devastating
第一音節に強勢があります。/ə/ は曖昧母音で、口を軽く開けて「ア」と「ウ」の中間のような音を出します。「テイ」の部分は二重母音で、/eɪ/ と発音します。最後の -ing は日本語の「〜ング」よりも鼻にかかった音で、舌の奥を上げて発音します。/t/ は有気音なので、息を強く吐き出すように発音するとよりネイティブらしい響きになります。
専門的な内容に関するご注意
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壊滅的な
物理的な破壊だけでなく、精神的、感情的なダメージも含む。地震や津波などの自然災害、事故、戦争、悲報など、人生を大きく揺るがすような出来事に対して使われる。
The powerful storm caused devastating damage to many homes in the town.
その猛烈な嵐は、町の多くの家々に壊滅的な被害をもたらしました。
※ この例文は、自然災害などによる物理的な「壊滅的な被害」を表しています。嵐が去った後、家々がひどく壊れている情景が目に浮かびますね。「devastating damage」は「壊滅的な被害」という意味で、ニュースなどでもよく使われる典型的な組み合わせです。
Hearing the news about the accident was truly devastating for her family.
その事故のニュースを聞いたことは、彼女の家族にとって本当に壊滅的なことでした。
※ ここでは、「devastating」が精神的な打撃や感情的なショックを表しています。大切な人の事故の知らせを聞いて、家族がひどく心を痛めている様子が伝わりますね。「devastating for someone」で「~にとって壊滅的な、ひどく心を痛める」という意味になります。
The team's loss in the final game was a devastating blow to their fans.
決勝戦でのチームの敗北は、ファンにとって壊滅的な打撃でした。
※ この例文では、期待が打ち砕かれるような、非常に大きな失望や落胆を表しています。応援していたチームが大事な試合で負けてしまい、ファンが深く悲しんでいる情景が想像できます。「devastating blow」は「壊滅的な打撃」という意味で、物理的な打撃だけでなく、精神的なショックや計画の頓挫など、様々な「ひどい打撃」を指す際によく使われる表現です。
手も足も出ない
圧倒的な力や状況によって、抵抗する術もなく打ちのめされる様子。議論や試合などで、相手に完全に打ち負かされた状況を表す。
The powerful storm caused devastating damage to the small town.
その強力な嵐は小さな町に壊滅的な被害をもたらした。
※ 想像してみてください、強い嵐が小さな町を襲い、家々が壊れ、人々が呆然と立ち尽くしている光景です。「devastating damage」は、災害や事故などで「手も足も出ないほどひどい被害」があったことを伝える、とても典型的な表現です。ニュースなどでよく使われます。
Hearing the bad news was absolutely devastating for her.
その悪いニュースを聞いたことは、彼女にとって本当に手も足も出ないほど辛いことだった。
※ この文は、心が打ち砕かれるような悲しいニュースを聞いて、もうどうしようもないほど深く落ち込んでいる人の様子を表しています。「devastating for + 人」で、「誰々にとって、手も足も出ないほど辛い・絶望的だ」という気持ちを伝えることができます。感情を強調する「absolutely」も自然です。
The team suffered a devastating loss in the championship game.
そのチームは、優勝決定戦で手も足も出ないほどの大敗を喫した。
※ 大切な優勝決定戦で、相手に全く歯が立たず、大差で負けてしまったチームの姿を思い浮かべてください。「devastating loss」は、スポーツの試合やビジネスなどで「手も足も出ないほどの大敗」や「壊滅的な損失」を意味します。再起が難しいほどの衝撃を受けた状況で使われます。
魅力的な
人を惹きつけてやまない、抗いがたい魅力を持つ様子。美しさや才能などが際立っている場合に用いられ、良い意味でも悪い意味でも使われる。
Her devastating smile made everyone in the room feel instantly at ease.
彼女の抗いがたいほど魅力的な笑顔は、部屋にいる誰もがすぐにくつろいだ気持ちになるようにしました。
※ この例文では、誰かの笑顔が持つ「心を奪われるような、強い魅力」を表しています。会議やパーティーなどで、魅力的な人が場の雰囲気を和ませる様子が目に浮かびますね。'devastating' は、単に『美しい』だけでなく、『抗い難いほど魅力的で、人に大きな影響を与える』というニュアンスを伝えます。
His guitar solo was so devastating that the whole audience gave him a standing ovation.
彼のギターソロはあまりにも魅力的で、聴衆全員が立ち上がって拍手喝采を送りました。
※ ここでは、音楽のパフォーマンスが持つ「圧倒的な魅力」を描写しています。ライブ会場で、ギタリストの演奏があまりにも素晴らしく、聴衆が感動して総立ちになる様子が伝わってきますね。'so... that...' は『とても〜なので…だ』という意味で、原因と結果を自然につなぐ便利な表現です。
The restaurant had a devastating view of the city lights, making our dinner unforgettable.
そのレストランからは街の灯りの魅惑的な眺めが広がり、私たちのディナーは忘れられないものになりました。
※ この例文は、風景や景色が持つ「息をのむほど美しい、圧倒的な魅力」を表現しています。特別なディナーで、窓から見える夜景の美しさに感動し、その思い出が強く心に残る様子が想像できます。'making...' の部分は、前の出来事の結果を付け加えるときに使える、自然な表現方法です。
コロケーション
壊滅的な打撃、痛烈な一撃
※ 文字通り、物理的な打撃だけでなく、精神的、経済的な大きな損害や衝撃を表します。ビジネスシーンでは「a devastating blow to the economy(経済への壊滅的な打撃)」のように、ニュース報道や経済記事で頻繁に使われます。比喩的な意味合いが強く、抽象的な対象(計画、評判など)にも使えます。類似表現に "severe blow" がありますが、"devastating blow" の方がより深刻度が高いニュアンスを持ちます。
壊滅的な結果、甚大な影響
※ ある行動や出来事が引き起こす、非常に深刻で広範囲にわたる悪影響を指します。「consequences」は複数形で用いられることが多く、単一の結果というより、連鎖的に発生する様々な悪影響を強調します。環境問題(environmental consequences)、戦争(war consequences)、政策(policy consequences)など、重大な問題に関連して使われることが多いです。フォーマルな場面や、責任の所在を明確にする必要がある状況でよく用いられます。
壊滅的な損失、痛ましい喪失
※ 人命、財産、機会など、取り返しのつかないほど大きな損失を意味します。特に、大切な人を亡くした場合に使われることが多く、深い悲しみや苦痛を伴うニュアンスが含まれます。「loss」は、抽象的な概念(希望、信頼など)の喪失にも使えます。類似表現に "significant loss" がありますが、"devastating loss" は感情的な重みがより強く、個人的な悲劇を表現する際に適しています。例文:"The family suffered a devastating loss when their home was destroyed by the fire."
壊滅的な敗北、惨敗
※ 競争、試合、選挙などで、完全に打ちのめされるような敗北を意味します。単に負けたというだけでなく、相手に圧倒され、再起不能になるほどの打撃を受けた状況を表します。スポーツ記事や政治ニュースでよく用いられ、競争の激しさや勝敗の重要性を強調します。類似表現に "crushing defeat" がありますが、"devastating defeat" は精神的なダメージが大きいニュアンスを含みます。
壊滅的な影響、甚大な効果
※ ある事柄が、人や物事に及ぼす非常に深刻で否定的な影響を指します。環境、健康、経済など、様々な分野で使われ、問題の深刻さを強調します。「effect」は、原因と結果の関係を示す言葉であり、"devastating effect" は、その結果が極めて深刻であることを意味します。例文:"The oil spill had a devastating effect on the marine ecosystem."
完全に壊滅的な、徹底的に打ちのめす
※ "utterly" は「完全に、徹底的に」という意味の副詞で、"devastating" を強調します。感情的なショックや失望、状況の絶望的な状態を強調する際に使われます。例えば、映画や小説のレビューで、登場人物の悲劇的な運命を描写する際に用いられることがあります。フォーマルな場面よりも、個人的な感情を強く表現したい場合に適しています。例文: "The news of her diagnosis was utterly devastating."
手厳しい批判、痛烈な批評
※ 作品、アイデア、人物などに対する、非常に厳しく、容赦のない批判を指します。単に欠点を指摘するだけでなく、その価値を根本から否定するようなニュアンスが含まれます。文学、芸術、政治などの分野で用いられ、議論の激しさや評価の厳しさを強調します。類似表現に "harsh critique" がありますが、"devastating critique" は相手に与える精神的なダメージが大きいことを示唆します。
使用シーン
学術論文や研究発表で、特に自然災害、経済危機、社会問題などを扱う際に、「壊滅的な影響」「甚大な被害」といった意味合いで用いられます。例:『The devastating impact of climate change on coastal ecosystems(気候変動が沿岸生態系に与える壊滅的な影響)』
ビジネスシーンでは、業績不振、市場の変動、競合の台頭など、企業に深刻なダメージを与える状況を説明する際に使われます。例:『The company suffered a devastating loss due to the economic downturn(会社は景気後退により壊滅的な損失を被った)』。報告書やプレゼンテーションなど、ややフォーマルな文脈で使用されます。
日常会話では、個人的な悲劇やショッキングな出来事を語る際に使われることがあります。ただし、やや大げさな表現と捉えられることもあるため、使用頻度は高くありません。例:『The news of his sudden death was devastating(彼の突然の死の知らせは壊滅的だった)』。ニュース記事やドキュメンタリーなどで、災害や事故の被害状況を伝える際に見聞きすることがあります。
関連語
類義語
壊滅的な、破滅的な。大規模な災害や悲劇的な出来事を指し、物理的な破壊や損失、社会的な混乱を伴う場合に用いられる。ニュース報道、学術論文、歴史的な記述などでよく見られる。 【ニュアンスの違い】"devastating"と同様に深刻な状況を表すが、より広範囲に及ぶ影響や、長期的な影響を強調する傾向がある。また、感情的な側面よりも、客観的な被害状況を伝えるニュアンスが強い。 【混同しやすい点】"devastating"は個人的な感情や影響にも使われるが、"catastrophic"は通常、より大規模で広範囲な事象に対して使われる。例えば、個人の悲劇に対して"catastrophic"を使うのは不自然。
破滅的な、荒廃させる。経済的な損失や、建物の崩壊など、具体的な破壊や損害を伴う場合に用いられる。ビジネス文書、不動産関連の報告書、歴史的な記述などで見られる。 【ニュアンスの違い】"devastating"よりも、具体的な崩壊や損害に焦点を当てている。また、徐々に悪化していく状況を指す場合もある。比喩的に、精神的な荒廃を表すこともある。 【混同しやすい点】"devastating"は感情的な影響も含むが、"ruinous"は主に物理的、経済的な損害に限定される。また、"ruinous"は徐々に悪化する過程を含むことがある点が異なる。
破壊的な。物理的な破壊だけでなく、人間関係や社会構造など、抽象的なものに対しても用いられる。幅広い文脈で使用され、日常会話から学術的な議論まで対応可能。 【ニュアンスの違い】"devastating"よりも、破壊行為そのものや、破壊力に焦点を当てている。感情的な影響よりも、客観的な破壊の事実を強調する傾向がある。 【混同しやすい点】"devastating"は破壊の結果としての感情的な影響を含むが、"destructive"は破壊行為そのものや、破壊力に重点が置かれる。例えば、"destructive criticism"(破壊的な批判)のように、抽象的なものにも使える。
悲劇的な。不幸な出来事や、悲しい結末を迎える物語など、感情的な悲しみや哀れみを伴う場合に用いられる。文学作品、ニュース報道、日常会話などで使用される。 【ニュアンスの違い】"devastating"と同様に感情的な影響を表すが、"tragic"は特に、運命や過ちによって引き起こされた悲劇に焦点を当てる。また、登場人物の苦悩や葛藤を描写することが多い。 【混同しやすい点】"devastating"は感情的な衝撃を表すが、"tragic"は悲劇的な状況そのものや、登場人物の感情に焦点を当てる。例えば、"a tragic hero"(悲劇のヒーロー)のように、文学的な文脈でよく使われる。
- crushing
打ち砕くような、圧倒的な。期待、希望、精神などを打ち砕くような状況を表す。スポーツ、ビジネス、個人的な失望など、幅広い文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"devastating"と同様に、精神的なダメージを表すが、"crushing"は特に、期待や希望が打ち砕かれる瞬間に焦点を当てる。また、圧倒的な力によって打ち負かされるイメージを含む。 【混同しやすい点】"devastating"は長期的な影響も含むが、"crushing"は瞬間的な衝撃を表すことが多い。例えば、"a crushing defeat"(圧倒的な敗北)のように、スポーツの文脈でよく使われる。
圧倒的な、抵抗できない。感情、量、力などが非常に大きく、抵抗できないほどである状態を表す。仕事、感情、自然現象など、幅広い文脈で使用される。 【ニュアンスの違い】"devastating"が結果としての破壊的な影響に焦点を当てるのに対し、"overwhelming"はその原因となる圧倒的な力や感情に焦点を当てる。感情的にも物理的にも使用可能。 【混同しやすい点】"devastating"は必ずしも圧倒的な力が原因とは限らないが、"overwhelming"は常に圧倒的な力や感情を伴う。例えば、"overwhelming support"(圧倒的な支持)のように、肯定的な意味でも使用できる点が異なる。
派生語
名詞。「壊滅」「荒廃」の意味。動詞 devastating の行為や結果を指し、災害報道、戦争、経済危機などの文脈で頻出。抽象度が高く、学術論文やフォーマルな文書にも適する。
- devastated
形容詞または過去分詞。「打ちのめされた」「ひどく悲しんだ」という意味。精神的なダメージを表す際に用いられ、個人的な喪失や失望の感情を表現する際に適している。口語や文学作品で感情を強調する際に使われる。
- devastatingly
副詞。「壊滅的に」「甚大な影響を及ぼして」という意味。しばしば、皮肉やユーモアを込めて、ある行為や状況が非常に効果的であったり、影響力が大きかったりすることを強調する際に用いられる。例えば、「devastatingly beautiful(圧倒的に美しい)」のように使用する。
反意語
「建設的な」「構築的な」という意味。devastating が破壊的な影響を与えるのに対し、constructive は何かを築き上げ、改善する効果を持つ。会議やプロジェクトにおいて、有益な提案や行動を指す場合によく用いられる。
「有益な」「恩恵をもたらす」という意味。devastating が損害を与えるのに対し、beneficial は利益や良い結果をもたらす。健康、経済、環境など、幅広い分野で良い影響を表す際に使用される。
「回復させる」「修復する」という意味。devastating が破壊や損失を表すのに対し、restorative は元の状態に戻したり、改善したりする効果を持つ。自然災害後の復興活動や、健康回復のプロセスなどを表す際に用いられる。
語源
"devastating」は、ラテン語の「vastare(荒廃させる)」に由来します。これは「vastus(空虚な、荒れ果てた)」という形容詞から派生した動詞です。接頭辞「de-」は「完全に、徹底的に」という意味合いを付加し、「devastare」で「完全に荒廃させる」という意味になります。英語の「devastate」は、このラテン語の動詞を語源としており、当初は文字通りに物理的な破壊を意味していました。そこから比喩的に、感情や精神状態を「壊滅させる」という意味合いに発展しました。例えば、失恋で「心が荒廃した」というように使われます。さらに、非常に魅力的で、抵抗できないほどの影響を与えるという意味も派生しました。つまり、「手も足も出ない」ほど魅力的な状態も「devastating」と表現できるようになったのです。
暗記法
「devastating」は、歴史的災害や悲劇、文学作品を通して、単なる物理的破壊を超えた、精神的な荒廃や絶望を意味する言葉として刻まれました。現代では、自然災害やパンデミックなど、社会を揺るがす出来事の影響の大きさを伝え、危機意識と連帯感を喚起します。個人的な喪失においては、深い悲しみを表現し、共感と連帯を深めます。絶望と希望が交錯する、重層的な意味を持つ言葉なのです。
混同しやすい単語
『devastating』と『devoted』は、どちらも動詞『devote』に関連する形容詞ですが、意味が大きく異なります。『devastating』は『壊滅的な、衝撃的な』という意味であるのに対し、『devoted』は『献身的な、愛情深い』という意味です。発音も似ていますが、アクセントの位置が異なります。『devastating』は第一音節にアクセントがあるのに対し、『devoted』は第二音節にアクセントがあります。スペルも似ているため、文脈をよく理解して使い分ける必要があります。
『devastating』と『investing』は、スペルの一部が似ており、特に『-sting』の部分が共通しています。しかし、意味は全く異なります。『devastating』は『壊滅的な』という意味であるのに対し、『investing』は『投資する』という意味の動詞『invest』の現在分詞形です。発音も異なります。『devastating』は /ˌdevəˈsteɪtɪŋ/ であるのに対し、『investing』は /ɪnˈvestɪŋ/ です。スペルの一部が似ていることから、特に急いで読んでいるときなどに誤読する可能性があります。
『devastating』と『wasting』は、どちらも『-sting』で終わる動詞の現在分詞形であり、スペルの一部が似ています。また、どちらもネガティブな意味合いを持つことがあります。『devastating』は『壊滅的な』という意味であるのに対し、『wasting』は『浪費する、むだにする』という意味の動詞『waste』の現在分詞形です。発音も一部似ているため、注意が必要です。例えば、『wasting time』は『時間を無駄にすること』を意味しますが、『devastating time』とは言いません。
『devastating』と『tasting』は、どちらも『-sting』で終わる動詞の現在分詞形であり、スペルの一部が似ています。しかし、意味は全く異なります。『devastating』は『壊滅的な』という意味であるのに対し、『tasting』は『味見する』という意味の動詞『taste』の現在分詞形です。発音も異なります。『devastating』は /ˌdevəˈsteɪtɪŋ/ であるのに対し、『tasting』は /ˈteɪstɪŋ/ です。料理番組などで『tasting』という単語をよく耳にするため、混同しないように注意が必要です。
『devastating』と『divesting』は、最初の二文字『de-』と『di-』が似ており、スペルの一部が共通しています。意味は全く異なります。『devastating』は『壊滅的な』という意味であるのに対し、『divesting』は『(権利などを)手放す、売却する』という意味の動詞『divest』の現在分詞形です。ビジネスや金融関係の記事で『divesting』という単語を目にする機会があるかもしれません。発音も異なります。『devastating』は /ˌdevəˈsteɪtɪŋ/ であるのに対し、『divesting』は /daɪˈvestɪŋ/ です。
『devastating』と『visiting』は、スペルに共通する部分が少なく、意味も大きく異なりますが、どちらも長い単語であり、-ing形で終わるため、速読時などに誤認する可能性があります。『devastating』は『壊滅的な』という意味であるのに対し、『visiting』は『訪問する』という意味の動詞『visit』の現在分詞形です。発音も異なります。『devastating』は /ˌdevəˈsteɪtɪŋ/ であるのに対し、『visiting』は /ˈvɪzɪtɪŋ/ です。
誤用例
日本語の『気の毒』という感情は、英語の『sorry』と完全に一致しません。『sorry』は同情や遺憾の意を表しますが、深い悲しみや喪失感といったニュアンスは薄いです。devastating news(打ちのめされるような知らせ)に対しては、heartbroken(心が打ち砕かれた)のように、より感情の深さを表す表現が適切です。日本人は『お悔やみ申し上げます』のような丁寧な表現を直訳しがちですが、英語では相手の感情に寄り添う表現を選ぶことが大切です。
『devastating』は、本来『壊滅的な』『非常に大きな損害を与える』という意味であり、ネガティブな結果が甚大な場合に用います。単に『ひどい』という意味で使うと、大げさな印象を与えてしまいます。パフォーマンスが期待外れだったという文脈では、lackluster(精彩を欠いた)のような表現が適切です。日本人は、英語の形容詞を『程度』を表す言葉として捉えがちですが、英語では具体的な状況や結果に即した形容詞を選ぶ必要があります。また、devastatingは、災害や悲劇など、深刻な事態に対して用いることが多いため、エンターテイメントの文脈では不自然に聞こえます。
『devastating』は、視線に対して使う場合、その視線が与える影響が『壊滅的』であるという意味合いになります。相手を精神的に打ちのめすような強い非難や軽蔑の視線を表現したい場合は、withering(人を萎縮させるような)がより適切です。日本語の『痛烈な視線』を直訳しようとすると、devastatingを選んでしまいがちですが、英語では感情のニュアンスや与える影響の度合いによって適切な形容詞を選ぶ必要があります。また、witheringは比喩的に『草花が枯れる』という意味もあり、相手を元気づける力を奪うような視線をイメージさせます。
文化的背景
「devastating」は、単に破壊的なだけでなく、人々の心や社会構造に深い傷跡を残し、希望を打ち砕くような壊滅的な状況を指す言葉です。この言葉は、自然災害や戦争といった大規模な出来事だけでなく、個人的な悲劇や喪失に対しても用いられ、その影響の深刻さを強調します。
「devastating」という言葉が持つ重みは、歴史的な災害や悲劇と深く結びついています。例えば、中世ヨーロッパを襲ったペストの大流行や、都市を焼き尽くした大火災など、人々の生活基盤を根こそぎ破壊し、未来への希望を奪い去った出来事を表現する際に、この言葉は用いられてきました。また、文学作品においても、「devastating」はしばしば登場します。シェイクスピアの悲劇では、主人公の破滅的な運命や、愛する者を失った悲しみを表現するために使われ、読者の心を揺さぶります。これらの作品を通して、「devastating」は、単なる物理的な破壊だけでなく、精神的な荒廃や絶望といった、より深い意味合いを持つ言葉として、人々の心に刻み込まれていきました。
現代社会においても、「devastating」は、自然災害やテロ、パンデミックといった、世界を揺るがす出来事を描写する際に頻繁に使われます。これらの出来事は、人々の生活様式や価値観を大きく変え、社会全体に深い傷跡を残します。「devastating」という言葉は、これらの出来事がもたらす影響の大きさを伝え、人々に危機意識を抱かせると同時に、連帯感や復興への希望を呼び起こす力を持っています。例えば、東日本大震災の際には、国内外から多くの支援が寄せられ、被災地の人々は「devastating」な状況から立ち直るために、懸命な努力を続けました。この経験を通して、「devastating」という言葉は、単なる破壊的な出来事を指すだけでなく、困難に立ち向かう人々の強さや、希望を失わないことの大切さを象徴する言葉としても、捉えられるようになりました。
さらに、「devastating」は、個人的な経験に対しても使われます。失恋や死別、病気など、人生における大きな喪失は、人の心を深く傷つけ、生活を一変させることがあります。このような状況を「devastating」と表現することで、その悲しみや苦しみの深さを伝えることができます。同時に、この言葉は、悲しみに暮れる人々を励まし、寄り添うための言葉としても機能します。大切な人を亡くした友人に「I am so sorry for your devastating loss.(あなたの壊滅的な喪失に、心からお悔やみ申し上げます)」と伝えることで、相手の悲しみに共感し、支えたいという気持ちを伝えることができます。このように、「devastating」は、個人的な悲劇においても、他者との共感や連帯を深めるための言葉として、重要な役割を果たしています。
試験傾向
1. 出題形式: 語彙問題、長文読解
2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題の可能性あり
3. 文脈・例題の特徴: 環境問題、災害、社会問題など、深刻なテーマの長文でよく見られる。語彙問題では、類義語との識別が問われる
4. 学習者への注意点・アドバイス: 主に形容詞として「壊滅的な」「痛烈な」という意味で使われる。動詞(devastate)の形も覚えておくこと。類義語(disastrous, catastrophic)とのニュアンスの違いを理解する
1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)
2. 頻度と級・パート: Part 7 で比較的よく見られる。Part 5では、文法知識と語彙力の両方が問われる
3. 文脈・例題の特徴: 業績悪化、災害による影響、経済状況など、ビジネス関連の深刻な状況を説明する文脈で使われることが多い
4. 学習者への注意点・アドバイス: 「(経済などに)大打撃を与える」「(精神的に)打ちのめす」といった意味合いで使われることが多い。文脈から意味を推測する練習が重要
1. 出題形式: リーディングセクション
2. 頻度と級・パート: アカデミックな長文で頻出
3. 文脈・例題の特徴: 歴史、科学、社会科学など、幅広い分野のアカデミックな文章で使われる。環境破壊、戦争の影響、経済危機などを説明する際に使われることが多い
4. 学習者への注意点・アドバイス: フォーマルな文脈で使われることが多い。名詞形 (devastation) も覚えておくと役立つ。類義語とのニュアンスの違いを意識する
1. 出題形式: 長文読解、自由英作文(テーマによっては使用の可能性あり)
2. 頻度と級・パート: 難関大学ほど出題頻度が高い傾向にある
3. 文脈・例題の特徴: 環境問題、歴史、社会問題など、幅広いテーマの文章で使われる。論説文や評論文でよく見られる
4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。和訳問題で正確に訳せるように、意味を理解しておくこと。自由英作文では、使いすぎに注意し、適切な場面で使用する