resistance
強勢は2番目の音節 /ˈzɪ/ にあります。/ɪ/ は日本語の「イ」よりも弱く、口を少し開いて発音します。「tə」の部分は曖昧母音(schwa /ə/)で、力を抜いて「ア」に近い音を出します。「ンス」の「ス」も弱く短く発音することを意識しましょう。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
抵抗
何かに対して、反発したり、逆らったりする行為や力。物理的な抵抗だけでなく、意見や圧力に対する反対も含む。例:国民の抵抗、空気抵抗
The strong wind created a lot of resistance against my umbrella.
強い風が私の傘に大きな抵抗を生み出しました。
※ 突然の突風に、傘が大きくあおられ、飛ばされそうになる情景を想像してみてください。この文では、風が傘を押さえつけようとする「物理的な力」としての抵抗を表しています。何かを動かそうとした時に感じる、逆らう力や邪魔する力に対してよく使われます。「create resistance」で「抵抗を生み出す」という表現です。
She felt some resistance to trying the new way of doing things.
彼女は新しいやり方を試すことに少し抵抗を感じました。
※ 新しい仕事のやり方や、普段と違う方法を試すように言われた時、つい「え、本当にこれでいいの?」とためらってしまう気持ちを思い浮かべてください。この「resistance」は、人が変化や新しいアイデアを受け入れる際に感じる「心理的なためらい」や「拒否感」を指します。日常会話でも「I have some resistance to that idea.(その考えには少し抵抗があるな)」のように使えます。
Regular exercise helps build your body's resistance to illness.
定期的な運動は、体が病気に対する抵抗力をつけるのを助けます。
※ 毎日少しずつ運動を続けている人が、風邪をひきにくくなったり、病気にかかりにくくなったりする様子を想像してください。この「resistance」は、病気や感染症から身を守る「免疫力」や「抵抗力」という意味で使われます。特に健康や医療の文脈で頻繁に登場します。「resistance to illness」で「病気への抵抗力」というセットで覚えると便利です。
耐久性
困難や障害に耐え、持ちこたえる性質。精神的な強さや、物質的な丈夫さを指す。例:病気への抵抗力、防水加工による耐水性
This new phone case offers excellent resistance to drops.
この新しいスマホケースは、落下に対して優れた耐久性を提供します。
※ 新しいスマホケースを買って、「これなら落としても大丈夫!」と安心する場面を想像してみましょう。ここでは、物が「落下」という力にどれだけ耐えられるか、つまり「耐久性」があるかを表現しています。'resistance to ~' は「~に対する耐久性(抵抗力)」という形でよく使われるので、このまま覚えておくと便利です。
The tent was designed with high resistance to strong winds.
そのテントは、強風に対して高い耐久性を持つように設計された。
※ キャンプで強風が吹いているのに、テントがびくともせずしっかり立っている様子を思い浮かべてください。ここでは、テントが自然の力、特に「強風」にどれだけ耐えられるか、その「耐久性」の高さについて述べています。'with high resistance to ~' も、何かがある特定の力に強いことを表す定番の表現です。
Eating healthy food helps build your body's resistance to illness.
健康的な食べ物を食べることは、あなたの体の病気への抵抗力を築くのに役立ちます。
※ 風邪をひきにくい人を見て、「どうしてそんなに元気なの?」と尋ねたときに、その人が「健康的な食事のおかげだよ」と答えるような場面です。ここでは、体が「病気」という外からの影響にどれだけ耐えられるか、その「抵抗力」や「免疫力」について話しています。'build resistance to ~' は「~への抵抗力をつける」という意味で、健康や体力について話す際によく使われます。
抵抗器
電気回路において、電流の流れを妨げる電子部品。電子工作や電気工学の文脈で使用される専門用語。
He carefully put a small resistance onto the circuit board.
彼は小さな抵抗器を注意深く基板の上に置きました。
※ この文は、電子工作をしている人が、細かい部品を慎重に扱っている場面を描写しています。抵抗器は、電子回路を作る際に最も基本的な部品の一つとして登場します。このように「a resistance」と数えられる形で使われるのが典型的です。
When I was fixing my old radio, I found a burnt resistance inside.
古いラジオを修理していると、中に焦げた抵抗器を見つけました。
※ この例文は、壊れた電化製品を修理しようとして、故障の原因となる部品を発見する場面です。抵抗器は過電流などで熱を持ち、焦げてしまうことがあります。このように、故障した部品として「a burnt resistance(焦げた抵抗器)」が見つかるのは、よくある状況です。
The teacher handed us some resistances to use in the science experiment.
先生は私たちに、理科の実験で使う抵抗器をいくつか手渡しました。
※ 学校の理科の授業、特に電気回路の実験では、抵抗器は必ずと言っていいほど登場する部品です。この文は、先生が生徒に実験用の部品を配っている、典型的な教室の風景を描写しています。複数個の抵抗器を指す場合は「some resistances」のように複数形を使います。
コロケーション
非暴力抵抗、不服従運動
※ 暴力に訴えることなく、デモ、ボイコット、サボタージュなどの手段を用いて権力や政策に抵抗する行為を指します。ガンジーのインド独立運動や、キング牧師の公民権運動などで用いられた手法として有名です。単に『抵抗』と言うよりも、主義や戦略としての『非暴力』が強調されます。類似表現に'nonviolent resistance'がありますが、'passive resistance'はより歴史的な文脈で用いられることが多いです。
抵抗運動、レジスタンス運動
※ 占領された国や抑圧的な政権に対して、秘密裏に組織されたグループが行う抵抗活動全般を指します。第二次世界大戦中のヨーロッパにおける対ナチス抵抗運動などが代表例です。'movement'が付くことで、単なる個人の抵抗ではなく、組織的・継続的な活動であることを示唆します。類義語に'underground movement'がありますが、こちらはより秘密性・隠密性を強調するニュアンスがあります。
抵抗に遭う、反発を受ける
※ 計画や提案などが、反対や拒絶に直面することを意味します。ビジネスシーンで新しいアイデアを提案した際に、上司や同僚から反対意見が出たり、市場調査の結果が思わしくなかったりする場合などに使われます。'face resistance'も同様の意味ですが、'meet with'の方がややフォーマルな響きがあります。構文としては、'The proposal met with strong resistance from the board.'のように使われます。
〜に対する抵抗力をつける、耐性を築く
※ 病気や薬物、あるいは困難な状況などに対して、徐々に耐性を獲得していくプロセスを指します。医学的な文脈では、抗生物質に対する細菌の耐性などが例として挙げられます。比喩的には、ストレスやプレッシャーに対する精神的な強さを養うという意味でも使われます。'develop resistance'も同様の意味ですが、'build'の方がより能動的に抵抗力を高めるニュアンスがあります。例えば、'build resistance to criticism'(批判に対する耐性を築く)のように使われます。
電気抵抗
※ 電流の流れを妨げる性質を指す物理学の用語です。物質固有の性質であり、オームの法則(V=IR)で表されます。日常生活では、電熱器のコイルや電子回路の抵抗器などに利用されています。比喩的な意味合いはほとんどなく、専門的な文脈で使用されます。関連語として'resistor'(抵抗器)があります。
最も抵抗の少ない道、安易な道
※ 困難や障害を避けて、最も容易に目標を達成できる方法を指します。必ずしも最善の策とは限らず、しばしば倫理的な問題を含んでいることがあります。たとえば、プロジェクトで困難な課題を避け、簡単な部分ばかりに集中する、といった状況で使われます。'take the line of least resistance'という形で用いられることが多いです。類義語に'easy way out'がありますが、こちらはよりネガティブなニュアンスが強く、責任逃れや手抜きといった意味合いを含みます。
空気抵抗
※ 物体が空気中を移動する際に受ける抵抗力を指します。自動車や航空機の設計、スポーツなど、様々な分野で考慮される重要な要素です。空気力学の分野で専門的に扱われます。比喩的な意味合いはほとんどなく、科学技術系の文脈で使用されます。関連語として'drag'(抗力)があります。
使用シーン
自然科学、社会科学、人文科学など、幅広い分野の学術論文や講義で頻繁に使用されます。例えば、物理学では「電気抵抗(electrical resistance)」、生物学では「薬剤耐性(drug resistance)」、社会学では「社会抵抗(social resistance)」といった具体的な概念を説明する際に用いられます。学生が専門知識を深める上で避けて通れない語彙です。
ビジネス文書や会議で、変化への「抵抗勢力(resistance to change)」や、市場の「競争力(competitive resistance)」といった文脈で用いられます。また、交渉の場面で相手の「反発(resistance)」を予測したり、プロジェクトにおける「障害(resistance)」に対処したりする際に使われます。フォーマルなコミュニケーションで理解しておくべき語彙です。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、政治的な「抵抗運動(resistance movement)」や、感染症の「抗生物質耐性(antibiotic resistance)」といった話題に触れる際に耳にすることがあります。また、趣味の電子工作で「抵抗器(resistor)」について話す際に使われることもあります。
関連語
類義語
反対、抵抗。意見や計画、提案などに対して反対する意思や行動を表す。政治、社会、ビジネスなど幅広い分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『resistance』よりも知的で論理的な反対、あるいは組織的な反対運動を指すことが多い。個人的な感情よりも、原則や信念に基づく反対というニュアンスが強い。 【混同しやすい点】『opposition』は不可算名詞として抽象的な反対意見を表す場合と、可算名詞として反対勢力や反対者を表す場合がある。具体的な反対行動よりも、抽象的な概念としての『反対』を指すことが多い。
反抗、挑戦。権威や規則、法律などに対して公然と従わない態度や行動を示す。より強い意志と感情を伴う場合が多い。 【ニュアンスの違い】『resistance』よりも積極的かつ攻撃的な抵抗を意味する。単なる不服従ではなく、権威に挑戦するようなニュアンスを含む。若者や弱者が権力に対して反抗する文脈で使われることが多い。 【混同しやすい点】『defiance』は、相手の権威を認識した上で、あえてそれに逆らうというニュアンスが強い。『ignorance』(無知)や『negligence』(怠慢)とは異なり、意図的な行動である点が重要。
反乱、暴動。既存の権力や体制に対して、武力や暴力を用いて組織的に抵抗する行為を指す。政治的な意味合いが強い。 【ニュアンスの違い】『resistance』よりも大規模で、体制の転覆を目的とするような激しい抵抗を意味する。国家や政府に対する反逆行為を指すことが多い。 【混同しやすい点】『rebellion』は、単なる不満や反対意見の表明ではなく、既存の秩序を破壊しようとする明確な意図を持った行動を指す。個人的な不満ではなく、社会的な変革を目指す文脈で使用される。
耐える、持ちこたえる。圧力、攻撃、困難などに屈することなく、抵抗し続けることを意味する。物理的なもの、精神的なもの両方に使える。 【ニュアンスの違い】『resistance』が抵抗する行為そのものを指すのに対し、『withstand』は抵抗の結果、何かを乗り越える、耐え抜くという状態を表す。困難な状況に立ち向かい、それを克服するニュアンスがある。 【混同しやすい点】『withstand』は他動詞であり、目的語が必要。例えば、『withstand pressure』(圧力に耐える)のように使う。『resistance』は名詞なので、文法的な構造が異なる点に注意。
- counteraction
対抗措置、反作用。ある行動や影響に対して、それに対抗するために行う行動を指す。主にビジネスや科学技術の分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『resistance』よりも、具体的な行動や対策を伴う抵抗を意味する。特定の目的を達成するために、意図的に行われる行動というニュアンスが強い。 【混同しやすい点】『counteraction』は、ある作用に対する具体的な対応策を指すため、抽象的な抵抗や感情的な反発とは異なる。例えば、薬の副作用に対する対抗措置、競争相手の戦略に対する対抗策など、具体的な文脈で使用される。
- impedance
電気回路における交流電流の流れを妨げる抵抗。電気工学や物理学の分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『resistance』が一般的な抵抗を指すのに対し、『impedance』は特に交流回路における抵抗を指す。より専門的な用語であり、電気的な特性を表す場合に用いられる。 【混同しやすい点】『impedance』は、電気回路に特有の用語であり、一般的な抵抗の意味では使用されない。直流回路における抵抗は、『resistance』で表される。
派生語
『抵抗する』という意味の形容詞。名詞『resistance』に『~の性質を持つ』という意味の接尾辞『-ant』が付加され、抵抗の性質を持つことを示す。日常会話から学術論文まで幅広く用いられ、『耐性のある』という意味合いでも使われる。
『抵抗する』という意味の動詞。名詞『resistance』から派生し、具体的な抵抗行為や拒否の意思を表す。ビジネスシーンでは、変化への抵抗など抽象的な概念としても用いられる。語源的には『re-(反対に)』+『sistere(立つ)』で、『立ち向かう』イメージ。
『抵抗できない』という意味の形容詞。『ir-』は『否定』の接頭辞で、『resistant(抵抗する)』を否定する。魅力や誘惑など、感情的な抵抗が困難な状況で用いられることが多い。日常会話や広告などで頻繁に使われる。
反意語
『服従』や『降伏』を意味する名詞。『resistance』が抵抗や反抗を示すのに対し、『submission』は権威や力に対して身を委ねる状態を表す。ビジネスや政治の文脈で、交渉や紛争における力関係を示す際に用いられる。語源的には『sub-(下に)』+『mittere(送る)』で、『下に身を置く』イメージ。
- acquiescence
『黙認』や『同意』を意味する名詞。『resistance』が反対意見や行動を示すのに対し、『acquiescence』は異議を唱えずに受け入れる態度を表す。フォーマルな場面や、合意形成のプロセスにおいて用いられることが多い。単に受け入れるだけでなく、静かに従うニュアンスを含む。
『従順』や『法令遵守』を意味する名詞。『resistance』が規則や命令に逆らうのに対し、『compliance』は規則や要求に従うことを意味する。ビジネスシーンでは、企業が法令や倫理規定を遵守することを指すことが多い。特にコンプライアンス部門などで頻繁に使用される。
語源
"resistance(抵抗)"は、ラテン語の"resistere(抵抗する、立ち向かう)"に由来します。これは、"re-(再び、反対に)"と"sistere(立つ、位置する)"という二つの要素から構成されています。つまり、文字通りには「再び立つ」「反対に立つ」という意味合いを持ちます。想像してみてください。何かに押し倒されそうになった時、再び立ち上がり、押し返すイメージです。この「再び立ち上がる」というイメージが、物理的な抵抗、精神的な抵抗、あるいは電気的な抵抗といった、様々な意味での「抵抗」という概念につながっています。日本語の「抵抗」という言葉も、「抗(あらが)う」という字が含まれており、同じように何かに対抗する意味を持っています。このように、語源を知ることで、単語の持つイメージがより鮮明になり、記憶にも残りやすくなります。
暗記法
「抵抗」は、抑圧への不屈の精神、変化への希求を象徴します。スパルタクスの反乱、アメリカ独立革命、公民権運動…自由を求める闘争と深く結びついてきました。特に、ナチス占領下のレジスタンス運動は、ゲリラ戦や情報活動、人道支援、希望の灯火として、「抵抗」に新たな意味を付与しました。オーウェルの『1984年』では、全体主義への抵抗が描かれました。現代では、デモ、ボイコット、環境問題への意識的な行動も「抵抗」です。より良い未来を創造する積極的な行為、それが「抵抗」なのです。
混同しやすい単語
『resistance』と『assistance』は、どちらも語尾が '-ance' で終わる名詞であり、スペルが似ています。また、発音も、アクセントの位置は異なりますが、母音の並びが似ているため、聞き間違えやすいです。『resistance』が『抵抗』であるのに対し、『assistance』は『援助』や『支援』を意味します。日本人学習者は、文脈からどちらの単語が適切かを判断する必要があります。
『resistance』と『resist』は、語源が同じで、意味も関連していますが、品詞が異なります。『resistance』は名詞で『抵抗』を意味し、『resist』は動詞で『抵抗する』を意味します。動詞と名詞の区別が苦手な日本人学習者は、文中でどのように使われているか注意する必要があります。例えば、『He showed resistance.』と『He resisted the temptation.』のように使われます。
『resistance』と『residence』は、どちらも先頭が 'res-' で始まり、スペルが似ています。発音も、アクセントの位置は異なりますが、母音の並びが似ているため、混同しやすいです。『resistance』が『抵抗』であるのに対し、『residence』は『住居』や『居住』を意味します。日本人学習者は、単語全体を注意深く見て、スペルの違いを認識する必要があります。
『persistent』は『持続的な』という意味の形容詞で、『resistance』とは品詞が異なりますが、語源的に関連があり、どちらも『強く立つ』というイメージを含んでいます。発音も、特に語尾の部分が似ているため、聞き間違えやすい場合があります。日本人学習者は、文脈から品詞を判断し、意味の違いを理解する必要があります。
『insistence』は『主張』という意味の名詞で、こちらも語尾が '-ence' で終わるため、『resistance』とスペルが似ています。発音も、アクセントの位置は異なりますが、母音の並びが似ているため、混同しやすいです。ただし、'resist' (抵抗する) と 'insist' (主張する) は意味が大きく異なるため、語源的な知識があると区別しやすくなります。日本人学習者は、単語のコアとなる部分('resist' vs 'insist')に注目すると良いでしょう。
『existence』は『存在』という意味の名詞で、これも語尾が '-ence' で終わるため、スペルが似ています。発音も、特に語尾の母音の響きが似ているため、混同しやすいです。『resistance』が物理的な抵抗や反対の意思を示すのに対し、『existence』は抽象的な存在の状態を指します。例えば、「a struggle for existence (生存競争)」のように使われます。日本人学習者は、文脈から意味を判断する必要があります。
誤用例
日本語の『抵抗』という言葉から、つい『resistance』を使ってしまいがちですが、ビジネスの場では直接的な『resistance』は攻撃的な印象を与えかねません。特に『subtly(控えめに)』という副詞と組み合わせると、不必要な角が立ちます。『reservations』は『懸念』や『留保』といった意味合いで、より丁寧かつ建設的な反対意見を伝える際に適しています。日本人が好む、婉曲的で相手への配慮を示すコミュニケーションスタイルに合致した表現と言えるでしょう。直接的な『no』を避ける文化的な背景も影響しています。
『resistance』は物理的な『抵抗(力)』という意味でも使われますが、橋の強度を表現する場合には、より専門的で正確な『structural integrity(構造的完全性)』を用いるのが適切です。『resistance』は電気抵抗や、人の抵抗力など、より具体的な対象に使われることが多いです。日本人は、学校で習った単語をそのまま使おうとする傾向がありますが、文脈に応じて最適な語彙を選ぶ必要があります。特に技術的な文脈では、専門用語を使うことで、より正確な情報を伝えることができます。
『resistance』は、確かに『抵抗運動』という意味を持ちますが、しばしば非合法な、あるいは暴力的なイメージを伴います。税金増税への反対運動に参加する場合、より穏当で合法的な活動を指す『movement』を使う方が適切です。また、参加理由を『pure anger(純粋な怒り)』とするのは、やや短絡的で知的な大人の行動としては不自然です。『a sense of civic duty(市民としての義務感)』のような、より大義名分のある理由を使うことで、文脈に合った自然な表現になります。日本語の『抵抗』には、必ずしもネガティブな意味合いがないため、安易に『resistance』を使ってしまう可能性があります。
文化的背景
「resistance(抵抗)」は、単なる物理的な反抗に留まらず、抑圧や権威に対する人間の精神的な不屈さ、そして変化への希求を象徴する言葉です。歴史を通じて、この言葉は自由を求める闘争、不正義への異議申し立て、そして個人の尊厳を守るためのあらゆる努力と深く結びついてきました。
「抵抗」という概念は、古代ローマの奴隷剣闘士スパルタクスによる反乱から、アメリカ独立革命、そして20世紀の公民権運動まで、数々の歴史的な出来事において重要な役割を果たしてきました。特に第二次世界大戦中、ナチス・ドイツ占領下のヨーロッパ各地で組織されたレジスタンス運動は、「抵抗」という言葉に新たな意味を付与しました。これらの運動は、占領者に対するゲリラ戦術や情報活動だけでなく、抑圧された人々への支援、そして希望の光を灯し続けるという精神的な抵抗をも意味しました。文学作品においても、「抵抗」はしばしば中心的なテーマとして扱われます。ジョージ・オーウェルの『1984年』では、全体主義国家に対する主人公の抵抗が描かれ、個人の自由と尊厳を守るための闘いの重要性を訴えています。
現代社会においては、「抵抗」は政治的なデモや市民運動、さらには消費行動におけるボイコットなど、多様な形で表現されます。例えば、環境問題に対する意識の高まりから、持続可能な製品を選ぶことや、化石燃料の使用を減らすことも、一種の「抵抗」と見なされることがあります。また、インターネット上での匿名性を利用した情報公開や、検閲に対する反対運動も、デジタル時代の「抵抗」の形と言えるでしょう。
「抵抗」という言葉は、単なる反対や拒否ではなく、より良い未来を創造するための積極的な行為を意味します。それは、現状に甘んじることなく、常に変化を求め、不正や不平等に立ち向かう人間の精神の表れなのです。この言葉が持つ文化的背景を理解することは、英語学習者にとって語彙の理解を深めるだけでなく、社会に対する意識を高め、主体的に行動するためのきっかけとなるでしょう。
試験傾向
1. 出題形式: 語彙問題、長文読解
2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。特に1級で重要。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史など幅広い分野の長文で登場。意見論述問題でも使用。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞としての「抵抗」だけでなく、動詞「resist」の活用も重要。関連語句(e.g., resistant)も合わせて学習。
1. 出題形式: Part 5, 7 (読解)
2. 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にビジネス関連の文章で。
3. 文脈・例題の特徴: 組織改革、市場の変化、顧客からの反発など、ビジネスシーンでの抵抗や反対を表す文脈。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「抵抗」の意味だけでなく、「耐久性」「耐性」といった意味も押さえる。文脈に応じた適切な意味を選択できるよう練習。
1. 出題形式: リーディングセクション
2. 頻度と級・パート: アカデミックな文章で頻出。
3. 文脈・例題の特徴: 歴史、社会科学、自然科学など、幅広い分野の学術的文章で登場。変化に対する抵抗、新しい理論への反発など、抽象的な概念を表す。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 同義語(opposition, defiance)や関連語(immunity)との違いを理解する。文脈から意味を推測する練習が重要。
1. 出題形式: 長文読解、空所補充
2. 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。
3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、科学技術など、様々なテーマの文章で登場。変化への抵抗、権力への抵抗など、抽象的な概念を表す。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習が不可欠。類義語・反意語を把握し、語彙力を強化することが重要。