forfeiture
強勢は最初の音節にあります。/ɔːr/ は、日本語の「オー」よりも口を丸めて、喉の奥から出すような音です。/tʃ/ は「チャ、チュ、チョ」の子音で、舌先を上あごにつけて破裂させます。最後の /ər/ は曖昧母音で、口を軽く開けて舌を少し奥に引くように発音すると、よりネイティブに近い響きになります。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
没収
権利、財産、または特権を(通常は法律違反の結果として)失うこと。政府や当局によって強制的に取り上げられるニュアンスを含む。
Breaking the rules will result in the forfeiture of your points.
ルールを破ると、あなたのポイントは没収されます。
※ オンラインゲームや会員サービスで、ルールを守らなかった時にポイントや特典が取り上げられる場面でよく使われます。「result in 〜」は「〜という結果になる」という意味で、何かをした結果として没収される時に使えます。
The police seized the illegal goods, leading to their forfeiture.
警察は違法な品物を押収し、その没収につながりました。
※ 警察や政府が、法律に違反した物や財産を強制的に「押収し、没収する」という、ニュースなどでよく聞く場面です。「seized」は「押収した」という意味で、権力によって強制的に取り上げる様子を表します。
The athlete faced the forfeiture of his medal after failing a drug test.
その選手は薬物検査に落ちた後、メダルの没収に直面しました。
※ スポーツ選手が不正行為(薬物検査失格など)によって、獲得したメダルやタイトルを「剥奪される、没収される」という、残念ながらよくあるニュースの場面です。「face the forfeiture of 〜」は「〜の没収に直面する」という意味で使われます。
喪失
何かを失うこと。特に、当然得られるはずだったものや期待していたものを失う場合に用いられる。
The team faced forfeiture of the game because their star player was late.
そのチームは、スター選手が遅刻したため試合の不戦敗(権利の喪失)に直面しました。
※ この例文は、スポーツやゲームの場面で、ルール違反や時間厳守の失敗によって「勝つ権利を失う」という状況を描いています。チームが大切な試合を失い、がっかりしている様子が目に浮かびますね。「forfeiture of the game」で「試合の不戦敗」という意味になります。
He understood that the forfeiture of his property was a consequence of his actions.
彼は、自分の財産の没収が自分の行動の結果であることを理解していました。
※ 「forfeiture」は、法律や契約に違反した結果、財産や権利が強制的に「没収される」という、少し重い状況で使われることが多いです。この例文では、自分の行動が原因で大切なものを失う、という法的な文脈が伝わります。「consequence」は「結果」という意味で、自分の行いが引き起こした結果として財産を失ったことを示しています。
Missing the deadline led to the forfeiture of her scholarship opportunity.
締め切りを守らなかったことが、彼女の奨学金の機会の喪失につながりました。
※ この例文は、期限や条件を守れなかったために、何か良いもの(この場合は奨学金)を得る「機会を失う」という状況を表しています。一生懸命努力したかもしれないのに、たった一つのミスで大切なチャンスを失ってしまった、という残念な気持ちが伝わるでしょう。「forfeiture of opportunity」で「機会の喪失」という意味になります。
コロケーション
資産没収
※ 犯罪行為に関連する資産を政府が没収すること。特に、薬物犯罪やマネーロンダリングなどの文脈で頻繁に使われます。法律用語として定着しており、口語よりも報道や法廷などで用いられます。'forfeiture'が名詞として機能し、'asset'がそれを修飾する形です。類似の表現に'confiscation'がありますが、'forfeiture'は所有権の放棄というニュアンスがより強く、しばしば裁判所の手続きを伴います。
保釈保証金の没収
※ 被告人が裁判に出廷しなかった場合に、保釈金が没収されること。刑事司法の分野でよく使われます。'bond'はここでは「保釈保証金」を意味し、'forfeiture'はその没収という行為を指します。'bail bond forfeiture'という言い方もされます。日常会話よりは、法的な書類やニュース記事などで目にすることが多いでしょう。
没収権
※ 契約違反や不正行為などがあった場合に、相手の権利や財産を没収する権利。契約書や法律文書でよく見られる表現です。例えば、不動産賃貸契約において、家賃滞納が続いた場合に貸主が借主の権利を没収する権利などがこれにあたります。'right'は権利を意味し、'of forfeiture'がその権利の内容を具体的に示しています。ややフォーマルな響きがあります。
失効の危険性
※ ストックオプションや年金などの権利が、特定の条件を満たさなかった場合に失効する危険性。ビジネスや金融の分野でよく用いられます。例えば、会社を退職するとストックオプションが失効する、といった状況が該当します。'risk'は危険性を意味し、'forfeiture'はその失効という結果を指します。従業員向けの文書や投資関連の書類などで目にすることが多いでしょう。
没収の刑罰
※ 犯罪に対する刑罰として、財産や権利を没収されること。法律や刑事司法の分野で用いられます。'penalty'は刑罰を意味し、'of forfeiture'がその刑罰の内容を示します。例えば、脱税事件で不正に得た利益を没収される、といったケースが該当します。法律関連の文書や報道で使われることが多い、やや硬い表現です。
没収を避ける
※ 資産や権利の没収を回避するために行動すること。様々な文脈で使用できますが、特に契約違反や法的な問題に関連して使われます。例えば、契約条件を守って没収を避ける、といった使い方があります。'avoid'は避けるという意味の動詞で、'forfeiture'はその対象となる没収を指します。ビジネスシーンや法律関連の議論でよく耳にする表現です。
使用シーン
法学、経済学、歴史学などの分野の論文や教科書で使われます。契約違反や犯罪行為の結果としての権利や財産の没収について議論する際に、例えば「財産の没収は、汚職に対する重要な抑止力となる(Property forfeiture serves as a crucial deterrent against corruption)」のように用いられます。文語的な表現です。
契約書や社内規定などのフォーマルな文書で、違反行為に対するペナルティとして資産や権利の喪失を規定する際に使われます。例えば、「契約違反の場合、保証金は没収される(In case of breach of contract, the deposit will be subject to forfeiture)」のように用いられます。口語よりは文語的な表現が中心です。
ニュース記事やドキュメンタリー番組で、犯罪に関連する資産没収の話題を取り上げる際に見かけることがあります。例えば、「麻薬取引で得た不正な利益が没収された(The illicit profits from drug trafficking were subject to forfeiture)」のように用いられます。日常会話で使うことはほとんどありません。
関連語
類義語
- confiscation
法的な権限に基づき、政府や当局が財産や権利を没収・押収すること。犯罪行為に関連する財産や、法律違反の結果として得られた利益に対して行われることが多い。フォーマルな文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"forfeiture"よりも公式な手続きや法的な根拠を伴うニュアンスが強い。個人の過失や契約違反というよりも、より深刻な不正行為や犯罪行為の結果として行われる没収を指すことが多い。 【混同しやすい点】「confiscation」は主に政府や当局が行う没収を指し、個人的な契約違反などには使われない。また、不可算名詞として扱われることが多い。
規則や法律に違反した場合に科せられる罰。金銭的な罰金、資格停止、刑罰など、様々な形がある。日常会話からビジネス、法律まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"forfeiture"が財産や権利の喪失を意味するのに対し、「penalty」は違反行為に対する罰全般を指す。必ずしも財産が失われるとは限らない。 【混同しやすい点】「penalty」は可算名詞であり、具体的な罰の数を示すことができる(例:a penalty of $100)。一方、「forfeiture」は一般に不可算名詞として扱われる。
何かを失うこと。財産、機会、人など、失う対象は多岐にわたる。日常会話で広く使われる。 【ニュアンスの違い】"forfeiture"が意図的または規則に基づいて失うことを意味するのに対し、「loss」は偶然や不可抗力によって失うことを含む、より広い概念。感情的なニュアンスを含む場合もある。 【混同しやすい点】「loss」は一般的な損失を指し、必ずしも違反行為や規則に基づいたものではない。また、可算名詞としても不可算名詞としても使われる。
権利、財産、または自分自身を放棄すること。降伏や明け渡しといった意味合いも含む。フォーマルな文脈でもカジュアルな文脈でも使われる。 【ニュアンスの違い】"forfeiture"が強制的な喪失であるのに対し、「surrender」は自発的な放棄を意味することが多い。ただし、状況によっては強制的な降伏も含む。 【混同しやすい点】「surrender」は他動詞としても自動詞としても使用できるが、「forfeiture」は名詞としてのみ使用される。「surrender」は権利などを手放すという能動的な意味合いが強い。
何かを奪うこと、または欠乏している状態。権利、自由、必需品など、奪われる対象は様々。フォーマルな文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"forfeiture"が特定の財産や権利の喪失を指すのに対し、「deprivation」はより一般的な奪取や欠乏の状態を表す。人道的・社会的な文脈で使われることが多い。 【混同しやすい点】「deprivation」は抽象的な概念を表すことが多く、具体的な財産の没収を指す「forfeiture」とは異なる。「sleep deprivation(睡眠不足)」のように、複合語として使われることも多い。
- divestiture
企業が資産や事業部門を売却すること。ビジネスや金融の文脈で使われる専門用語。 【ニュアンスの違い】"forfeiture"が何らかの違反や規則に基づいて失うことを意味するのに対し、「divestiture」は戦略的な理由や規制上の要請に基づいて自発的に行う売却を意味する。企業買収(M&A)や事業再編に関連して使われることが多い。 【混同しやすい点】「divestiture」は企業活動に特化した用語であり、個人の財産喪失を指す「forfeiture」とは全く異なる。また、不可算名詞として扱われる。
派生語
動詞で「(権利・財産など)を失う」「没収される」。名詞 forfeiture の動詞形であり、日常会話よりも法律や契約関連の文書でよく見られる。例えば、「契約違反により保証金を forfeit する」のように使われる。
- forfeitable
形容詞で「没収可能な」「喪失しうる」。forfeit に形容詞化の接尾辞 -able が付いた形。法律用語として、資産や権利が没収の対象となりうる状況を表す際に用いられる。例えば、「forfeitable assets(没収可能な資産)」など。
- foreclose
動詞で「(担保権などを)実行する」「排除する」。語源的には「完全に閉じる」という意味合いで、担保権の実行により、債務者の権利を閉ざす(喪失させる)イメージ。不動産担保ローンの文脈で頻繁に使われる。
反意語
名詞で「返還」「回復」「賠償」。forfeiture が何かを失うことを意味するのに対し、restitution は失ったものを取り戻す、あるいは損害を補償することを指す。法律用語として、不正行為によって得た利益を返還させる場合に用いられる。
動詞で「(権利・許可など)を与える」「認める」。名詞 forfeiture が権利の喪失であるのに対し、grant は権利の付与を意味する。政府や団体が資金や権利を付与する際に用いられ、「grant a license(ライセンスを付与する)」のように使われる。
語源
"forfeiture」は、古フランス語の「forfeture」(罪、違反、犯罪)に由来します。これは「forfaire」(犯罪を犯す、違反する)から派生しており、「for-」(完全に、完全に)+「faire」(行う、作る)という要素で構成されています。つまり、文字通りには「完全に何かを行うこと」を意味しますが、ここでは「規則や法律を完全に破ること」というニュアンスになります。この「完全に」という意味合いが、義務の不履行や権利の喪失といった「没収」「喪失」の意味につながっています。例えば、契約違反によって権利を失う場合、それは契約を「完全に破った」結果として捉えられます。日本語の「失効」という言葉も、効力を失うという点で「forfeiture」の概念と似ています。
暗記法
「没収」は単なる喪失ではない。中世では、忠誠義務の不履行は社会からの追放を意味し、財産没収は人生を左右した。初期近代、反逆罪への財産没収は政治的抑圧の象徴。シェイクスピア作品では、肉を切り取られる契約が人間の尊厳を脅かす。現代では、ルール違反への制裁として適用されるが、個人の権利とのバランスが問われる。没収は、社会的責任と倫理観を深く問いかける。
混同しやすい単語
『forfeiture』と語源が同じで、動詞・名詞として使われるため混同しやすい。発音も非常に似ており、アクセントの位置と最後の音が異なる程度。『forfeit』は『(権利などを)失う』という意味の動詞、または『没収』という意味の名詞。一方、『forfeiture』は『没収(行為)』という名詞であり、より抽象的な概念を表す。文脈で品詞を判断し、抽象度合いで使い分ける必要がある。
スペルの一部が似ており、特に語尾の '-ture' が共通しているため、視覚的に混同しやすい。また、どちらも名詞であるため、文法的な誤りも起こりやすい。『furniture』は『家具』という意味であり、具体的な物を指す。アクセントの位置も異なるため、発音を意識して区別することが重要。
スペルと発音の両方が似ているため、混同しやすい。特に、最初の 'for-' の部分と、語尾の '-tune' と '-ture' の類似性が原因。意味は『運』や『財産』であり、『forfeiture』の『没収』とは全く異なる。文脈から判断する必要がある。語源的には、どちらもラテン語の『fors(運命)』に由来するが、意味の発展が異なっている。
語尾の '-ture' が共通しており、スペルが似ているため、視覚的に混同しやすい。『future』は『未来』という意味であり、時間的な概念を表す。文脈が全く異なるため、意味の違いを理解していれば誤用は防げる。ただし、発音も若干似ているため、注意が必要。
スペルと発音の両方が似ているため、混同しやすい。特に、最初の 'fea-' と 'for-' の部分が似ている。『feature』は『特徴』や『特色』という意味であり、名詞または動詞として使われる。意味が全く異なるため、文脈から判断する必要がある。発音の区別を意識することが重要。
最初の 'fer-' の部分が似ており、発音も若干似ているため、混同しやすい。『fertile』は『肥沃な』や『多産の』という意味の形容詞であり、土地や人に対して使われる。品詞が異なるため、文法的な誤りを防ぐためには、品詞を意識することが重要。
誤用例
『forfeiture』は、権利や財産を『没収される』『剥奪される』ような、法的な手続きや規則違反の結果としての喪失を意味します。単に所持品を『失う』こと全般を指すわけではありません。日本人が『残念ながら〜を失った』という文脈で安易に『forfeiture』を使うと、ニュアンスが不自然になります。例えば、火事で蔵書を失った、泥棒に盗まれた、といった状況では『loss』を使うのが適切です。背景には、英語圏の法制度や契約社会における『forfeiture』という概念が強く影響しています。日本語の『喪失』という言葉が持つ広範な意味合いとのずれに注意が必要です。
『forfeiture of responsibility』という表現は不自然です。『forfeiture』は、権利や機会などを『放棄する』場合に使うことが多いですが、義務や責任を放棄する場合には通常使いません。責任放棄の場合は、『dereliction of duty』や『failure to fulfill his responsibilities』などがより自然です。この誤用は、日本語の『責任放棄』という言葉を直訳しようとする際に起こりがちです。英語では、責任という概念を『duty(義務)』という形で捉え、それを『derelict(怠る)』という動詞で表現する方が一般的です。これは、英語圏の職場文化における責任の所在の明確さ、義務の遂行を重視する姿勢を反映しています。
『forfeiture』は、具体的な権利や地位の喪失を指す言葉であり、抽象的な『失脚』や『没落』といった意味合いでは使いません。政治家のスキャンダルの後には、『downfall』や『demise』といった語が適切です。この誤用は、日本語の『失う』という言葉が持つ抽象性と具体性の両方の意味合いが、『forfeiture』にはないことに起因します。英語では、政治的な失敗や凋落を表す言葉は、より比喩的で感情的なニュアンスを持つものが多く、『downfall』はその代表例です。これは、英語圏の政治文化において、スキャンダルに対する社会的な非難や批判が、直接的な権利剥奪だけでなく、その後のキャリアに大きな影響を与えることを反映しています。
文化的背景
「forfeiture(没収、権利の喪失)」は、単に物を失うだけでなく、社会的信用や名誉、さらには自己の存在意義までも失墜させる行為を象徴します。中世ヨーロッパにおいては、領主に対する忠誠義務の不履行や犯罪行為に対する罰として、土地や財産が没収されることは、文字通り社会からの追放を意味し、その後の人生を大きく左右しました。
初期近代のイギリスでは、王室に対する反逆罪や宗教的異端に対する処罰として、財産の没収が頻繁に行われました。これは単なる経済的な制裁ではなく、政治的な影響力を奪い、反体制派を弱体化させるための重要な手段でした。没収された財産は、しばしば王室やその支持者に与えられ、権力構造を強化する役割も果たしました。このため、「forfeiture」は、権力者による抑圧や不当な扱いを連想させる言葉としても使われることがあります。
文学作品においても、「forfeiture」はしばしば登場します。例えば、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』では、アントーニオがシャイロックとの契約によって、期限内に借金を返済できなければ自分の肉を切り取られるという「forfeiture」の危機に瀕します。これは、契約の厳格さと慈悲の対立、そして人間の尊厳をめぐる問題を浮き彫りにしています。この作品における「forfeiture」は、単なる財産の喪失ではなく、人間の生命や尊厳を脅かす、より根源的な恐怖を象徴しています。
現代社会においては、スポーツにおけるドーピング違反や、金融取引における不正行為など、ルール違反に対する制裁として「forfeiture」が適用されることがあります。これは、社会の秩序を維持し、公正さを保つための重要な手段ですが、同時に、個人の権利や自由とのバランスが常に問われる問題でもあります。「forfeiture」は、単に失うこと以上の、社会的責任や倫理観を問いかける言葉として、私たちの社会に深く根ざしていると言えるでしょう。
試験傾向
この単語が直接問われる頻度は低いですが、準1級以上の長文読解で、背景知識として知っておくと文脈理解に役立つことがあります。特に法律や契約関連のテーマで出題される可能性があります。
TOEICでは、Part 7(長文読解)で、契約や合意に関連するビジネス文書に稀に登場する可能性があります。直接的な語彙問題としての出題は少ないでしょう。
TOEFL iBTのリーディングセクションで、法律、経済、歴史などのアカデミックな文章に登場する可能性があります。文脈から意味を推測する能力が求められます。ライティングセクションでの使用は推奨されません。
難関大学の長文読解で、法律、経済、社会問題などを扱った文章に出現する可能性があります。単語の意味だけでなく、文章全体の論理構造を把握する上で重要な役割を果たすことがあります。文脈から意味を推測する練習が必要です。