよりも、主観的な語り口が特徴。

  • 詳細に記述する、または説明するという意味。報告書、論文、ニュース記事などで使われる。名詞としても動詞としても使用可能。 【ニュアンスの違い】"chronicle"は出来事を時系列順に記録するニュアンスがあるが、"detail"は特定の側面や要素を詳しく説明することに重点を置く。また、"detail"は細部にわたる正確さや具体性を強調する。 【混同しやすい点】"chronicle"は出来事の全体像を記録するが、"detail"は特定の要素を深く掘り下げる。"detail"はしばしば、特定の情報を強調するために使用される。

  • 事実や情報を記録し、証拠として残すという意味。ビジネス、法律、科学など、証拠能力が求められる場面で使われる。名詞としても動詞としても使用可能。 【ニュアンスの違い】"chronicle"は歴史的な出来事を記録するニュアンスがあるが、"document"は特定の目的のために情報を記録し、証拠として利用することを目的とする。また、"document"は公式な記録や法的文書を指すことが多い。 【混同しやすい点】"chronicle"は出来事を時系列順に記録するが、"document"は必ずしも時系列順である必要はなく、特定の目的のために情報を整理する。"document"は客観的な証拠としての価値が重視される。

  • recount

    出来事や物語を詳しく語る、または再現するという意味。個人的な会話、インタビュー、歴史的な記述などで使われる。動詞。 【ニュアンスの違い】"chronicle"が公式な記録であるのに対し、"recount"は個人的な経験や記憶に基づく語り口であることが多い。また、"recount"は過去の出来事を再び語るというニュアンスがある。 【混同しやすい点】"chronicle"は出来事を客観的に記録するが、"recount"は語り手の視点や感情が加わる。"recount"はしばしば、個人的な経験を共有するために使用される。

派生語

  • 『年代順の』という意味の形容詞。『chron-(時間)』の語根に、形容詞化する接尾辞『-ological』が付加。出来事を時間的な順序で整理・記述する際に用いられ、歴史、科学、ビジネスなど幅広い分野で使用される。chronicleが名詞であるのに対し、chronologicalは順序という性質を表す。

  • 『年代記』『年表』という意味の名詞。『chron-(時間)』の語根に、名詞化する接尾辞『-ology(〜学、〜論)』が付加。出来事を年代順に並べたものを指し、歴史研究やプロジェクト管理などで用いられる。chronicleが『記録』という行為や記録そのものを指すのに対し、chronologyは整理された結果としての年表を指す。

  • 『同期させる』という意味の動詞。接頭辞『syn-(一緒に)』と『chron-(時間)』の語根が組み合わさり、『時間を合わせる』という意味合いを持つ。ビジネス、IT、音楽など、複数の要素のタイミングを合わせる必要がある場面で頻繁に使用される。chronicleが過去の記録であるのに対し、synchronizeは現在または未来における時間の一致を指す。

反意語

  • 『(記録などを)隠蔽する』『公表しない』という意味の動詞。chronicleが記録・公表する行為を指すのに対し、suppressは意図的に情報を隠すことを意味する。政治、報道、歴史など、情報の公開が制限される文脈で用いられる。chronicleが客観的な記録を目指すのに対し、suppressは主観的な意図に基づく情報操作を含む。

  • oblivion

    『忘却』『忘れ去られること』という意味の名詞。chronicleが後世に伝えるために記録するのに対し、oblivionは人々の記憶から消え去る状態を指す。歴史、文学、哲学など、記憶と忘却がテーマとなる文脈で用いられる。chronicleが積極的に記録を残すことで記憶を維持しようとするのに対し、oblivionは何もしなければ自然に訪れる忘却の状態を表す。

  • antedate

    『(年代的に)先行する』という意味の動詞。chronicleが年代順に記録することに重点を置くのに対し、antedateはある出来事が別の出来事よりも前に起こったことを強調する。歴史、考古学、科学など、年代の特定が重要な分野で用いられる。chronicleが包括的な記録を目的とするのに対し、antedateは特定の出来事の年代関係に焦点を当てる。

語源

「chronicle」は、ギリシャ語の「khronos(時間)」に由来します。これは、時間を意味する言葉で、英語の「chronology(年代学)」や「chronic(慢性の)」など、時間に関連する多くの単語の語源となっています。「chronicle」は、元々は「時間の記録」を意味し、出来事を時間順に記録したものを指しました。つまり、年代順に出来事を記述した「年代記」です。日本語で例えるなら、歴史上の出来事を年表形式でまとめたものや、個人の生涯を時系列で記録した日記のようなものをイメージすると理解しやすいでしょう。時間の流れに沿って記録するという本質が、この単語の意味を形作っています。

暗記法

「クロニクル」は、単なる記録を超え、物語を後世に伝える文化的遺産。中世ヨーロッパでは、年代記が権威の正当性を示し、社会のアイデンティティを形成。アーサー王物語もクロニクルを通じて広まり、人々に共通の価値観を伝えました。シェイクスピアは歴史劇でクロニクルの物語性を活かし、歴史を身近に。現代では、スポーツ選手の記録や社会現象のドキュメンタリーも「クロニクル」と呼ばれ、過去の出来事の意味を伝えます。

混同しやすい単語

『chronic』は『慢性の』という意味で、発音が似ているため混同しやすいです。特に語尾の発音(-le vs -ic)に注意が必要です。スペルも似ていますが、意味は大きく異なります。『chronicle』は名詞で『年代記』、動詞で『記録する』という意味ですが、『chronic』は形容詞です。慢性疾患などを表す際によく使われます。

『chronology』は『年代順』または『年表』という意味で、語源は同じですが、意味と品詞が異なります。『chronicle』は出来事を記録したもので、『chronology』は出来事を年代順に並べたものです。スペルも似ているため、文脈によって区別する必要があります。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります(chronicle は chro- , chronology は -nol- )。

『article』は『記事』や『条項』という意味で、スペルの一部(-icle)が共通しているため、視覚的に混同しやすい場合があります。発音も一部似ていますが、アクセントの位置が異なります。『chronicle』は歴史的な記録や物語を指すのに対し、『article』は新聞や雑誌などの記事を指すことが多いです。また、英文法の冠詞(a, an, the)も『article』と呼びます。

『clinical』は『臨床的な』という意味で、発音の一部(特に語尾の -cal)が似ているため、聞き間違いやすいです。スペルも一部似ているため、注意が必要です。『chronicle』は歴史的な記録を指すのに対し、『clinical』は医療や臨床の現場で使われることが多いです。例えば、『clinical trial(臨床試験)』という表現があります。

『cycle』は『周期』や『循環』という意味で、スペルの一部(-cle)が共通しているため、視覚的に混同しやすい場合があります。発音も一部似ていますが、意味は大きく異なります。『chronicle』は過去の出来事の記録を指すのに対し、『cycle』はある期間にわたる繰り返しのパターンを指します。語源的には、『cycle』はギリシャ語の『kyklos(円)』に由来し、『chronicle』はギリシャ語の『chronos(時間)』に由来します。

kernel

『kernel』は『(果実の)核』や『核心』という意味で、スペルと発音がわずかに似ているため、特に初学者にとっては混同しやすい可能性があります。どちらも語尾が「-el」で終わるため、スペルの区別が重要です。『chronicle』が歴史的な記録を指すのに対し、『kernel』は物事の中核や本質を指します。例えば、コンピュータの『kernel(カーネル)』は、OSの中核部分を指します。

誤用例

✖ 誤用: The local newspaper chronicles every trivial event in town.
✅ 正用: The local newspaper reports on every trivial event in town.

『chronicle』は、歴史的に重要な出来事や、長期にわたる事象を記録・年代順に記述するニュアンスが強い単語です。日本語の『記録する』という言葉に引きずられて、些細な日常の出来事まで『chronicle』してしまうのは不自然です。より中立的な『report on』を使う方が適切です。日本人は、詳細な記録を重視する傾向があり、些細な事柄も詳細に記録しようとするため、この誤用が起こりやすいと考えられます。英語では、重要度に応じて語彙を使い分ける意識が重要です。

✖ 誤用: I want to chronicle my travel experiences in a blog.
✅ 正用: I want to write about my travel experiences in a blog.

『chronicle』は、個人的な経験を記録する場合でも、客観的な視点や歴史的な意義を含めて記述するニュアンスがあります。単なる旅行記のような個人的な体験をブログに書く場合は、より一般的な『write about』が適切です。日本人は、自分の経験を『記録』として残したいという意識が強く、『chronicle』という単語を選んでしまいがちですが、英語では、個人的な体験を記録する場合は、よりカジュアルな表現を使う方が自然です。また、ブログという媒体の性質上、『chronicle』の持つフォーマルな印象はそぐわない場合があります。

✖ 誤用: The chronicles of the company's financial troubles are still ongoing.
✅ 正用: The story of the company's financial troubles is still unfolding.

『chronicles』は、過去の出来事を年代順に記録したものを指すことが多く、現在進行形の事柄には使いにくい場合があります。会社の財政難のように、まだ結末が不明な事柄を表現する場合には、『story』や『saga』といった単語を使う方が適切です。また、『unfolding』は『展開している』という意味で、事態が進行中であることを示すのに適しています。日本人は、『chronicle』を『年代記』と訳して覚えがちですが、英語では、過去の記録だけでなく、現在進行形の事柄にも使えると誤解することがあります。英語では、事態の進展状況に応じて適切な語彙を選ぶ必要があります。

文化的背景

「chronicle(クロニクル)」は、単なる記録を超え、時の流れの中で積み重ねられた物語、特に重要な出来事や人物の足跡を後世に伝えるという文化的意義を持ちます。中世ヨーロッパにおいては、修道院などで編纂された年代記が、権威の正当性を示し、地域社会のアイデンティティを形成する役割を担いました。

中世のクロニクルは、現代の歴史書とは異なり、事実と伝説、神話が混ざり合ったものでした。例えば、アーサー王物語は、ジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王史』というクロニクルを通じて広まりました。この作品は、史実に基づいている部分もありますが、伝説やフィクションも多く含まれており、アーサー王を英雄として描き出すことで、ブリテン人のナショナル・アイデンティティを強化しようとしました。クロニクルは、単なる出来事の羅列ではなく、物語を通じて人々に共通の価値観や歴史観を伝えるメディアだったのです。

シェイクスピアの歴史劇も、クロニクルの影響を強く受けています。『リチャード三世』や『ヘンリー五世』などの作品は、当時の年代記を参考に、王室の権力闘争や英雄的な行為を描き出しました。しかし、シェイクスピアは、史実をそのまま再現するのではなく、登場人物の心理や葛藤を深く掘り下げ、観客に道徳的な教訓や政治的な洞察を与えました。シェイクスピアの歴史劇は、クロニクルの物語性を活かしつつ、演劇という形式を通じて、歴史をより身近で魅力的なものにしたのです。

現代においても、「chronicle」は、特定の出来事や人物に焦点を当てた詳細な記録を指す言葉として使われます。例えば、スポーツの世界では、ある選手の輝かしいキャリアを「chronicle」として振り返ることがあります。また、社会的な出来事や政治的な変動を記録したドキュメンタリー映画なども、「chronicle」と呼ばれることがあります。このように、「chronicle」は、過去の出来事を単に記録するだけでなく、その出来事が人々に与えた影響や意味を伝えるというニュアンスを含んでいます。それは、中世の修道院で編纂された年代記から連綿と続く、「物語を語り継ぐ」という文化的遺産の表れなのです。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に長文読解、語彙問題(準1級以上)。まれにライティングのトピックに関連する語彙として。

- 頻度と級・パート: 準1級、1級で比較的頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 歴史、社会問題、ニュース記事など、アカデミックな文脈が多い。出来事の記録や年代記に関連する内容。

- 学習者への注意点・アドバイス: 名詞(年代記、記録)と動詞(記録する)の両方の意味を理解する必要がある。動詞の場合、受動態での使用例も確認しておくと良い。

TOEIC

- 出題形式: Part 7(長文読解)で稀に出題。Part 5,6での直接的な語彙問題での出題は少ない。

- 頻度と級・パート: TOEIC全体で見ると頻度は低い。ビジネス関連の文書で過去の出来事を記録・報告する文脈で登場する可能性がある。

- 文脈・例題の特徴: 企業の歴史、プロジェクトの記録、業界の変遷など、ビジネス関連の文脈。

- 学習者への注意点・アドバイス: TOEIC対策としては優先順位は低いが、長文読解の語彙力強化の一環として覚えておくと良い。ビジネスシーンでの使用例を意識する。

TOEFL

- 出題形式: リーディングセクションで頻出。ライティングセクションでも使用できる。

- 頻度と級・パート: TOEFL iBTのリーディングセクションで高頻度で登場する。

- 文脈・例題の特徴: 歴史、科学、社会科学など、アカデミックな内容。特定の時代や出来事の記録、発展の過程などを説明する際に用いられる。

- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈での使用頻度が高いため、関連するテーマ(歴史、社会、科学)の背景知識があると理解しやすい。類義語(record, history)とのニュアンスの違いを理解しておく。

大学受験

- 出題形式: 長文読解問題で頻出。和訳問題や内容説明問題で問われることもある。

- 頻度と級・パート: 難関大学ほど出題頻度が高い傾向がある。

- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文など幅広い文脈で登場する可能性がある。歴史的な出来事や個人の生涯を記録する文脈が多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。特に、比喩的な表現や抽象的な概念を説明する文脈で使われることが多い。派生語(chronological, chronic)も合わせて覚えておくと語彙力が向上する。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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