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despair

/dɪˈspɛər/(ディˈスペェア)

強勢は2音節目の 'spɛər' にあります。最初の 'dɪ' は弱く短く発音します。母音 /ɛ/ は日本語の「エ」よりも口を大きく開け、舌を少し下げて発音します。最後の 'r' は、舌を丸めて喉の奥で響かせるように発音すると、よりネイティブに近い発音になります。

専門的な内容に関するご注意

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名詞

絶望

希望を失い、どうすることもできない状態。深い悲しみや落胆を伴うことが多い。例えば、失恋や事業の失敗、病気の宣告など、人生における大きな挫折や困難に直面した時に感じる感情。

After failing the test again, he felt a deep despair.

試験にまた落ちて、彼は深い絶望を感じた。

この例文は、何度も努力したにもかかわらず結果が出ず、心底がっかりしている場面を描写しています。'feel despair' は「絶望を感じる」という最も基本的な表現で、'deep' を加えることでその感情の深さを強調しています。誰もが経験しうる、目標達成が困難な状況での感情を表す典型的な使い方です。

Lost in the storm, she began to feel a sense of despair.

嵐の中で道に迷い、彼女は絶望感を抱き始めた。

この例文は、困難な状況に直面し、先が見えない中で徐々に希望を失っていく様子を表しています。'a sense of despair' は「絶望感」という漠然とした感情を指し、'begin to feel' はその感情が芽生え始める過程を示します。身動きが取れない自然の脅威や、助けが来ない状況での心理状態を鮮やかに伝えます。

After hours of searching, he finally gave up with despair.

何時間も探し続けた後、彼はついに絶望して諦めた。

この例文は、長時間努力を続けたにもかかわらず解決策が見つからず、最終的に諦めてしまう瞬間の心理状態を描いています。'with despair' は「絶望の気持ちを伴って」という意味で、その感情が行動(ここでは諦めること)の背景にあることを示します。何かを成し遂げようと奮闘したが、結局どうにもならなかった時の、重い心情を表すのに適しています。

動詞

絶望する

希望を完全に失い、何もかもが無意味に感じられる状態になること。単に悲しいだけでなく、未来に対する希望や意欲を失ってしまうニュアンスがある。状況が改善する見込みがないと感じ、諦めてしまうような場合に用いられる。

After trying for hours, she began to despair of finding her lost cat.

何時間も探し続けた後、彼女は迷子の猫を見つけることを絶望し始めた。

この例文は、一生懸命努力したけれど、もうどうしようもないと感じる状況を描写しています。「despair of doing something」は、「~することに希望を失う」「~することを諦める」というニュアンスで非常によく使われる形です。猫を探し続ける女性の疲労感と、見つからないことへの深い絶望感が伝わりますね。

He started to despair when his favorite team kept losing game after game.

彼のお気に入りのチームが連敗し続けたとき、彼は絶望し始めた。

この例文は、期待していた状況がどんどん悪化していく中で、人が希望を失っていく様子を表しています。特にスポーツの応援など、感情移入している対象がうまくいかない時に「絶望する」という気持ちは共感しやすいでしょう。ここでは「when + 状況」で、何がきっかけで絶望し始めたのかが明確になっています。

Alone in the dark room, she began to despair, seeing no way out.

暗い部屋で一人、彼女は絶望し始めた。出口が見えなかったからだ。

この例文は、物理的あるいは精神的に「行き詰まって、もうどうすることもできない」と感じる、より深い絶望感を描いています。文字通り暗い部屋に閉じ込められているような閉塞感から、解決策が見つからず心が沈んでいく様子が伝わります。「seeing no way out」は「出口が見えない、解決策が見つからない」という意味で、絶望感を強調しています。

コロケーション

in despair

絶望の淵にいる、絶望して

前置詞 "in" は「状態」を表し、「絶望という状態の中にある」ことを示します。単に "despair"と言うよりも、感情の深さや状況の深刻さを強調する効果があります。例えば、"He was in despair after losing his job."(彼は失業後、絶望の淵にいた)のように使われます。口語でも書き言葉でも使用されますが、ややフォーマルな印象を与えます。

plunge into despair

絶望に陥る、絶望のどん底に突き落とされる

動詞 "plunge" は「飛び込む」「急落する」という意味で、急激な感情の変化を表します。"fall into despair"よりも、より突然で激しい絶望感を伴う状況で使用されます。例えば、"The news plunged her into despair."(その知らせは彼女を絶望のどん底に突き落とした)。文学作品やドラマチックな状況描写でよく見られます。

a sense of despair

絶望感

"sense of" は「感覚」「気持ち」を表し、漠然とした、あるいは徐々に湧き上がってくるような絶望の感情を表します。具体的な出来事というより、漠然とした将来への不安や無力感からくる絶望感によく用いられます。例えば、"a growing sense of despair about the future"(将来に対する増大する絶望感)。ビジネスシーンや政治的な文脈で、社会全体の雰囲気や感情を表現する際にも使われます。

depths of despair

絶望の淵、絶望のどん底

"depths" は「深み」「底」を意味し、絶望の最も深い、耐え難い状態を表します。しばしば、精神的な苦痛や苦悩が極限に達した状態を指します。例えば、"He sank into the depths of despair after the death of his wife."(彼は妻の死後、絶望の淵に沈んだ)。文学作品や、心理状態を深く掘り下げた表現でよく用いられます。

border on despair

絶望に近い、ほとんど絶望している

"border on" は「~に接する」「~に近い」という意味で、完全に絶望しているわけではないものの、その瀬戸際にいる状態を示します。例えば、"His situation bordered on despair."(彼の状況は絶望に近いものだった)。客観的に見て非常に困難な状況だが、まだわずかな希望が残っているようなニュアンスを含みます。ニュース記事やドキュメンタリーなどで、危機的な状況を伝える際に用いられることがあります。

fight despair

絶望と闘う、絶望に打ち勝とうとする

能動的に絶望に抵抗し、希望を見出そうとする意志を表します。"overcome despair"(絶望を克服する)と似ていますが、"fight" はより継続的な努力や苦闘を強調します。例えば、"She fought despair with all her strength."(彼女は全力を尽くして絶望と闘った)。困難な状況に立ち向かう人々の勇気や決意を表現する際に適しています。文学作品や自己啓発書などでよく見られます。

a feeling of despair

絶望感

"feeling of" は "sense of" と同様に「感情」を表しますが、より個人的で直接的な感情を表す傾向があります。特定の出来事や状況によって引き起こされた、より具体的な絶望感を指すことが多いです。例えば、"a sudden feeling of despair washed over her"(突然、絶望感が彼女を襲った)。個人的な手紙や日記など、感情を率直に表現する場面でよく用いられます。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で、心理学、社会学、文学などの分野で登場します。例えば、心理学の研究論文で「被験者の回答から、強い無力感と絶望感が示された (Strong feelings of helplessness and despair were indicated in the subjects' responses.)」のように、感情や心理状態を分析する際に用いられます。文語的な表現です。

ビジネス

ビジネスシーンでは、業績不振やプロジェクトの失敗など、深刻な状況を説明する際に使われることがあります。例えば、報告書で「市場の急激な変化により、業界全体に絶望感が広がっている (A sense of despair is spreading throughout the industry due to rapid market changes.)」のように、状況の深刻さを強調する目的で使用されることがあります。フォーマルな文脈で使用されるため、日常会話ではあまり使いません。

日常会話

日常会話では、個人的な悩みや困難な状況について話す際に稀に使われます。例えば、「試験の結果が悪くて、ちょっと絶望している (I'm a little in despair because the exam results were bad.)」のように、深刻な落胆や失望を表す際に用いられます。ただし、よりカジュアルな表現(disappointed, bummed outなど)が好まれる傾向があります。

関連語

類義語

  • hopelessness

    希望がない状態、絶望的な気持ちを表す名詞。状況や感情が改善する見込みがない状態を指し、客観的な状況と主観的な感情の両方を表します。日常会話、文学、学術的な文脈で使用されます。 【ニュアンスの違い】"despair"は感情の激しさを伴うことが多いのに対し、"hopelessness"はより静かで諦めに近いニュアンスを持ちます。"despair"は一時的な感情であることもありますが、"hopelessness"はより持続的な状態を指すことがあります。 【混同しやすい点】"despair"は動詞としても名詞としても使われますが、"hopelessness"は名詞としてのみ使われます。また、"despair"は具体的な出来事や状況から生じることが多いですが、"hopelessness"はより一般的な感情や状態を表すことがあります。

  • 暗い気持ち、憂鬱、陰鬱な雰囲気などを表す名詞。物理的な暗さだけでなく、精神的な暗さや悲観的な感情を表すため、文学的な表現や詩的な文脈でよく用いられます。また、ニュース記事などで経済状況などの暗い見通しを表現する際にも使われます。 【ニュアンスの違い】"despair"が激しい絶望を表すのに対し、"gloom"はより穏やかで持続的な陰鬱さを表します。"gloom"は希望の欠如よりも、むしろ悲しみや憂鬱といった感情に焦点を当てています。 【混同しやすい点】"gloom"はしばしば雰囲気や状況を指す言葉として用いられ、人の感情を直接的に表す場合は"despair"の方が適している場合があります。また、"gloom"は不可算名詞として使われることが一般的です。

  • dejection

    意気消沈、落胆、失意などを意味する名詞。何か特定の出来事や状況によって引き起こされた一時的な感情を表すことが多いです。フォーマルな文脈や文学的な表現で使用されます。 【ニュアンスの違い】"despair"が深い絶望を表すのに対し、"dejection"は比較的穏やかな落胆を表します。"dejection"は希望を失った状態というよりも、むしろ一時的な失望や不満を表すニュアンスが強いです。 【混同しやすい点】"dejection"は日常会話ではあまり使われず、よりフォーマルな文脈で使用されることが多いです。また、"dejection"は感情の状態を指すことが多く、"despair"のように状況全体を指すことは少ないです。

  • 激しい苦痛、悲嘆、苦悩などを意味する名詞。肉体的、精神的な苦痛の両方を表しますが、特に精神的な苦痛、深い悲しみを表すことが多いです。文学作品や深刻な状況を伝えるニュース記事などで用いられます。 【ニュアンスの違い】"despair"が希望の喪失に焦点を当てるのに対し、"anguish"は苦痛や悲しみに焦点を当てます。"anguish"は"despair"よりも感情の強さが強く、より深刻な状況で使用される傾向があります。 【混同しやすい点】"anguish"はしばしば、喪失、裏切り、深い後悔など、特定の原因によって引き起こされる感情を表します。一方、"despair"は必ずしも特定の原因を必要とせず、より一般的な絶望感を表すことがあります。

  • despondency

    落胆、意気消沈、悲観的な気持ちを表す名詞。希望を失い、意欲が低下した状態を指します。フォーマルな文脈や心理学的な議論で用いられることがあります。 【ニュアンスの違い】"despair"が強い絶望感を表すのに対し、"despondency"はより穏やかで持続的な落胆を表します。"despondency"は、希望を完全に失った状態というよりは、むしろ意欲や活力が低下した状態を表すニュアンスが強いです。 【混同しやすい点】"despondency"は日常会話ではあまり使われず、よりフォーマルな文脈で使用されることが多いです。また、"despondency"はしばしば、長期的な問題や慢性的な状況によって引き起こされる感情を表します。

  • 驚きと落胆が混ざった感情、狼狽、失望などを意味する名詞。予期せぬ悪い知らせや出来事によって引き起こされる感情を表します。ニュース記事や報道などでよく用いられます。 【ニュアンスの違い】"despair"が希望の喪失に焦点を当てるのに対し、"dismay"は驚きと失望が混ざった感情に焦点を当てます。"dismay"は"despair"ほど深刻な感情ではなく、一時的な感情であることが多いです。 【混同しやすい点】"dismay"はしばしば、予期せぬ出来事や悪い知らせに対する反応として用いられます。一方、"despair"はより長期的な問題や状況に対する反応として用いられることがあります。また、"dismay"は動詞としても使われ、「〜を狼狽させる、失望させる」という意味になります。

派生語

  • despairing

    『絶望している』という意味の形容詞。『despair』に『〜している』という状態を表す現在分詞の語尾『-ing』が付いた形。個人の感情や状況を表す際に用いられ、文学作品や心理学的な文脈で頻繁に見られる。単なる状態の描写だけでなく、『絶望的な状況』のように名詞を修飾する用法もある。

  • despairingly

    『絶望的に』という意味の副詞。『despairing』に副詞化の接尾辞『-ly』が付加された形。動詞を修飾し、絶望的な様子や態度を表す。例えば、『He looked at the situation despairingly.(彼は絶望的な様子で状況を見た)』のように使用され、小説やニュース記事で感情や状況を強調する際に用いられる。

  • 『絶望』という状態から転じて『自暴自棄』『必死』という意味を持つ名詞。動詞despairが状態を表す名詞に変化し、さらにそこから『追い詰められた状態』という意味合いが加わった。ビジネスシーンで『なりふり構わない行動』を指したり、ニュースで『危機的な状況』を表す際に使われる。

反意語

  • 『希望』という意味の名詞であり、『despair(絶望)』と直接的に対立する概念。despairが失意や絶望感を指すのに対し、hopeは未来への期待や願望を表す。日常会話はもとより、文学、哲学、政治など幅広い分野で用いられ、文脈によってニュアンスが変化する。例:『There is still hope.(まだ希望はある)』

  • 『楽観主義』という意味の名詞。『despair』が悲観的な感情や状況を表すのに対し、『optimism』は物事を肯定的に捉える姿勢を指す。日常会話だけでなく、ビジネスや心理学の分野でも頻繁に使用される。特に、困難な状況においても前向きな姿勢を保つことの重要性が強調される文脈で用いられる。例:『Maintain optimism in the face of adversity.(逆境に立ち向かう際には楽観主義を維持しなさい)』

  • 『保証』『確信』という意味の名詞。『despair』が不確かさや不安感から生じるのに対し、『assurance』は根拠のある自信や確実性を表す。ビジネスシーンで契約や品質を保証する際や、心理的な安心感を与える状況で用いられる。例:『We need assurance that the project will be completed on time.(プロジェクトが時間通りに完了するという保証が必要だ)』

語源

「despair(絶望)」は、古フランス語の「desperer(希望を失う)」に由来し、さらに遡るとラテン語の「desperare」にたどり着きます。この「desperare」は、「de-(完全に、分離)」と「sperare(希望する)」という二つの要素から構成されています。つまり、「despair」は文字通り「希望から完全に切り離される」という意味合いを持ちます。日本語で例えるなら、「見放す」という言葉が近いかもしれません。「見放す」は、文字通り「見ることを放棄する」という意味で、希望を失う状況と共通するニュアンスがあります。このように、語源を辿ることで、「despair」が単なる感情ではなく、希望の喪失という状態を深く表していることが理解できます。現代英語における「despair」は、名詞としても動詞としても使われ、その語源的な意味合いを色濃く残しています。

暗記法

「絶望」は西洋文化で重い意味を持ち、キリスト教では神に見放された魂の苦悩を象徴します。ダンテの『神曲』では地獄の本質とされ、シェイクスピア悲劇では主人公を破滅に導く感情として描かれました。ロマン主義時代には個人の内面的苦悩として繊細に表現され、ゲーテの『若きウェルテル』はその代表例です。ニーチェは絶望を新たな価値創造の原動力と捉えました。現代でも社会問題と結びつき、無力感を生む一方、それを乗り越える希望と勇気も生まれています。

混同しやすい単語

disrepair

接頭辞 'dis-' が共通しており、'repair'(修理)という単語を知っていると、スペルと意味の両方で混同しやすい。'despair' が『絶望』であるのに対し、'disrepair' は『荒廃』や『破損』の状態を指す名詞。注意点として、'despair' は名詞・動詞両方で使えるが、'disrepair' は名詞のみ。

最初の 'dis-' の部分が共通しているため、発音とスペルで混同しやすい。意味は全く異なり、'disperse' は『分散させる』という意味の動詞。特に、動詞として使われる 'despair' と混同しないように注意。語源的には、'disperse' はラテン語の 'spargere'(まき散らす)に由来し、'despair' とは全く異なる。

語尾の 'spire' が共通しているため、スペルと発音で混同しやすい。'aspire' は『熱望する』という意味の動詞であり、'despair' とは意味が正反対。'a-' という接頭辞がつくことで意味が大きく変わることに注意。'aspire' は、ラテン語の 'spirare'(息をする、熱望する)に由来。

スペルが似ており、特に語頭の 'de-' の部分が共通しているため、視覚的に混同しやすい。'despite' は前置詞で『〜にもかかわらず』という意味であり、文法的な役割も大きく異なる。'despair' が感情を表すのに対し、'despite' は状況や条件を示す。

語頭の 'de-' が共通しているため、スペルと発音で混同しやすい。'deceive' は『騙す』という意味の動詞であり、意味も品詞も異なる。'deceive' の 'ceive' の部分は 'receive' などにも見られる綴りで、発音も 'despair' とは大きく異なる。

'despair'に似た母音の響きと、語尾の'pair'という綴りが共通しているため、発音・スペルの両面で混同しやすい。'repair'は『修理する』という意味の動詞または『修理』という意味の名詞。 'despair'とは意味が全く異なるため、文脈で判断することが重要。

誤用例

✖ 誤用: I am in despair about the economic situation, so I will commit suicide.
✅ 正用: I am in despair about the economic situation; I feel utterly hopeless.

日本語の『絶望』という言葉は、時に『死』を連想させるほど深刻な状況を表すことがあります。しかし、英語の『despair』は、必ずしも自殺などの行為に直結する深刻さを意味しません。そのため、上記のような文脈では、英語ネイティブはやや大げさ、または不自然に感じることがあります。より自然な表現としては、『utterly hopeless(完全に希望がない)』など、感情の深さを穏やかに表現する方が適切です。文化的背景として、英語圏では感情をストレートに表現することを避け、婉曲的な表現を好む傾向があります。これは、相手に不快感を与えないための配慮であり、特にネガティブな感情を表現する際には重要です。日本語から英語への直訳を避け、英語圏の文化的背景を理解することが、より自然な英語表現につながります。

✖ 誤用: He despaired his failure in the election.
✅ 正用: He despaired at his failure in the election.

日本人が『〜を絶望する』という日本語の構文に引きずられて、『despair』の後に目的語を直接置く誤りです。英語の『despair』は自動詞として使われることが多く、通常は前置詞『at』や『over』などを伴って、『despair at/over something』という形で使われます。これは、英語の動詞の語法に関する知識不足が原因です。また、日本語の『〜を』という助詞に相当する英語の前置詞を適切に選択できないことも、誤用の原因の一つです。英語の動詞と前置詞の組み合わせは、特定の意味を表すイディオムとして覚える必要があります。例えば、『look at』『listen to』など、基本的な動詞でも前置詞の選択が重要です。英語学習においては、単語の意味だけでなく、その語法や構文パターンを意識することが大切です。

✖ 誤用: She is despairing for a new job.
✅ 正用: She is desperate for a new job.

『despairing』は『絶望している』という意味ですが、この文脈で伝えたいのは『新しい仕事が欲しくてたまらない』という切迫感であり、適切な単語は『desperate』です。『desperate』は『必死の』『切望している』という意味合いを持ち、強い願望を表す際に使われます。日本人は、似たような意味を持つ単語を混同しやすく、特に感情を表す単語のニュアンスの違いを理解することが難しい場合があります。また、『despair』と『desperate』はスペルが似ているため、視覚的な混同も起こりやすいです。英語学習においては、単語の意味だけでなく、そのニュアンスや文脈における適切な使い方を学ぶことが重要です。類義語辞典などを活用して、単語の微妙な意味の違いを理解することも有効です。

文化的背景

「絶望(despair)」は、希望の喪失、未来への閉塞感、そして自己の無力感を深く表す言葉として、西洋文化において常に重い意味を持ってきました。特に、キリスト教的な文脈においては、神の恩寵から見放された状態、救済の可能性を失った魂の苦悩を象徴するものとして、文学や芸術において繰り返し描かれてきました。

中世の文学作品においては、「絶望」はしばしば擬人化され、悪魔や怪物のような姿で登場します。ダンテの『神曲』地獄篇では、地獄の門に「ここを通る者は一切の希望を捨てよ」という言葉が刻まれており、絶望こそが地獄の本質であることを示唆しています。また、シェイクスピアの悲劇においても、「絶望」は主人公を破滅へと導く感情として描かれ、ハムレットの優柔不断さや、リア王の狂気は、深い絶望から生まれています。これらの作品において、「絶望」は単なる感情ではなく、人間の精神を蝕み、社会秩序を破壊する力として恐れられてきました。

18世紀以降のロマン主義の時代になると、「絶望」は個人の内面的な苦悩として、より繊細に描かれるようになります。ゲーテの『若きウェルテルの悩み』では、主人公ウェルテルが社会への不適合感や報われない恋愛から絶望し、自殺するという悲劇が描かれています。この作品は、当時の若者たちの間で大きな共感を呼び、社会現象となりました。また、ニーチェの哲学においては、「絶望」は既存の価値観を乗り越え、新たな価値を創造するための原動力となりうると考えられました。つまり、絶望を深く経験することによって、人間は自己の限界を超え、真の自己を発見することができるというのです。

現代においても、「絶望」は社会問題や個人の苦悩と深く結びついています。貧困、差別、戦争、環境破壊など、様々な問題に対する無力感から、人々は「絶望」を感じることがあります。しかし、同時に、「絶望」を乗り越えようとする人々の希望や勇気もまた、社会を動かす力となっています。例えば、ネルソン・マンデラの反アパルトヘイト運動や、マララ・ユスフザイの教育を受ける権利を求める活動は、絶望的な状況から希望を見出し、社会を変革した例と言えるでしょう。「絶望」は、私たちに人間の弱さを示すと同時に、その強さをも教えてくれる言葉なのです。

試験傾向

英検

1. 出題形式: 主に語彙問題、長文読解。

2. 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり。

3. 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、心理学など、やや硬めのテーマの長文で「絶望」の意味合いで使われることが多い。語彙問題では、類義語との区別が問われる。

4. 学習者への注意点・アドバイス: 名詞 (despair) と動詞 (despair) の形を区別して覚えること。類似の単語 (e.g., desperation) との意味の違いを理解すること。「in despair」の形で使われることも多い。

TOEIC

1. 出題形式: Part 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)。

2. 頻度と級・パート: 出題頻度は英検に比べると低いが、Part 7で稀に出題される。

3. 文脈・例題の特徴: リストラ、業績不振など、ビジネスシーンにおけるネガティブな状況を説明する文脈で使われることがある。

4. 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの使用例をいくつか覚えておくと良い。TOEICでは、直接的に「絶望」を意味する文脈よりも、間接的に状況を表す語彙の一部として登場することが多い。

TOEFL

1. 出題形式: リーディングセクション。

2. 頻度と級・パート: アカデミックな内容の文章で頻出。

3. 文脈・例題の特徴: 歴史、社会学、文学など、学術的な文章で、個人の感情というよりは、社会現象や歴史的背景における「絶望」を表すことが多い。

4. 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈での使用例を意識して学習すること。論文や学術記事などでどのように使われているかを確認すると良い。名詞形、動詞形を区別して理解することが重要。

大学受験

1. 出題形式: 主に長文読解。

2. 頻度と級・パート: 難関大学ほど出題頻度が高い傾向がある。

3. 文脈・例題の特徴: 文学作品、評論、社会問題に関する文章など、幅広いテーマで出題される。登場人物の心理描写や社会状況の描写として使われることが多い。

4. 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する練習をすること。前後の文脈から「despair」がどのような感情や状況を表しているのかを把握することが重要。類義語(hopelessness, depressionなど)とのニュアンスの違いも理解しておくと、より深く文章を理解できる。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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