lambaste
強勢は2音節目の "-beɪst" にあります。"lamb-" の /æ/ は日本語の「ア」と「エ」の中間のような音で、口を大きく開けて発音します。最後の "-st" は、無声音の /s/ と /t/ が連続する発音なので、/s/ の後に息を止めるようにして /t/ を発音するとより正確になります。
痛烈に批判する
公の場で、手厳しく、容赦なく非難するニュアンス。相手の過ちや弱点を強く指摘し、非難するような状況で使われる。単に意見を述べるだけでなく、感情的な反発や攻撃的な意図が込められていることが多い。
The manager decided to lambaste the team's poor project plan during the meeting.
会議中、部長はチームのひどいプロジェクト計画を痛烈に批判することにした。
※ この例文では、部長がチームの計画に対し、単なる指摘ではなく、強い不満や怒りを込めて批判している情景が浮かびます。ビジネスの場で、特に良くない成果に対して上層部が厳しく意見を言う際によく使われる「lambaste」の典型的な使い方です。
After the game, the coach began to lambaste the players for their many mistakes.
試合後、コーチは選手たちの多くのミスを痛烈に批判し始めた。
※ スポーツの試合後、コーチが選手たちを厳しく叱責する場面です。「lambaste」は、選手に反省を促し、奮起させるために、あえて感情的に、強い言葉で非難する様子を表すのにぴったりです。チームの規律やパフォーマンスに関わる批判によく用いられます。
A famous critic did not hesitate to lambaste the new movie in his newspaper review.
有名な評論家は、新聞のレビューでその新作映画を痛烈に批判するのをためらわなかった。
※ この例文は、映画や本、芸術作品などに対する批評の場面を描いています。評論家が「lambaste」を使った場合、その作品が非常に手厳しく、容赦なく評価されたことを示します。公の場で専門家が強い意見を述べる際によく見られる使い方です。
コロケーション
提案を徹底的に批判する
※ 単に批判するだけでなく、その提案の欠点や愚かさを容赦なく指摘し、打ち砕くようなニュアンスを含みます。ビジネスや政治の文脈で、特に公の場で、相手の意見を強く否定する際に用いられます。 'criticize'よりも強い言葉で、感情的な反発が伴うことが多いです。例えば、'The opposition party lambasted the government's new economic proposal.' のように使われます。
誰かの業績や成果を厳しく非難する
※ 個人の仕事ぶりや成果物に対して、徹底的に欠点を指摘し、評価を下げる行為を指します。人事評価やレビュー、スポーツの試合後の批評など、結果が明確に評価される場面でよく使われます。 'criticize'よりも強い非難で、その人の能力を疑うようなニュアンスが含まれることもあります。例えば、'The coach lambasted the team's performance after their crushing defeat.' のように使われます。
批判の雨を浴びせる
※ あたかも物理的な攻撃のように、大量の批判を浴びせることを意味します。 'with' を用いることで、批判の量や激しさを強調します。報道記事や論評などで、ある人物や政策が多くの人々から激しい非難を受けている状況を描写する際に用いられます。比喩的な表現であり、強い感情を伴うことが多いです。例えば、'The celebrity was lambasted with criticism after his controversial remarks.' のように使われます。
公然と非難する
※ 個人的な場ではなく、公の場で相手を厳しく批判することを指します。メディア、会議、SNSなど、多くの人が見聞きする場所で行われる非難を意味し、名誉毀損や社会的制裁につながる可能性もあります。 'privately criticize' と対比することで、非難の意図や影響を強調します。例えば、'The senator was publicly lambasted for his unethical behavior.' のように使われます。
激しく非難する
※ 'fiercely' を加えることで、非難の激しさ、情熱、または怒りを強調します。単に批判するだけでなく、強い敵意や攻撃性を持って非難するニュアンスが含まれます。政治的な論争や激しい議論など、感情的な対立が伴う場面で用いられます。例えば、'The activist fiercely lambasted the company's environmental policies.' のように使われます。
決定を激しく非難する
※ ある決定が下されたことに対して、その内容やプロセスに強い不満や反対を表明することを意味します。特に、その決定が不当である、または誤っていると強く主張する際に用いられます。ビジネス、政治、または個人的な状況において、不満を表明する強い表現として用いられます。例えば、'The employees lambasted the management's decision to cut salaries.' のように使われます。
容赦なく非難する
※ 'relentlessly' を用いることで、非難が継続的かつ執拗に行われることを強調します。相手が謝罪したり、態度を改めたりしても、非難の手を緩めない様子を表します。報道や政治的な文脈で、特定の人物や組織に対する批判が止まらない状況を描写する際に用いられます。例えば、'The media relentlessly lambasted the politician for his past mistakes.' のように使われます。
使用シーン
学術論文や批評において、既存の理論や研究手法を厳しく批判する際に用いられます。例えば、経済学の論文で、ある政策の有効性をデータに基づいて痛烈に批判する場面などが考えられます。文語的な表現であり、客観性と論理性が求められる文脈で使用されます。
ビジネスシーンでは、プレゼンテーションや会議において、競合他社の戦略や自社の過去の失敗を批判的に分析する際に使われることがあります。ただし、直接的な表現は避けられがちで、婉曲的な言い回しが好まれる傾向にあります。上司が部下の企画に対して、実現可能性の低さを指摘するような場面で使われることがあります。
日常会話で使われることは稀ですが、ニュース番組やドキュメンタリーなどで、政治家や企業の不祥事を厳しく非難する際に用いられることがあります。また、書評や映画評論などで、作品の欠点を指摘する際にも使われることがあります。やや硬い表現であり、フォーマルな印象を与えます。
関連語
類義語
『批判する』という意味で、意見や行動の欠点を指摘する際に広く使われる。日常会話、ニュース、学術論文など、あらゆる場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『lambaste』よりも一般的で、感情的な強さは弱い。単に欠点を指摘するだけでなく、改善を促す意図も含まれることが多い。 【混同しやすい点】『criticize』は中立的な意味合いでも使われるが、『lambaste』は常に強い非難を意味する。また、『criticize』は建設的な批判にも用いられる点が大きく異なる。
『叱責する』という意味で、公式な場で、特に権威のある立場から行われることが多い。ビジネスシーンや学校、軍隊などで使われる。 【ニュアンスの違い】『lambaste』よりもフォーマルで、公式な非難というニュアンスが強い。相手の行動に対する責任を問う意味合いが含まれる。 【混同しやすい点】『reprimand』は、通常、目上の者が目下の者に対して行う。また、『lambaste』のような感情的な激しさよりも、公式な立場からの非難という側面が強調される。
『激しく叱る』という意味で、怒りや不満を込めて相手を責める際に使われる。日常会話で使われることが多いが、やや感情的な表現。 【ニュアンスの違い】『lambaste』と近い意味を持つが、『berate』はより個人的な感情の発露が強い。相手を感情的に攻撃するようなニュアンスが含まれる。 【混同しやすい点】『berate』は、しばしば一方的な感情的な攻撃を伴う。一方、『lambaste』は、必ずしも感情的であるとは限らず、論理的な批判を含む場合もある。
『非難する』という意味で、公式な場で、特に議会や委員会などが公式に非難声明を出す際に使われる。政治や法律の分野でよく用いられる。 【ニュアンスの違い】『lambaste』よりも非常にフォーマルで、公式な非難決議というニュアンスが強い。個人的な感情よりも、組織としての判断が重視される。 【混同しやすい点】『censure』は、公式な手続きを経て行われるため、個人的な感情や意見に基づく『lambaste』とは大きく異なる。また、『censure』は、しばしば制裁や処罰を伴う。
『公然と非難する』という意味で、不正や悪行などを公の場で強く非難する際に使われる。政治的な演説や声明などでよく用いられる。 【ニュアンスの違い】『lambaste』よりも強い非難の意を持ち、道徳的な非難や倫理的な不正を糾弾するニュアンスが強い。社会的な正義を訴える文脈で使われることが多い。 【混同しやすい点】『denounce』は、社会的な不正や悪行を対象とするため、個人的な欠点やミスを非難する『lambaste』とは対象が異なる。また、『denounce』は、しばしば告発や糾弾を伴う。
- excoriate
『厳しく非難する』という意味で、皮膚を剥ぐように痛烈な批判をする際に使われる。文学的な表現やジャーナリズムなどで用いられる。 【ニュアンスの違い】『lambaste』よりもさらに強い非難の意を持ち、相手を徹底的に打ちのめすようなニュアンスが強い。感情的な激しさや怒りが込められていることが多い。 【混同しやすい点】『excoriate』は、非常に強い言葉であり、日常会話ではあまり使われない。また、『lambaste』よりも感情的な色彩が強く、相手を傷つける意図が含まれる場合もある。
派生語
- baste
『(油などを)かける、塗る』という意味の動詞。中英語に由来し、料理の際に肉に油やソースをかける行為を指す。lambasteの語源の一部であり、『叩きつける』というlambasteの意味につながったと考えられる。日常会話よりも料理関連の文脈で使われる。
- bastinado
『足の裏を棒で打つ刑罰』を意味する名詞。baste(叩く)という概念が、より具体的な刑罰行為に発展した。歴史的な文脈や、一部の法医学・犯罪学の分野で使用される。
語源
"Lambaste"は、「痛烈に批判する」という意味ですが、その語源は少々謎めいています。一説には、17世紀頃に使われ始めた"lam"(激しく打つ)と"baste"(叩く、打ち据える)という二つの動詞が組み合わさってできたと考えられています。 "Lam"はスカンジナビア語源で、物理的に強く叩くことを意味し、"baste"は古ノルド語の"beysta"(打つ)に由来するとされています。つまり、文字通り「叩きつけるように批判する」というイメージです。現代英語では、物理的な打撃よりも、言葉による強烈な攻撃を意味するようになりました。日本語で例えるなら、「袋叩きにする」という表現が近いかもしれません。言葉の語源を知ることで、その単語が持つニュアンスをより深く理解することができます。
暗記法
「lambaste」は、中世の公開鞭打ち刑を思わせる、激しい非難の言葉。権力者が異端者を抑圧し、社会秩序を維持する手段として用いられました。教会や政府による非難は、権威を示す見せしめ。現代でも、政治家やメディアが世論誘導のために使うことがあります。不当な攻撃や過剰な非難を意味することも。この言葉の裏には、権力、社会秩序、抵抗、正義といった、人間の根源的な感情が潜んでいるのです。
混同しやすい単語
発音が似ており、特に語尾の '-ment' の部分が曖昧になりやすい。意味は『嘆き悲しむ』であり、lambaste(激しく非難する)とは全く異なる。動詞としても名詞としても使われる。日本語の『残念』という言葉に引きずられて意味を誤解しないように注意。
スペルが似ており、特に 'bast' の部分が共通しているため視覚的に混同しやすい。意味は『大げさな言葉』や『誇張された表現』であり、非難するという意味合いはない。bombastic(大げさな)という形容詞も合わせて覚えておくと良い。
スペルが酷似しており、意味もどちらも比喩的な表現を含むため混同しやすい。lambent は『きらめく』や『軽快な』といった意味合いを持つ。lambaste の方が強い非難のニュアンスを含むのに対し、lambent は光や動きを表現する際に使われることが多い。
発音の後半部分が似ているため、特に早口で発音された場合に聞き間違えやすい。belated は『遅れた』という意味で、lambaste(非難する)とは意味が大きく異なる。'be-' は『〜になる』という意味の接頭辞で、late(遅い)が語源。
意味が一部重なる部分があるため(どちらも相手に不快感を与える行為)、混同される可能性がある。harass は『嫌がらせをする』という意味で、継続的な行為を指すことが多い。lambaste は一回限りの強い非難であることが多い点で異なる。
スペルの一部('last')が lambaste に含まれており、視覚的に紛らわしい。last は『最後の』や『続く』といった意味で、品詞も形容詞、動詞、副詞と多岐にわたるため、文脈によって意味を正確に判断する必要がある。特に 'at last'(ついに)のようなイディオムは頻出。
誤用例
『Lambaste』は非常に強い非難や酷評を意味し、笑顔でそれを行う状況は不自然です。日本語の『手厳しくも愛情のある指導』のようなニュアンスで使おうとすると、英語の語感が合いません。英語では、たとえ愛情があっても、厳しい批判は真剣な表情で行われると考えられます。また、日本語では『〜をぶった斬る』のような表現を安易に英語に直訳しようとする際に、このような誤用が起こりがちです。より適切には、criticize sharply(手厳しく批判する)などの表現を使うべきです。
『Lambaste』は通常、非常にネガティブな行為に対する強い非難を意味します。政策への批判が『良い兆候』であるという文脈は、皮肉として解釈される可能性はありますが、非常に不自然です。日本語では、批判的な報道が『注目を集めている証拠』など、ポジティブな側面を持つと解釈することがありますが、英語では批判は基本的にネガティブな出来事として捉えられます。また、『lambaste』のような強い言葉を使う場合は、その批判が相応の理由に基づいている必要があります。
『Lambaste』は通常、人や組織に対して使われ、無生物に対しては不自然です。車が故障したことに対する不満を表現するなら、『curse(呪う)』や『swear at(悪態をつく)』などが適切です。日本語では擬人化表現が頻繁に使われるため、『車をこき下ろす』のような表現をそのまま英語にしようとしてしまうことが原因として考えられます。英語では、無生物に対して強い感情をぶつける場合、より直接的な表現を選ぶ傾向があります。
文化的背景
「lambaste」は、言葉の鞭で激しく打ち据えるような、手厳しい非難や攻撃を意味します。この単語が持つイメージは、中世の公開鞭打ち刑を彷彿とさせ、罪を暴き、恥辱を与える行為と結びついています。
「lambaste」が持つ強い非難のニュアンスは、社会における権力構造と密接に関連しています。かつて、公然と人を非難することは、権力者が異端者や反逆者を抑圧し、社会秩序を維持するための手段でした。教会や政府が異論を唱える者を「lambaste」することは、彼らの権威を強化し、他の人々への見せしめとする効果がありました。現代においても、政治家やメディアが特定の政策や人物を「lambaste」する際には、世論を誘導し、支持を得ようとする意図が込められていることがあります。
また、「lambaste」は、しばしば不当な攻撃や過剰な非難を意味することもあります。例えば、些細なミスを犯した従業員が上司から激しく「lambaste」されるような状況は、権力ハラスメントの一形態として認識されます。文学作品や映画では、主人公が社会の不条理や不正義を告発するために、権力者を「lambaste」する場面が描かれることがあります。このような場面は、抑圧された人々が抵抗し、正義を求める姿を象徴しています。
「lambaste」という言葉は、単なる非難以上の意味を持ち、権力、社会秩序、抵抗、そして正義といった、人間の根源的な感情や価値観と深く結びついています。この言葉を理解することは、社会における権力構造を認識し、言葉が持つ力を理解することにつながります。そして、私たちが言葉を使う際に、それが誰かを傷つけ、抑圧するものではないか、常に自問自答することが重要です。
試験傾向
この単語が英検で直接問われる可能性は低いですが、長文読解で高度な語彙力が必要な際に、間接的に意味が理解できることが求められることがあります。特に準1級以上で、社会問題や政治に関する文章で使われる可能性があります。出題形式としては、文脈から意味を推測する問題が考えられます。学習者への注意点として、難易度の高い単語なので、まずは基本的な語彙を固めることを優先し、余裕があれば意味を理解しておくと良いでしょう。
TOEICで「lambaste」が直接問われる可能性は低いと考えられます。ビジネスシーンで使われる可能性はありますが、より一般的な語彙が優先されます。もし出題されるとすれば、Part 7の長文読解で、間接的に意味を推測する必要があるかもしれません。学習者への注意点として、TOEIC対策としては優先順位は低いですが、幅広い語彙力を身につける上で知っておくと役立つかもしれません。
TOEFLのリーディングセクションで、アカデミックな文章において使用される可能性があります。政治、社会問題、歴史などのテーマで、批判的な意見を述べる際に使われることがあります。出題形式としては、語彙問題として直接問われるか、文脈から意味を推測する問題として出題される可能性があります。ライティングセクションでは、自分の意見を強調するために使用できるかもしれません。学習者への注意点として、TOEFL対策として重要な単語ではありませんが、高度な語彙力を身につける上で知っておくと役立つでしょう。
大学受験の英語長文で「lambaste」が直接問われる可能性は低いですが、難関大学の二次試験など、高度な語彙力が要求される場合に、間接的に意味を理解できることが求められることがあります。政治、社会問題、文学作品の批評などで使われる可能性があります。出題形式としては、文脈から意味を推測する問題や、内容説明問題で、言い換え表現を理解しているかを問う問題が考えられます。学習者への注意点として、難易度の高い単語なので、まずは基本的な語彙を固めることを優先し、余裕があれば意味を理解しておくと良いでしょう。