英単語学習ラボ

virtue

/ˈvɜːrtʃuː/(ヴァーチュウ)

最初の /ɜːr/ は、日本語の『アー』よりも口を少し開き、舌を丸める音です。舌先はどこにも触れません。/tʃ/ は『チャ』行の子音ですが、唇を丸めて発音するとより自然になります。最後の /uː/ は長母音で、口をしっかりすぼめて『ウー』と発音します。強勢は最初の音節にあります。

名詞

美徳

道徳的に優れているとされる性質。高潔さ、誠実さ、勇気、慈悲深さなど、社会的に望ましいとされる良い性質を指す。単なる善行ではなく、人格そのものを表すニュアンスがある。

When the little boy honestly told his mom he broke the vase, she praised his virtue.

小さな男の子が花瓶を割ったことを正直にお母さんに話した時、お母さんは彼の美徳を褒めました。

この例文は、子供が正直に過ちを告白する温かい家庭のシーンを描いています。「正直さ (honesty)」は「美徳 (virtue)」の代表的な例の一つです。親が子供の正直な行動を「美徳」として評価する場面は、日常生活の中で美徳がどのように認識され、伝えられるかを示す良い例です。ここでは、具体的に「正直さという美徳」と特定しなくても、「彼の美徳」だけで十分に意味が伝わります。

The old craftsman spent hours on every small detail. His patience was a true virtue.

その年老いた職人は、あらゆる細部に何時間も費やしました。彼の忍耐力は真の美徳でした。

この例文は、熟練の職人が時間と手間をかけて作品を丁寧に作り上げる様子を描いています。「忍耐 (patience)」は、特に何かを極める専門職や芸術の分野で不可欠な「美徳」としてよく語られます。努力や集中力を伴う美徳の例として、とても典型的です。「a true virtue」とすることで、「まさしく美徳だ」という強調のニュアンスが加わります。

My mother always told me to help people in need, believing that kindness is a great virtue.

母はいつも私に、困っている人を助けるように言いました。親切にすることが素晴らしい美徳だと信じていたからです。

この例文は、母親が子供に、困っている人を助けることの大切さを教える、愛情深いシーンです。「親切さ (kindness)」は、社会生活において最も重要視される「美徳」の一つです。日常生活での教えを通して、美徳がどのように育まれ、次の世代に伝えられるかを示す典型的な例です。「believing that...」は、「~だと信じて」「~と考えながら」のように、行動の理由や背景にある信念を説明する際に使われる自然な表現です。

名詞

長所

人や物の優れている点、価値のある性質。欠点や短所と対比して使われることが多い。美徳(virtue)が道徳的な卓越性を指すのに対し、こちらはより広い意味で、能力や才能、機能的な利点なども含む。

His greatest virtue is his honesty; he always tells the truth.

彼の最大の長所は正直さです。彼はいつも真実を話します。

この例文は、新しい同僚や友人の良い点について話している場面を想像してみてください。「正直さ」は人として素晴らしい「長所」であり、同時に「美徳」でもあります。このように、"virtue"は人の性格や道徳的な「良い性質」を指す際によく使われます。

The virtue of this old wooden table is that it is incredibly sturdy.

この古い木製テーブルの長所は、信じられないほど頑丈なことです。

祖父母の家で、何十年も使われている古いテーブルを指しながら、「これは本当に丈夫なんだよ」と感心している場面です。ここでは、物の「優れている点」や「良い特徴」を指す際に"virtue"が使われています。特に、その物が持つ本質的な「価値」や「良さ」を強調したいときに適しています。

Patience is a great virtue when you are learning a new skill.

新しいスキルを学ぶとき、忍耐は素晴らしい長所です。

何か新しいことに挑戦している友人が、なかなか上達しないと嘆いているのを見て、「大丈夫、忍耐が大事だよ」と励ましている場面です。"virtue"は「美徳」という意味が強く、「忍耐(patience)」や「正直(honesty)」のような、道徳的・精神的な「長所」を指す際に非常に自然です。「Patience is a virtue.(忍耐は美徳である)」は英語のことわざとしても有名です。

名詞

効能

物事が本来持っている、良い結果をもたらす力。薬や食品、習慣などが持つ効果や効用を指す。比喩的に、困難な状況を乗り越える力や、人を良い方向に導く力という意味でも使われる。

This herbal tea has the virtue of calming your mind after a long day.

このハーブティーには、長い一日の終わりに心を落ち着かせる効能があります。

仕事や勉強で疲れて帰ってきた夜、温かいハーブティーを一口飲むと、心がスーッと落ち着く。そんな瞬間にぴったりの例文です。「virtue」は、特に自然なものや伝統的なものが持つ「良い効果」や「特長」を表すときによく使われます。このように飲み物や食べ物、薬草について語る際に「効能」という意味でよく登場します。「have the virtue of ~ing」で「~する効能がある」という形でよく使われます。

Reading books regularly has the virtue of expanding your knowledge and imagination.

本を定期的に読むことには、知識と想像力を広げる効能があります。

静かな部屋で本を広げ、ページをめくるたびに新しい発見やアイデアが頭に浮かぶ。まるで世界が広がるような、読書の喜びを感じる場面です。「virtue」は、単なる「効果」だけでなく、その行動がもたらす「良い性質」や「長所」といった意味合いでも使われます。読書がもたらす精神的・知的な恩恵は、まさに「virtue」で表現するのにふさわしいです。動名詞(Reading books)が主語になり、その行動が持つ「効能」を説明する形です。

Telling the truth always has the virtue of building trust with others.

正直に話すことには、常に他人との信頼関係を築く効能があります。

少し言いにくいことでも、勇気を出して正直に話したら、かえって相手との距離が縮まり、信頼関係が深まった。そんな心の温まる瞬間を表しています。「virtue」は、道徳的な「美徳」という意味で使われることが多いですが、「正直さ」のような行動や性質がもたらす「良い結果」や「メリット」を指す「効能」としても使われます。この例文では、正直さが人間関係にもたらす良い影響を「効能」として捉えています。「Telling the truth」のように、動名詞句が主語になることで、「〜すること」が持つ効能について語ることができます。

コロケーション

a paragon of virtue

美徳の鑑(かがみ)、徳の権化

「paragon」は「模範」「典型」を意味し、それに「virtue」が組み合わさることで、道徳的に完璧で、理想的な人物像を指します。日常会話よりも、文学作品やスピーチなど、やや格式ばった場面で用いられることが多いです。単に「良い人」というだけでなく、周囲の人々が模範とすべき存在、という意味合いが強いです。例えば、「彼女は慈善活動に生涯を捧げ、まさに美徳の鑑だ」のように使います。

〜によって、〜のおかげで、〜に基づいて

「by virtue of」は、ある性質、能力、または地位などが理由で、何かが可能になる、または正当化されることを示す表現です。フォーマルな文脈でよく用いられ、契約書や法律文書などにも頻出します。例えば、「彼はその地位によって、その決定を下す権限がある (He has the authority to make that decision by virtue of his position.)」のように使われます。原因や理由を明確に示したい場合に適しています。

make a virtue of necessity

必要は発明の母、ピンチをチャンスに変える

避けることのできない状況を逆手にとって、それを有利に活用することを意味するイディオムです。「necessity(必要性)」を「virtue(美徳)」に変える、というイメージで、困難な状況を積極的に受け入れ、そこから価値を生み出す姿勢を表します。例えば、予算削減を余儀なくされた企業が、それを機に業務効率化を進め、結果的に業績を向上させた場合などに使えます。単に我慢するのではなく、積極的に状況を改善しようとするニュアンスが含まれます。

public virtue

公共心、公徳心

個人の道徳的な美徳ではなく、社会全体の利益のために行動する精神や態度を指します。政治哲学や倫理学の分野でよく用いられる言葉で、民主主義社会の維持には欠かせない要素とされます。例えば、ボランティア活動や地域貢献、公正な政治参加などが「public virtue」の表れと言えます。対義語は「private vice(私的な悪徳)」です。単なる親切心や道徳心を超えて、社会全体への貢献を意識した行動を指す点が特徴です。

lose one's virtue

処女を失う、純潔を失う

伝統的な道徳観において、女性が処女性を失うことを婉曲的に表現する言葉です。現代では、性的な意味合いだけでなく、道徳的な純粋さや潔さを失うことの比喩としても使われます。文学作品や歴史的な文脈でよく見られますが、現代の日常会話ではあまり使われません。使用する際は、時代背景や文脈に注意が必要です。

domestic virtue

家庭的な美徳、良妻賢母の徳

家庭生活における美徳、特に女性が家庭を円満に保つために持つべきとされる資質(献身、忍耐、愛情深さなど)を指します。現代では、性別役割分担の固定化につながるとして批判されることもありますが、家族を大切にする気持ちや、家庭内の調和を重んじる姿勢そのものは普遍的な価値として認識されています。歴史小説や古い時代の価値観を描いた作品などで見られる表現です。

force a virtue

無理に美徳にする、強いて美点とする

本来は欠点や弱点であるものを、無理に長所や美徳として解釈しようとすることを意味します。自己弁護や言い訳として使われることが多く、客観的に見ると不自然であったり、無理があったりする状況を表します。例えば、「人員不足を逆手に取り、少数精鋭で効率的なチームを目指す、というのは、Force a virtueだ」のように使います。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で、倫理学、哲学、心理学などの分野において、特定の行動や性質が持つ道徳的な価値や利点を議論する際に用いられます。例:『利他主義の美徳が、社会の持続可能性に貢献する可能性について考察する』といった文脈で使用されます。

ビジネス

企業の倫理綱領やCSR(企業の社会的責任)に関する報告書など、フォーマルな文書で使用されることがあります。従業員の行動規範や企業文化における望ましい価値観を表現する際に用いられます。例:『誠実さは、我が社の最も重要な美徳の一つです』といった形で、企業理念を説明する際に使われます。

日常会話

ニュース記事やドキュメンタリー番組で、個人の優れた行動や性格特性を称賛する文脈で使われることがあります。また、自己啓発書などで、人生を豊かにするための教訓として紹介されることもあります。例:『彼女の勇気は、まさに美徳と呼ぶにふさわしい』といった形で、称賛や感銘を表す際に用いられます。

関連語

類義語

  • 道徳、倫理。社会的に正しいとされる行動や原則を指す。哲学、倫理学、宗教などの文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"virtue"は個人の内面的な美徳や卓越性を指すことが多いのに対し、"morality"は社会全体の規範やルールに沿った行動を指す。"morality"は善悪の判断基準というニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"virtue"はしばしば複数形で使われ、特定の美徳(例:忍耐、寛容)を指すことがあるが、"morality"は不可算名詞として使われることがほとんど。また、"morality"は相対的な概念として議論されることが多い。

  • 善良さ、親切さ。人柄や行動の質の高さを表す。日常会話や文学作品でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"virtue"は道徳的な卓越性、倫理的な正しさを強調するのに対し、"goodness"はより広い意味での善良さ、親切さ、思いやりを含む。"goodness"は感情的な温かさや人間味を感じさせる。 【混同しやすい点】"virtue"は具体的な美徳を指すことができるが、"goodness"は抽象的な概念であり、特定の行動や性質を指すことは少ない。また、"goodness"はしばしば"kindness"や"benevolence"と組み合わせて使われる。

  • 正義、公正さ。宗教的な文脈や倫理的な議論で用いられることが多い。神の正義や法的な正当性を示す場合もある。 【ニュアンスの違い】"virtue"は個人の内面的な美徳を指すことが多いのに対し、"righteousness"はより客観的な正しさ、道徳的な正当性を指す。"righteousness"はしばしば自己犠牲や信念に基づく行動を伴う。 【混同しやすい点】"righteousness"は宗教的な意味合いが強く、日常会話ではあまり使われない。また、"righteousness"はしばしば自己中心的、独善的な意味合いを持つことがあるため、注意が必要。

  • 誠実さ、高潔さ。道徳的な原則を貫き、正直で一貫性のある行動をとることを指す。ビジネスや政治の世界で重要な資質とされる。 【ニュアンスの違い】"virtue"は様々な美徳を含む包括的な概念であるのに対し、"integrity"は特に誠実さ、正直さに焦点を当てる。"integrity"は内面の強さや道徳的な一貫性を示す。 【混同しやすい点】"integrity"はしばしば個人的な価値観や信念に基づいており、社会的な規範とは異なる場合がある。また、"integrity"はしばしば"honesty"や"trustworthiness"と組み合わせて使われる。

  • 卓越性、優秀さ。能力や品質が非常に高いことを指す。学術、スポーツ、芸術など、様々な分野で用いられる。 【ニュアンスの違い】"virtue"は道徳的な卓越性を指すのに対し、"excellence"は能力や技術の卓越性を指す。"excellence"はしばしば努力や才能によって達成される。 【混同しやすい点】"excellence"は必ずしも道徳的な意味合いを持つとは限らない。例えば、悪人が非常に優れた能力を持っている場合でも、"excellence"という言葉を使うことができる。

  • 名誉、尊敬。社会的な評価や尊敬を受けるに値する行動や性質を指す。歴史的な文脈や軍事的な文脈でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】"virtue"は個人の内面的な美徳を指すことが多いのに対し、"honor"は社会的な評価や尊敬を指す。"honor"はしばしば伝統や義務に関連付けられる。 【混同しやすい点】"honor"は文化的な背景によって意味合いが大きく異なる。例えば、一部の文化では、名誉を守るために暴力的な手段を用いることが正当化される場合がある。

派生語

  • 『徳の高い』という意味の形容詞。『virtue(徳)』に『-ous(〜に満ちた)』が付加され、その性質や状態を表す。人や行いを評価する際に用いられ、やや格式ばった文脈や文学作品に登場しやすい。

  • 『名人芸』『熟練』という意味の名詞。『virtuoso(名人)』に『-ity(抽象名詞化)』が付いた形。芸術、特に音楽の分野で高度な技術や才能を指す。日常会話よりは、芸術評論や音楽関連の記事で見かける。

  • 元々は『事実上の』『実質的な』という意味の形容詞。『virtue』のラテン語源にある『力』『能力』の意味合いから派生し、『本質的な力を持つ』というニュアンスを含む。現在ではコンピューター関連で『仮想の』という意味で多用される。意味の変遷に注意が必要。

反意語

  • 『悪徳』という意味の名詞。『virtue(美徳)』と対をなす概念で、道徳的に非難されるべき行為や性質を指す。哲学、倫理学、文学などで抽象的な概念として扱われることが多い。日常会話でも使われるが、フォーマルな場面や議論でより頻繁に用いられる。

  • wickedness

    『邪悪さ』『不道徳』という意味の名詞。『wicked(邪悪な)』から派生。意図的な悪意や不正を強調するニュアンスがあり、『vice』よりも強い意味合いを持つことが多い。文学作品や宗教的な文脈で、悪の深さを表現する際に用いられる。

  • immorality

    『不道徳』という意味の名詞。接頭辞『im-(否定)』が『morality(道徳)』に付いた形。『virtue』が道徳的な卓越性を指すのに対し、『immorality』は道徳的な規範からの逸脱を意味する。社会規範や倫理観を議論する際に用いられ、学術的な文脈でも頻出する。

語源

"virtue"は、ラテン語の"virtus"(力、勇気、卓越性)に由来します。この"virtus"は、さらにラテン語の"vir"(男、男性)から派生しています。つまり、元々は男性が持つべき優れた資質、特に勇気や道徳的な強さを意味していました。日本語の「男らしさ」という言葉が、単なる性別だけでなく、勇敢さや責任感といった美徳を含むのと同じように、"virtue"も当初はそうした意味合いを持っていました。その後、意味が拡大し、性別に関わらず、あらゆる優れた性質、道徳的な美しさ、長所、効能などを指すようになりました。"virtuous"(徳のある、高潔な)という形容詞も、同じ語源を持ちます。

暗記法

「virtue」は西洋で社会を支える根源的な力でした。古代ローマでは勇気や指導力、男性的な強さをも意味し、英雄の資質とされました。中世にはキリスト教と融合し、謙虚さも包含。シェイクスピア作品では美徳と悪徳の対比が描かれ、ミルトンは偽りの美徳を暴きました。現代では多様化しつつも、正直さや公正さなど、社会生活の基盤となる価値観として、その重要性は今も変わりません。

混同しやすい単語

『virtue』と『virtual』は、どちらもカタカナで『バーチャル』と発音されることがあり、特に会話では混同しやすい。しかし、スペルが異なり、『virtual』は『仮想の』という意味を持つ形容詞である。『virtue』は名詞で『美徳』。日本人学習者は、文脈をよく見て判断する必要がある。また、発音記号を意識して練習すると良いでしょう。

verity

『verity』は『真実』という意味で、『virtue』と語源的に関連がある(どちらもラテン語の『virtus(力、美徳)』に由来)。スペルも似ており、特に語彙力がまだ十分でない学習者は混同しやすい。品詞は名詞。『virtue』は『美徳』という道徳的な意味合いが強いのに対し、『verity』は事実や真実性そのものを指す点に注意。

『worthy』は『価値のある』という意味の形容詞で、発音は似ていないものの、スペルの一部(特に 'v' と 'r' の位置関係)が似ているため、視覚的に混同しやすい。また、『virtue』が『美徳』という価値観を表すのに対し、『worthy』は『価値がある』という評価を表すため、意味の面でも誤解が生じやすい。文脈で判断することが重要。

viscous

『viscous』は『粘性のある』という意味で、発音は異なり(ヴィスカス)、意味も全く異なる。しかし、スペルの先頭部分('vi...')が似ているため、特に急いで読んでいるときなどに、誤って認識してしまう可能性がある。落ち着いてスペル全体を確認することが大切。

『virus』は『ウイルス』という意味で、発音もスペルも一部('vir...')が似ているため、混同しやすい。特に、医学や科学に関する話題では両方の単語が登場する可能性があり、文脈を注意深く読む必要がある。意味は全く異なるため、混同しないように注意。

vertu

『vertu』はフランス語由来の言葉で、英語では『美術品、骨董品』という意味で使われることがある。発音は『ヴァーチュー』に近く、『virtue』と非常に似ているため、聞き間違いやすい。スペルも似ており、特に美術や歴史に関する文脈では注意が必要。ただし、一般的には『virtue』の方が遥かに頻繁に使われる。

誤用例

✖ 誤用: The virtue of Japanese people is humility.
✅ 正用: A characteristic often attributed to Japanese people is humility.

While 'virtue' can translate to '美徳(bitoku)' in Japanese, directly stating 'The virtue of X is Y' can sound overly formal or even archaic in contemporary English. It creates a sense of definitive, unwavering moral excellence. English speakers are often more nuanced, preferring phrases like 'A characteristic often attributed to...' or 'A virtue commonly associated with...' to express cultural observations without sounding overly assertive or generalizing. This reflects a cultural tendency in English towards more indirect and less absolute pronouncements, especially when discussing societal traits. The direct Japanese-to-English translation neglects this important aspect of pragmatic communication.

✖ 誤用: He succeeded because of his own virtue.
✅ 正用: He succeeded due to his own merit.

Using 'virtue' to mean 'ability' or 'talent' is a less common usage in modern English. While 'virtue' can encompass positive qualities, it typically implies moral excellence. Saying someone succeeded because of their 'virtue' suggests moral uprightness was the key factor, which might sound odd if, for example, they succeeded in a business venture. 'Merit' is a more appropriate word to convey that someone succeeded through their own skills, hard work, or talent, without necessarily implying moral superiority. This difference highlights how the nuances of abstract nouns can easily be lost in translation, particularly when a Japanese speaker directly translates '能力 (nouryoku)' or '才能 (sainou)' as 'virtue'.

✖ 誤用: She claimed virtue for her actions.
✅ 正用: She claimed credit for her actions.

The phrase 'claim virtue' sounds unnatural. 'Virtue' is generally something one *possesses* or *demonstrates*, not something one *claims*. While it might be technically understandable, it implies a level of self-righteousness or boastfulness that is often frowned upon in English-speaking cultures. A more natural and neutral way to express that someone is taking responsibility (and perhaps receiving praise) for their actions is to say they 'claimed credit'. This highlights a cultural difference: directly associating oneself with 'virtue' can seem arrogant, whereas focusing on the tangible outcome ('credit') is more acceptable. The Japanese tendency to avoid direct self-praise might inadvertently lead to this awkward phrasing when translated literally.

文化的背景

「virtue(美徳)」は、単なる道徳的な善行を超え、社会の秩序と繁栄を支える根源的な力として、西洋文化において重要な役割を果たしてきました。古代ギリシャ・ローマの時代から、個人の卓越性(アレテー/ウィルトゥス)は共同体の安定に不可欠であると考えられ、その概念は政治、哲学、そして日常生活に深く浸透していきました。

古代ローマにおいて、「virtus」は単に道徳的な正しさだけでなく、勇気、力強さ、指導力といった男性的な資質を包括する概念でした。ローマの英雄たちは、その「virtus」によって国家を導き、防衛し、拡大することが期待されました。共和政ローマの時代には、元老院議員や将軍といった指導者層が「virtus」を体現することで、社会全体の模範となり、市民の愛国心と義務感を鼓舞しました。キケロのような哲学者も「virtus」を人間の最高の善として位置づけ、正義、知恵、勇気、節制といった徳目の調和によって実現されると考えました。中世に入ると、キリスト教的な価値観と融合し、謙虚さや慈愛といった新たな側面が加わりましたが、依然として社会的な地位や役割を果たす上での重要な資質とみなされました。

文学作品においても、「virtue」はしばしば中心的なテーマとして扱われてきました。例えば、シェイクスピアの作品には、様々な美徳と悪徳が対比的に描かれ、登場人物たちの運命を左右します。高潔な王子ハムレットは、復讐という義務と自身の道徳的葛藤の間で苦悩し、その「virtue」が試されます。また、ミルトンの『失楽園』では、堕天使ルシファーが「偽りの美徳」を装い、アダムとイブを誘惑する姿が描かれています。これらの作品は、「virtue」が単なる個人的な資質ではなく、社会的な影響力を持つ力であることを示唆しています。

現代社会においては、「virtue」の概念は多様化し、個人の価値観や倫理観に深く結びついています。しかし、依然として、正直さ、誠実さ、公正さといった基本的な美徳は、社会生活やビジネスにおいて重要な役割を果たしています。また、近年では、環境保護や社会貢献といった新たな美徳が注目され、企業や個人の行動規範に影響を与えています。「virtue」は、時代や文化によってその意味合いが変化し続けていますが、常に社会の理想を反映し、人々の行動を導く羅針盤として、その重要性を保ち続けているのです。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に語彙問題(短文補充)と長文読解

- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも長文読解で登場の可能性あり

- 文脈・例題の特徴: 社会問題、倫理、歴史など、やや硬めのテーマで出題されやすい

- 学習者への注意点・アドバイス: 「美徳」「長所」といった肯定的な意味に加え、「効果」「効能」といった意味も持つ。文脈で判断できるよう、複数の意味を暗記する必要がある。類義語(merit, advantage)との使い分けも重要。

TOEIC

- 出題形式: 主にPart 5(短文穴埋め)とPart 7(長文読解)

- 頻度と級・パート: Part 7で比較的頻出。Part 5でも稀に出題される

- 文脈・例題の特徴: 企業倫理、CSR(企業の社会的責任)など、ビジネス関連の文脈で登場しやすい

- 学習者への注意点・アドバイス: 名詞としての用法がほとんど。「美徳」という意味で使われることが多いが、文脈によっては「長所」「利点」と訳す方が自然な場合もある。形容詞 virtuous と合わせて覚えておくと良い。

TOEFL

- 出題形式: 主にリーディングセクション(長文読解)

- 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出

- 文脈・例題の特徴: 哲学、社会学、歴史など、抽象度の高い学術的な文章で登場しやすい

- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念を理解する上で重要な単語。「美徳」という訳語にとらわれず、文脈に合った意味を把握する必要がある。動詞的に「virtuousな状態にする」という意味合いで使われることは稀。

大学受験

- 出題形式: 主に長文読解

- 頻度と級・パート: 難関大学の入試で頻出

- 文脈・例題の特徴: 倫理、哲学、社会問題など、やや難易度の高いテーマで出題されることが多い

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。「美徳」「長所」といった基本的な意味に加え、文章全体の内容から判断して適切な訳語を選ぶ必要がある。類義語・反意語も合わせて覚えておくと有利。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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