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distinguished

/dɪˈstɪŋɡwɪʃt/(ディˈスティンギウィシュト)

この単語は強勢が2番目の音節(ˈスティン)にあります。/ɪ/は日本語の「イ」よりも口を少し開き、短く発音します。/ŋ/は舌の奥を上あごにつけて鼻から息を出す音で、直後の/ɡ/と組み合わせて「ング」のように発音します。最後の /t/ は破裂音で、息を止めてから開放するイメージです。母音を伴わない無声の音なので、日本語の「ト」のように発音しないように注意しましょう。

形容詞

際立った

他のものと比べて明らかに優れており、注目に値する様子。才能、業績、外見など、様々な分野で使われる。尊敬や敬意を込めて評価するニュアンスを含む。

The speaker was a distinguished professor who had won many awards.

講演者は、多くの賞を受賞した著名な教授でした。

大学の大きな講堂で、白髪の教授が壇上に立っている情景を想像してください。この教授は、その分野で「際立った」功績や地位を築き、多くの人から尊敬されていることが伝わります。'distinguished' は、特に学術や専門分野で「抜きん出た」「優れた」人物を指す際によく使われます。

An old man with gray hair had a very distinguished look.

白髪の老紳士は、とても威厳のある顔つきをしていました。

ホテルのロビーで、上品なスーツを着た年配の男性が静かにコーヒーを飲んでいる姿を思い浮かべてみましょう。彼の立ち居振る舞いや表情から、ただ年を取っているだけでなく、経験を積んだ「品格」や「威厳」が感じられます。このように、人の「見た目」や「雰囲気」が「際立って品がある」ことを表現するのに使われます。

Her distinguished work brought great success to our team.

彼女の傑出した仕事が、私たちのチームに大きな成功をもたらしました。

会社のプレゼン会場で、若手チームが開発した画期的な新製品が紹介されている場面です。その製品は、これまでの常識を覆すほどの「際立った」成果であり、チーム全員がその成功に感銘を受けている様子が伝わります。'distinguished' は、人の「仕事」や「功績」が「抜きん出て素晴らしい」と評価する際にも使われる、非常にポジティブな言葉です。

形容詞

一流の

社会的に高い地位や名声を得ている状態。特に専門分野で卓越した能力を発揮し、広く認められている人物に対して使われることが多い。

Many students looked forward to her class because she was a distinguished professor.

多くの学生が彼女の授業を楽しみにしていました。なぜなら彼女は一流の教授だったからです。

この例文は、大学の講義室で、学生たちがその先生の授業を心待ちにしている様子を描いています。「distinguished」は、長年の経験や優れた業績によって高く評価され、尊敬されている人を表す時によく使われます。特に「professor(教授)」のような専門職の人を形容するのにとても自然な使い方です。未来を楽しみにする「look forward to」も一緒に覚えておくと便利です。

Everyone clapped loudly for the distinguished musician after his beautiful performance.

彼の美しい演奏の後、皆がその一流の音楽家に向かって盛大な拍手を送りました。

この例文は、コンサートホールで、素晴らしい演奏に感動した観客が、惜しみない拍手を送っている場面をイメージさせます。「distinguished」は、芸術や文化の分野で卓越した才能や実績を持つ人物、特にその道で名声を得ている「musician(音楽家)」に対して使われることがよくあります。拍手の音が聞こえてくるような、生き生きとした表現です。

The young scientist felt very honored to meet the distinguished researcher at the conference.

その若い科学者は、会議で一流の研究者に会えてとても光栄に感じました。

この例文は、学会の会場で、若手の研究者が、ずっと尊敬していた大御所の研究者と対面し、感激している様子を描写しています。「distinguished」は、特定の専門分野で目覚ましい功績を挙げ、尊敬を集めている「researcher(研究者)」のような人物を表現するのに最適です。相手への敬意と、会えたことへの喜びが伝わる場面です。「feel honored to do ~(~して光栄に思う)」という表現も、一緒に覚えておくと良いでしょう。

形容詞

風格のある

外見や雰囲気が洗練されており、上品で威厳がある様子。長年の経験や知識によって培われた内面の豊かさが外に表れているニュアンス。

The distinguished professor, with his gentle smile, shared his wisdom with the young students.

その風格ある教授は、優しい笑顔で若い学生たちに自身の知恵を分け与えました。

この文は、長年の経験と知識を持ち、尊敬される大学教授の姿を描写しています。彼が学生たちに「知恵 (wisdom)」を分け与える様子から、単に頭が良いだけでなく、人間的な深みや威厳があることが伝わります。「distinguished」は、学術分野や専門職で長年の功績を積み、尊敬を集めている人物によく使われる典型的な例です。

At the grand ceremony, a distinguished artist received a special award for her amazing work.

盛大な式典で、風格のある芸術家がその素晴らしい功績に対して特別賞を受け取りました。

ここでは、華やかな授賞式という公の場で、芸術分野における長年の努力と卓越した才能が認められた「芸術家 (artist)」に「distinguished」が使われています。彼女の「素晴らしい功績 (amazing work)」が称えられ、その存在感や品格が際立つ様子が目に浮かびます。このように、特定の分野で偉大な業績を挙げた人物を表現する際にもよく使われます。

My grandmother often spoke of a distinguished doctor who always put his patients first.

私の祖母はよく、いつも患者を第一に考えた、風格のあるお医者さんのことを話していました。

この例文は、個人的な会話の中で語られる、尊敬される人物の思い出を描いています。「患者を第一に考える (put his patients first)」という行動から、その医師が単に腕が良いだけでなく、倫理観や献身的な姿勢を持ち合わせた、人として素晴らしい人物であったことが伝わります。このように、「distinguished」は、その人の職業的貢献だけでなく、人間性や社会への影響力によって尊敬されている場合にも使われます。

コロケーション

distinguished career

輝かしい経歴、優れた業績を伴うキャリア

単に「長い」だけでなく、名声や尊敬を集めるような業績を積み重ねたキャリアを指します。学術、芸術、政治、ビジネスなど、様々な分野で用いられます。例えば、ノーベル賞受賞者のキャリアや、長年社会に貢献した政治家の経歴などが該当します。 'successful career'よりも、さらに一段上の、社会的な評価を伴うニュアンスがあります。

distinguished scholar

著名な学者、高名な研究者

学問分野で優れた業績を上げ、広く知られている研究者を指します。単に知識が豊富であるだけでなく、その研究が学界に大きな影響を与えていることが重要です。例えば、画期的な理論を提唱したり、新たな研究分野を開拓したりした学者が該当します。 'famous scholar'よりも、学術的な貢献度が高いニュアンスがあります。

distinguished gentleman/lady

立派な紳士/淑女、風格のある人物

外見だけでなく、内面から滲み出る品格や教養を備えた人物を指します。伝統的な価値観を重んじ、礼儀正しく、社会的な地位も高いことが多いです。例えば、長年地域社会に貢献してきた高齢者や、慈善活動に熱心な富豪などが該当します。 'respected person'よりも、伝統的な上流階級のイメージが強い表現です。

distinguished service

卓越した功績、顕著な貢献

組織や社会に対して、通常以上の貢献をしたことを表します。軍隊における勇敢な行為や、公務員としての長年の献身的な働きなどが該当します。名誉勲章や叙勲の理由として用いられることもあります。 'excellent service'よりも、社会的な影響力が大きいニュアンスがあります。

distinguished itself

際立った存在感を示す、抜きん出る

集団の中で、特定のものが独自の才能や業績によって他と区別されることを意味します。企業が革新的な製品を開発したり、スポーツ選手が記録を更新したりする場面で使われます。受動態で使われることは稀で、能動態(例:'The company distinguished itself by its innovative products.')で使われることが一般的です。

distinguished feature

際立った特徴、顕著な特徴

他のものと容易に区別できる、目立つ特徴を指します。例えば、建物の独特なデザインや、人物の印象的な容姿などが該当します。'unique feature'よりも、美的価値や重要性を含むニュアンスがあります。

distinguished guest

高名なゲスト、特別な来賓

イベントや式典に招かれた、社会的に重要な人物を指します。政治家、学者、芸術家など、その分野で著名な人物が該当します。手厚いもてなしが期待される人物です。'important guest'よりも、敬意を込めた表現です。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で、研究者や業績を評価する際に用いられます。例:「彼はその分野で傑出した貢献をした distinguished contributions to the field」のように、客観的な評価を示す文脈で使われます。また、著名な教授を指して「distinguished professor」と呼ぶこともあります。

ビジネス

ビジネスシーンでは、受賞歴のある製品や、長年の功績が認められた人物などを紹介する際に、ややフォーマルな文脈で使用されます。例:「弊社は、長年にわたり業界を牽引してきた distinguished company として知られています。」のように、企業のブランドイメージ向上を目的とした広報資料などで見られます。

日常会話

日常会話ではほとんど使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリー番組などで、著名人や歴史上の人物を称える際に使われることがあります。例:「彼は distinguished career(輝かしい経歴)を持つ政治家だ」のように、尊敬の念を込めて紹介する文脈で用いられます。

関連語

類義語

  • 『非常に著名で尊敬されている』という意味。学術、法律、政治、芸術などの分野で、特に高い地位や業績を達成した人物に対して使われる。フォーマルな文脈で使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『distinguished』と同様に尊敬の念を表すが、『eminent』はより高い地位や卓越した才能を持つ人物に限定される傾向がある。また、その分野における客観的な評価が伴うニュアンスが強い。 【混同しやすい点】『eminent』は、単に目立っているという意味ではなく、その分野で傑出しているというニュアンスを持つため、対象が限定される。『distinguished』は、容姿や態度など、より広い範囲で優れている場合にも使用できる。

  • 『注目に値する』『顕著な』という意味。良い意味でも悪い意味でも使われる。出来事、業績、人物など、さまざまな対象に使用可能。比較的フォーマルな場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『distinguished』が持つ『尊敬に値する』というニュアンスは薄く、単に『注目すべき』という客観的な評価を表す。『distinguished』は、長年の功績や品格が伴う場合に用いられることが多い。 【混同しやすい点】『notable』は、必ずしも肯定的な意味合いを持つとは限らない。例えば、『notable failure(注目すべき失敗)』のように、否定的な文脈でも使用される。一方、『distinguished』は基本的に肯定的な意味合いで使用される。

  • 『広く知られている』『名高い』という意味。特定の分野や功績で広く知られている人物や場所、物を指す。フォーマルな文脈で使われる。 【ニュアンスの違い】『distinguished』が内面的な資質や品格を含むのに対し、『renowned』は外部からの評価、つまり『名声』に重点を置く。そのため、『renowned』は、その人物や物が社会的に認知されていることを強調する。 【混同しやすい点】『renowned』は、必ずしも尊敬の念を含むとは限らない。例えば、『renowned for his eccentric behavior(奇行で有名な)』のように、必ずしも肯定的な意味合いで使用されない場合もある。一方、『distinguished』は基本的に肯定的な意味合いで使用される。

  • celebrated

    『称賛されている』『賞賛されている』という意味。特に芸術、スポーツ、エンターテイメントなどの分野で、大衆から広く賞賛されている人物や業績を指す。ややカジュアルな文脈でも使用される。 【ニュアンスの違い】『distinguished』が持つ『品格』や『威厳』といったニュアンスは薄く、大衆からの人気や賞賛に重点を置く。そのため、『celebrated』は、より感情的な、熱狂的な支持を表す。 【混同しやすい点】『celebrated』は、必ずしも長年の功績や実績に基づいているとは限らない。一時的なブームや話題性によって賞賛されている場合もある。一方、『distinguished』は、通常、長年の経験や実績に基づいている。

  • 『非常に輝かしい』『高名な』という意味。歴史的な人物や出来事、家系など、非常に優れた業績や名声を持つものに対して使われる。極めてフォーマルで、文学的な文脈で使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『distinguished』よりもさらに強い尊敬と称賛の念を表し、その対象が歴史的に重要である、あるいは後世にまで影響を与えるというニュアンスを含む。そのため、『illustrious』は、より客観的で、永続的な価値を持つものに対して使われる。 【混同しやすい点】『illustrious』は、現代の人物に対しては、その業績が歴史的に重要であると認められた場合にのみ使用される。単に現在の地位が高いだけでは、『illustrious』とは言えない。一方、『distinguished』は、現代の人物に対しても、その品格や業績を称賛する際に使用できる。

  • 『目立つ』『著名な』という意味。物理的に目立つ場合と、社会的に目立つ場合の両方に使われる。ビジネス、政治、社会など、様々な分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『distinguished』が持つ『尊敬』や『品格』といったニュアンスは薄く、単に『目立っている』という事実を強調する。そのため、『prominent』は、必ずしも肯定的な意味合いを持つとは限らない。 【混同しやすい点】『prominent』は、必ずしも良い意味で使用されるとは限らない。例えば、『prominent critic(著名な批評家)』のように、批判的な文脈でも使用される。一方、『distinguished』は基本的に肯定的な意味合いで使用される。

派生語

  • 『区別』『卓越』を意味する名詞。『distinguish(区別する)』から派生し、行為(区別)や状態(卓越)を表す。日常会話では『区別』の意味で、ビジネスや学術分野では『卓越』の意味で使われることが多い。抽象的な概念を扱うため、フォーマルな文脈で頻繁に登場する。

  • 『明確な』『異なった』を意味する形容詞。『distinguish』から意味が派生し、『区別できるほど明確』というニュアンスを持つ。日常会話からビジネス文書、学術論文まで幅広く使われる。特に『A is distinct from B(AはBと異なる)』という構文でよく用いられる。

  • 『独特の』『特徴的な』を意味する形容詞。『distinct』に形容詞化の接尾辞『-ive』が付加され、その性質を強調する。あるものが他と明確に区別される独自性を持つことを示す。ファッション、デザイン、ブランドなど、個性を重視する文脈でよく使われる。

反意語

  • 『普通の』『平凡な』を意味する形容詞。『distinguished(卓越した)』とは対照的に、特に目立つ特徴のない、ありふれた状態を表す。人物、物事、状況など、幅広い対象に対して使用可能。日常会話で頻繁に使われる。

  • 『ありふれた』『一般的な』を意味する形容詞。『distinguished』が持つ『特別さ』『際立ち』とは対照的に、多くの人が共有する、またはどこにでもある状態を示す。日常的な文脈で広く用いられる。学術的な文脈では、統計的な意味合いで『一般的』という意味で使用されることもある。

  • unremarkable

    『注目に値しない』『平凡な』を意味する形容詞。接頭辞『un-(否定)』が『remarkable(注目すべき)』に付加され、『distinguished』とは反対に、特に優れた点や目立つ特徴がないことを表す。フォーマルな文脈でも使用可能だが、やや否定的なニュアンスを含む。

語源

"Distinguished"は、ラテン語の"distinguere"(区別する、見分ける)に由来します。この"distinguere"は、"dis-"(分離、離れて)と"stinguere"(印をつける、刺す)という二つの要素から成り立っています。つまり、元々は「印をつけて区別する」という意味合いでした。この「区別する」という核となる意味から、「際立っている」「一流の」といった意味合いに発展しました。例えば、多くの人の中から「区別して」選ばれるような、優れた人物や業績を指すようになったのです。日本語で例えるなら、「一線を画す」という表現が近いかもしれません。多くのものとは異なる、抜きん出た存在であることを示唆しています。

暗記法

「distinguished」は、単に目立つだけでなく、社会に認められた卓越性と品格を意味します。中世騎士道物語では、武勇、忠誠心、高潔さで自らを際立たせる騎士の姿が語られました。彼らは社会的責任を果たし、尊敬を集めました。現代では、学術、芸術、政治の分野で顕著な功績を上げた人物を称える言葉として使われます。「distinguished professor」や「distinguished service」といった称号は、社会への貢献を意味し、謙虚さをもって使われるべき言葉です。

混同しやすい単語

『distinguished』と『distinguish』は、品詞が異なるものの、スペルと発音が非常に似ているため混同しやすい。『distinguished』は形容詞で「傑出した、著名な」という意味ですが、『distinguish』は動詞で「区別する、見分ける」という意味です。日本人学習者は、文脈から品詞を判断し、意味の違いを意識することが重要です。語源的には、どちらもラテン語の『distinguere』(区別する)に由来しますが、形容詞形と動詞形の違いを理解することが役立ちます。

extinguished

『distinguished』と『extinguished』は、どちらも過去分詞形(形容詞的用法も可能)ですが、語頭の『dis-』と『ex-』の違いが紛らわしいです。『extinguished』は動詞『extinguish』(消す、絶滅させる)の過去分詞形で、「消された、絶滅した」という意味を持ちます。意味が全く異なるため、文脈で判断する必要があります。接頭辞『dis-』は分離や否定を表し、『ex-』は外へ、完全に、という意味合いを持つことを覚えておくと良いでしょう。

『distinguished』と『destined』は、語尾の『-stined』が共通しており、スペルが似ているため混同しやすい。『destined』は動詞『destine』(運命づける)の過去分詞形で、「運命づけられた、〜するはずの」という意味です。意味もニュアンスも大きく異なるため、文脈で判断することが重要です。発音も異なりますが、カタカナ英語に慣れた日本人には区別が難しい場合があります。

『distinguished』と『distinct』は、どちらも『dist-』から始まるため、スペルが似ており混同しやすい。『distinct』は形容詞で「明確な、異なった」という意味を持ちます。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります(distinguishedは第2音節、distinctは第2音節)。意味の違いを理解し、発音を意識することで区別できます。語源的には、どちらもラテン語の『distinguere』に由来しますが、意味の発展が異なるため注意が必要です。

『distinguished』とはスペルも意味も大きく異なりますが、音の響き(特に語尾の -ing sound)が似ているため、聞き間違いや発音の誤りが起こりやすい単語です。『stingy』は「けちな、しみったれた」という意味です。発音を正確に区別し、それぞれの単語が使われる文脈を理解することが重要です。特に、会話の中では注意が必要です。

undistinguished

『distinguished』に否定の接頭辞『un-』がついた単語で、「傑出していない、平凡な」という意味を持ちます。スペルは似ていますが、意味は正反対です。日本人学習者は、接頭辞『un-』が否定の意味を持つことを理解し、単語全体を注意深く読むことが重要です。また、文脈から肯定的な意味か否定的な意味かを判断する必要があります。

誤用例

✖ 誤用: He is a distinguished salaryman, working hard every day.
✅ 正用: He is a dedicated salaryman, working hard every day.

『distinguished』は、確かに『目立つ』『優れている』という意味合いを持つが、通常は長年の功績や卓越した才能によって『著名な』人物を指すことが多い。毎日勤勉に働くサラリーマンを指すには、少し大げさで不自然。ここでは、単に『熱心な』という意味合いの『dedicated』がより適切。日本人が『立派なサラリーマン』というニュアンスで安易に『distinguished』を選んでしまうのは、日本語の『立派』が持つ意味の幅広さに引きずられているため。『distinguished』は、例えば『distinguished professor(著名な教授)』のように、社会的に認められた地位や業績を持つ人に使うのが自然。

✖ 誤用: I want to be a distinguished person in the future.
✅ 正用: I aspire to be a person of distinction in the future.

『distinguished』を『distinguished person』のように使うと、文法的には正しいものの、やや不自然な印象を与える。『distinguished』は形容詞であり、状態を表すため、目標として『distinguished person』を目指すという表現は、少し直接的すぎる。『a person of distinction』という名詞句を使うことで、より洗練された表現になる。また、動詞も『want to be』よりも『aspire to be』を使うことで、よりフォーマルで教養のある印象になる。日本人が将来の目標を語る際に、直接的な表現を選びがちなのは、英語の婉曲表現やニュアンスに対する理解が不足しているため。『distinction』という名詞を使うことで、状態ではなく、その人の持つ卓越性や独自性を強調できる。

✖ 誤用: She gave a distinguished performance at the karaoke last night.
✅ 正用: She gave an outstanding performance at the karaoke last night.

『distinguished』は、フォーマルな場面や芸術、学術的な文脈で使われることが多く、カラオケのようなカジュアルな場面にはそぐわない。『優れた』という意味で使いたい場合は、『outstanding』や『remarkable』のような、より汎用性の高い単語を選ぶのが適切。日本人が『distinguished』を『目立つ』『素晴らしい』という意味で安易に使ってしまうのは、単語帳などで最初に覚えた意味に引きずられているため。カラオケの文脈では、『outstanding』の方が、場を盛り上げるような、よりポジティブでカジュアルなニュアンスを伝えることができる。

文化的背景

「distinguished」は、単なる「目立つ」や「区別される」を超え、社会的に認められた卓越性、品格、そして尊敬を集める人物や業績を指し示す言葉です。その背後には、長年にわたり培われてきた西洋社会の価値観、特に貴族社会における「名誉」や「家柄」といった概念が色濃く反映されています。

中世ヨーロッパの騎士道物語を紐解くと、「distinguished」の原点が見えてきます。騎士たちは、武勇、忠誠心、そして高潔さをもって自らを「distinguish(際立たせる)」ことを目指しました。彼らの行動規範は、単なる戦闘能力の高さだけでなく、弱者を守り、不正を正すという道徳的な義務を含んでいました。この文脈において、「distinguished」とは、単に他者より優れているというだけでなく、社会的な責任を果たすことで得られる尊敬の念を意味していたのです。時代が下り、貴族社会が衰退していく中で、この言葉は、血統だけでなく、個人の才能や功績によって社会的に認められた人々を指すようになりました。

現代英語においても、「distinguished」は、学術界、芸術界、政界など、様々な分野で卓越した業績を上げた人物を称える際に用いられます。例えば、「distinguished professor(著名な教授)」という称号は、その分野における長年の貢献と深い知識、そして教育者としての卓越性を認められた者に与えられます。また、「distinguished service(顕著な功績)」という表現は、公共の利益のために尽力した人物や組織に対して贈られる賞賛の言葉として用いられます。これらの用例は、「distinguished」が単なる個人的な成功を超え、社会全体への貢献という側面を強く含んでいることを示しています。

ただし、「distinguished」の使用には、注意が必要です。過度に形式張った場面や、自らを過大評価するような文脈で使用すると、傲慢な印象を与えかねません。この言葉は、あくまで他者からの評価や客観的な業績に基づいて使用されるべきであり、謙虚さを伴うことが望ましいと言えるでしょう。つまり、「distinguished」は、単に「目立つ」のではなく、「尊敬に値する」存在であることを示す言葉なのです。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に語彙問題(短文補充)と長文読解。稀にリスニングでも使われる。

- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも問われる可能性がある。

- 文脈・例題の特徴: アカデミックな内容、ニュース記事、ノンフィクションなど、硬めの文脈で使われることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 「傑出した」「著名な」「~と区別される」など複数の意味があるため、文脈に応じた適切な意味を把握する必要がある。distinguish A from B(AとBを区別する)の形も重要。

TOEIC

- 出題形式: 主にPart 5(短文穴埋め問題)とPart 7(長文読解問題)。

- 頻度と級・パート: Part 5, 7で比較的頻出。特にビジネス関連の長文でよく見られる。

- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書、契約書、人事関連の記事などで、「著名な」「優れた」という意味で使われることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: 「著名な」という意味合いで使われることが多いが、「区別する」という意味の動詞distinguishとの関連性を理解しておくことが重要。形容詞の用法を重点的に学習すると良い。

TOEFL

- 出題形式: 主にリーディングセクション(長文読解)。

- 頻度と級・パート: アカデミックな長文読解で頻出。特に科学、歴史、社会学などの分野でよく見られる。

- 文脈・例題の特徴: 学術論文、教科書からの抜粋など、専門的な内容で使われることが多い。「~と区別される」という意味で、概念の差異を説明する際に用いられる。

- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈での使用が多いため、抽象的な概念や理論を理解する能力が求められる。語源(stingere=区別する)を意識すると、意味の理解が深まる。

大学受験

- 出題形式: 主に長文読解。稀に自由英作文で高度な語彙として使える場合もある。

- 頻度と級・パート: 難関大学の入試で頻出。標準的な大学でも、評論文などのテーマで出題される可能性がある。

- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語、ニュース記事など、幅広いジャンルで使われる。「傑出した」「著名な」という意味で、人物や業績を称賛する際に用いられる。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。類義語(notable, remarkableなど)との違いを理解しておくと、より正確な読解につながる。distinguish A from Bの構文も頻出。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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