in detail
'in' の /ɪ/ は日本語の『イ』よりも口を少し開き、短く発音します。 'detail' の強勢は 'teɪ' に置かれ、ここを意識して強調しましょう。最後の 'l' は舌先を上前歯の裏に軽く当てて発音しますが、日本語のラ行のように強くはじく必要はありません。 'eɪ' は二重母音で、日本語の『エイ』に近いですが、より滑らかに音を繋げます。
詳しく
細部まで掘り下げて、情報や状況を明確に説明する様子。会議や報告書など、正確さが求められる場面で使われる。「詳細に」「細かく」と言い換えることも可能。
The teacher kindly explained the new project in detail, and I finally understood it.
先生は新しい課題について詳しく説明してくださり、私はやっと理解できました。
※ この例文は、先生が親切に、新しい課題(プロジェクト)について細かく説明している情景を描いています。「詳しく説明する」は、授業や仕事で何かを理解したい時によく使う表現です。'in detail' は 'explained'(説明した)という動詞の後に来て、どのように説明したか(詳しく)を表す副詞句として機能します。何かを教えてもらいたい時に「Could you explain it in detail?(詳しく説明していただけますか?)」と尋ねることができます。
The doctor listened to my symptoms in detail to find the best treatment.
医者は最適な治療法を見つけるため、私の症状を詳しく聞いてくれました。
※ お医者さんが患者さんの症状を注意深く、細部まで聞いている場面です。医療現場では、正確な診断のために「詳しく診る」「詳しく聞く」ことが非常に重要です。ここでも 'in detail' が 'listened to'(聞いた)という動詞を修飾し、聞き方(詳しく)を表しています。何かを慎重に確認する際に「Let's check it in detail.(詳しく確認しましょう)」のように使えます。
My friend excitedly told me about her trip plan in detail, making me excited too.
友人は旅行の計画について目を輝かせながら詳しく話してくれて、私もワクワクしました。
※ 友人が次の旅行について、どこへ行って何をするか、楽しそうに細かく話している情景です。個人的な出来事や計画を「詳しく話す」のは、日常会話で頻繁にあります。'in detail' が 'told'(話した)という動詞を修飾し、どのように話したか(詳しく)を表しています。誰かに話の続きを促す時に「Tell me more in detail!(もっと詳しく教えて!)」と言うこともできます。
綿密に
細部に注意を払い、漏れがないように丁寧に実行する様子。計画、調査、分析など、正確さと注意深さが求められる場面で使われる。「入念に」「詳細に」と言い換えることも可能。
Please tell me about your trip in detail. I want to hear all the exciting parts!
旅行の話を詳しく聞かせてください。ワクワクする部分を全部聞きたいです!
※ 友人が旅行から帰ってきたばかりで、あなたがその話に興味津々の場面です。「in detail」を使うことで、「大まかな話だけでなく、もっと細かく、詳細に教えてほしい!」という気持ちが伝わります。日常会話で何かを「もっと詳しく知りたい」ときにぴったりの表現です。
The history teacher explained the ancient Roman Empire in detail to the students.
歴史の先生は、古代ローマ帝国について生徒たちに綿密に説明しました。
※ 先生が、生徒たちが理解できるように、時間をかけて丁寧に、そして網羅的に説明している情景が目に浮かびます。「in detail」は、学術的な内容や専門的な情報を「詳しく、漏れなく説明する」際によく使われます。真剣な学習の場面に合う表現です。
We need to check the project plan in detail before we start the work next week.
来週作業を始める前に、プロジェクト計画を綿密に確認する必要があります。
※ チームでプロジェクトを進める際、ミスがないように、一つ一つの項目をじっくりと、細部にわたって確認している場面です。「in detail」は、計画や作業を「入念に、徹底的に行う」という意味合いで使われます。ビジネスや共同作業において、慎重さや正確性が求められる状況で非常に役立つ表現です。
コロケーション
詳細に説明する
※ 最も基本的なコロケーションの一つで、「〜について詳しく説明する」という場合に用いられます。ビジネスシーンやアカデミックな場面で頻繁に使われ、単に"explain"と言うよりも、より具体的で丁寧な印象を与えます。例えば、"Could you explain the process in detail?"(そのプロセスを詳細に説明していただけますか?)のように使います。類似表現として"go into detail"がありますが、こちらはより口語的で、話が長くなるニュアンスを含むことがあります。
詳細に描写する、詳しく述べる
※ "explain in detail"と似ていますが、こちらは視覚的な情報や感情的な要素を含んだ描写に用いられることが多いです。例えば、事件の状況を警察に説明する際や、旅行体験を人に語る際などに適しています。"He described the painting in detail."(彼はその絵を詳細に描写した)のように、五感に訴えかけるような情報伝達の際に効果的です。文学的な文脈でもよく見られます。
詳細に分析する
※ データや情報を深く掘り下げて検討する際に使われます。研究論文や市場調査報告書など、専門的な文脈で頻繁に用いられます。単に"analyze"と言うよりも、より綿密で徹底的な分析を行うニュアンスが含まれます。"The researchers analyzed the data in detail."(研究者たちはそのデータを詳細に分析した)のように、客観的な根拠に基づいて結論を導き出すプロセスを強調する際に適しています。
〜について詳しく掘り下げる
※ ある特定のトピックや問題について、深く掘り下げて議論したり、調査したりする際に用いられます。口語的な表現で、フォーマルな場面よりも、友人との会話やカジュアルな会議などで使われることが多いです。"Let's go into the budget proposal in detail."(予算案について詳しく掘り下げて議論しましょう)のように、特定のテーマに焦点を当てて、より詳細な情報を提供する意図を示します。類似表現として"delve into"がありますが、こちらはより学術的なニュアンスを持ちます。
詳細に網羅する、詳しく取り扱う
※ あるテーマや範囲を徹底的に調査し、漏れなく情報を提供する際に使われます。報道記事や教科書、取扱説明書など、幅広い情報源で用いられます。"The report covers the environmental impact in detail."(その報告書は環境への影響を詳細に網羅している)のように、包括的な情報提供を強調する際に適しています。類似表現として"address in detail"がありますが、こちらは問題点や課題に焦点を当てて、解決策を検討するニュアンスを含みます。
詳細に調べる、詳しく検査する
※ 物事を注意深く、細部にわたって調べる際に使われます。医療現場での診察や、品質管理における検査など、専門的な分野でよく用いられます。"The doctor examined the patient in detail."(医師は患者を詳細に診察した)のように、異常や問題点を見つけ出すための徹底的な調査を意味します。類似表現として"inspect in detail"がありますが、こちらは物理的な対象物に対する検査に限定されます。
詳細に記録する
※ 出来事やプロセス、手順などを正確かつ詳細に記録する際に用いられます。研究ノート、議事録、業務日報など、記録を残すことが重要な場面で頻繁に使われます。"The scientist documented the experiment in detail."(科学者は実験を詳細に記録した)のように、後で参照できるように、客観的な情報を残すことを目的とします。類似表現として"log in detail"がありますが、こちらはコンピュータシステムやネットワークの活動記録を指すことが多いです。
使用シーン
学術論文やレポートで、研究結果や分析を詳細に説明する際に頻繁に使用されます。例えば、実験方法を記述する際に「The experimental procedure is described in detail below.(実験手順は以下に詳細に記述されています。)」のように使われます。また、講義やプレゼンテーションで複雑な概念を解説する際にも、「Let's examine this theory in detail.(この理論を詳しく見ていきましょう。)」のように用いられます。文語的な表現であり、客観性と正確さが求められる文脈で重要です。
ビジネス文書、特に報告書や提案書で、プロジェクトの進捗状況や市場分析の結果を詳細に伝えるために使用されます。例として、「The market analysis is presented in detail in Appendix A.(市場分析の詳細は付録Aに記載されています。)」や「We need to discuss the budget allocation in detail.(予算配分について詳細に議論する必要があります。)」のように使われます。フォーマルな文脈で、具体的な情報伝達が求められる際に適しています。
日常会話では、より口語的な表現(e.g., 'go into detail', 'tell me more about it') が好まれるため、'in detail' はあまり使われません。しかし、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、事件や出来事の背景を詳しく説明する際に、「The investigation revealed the events in detail.(捜査により、事件の詳細が明らかになった。)」のように使われることがあります。やや硬い印象を与えるため、親しい間柄の会話には不向きです。
関連語
類義語
『徹底的に』という意味で、調査、分析、清掃など、何かのプロセスが完全に、そして綿密に行われる状況を表します。ビジネス、学術、日常会話で使用されます。 【ニュアンスの違い】「in detail」が個々の要素や段階に焦点を当てるのに対し、「thoroughly」はプロセス全体の完了と完全性を強調します。よりフォーマルで、客観的な印象を与えます。 【混同しやすい点】「thoroughly」は副詞であり、動詞や形容詞を修飾します。名詞を直接修飾することはできません。「in detail」は前置詞句であり、名詞を修飾できます。また、「thoroughly」は感情的なニュアンスを伴うことが少なく、客観的な記述に適しています。
『広範囲に』『大規模に』という意味で、調査、研究、使用など、何かが広範囲に及ぶ状況を表します。ビジネス、学術分野でよく使われます。 【ニュアンスの違い】「in detail」が深さを表すのに対し、「extensively」は広がりを表します。例えば、「extensively researched」は広範囲な文献調査を意味し、「researched in detail」は特定の文献を深く分析することを意味します。 【混同しやすい点】「extensively」は範囲や規模に関する情報を伝える際に適しており、個々の要素の細部にこだわるニュアンスはありません。「in detail」の方がより細部にわたるニュアンスを持ちます。
- comprehensively
『包括的に』という意味で、すべての関連要素や側面が網羅されている状態を表します。報告書、計画、調査などで使われます。フォーマルな文脈で使用されることが多いです。 【ニュアンスの違い】「in detail」が特定の項目を深く掘り下げるのに対し、「comprehensively」は全体像を把握し、すべての関連要素を網羅することを意味します。より形式的で、客観的な印象を与えます。 【混同しやすい点】「comprehensively」は、特定の詳細に焦点を当てるのではなく、全体的なカバレッジを強調します。たとえば、「comprehensively covered」は、すべての関連トピックが網羅されていることを意味します。
- minutely
『細かく』『綿密に』という意味で、非常に細かい部分まで注意を払い、正確さを期す状況を表します。科学的な分析や精密な作業などで使われます。 【ニュアンスの違い】「in detail」と同様に細部への注意を表しますが、「minutely」はより極端なレベルの細かさを強調します。また、「minutely」はしばしば退屈で骨の折れる作業を連想させます。 【混同しやすい点】「minutely」は、非常に細かい部分に焦点を当てるため、全体像を見失う可能性があります。「in detail」は、よりバランスの取れた視点を提供できます。
- elaborately
『念入りに』『手の込んだ』という意味で、装飾、説明、計画などが非常に詳細で複雑であることを表します。芸術、建築、デザインなどで使われます。 【ニュアンスの違い】「in detail」が単に情報が詳細であることを示すのに対し、「elaborately」は、その詳細さが複雑さや手の込んだ作業の結果であることを示唆します。美的価値や技巧が重視される文脈で使われます。 【混同しやすい点】「elaborately」は、必ずしも情報伝達の効率性を重視するわけではありません。むしろ、複雑さや装飾自体が目的となる場合があります。「in detail」は、より直接的で実用的な情報伝達に適しています。
『特に』『とりわけ』という意味で、特定の部分や側面を強調する際に使用します。日常会話からビジネスまで幅広く使われます。 【ニュアンスの違い】「in detail」が全体的な詳細さを語るのに対し、「particularly」は特定の部分に焦点を当てて詳細を語るニュアンスがあります。全体を網羅するというより、重要な部分を選んで詳しく説明する際に適しています。 【混同しやすい点】「particularly」は、詳細を語る対象を限定する意味合いを持ちます。「in detail」が全体を詳細に説明するのに対し、「particularly」は一部をピックアップして詳細に説明します。例えば、「the report discussed the budget in detail」は予算全体を詳細に説明することを意味しますが、「the report discussed the marketing strategy particularly」はマーケティング戦略に焦点を当てて詳細を説明することを意味します。
派生語
名詞で「詳細」を意味し、「in detail」の核となる語。古フランス語の「detailler(切り刻む)」に由来し、全体を細かく分けた一部分を指す。日常会話からビジネス、学術論文まで幅広く使用される。
形容詞で「詳細な」「細部にわたる」を意味する。名詞「detail」に過去分詞の語尾「-ed」が付加され、細部まで記述・検討されている状態を示す。報告書や説明文など、情報が豊富であることを強調する際に用いられる。
動詞で「小売りする」、名詞で「小売り」。語源的には「re-(再び)」+「tail(切り刻む)」で、商品を細かく分けて再び売るという意味合い。ビジネス、特に商業分野で頻繁に使用される。
反意語
副詞で「一般的に」「大まかに」を意味する。「in detail」が特定の事柄を詳しく述べるのに対し、「generally」は全体的な傾向や概要を示す。例えば、「Generally speaking, the project was successful.(概して、プロジェクトは成功だった)」のように用いる。
副詞で「大まかに」「広く」を意味する。「in detail」が細部に焦点を当てるのに対し、「broadly」は広い範囲を対象とする。例えば、「Broadly speaking, the economic situation is improving.(大まかに言って、経済状況は改善している)」のように用いる。
副詞で「おおよそ」「ざっと」を意味する。「in detail」が正確な情報を提供するのに対し、「roughly」はおおよその見積もりや概算を示す。例えば、「Roughly, how much will it cost?(おおよそ、いくらかかりますか?)」のように用いる。
語源
"in detail"は、分解すると「in(中に)」と「detail(詳細)」という二つの要素から成り立っています。「detail」は、古フランス語の「retailier(細かく切り分ける)」に由来し、さらに遡るとラテン語の「re-(再び)」と「taliare(切る)」が組み合わさった言葉です。つまり、「detail」の語源は「再び切る」、つまり「細かく切り分ける」というイメージに根ざしています。この「細かく切り分ける」という行為が、次第に「細部」や「詳細」といった意味合いを持つようになりました。「in detail」は、この「detail」が持つ「細部」や「詳細」の中に「in(入って)」いる状態を表し、全体像ではなく、細かい部分に焦点を当てて、詳しく、綿密に説明したり検討したりすることを意味します。例えば、料理のレシピを「in detail」で説明する、というのは、材料の分量や調理の手順を細かく説明することにあたります。
暗記法
「in detail」は、単なる情報以上の意味を持つ。科学革命以降、詳細な記述は知識の探求と同義となり、博物学者の記録は生命の神秘を解き明かす試みと見なされた。探偵小説では、事件の真相を暴き社会の暗部を照らす。契約書では厳密さを意味し、法治主義を支える。現代ではビジネス戦略に不可欠だが、情報過多に溺れず本質を見抜く力が重要。「in detail」は、知識、真実、公正、戦略と結びついた、西洋文化の根幹をなす言葉なのだ。
混同しやすい単語
『in detail』とスペルが似ているため、視覚的に混同しやすい。意味は『本当に』、『実際に』といった肯定的な強調を表す副詞であり、詳細を意味する『in detail』とは大きく異なる。日本人学習者は、文脈をよく読み、単語の品詞と意味を区別することが重要です。語源的には、『in deed(行為において)』が短縮されたもので、元々は行為の真実性を強調する意味合いがありました。
『in detail』の一部であるため、意味が関連していることから混同しやすい。しかし、『detail』は名詞で『詳細』、または動詞で『詳しく述べる』という意味を持ち、『in detail』は副詞句で『詳細に』という意味合いが異なります。例えば、『the details』と『in detail』の使い分けに注意が必要です。
スペルが似ており、特に母音 'ai' の部分が視覚的に紛らわしい。意味は『小売り』であり、詳細とは全く異なる。ビジネス英語では頻出の単語なので、正確に区別する必要がある。語源的には、『re-(再び)』と『tail(切り分ける)』が組み合わさったもので、商品を小さく切り分けて売るイメージから来ています。
スペルが似ており、特に接頭辞 'en-' の部分が視覚的に紛らわしい。意味は『(必然的に)伴う』、『必要とする』であり、詳細とは異なる。法的な文脈や契約書などでよく使われるため、注意が必要。語源的には、『en-(中に入れる)』と『tail(切り分ける)』が組み合わさったもので、ある事柄が別の事柄の中に含まれるイメージです。
接頭辞 'in-' と、語尾の音が似ているため、発音とスペルの両面で混同しやすい。意味は『吸い込む』であり、詳細とは全く異なる。医療や科学技術系の文章で登場する可能性がある。接頭辞 in- は「中に」という意味なので、呼吸を「中に」取り込むイメージです。
スペルが似ており、特に 'in' で始まる部分が視覚的に紛らわしい。意味は『(神などが)宿る』であり、詳細とは全く異なる。やや古風で宗教的な文脈で使用されることが多い。現代英語ではあまり一般的ではないが、見かけた際に『in detail』と混同しないように注意。
誤用例
日本語の『詳細』という言葉に引きずられると、つい『detail』を繰り返し使ってしまいがちです。しかし、英語では同じ単語の過度な繰り返しは避けられ、より自然な表現が好まれます。ここでは『aspect(側面、様相)』を使うことで、より洗練された印象を与えられます。また、ビジネスシーンなどでは、より丁寧な『Could you elaborate further?』のような表現も適切です。日本語の『詳細』は、英語では文脈に応じて『detail』の他に『aspect』『element』『component』など、様々な単語に置き換えることができると覚えておきましょう。日本人は、一度覚えた単語を繰り返し使いがちですが、英語では語彙の豊富さが教養として評価される傾向があります。
『in detail』は副詞句として、動詞を修飾する場合によく用いられます。名詞(ここでは『project』)を修飾する場合には、『details of the project』のように、名詞+of+名詞の形にするのが一般的です。日本語の『〜について詳しく知りたい』という発想から、つい『know about ~ in detail』という形にしてしまいがちですが、これは不自然な英語です。英語では、名詞を修飾する場合には、形容詞句や名詞句を用いるのが基本です。この場合、『details of the project』という名詞句を使うことで、より自然で正確な英語表現になります。日本人は、前置詞を多用する傾向がありますが、英語では前置詞を省略したり、別の表現に置き換えることで、より簡潔で洗練された文章を作ることができます。
ここでの問題は、語感のレジスター(register)の不一致です。『too much detail』は口語的で、ややカジュアルな印象を与えます。よりフォーマルな場面や、教養ある大人の会話では、『excessively detailed』のように、形容詞を用いることで、より上品で洗練された印象を与えることができます。日本語でも、『詳細すぎる』と言う代わりに、『詳細に過ぎる』と言う方が、よりフォーマルな印象を与えるのと同様です。英語では、フォーマルな場面では、ラテン語起源の単語(この場合は『excessively』)を用いることで、より洗練された印象を与えることができます。日本人は、つい日常会話で使うような言葉をそのままフォーマルな場面でも使ってしまいがちですが、英語では場面に応じて適切な語彙を選ぶことが重要です。
文化的背景
「in detail」は、単に詳細な情報を提供するだけでなく、隠された真実や複雑な構造を明らかにする行為を象徴します。それは、表面的な理解を超え、物事の本質に迫る探求の姿勢を表す言葉として、西洋文化において重んじられてきました。
この表現は、特に科学革命以降、観察と分析が重視されるようになった時代に、その重要性を増しました。例えば、博物学者が新種の植物を「in detail」に記述することは、単なる記録ではなく、その植物の生命の神秘を解き明かす試みと見なされました。同様に、初期の犯罪小説では、探偵が事件を「in detail」に調査することで、隠された動機や人間関係を明らかにし、社会の暗部を照らし出しました。このように、「in detail」な記述は、単なる情報の羅列ではなく、知識の探求、真実の追求と深く結びついてきたのです。
また、「in detail」は、契約書や法律文書においては、曖昧さを排除し、誤解を防ぐための厳密さを意味します。これは、社会の安定と公正を維持するための基盤となるものであり、西洋の法治主義の精神を反映しています。しかし、過度に「in detail」な規定は、柔軟性を欠き、予期せぬ事態に対応できないという批判も存在します。そのため、「in detail」は、状況に応じて適切なバランスを見つけることが重要であるという教訓を含んでいます。
現代においては、「in detail」は、データ分析や市場調査など、ビジネスの分野でも頻繁に使用されます。これは、競争が激化する現代社会において、詳細な情報に基づいて戦略を立てることが不可欠であることを示しています。しかし、情報過多の時代においては、「in detail」な情報に溺れず、本質を見抜く力が求められます。結局、「in detail」という言葉は、単なる表現にとどまらず、知識、真実、公正、そして戦略といった、西洋文化の根幹をなす価値観と深く結びついていると言えるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、語彙問題(同意語選択)、ライティング(意見論述)
- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな話題、社会問題、科学技術など、幅広い分野で用いられる。意見論述では、具体的な根拠を示す際に使用。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「詳細に」という意味を理解するだけでなく、具体的な情報や根拠を伴う説明であることを意識する。類語の"thoroughly"、"extensively"とのニュアンスの違いを理解すると、ライティングでより適切な表現を選択できる。
- 出題形式: 主にPart 7(長文読解)、Part 5(短文穴埋め)、Part 6(長文穴埋め)
- 頻度と級・パート: Part 7で比較的高頻度。Part 5, 6でも時折見られる。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス関連の文書(報告書、メール、記事など)で、プロジェクトの詳細や業務プロセス、製品仕様などを説明する際に用いられる。
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンにおける具体的な説明や手順を指すことが多い。文脈からどのような情報が詳細に述べられているかを把握することが重要。類語の"specifically"、"comprehensively"との使い分けを意識する。
- 出題形式: 主にReading(長文読解)、Listening(講義・会話)、Writing(独立型・統合型)
- 頻度と級・パート: Reading、Listeningで頻出。Writingでも具体的な事例を挙げる際に使用。
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容(科学、歴史、社会学など)の講義や論文で、研究の詳細な方法や結果を説明する際に用いられる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 学術的な文脈で、具体的なデータや実験結果、分析などを伴う詳細な説明を指すことが多い。類語の"elaborately"、"minutely"とのニュアンスの違いを理解し、学術的な文章で適切に使えるようにする。
- 出題形式: 主に長文読解
- 頻度と級・パート: 難関大学の長文読解で頻出。標準的なレベルの大学でも、テーマによっては出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文など、幅広いジャンルの文章で用いられる。特に、複雑な事象や人物の内面を深く掘り下げる際に使用。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文章全体の内容を理解した上で、「in detail」が示す具体的な内容を把握することが重要。文脈によっては、比喩的な意味合いで使用される場合もあるため、注意が必要。派生語の"detailed"(形容詞)も合わせて覚えておくと、語彙力が向上する。