hear from ~
hear の /ɪr/ は、日本語の「イ」と「エ」の中間のような曖昧な音で、舌を少し奥に引くように発音します。from の /ʌ/ は、日本語の「ア」よりも口を少しだけ開き、喉の奥から出すイメージです。また、fromの 'm' は唇をしっかり閉じて発音しましょう。hear と from は繋がって発音されることが多く、/hɪrfrʌm/ のように聞こえることもあります。それぞれの音を意識しつつ、滑らかに繋げる練習をするとより自然になります。
便りを受け取る
手紙、メール、電話など、何らかの手段で連絡を受けることを指します。相手からの情報や近況を知るニュアンスを含みます。
I was so happy to hear from my old friend after many years.
何年も連絡がなかった旧友から便りがあって、私はとても嬉しくなりました。
※ 久しぶりに連絡が来たときの、喜びや安心感が伝わる例文です。「hear from ~」は、しばらく連絡がなかった人から、電話やメール、手紙などで連絡が来たときに特によく使われます。画面に懐かしい名前が表示され、思わず笑顔になるような情景を想像してみてください。
Did you hear from the company about your job application yet?
会社の採用担当者から、あなたの就職応募について何か連絡がありましたか?
※ 就職活動で結果を待つ、ドキドキする気持ちが伝わってきますね。この例文は、ビジネスや公式な問い合わせに対する返事を待つ状況で非常によく使われます。「yet」は「まだ~していないか?」と尋ねる時に便利で、相手からの連絡を心待ちにしている様子が伺えます。
My parents haven't heard from my brother since he started his trip.
両親は、息子が旅行に出てから彼から何の連絡も受けていません。
※ 海外旅行中の息子からの連絡がなく、両親が心配でたまらない様子が目に浮かびます。この表現は、大切な人からの連絡がなく、安否を気遣う状況や、何か問題が起きていないかと心配する気持ちを表すのにぴったりです。「haven't heard from ~ since...」で「~以来、連絡がない」という状況を伝える典型的な形です。
連絡がある
特定の人物から連絡が来るという事実に焦点を当てています。内容よりも、連絡があったこと自体が重要である場合に用います。
I was so happy to hear from my old friend after a long time.
久しぶりに旧友から連絡が来て、とても嬉しかったです。
※ 遠く離れた友人や、長い間会っていない人からの連絡は、特に嬉しいものですよね。「元気かな?」と心配していたところに連絡が来た、そんな温かい場面を想像できます。「hear from」は、電話やメール、SNSなど、連絡手段を問わずに「相手から連絡が来る」という状況全般に使えます。
I am still waiting to hear from the company about my job application.
就職の応募について、まだ会社からの連絡を待っています。
※ 面接後や書類選考の結果など、会社からの重要な連絡を期待と不安の中で待っている場面です。ビジネスシーンで「返事を待つ」という状況は非常によくあります。「still waiting to hear from」で「まだ連絡を待っている」という焦りや期待感が伝わります。
I haven't heard from the hospital about my test results yet.
検査結果について、まだ病院から連絡がありません。
※ 健康診断や診察の後、検査結果の連絡を待つのは少し不安な時間ですよね。「まだ連絡がない」という状況を伝える時によく使われる否定形です。「yet」は「まだ~ない」という否定文で使われ、状況がまだ変化していないことを強調します。
噂を聞く
直接本人からではなく、第三者を通じて話を聞く場合に用います。伝聞や噂のニュアンスが含まれます。
I hope to hear from my old friend soon. I miss her.
昔の友達からすぐに連絡が来るといいな。彼女に会いたい。
※ この例文は、あなたが大切な人からの連絡を心待ちにしている情景を描いています。「hear from ~」は、誰かからの連絡や便りを受け取る、という意味で最もよく使われます。久しぶりに会いたい友達や家族について話すときにぴったりの表現です。
I'm waiting to hear from the company about my job interview.
面接を受けた会社から連絡が来るのを待っています。
※ この例文は、就職活動で面接の結果をドキドキしながら待っている状況を表しています。「hear from ~」は、ビジネスや学校など、公式な場所からの連絡を待つときにも頻繁に使われます。結果や返事を待つ気持ちが伝わってきますね。
My mother hasn't heard from my brother since he went abroad.
母は、兄が海外に行ってから彼から連絡がありません。
※ この例文は、海外にいるご家族からの連絡がなく、心配しているお母さんの情景を描いています。「haven't heard from ~」のように否定形にすると、「~から連絡がない」という意味になり、安否を気遣ったり、近況を知りたいときに使われます。この場合、「since ~(~以来)」と組み合わせて「~からずっと連絡がない」ことを強調しています。
コロケーション
誰かから直接連絡を受ける
※ この表現は、第三者ではなく、当事者本人から情報や連絡を受けることを強調する際に使われます。例えば、噂や伝聞ではなく、公式な情報源から直接得た情報であることを示したい場合に便利です。ビジネスシーンで、誤解を避けるために情報源を明確にしたい時によく用いられます。文法的には 'directly' は副詞で、動詞 'hear' を修飾しています。
誰かから予期せず連絡を受ける
※ 長い間連絡を取っていなかった人や、連絡が来るとは思っていなかった人から連絡があった場合に使う表現です。喜びや驚きといった感情を伴うことが多いでしょう。例えば、旧友から突然連絡があった場合などに適しています。'unexpectedly' は副詞で、動詞 'hear' を修飾し、予期していなかった状況を強調します。
信頼できる情報源から聞く
※ 情報の信憑性を強調する際に使われる表現です。噂や不確かな情報ではなく、信頼できる筋からの情報であることを示します。報道やビジネスの文脈で、情報の出所を明確にし、その情報の信頼性を高めたい場合に特に重要です。 'reliable' は形容詞で 'source' を修飾し、情報源の信頼性を強調します。
うわさで聞く、風の便りに聞く
※ 公式な情報源ではなく、非公式なルートや噂話を通じて情報を得ることを指します。この表現は、情報源が特定できない、あるいは信頼性が低い可能性があることを示唆します。日常会話でよく使われ、深刻な話題よりも軽い話題に適しています。'grapevine' は「ブドウの木」を意味しますが、ここでは「噂が広まる経路」を比喩的に表しています。
直接本人から聞く、関係者から直接聞く
※ 情報源が非常に信頼できる、特に当事者本人から直接聞いたということを強調する際に使われます。競馬で、馬の口元を見れば年齢が分かるとされていたことから、最も信頼できる情報源という意味になりました。ビジネスや報道など、正確な情報が求められる場面で使われます。比喩的な表現で、フォーマルな場面でも使用可能です。
遠くから便りを聞く、遠方から連絡を受ける
※ 物理的な距離がある場所から連絡を受けることを意味します。この表現は、単に連絡を受けたという事実だけでなく、距離の遠さや、それによる感情的な隔たりを含意することがあります。手紙やメールが一般的でなかった時代には、より重みのある表現でした。 'afar' は副詞で、場所が遠いことを示します。文学的な表現としても用いられます。
弁護士から連絡を受ける、法的助言を受ける
※ 法的な問題や手続きに関して、弁護士から正式な連絡や助言を受けることを指します。ビジネスシーンや、訴訟などの法的な状況において用いられることが多いです。この表現は、単なる情報伝達だけでなく、法的責任や義務が伴う可能性を示唆します。'legal counsel' は法的な助言を行う弁護士を指します。
使用シーン
学術論文では、研究者からの連絡や意見を引用する際に使用されることがあります。例えば、「We have not yet heard from Professor Tanaka regarding his comments on the manuscript.(原稿に関する田中教授のコメントはまだ頂いていません)」のように、研究の進捗状況や意見交換の文脈で使われます。
ビジネスシーンでは、取引先や社内の関係者からの連絡を指す際に使用されます。例えば、「We expect to hear from the client by the end of the week regarding the contract.(契約に関して、週の終わりまでにクライアントから連絡がある予定です)」のように、進捗確認や意思決定の文脈で使われます。また、人事評価のフィードバックなどで「〜という評判を聞いている」という意味でも使われます。
日常会話では、友人や家族からの便りや連絡を意味する際に頻繁に使用されます。例えば、「I haven't heard from my sister in a while. I hope she's doing well.(妹からしばらく連絡がないな。元気だといいんだけど)」のように、親しい間柄での近況報告や安否確認の文脈で使われます。また、「~から噂を聞いた」のように、ちょっとしたゴシップを伝える際にも使われます。
関連語
類義語
連絡を取る、接触するという意味。ビジネスシーンや公式な場面でよく使われる。名詞としても動詞としても使用可能。 【ニュアンスの違い】"hear from"よりも直接的な印象を与える。相手から連絡が来るのを待つニュアンスは薄い。ビジネスメールや手紙など、フォーマルなコミュニケーションに適している。 【混同しやすい点】"hear from"は「~から便りがある、連絡がある」というニュアンスだが、"contact"は自分から連絡を取る場合にも使える点が異なる。また、"contact"は不可算名詞として「接触」という意味もある。
- get in touch with
連絡を取る、接触するという意味。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。ややフォーマルな印象を与える。 【ニュアンスの違い】"hear from"よりも能動的なニュアンスが強い。自分から積極的に連絡を取ろうとする意思を示す。ビジネスシーンでは、初めて連絡を取る相手に対してよく用いられる。 【混同しやすい点】"hear from"は相手からの連絡を待つニュアンスを含むが、"get in touch with"は自分から積極的に連絡を取る場合に使う。また、"get in touch with"は、連絡手段(電話、メールなど)を特定しない。
- be in touch with
連絡を取り合っている、連絡がつながっている状態を表す。継続的な関係性を示す。 【ニュアンスの違い】"hear from"が一回限りの連絡を指す場合があるのに対し、"be in touch with"は継続的なコミュニケーションを示唆する。家族や親しい友人との関係を表すのにも適している。 【混同しやすい点】"hear from"は過去のある時点での連絡を指すことが多いが、"be in touch with"は現在も連絡を取り合っている状態を表す。また、"be in touch with"は、ビジネスシーンでも、顧客や取引先との良好な関係性を維持していることを示す際に用いられる。
- reach out to
連絡を取る、手を差し伸べるという意味。困っている人に助けの手を差し伸べる、または新しいつながりを求める際に使われる。 【ニュアンスの違い】"hear from"よりも積極的で、相手に何か働きかけようとするニュアンスが強い。ビジネスシーンでは、潜在的な顧客やパートナーにアプローチする際に使われる。 【混同しやすい点】"hear from"は単に連絡があることを意味するが、"reach out to"は相手に何かを伝えたり、協力を求めたりする意図を含む。また、"reach out to"は、心理的な距離を縮めようとするニュアンスも含む。
- drop a line
手紙やメールで短いメッセージを送るという意味。非常にカジュアルな表現で、親しい間柄で使われる。 【ニュアンスの違い】"hear from"よりもくだけた言い方で、形式ばらない短い連絡を意味する。友人や家族への気軽なメッセージに適している。 【混同しやすい点】"drop a line"は手紙やメールなど、文字によるコミュニケーションに限定される。
- correspond with
手紙やメールでやり取りをするという意味。フォーマルな場面やビジネスシーンで使われる。 【ニュアンスの違い】"hear from"よりも継続的なやり取りを意味し、公式な文書やビジネス上の連絡に適している。 【混同しやすい点】"hear from"は一方的な連絡を指す場合もあるが、"correspond with"は双方向のコミュニケーションを意味する。また、"correspond with"は、手紙やメールなどの書面によるやり取りを指すことが多い。
派生語
『聴覚』や『聴取』を意味する名詞。動詞『hear』に名詞化の接尾辞『-ing』が付いた形。法廷での『公聴会』(public hearing) や医学的な『聴力検査』(hearing test) など、幅広い文脈で使用される。
- hearer
『聞く人』や『聴衆』を意味する名詞。動詞『hear』に『~する人』という意味の接尾辞『-er』が付いた形。『聞き手』という役割や立場を表す際に用いられ、講演会や会議などの場面で使われる。
『(偶然)耳にする』という意味の動詞。接頭辞『over-(~を越えて、~の上に)』が加わり、意図せず聞こえてくるニュアンスを表す。日常会話でよく使われ、秘密の話などを盗み聞きする状況で用いられることが多い。
反意語
『無視する』という意味の動詞。『hear from ~』が相手からの連絡や情報を『受け取る』のに対し、『ignore』は意図的に『受け取らない』という対比構造を持つ。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる。
『無視する』『軽視する』という意味の動詞。接頭辞『dis-(否定)』と『regard(注意を払う)』が組み合わさり、『注意を払わない』というニュアンスを表す。『hear from ~』が相手からの情報に注意を払うのとは対照的に、重要な情報や連絡を無視する状況で用いられる。
『見逃す』『聞き逃す』という意味の動詞。『hear from ~』が連絡を『受け取る』のに対し、『miss』は連絡を『受け損なう』という対比構造を持つ。例えば、『I missed your call』は『あなたの電話に出られなかった』という意味になり、『hear from you』とは反対の状況を表す。
語源
"Hear from ~"という表現は、直接的な語源を遡るよりも、それぞれの単語が持つ意味合いから理解を深めるのが有効です。"Hear"は古英語の"hēran"に由来し、「聞く」という意味を持ちます。これは感覚器官としての聴覚だけでなく、情報や知らせを受け取るという意味合いも含みます。"From"は「~から」という方向や起点を示す前置詞です。したがって、"hear from ~"は直訳すると「~から聞く」となり、「~から便りや連絡を受け取る」という意味に繋がります。この表現は、単に音を聞くのではなく、特定の人物や場所を情報源として、何らかの知らせや情報を受け取るというニュアンスを含んでいる点が重要です。日本語で例えるなら、「~からお話を聞く」という表現に近いでしょう。
暗記法
「hear from ~」は、ただの連絡ではない。それは、手紙が唯一の通信手段だった時代、生死に関わる情報を運ぶ便りの象徴だった。遠い戦地に赴いた息子、新天地アメリカへ渡った家族。彼らからの便りは、生存の証であり、希望の光だった。現代でも、疎遠になった友人からの連絡や、就活中の学生が企業からの連絡を待つ心境には、その名残がある。期待と不安が入り混じる、特別な意味を持つ言葉なのだ。
混同しやすい単語
発音が非常に似ており、文脈によっては聞き分けが難しいことがあります。'hear from' は『~から便りをもらう』という意味ですが、'here' は『ここに』という場所を表す副詞または指示代名詞です。日本人学習者は、特にリスニングにおいて、前置詞の有無や文脈全体から判断する必要があります。語源的には、'hear' はゲルマン祖語の 'hauzjanan'(聞く)に由来し、'here' はゲルマン祖語の 'hē'(この)に由来するため、元々は全く異なる単語です。
発音が似ており、特に巻き舌音の 'r' の有無が曖昧になりやすいです。'hear' は動詞ですが、'hair' は『髪』という名詞です。日本人学習者は、'r' の発音を意識するとともに、文法的な役割(動詞か名詞か)を考慮して区別する必要があります。'hair' の語源は古英語の 'hær' で、ゲルマン祖語の 'hēraz'(髪)に由来します。
発音の母音部分と末尾の 'r' が共通しているため、混同しやすいことがあります。'hear' は『聞く』ですが、'fear' は『恐怖』という名詞または『恐れる』という動詞です。文脈によって意味が大きく異なるため、注意が必要です。'fear' は古英語の 'fær' に由来し、ゲルマン祖語の 'fērō'(危険)に関連します。
スペルが似ており、特に手書きの場合など、'a' と 'i' の区別がつきにくいことがあります。'hear' は『聞く』ですが、'hire' は『雇う』という意味の動詞です。文脈から判断することが重要です。'hire' は古英語の 'hӯrian'(賃借りする)に由来します。
'hear'と'near'は、どちらも母音とそれに続く'r'の音を含んでいるため、発音の区別が難しい場合があります。'hear'は聞くという意味の動詞ですが、'near'は「近い」という意味の形容詞、副詞、または前置詞として使われます。文脈において、動詞を必要とするか、場所や距離を表す語が必要かを考えることで区別できます。'near'の語源は古英語の'nēah'(近い)に由来します。
発音は'air'と同一で、'hear'とは全く異なりますが、スペルが似ているため、特に書き言葉で混同されることがあります。'hear'は聞くという意味の動詞ですが、'heir'は「相続人」という意味の名詞です。'heir'は発音されない'h'を持つ単語の代表例であり、発音とスペルの乖離に注意が必要です。'heir'はラテン語の'heres'(相続人)に由来し、フランス語を経由して英語に入ってきました。
誤用例
日本語の『〜から連絡が欲しい』を直訳すると、つい強い表現になりがちですが、ビジネスシーンでは不適切です。『hear from』自体は連絡を意味しますが、『or else I'll be very upset』のような脅迫的なニュアンスを加えるのは、英語圏のビジネス文化では攻撃的と捉えられます。より丁寧な表現である『look forward to hearing from you』を使うことで、期待感を伝えつつ、相手にプレッシャーを与えません。日本人がついストレートな物言いをしてしまう背景には、直接的な表現を避ける文化とのギャップがあります。
『hear from』は、通常、人からの連絡や情報を受け取る際に使われます。風や噂など、人以外の情報源から聞いたというニュアンスを伝えたい場合、『hear from』は不適切です。このケースでは、『I heard it said that...』(〜だと聞いた) がより適切です。日本人が『〜から聞いた』を字義通りに訳してしまうことで、このような誤用が起こりやすくなります。英語では情報源が人であるか否かを明確にすることが重要です。また、比喩表現を使う場合でも、それが自然で理解しやすいものである必要があります。
『hear from』は、人からの連絡や返事を受け取るという意味合いが強く、物理的な物(この場合は荷物)が届いたかどうかを尋ねる場合には不適切です。荷物の到着を確認する場合は、シンプルに『Did you receive the package?』(荷物を受け取りましたか?) を使うのが自然です。日本人が『〜から連絡があった』という日本語表現を、あらゆる状況に当てはめて直訳しようとする結果、このような誤用が生じやすいです。英語では、対象が人であるか物であるかによって、適切な動詞を選ぶ必要があります。
文化的背景
「hear from ~」は、単なる連絡の受領を超え、相手の存在や状況を認識し、関係性を維持していることの証となる、ある種の安心感や繋がりを象徴します。手紙がコミュニケーションの主要な手段だった時代には、不在の相手からの便りは、その人の生存と活動を知らせる重要な情報であり、心の距離を埋めるものでした。
19世紀以前、特に遠隔地との通信手段が限られていた時代、「hear from ~」は文字通り生死に関わる情報を受け取ることを意味しました。例えば、植民地時代のアメリカでは、ヨーロッパからの手紙は家族の安否や事業の成否を伝える唯一の手段であり、その到着を待ち望む気持ちは現代人が想像する以上に切実でした。また、戦地からの手紙は、兵士の生存を知らせる唯一の手段であり、届かない場合は最悪の事態を覚悟する必要がありました。このため、「hear from ~」は単なる連絡ではなく、一種の安堵や希望の光として捉えられていたのです。
現代においても、「hear from ~」は、特に疎遠になっている相手や、特別な状況にある相手からの連絡を待つ際に、その意味合いを強く残しています。例えば、長年連絡を取っていない旧友からのメッセージは、過去の記憶を呼び起こし、再び関係を築くきっかけとなるかもしれません。また、就職活動中の学生が企業からの連絡を待つ場合、それは将来への希望を左右する重要な情報となります。このように、「hear from ~」は、単なる情報の伝達ではなく、相手の状況を理解し、関係性を維持しようとする気持ちの表れとして、文化的に重要な意味を持っているのです。
さらに、「hear from ~」という表現は、しばしば期待と不安が入り混じった感情を伴います。それは、連絡の内容が必ずしも良い知らせとは限らないからです。例えば、病気の家族からの連絡は、容態の変化を知らせるものである可能性があります。また、ビジネス上の取引先からの連絡は、契約の進捗状況や問題点を伝えるものであるかもしれません。このように、「hear from ~」は、良い知らせと悪い知らせの両方の可能性を秘めた、複雑な感情を呼び起こす表現として、私たちの文化に深く根付いているのです。
試験傾向
- 出題形式: 主に長文読解、稀にリスニング
- 頻度と級・パート: 準1級以上で稀に出題。2級でも稀に出題される可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 手紙やメール、物語など幅広い文脈で登場。日常会話に近い形で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「~から便りがある」「~から連絡がある」という意味を理解する。hear of ~(~について聞く)との混同に注意。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 7で比較的頻出。Part 5でも稀に出題される。
- 文脈・例題の特徴: ビジネスレター、メール、報告書などで使われることが多い。取引先や顧客からの連絡に関する文脈が多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「~から連絡をもらう」という意味を理解する。ビジネスシーンでのフォーマルな表現として認識しておく。
- 出題形式: リーディング
- 頻度と級・パート: リーディングセクションで稀に出題
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容の文章で、個人的な手紙やメールというよりは、研究者間のコミュニケーションや歴史的な記録などで使われる可能性がある。
- 学習者への注意点・アドバイス: TOEFLでは日常会話的な表現は比較的少ないため、hear fromが直接問われることは少ない。しかし、文章の内容を理解する上で、意味を知っておくことは重要。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 難関大学の長文読解で稀に出題
- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語など幅広い文脈で登場。文脈から意味を推測する必要がある。
- 学習者への注意点・アドバイス: 基本的なイディオムとして覚えておく。文脈から「連絡をもらう」という意味を推測できるように練習する。hear ofとの区別を意識する。