purse
母音 /ɜː/ は、日本語の『アー』の口の形で『ウー』と発音するような音です。口をリラックスさせ、喉の奥から響かせるイメージで発音すると近くなります。また、語尾の /s/ は、日本語の『ス』よりも息だけで出すような音を意識しましょう。有声音にならないように注意してください。
専門的な内容に関するご注意
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財布
女性が持ち歩く小銭や紙幣などを入れる小型の入れ物。ハンドバッグより小さく、持ち運びやすいものを指すことが多い。
She carefully opened her purse to pay for the groceries.
彼女は食料品を支払うために慎重に財布を開けました。
※ この例文は、スーパーマーケットなどで会計をするという日常的な場面を描いています。「purse」は、特に女性が使う「財布」を指すことが多く、お金を支払うために「財布を開ける」という具体的な行動が鮮明にイメージできますね。緊張や集中を感じさせる「carefully(慎重に)」がポイントです。
I looked in my purse, but my keys were not there.
私は財布の中を見ましたが、鍵はありませんでした。
※ 家を出る前や外出先で、鍵などの大切なものを探すという、誰もが経験しうる状況です。「purse」は、お金だけでなく、鍵や小さな小物も入れることができる、女性が持ち歩く「財布」や「小ぶりのハンドバッグ」を意味します。見つからなかった時の、少しがっかりした気持ちが伝わりますね。
My mother bought a small, pretty purse for her trip.
私の母は旅行のために小さくて可愛らしい財布を買いました。
※ これは、新しい「purse」を手に入れるという楽しい場面です。「旅行のため」という目的と、「small, pretty(小さくて可愛らしい)」という具体的な描写が加わることで、単なる「財布」ではなく、ファッションや持ち物の一部としての「purse」のイメージが掴めます。新しいものを手に入れるワクワク感が伝わる例文です。
出し渋る
お金を出すのをためらう、または非常にけちな態度でお金を使う様子。予算を組む場面や、交渉の場面で使われることが多い。
When the rude customer started complaining, the cashier quietly pursed her lips.
失礼な客が文句を言い始めた時、レジ係は静かに唇をきゅっと引き締めた。
※ この例文では、レジ係が不満や困惑を感じながらも、言葉に出さずに感情を抑える様子が伝わります。「purse one's lips」は、不快な状況で言いたいことを我慢したり、不満を表したりする典型的な表現です。
The witness pursed his lips, carefully choosing his words before answering the lawyer's question.
証人は唇をきゅっと引き締め、弁護士の質問に答える前に慎重に言葉を選んだ。
※ 証人が真実を話すことに対して、あるいは不利にならないように、言葉を慎重に選ぶ様子がよく伝わります。このように「purse one's lips」は、ためらいや熟考のサインとしても使われ、何かを言いにくい状況を表します。
When her friend suggested a risky shortcut, she pursed her lips, clearly disagreeing.
友人が危険な近道を提案した時、彼女は唇をきゅっと引き締め、明らかに反対の意を示した。
※ 相手の提案や意見に対して、言葉ではなく表情で不賛成や拒否の気持ちを表す場面です。「clearly disagreeing」が加わることで、彼女の感情がより明確に伝わり、その提案を出し渋っている様子がわかります。
コロケーション
財布の紐を締める、節約する
※ 文字通りには財布の紐をきつく締めるという意味ですが、比喩的に支出を減らす、節約するという意味で使われます。経済的な状況が悪化した時や、将来に備えて出費を抑えたい時に用いられます。特に家計や企業の財務状況について語る際に頻繁に登場します。類似表現に 'cut back on spending' がありますが、'tighten the purse strings' はより具体的なイメージを伴います。
財布を空にする、大金を使う
※ 文字通り財布を空っぽにするという意味から、お金を使い果たす、特に何か高価なものを買うために大金を使うことを指します。'She emptied her purse to buy the antique vase.' のように使われます。しばしば、衝動買いや予想外の出費を伴う状況で使われることが多いです。また、'drain one's wallet' も同様の意味で使えますが、'empty one's purse' の方がやや古風で、女性が使うイメージが強いかもしれません。
人の財布を軽くする、人からお金を巻き上げる
※ 誰かの財布を軽くするという意味から、お金をだまし取ったり、法外な値段を請求したりすることを指します。詐欺やぼったくりバーなどを連想させる、やや否定的なニュアンスを持つ表現です。例えば、'The con artist lightened the tourist's purse.' のように使われます。類似表現に 'fleece someone' がありますが、こちらは羊の毛を刈り取るイメージから来ており、より巧妙な詐欺を意味することがあります。
唇を尖らせる、不満や不承認を表す
※ 文字通りには唇をすぼめるという意味ですが、不満、不承認、または軽蔑の感情を表す非言語的な表現として使われます。言葉に出さずに感情を表現する際に用いられ、相手に対する微妙な感情を示すことが多いです。'She pursed her lips at the suggestion.' のように使われます。類似表現に 'frown' がありますが、こちらは眉をひそめることで不快感を表すのに対し、'purse one's lips' はより複雑な感情を表す可能性があります。ジェスチャーを伴う表現であり、文学作品などにもよく登場します。
女性用のハンドバッグ
※ これは文字通りの意味ですが、文化的な背景として、かつては男性が財布を持ち歩くのが一般的でなかったため、女性用のハンドバッグを特に 'a lady's purse' と呼ぶ習慣がありました。現代では男女問わず財布を持ち歩くのが一般的ですが、この表現は、女性らしさやエレガンスといったイメージを伴って使われることがあります。フォーマルな場面や、ファッションについて語る際に用いられることが多いです。類似表現に 'handbag' がありますが、'a lady's purse' はより上品な印象を与えます。
財政に関する権力、予算編成権
※ これは政治的な文脈で使われる表現で、政府や議会が予算を管理し、支出を決定する権限を指します。特に、予算を通じて政策をコントロールする力を意味します。'The legislature holds the power of the purse.' のように使われます。歴史的な背景として、王室の財政を議会がコントロールすることで、政治的な力を獲得したことに由来します。類似表現に 'financial control' がありますが、'the power of the purse' はより政治的な意味合いが強いです。
使用シーン
経済学の論文で、個人の消費行動モデルを説明する際に、「個人の財布(purse)の紐が固くなる」といった比喩表現として使われることがあります。フォーマルな文体で、定量的な分析よりも定性的な議論において見られます。
企業の財務報告書や投資家向けの説明資料で、「purse strings(財布の紐)」というイディオムが、支出を抑制する方針を示す際に用いられることがあります。例:「The company is tightening its purse strings due to the economic downturn.(景気低迷のため、会社は支出を抑制している。)」
日常会話では、女性がハンドバッグとしての「purse(財布)」について話す際に使われます。例:「I need a new purse to match my dress.(ドレスに合う新しい財布が必要だわ。)」また、「open one's purse(財布を開く)」という表現で、お金を出す、寄付をするという意味で使われることもあります。
関連語
類義語
女性が持ち歩く、比較的大型の鞄。財布、化粧品、鍵など、様々なものを収納できる。日常会話で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"Purse"よりも一般的で、より広い範囲のものを指す。ファッションアイテムとしての側面が強く、デザインやブランドが重視されることもある。 【混同しやすい点】"Handbag"は不可算名詞ではなく、可算名詞である点。また、男性が持つ鞄は通常"handbag"とは呼ばない。
主に紙幣、カード、身分証明書などを収納するための、小型で折り畳み式のケース。男性が後ろポケットに入れることが多い。日常会話で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"Purse"よりも小さく、収納できるものが限られる。財布としての機能に特化しており、ファッション性よりも実用性が重視される。 【混同しやすい点】"Wallet"は男性が持つイメージが強いが、女性用のものもある。"Purse"はより女性的な印象を与える。
小型で持ち手のないハンドバッグ。パーティーやフォーマルな場面で使用されることが多い。ファッションアイテムとしての側面が強い。 【ニュアンスの違い】"Purse"よりもさらに小さく、必要最低限のものしか収納できない。装飾性が高く、アクセサリーとしての役割も果たす。 【混同しやすい点】"Clutch"は通常、肩にかけるストラップがない。パーティーなど特別な機会にしか使用されない。
- pouch
小さな袋状の入れ物。化粧品、小銭、アクセサリーなどを収納するのに使われる。様々な素材やデザインがあり、用途も幅広い。 【ニュアンスの違い】"Purse"よりもカジュアルで、用途が限定的。必ずしも財布として使われるとは限らず、小物入れとしての機能が強い。 【混同しやすい点】"Pouch"はファスナーや紐で口を閉じるタイプが多い。素材も多様で、革製のものから布製のものまである。
- coin purse
小銭専用の財布。小型で、がま口式やファスナー式のものが多い。日常会話で頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"Purse"の一部であり、小銭の収納に特化している。財布全体を指す"purse"とは異なり、特定の機能に限定される。 【混同しやすい点】"Coin purse"は小銭入れであり、紙幣やカードは収納できないことが多い。財布全体のことを指して"coin purse"と言うことはない。
- billfold
紙幣を折らずに収納できる財布。男性向けのものが多く、革製でシンプルなデザインが多い。ビジネスシーンでも使用される。 【ニュアンスの違い】"Wallet"の一種で、紙幣の収納に特化している。クレジットカードや身分証明書も収納できる。 【混同しやすい点】"Billfold"は紙幣を折らずに収納することを目的としているため、コンパクトさよりも機能性が重視される。
派生語
- disburse
『(お金を)支出する、払い戻す』という意味の動詞。接頭辞『dis-(分離、放出)』と『purse(財布)』が組み合わさり、『財布からお金を出す』というイメージ。ビジネスや会計の文脈で、公式な支払いを指す場合に使われる。日常会話での使用頻度は低い。
『(費用を)払い戻す、弁償する』という意味の動詞。接頭辞『re-(再び)』と『im-(中に)』、そして『burse(財布)』が組み合わさり、『財布の中に再び戻す』というイメージ。ビジネスシーンや日常生活で、経費精算や損害賠償など、お金を返す状況で使われる。
- bursar
『会計係、会計担当者』という意味の名詞。『purse』と語源を同じくし、お金を管理する人を指す。主に学校や大学などの教育機関や、企業などの会計部門で使われる。日常会話での使用頻度は低い。
反意語
『借金、負債』という意味の名詞。『purse(財布)』にお金が入ってくる状態とは反対に、お金が出ていく状態を表す。日常会話やビジネスシーンで、お金を借りている状態や返済義務がある状態を指す。比喩的に『恩義』や『義務』の意味でも使われる。
『支出、出費』という意味の名詞。『purse』にお金が入ってくる状態とは反対に、お金が出ていく状態を表す。ビジネス、経済、会計などの文脈で、特定の目的のために使われたお金の総額を指す。日常会話よりもフォーマルな場面で使われる。
『収入、歳入』という意味の名詞。『purse』にお金が入ってくる状態を表す。ビジネスや経済の文脈で、企業や政府などが事業活動や税金などによって得た収入を指す。日常会話での使用頻度は低い。
語源
"purse」は、中世ラテン語の「bursa」(袋、財布)に由来します。この「bursa」は、さらに遡るとギリシャ語の「byrsa」(皮、革袋)にたどり着きます。つまり、元々は動物の皮で作られた袋が語源なのです。想像してみてください。昔は、お金や貴重品を動物の皮で作った袋に入れて持ち歩いていたのです。それが「purse」(財布)になったわけです。日本語でも「革」という漢字に「財布」の意味が含まれているように、素材と用途が密接に結びついている好例と言えるでしょう。また、「出し渋る」という意味は、財布の口を固く閉ざしてなかなかお金を出さない様子から派生したと考えられます。
暗記法
「purse」は、単なる袋を超え、女性の自立と経済力を象徴する歴史を歩みました。中世では貴重品入れであり、装飾は地位や教養を示すアクセサリーに。ヴィクトリア朝時代、女性の財産管理が制限された時代には、自己の財産を保持する物理的な空間として機能。文学作品では、出自やアイデンティティを象徴するアイテムとしても登場します。現代ではファッションアイテムとしての側面が強いものの、その背景には女性の社会進出という歴史的文脈が隠されているのです。
混同しやすい単語
発音は同じですが、動詞の『purr』(猫がゴロゴロ喉を鳴らす音)と混同しやすい。purseは名詞で『財布』や『ハンドバッグ』を意味しますが、purrは猫の鳴き声を表す動詞です。文脈から判断する必要があります。
発音が非常に似ており、特に会話では区別が難しい。parseは動詞で『構文解析する』という意味で、主にプログラミングや言語学で使用されます。purseとは全く異なる文脈で使われるため、注意が必要です。
スペルの一部が似ており、特に手書きの場合に混同しやすい。pierceは『(穴を)開ける』『貫通する』という意味の動詞です。purseとは意味も品詞も異なるため、文脈で判断しましょう。
発音が似ており、特に早口の英語では聞き分けが難しい。peaceは『平和』という意味の名詞です。purseは具体的な物を指すのに対し、peaceは抽象的な概念を表すため、意味の違いを意識することが重要です。
スペルが似ており、特に『per-』という接頭辞に注意が必要。peruseは『熟読する』という意味の動詞で、フォーマルな場面で使われることが多いです。purseとは意味が全く異なるため、混同しないようにしましょう。語源的には『完全に(per-)使い果たす(use)』という意味合いがあります。
purseとbusはどちらも短い単語で、かつ発音記号の一部が共通しているため、特に英語学習初期の段階で混同しやすい。busは『バス』という意味の名詞です。purseは財布やハンドバッグを指し、busは乗り物を指すため、意味の違いを明確に意識することが重要です。
誤用例
『Purse』は主に女性用の小銭入れやハンドバッグを指し、男性に贈る贈り物としては不自然です。日本語の『財布』という言葉から直訳すると誤解を招きやすいですが、男性に贈る場合は『wallet』が適切です。背景には、欧米におけるジェンダーによる持ち物の区別という文化的背景があります。また、フォーマルな文脈では、より中立的な『billfold』も選択肢に入ります。
『Purse』は動詞として『(唇を)すぼめる』という意味を持ちますが、これは主に不満や不機嫌を表す際に使われます。集中するために唇を閉じるというニュアンスを伝えたい場合は、『tighten』や『press』を使う方が適切です。日本語の『口をキュッと結ぶ』という表現から直訳すると、意図しないネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。英語では、意図や感情をより明確に表現することが重要です。
『Purse』は名詞として『財布』を意味しますが、動詞として『財布からお金を出す』という意味合いが強く、公的資金の管理という文脈には不適切です。より一般的な『管理する』という意味で『manage』や『administer』を使う方が適切です。日本語では『財布の紐を締める』という表現がありますが、これを直訳すると不自然になります。英語では、抽象的な概念を表現する際には、よりフォーマルで客観的な語彙を選ぶことが重要です。
文化的背景
「purse」は、単なる小さな鞄ではなく、しばしば女性の自立や経済力を象徴するアイテムとして、その歴史を歩んできました。中世の時代から、貴重品を安全に持ち運ぶための実用的な道具でありながら、装飾を凝らしたpurseは、持ち主の地位や教養を示すアクセサリーとしての役割も担ってきたのです。
歴史を遡ると、purseは男性も使用していました。しかし、時代が進むにつれて、特に18世紀以降、女性が社会進出するにつれて、purseは女性特有の持ち物としてのイメージを強めていきます。ヴィクトリア朝時代には、女性が自身の財産を管理する権利が制限されていたため、purseは文字通り、女性が自己の財産を保持し、管理するための物理的な空間としての意味合いを持ちました。精巧な刺繍やビーズで飾られたpurseは、女性たちの手仕事の腕前を示すと同時に、社会的なステータスを静かに主張する手段でもあったのです。
文学作品においても、purseはしばしば重要な役割を果たします。例えば、オスカー・ワイルドの『真面目が肝心』では、主人公の一人が赤ん坊の頃にハンドバッグの中に置き去りにされたという設定が、物語の展開における重要な伏線となっています。このハンドバッグは、単なる忘れ物ではなく、登場人物の出自やアイデンティティを象徴するアイテムとして機能しているのです。また、現代においても、purseは映画やドラマの中で、登場人物の性格や経済状況を表現する小道具として効果的に使用されています。
現代社会において、purseはファッションアイテムとしての側面が強くなっていますが、その背後には、女性の社会進出や経済的自立といった歴史的な文脈が隠されています。ブランド物のpurseを持つことは、単に高価な物を所有していることを示すだけでなく、社会的な成功や自己実現の象徴として捉えられることもあります。purseは、時代とともにその意味合いを変えながらも、女性たちの生活に深く根ざした、文化的アイコンとしての地位を確立しているのです。
試験傾向
1. 出題形式: 語彙問題、長文読解
2. 頻度と級・パート: 準1級以上でまれに出題。2級では頻度低。
3. 文脈・例題の特徴: 日常会話、物語、エッセイなど。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「財布」という意味の他に、動詞で「(唇などを)引き締める」という意味があることに注意。
1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)
2. 頻度と級・パート: 出題頻度は高くないが、Part 7で稀に出題される可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 日常生活、買い物、旅行関連の文脈。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 主に名詞「財布」の意味で登場。ビジネスの文脈ではあまり使われない。
1. 出題形式: リーディングセクション
2. 頻度と級・パート: 出題頻度は低い。
3. 文脈・例題の特徴: 日常生活、消費行動に関連した文章。
4. 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈ではあまり使われない。TOEFL対策としては優先順位は低い。
1. 出題形式: 長文読解
2. 頻度と級・パート: 難関大学でまれに出題される可能性あり。
3. 文脈・例題の特徴: 日常生活、消費行動、文化に関する文章。
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。動詞の意味(眉をひそめるなど)で出題される可能性は低い。