elaborate
第一音節に強勢があります。/ɪ/ は日本語の「イ」よりも口を軽く開け、弱く短く発音します。/ˈlæ/ のように、アクセントのある母音は強く、はっきりと発音しましょう。/ər/ は、あいまい母音で、口の力を抜き、舌を軽く丸めて発音します。最後の /ət/ も同様にあいまいに発音します。全体的に、各音節を区切って発音するのではなく、滑らかにつなげるように意識すると、より自然な発音になります。
詳しく述べる
既にある情報やアイデアについて、さらに詳細な情報や具体例を加えて説明するニュアンス。プレゼンテーションや論文など、情報を伝える文脈で使われる。
The teacher asked the student to elaborate on his interesting idea.
先生は生徒に、彼の面白いアイデアについてもっと詳しく述べるように頼みました。
※ 授業中、生徒が発表を終えました。先生は、その生徒のアイデアがとても興味深かったので、もっと深く理解したいと思い、「その点について、もう少し詳しく説明してくれますか?」と優しく促している場面です。「elaborate on [something]」で「~について詳しく述べる」という形でよく使われます。
My friend looked confused, so I had to elaborate on my plan.
友人が困惑しているように見えたので、私は自分の計画について詳しく説明しなければなりませんでした。
※ あなたが友人に何かを説明したけれど、友人の顔を見たら少し混乱している様子。そこであなたは「あ、これじゃ伝わってないな」と感じて、もっと丁寧に、細かく説明し直している場面です。相手の理解を助けるために、自ら進んで詳しく話す状況で使われます。「had to」は「~しなければならなかった」という過去の義務を表します。
The expert tried to elaborate on the complex issue for the audience.
専門家は、聴衆のためにその複雑な問題について詳しく説明しようとしました。
※ テレビのニュース番組や講演会で、難しい専門的なテーマについて話す専門家が、視聴者や聴衆が理解しやすいように、専門用語を避けたり、具体例を出したりして、丁寧に解説しようと努力している場面です。「try to do something」は「~しようと試みる」という意味で、専門家が聴衆に理解してもらうために工夫している様子が伝わります。
手の込んだ
デザインや構造が複雑で、多くの労力や工夫が凝らされている様子。単に「詳細な」という意味ではなく、美しさや技巧が感じられる場合に用いる。
My friend baked an elaborate cake for her sister's birthday party.
私の友人は、妹の誕生日パーティーのために手の込んだケーキを焼きました。
※ 誕生日パーティーで、友人が妹のために愛情を込めて作った、見た目も華やかなケーキが目に浮かびます。「elaborate」は、たくさんの時間や労力をかけて細部まで丁寧に作られたもの、特に「凝った装飾」があるものによく使われます。
The architect showed us an elaborate plan for the new building design.
その建築家は、新しい建物の設計に関する手の込んだ計画を私たちに見せてくれました。
※ 新しい建物の設計図を前に、建築家が細部まで考え抜かれた計画を熱心に説明している様子がイメージできます。「elaborate plan」は、非常に詳細で、複雑な要素が組み合わされた計画や設計によく使われます。
The bride wore an elaborate wedding dress with beautiful lace.
花嫁は美しいレースが施された、手の込んだウェディングドレスを着ていました。
※ 結婚式で、花嫁が身につけている、繊細なレースなどが施された豪華なウェディングドレスが目に浮かびます。「elaborate dress」は、装飾が豊かで、細部にまで凝ったデザインの服によく使われます。
コロケーション
凝ったデザイン、精巧な設計
※ 「elaborate」は、この場合「念入りに作り込まれた」「複雑で美しい」という意味合いを持ちます。単に「複雑」なだけでなく、細部にまで注意が払われ、美的感覚に訴えかけるようなデザインに対して使われます。建築、宝飾品、衣装、ウェブデザインなど、視覚的に訴えるものを表現する際に適しています。例えば、「elaborate embroidery(精巧な刺繍)」のように使われます。
周到な計画、手の込んだ計画
※ 単に「詳細な計画(detailed plan)」というだけでなく、多くの段階や要素が含まれており、複雑で入念に練られた計画を指します。軍事作戦、ビジネス戦略、犯罪計画など、成功のために多くの準備と調整が必要な場合に用いられます。しばしば、「overly elaborate plan(凝りすぎた計画)」のように、複雑すぎて非現実的なニュアンスを含むこともあります。
詳細な情報、綿密な詳細
※ 「elaborate」が加わることで、単なる「details(詳細)」よりも、さらに深く掘り下げられ、多くの情報が付加された状態を表します。事件の捜査報告、製品の仕様書、歴史的な記録など、正確性と網羅性が求められる文脈で使われます。口頭での説明よりも、書面や図表で示されることが多いです。例えば、「provide elaborate details(詳細を提供する)」のように使われます。
手の込んだ言い訳、苦しい言い訳
※ 単なる「excuse(言い訳)」ではなく、複雑で、時に信じがたいほど詳細な言い訳を指します。遅刻や失敗を正当化するために、詳細なストーリーや証拠を提示するような状況で用いられます。しばしば、その言い訳が不自然であったり、嘘っぽかったりするニュアンスを含みます。例えば、「make up an elaborate excuse(手の込んだ言い訳をでっちあげる)」のように使われます。
複雑なシステム、精巧なシステム
※ 複数の要素が複雑に絡み合い、高度な機能を持つシステムを指します。コンピューターシステム、交通システム、生態系など、多くの部分が相互に依存し、連携して動作するものを表現する際に適しています。「complex system」と似ていますが、「elaborate」は、その複雑さが洗練されている、または意図的に作り込まれているニュアンスを含みます。
詳しく説明する、掘り下げて述べる
※ すでに述べたことについて、さらに詳細な情報や背景を付け加えることを意味します。プレゼンテーション、インタビュー、論文などで、聴衆や読者の理解を深めるために用いられます。「go into detail」と似ていますが、「elaborate on」は、より構造的に、体系的に説明を加えるニュアンスがあります。例えば、「Could you elaborate on that point?(その点について詳しく説明していただけますか?)」のように使われます。
手の込んだ偽造、巧妙なデマ
※ 「hoax」は人を騙すことを目的とした作り話や悪戯を意味し、「elaborate」が加わることで、その偽造やデマが非常に巧妙で、多くの人々を欺くことができるほど手の込んでいることを強調します。美術品の贋作、科学的な捏造、歴史的な詐欺など、高度な知識や技術を要する欺瞞行為を指します。例えば、「expose an elaborate hoax(手の込んだ偽造を暴く)」のように使われます。
使用シーン
学術論文やプレゼンテーションで、複雑な概念や理論を詳細に説明する際に頻繁に使用されます。例えば、経済学の研究で「〜というモデルをさらに精緻化するために、新たな変数を導入する」といった文脈や、歴史学の論文で「〜という出来事の背景を詳しく述べる」といった文脈で使用されます。文語的な表現であり、客観性と正確さが求められる場面で重要です。
ビジネス文書や会議で、プロジェクトの計画や戦略を詳細に説明する際に使用されます。例えば、企画会議で「新しいマーケティング戦略の詳細を説明する」場合や、報告書で「市場調査の結果を詳しく述べる」場合などに使われます。フォーマルな場面で使用されることが多く、具体的で説得力のある説明が求められます。
日常会話ではあまり使用されませんが、何かを詳しく説明する必要がある場合に使うことがあります。例えば、「旅行の計画を詳しく話す」とか、「複雑なニュース記事の内容を説明する」といった場面で使われることがあります。しかし、より簡単な単語(explain, describe)で代替されることが多いです。
関連語
類義語
名詞としては「詳細」、動詞としては「詳しく述べる」という意味。ビジネスや技術的な文脈で、事実や情報を細かく伝える際に使われる。フォーマルな場面に適している。 【ニュアンスの違い】"elaborate"が創造的な拡張や装飾を含むのに対し、"detail"は事実の正確な記述に重点を置く。感情的なニュアンスは少ない。 【混同しやすい点】"detail"は他動詞として使われることが多いが、目的語が省略されることもあり、自動詞のように見える場合がある。また、名詞の複数形 "details" と混同しやすい。
- expound
「詳しく説明する」「解説する」という意味。学術的な議論や複雑な概念を説明する際に用いられる。フォーマルで、講演や論文などに見られる。 【ニュアンスの違い】"elaborate"よりも形式張った印象を与える。"expound"は、あるテーマについて深い知識や理解があることを前提として、それを広げて説明するニュアンスがある。 【混同しやすい点】"expound"は、しばしば "on" や "upon" と共に用いられ、"expound on/upon a topic" の形で使われる。自動詞的な用法に注意。
「増幅する」「拡大する」という意味。音や信号を大きくするだけでなく、情報や議論を強調する際にも使われる。比喩的な意味合いも持つ。 【ニュアンスの違い】"elaborate"が詳細な説明を加えるのに対し、"amplify"は既存のものを強調したり、重要性を高めたりする。感情的な高ぶりや重要性を伝えたい場合に適している。 【混同しやすい点】"amplify"は物理的な増幅と比喩的な増幅の両方に使われるため、文脈によって意味が異なる。誤解を避けるためには、具体的な例を挙げるなどの工夫が必要。
「肉付けする」「具体化する」という意味。アイデアや計画に詳細を加えて、より完全なものにする際に用いられる。比較的インフォーマルな表現。 【ニュアンスの違い】"elaborate"よりも口語的で、カジュアルな場面で使われることが多い。"flesh out"は、骨組みしかないものに詳細を加えて、より生き生きとしたものにするイメージ。 【混同しやすい点】"flesh out"は句動詞であり、目的語の位置に注意が必要。"flesh out the details" のように、"flesh out + 目的語" の形で使われる。
「発展させる」「開発する」という意味。アイデア、製品、スキルなどを徐々に改善し、より高度なものにする際に使われる。広い意味を持つ。 【ニュアンスの違い】"elaborate"が既存のものを詳細化するのに対し、"develop"は新しいものを創造したり、既存のものを進化させたりする。長期的なプロセスを伴うことが多い。 【混同しやすい点】"develop"は自動詞としても他動詞としても使われるため、文脈によって意味が異なる。"develop a skill"(他動詞)と "develop into a professional"(自動詞)の違いに注意。
- go into detail
"詳細に立ち入る"という意味で、ある事柄について詳しく説明することを指す。日常会話からビジネスまで、幅広い場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"elaborate"が一つの動詞で詳細な説明を行うことを意味するのに対し、"go into detail"はより直接的に「詳細に立ち入る」という行為を指す。"elaborate"よりもやや直接的な表現。 【混同しやすい点】"go into detail"はフレーズであり、文法的な構造を理解する必要がある。前置詞 "into" の後に名詞が続く形を意識することが重要。
派生語
「労働、努力」という意味の名詞。元々は「骨を折る」という意味合いがあり、「elaborate」の語源である「laborare(働く)」と直接的なつながりを持つ。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使用される。努力して作り上げるというニュアンスが共通している。
「研究所、実験室」という意味の名詞。「labor」に場所を表す接尾辞「-tory」が付いた形。元々は「労働の場所」を意味し、研究者が入念な作業や実験を行う場所という語源的な意味合いが反映されている。学術的な文脈で頻繁に使用される。
- belabor
「くどくどと述べる、長々と議論する」という意味の動詞。「be-」は「〜にする」という接頭辞で、「labor(努力する)」を強調する意味合いを持つ。必要以上に詳細に説明したり、同じことを何度も繰り返したりする状況で使われる。やや否定的なニュアンスを含む。
反意語
「単純化する、簡略化する」という意味の動詞。「elaborate」が複雑に作り上げるのに対し、「simplify」は不要な要素を取り除き、理解しやすくすることを意味する。ビジネス文書や技術的な説明など、明確さが求められる文脈で対比的に使用される。
- abbreviate
「短縮する、省略する」という意味の動詞。「elaborate」が詳細に説明するのに対し、「abbreviate」は長文や単語を短くすることを指す。会議の議事録や参考文献リストなど、スペースや時間を節約する必要がある場面で用いられる。
- condense
「凝縮する、要約する」という意味の動詞。「elaborate」が詳細に展開するのに対し、「condense」は本質的な要素を残して内容を圧縮することを意味する。レポートの要約やプレゼンテーションのスライドなど、情報を効率的に伝える必要がある場面で対比的に使われる。
語源
"elaborate」は、ラテン語の「ēlaborāre」(苦労して作り出す、努力して成し遂げる)に由来します。これは「ē-」(外へ、完全に)と「laborāre」(働く、努力する)が組み合わさったものです。「labor」は「労働」を意味する英語のlaborと同じ語源で、日本語の「労(ろう)」にも通じる概念です。「ēlaborāre」が英語に入り、最初は「苦心して作り出す」という意味合いでしたが、そこから「詳しく述べる」「念入りに作り込む」という意味に発展しました。つまり、何かを詳しく説明したり、手の込んだものを作り上げたりするには、それ相応の努力や労力が必要である、という語源的な背景がこの単語には込められています。
暗記法
「Elaborate」は単なる詳細化ではない。中世写本の金箔装飾から、現代料理の技巧まで、美と創造性が凝縮された行為だ。権威の象徴として、富を誇示する手段として、文化に深く根ざしてきた。しかし、ロココ様式の過剰な装飾が示すように、過度な「Elaborate」は非効率や無駄の象徴にもなり得る。美の追求と、過剰の淵。その両面を知ることが、言葉の奥深さを理解する鍵となる。
混同しやすい単語
『elaborate』と『collaborate』は、どちらも動詞で語尾が '-ate' で終わるため、発音とスペルが似ていて混同されやすいです。『elaborate』は『詳しく説明する』または『念入りに作り上げる』という意味ですが、『collaborate』は『共同作業をする』という意味です。特に、ビジネスシーンでは両方とも頻繁に使われるため、文脈をよく理解して使い分ける必要があります。語源的には、『elaborate』は『labour(労働)』に関連し、『collaborate』は『co-(共同で)』と『laborate(労働する)』に関連します。
『elaborate』と『elevate』は、どちらも動詞で、語頭の音が似ています。スペルも 'el-' で始まる点が共通しているため、視覚的にも混同しやすいです。『elaborate』が『詳しく説明する』または『念入りに作り上げる』という意味であるのに対し、『elevate』は『持ち上げる』または『昇進させる』という意味です。発音記号を意識して、/ɪˈlæbəreɪt/ と /ˈelɪveɪt/ の違いを明確にすることが重要です。
『elaborate』と『literate』は、語尾の '-rate' の部分が共通しているため、発音とスペルが似ていて混乱しやすいです。『elaborate』が動詞であるのに対し、『literate』は形容詞で『読み書きができる』という意味です。また、名詞形の『literature(文学)』も関連付けて覚えることで、混同を防ぐことができます。特に、フォーマルな文章では、スペルミスに注意が必要です。
『elaborate』と『liberate』は、どちらも動詞で、語頭の音が似ており、スペルも 'l-ate' の部分が共通しているため、混同しやすいです。『elaborate』が『詳しく説明する』または『念入りに作り上げる』という意味であるのに対し、『liberate』は『解放する』という意味です。発音の違い(/ɪˈlæbəreɪt/ vs. /ˈlɪbəreɪt/)を意識し、文脈から意味を判断することが重要です。語源的には、『liberate』は『liberty(自由)』に関連します。
『elaborate』と『estimate』は、どちらも複数音節の動詞であり、語尾の母音の響きが近いため、発音を聞き間違える可能性があります。『elaborate』が『詳しく説明する』または『念入りに作り上げる』という意味であるのに対し、『estimate』は『見積もる』または『評価する』という意味です。発音記号を確認し、/ˈestɪmeɪt/と/ɪˈlæbəreɪt/ の違いを意識しましょう。ビジネスシーンでは両方とも頻繁に使われるため、注意が必要です。
『elaborate』と『obsolete』は、母音の数と配置が似ているため、特に発音に自信がない場合、聞き間違える可能性があります。『elaborate』が『詳しく説明する』または『念入りに作り上げる』という意味であるのに対し、『obsolete』は『時代遅れの』という意味の形容詞です。発音記号を比較すると、/ˌɒbsəˈliːt/と/ɪˈlæbəreɪt/ であり、アクセントの位置も異なるため、注意が必要です。
誤用例
日本人が『〜について詳しく述べる』を『elaborate 〜』としがちなのは、日本語の助詞『〜を』に引きずられた結果です。英語の『elaborate』は自動詞であり、目的語を直接取ることはできません。正しい構文は『elaborate on 〜』です。背景には、英語では詳細な説明が『〜の上に乗せていく』というイメージで捉えられているという考え方があります。例えば、絵を描く際に細部を『上から描き込んでいく』ような感覚です。これは日本語の『掘り下げる』という表現とは対照的で、文化的な思考の違いが表れています。
『elaborate』は『念入りな』『手の込んだ』という意味の形容詞としても使われますが、動詞として『〜を念入りにする』という意味で使うと不自然です。この誤用は、日本語の『〜を詳しくする』という発想を直訳しようとした際に起こりがちです。この文脈では、むしろ『develop(発展させる)』や『create(創造する)』といった動詞が適切です。日本語では『詳細にする』という行為に焦点が当たりますが、英語では『詳細な計画を作り上げる』という結果に焦点を当てる傾向があります。
『elaborate』は、感情や個人的な思いを詳細に語るという文脈には、やや不向きです。なぜなら、『elaborate』は、どちらかというと客観的な事実や理論を詳細に説明する際に使われることが多いからです。感情を伝える場合は、『express in detail』や『explain at length』のような表現がより適切です。日本人が『elaborate』を選んでしまう背景には、『詳しく説明する=elaborate』という単純な等式が成立している可能性がありますが、英語では文脈によって最適な語彙を選ぶ必要があります。感情の機微を表現する際には、より繊細な表現を選ぶことが重要です。
文化的背景
「Elaborate」は、単に「詳しく述べる」だけでなく、そこに技巧や手間をかけ、美しさや複雑さを加えるニュアンスを含みます。これは、単なる情報伝達を超えた、文化的な価値創造の行為と結びついています。中世ヨーロッパの写本装飾から、現代の凝った料理のプレゼンテーションまで、「elaborate」は、人間の創造性と美的感覚の発露を象徴する言葉として存在してきました。
中世の修道院では、聖書の写本を「elaborate」することが、神への奉仕であり、知識の保存という重要な役割を担っていました。文字は金箔で飾られ、複雑な装飾がページを彩り、単なる記録媒体を超えた芸術作品として扱われました。この「elaborate」された写本は、権威と知識の象徴であり、教会や貴族の富と権力を誇示する手段でもありました。現代においても、高級ブランドの広告や、美術館に展示される工芸品には、この「elaborate」の精神が息づいています。細部にまでこだわり、手間を惜しまないことで、製品や作品に特別な価値を与え、人々の心を惹きつけるのです。
また、「elaborate」は、ときに過剰な装飾や、必要以上の複雑さを意味することもあります。18世紀のロココ様式に見られる過剰な装飾は、「elaborate」のネガティブな側面を象徴しています。豪華絢爛な宮殿や衣装は、貴族の贅沢な生活を象徴する一方で、社会の不平等に対する批判の対象となりました。現代社会においても、「elaborate」な計画やデザインは、ときに非効率さや無駄の象徴として捉えられることがあります。プロジェクトが複雑化しすぎたり、デザインが過剰に装飾されたりすると、「elaborate」は、かえってマイナスのイメージを帯びることがあります。
このように、「elaborate」は、創造性と美の追求、権威と富の象徴、そして過剰と非効率の可能性という、多面的な文化的意味合いを持つ言葉です。単に「詳しく述べる」という意味を超えて、その背後にある歴史や社会的な文脈を理解することで、「elaborate」という言葉の持つ深みをより深く味わうことができるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解
- 頻度と級・パート: 準1級・1級で頻出。特に語彙問題
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな話題、エッセイ
- 学習者への注意点・アドバイス: 動詞と形容詞の意味の違いを理解する。類義語との区別(develop, expandなど)。
- 出題形式: Part 5 (短文穴埋め), Part 7 (長文読解)
- 頻度と級・パート: 比較的頻出。特にPart 7
- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書、Eメール、報告書
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの「詳しく説明する」「具体的に述べる」という意味で使われることが多い。関連語句(details, specification)とセットで覚える。
- 出題形式: リーディング
- 頻度と級・パート: 頻出
- 文脈・例題の特徴: アカデミックな文章(科学、歴史、社会学など)
- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念や複雑なプロセスを説明する際に使われることが多い。名詞形(elaboration)も重要。類義語(detail, clarify)とのニュアンスの違いを理解する。
- 出題形式: 長文読解、和訳問題
- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出
- 文脈・例題の特徴: 評論文、論説文
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。動詞としての意味だけでなく、形容詞(elaborate designなど)としての用法も押さえる。