英単語学習ラボ

broad

/brɔːd/(ブロード)

母音 /ɔː/ は日本語の「オ」よりも口を大きく開け、喉の奥から出すような音です。「オー」と伸ばしすぎず、意識して短く発音しましょう。また、語尾の 'd' は舌先を上の前歯の裏につけて発音する有声子音です。日本語の「ド」よりも弱く、破裂させないようにするのがコツです。

形容詞

広い

物理的な幅だけでなく、範囲、分野、理解などが広いことも指す。表面的な広さだけでなく、奥行きや深さを含むニュアンスがある。

We enjoyed a picnic by the broad river on a sunny day.

私たちは晴れた日に、その広い川のほとりでピクニックを楽しみました。

この例文は、自然の中の広々とした情景を描いています。目の前に広がる大きな川を想像してみてください。「broad」は、このように物理的な空間や場所の「幅が広い」ことを表すときに非常によく使われます。特に川や道、海などのスケールが大きいものに対して使われることが多いです。「by the river」で「川のそばで」という意味になります。

My father has broad shoulders, so I always feel safe when he hugs me.

父は肩幅が広いので、抱きしめられるといつも安心します。

この例文では、人の体の特徴、特に「肩」の広さを表すのに「broad」が使われています。「broad shoulders(肩幅が広い)」は、頼りがいのある男性の体格を表す際によく使われる典型的な表現です。大切な人に抱きしめられて安心する、温かい情景が目に浮かびますね。「feel safe」は「安全だと感じる、安心する」という意味です。

The main street in this town is very broad, making it comfortable to walk around.

この町のメインストリートはとても広く、歩き回るのに快適です。

この例文は、街中の「道」の広さを描写しています。車や人が行き交うメインストリートが広々としていることで、ゆったりと散策できる様子が伝わります。「broad」は「street(通り)」や「road(道)」など、交通路の幅を表す際にも自然に用いられます。「making it comfortable...」は「その結果、快適になる」という、前の文から続く状況を説明する表現です。

形容詞

大まかな

詳細に立ち入らず、全体的な特徴や概要を示す場合に使う。broad strokes(大まかな筆致)のように、抽象的な表現にも用いられる。

The manager shared a broad idea for the new project at the meeting.

会議で、マネージャーは新しいプロジェクトの大まかなアイデアを共有しました。

会社や学校の会議で、まだ細部が決まっていない「ざっくりとした考え」や「全体像」を伝える場面です。マネージャーが「こんな感じのプロジェクトを考えているんだ」と皆に話している様子が目に浮かびますね。「broad idea」は「大まかな考え」という、とても一般的な組み合わせです。

For our trip, we first decided on a broad route to follow.

旅行のために、私たちはまず大まかなルートを決めることにしました。

旅行の計画を立てる時、最初に「だいたいこの辺りに行こうか」と、まだ具体的な場所は決まっていないけれど「大まかな経路」を決める場面です。あれこれ想像しながら計画を立てるワクワク感が伝わりますね。「broad route」は「大まかな経路」という意味で、旅行の話でよく使われます。

Our teacher gave us a broad explanation of the new project, so we understood the main idea.

先生が新しいプロジェクトについて大まかな説明をしてくれたので、私たちは全体像を理解できました。

学校で、先生が新しい課題やプロジェクトについて、まだ詳細には踏み込まずに「まずは全体がどんなものか」をざっくりと説明してくれる場面です。生徒たちは先生の説明を聞いて、「なるほど、そういうことか」と全体像を掴んだ様子が想像できます。「broad explanation」は「大まかな説明」という意味で、物事の全体像を伝える際によく使われます。

形容詞

おおらかな

性格や態度が細部にこだわらず、寛容で受容的な様子を表す。心が広く、他人の欠点や違いを受け入れるニュアンスを含む。

My aunt has a very broad mind and accepts everyone as they are.

私のおばはとてもおおらかな心を持っていて、みんなをありのまま受け入れます。

この例文では、おばさんがどんな人か、温かいイメージが目に浮かびますね。「broad mind」は「おおらかな心」という意味で、「broad」が「広い」という原義から派生して「心の広さ」を表すことを示しています。誰に対しても寛容に接するおばさんの温かい人柄が伝わります。

Even when things go wrong, he keeps a broad outlook on life.

物事がうまくいかない時でも、彼はおおらかな人生観を持っています。

困難な状況でも動じない、心の広い男性の姿が目に浮かびます。「broad outlook on life」は「人生に対するおおらかな見方」という意味で、視野が広く、小さなことで悩まない様子を表します。逆境に強い人柄が伝わる、とても自然な表現です。

Our teacher showed a broad understanding when I made a silly mistake.

私が馬鹿な間違いをした時、先生はおおらかな理解を示してくれました。

生徒のミスに対して、先生が怒らずに受け止めてくれた温かい場面です。「broad understanding」は「おおらかな理解」という意味で、相手の過ちや欠点を受け入れる寛容な態度を表します。先生の優しさが感じられる一文ですね。

コロケーション

broad accent

強い訛り、特徴的な訛り

単に「accent」と言うよりも、その訛りが非常に顕著で、地域や社会階層を強く感じさせる場合に用いられます。例えば、ロンドンのコックニー訛りのように、聞けばすぐにそれとわかるような場合に使われます。フォーマルな場では避けるべきですが、親しみを込めて、またはその人物の個性として強調したい場合に適しています。

broad daylight

白昼、真昼間

文字通り、太陽がさんさんと降り注ぐ時間帯を指しますが、「人目につく状況」「隠し事のできない状況」というニュアンスを含みます。犯罪などが白昼堂々と行われた、という文脈でよく使われます。例えば、"The robbery happened in broad daylight"(強盗は白昼堂々と行われた)のように使われます。比喩的に、隠された事実が明るみに出る状況にも使えます。

broad hint

露骨なヒント、あからさまな示唆

婉曲的な表現である「hint」を強調する言葉で、遠回しな言い方ではなく、誰にでもわかるような明白な示唆を意味します。例えば、プレゼントが欲しいときに「これ、素敵だと思わない?」と言うのは婉曲的なヒントですが、「これ、絶対に欲しい!」と言うのはbroad hintです。皮肉を込めて使われることもあります。

broad shoulders

広い肩幅、責任を負う覚悟

文字通り肩幅が広いことを指すと同時に、「責任を担う」「困難に立ち向かう」という比喩的な意味合いを持ちます。特に、困難な状況でリーダーシップを発揮する人物を形容する際に用いられます。"He has broad shoulders"は、彼には責任を負う覚悟がある、という意味になります。スポーツ選手や、頼りがいのある人物を表現するのに適しています。

broad agreement

大筋合意、概ね同意

細部には違いがあるかもしれないが、主要な点については合意している状態を指します。ビジネスや政治の文脈でよく用いられ、交渉や議論がある程度の進展を見せたことを示す際に使われます。"We have reached a broad agreement on the terms of the contract"(契約条件について大筋合意に達しました)のように使われます。

paint with a broad brush

大まかに述べる、乱暴に一般化する

細部を無視して、全体像をざっくりと捉えることを意味します。批判的なニュアンスを含むことが多く、ステレオタイプな見方や、不正確な一般化を指す際に使われます。"Don't paint all politicians with a broad brush"(政治家を十把一絡げに批判しないでください)のように使われます。注意深く詳細を検討することなく、物事を単純化してしまう場合に警告として用いられます。

broad range

幅広い範囲、多岐にわたる

多様な種類や性質のものを含む広い範囲を指します。例えば、"The museum has a broad range of artifacts"(その博物館は幅広い種類の工芸品を所蔵している)のように使われます。研究分野、製品ラインナップ、スキルセットなど、様々な対象に対して用いることができます。専門用語というよりは、日常会話やビジネスシーンでも頻繁に使われる表現です。

使用シーン

アカデミック

学術論文や講義で、幅広い分野や視点を指す際に使われます。例えば、「この研究は、〜という問題をbroad perspective(広い視野)から捉えることを目的とする」のように、研究の範囲やアプローチを示す文脈で用いられます。また、統計学の分野で「broad range(広い範囲)」という表現も頻繁に登場します。

ビジネス

ビジネス文書や会議で、戦略や市場動向など、広い範囲をカバーする話題で使われます。例:「broad agreement(大まかな合意)」のように、合意形成の程度を示す際に用いられます。また、「broad market(広範な市場)」という表現で、ターゲットとする市場の規模感を伝えることもあります。プレゼンテーション資料などで、市場全体を俯瞰するような図表のタイトルにも使われることがあります。

日常会話

日常会話では、物理的な広さよりも、抽象的な意味合いで使われることが多いです。例えば、「broad shoulders(広い肩幅)」のように体格を表す場合や、「broad smile(満面の笑み)」のように表情を表す場合に用いられます。ただし、これらの表現はやや文学的なニュアンスを含むため、日常会話ではより直接的な表現が好まれる傾向があります。ニュースやドキュメンタリーなどでは、「broad public support(幅広い国民の支持)」のように、政治的な文脈で使われることがあります。

関連語

類義語

  • 物理的な幅の広さ、範囲の広さを表す。道、川、布、笑顔など、具体的なものに対して使われることが多い。日常会話で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"broad"は抽象的な広さ、範囲の広さ、知識の広さを表すのに対し、"wide"は具体的な物理的な広さを示す。"wide"は、特定のもの(道、川など)の物理的な寸法を表す場合に適している。 【混同しやすい点】"broad"は「広い知識」や「広い視野」のように抽象的な概念に使われるが、"wide knowledge"や"wide perspective"とは言わない。"wide"を抽象的な概念に使うと不自然になる。

  • 広範囲にわたる、大規模な、という意味。調査、研究、経験、ネットワークなど、量や範囲が広いことを強調する際に用いられる。ビジネスや学術的な文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"broad"が漠然とした広さを示すのに対し、"extensive"は、詳細にわたる、徹底的な広がりを示す。 "extensive research"のように、時間や労力をかけて広範囲に及ぶ場合に適している。 【混同しやすい点】"broad"は名詞の前に置かれることが多い(例:a broad range)が、"extensive"は名詞の後ろに置かれる場合もある(例:research that is extensive)。また、"broad"は「おおまかな」という意味合いも持つが、"extensive"にはその意味はない。

  • 包括的な、網羅的な、という意味。報告書、調査、保険など、全体をくまなくカバーしていることを示す際に用いられる。フォーマルな文脈やビジネスシーンで使われることが多い。 【ニュアンスの違い】"broad"が漠然とした広さを示すのに対し、"comprehensive"は、詳細かつ全体をカバーする広さを示す。 "comprehensive insurance"のように、あらゆるリスクをカバーする場合に適している。 【混同しやすい点】"broad"は「大まかな理解」のように、必ずしも詳細を伴わない広さを表せるが、"comprehensive understanding"と言うと、詳細な理解を含む必要がある。 また、"broad"は「おおざっぱな」という意味合いを持つことがあるが、"comprehensive"にはその意味はない。

  • 一般的な、全体的な、という意味。知識、意見、傾向など、特定の詳細に言及せず、全体的な傾向を示す際に用いられる。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"broad"が広い範囲を漠然と示すのに対し、"general"は特定の詳細に立ち入らない、全体的な傾向を示す。"broad"は範囲の広さを強調するが、"general"は詳細を省くことに重点を置く。 【混同しやすい点】"broad"は「幅広い知識」のように、知識の範囲の広さを示すが、"general knowledge"は「一般的な知識」という意味になる。 "broad"は範囲の広さ、"general"は一般性を表す。

  • wide-ranging

    広範囲にわたる、多岐にわたる、という意味。話題、影響、議論など、範囲が広く、多様な要素を含むものに対して使われる。フォーマルな文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】"broad"が漠然とした広さを示すのに対し、"wide-ranging"は、多様な要素を含む広がりを示す。 "wide-ranging discussion"のように、さまざまな側面から議論する場合に適している。 【混同しやすい点】"broad"は単独で名詞を修飾できる(例:a broad range)が、"wide-ranging"は複合形容詞として使われることが多い。 "wide-ranging"は、多様な要素を含む広がりを示すのに対し、"broad"は必ずしも多様性を含まない。

  • sweeping

    広範囲に及ぶ、徹底的な、という意味。改革、変化、影響など、大規模で広範囲に影響を与えるものに対して使われる。ニュース記事や評論などでよく使われる。 【ニュアンスの違い】"broad"が漠然とした広さを示すのに対し、"sweeping"は、大規模で徹底的な広がりを示す。 "sweeping changes"のように、社会全体に大きな影響を与える変化に適している。 【混同しやすい点】"broad"は中立的な意味合いを持つが、"sweeping"はしばしば、大規模で劇的な変化というニュアンスを含む。 "broad"は単に範囲が広いことを示すが、"sweeping"は影響の大きさや徹底さを強調する。

派生語

  • 「broad」に動詞化の接尾辞「-en」が付いた形で、「広げる」「広くする」という意味の動詞になります。物理的な広がりだけでなく、視野や知識、理解などを広げる際にも使われます。例えば、「視野を広げる(broaden one's horizons)」のように使われ、ビジネスや学術的な文脈でも頻繁に登場します。

  • 「broad」に副詞化の接尾辞「-ly」が付いた形で、「広く」「大まかに」という意味の副詞になります。詳細を省いて全体的な状況を述べる際に用いられます。例えば、「大まかに言って(broadly speaking)」のように使われ、日常会話からビジネス文書まで幅広く使用されます。学術論文では、議論の範囲を示す際などにも用いられます。

  • 元々は「種を広くまく」という意味で、「broad」と「cast(投げる)」が組み合わさった単語です。現在では、ラジオやテレビで情報を「広く伝える」「放送する」という意味の動詞・名詞として使われます。日常会話はもちろん、ニュースやメディア関連の文脈で頻繁に登場します。意味の発展は、「広くまく」という原義から、「情報を広く行き渡らせる」という比喩的な意味へと進化したと考えられます。

反意語

  • 「broad」が「広い」という意味であるのに対し、「narrow」は「狭い」という意味を持ちます。物理的な幅だけでなく、視野、思考、範囲などが「狭い」場合にも使われます。例えば、「狭い道(narrow road)」、「視野が狭い(narrow-minded)」のように使われ、日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く登場します。抽象的な意味合いでも対比的に用いられる頻度が高い語です。

  • 「broad」が「広範な」「包括的な」という意味で使用される場合、「specific」は「特定の」「明確な」という意味で対比されます。例えば、「broad agreement(大まかな合意)」に対して「specific details(具体的な詳細)」のように使われます。ビジネスや学術的な文脈で、曖昧さを避け、詳細を示す際に重要な語です。日常会話でも、「具体的に言って」のように、詳細を求める場面で用いられます。

  • 「broad」が「制限のない」「広大な」という意味で使用される場合、「limited」は「制限された」「限られた」という意味で対比されます。「broad knowledge(幅広い知識)」に対して「limited resources(限られた資源)」のように使われます。資源、時間、範囲など、何かが制約されている状況を表す際に用いられ、ビジネスや学術的な文脈で頻繁に登場します。日常会話でも、「期間限定」のように、期間が限られていることを示す際などに用いられます。

語源

「broad」の語源は、古英語の「brad」(広い)に遡ります。これはさらにゲルマン祖語の「*braidaz」(広い)に由来し、印欧祖語の根「*bhel-」(膨らむ、成長する)と関連があります。つまり、「broad」は元々、物理的な広がりや幅を表す言葉として使われていました。日本語の「太い」という言葉も、ある意味で広がりを表す点で類似性があります。この基本的な意味合いから、「大まかな」「おおらかな」といった、抽象的な広がりや包括性を表す意味へと発展していきました。例えば、「broad agreement」(大まかな合意)のように使われます。このように、具体的な広がりから抽象的な広がりへと意味が拡張したことが、「broad」という単語の語源的な“物語”と言えるでしょう。

暗記法

「broad」は単に「広い」だけでなく、受容性や大雑把さも含む多面的な言葉。歴史的には女性の体型を揶揄する表現にも使われ、社会の価値観を反映していました。現代では中立的な意味合いで使用される一方、「broad curriculum(幅広いカリキュラム)」のように肯定的な意味や、「broad strokes(大まかな筆致)」のように不正確さを含むことも。文化的背景を知ることで、言葉のニュアンスがより深く理解できます。

混同しやすい単語

『broad』と『bread』は、母音の発音が似ており、特に日本人学習者にとっては区別が難しい場合があります。『broad』は /ɔː/ (米音では /ɑː/) の音であるのに対し、『bread』は /ɛ/ の音です。スペルも 'br__ad' の部分が共通しているため、視覚的にも混同しやすいです。『broad』は『広い』という意味の形容詞ですが、『bread』は『パン』という意味の名詞であり、意味も品詞も異なります。発音記号を意識して、それぞれの母音を区別する練習をしましょう。また、文脈から判断することも重要です。

『broad』と『board』は、スペルが似ており、発音も母音部分が似ているため混同しやすいです。『broad』は /ɔː/ (米音では /ɑː/) の音であるのに対し、『board』は /ɔːr/ の音です。最後の 'r' の有無が大きな違いです。『broad』は『広い』という意味の形容詞ですが、『board』は『板』や『委員会』という意味の名詞です。アメリカ英語では 'broad' と 'board' の発音が非常に近くなる場合があるため、注意が必要です。文脈で判断することが重要になります。

『broad』と『proud』は、母音字が 'ou' で共通しており、発音も似ていると感じるかもしれません。『broad』は /ɔː/ (米音では /ɑː/) の音であるのに対し、『proud』は /aʊ/ の二重母音です。特にカタカナ英語で発音を覚えている場合、混同しやすいです。『broad』は『広い』という意味の形容詞ですが、『proud』は『誇りに思う』という意味の形容詞です。発音記号を意識して、二重母音をしっかり発音する練習をしましょう。

brought

『broad』と『brought』は、綴りの一部が共通しており、発音も母音部分が似ているため混同しやすいです。『broad』は /ɔː/ (米音では /ɑː/) の音であるのに対し、『brought』も /ɔː/ の音です(ただし、地域や方言によって発音が異なる場合があります)。『broad』は『広い』という意味の形容詞ですが、『brought』は『持ってきた』という意味の動詞 bring の過去形・過去分詞形です。文法的な役割が全く異なるため、文脈で判断しましょう。また、'br' + 母音の組み合わせに注意して、発音を区別する練習をしましょう。

braid

『broad』と『braid』は、スペルの一部が共通しており、特に 'bra' の部分が視覚的に似ているため混同しやすいです。『broad』は /ɔː/ (米音では /ɑː/) の音であるのに対し、『braid』は /eɪ/ の二重母音です。発音が大きく異なります。『broad』は『広い』という意味の形容詞ですが、『braid』は『編み込み』という意味の名詞、または『編む』という意味の動詞です。発音記号を意識して、それぞれの母音を区別する練習をしましょう。

『broad』と『brood』は、最初の 'bro' の部分が共通しているため、スペルが似ていると感じやすいです。発音も、『broad』が /ɔː/ (米音では /ɑː/) であるのに対し、『brood』は /uː/ の長母音であるため、母音の区別が重要です。『broad』は『広い』という意味の形容詞ですが、『brood』は『(鳥などが)卵を抱く』、『(良くないことを)考え続ける』といった意味の動詞、または『(同じ腹から生まれた)子供たち』という意味の名詞です。意味も品詞も異なるため、文脈で判断する必要があります。

誤用例

✖ 誤用: The broad meaning of his words was lost on me.
✅ 正用: The full implication of his words was lost on me.

日本語の『広い意味』を直訳して"broad meaning"としてしまう例です。確かに"broad"は『広い』という意味を持ちますが、この文脈では、言葉の持つ全ての意味合いや含蓄、つまり『完全な意味』が伝わらなかったというニュアンスを表したいと考えられます。したがって、より適切な表現は"full implication"となります。日本語では『広い意味で解釈する』のように、範囲の広さを示す際に『広い』を使いますが、英語では意味の深さや完全性を示す場合は、別の語彙を選ぶ必要があります。また、"broad"はしばしば大まかな、漠然としたニュアンスを含むため、具体的な意味合いを伝えたい場合には避けるべきです。

✖ 誤用: He has a broad mind, so he understands my situation.
✅ 正用: He is broad-minded, so he understands my situation.

『broad mind』という表現は文法的には誤りではありませんが、ネイティブスピーカーには不自然に聞こえます。正しくは複合形容詞の『broad-minded』を使用します。これは、日本語の『心が広い』を直訳しようとする際に起こりがちな間違いです。英語では、性格や性質を表す場合、形容詞を名詞の前に置くことが一般的ですが、『broad-minded』のように複合形容詞として定着している表現を使う方が自然です。また、『open-minded』も同様の意味で使えますが、『broad-minded』はより寛容で偏見がないというニュアンスが強いです。文化的背景として、英語圏では性格を表す際に、特定の単語が組み合わさった複合語を好む傾向があります。

✖ 誤用: She gave a broad smile when she saw him.
✅ 正用: She gave a wide smile when she saw him.

この誤用は、日本語の『満面の笑み』を『広い笑顔』と直訳しようとする際に起こりがちです。確かに『broad』は『広い』という意味ですが、笑顔の幅を表す場合は『wide』が適切です。『broad smile』は、不自然ではありませんが、少し古風な印象を与えたり、非常に誇張された表現に聞こえたりする可能性があります。一方、『wide smile』は、より一般的で自然な表現です。日本語では『広い』という言葉が、抽象的な概念から具体的な形状まで幅広く使われるため、英語に訳す際には注意が必要です。特に、感情や表情を表す場合は、そのニュアンスに合った語彙を選ぶことが重要です。

文化的背景

「broad」という言葉は、単に「広い」という意味を超え、受容性、包括性、そして時に大雑把さや露骨さを象徴する文化的ニュアンスを帯びています。この言葉が持つ多面性は、歴史的な社会構造や価値観の変化を反映しており、特に女性の役割や知識の範囲といった文脈でその意味合いが深く掘り下げられてきました。

中世英語の時代から使われてきた「broad」は、物理的な広がりだけでなく、抽象的な概念にも適用されてきました。例えば、「broad-minded(心が広い)」は、他者の意見や文化を受け入れる寛容さを意味しますが、同時に「broad generalizations(大雑把な一般化)」のように、細部にこだわらない、やや乱暴なまとめ方を指すこともあります。この二面性は、「broad」が持つ受容性と大雑把さという、一見矛盾する要素を内包していることを示しています。特に、女性に対する言及において、「broad」は歴史的に軽蔑的な意味合いを帯びることがありました。「broad in the beam」という表現は、女性の体型を婉曲的に表現する際に用いられ、しばしば容姿に対する批判的なニュアンスを含んでいました。これは、社会が女性の役割や容姿に求める基準が狭く、逸脱を許容しない時代背景を反映しています。

現代英語においては、「broad」はより中立的な意味合いで使用されることが多くなりましたが、その歴史的な背景を理解することで、言葉の持つニュアンスをより深く理解することができます。例えば、教育の分野で「broad curriculum(幅広いカリキュラム)」という場合、多様な知識やスキルを習得することを意味し、学習者の可能性を広げるという肯定的な意味合いを持ちます。一方で、「broad strokes(大まかな筆致)」という表現は、詳細を省いた概略を示す際に用いられ、状況によっては不正確さや表面的な理解を暗示することもあります。映画や文学作品においても、「broad」は登場人物の性格や物語の展開を特徴づけるために用いられます。例えば、コメディ作品では、誇張された表現やステレオタイプな描写を用いて、笑いを誘うために「broad」なキャラクターがしばしば登場します。

このように、「broad」は単なる広さを示す言葉ではなく、社会的な価値観や歴史的な背景が複雑に絡み合った、文化的意義を持つ言葉です。その多面的な意味合いを理解することで、英語の表現力は格段に向上し、異文化コミュニケーションにおいても、より深い共感と理解を築くことができるでしょう。

試験傾向

英検

- 出題形式: 語彙問題、長文読解

- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。特に1級で重要

- 文脈・例題の特徴: アカデミックな話題、社会問題、科学技術など幅広い分野

- 学習者への注意点・アドバイス: 形容詞としての「広い」の意味だけでなく、「(意見などが)広い、寛容な」という意味も重要。派生語のbroaden(広げる)も合わせて覚える。

TOEIC

- 出題形式: Part 5, 6 (語彙・文法問題), Part 7 (長文読解)

- 頻度と級・パート: Part 7で比較的頻出。ビジネスシーンに関連する文書で登場しやすい

- 文脈・例題の特徴: ビジネスレター、記事、広告など。市場調査、製品開発、国際的な事業展開など

- 学習者への注意点・アドバイス: 「幅広い」という意味で、範囲や対象が広いことを示す際に使われる。'a broad range of' のようなコロケーションを覚える。

TOEFL

- 出題形式: リーディングセクション

- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出

- 文脈・例題の特徴: 学術論文、教科書の一部など。歴史、科学、社会科学など幅広い分野

- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念や議論を説明する際に使われることが多い。文脈から正確な意味を把握する練習が必要。

大学受験

- 出題形式: 長文読解、語彙問題

- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出

- 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、科学技術、文化など幅広いテーマ

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈の中で意味を推測する力が重要。同意語や反意語も合わせて覚えることで、読解力を高めることができる。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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