go down
'go' の /oʊ/ は二重母音で、日本語の『オ』から『ウ』へスムーズに変化させます。口をしっかり開けて、最後に少しすぼめるイメージです。 'down' の /aʊ/ も同様に二重母音で、『ア』から『ウ』へと変化します。 'n' は舌先を上前歯の裏につけて発音します。
専門的な内容に関するご注意
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下がる
物理的な位置、価格、成績、状態などが低下する意味。段階的、または一時的な変化を表すことが多い。(例:太陽が沈む、株価が下がる、熱が下がる)
After a long day, I was happy to go down the elevator.
長い一日を終えて、私は喜んでエレベーターで降りていきました。
※ 長い一日を終え、疲れた体がエレベーターでゆっくりと下がる様子が想像できます。家に帰れる安心感が伝わりますね。「go down」は、エレベーターや階段など、具体的な場所を「下っていく」という時に使われる典型的な表現です。
We watched the beautiful sun go down slowly.
私たちは美しい太陽がゆっくりと沈んでいくのを見ました。
※ 夕日が地平線に沈んでいく、感動的な瞬間が目に浮かびます。自然の美しさを感じられる場面です。「sun go down」は「日が沈む」という決まった言い方です。動詞「watch」の後に「目的語 + 動詞の原形」が続く形は、「〜が〜するのを見る」という意味でよく使われます。
I hope the price of this new phone will go down soon.
この新しいスマートフォンの値段が早く下がるといいな。
※ 欲しいものが値下げされるのを待っている、誰もが経験するワクワクする気持ちが伝わってきます。セールを待つ様子が目に浮かびますね。「go down」は物理的に「下がる」だけでなく、価格や数値、体温などが「下がる」場合にも使われます。日常会話でよく耳にする表現です。
伝わる
情報、噂、評判などが広まる意味。意図的でなく自然に広がるニュアンスを含む。(例:悪評が広まる、ニュースが伝わる)
When the teacher announced the field trip, the news quickly went down among the students.
先生が遠足を発表した時、その知らせはすぐに生徒たちの間に伝わった。
※ 先生が教室で遠足の発表をして、生徒たちが「やったー!」と興奮しながら、その話が友達から友達へとあっという間に広まっていく様子を想像してください。「go down」は、情報やニュースが人々の間で「広まる」「伝わる」という意味でよく使われます。特に、何か新しい情報が素早く共有される時にピッタリです。過去形は「went down」になります。
Old stories about the brave knight go down through generations in this town.
勇敢な騎士の古い物語は、この町では世代を超えて伝えられている。
※ 夕暮れ時、古い町の広場で、おじいさんが孫たちに昔の勇敢な騎士の冒険譚を語り聞かせている情景です。子供たちは目を輝かせ、その話はきっと彼らの子供たちにも語り継がれていくのでしょう。「go down」は、歴史や伝説、伝統などが「後世に語り継がれる」「記録に残る」という意味でも使われます。「go down through generations」で「世代を超えて伝わる」という表現をまるごと覚えておくと、歴史的な話や文化を語る際に役立ちます。
I hoped my idea would go down well with the boss during the meeting.
会議中、私のアイデアが上司にうまく伝わる(=受け入れられる)ことを願った。
※ 会議室で、あなたが少し緊張しながら自分の新しいアイデアを発表している場面です。上司の顔色をうかがいながら、「この提案、気に入ってくれるかな?」「うまく伝わっているかな?」とドキドキしている気持ちが伝わってきますね。「go down」は、ある考えや提案が「(良い印象で)伝わる」「受け入れられる」という意味でも使われます。「go down well with 〜」は「〜にうまく伝わる、〜に好評である」という意味の典型的なフレーズです。
記録される
歴史、文書、記憶などに名前や出来事が書き留められる意味。(例:歴史に名を残す、詳細が記録される)
The old man's kind words will go down in my memory forever.
その老人の優しい言葉は、私の記憶に永遠に残るだろう。
※ この文では、誰かの言葉や出来事が「心に深く刻まれ、忘れられない記憶として残る」という情景が描かれています。「go down in one's memory」は、個人的な大切な記憶としてずっと残り続けることを表す典型的な表現です。
Every important decision made today will go down in the company's official records.
今日下された全ての重要な決定は、会社の公式記録に残るだろう。
※ 会社や組織において、重要な会議での決定事項などが「公式な文書や台帳に記録・保存される」という情景です。後で確認したり、証拠として残したりするような、公的な記録のニュアンスで使われます。
Her amazing new time went down as a world record at the Olympics.
彼女の素晴らしい新記録は、オリンピックで世界記録として記録された。
※ スポーツの大会などで、選手が「素晴らしい成績や記録を達成し、それが正式に認定・登録される」という情景です。特に「go down as ~」の形で、「~として記録される」と、その記録の種類を明確にする際によく使われます。
コロケーション
(人)に受け入れられる/受け入れられない、評判が良い/悪い
※ 「go down」は、ここでは飲食物が喉を通るイメージから転じて、「意見や提案が人に受け入れられるかどうか」を表します。'The suggestion didn't go down well with the boss.'(その提案は上司には受け入れられなかった)のように使います。'well'や'badly'の代わりに具体的な評価を表す単語(e.g., 'go down a storm'で『大成功する』)も使えます。フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使える便利な表現です。
(計画などが)完全に失敗する、破滅する
※ 飛行機が炎上しながら墜落するイメージから、「計画や事業が悲惨な結末を迎える」ことを表します。ビジネスや政治の文脈でよく使われ、失敗の規模や劇的な状況を強調する際に用いられます。例えば、'The company's attempt to launch the new product went down in flames.'(その会社の新製品発売の試みは完全に失敗に終わった)のように使います。比喩表現であり、文字通りの炎上を指すわけではありません。
(努力、お金などが)無駄になる、水の泡となる
※ 排水溝に水が流れ込む様子から、「投資や努力が無駄になる」ことを意味します。お金だけでなく、時間や労力が無駄になった場合にも使えます。'All our hard work went down the drain when the project was cancelled.'(プロジェクトが中止になったとき、私たちの努力はすべて水の泡となった)のように使います。日常会話でよく使われる口語的な表現です。
ひざまずく、懇願する
※ 文字通りひざまずく行為を表しますが、比喩的に「相手に強く懇願する」意味合いも持ちます。'He went down on his knees and begged for forgiveness.'(彼はひざまずいて許しを請うた)のように使います。宗教的な文脈では、祈りの姿勢を表すこともあります。非常に強い感情や切迫した状況を表す表現です。
大成功する、大評判になる
※ 'go down well'の強調表現で、嵐のように熱狂的な歓迎を受ける様子を表します。演劇や音楽などのパフォーマンス、または新製品の発表などが非常に好評だった場合に使われます。'The band's new song went down a storm at the concert.'(そのバンドの新曲はコンサートで大評判だった)のように使います。やや口語的な表現で、ポジティブなニュアンスが強いです。
歴史に名を残す、後世に語り継がれる
※ ある出来事や人物が歴史的に重要なものとして記録され、記憶されることを意味します。'The discovery of penicillin will go down in history as one of the greatest medical achievements.'(ペニシリンの発見は、医学における最大の業績の一つとして歴史に名を残すだろう)のように使います。フォーマルな文脈で使われることが多い表現です。
最後まで諦めずに戦う、抵抗する
※ 不利な状況でも最後まで諦めずに戦い抜くことを意味します。負けを覚悟していても、最後まで抵抗する姿勢を表します。'Even though the team was losing, they went down fighting.'(チームは負けていたが、最後まで諦めずに戦った)のように使います。スポーツやビジネスなど、競争的な状況でよく使われる表現です。
使用シーン
学術論文や講義で、データや数値が減少する傾向を説明する際に使われます。例えば、経済学の論文で「失業率がgo downした(低下した)」と記述したり、医学研究で「患者の症状がgo downした(改善した)」と報告したりします。また、「〜として記録される」という意味で、過去の重要な発見や出来事が文献にどのようにgo downしたかを分析する際にも用いられます。文体はフォーマルで、客観的な記述が求められます。
ビジネスシーンでは、業績、売上、コストなどが減少する状況を報告する際に使われます。例えば、会議で「先月の売上がgo downした(低下した)」と報告したり、プロジェクトの進捗報告で「初期投資額がgo downした(削減できた)」と説明したりします。また、決定事項や合意内容が記録されるという意味で、「契約内容が書面にgo downした(記録された)」というように、議事録や契約書に関連して用いられることもあります。文体は状況に応じてフォーマルからセミフォーマルまで幅広く、報告書やプレゼンテーション、メールなどで使われます。
日常生活では、体調、気分、価格などが下がる状況を説明する際に使われます。例えば、「熱がgo downした(下がった)」、「気分がgo downした(落ち込んだ)」、「ガソリンの値段がgo downした(下がった)」というように使います。また、歴史的な出来事や噂などが「〜として伝わる」という意味で、「その話は伝説としてgo downした(語り継がれた)」というように、ニュース記事やドキュメンタリーなどで見かけることがあります。カジュアルな会話でも使われますが、フォーマルな場面でも違和感はありません。
関連語
類義語
『下る』『降りる』という意味で、物理的な下降だけでなく、地位や状態が低下する場面でも使われる。フォーマルな響きがあり、学術的な文脈や、文学的な表現にも用いられる。 【ニュアンスの違い】『go down』よりも客観的で、感情的なニュアンスは少ない。また、『descend』は『(良くない状態へ)堕ちる』という意味合いを含む場合がある。 【混同しやすい点】『descend』は自動詞・他動詞どちらでも使えるが、他動詞として使う場合は『descend something』のように直接目的語を取らず、『descend *on* something』のように前置詞が必要となる場合がある。また、比喩的な意味での使用頻度が『go down』よりも低い。
『落ちる』『倒れる』という意味で、物理的な落下や、価値・地位・勢力などが低下する状況を表す。日常会話で頻繁に使われ、幅広い意味を持つ。 【ニュアンスの違い】『go down』よりも突然の変化や制御不能な状況を示唆することが多い。また、『fall』は感情的なニュアンスを含む場合がある(例:fall in love)。 【混同しやすい点】『fall』は不規則動詞であり、過去形・過去分詞形が『fell』『fallen』となる。また、『fall』は名詞としても使われ、『落下』『滝』などの意味を持つため、文脈によって意味を正確に判断する必要がある。他動詞として使う場合は、木を倒す、などの意味になるため注意が必要。
『減少する』『衰退する』という意味で、数量・品質・健康状態などが徐々に悪化する状況を表す。ビジネスや経済、健康に関する文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『go down』よりも緩やかで、長期的な減少・衰退を示唆する。『decline』は提案や招待を断る意味も持つ。 【混同しやすい点】『decline』は名詞としても使われ、『減少』『衰退』の意味を持つ。また、フォーマルな表現であり、日常会話では『go down』や『decrease』の方が自然な場合がある。
『沈む』という意味で、水中に沈む、または比喩的に、気持ちが落ち込む、失敗するなどの意味を持つ。物理的な現象だけでなく、精神的な状態を表す場合にも使われる。 【ニュアンスの違い】『go down』よりも、より深く、完全に沈むイメージが強い。また、『sink』は絶望感や無力感を伴うことが多い。 【混同しやすい点】『sink』は不規則動詞であり、過去形・過去分詞形が『sank』『sunk』となる。また、『sink』は名詞としても使われ、『流し台』『沈むもの』などの意味を持つため、文脈によって意味を正確に判断する必要がある。
『鎮まる』『静まる』という意味で、騒ぎ・痛み・洪水などが収まる状況を表す。感情や自然現象など、激しいものが落ち着く様子を表す。 【ニュアンスの違い】『go down』よりも、一時的な激しさの後に落ち着くニュアンスが強い。また、『subside』は、騒音や感情が徐々に弱まるイメージがある。 【混同しやすい点】『subside』は、主に騒ぎ、痛み、腫れなど、ネガティブなものが鎮まる場合に使われる。ポジティブな状況には使われない点に注意。
『減少する』という意味で、数量や程度が小さくなることを表す。客観的で、感情的なニュアンスは少ない。ビジネスや統計などの文脈でよく使われる。 【ニュアンスの違い】『go down』よりもフォーマルで、より具体的な数値やデータに基づいた減少を示すことが多い。感情的なニュアンスは含まれない。 【混同しやすい点】『decrease』は名詞としても使われ、『減少』の意味を持つ。また、フォーマルな表現であり、日常会話では『go down』の方が自然な場合がある。数量的な減少に特化しており、それ以外の意味では『go down』がより適している。
派生語
『下へ(de-)』傾くという意味から、『衰退する』『減少する』という意味になった動詞。政治・経済の衰退や、人の健康状態の悪化など、幅広い文脈で使われる。名詞としても『衰退』の意味を持つ。
『下へ(de-)』向かう動きを表す名詞で、『下降』『下り坂』の意味。比喩的に、家系や身分の『降下』、あるいは急襲作戦における『急降下』などを指すこともある。日常会話よりも、ややフォーマルな場面や文学的な表現で用いられる。
『歩む(grad-)』という語根から派生し、『勾配』『傾斜』を意味する名詞。物理的な傾斜だけでなく、変化の度合いを示す抽象的な意味でも使われる。数学、地形学、デザインなどの分野で専門用語として頻繁に用いられる。
反意語
『立ち上がる』という意味から、『上昇する』『昇進する』という意味になった動詞。『go down』が物理的な下降だけでなく、地位や価値の低下を意味するのに対し、『rise』はそれらの上昇を意味する。株価の上昇、日の出、地位の向上など、幅広い文脈で使われる。
『~へ(ad-)』向かって『登る(scend-)』という意味から、『上昇する』『昇る』という意味になった動詞。『go down』が下降全般を指すのに対し、『ascend』はより意識的な努力を伴う上昇を意味することが多い。山を登る、王位に就く、天に昇るなど、格式ばった文脈や比喩表現で用いられる。
『舞い上がる』『急上昇する』という意味の動詞。『go down』が緩やかな下降や衰退を含むのに対し、『soar』は急激かつ力強い上昇を意味する。鳥が空を舞う様子や、業績が急上昇する様子などを表現する際に用いられる。比喩的な意味合いが強く、日常会話よりも文学的な表現やビジネスシーンでの強調表現として用いられる。
語源
"go down」は、複合語ではありませんが、それぞれの単語が持つ意味合いが組み合わさって、多様な意味を生み出しています。「go」は古英語の「gān」(歩く、進む)に由来し、根源的には「動き」を表します。「down」も古英語の「dūn」(丘、下)に由来し、「低い位置へ」という方向性を示します。この二つが組み合わさることで、「下へ移動する」という基本的な意味が生まれます。そこから派生して、「下がる」「沈む」「衰える」といった意味合いで使用されます。また、「情報が伝わる」という意味では、情報が段階的に下へ伝達されるイメージが反映されています。「記録される」という意味は、書き留められた情報が後世に「下って」いくという時間的な流れを示唆していると考えられます。このように、単純な単語の組み合わせでありながら、具体的なイメージを伴うことで、様々な状況を表すことができるのが「go down」の特徴です。
暗記法
「go down」は、単なる下降にあらず。歴史に名を刻む、破滅へと向かう、伝承される…運命や社会現象の時間的な沈降を意味します。個人の栄光から没落、社会の隆盛から衰退まで、物語は「go down」。戦の敗北、帝国の崩壊、王侯貴族の失墜…シェイクスピア悲劇の主人公のように、抗えぬ終焉へ。企業の倒産は「go down in flames」、社会の崩壊を告げる鐘。「go down fighting」最後まで諦めない勇姿もまた、この言葉に宿るのです。
混同しやすい単語
「go down」と「go on」は、句動詞として非常によく使われます。「go down」は「下がる」「沈む」「(記録などが)残る」など様々な意味がありますが、「go on」は「続ける」「起こる」という意味です。発音も似ており、特に会話の中では混同しやすいです。日本人学習者は文脈から判断する練習が必要です。例えば、「The sun will go down soon.」と「The show must go on.」のように、意味が大きく異なります。
「go down」の過去分詞的なイメージから「gone」と混同しやすいかもしれません。「gone」は「go」の過去分詞で、「行ってしまった」「なくなった」という意味合いが強いです。「go down」は動作の方向性を示しますが、「gone」は状態を表します。例えば、「The sun has gone down.(日が沈んでしまった)」のように、完了形と組み合わせて使われることが多いです。
「go down」と「gown」は、発音が似ており、特に語尾の「own」の部分が共通しているため、聞き間違いやすいです。「gown」は「ガウン」「(婦人用の)ドレス」という意味の名詞です。スペルも似ているため、特に書き取りの際に注意が必要です。衣服に関連する文脈で「gown」が使われることに注意すると区別しやすくなります。
「go down」は句動詞ですが、「down」自体も副詞、前置詞、名詞、動詞として様々な意味を持ちます。場所や方向を表す場合、「go down」と「down」単独で意味が近くなることがあり、混乱を招きます。例えば、「go down the stairs」と「walk down the stairs」はどちらも「階段を下りる」という意味になります。文脈によって使い分けを理解することが重要です。
「down」と「drown」はスペルが似ており、「drown」は「溺れる」という意味の動詞です。「go down」が物理的な下降や沈むことを表すのに対し、「drown」は水に沈んで命を落とすという強い意味合いを持ちます。発音も似ているため、水に関する文脈では特に注意が必要です。「go down to the river」と「drown in the river」では意味が全く異なります。
「go down」と似た構造を持つ表現として「grow down」を想定すると、意味の誤解が生じやすいです。「grow down」という一般的な英語表現は存在しません。「grow」は「成長する」という意味で、通常は「grow up」や「grow old」のように使われます。「go down」の「down」は方向を示しますが、「grow」と組み合わせると不自然になります。もし「下に伸びる」という意味を表したい場合は、「grow downwards」のように副詞を加える必要があります。
誤用例
日本語の『落ち込む』という感情を直訳すると、つい『go down』を使ってしまいがちですが、感情を表す場合は不自然です。『go down』は物理的な下降や、株価などの数値が下がる際に適切です。人の感情を表すには『disheartened』や『dejected』などがより適切で、ニュアンスも伝わりやすくなります。日本人は感情を表す言葉を直接的に表現することを避けがちですが、英語では感情を明確に表現する方が自然です。また、株価の急落には『plummet』のような強い言葉を使う方が、事態の深刻さを伝えることができます。
『go down』は『起こる』という意味で使えますが、フォーマルな場面やビジネスシーンではややカジュアルすぎます。より丁寧でフォーマルな表現としては、『unfold』や『take place』が適切です。日本人は形式ばった場面で、つい日常会話的な表現を使ってしまうことがありますが、英語では場面に応じた適切な語彙を選ぶことが重要です。特に、ビジネスの場では、相手に失礼のないよう、フォーマルな表現を心がけるべきです。交渉が『展開する』というニュアンスを出すことで、より洗練された印象を与えられます。
『go down』は確かに『負ける』という意味合いを持ちますが、この文脈では少し不自然です。『go down』は、例えば『沈む』や『倒れる』といった物理的な状況を表すことが多いです。議論や口論で負けた場合は、『defeated』を使う方がより適切です。日本人は『負ける』という言葉を直接的に使うことをためらうことがありますが、英語では状況に応じて適切な語彙を選ぶことが重要です。特に、議論や対立の場面では、自分の立場を明確に表現することが求められます。ここでは『I was defeated』とすることで、議論に負けたという事実を率直に伝えています。
文化的背景
「go down」は、単に物理的な下降を表すだけでなく、名声や地位の失墜、歴史への刻印、あるいは伝承といった、人の運命や社会現象が時間軸に沿って下降・沈降していく様子を包括的に表現する言葉です。この語は、個人の栄光から破滅、社会の隆盛から衰退まで、幅広い文脈で使われ、物事が避けられない終焉に向かう過程を暗示します。特に、歴史的事件や人物の没落を語る際に、その重みを増します。
歴史を振り返ると、「go down」は、戦いや帝国の崩壊といった出来事を語る上で頻繁に登場します。例えば、有名な戦いが「go down in history」と表現される場合、それは単に過去の出来事として記録されるだけでなく、後世に語り継がれるべき重要な転換点として記憶されることを意味します。また、王族や貴族の没落を描いた物語では、彼らが「go down」することで、権力の喪失、財産の剥奪、そして最終的には社会的な存在意義の消滅が示唆されます。シェイクスピアの悲劇に登場する主人公たちが、自らの過ちや運命によって破滅へと向かう姿は、「go down」という言葉が持つ悲哀と運命的な響きを強く印象付けます。
さらに、「go down」は、社会的な規範や価値観の崩壊を表現する際にも用いられます。例えば、ある企業が不正行為によって倒産した場合、それは単に経済的な失敗として片付けられるのではなく、「go down in flames」という表現で、その破滅的な結末が強調されます。このフレーズは、企業の評判が完全に失墜し、再起不能な状態に陥ったことを示唆します。同様に、政治家のスキャンダルや社会的な不正が明るみに出た場合、それらが「go down」することで、人々の信頼が失われ、社会の秩序が揺らぐ様子が描かれます。このように、「go down」は、個人の道徳的な堕落から社会全体の崩壊まで、幅広い範囲で負のイメージを伴って使用されます。
現代英語においては、「go down」は、より口語的な表現としても使われます。例えば、スポーツの試合でチームが負けた場合、「they went down fighting」という表現で、最後まで諦めずに戦った姿勢を称えることがあります。また、困難な状況に立ち向かう人々を描写する際に、「go down swinging」という表現で、最後まで抵抗する姿を強調することもあります。これらの表現は、「go down」が単なる下降や没落を意味するだけでなく、抵抗や勇気といった要素を含むことを示しています。このように、「go down」は、歴史的な出来事から日常的な出来事まで、幅広い文脈で使用され、その意味合いも時代とともに変化しています。
試験傾向
- 出題形式: 語彙問題、長文読解、リスニング
- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。リスニングは級を問わず出現。
- 文脈・例題の特徴: 幅広いトピックで出現。ニュース記事、物語、会話など。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「下がる」「衰える」「(計画などが)失敗する」など複数の意味を理解しておく必要がある。文脈によって意味が大きく変わるので注意。類似表現の"fall down"との違いも意識。
- 出題形式: Part 5(短文穴埋め)、Part 7(長文読解)
- 頻度と級・パート: Part 5, 7で中程度の頻度。特にビジネス関連の長文で出現しやすい。
- 文脈・例題の特徴: 業績の低下、価格の下落、システムの停止など、ビジネスシーンで使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「(価格などが)下がる」「(業績などが)悪化する」の意味でよく使われる。ビジネスシーン特有の語彙と合わせて覚えると効果的。
- 出題形式: リーディング
- 頻度と級・パート: アカデミックな長文読解で頻出。特に経済、科学、歴史などの分野。
- 文脈・例題の特徴: 経済指標の低下、温度の低下、国の衰退など、抽象的な概念を表す場合が多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: 「減少する」「衰退する」といった意味で使われることが多い。アカデミックな文脈では、比喩的な意味合いで使われることもあるので注意。類義語の"decline"と合わせて覚える。
- 出題形式: 長文読解
- 頻度と級・パート: 難関大学ほど出現頻度が高い。幅広いテーマで登場する。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、歴史など、様々なテーマで使われる。比喩的な意味合いも含む。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する力が重要。「下がる」「衰える」「(歴史に)残る」など、複数の意味を理解しておくこと。前置詞との組み合わせで意味が変わる場合もあるので注意。