devastation
強勢は「steɪ」の部分にあります。最初の 'de' は弱く、曖昧母音に近い音(schwa /ə/)になります。'v' の発音は、上の前歯を下唇に軽く当てて息を出す有声摩擦音です。'tion' は「シャン」と発音しますが、日本語の「シャ」よりも少し息を強く出すイメージです。
専門的な内容に関するご注意
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壊滅
広範囲にわたる破壊や損害。地震、津波、戦争などの災害によって引き起こされる状況を指すことが多い。単に物が壊れるだけでなく、生活基盤や精神的な打撃を含むニュアンス。
The powerful earthquake left behind a scene of utter devastation in the city.
その強力な地震は、街に完全な壊滅の光景を残しました。
※ この例文は、自然災害が物理的に街を「完全に破壊した」様子を描いています。「left behind a scene of...」で、災害の後に残された悲惨な光景が目に浮かびます。「utter」は「完全な、全くの」という意味で、devastationの大きさを強調する際によく使われます。
When she heard the terrible news, she felt a deep sense of devastation.
そのひどい知らせを聞いたとき、彼女は深い絶望感に襲われました。
※ 「devastation」は、物理的な破壊だけでなく、心に大きな衝撃や絶望を与えるような「精神的な壊滅」を表現するためにも使われます。「a deep sense of devastation」は、心の底から打ちのめされた、非常に辛い感情が伝わる典型的な表現です。
Years of conflict brought widespread devastation to the country's infrastructure.
長年の紛争は、その国のインフラに広範囲な壊滅をもたらしました。
※ ここでは「conflict(紛争)」が原因で、国の「infrastructure(インフラ、社会基盤)」が広範囲に破壊された状況を表しています。戦争や紛争による大規模な破壊を指す典型的な使い方です。「widespread」は「広範囲にわたる」という意味で、被害の大きさを強調します。
惨状
壊滅的な出来事の結果として生じた、悲惨で荒廃した状態。具体的な被害状況だけでなく、人々の悲しみや絶望感を含む。報道やドキュメンタリーなどで、災害後の様子を伝える際に使われることが多い。
After the huge storm, people saw the complete devastation of their homes.
巨大な嵐の後、人々は自分たちの家が完全に壊滅した惨状を目にしました。
※ この例文は、自然災害が引き起こした物理的な被害、つまり「家が壊れてしまった悲しい状況」を表しています。テレビのニュースなどで、嵐や地震の後に「devastation」が使われるのをよく耳にするでしょう。このように、広範囲にわたる破壊や深刻な被害を指す際に典型的に使われます。'complete devastation' のように、形容詞を加えて「完全な惨状」と強調することもできますよ。
She felt deep devastation after hearing the terrible news about her friend.
友人のひどい知らせを聞いた後、彼女は深い絶望感(惨状)を感じました。
※ この例文は、物理的な被害ではなく、精神的な「惨状」つまり「ひどく打ちひしがれた状態」を表しています。大切な人に関する悪い知らせを聞いた時など、心が深く傷つき、絶望に打ちひしがれる様子を描写しています。'feel devastation' で「絶望を感じる」「打ちのめされる」という感情を表すことができます。心に大きなダメージを受けた時に使われる表現です。
The company's bad decision caused financial devastation for many families.
その会社のひどい決断は、多くの家庭に経済的な惨状をもたらしました。
※ この例文では、「devastation」が経済的な文脈で使われています。会社の失敗や誤った決断が、多くの人々の生活に深刻な悪影響を与え、経済的に立ち行かなくなる「惨状」を引き起こした状況を描いています。'cause devastation' で「惨状を引き起こす」という形でよく使われます。ビジネスや社会問題のニュースなどで、このような表現を見かけることがあります。
荒廃
長期間にわたる破壊や放置によって、建物や土地が荒れ果てた状態。経済的な衰退や社会的な混乱が背景にあることが多い。比喩的に、精神的な荒廃を表すこともある。
The powerful earthquake left behind widespread devastation in the city.
その強力な地震は、街に広範囲にわたる荒廃を残しました。
※ この例文は、自然災害がもたらす物理的な破壊、つまり「荒廃」を最も典型的に表現しています。地震が去った後、建物が倒れ、道路が寸断され、人々が呆然と立ち尽くすような、悲惨な光景が目に浮かびます。「left behind」は「~を残す」という意味で、災害の結果として生じた状況を説明する際によく使われます。
After the long war, the entire country was in a state of deep devastation.
長い戦争の後、国全体が深い荒廃状態にありました。
※ ここでは、戦争が引き起こした広範囲にわたる物理的・社会的な「荒廃」を表現しています。かつて栄えていた街が瓦礫と化し、人々の生活が破壊された様子が想像できます。「in a state of devastation」は「荒廃した状態にある」という決まった言い方で、特に大規模な破壊や混乱が起きた状況で使われます。
The sudden flood caused complete devastation to the small village by the river.
突然の洪水は、川沿いの小さな村に完全な荒廃をもたらしました。
※ この例文では、洪水という自然災害が、特定の場所(小さな村)にどれほどの「荒廃」をもたらしたかを具体的に描写しています。家々が流され、田畑が泥に覆われ、生活の基盤が失われた悲劇的な場面が目に浮かびます。「cause devastation to ~」は「~に荒廃をもたらす」という形で、原因とその結果としての荒廃を明確に示します。
コロケーション
広範囲にわたる壊滅的な被害
※ 「widespread」は「広範囲に及ぶ」という意味で、devastationの規模の大きさを強調します。自然災害(地震、津波、洪水など)や、戦争、大規模な事故など、地域全体に甚大な被害をもたらす状況を描写する際によく用いられます。例えば、「The earthquake caused widespread devastation along the coast.(地震は沿岸部に広範囲にわたる壊滅的な被害をもたらした)」のように使われます。フォーマルな場面や報道などで頻繁に使われる表現です。
完全な、徹底的な破壊
※ 「utter」は「完全な」「徹底的な」という意味で、devastationの程度を強調します。単なる被害ではなく、何もかもが破壊し尽くされた状態を表します。例えば、戦争や爆撃によって都市が完全に破壊された状況などを描写する際に適しています。「The city was left in utter devastation after the bombing.(爆撃後、都市は完全な破壊状態となった)」のように使われます。やや強い表現であり、深刻な状況を伝える際に用いられます。
(~が)破壊を引き起こす
※ 「cause」は「~を引き起こす」という意味の動詞で、devastationの原因を特定する際に使われます。自然現象(台風、火山噴火など)や人為的な行為(戦争、テロなど)が、具体的な破壊行為の主体であることを示します。例えば、「The hurricane caused widespread devastation along the coast.(ハリケーンは沿岸部に広範囲にわたる破壊を引き起こした)」のように使われます。ニュース報道や報告書など、客観的な記述が求められる場面でよく用いられます。
経済的破綻、経済的困窮
※ 物理的な破壊だけでなく、経済的な打撃を表す際に用いられます。不況、金融危機、自然災害などが原因で、経済活動が停滞し、多くの人々が職を失ったり、生活に困窮したりする状況を指します。「The pandemic caused economic devastation to many small businesses.(パンデミックは多くの中小企業に経済的な打撃を与えた)」のように使われます。社会問題や経済問題を議論する際に頻繁に用いられる表現です。
精神的荒廃、心の崩壊
※ 物理的な破壊ではなく、精神的な苦痛や悲しみを表す際に用いられます。大切な人を失ったり、裏切られたり、深い失望を味わったりするなど、心が深く傷ついた状態を指します。「The loss of her husband caused her emotional devastation.(夫を失ったことは、彼女に精神的な荒廃をもたらした)」のように使われます。文学作品や心理学的な文脈で用いられることが多い表現です。
破壊の爪痕の中で、破壊の後に
※ 「in the wake of」は「~の後に」「~の結果として」という意味で、devastationによって引き起こされた状況や影響を表す際に使われます。災害や事故の直後、復旧作業や人々の生活再建が始まる状況を描写する際によく用いられます。「In the wake of the devastation, many people lost their homes.(破壊の後、多くの人々が家を失った)」のように使われます。報道やドキュメンタリーなどでよく用いられる表現です。
破壊を免れる
※ 「escape」は「逃れる」「免れる」という意味で、devastationの被害を回避できた状況を表します。災害や事故が発生した際に、奇跡的に被害を免れたり、事前に避難して難を逃れたりする状況を描写する際に用いられます。「They were lucky to escape devastation when the tsunami hit.(津波が襲ったとき、彼らは幸運にも破壊を免れた)」のように使われます。ニュース記事や体験談などで見られる表現です。
使用シーン
学術論文や研究発表で、自然災害、戦争、経済危機などの大規模な破壊的影響を説明する際に使用されます。例えば、歴史学の研究で「〜の戦いが地域社会に壊滅的な打撃を与えた」と記述したり、環境科学の論文で「森林破壊が生態系に壊滅的な影響を及ぼした」と報告したりする際に用いられます。文語的な表現です。
ビジネス文書や報告書で、事業や経済に及ぼす深刻な損害や悪影響を強調する際に使用されます。例えば、「パンデミックが観光産業に壊滅的な打撃を与えた」と経済状況を分析したり、「大規模なリコールが企業の評判に壊滅的な影響を及ぼした」とリスク管理の観点から報告したりする際に使われます。やや硬い表現のため、フォーマルな文脈に適しています。
日常会話ではあまり使われませんが、ニュースやドキュメンタリー番組で自然災害や人災の被害状況を伝える際に耳にすることがあります。例えば、「大地震が街を壊滅させた」というニュース報道や、「津波が沿岸地域に壊滅的な被害をもたらした」というドキュメンタリー番組などで用いられます。会話で使う場合は、深刻な状況を強調したい場合に限られます。
関連語
類義語
破壊、崩壊、破滅といった意味で、建物、経済、キャリアなど、様々なものが破壊される状況に使われます。名詞としても動詞としても使われます。日常会話からフォーマルな文脈まで幅広く使用されます。 【ニュアンスの違い】"devastation"よりも、破壊の規模や影響が小さい場合があります。また、"ruin"は、個人的な失敗や過ちによって引き起こされる破壊を指すこともあります。 【混同しやすい点】"devastation"は、自然災害や戦争など、大規模で広範囲にわたる破壊を連想させやすいですが、"ruin"は、より個人的な、あるいは限定的な範囲の破壊を指すことがあります。可算名詞として使われる場合、具体的な破壊されたものを指します(例:the ruins of a castle)。
破壊、撲滅という意味で、物理的な破壊だけでなく、抽象的な概念(希望、計画など)の破壊にも使われます。名詞です。学術的な文脈や報道などでよく使われます。 【ニュアンスの違い】"devastation"と非常に近い意味ですが、"destruction"は、破壊の行為そのものに焦点を当てることが多いです。より客観的なニュアンスを持ちます。 【混同しやすい点】"devastation"は、破壊の結果として生じる荒廃や悲惨さを強調するのに対し、"destruction"は、破壊という行為自体を強調します。例えば、「大規模破壊兵器 (weapons of mass destruction)」という表現は、「大規模荒廃兵器」とは言いません。
大惨事、破滅的な出来事という意味で、自然災害、事故、戦争など、人々に大きな苦しみや損害をもたらす出来事を指します。名詞です。報道や歴史的な記述でよく使われます。 【ニュアンスの違い】"devastation"は、破壊された状態やその影響を指すのに対し、"catastrophe"は、その出来事そのものを指します。また、"catastrophe"は、予期せぬ突然の出来事というニュアンスが強いです。 【混同しやすい点】"devastation"は、破壊の結果としての状態を表しますが、"catastrophe"は、その原因となった出来事を指します。例えば、「地震による devastation」と「地震という catastrophe」のように使い分けます。
災害、惨事という意味で、自然災害、事故、人災など、深刻な被害をもたらす出来事を指します。名詞です。日常会話から報道まで幅広く使われます。 【ニュアンスの違い】"devastation"よりも、被害の規模や影響が小さい場合があります。また、"disaster"は、個人的な不幸や失敗を指すこともあります。 【混同しやすい点】"devastation"は、広範囲にわたる壊滅的な被害を連想させますが、"disaster"は、より一般的な災害を指します。例えば、「経済的な disaster」という表現は、「経済的な devastation」よりも自然です。
大混乱、破壊、騒乱という意味で、制御不能な状況や、無秩序な状態を表します。名詞です。文学的な表現や、やや誇張された表現で使われることがあります。 【ニュアンスの違い】"devastation"よりも、物理的な破壊だけでなく、精神的な混乱や社会的な混乱を含む、より広範な混乱状態を指します。また、"havoc"は、意図的な破壊行為を指すこともあります。 【混同しやすい点】"devastation"は、破壊の結果としての状態を強調するのに対し、"havoc"は、混乱や無秩序な状態を強調します。例えば、「嵐が街に havoc をもたらした」という表現は、「嵐が街を devastation した」よりも、混乱のニュアンスが強く伝わります。
解体、取り壊しという意味で、建物や構造物を意図的に破壊することを指します。名詞です。建設業界や報道でよく使われます。 【ニュアンスの違い】"devastation"は、自然災害や戦争などによって生じる破壊を指すことが多いのに対し、"demolition"は、意図的な破壊を指します。 【混同しやすい点】"devastation"は、破壊の結果としての荒廃や悲惨さを強調するのに対し、"demolition"は、破壊という行為自体を強調します。例えば、「建物の demolition」は、計画的な解体を意味しますが、「地震による devastation」は、意図しない破壊を意味します。
派生語
『荒廃させる』という動詞。名詞『devastation』の直接の動詞形で、受動態や完了形で用いられることが多い。例えば、『街が津波で荒廃した』のように使われる。ビジネスシーンでも、市場や業界が破壊的な変化に見舞われた状況を表現する際に使用される。
『壊滅的な』『衝撃的な』という意味の形容詞。『devastate』に現在分詞を作る接尾辞『-ing』が付いた形。単に物理的な破壊だけでなく、精神的な打撃や、影響の大きさを強調する際にも使われる。例えば、『壊滅的な敗北』や『衝撃的なニュース』のように、強い感情を伴う状況を描写する。
- devastator
『破壊者』を意味する名詞。動詞『devastate』に、行為者を表す接尾辞『-or』が付いた形。文字通り破壊を行う人や物を指す他、比喩的に、組織やシステムを根底から覆すような人物を指すこともある。例えば、『環境破壊者』や『業界の破壊者』のように使われる。
反意語
『建設』『構築』を意味する名詞。『devastation』が破壊や荒廃を表すのに対し、『construction』は何かを築き上げ、発展させる行為を指す。物理的な建造物の建設だけでなく、組織や制度の構築など、抽象的な概念にも用いられる。例えば、『都市の建設』や『平和の構築』のように使われる。
『修復』『復元』を意味する名詞。『devastation』によって破壊されたものを元の状態に戻す行為を指し、直接的な対義語となる。文化財の修復や生態系の復元など、様々な文脈で使用される。例えば、『文化財の修復』や『自然環境の復元』のように使われる。
『繁栄』『成長』を意味する名詞または形容詞。『devastation』が衰退や崩壊を表すのに対し、『flourishing』は物事が順調に発展し、繁栄している状態を表す。経済、文化、個人の成長など、様々な分野で使用される。例えば、『経済の繁栄』や『才能の開花』のように使われる。
語源
"devastation」は、ラテン語の「devastare(荒廃させる)」に由来します。これは「de-(完全に)」+「vastare(空にする、荒らす)」という構造で、「完全に空にする」「徹底的に荒らす」というイメージです。「vastare」は、「vastus(広大な、空虚な)」と関連があり、「広大な空間が空っぽになる」様子が原義にあります。つまり、「devastation」は、単に破壊するだけでなく、広範囲にわたって徹底的に破壊し、元の状態がほとんど残らないほどの壊滅的な状況を表します。日本語で例えるなら、「焼け野原」や「廃墟」といった言葉が近いでしょう。まるで、広大な土地が完全に空っぽになるような、圧倒的な破壊のイメージです。
暗記法
「devastation」は、第二次世界大戦後の瓦礫の山、文学作品に描かれる戦場の惨状、そして森林破壊による生態系の崩壊といった、歴史的な大惨事や痛ましい光景と深く結びついています。単なる物理的な破壊に留まらず、人々の希望や社会の基盤を根こそぎ奪い去るほどの、絶望的な状況を想起させる言葉です。過去の教訓を胸に、より良い未来を築くための警鐘として、この言葉は重く響きます。
混同しやすい単語
「devastation」と「devoted」は、どちらも「de-」で始まり、語尾が「-tion」と「-ted」で終わるため、スペルが似ていて混同しやすいです。「devoted」は「献身的な」という意味の形容詞で、発音も異なります(devastation: /ˌdevəˈsteɪʃn/, devoted: /dɪˈvoʊtɪd/)。特に、過去分詞形の形容詞として使われることが多い点を覚えておきましょう。
「devastation」と「investigation」は、どちらも長い単語で、複数の音節を持ち、語尾が「-tion」で終わるため、スペルが似ていると感じやすいです。「investigation」は「調査」という意味の名詞であり、発音も異なります(devastation: /ˌdevəˈsteɪʃn/, investigation: /ɪnˌvestɪˈɡeɪʃn/)。語頭の「in-」と「de-」の違いに注意することが重要です。
「devastation」と「destination」は、どちらも「-tion」で終わる名詞で、複数の音節を持つため、スペルが似ていて混同しやすいです。「destination」は「目的地」という意味で、発音も異なります(devastation: /ˌdevəˈsteɪʃn/, destination: /ˌdestɪˈneɪʃn/)。旅行に関する話題でよく使われる単語なので、文脈から区別することも可能です。
「devastation」の中間部分に含まれる「vast」というスペルと音が、「広大な」という意味を持つ形容詞「vast」を連想させ、混同を招く可能性があります。「vast」は「広大な、莫大な」という意味で、/væst/と発音します。devastationの一部分として認識するのではなく、独立した単語として意味を理解することが大切です。
「devastation」と「detestation」は、どちらも「de-」で始まり、「-station」で終わるという類似した構造を持つため、スペルが混同されやすいです。「detestation」は「ひどく嫌うこと、憎悪」という意味で、発音も異なります(devastation: /ˌdevəˈsteɪʃn/, detestation: /ˌdiːteˈsteɪʃn/)。どちらもネガティブな意味合いを持つ単語ですが、意味は大きく異なります。
「devastation」と「deposition」は、語尾が「-tion」で終わる名詞であり、音節数も似ているため、スペルが混同されやすいです。「deposition」は「堆積、証言録取」など複数の意味を持つ単語で、発音も異なります(devastation: /ˌdevəˈsteɪʃn/, deposition: /ˌdepəˈzɪʃn/)。文脈によって意味が大きく異なるため、注意が必要です。
誤用例
日本語の『〜は〜に大打撃を与えた』という構文を直訳すると、原因となる事柄の程度が実際よりも軽く聞こえることがあります。Devastationは、単なる不便や小さな問題ではなく、壊滅的な被害や深刻な影響を意味します。ここでは、より深刻な原因(negligence:怠慢、過失)を用いることで、devastationの重大さを適切に表現できます。日本人は、控えめな表現を好む傾向がありますが、英語では状況に応じた適切な強度で表現することが重要です。
名詞である'devastation'は『壊滅(的被害)』そのものを指し、人を主語にして『〜は…に壊滅だった』という表現は不自然です。ここでは、形容詞である'devastating'(壊滅的な、痛烈な)を用いることで、演説が相手に与えた影響を適切に表現できます。日本人は、名詞を多用する傾向がありますが、英語では文脈に応じて適切な品詞を選択することが重要です。また、日本語の『大打撃』という言葉にとらわれず、『痛烈な批判』などのニュアンスを考慮すると、より自然な英語表現が見つかります。
'Devastation'は、物理的な破壊や災害、または感情的な大きな苦痛を表すことが多い単語です。評判が傷つく状況を表すには、より比喩的な表現が適しています。'In tatters'(ぼろぼろ)は、評判や計画などがひどく損なわれた状態を表すのに適しています。日本人は、抽象的な概念を具体的な言葉で表現することをためらうことがありますが、英語では比喩表現を効果的に用いることで、より鮮明なイメージを伝えることができます。ここでは、直接的な『破壊』ではなく、比喩的な『ぼろぼろ』という表現を用いることで、スキャンダルによる評判の損傷をより適切に表現できます。
文化的背景
「devastation(荒廃、壊滅)」は、単なる物理的な破壊を超え、人々の精神や社会構造に深い傷跡を残す状況を指す言葉として、文化的に重要な意味を持ちます。この言葉は、自然災害、戦争、疫病など、人間の制御を超えた力がもたらす破滅的な状況を描写する際に、特にその重みを増します。
「devastation」が持つ文化的背景を考える上で、特に注目すべきは、それが歴史的な大惨事と結びついて語られることが多い点です。例えば、第二次世界大戦後のヨーロッパの荒廃は、「devastation」という言葉で表現される状況の典型例と言えるでしょう。都市は瓦礫と化し、人々の生活基盤は失われ、社会の秩序は崩壊しました。このような状況下では、「devastation」は単なる物理的な破壊だけでなく、人々の希望や未来に対する信頼が打ち砕かれる状態をも意味します。また、文学作品においても、「devastation」はしばしば人間の内面の葛藤や喪失感を描写するために用いられます。例えば、戦争をテーマにした小説では、主人公が目にする戦場の「devastation」が、彼の精神に深い傷を負わせ、その後の人生に大きな影響を与える様子が描かれることがあります。
さらに、「devastation」は、環境問題とも深く関連しています。森林破壊や地球温暖化など、人間活動がもたらす環境破壊は、「ecological devastation(生態系の破壊)」という言葉で表現されることがあります。この場合、「devastation」は、単に自然が破壊されるだけでなく、生態系のバランスが崩れ、将来世代に深刻な影響を与える可能性を示唆します。例えば、ある地域で森林が伐採され、「devastation」が起こると、土壌流出や生物多様性の喪失が進み、その地域の生態系全体が崩壊する可能性があります。このような状況は、私たちの未来に対する警鐘として、「devastation」という言葉を通して強く訴えかけられます。
このように、「devastation」は、歴史、文学、環境問題など、様々な文化的背景と結びついて、単なる物理的な破壊以上の意味を持つ言葉として理解することができます。この言葉を学ぶことは、私たちが過去の教訓から学び、未来に向けてより良い社会を築くために、何ができるかを考えるきっかけとなるでしょう。
試験傾向
1. **出題形式:** 語彙問題、長文読解
2. **頻度と級・パート:** 準1級、1級で頻出。特に長文読解。
3. **文脈・例題の特徴:** 環境問題、災害、歴史など、やや硬めのテーマで登場。
4. **学習者への注意点・アドバイス:** 名詞としての用法が中心。関連語(devastate, devastating)の品詞と意味の違いを理解することが重要。類義語(destruction, ruin)とのニュアンスの違いも意識。
1. **出題形式:** 長文読解(Part 7)
2. **頻度と級・パート:** Part 7で時々見られる程度。頻度は高くない。
3. **文脈・例題の特徴:** 企業の業績悪化、災害によるサプライチェーンの混乱など、ビジネス関連の文脈で使われる。
4. **学習者への注意点・アドバイス:** ビジネスシーンで起こりうる「壊滅的な状況」を表す単語として覚えておくと良い。類義語(damage, disruption)との使い分けに注意。
1. **出題形式:** リーディング
2. **頻度と級・パート:** アカデミックな文章で頻出。
3. **文脈・例題の特徴:** 環境問題、歴史的な出来事、社会問題など、学術的なテーマで登場。
4. **学習者への注意点・アドバイス:** 名詞としての用法が中心。抽象的な概念や比喩表現として使われる場合もあるため、文脈全体を理解することが重要。類義語(catastrophe, calamity)とのニュアンスの違いを理解しておくと、より正確な読解につながる。
1. **出題形式:** 長文読解、和訳問題
2. **頻度と級・パート:** 難関大学で頻出。標準的な大学でも出題される可能性あり。
3. **文脈・例題の特徴:** 環境問題、歴史、社会問題など、幅広いテーマで登場。
4. **学習者への注意点・アドバイス:** 文脈から意味を推測する能力が重要。和訳問題では、単に意味を知っているだけでなく、自然な日本語で表現できるかどうかが問われる。関連語(devastate, devastating)の品詞と意味の違いも理解しておくこと。