committee
第一音節の /ə/ は曖昧母音で、口を軽く開けて「あ」と「う」の中間のような音を出します。第二音節に強勢(ˈ)があり、ここを意識して高く強く発音しましょう。最後の /ti/ は、日本語の「ティ」よりも、舌先を歯茎につけて破裂させるような音を意識するとよりネイティブに近い発音になります。
委員会
特定の目的のために選ばれた人々の集まり。組織内での意思決定や調査、問題解決などを行う。構成員はメンバー(member)と呼ばれる。
The school committee is planning a fun festival for the spring.
学校の委員会は、春に楽しいお祭りを計画しています。
※ この例文では、学校の先生や生徒たちが、みんなが楽しめるイベントのために協力して準備を進めている活気ある情景が目に浮かびます。「committee」が何かを「計画する (plan)」という使い方は、組織が目標に向かって行動する様子を表す、非常に一般的な表現です。
Our company's committee will decide the new project by Friday.
私たちの会社の委員会が、金曜日までに新しいプロジェクトを決定します。
※ 会社の会議室で、重要なプロジェクトの行方が決まる瞬間を想像してみてください。少し緊張感がありつつも、期待が感じられる場面です。「committee」が何かを「決定する (decide)」という使い方は、ビジネスシーンで特に頻繁に耳にする、重要な表現です。
I was surprised to be asked to join the local committee.
地元の委員会に参加するよう頼まれて、私は驚きました。
※ あなたが、地域のために何か貢献しないかと声をかけられ、少しドキドキしながらも、新しい役割に興味を持っている場面を想像してみてください。「join a committee」は、委員会の一員になる、参加するという意味で使われる、ごく自然で典型的な表現です。
(集合的に)委員
委員会を構成する人々をひとまとめにして指す場合。「委員会」という組織そのものではなく、委員たちの集団に焦点がある。
The school committee excitedly planned the summer festival.
学校の委員会は、わくわくしながら夏の祭りの計画を立てました。
※ 学校の「委員会」が、みんなで協力して楽しいイベントを計画している様子が目に浮かびます。「excitedly planned」から、メンバーのわくわくした気持ちが伝わりますね。このように、特定の目的のために集まる人々のグループを「committee」と呼びます。
The committee seriously discussed the new budget for hours.
委員会は、新しい予算について何時間も真剣に話し合いました。
※ 会社や地域の団体などで、お金の使い道を決める大切な「委員会」の会議風景です。「seriously discussed for hours」から、メンバーが責任を持って議論している真剣な雰囲気が伝わります。重要な決定を下す場面でよく使われる典型的な例です。
I felt honored to be chosen for the special committee.
その特別委員会に選ばれて、光栄に思いました。
※ 何か重要な役割を担う「委員会」に自分が選ばれた時の気持ちを表しています。「felt honored」は「光栄に思う」という気持ちで、責任ある立場に就く喜びや誇りが伝わります。個人的な感情を交えながら「committee」を使う際の自然な表現です。
コロケーション
運営委員会、指導委員会
※ 組織やプロジェクトの方向性を決定し、全体を導く役割を担う委員会を指します。文字通り『舵取り』をする委員会、というイメージです。プロジェクトの初期段階で設置され、進捗状況の監視や問題解決を行います。ビジネスシーンで頻繁に使われる、ややフォーマルな表現です。
特別委員会、調査委員会
※ 特定の目的のために特別に選ばれたメンバーで構成される委員会を指します。特に議会などで、特定の事件や問題について調査・審議するために設置されます。通常の常任委員会とは異なり、目的達成後は解散することが一般的です。政治ニュースなどでよく見られる表現です。
常任委員会
※ 組織内に恒常的に設置され、特定の分野を担当する委員会を指します。例えば、議会における予算委員会や厚生委員会などが該当します。特定のテーマについて継続的に審議・調査を行う点が特徴です。 'standing' は『常設の』という意味です。
委員会の一員である、委員を務める
※ 『委員会に座る』という直訳的な表現ですが、委員会の一員として参加し、活動することを意味します。単に名前が連なっているだけでなく、積極的に議論に参加し、意思決定に関与するニュアンスを含みます。ビジネスシーンや学術分野で広く使われる表現です。
委員会を招集する、委員会を開催する
※ 委員会を組織し、メンバーを集めて会議を開くことを意味します。 'convene' はフォーマルな動詞で、公式な会議や集会を招集する際に用いられます。ビジネス文書や議事録など、やや硬い文脈で使われることが多いです。
~を委員会に付託する、~を委員会に委ねる
※ ある問題や提案について、委員会での審議や検討を依頼することを意味します。複雑な問題や専門的な知識が必要な案件を、専門家が集まる委員会に委ねることで、より詳細な検討を期待する意図があります。法的な文脈やビジネスシーンでよく用いられる表現です。
委員会の決定
※ 委員会によって下された決定や結論を指します。個人の意見ではなく、複数の委員による議論や投票を経て決定されたものであることを強調する際に用いられます。組織における意思決定のプロセスを説明する際によく使われます。
使用シーン
大学や研究機関での会議、研究発表、論文などで頻繁に使用されます。例えば、大学のカリキュラム委員会 (curriculum committee) や研究倫理委員会 (research ethics committee) など、特定の目的のために組織された委員会について議論する際に使われます。また、研究プロジェクトの進捗報告や、特定の問題に対する検討結果を委員会に提出する、といった場面も想定されます。文語的な表現が中心です。
企業内の会議、プロジェクトチーム、部門横断的な組織などで使用されます。例えば、経営委員会 (management committee) や新規事業開発委員会 (new business development committee) など、組織の意思決定に関わる委員会について言及する際に使われます。また、委員会のメンバーとして活動したり、委員会からの指示を受けたりする状況も考えられます。報告書やメールなどのフォーマルな文脈で用いられることが多いです。
日常会話ではあまり使われませんが、地域社会の活動やボランティア団体、PTAなどの組織について話す際に使われることがあります。例えば、「町内会の委員会でバザーの計画を立てている」とか、「学校のPTAの委員会で運動会の準備をしている」といった状況です。ニュースや新聞記事で政治的な委員会(例えば、選挙管理委員会)について言及されることもあります。
関連語
類義語
組織の意思決定や監督を行うために選ばれた人々の集まり。企業、非営利団体、政府機関などで使われる。より公式で権限が強い組織を指すことが多い。 【ニュアンスの違い】"Committee"よりも権限が大きく、組織全体を代表する意思決定機関としての性格が強い。構成員もより上位の役職者が含まれることが多い。フォーマルな場面で用いられる。 【混同しやすい点】"Committee"は特定のタスクや問題を処理するために一時的に組織される場合もあるが、"board"は通常、組織の恒久的な統治機関である。
特定のテーマや問題について議論、調査、評価を行うために集められた専門家や関係者のグループ。会議、討論会、審査会などで使われる。 【ニュアンスの違い】"Committee"よりも専門性が高く、特定の課題に対するアドバイスや評価を行う役割が強い。構成員は専門家や関係者が中心。学術的な文脈や専門的な文脈でよく用いられる。 【混同しやすい点】"Committee"は組織内での意思決定に関わる場合もあるが、"panel"は外部からの専門的な意見や評価を提供する役割が主である。
特定の地域、組織、または団体の代表者から構成され、政策決定や助言を行う機関。地方自治体、大学、宗教団体などで使われる。 【ニュアンスの違い】"Committee"よりも代表性が強く、広い範囲の利害関係者を代表する性格が強い。政策決定に関与する権限を持つことが多い。政治的な文脈や組織運営の文脈で用いられる。 【混同しやすい点】"Committee"は特定のタスクや問題を処理するために組織される場合があるが、"council"は通常、組織の恒久的な代表機関である。
- task force
特定の緊急な問題やプロジェクトを解決するために一時的に組織されるチーム。政府機関、企業、軍隊などで使われる。 【ニュアンスの違い】"Committee"よりも緊急性が高く、特定の目標を達成するために迅速に行動する性格が強い。構成員は特定のスキルや専門知識を持つ者が選ばれる。危機管理やプロジェクト管理の文脈で用いられる。 【混同しやすい点】"Committee"は継続的な活動を行う場合もあるが、"task force"は通常、特定の目標を達成すると解散する。
- working group
特定のタスクや問題を解決するために集まった人々のグループ。企業、研究機関、政府機関などで使われる。 【ニュアンスの違い】"Committee"よりもインフォーマルで、より具体的な作業に焦点を当てている。構成員は特定のスキルや知識を持つ者が選ばれる。共同作業やプロジェクトの文脈で用いられる。 【混同しやすい点】"Committee"は意思決定や監督を行う場合もあるが、"working group"は具体的なタスクの実行に焦点を当てる。
特定の目的のために派遣された代表団。会議、交渉、視察などで使われる。 【ニュアンスの違い】"Committee"は組織内での活動を指すことが多いが、"delegation"は組織外への派遣を意味する。構成員は特定の役割や責任を担う代表者。外交や国際会議の文脈で用いられる。 【混同しやすい点】"Committee"は継続的な活動を行う場合もあるが、"delegation"は通常、特定の目的を達成すると解散する。
派生語
『委託する』『責任を負う』という意味の動詞。ラテン語の『com-(共に)』と『mittere(送る)』が合わさった語源を持ち、『委員会』は、共に責任を負うために人々が『送られた』集まりというニュアンス。日常会話からビジネスまで幅広く使われる。
『委託』『責任』『献身』という意味の名詞。『commit』に名詞化接尾辞『-ment』が付いた形。抽象的な概念を表し、ビジネスや政治の文脈で頻繁に使われる。『強い決意』といった意味合いで使われることも多い。
- committed
『献身的な』『熱心な』という意味の形容詞。『commit』の過去分詞形が形容詞として使われるようになったもの。ある目的や活動に深く関わっている状態を表す。例えば、『committed employee(献身的な従業員)』のように使われる。
反意語
『個人』という意味の名詞。『委員会』が複数人で構成されるのに対し、『個人』は単独の存在を指す。委員会が組織的な意思決定を行うのに対し、個人は自身の判断で行動する。日常会話だけでなく、社会学や心理学などの学術分野でも用いられる。
- one-man rule
『独裁』という意味。委員会による合議制とは対照的に、一人の人間が絶対的な権力を持つ政治体制や組織運営を指す。政治学や歴史学の文脈でよく使用され、否定的な意味合いで用いられることが多い。
- autocracy
『独裁政治』という意味。委員会による集団指導体制とは対照的に、一人の人間が絶対的な権力を行使する政治体制を指す。政治学の専門用語であり、学術論文やニュースなどで用いられる。
語源
「committee」は、中世フランス語の「comité」(委員会)に由来し、さらに遡るとラテン語の「committere」(委ねる、託す)から派生しています。この「committere」は、「com-」(共に、一緒に)と「mittere」(送る、派遣する)という要素で構成されています。つまり、委員会とは、ある目的のために人々が共に集められ、特定の任務を「委ねられた」集団であると言えます。現代日本語で例えるなら、「申し送り事項」を共有し、それを「託された」メンバーが集まる場、というイメージに近いかもしれません。このように、語源を辿ることで、単語の持つ意味合いがより深く理解できます。
暗記法
「委員会」は、民主主義を支える一方で、責任の曖昧さを生むことも。近代国家の成立とともに発展したが、少数意見の無視や利益誘導も起こりうる。文学では官僚主義の象徴として風刺され、権力闘争の舞台ともなる。オーウェルの『動物農場』では、豚たちの委員会が革命を裏切る。現代社会のあらゆる分野に存在するが、組織の硬直化や意思決定の遅延も招きうる。集団的意思決定の難しさ、権力構造の複雑さ、人間の思惑が絡み合う言葉、それが「committee」だ。
混同しやすい単語
『commit』と『committee』は、語源的に関連があり、どちらも『委ねる』という意味合いを含みます。発音も前半部分が非常に似ているため、特にリスニング時に混同しやすいです。『commit』は動詞で『(罪などを)犯す』『約束する』『委ねる』などの意味があり、品詞が異なる点に注意が必要です。日本人学習者は、文脈から判断する練習をすると良いでしょう。
『commodity』は『商品』『日用品』という意味の名詞で、特にビジネス英語でよく使われます。発音の母音部分が似ており、語尾の '-tee' と '-dity' の区別が難しいと感じる学習者が多いようです。スペルも長く、視覚的に似ているため、注意が必要です。語源的には『便利さ』という意味合いがあり、そこから『商品』の意味に発展したことを知っておくと、記憶の助けになるでしょう。
『community』は『地域社会』『共同体』という意味の名詞で、日常会話でもよく使われます。発音の最初の部分が似ており、特に発音練習を始めたばかりの学習者は混同しやすいでしょう。スペルも長く、母音が連続する部分が似ているため、注意が必要です。『committee』が特定の目的のために集まった人々を指すのに対し、『community』はより広範な集団を指すという違いを理解することが重要です。
『competitor』は『競争相手』という意味の名詞で、ビジネスシーンでよく使われます。発音のリズムが似ており、特に早口で話されると聞き間違えやすいです。スペルも長く、母音の配置が似ているため、視覚的にも混同しやすいでしょう。語源的には『共に求める者』という意味合いがあり、そこから『競争相手』の意味に発展したことを知っておくと、記憶の助けになるかもしれません。
『permit』は『許可する』という意味の動詞、または『許可証』という意味の名詞です。発音のアクセント位置が異なり(動詞の場合は後ろ、名詞の場合は前)、そこを意識することで区別しやすくなります。スペルも一部が似ているため、文脈から品詞と意味を判断する練習が重要です。語源的には『完全に与える』という意味合いがあり、そこから『許可』の意味に発展したことを知っておくと、理解が深まるでしょう。
『admit』は『(事実と認めたくないことを)認める』という意味の動詞です。発音が似ており、特に語頭の母音が曖昧になりやすい日本人学習者は聞き間違えやすいでしょう。スペルも短く、似ているため、注意が必要です。『committee』が組織や集団を指すのに対し、『admit』は個人の行為を指すという違いを意識することが重要です。語源的には『~に向かって送る』という意味合いがあり、そこから『受け入れる』『認める』の意味に発展したことを知っておくと、記憶の助けになるかもしれません。
誤用例
集合名詞である'committee'は、構成員の集合体として捉える場合、単数扱いが原則です。そのため、所有格も'its'を用いるのが適切です。日本語では『委員会一同、尽力する』のように複数形で捉えがちですが、英語では組織としての統一性を強調します。しかし、委員会を構成する個々のメンバーの行動を強調したい場合は、複数形を使うことも可能です。例えば、'The committee members expressed their concerns individually.'のように表現できます。この誤用は、日本語の集合名詞に対する認識と、英語の集合名詞の単数・複数の扱い方の違いから生じやすいです。
前の例と同様に、ここでも'committee'を単数として扱う必要があります。日本語では『委員会なら承認してくれるだろう』のように、委員会を構成する人々を意識して複数形で捉えがちですが、英語では組織としての決定を重視します。そのため、'it'で受けるのが自然です。この誤りは、英語の形式的な正確さよりも、日本語的なニュアンスを優先してしまう場合に起こりやすいです。組織を単数として捉えるか、構成員を意識して複数として捉えるかは、文脈によって使い分ける必要があります。
'sympathy'は名詞(同情、共感)であり、感情そのものを指します。委員会が同情の念を持っていることを表現したい場合は、形容詞である'sympathetic'(同情的な)を用いる必要があります。 'The committee is very sympathetic to the victims'とすることで、『委員会は被害者に対して非常に同情的である』という意味になります。日本語では『委員会は被害者に同情的だ』のように、名詞を形容詞的に使うことがありますが、英語では品詞を正確に使い分ける必要があります。また、'sympathy for'という表現は、名詞的な同情を意味し、'sympathetic to'は形容詞として、誰かに対して同情的であることを表します。
文化的背景
「committee(委員会)」という言葉は、集団的意思決定の象徴であり、同時に、責任の所在を曖昧にする可能性を秘めた存在でもあります。民主主義的な組織運営に不可欠な存在である一方、その構成員の思惑や政治的な駆け引きによって、本来の目的から逸脱することも少なくありません。
委員会という制度は、近代立憲主義国家の成立とともに発展しました。議会制民主主義においては、複雑化する社会問題に対応するため、専門知識を持つ人々が集まり、政策立案や法案審議を行う委員会が不可欠です。しかし、委員会はしばしば、多数決原理の限界を露呈する場となります。少数意見が無視されたり、特定の利益団体の意向が反映されたりすることがあり、その決定が必ずしも公正であるとは限りません。また、委員会は、個々のメンバーの責任を分散させる効果があるため、誰も責任を取らない「責任の分散」という問題を引き起こすこともあります。
文学や映画においても、委員会はしばしば批判的な視点から描かれます。例えば、官僚主義的な組織における無意味な会議や、形式的な手続きに終始する委員会活動は、風刺の対象となります。また、権力闘争の舞台として委員会が描かれることもあります。メンバー間の駆け引きや陰謀によって、委員会の意思決定が歪められる様子は、人間の欲望や権力欲を浮き彫りにします。ジョージ・オーウェルの『動物農場』に登場する豚たちの委員会は、革命の理念を裏切り、独裁体制を築き上げる象徴として描かれています。
現代社会において、委員会はあらゆる分野に存在します。企業における経営委員会、政府における政策委員会、大学における研究倫理委員会など、その種類は多岐にわたります。委員会は、専門知識を結集し、多様な意見を反映させるための重要な仕組みですが、同時に、その運営方法によっては、組織の硬直化や意思決定の遅延を招く可能性も秘めています。委員会という言葉の背後には、集団的意思決定の難しさ、権力構造の複雑さ、そして人間の思惑が複雑に絡み合っているのです。
試験傾向
準1級、1級で長文読解や語彙問題で出題される可能性あり。組織や団体に関するテーマで登場しやすい。リスニングでも会議や議論の場面で使われることがある。類義語(board, councilなど)との使い分けに注意。
Part 5, 6, 7で登場する可能性がある。ビジネス関連の委員会やチームに関する文脈で使われることが多い。同義語・類義語(panel, task forceなど)との区別を意識し、文脈に合った意味を選べるようにする。特に、委員会の目的や活動内容に関する記述に注目。
アカデミックな文章で、研究、政策、教育などの文脈で頻出。読解問題で、文章全体の構成や議論の展開を理解する上で重要なキーワードとなる場合がある。委員会がどのような役割を果たしているか、その目的や影響を把握することが重要。
難関大学の長文読解で出題される可能性がある。社会問題、政治、経済などのテーマで、委員会が問題解決や意思決定に関わる文脈で登場しやすい。文脈から意味を推測する能力が求められる。関連語句(member, chairperson, meeting, resolutionなど)も合わせて覚えておくと役立つ。