英単語学習ラボ

utterly

/ˈʌtərli/(アタァリィ)

最初の音 /ʌ/ は、日本語の『ア』と『オ』の中間のような音で、口を少し開けて短く発音します。/t/ は舌先を歯茎につけて発音する破裂音ですが、母音に挟まれているため、弱く発音されることが多いです。最後の /li/ は日本語の『リ』よりも舌を丸めず、軽く発音するとより自然です。強勢は最初の音節にあります。

副詞

徹底的に

完全に、全く、という意味合い。否定的な状況や状態を強調する際に使われることが多い。(例:utterly disappointed, utterly ridiculous)「完全に」「全く」よりも、より強い感情や状況を表す。

After working all day, I was utterly exhausted and fell asleep immediately.

一日中働いた後、私は完全にへとへとで、すぐに眠ってしまいました。

長い一日を終え、もうこれ以上動けない!という極限の疲れを感じる場面です。「utterly exhausted」は、心身ともにエネルギーを使い果たした状態を鮮やかに描写します。仕事や活動でへとへとになった時に、この表現がぴったりです。

Her sudden decision was utterly surprising to everyone in the room.

彼女の突然の決断は、部屋にいた全員にとって全くもって驚くべきものでした。

誰もが予想していなかったような、信じられない決断が下された瞬間の驚きを表しています。単に「surprising(驚くべき)」ではなく、「utterly surprising」とすることで、「まさか!」という強い驚きや不信感を伴う状況が伝わります。人の行動や予期せぬ出来事に対して使えます。

Despite his best efforts, the puzzle was utterly impossible to solve.

彼は最善を尽くしたにもかかわらず、そのパズルは全く解けませんでした。

どんなに頑張っても、全く手も足も出ない、お手上げ状態のパズルに取り組む彼の姿が目に浮かびます。「utterly impossible」は、単に「不可能」なだけでなく、「どうやっても無理だ!」という強い絶望感や諦めを含んだ状況を示します。目標達成が全く見込めない時や、解決策が全くない問題に対して使われる典型的な表現です。

副詞

完全に

ある状態や性質が余すところなく実現されていることを示す。ポジティブな状況にもネガティブな状況にも使えるが、フォーマルな印象を与える。(例:utterly successful, utterly destroyed)

After a long day, I was utterly exhausted and fell asleep quickly.

長い一日を終えて、私は完全に疲れ果てて、すぐに眠ってしまいました。

この例文では、仕事や勉強でへとへとになった大人が、どれほど疲れているかを具体的に示しています。「utterly」は「完全に」「すっかり」という強い気持ちを表し、「exhausted(疲れ果てた)」という状態を強調しています。まるで体が鉛のように重く、もう何もできないような感覚を伝えます。日常会話で、疲労の度合いを伝える際によく使われます。

He was utterly surprised when his old friend suddenly appeared.

旧友が突然現れたとき、彼は完全に驚きました。

この例文は、予期せぬ出来事に対する強い驚きを描写しています。「utterly」が「surprised(驚いた)」という感情を最大限に強調し、言葉を失うほどの衝撃を表しています。まるで目の前の光景が信じられないかのように、その場に立ち尽くす様子が目に浮かびます。嬉しい驚きにも、信じられないような出来事にも使えます。

The complex math problem seemed utterly impossible to solve at first.

その複雑な数学の問題は、最初、完全に解くのが不可能に思えました。

この例文では、非常に難しい問題に直面し、最初は全く手が出ないと感じる状況を表現しています。「utterly」は「impossible(不可能な)」という状態を強く印象づけ、「どう頑張っても無理だ」という絶望的な気持ちを伝えます。しかし、この例文のように「at first(最初は)」と続くことで、後には解決できたかもしれない、という希望も感じさせます。課題の難しさを強調したい時によく使われます。

コロケーション

utterly destroyed

完全に破壊された、打ちのめされた

物理的な破壊だけでなく、精神的、感情的な崩壊も表します。建物、希望、キャリアなど、広範囲な対象に使えます。ニュアンスとしては、単に壊れた以上の、再起不能な状態を強調します。例えば、ビジネスシーンで「ライバル企業にutterly destroyedされた」と言えば、競争に完全に敗北し、回復の見込みがない状況を示唆します。

utterly ridiculous

全くもって馬鹿げている、ばかばかしい

信じられないほど非常識で、笑ってしまうほどナンセンスな状況やアイデアを指します。フォーマルな場面よりは、友人との会話など、よりくだけた状況で使われることが多いです。単に「ridiculous」と言うよりも、その度合いが極めて高いことを強調します。例えば、突拍子もない提案に対して「That's utterly ridiculous!」と反論するような場面が考えられます。

utterly impossible

絶対に不可能である

実現の可能性が全くないことを強調する表現です。単に「impossible」と言うよりも強い否定のニュアンスを含みます。例えば、ビジネスの交渉で、相手の要求が非現実的な場合に「That's utterly impossible for us」のように使います。交渉決裂を意味する可能性も含む、強い拒否の意思表示です。

utterly dependent

完全に依存している

他者への依存度が非常に高く、自立できない状態を表します。経済的な依存、感情的な依存など、様々な状況で使用されます。ネガティブな意味合いが強く、自己決定権がない状態を示唆することが多いです。例えば、子供が親に「utterly dependent」である状態や、企業がある特定の技術に「utterly dependent」である状態などが考えられます。

utterly alone

完全に孤独である、誰一人として頼る人がいない

物理的な孤独だけでなく、精神的な孤立感も伴う状態を表します。深い悲しみや絶望感と結びついていることが多いです。文学作品や映画などで、主人公の心情を表現する際によく用いられます。単に「alone」と言うよりも、孤独の深さを強調する表現です。例えば、失恋した人が「I feel utterly alone」と表現するような場面が考えられます。

utterly convinced

完全に確信している

疑いの余地なく、強く信じている状態を表します。証拠や論理に基づいた確信だけでなく、直感的な確信も含まれます。ビジネスシーンでは、プレゼンテーションなどで自分の意見を強く主張する際に使われます。例えば、「I am utterly convinced that this project will succeed」のように、自信を持ってプロジェクトの成功を宣言する場面が考えられます。

utterly devastated

打ちのめされて、ひどく落胆している

予期せぬ不幸や悲劇に見舞われ、精神的に大きなダメージを受けている状態を表します。「utterly destroyed」と似ていますが、より感情的な側面を強調します。大切な人を失った時や、長年努力してきたことが無駄になった時などに使われます。例えば、「I was utterly devastated by the news of his death」のように、深い悲しみを表現する際に用いられます。

使用シーン

アカデミック

学術論文や専門書で、ある主張や結論を強調する際に用いられます。例えば、「その仮説は実験によって完全に否定された (The hypothesis was utterly refuted by the experiment.)」のように、客観的な根拠に基づいた厳密な議論の中で使われます。研究発表の質疑応答などで、質問者が研究の不備を指摘する際にも使われることがあります。

ビジネス

ビジネスシーンでは、報告書やプレゼンテーションなど、比較的フォーマルな場面で使われます。「そのプロジェクトは完全に失敗に終わった (The project was utterly unsuccessful.)」のように、結果の重大さを強調する際に用いられます。ただし、日常的な会話やメールでは、より口語的な表現が好まれる傾向があります。

日常会話

日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やドキュメンタリーなど、報道系のコンテンツで見かけることがあります。「その事件は完全に不可解だ (The incident is utterly baffling.)」のように、強い感情や状況を表す場合に用いられます。ただし、ネイティブスピーカーでも、日常会話では「completely」や「totally」といったより一般的な表現を使うことが多いです。

関連語

類義語

  • 「完全に」「すっかり」という意味で、物事が全体的に完了・完遂した状態を表す。日常会話、ビジネス、学術など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】「utterly」よりも一般的で、より中立的な表現。感情的な強調は少ない。「utterly」はしばしばネガティブな状況で用いられるが、「completely」はポジティブな状況でも使える。 【混同しやすい点】「completely」は状態の変化だけでなく、完了した状態そのものも表せるが、「utterly」は状態の変化を強調する傾向がある。例えば、「I completely forgot」は「完全に忘れていた」という状態を表すが、「I utterly forgot」は「完全に忘れてしまった!」という驚きや後悔の感情を伴う。

  • 「完全に」「まったく」という意味で、全体性や完全性を強調する。口語的なニュアンスが強く、日常会話で頻繁に使われる。 【ニュアンスの違い】「utterly」よりもカジュアルで、インフォーマルな場面に適している。感情的な強調は「utterly」ほどではないが、話し手の主観的な判断や感情を伴うことが多い。 【混同しやすい点】「totally」はスラング的な用法もあり、「utterly」よりも軽いニュアンスで使われることがある。また、「totally」は「absolutely」と同様に、相手の発言に同意する相槌としても使われる。

  • 「絶対的に」「完全に」という意味で、疑いの余地がない完全性を表す。フォーマルな場面や、強い確信を伝えたい時に使われる。 【ニュアンスの違い】「utterly」よりも客観的で、より強い断定的なニュアンスを持つ。「utterly」が感情的な強調を含むのに対し、「absolutely」は事実や真実を強調する。 【混同しやすい点】「absolutely」は肯定的な意味合いで使われることが多いが、「utterly」は否定的な意味合いで使われることが多い。また、「absolutely」は相手の発言に強く同意する相槌としても使われる。

  • 「完全に」「全く」という意味で、全体が完全にその状態にあることを示す。フォーマルな場面や、客観的な状況を説明する際に使われる。 【ニュアンスの違い】「utterly」よりも客観的で、感情的なニュアンスは少ない。ある事柄が全体としてどうであるかを冷静に伝えたい場合に適している。 【混同しやすい点】「entirely」は部分的な要素が欠けていない完全性を表すのに対し、「utterly」は程度が甚だしいことを表す。例えば、「It's entirely up to you」は「それは完全にあなた次第です」という意味だが、「It's utterly ridiculous」は「それは全く馬鹿げている」という意味になる。

  • 「徹底的に」「完全に」という意味で、細部に至るまで完全に何かを行うことを表す。調査、掃除、準備など、プロセスや行動が対象となることが多い。 【ニュアンスの違い】「utterly」が状態の程度を強調するのに対し、「thoroughly」は行動の徹底性を強調する。また、「thoroughly」は良い意味でも悪い意味でも使えるが、「utterly」は否定的な意味合いで使われることが多い。 【混同しやすい点】「thoroughly」は動詞を修飾することが多く、「utterly」は形容詞を修飾することが多い。例えば、「We thoroughly investigated the case」は「我々は事件を徹底的に調査した」という意味だが、「It was utterly disgusting」は「それは全く不愉快だった」という意味になる。

  • 「完璧に」「完全に」という意味で、欠点がなく理想的な状態を表す。技術、技能、状況など、様々な対象に使用される。 【ニュアンスの違い】「utterly」がネガティブな感情を伴うことが多いのに対し、「perfectly」はポジティブな感情や評価を伴うことが多い。また、「perfectly」は理想的な状態を指すため、「utterly」よりも限定的な状況で使われる。 【混同しやすい点】「perfectly」は技術や技能が優れていることを表す場合に使われることが多いが、「utterly」は感情的な状態を表す場合に使われることが多い。例えば、「She speaks English perfectly」は「彼女は完璧な英語を話す」という意味だが、「I was utterly exhausted」は「私は完全に疲れ果てていた」という意味になる。

派生語

  • 『発する』という意味の動詞。元々は『外へ出す』という概念で、言葉を口に出す行為を指す。日常会話から公式なスピーチまで幅広く使われる。

  • 『外向きの』という意味の形容詞または副詞。『utter』の『外へ』という根本的な意味合いが、方向性を示す形に変化したもの。物理的な方向だけでなく、態度や行動など抽象的な意味でも使われる。

  • 『外側の』という意味の形容詞。『utter』の『外』という概念が、場所や位置を示す形に特化したもの。服の『アウター』のように、物理的な外側を指すことが多い。

反意語

  • 『部分的に』という意味の副詞。『utterly』が全体を強調するのに対し、こちらは一部のみであることを示す。例えば、『utterly wrong(完全に間違っている)』に対して『partly wrong(部分的に間違っている)』のように対比される。

  • 『わずかに』という意味の副詞。『utterly』が程度を最大化するのに対し、こちらは最小限であることを示す。『utterly different(完全に違う)』に対して『slightly different(わずかに違う)』のように用いられる。

  • 『いくぶん』『やや』という意味の副詞。『utterly』が全体的・絶対的な状態を表すのに対し、『somewhat』は不完全さや不確かさを示唆する。『utterly convinced(完全に確信している)』に対して『somewhat convinced(いくぶん確信している)』のように使われる。

語源

"utterly"は、「徹底的に」「完全に」という意味を持つ副詞です。この単語は、古英語の"útor"(外側の、外へ)に由来します。さらに遡ると、ゲルマン祖語の"*ūt-"(外へ)という語根に行き着きます。この"út-"は、現代英語の"out"(外)と同根です。つまり、"utterly"は元々「外へ」という意味合いを含んでおり、それが「完全に表に出ている」「完全に明らかになっている」といったニュアンスから、「徹底的に」「完全に」という意味へと発展しました。日本語で例えるなら、「丸出し」という言葉が、文字通りの意味から転じて「完全に」「徹底的に」という意味合いを持つようになったのと似ています。"utterly"は、何かが隠されることなく、完全に表面化している状態を表す言葉として理解できます。

暗記法

「utterly」は単なる「完全に」ではない。希望なき状況、覆しようのない事実に使われ、英語圏では運命論的な諦念や敗北感と結びつく。シェイクスピア悲劇の破滅的決断、ディストピア小説の絶望的状況…時に残酷なまでに現実を突きつける。現代では皮肉やユーモアも。「utterly ridiculous(全くばかげている)」は強い反感の表れ。単語の奥には、諦め、自己嫌悪、侮蔑が潜む。英語圏の文化と感情が凝縮された言葉なのだ。

混同しやすい単語

『utter』は動詞で「(言葉を)発する」という意味です。発音が非常に似ていますが、品詞が異なり、文法的な役割が異なります。'utterly'は副詞で文全体を修飾しますが、'utter'は目的語を必要とする他動詞として使われることが多いです。動詞の'utter'は、名詞の'utterance'(発言)と関連付けて覚えると良いでしょう。

『latter』は形容詞または代名詞で、「後者」という意味です。スペルが似ており、特に'tt'の部分が共通しているため混同しやすいです。文脈によって意味が大きく異なるため、注意が必要です。例えば、「the former and the latter」のように対比で使われることが多いです。

『butter』は名詞で「バター」という意味です。最初の'ut'の音と、語尾の'-er'の響きが似ているため、発音を聞き間違える可能性があります。スペルも前半が共通しているため、視覚的にも混同しやすいです。意味は全く異なるため、文脈で判断することが重要です。

『bitterly』は「辛辣に」「痛烈に」という意味の副詞で、意味も響きもやや似ています。しかし、'bitterly'は感情的な意味合いが強く、'utterly'は程度を表すことが多いという違いがあります。例えば、「bitterly disappointed(ひどく失望した)」のように使われます。

otherly

『otherly』は一般的な単語ではありませんが、'other'(他の)という単語に'-ly'が付いているため、'utterly'と関連付けて考えてしまう可能性があります。'otherly'という単語は、特定の文脈でのみ使われる造語的な表現であり、標準的な英語ではありません。'utterly'は'other'とは関係がないことを覚えておきましょう。

『orderly』は「整然とした」「秩序正しい」という意味の形容詞または副詞です。語尾の'-erly'の響きが似ているため、発音を聞き間違える可能性があります。スペルも'erly'の部分が共通しているため、視覚的にも混同しやすいです。意味は全く異なるため、文脈で判断することが重要です。

誤用例

✖ 誤用: I am utterly sorry for your loss, but life goes on.
✅ 正用: I am deeply sorry for your loss, and I offer my sincerest condolences.

「utterly」は「完全に」「徹底的に」という意味で、強い感情を表す際に使えますが、フォーマルな弔いの場面では不適切です。日本語の「全く」を直訳すると「utterly」になりがちですが、悲しみの感情を表す場合は「deeply」や「sincerely」がより適切です。遺族への配慮が求められる場面では、感情をストレートに表現するよりも、丁寧で控えめな表現が好まれます。また、その後に続く「life goes on」という言葉は、状況によっては相手を傷つける可能性があり、避けるべきです。

✖ 誤用: He utterly failed to understand my subtle sarcasm.
✅ 正用: He completely failed to understand my subtle sarcasm.

「utterly」は「完全に」という意味で間違いではありませんが、「sarcasm(皮肉)」のような繊細なニュアンスが関わる状況では、少し大げさで不自然に聞こえることがあります。日本語の「全く」を安易に「utterly」と訳してしまうと、英語のネイティブスピーカーには過剰な表現に聞こえる場合があります。「completely」の方が、より自然で一般的な表現です。特に皮肉は文化的な背景や価値観によって解釈が異なるため、言葉選びは慎重に行う必要があります。また、皮肉は英語圏ではユーモアとして受け入れられることが多いですが、相手との関係性や状況によっては不快感を与える可能性もあるため、注意が必要です。

✖ 誤用: The project was utterly successful.
✅ 正用: The project was remarkably successful.

「utterly」は「完全に」「徹底的に」という意味ですが、ビジネスシーンや学術的な文脈では、感情的なニュアンスが強く、客観性に欠ける印象を与えることがあります。日本語の「完全に成功した」を直訳すると「utterly successful」となりがちですが、よりフォーマルで客観的な表現としては、「remarkably」「exceptionally」「highly」などが適切です。特にプロジェクトの成果を報告する際には、具体的なデータや根拠を示すことが重要であり、感情的な表現は避けるべきです。また、英語圏では、自己主張が強いと見なされることを避ける傾向があるため、控えめな表現を選ぶことが望ましい場合があります。

文化的背景

「utterly」は、単なる「完全に」という意味を超え、しばしば希望や救いのない状況、あるいは覆しようのない事実を強調する際に用いられ、英語圏の文化においては、運命論的な諦念や、徹底的な敗北感といった感情と結びついてきました。この言葉は、時に残酷なまでに現実を突きつける容赦のなさを表現し、それゆえ、文学作品や映画の中で、登場人物が絶望の淵に立たされる場面で効果的に使用されます。

例えば、シェイクスピアの悲劇において、「utterly」は、主人公が破滅的な決断を下し、その結果が取り返しのつかないものであることを強調するために用いられることがあります。リア王が娘たちに裏切られ、精神的に崩壊していく過程で、「utterly」という言葉が用いられれば、彼の絶望の深さをより一層際立たせることができるでしょう。また、ディストピア小説など、社会全体が抑圧されている状況を描写する際に、「utterly」は、希望の光が全く見えない、絶望的な状況を強調するのに役立ちます。ジョージ・オーウェルの『1984』において、ウィンストンが党の思想に完全に屈服させられる場面でこの言葉が使われれば、彼の精神的な敗北がより鮮明に伝わるでしょう。

現代英語においては、「utterly」は、しばしば皮肉やユーモアを込めて使用されることもあります。例えば、ひどい失敗を犯した人が、「I utterly failed.(完全に失敗した)」と言うことで、自虐的な笑いを誘うことがあります。しかし、その根底には、失敗を認めざるを得ない状況に対する諦めや、自己嫌悪といった感情が潜んでいることもあります。また、政治的な議論などにおいて、「utterly ridiculous(全くばかげている)」という表現は、相手の意見を強く否定する際に用いられますが、その背後には、相手の意見に対する強い反感や、侮蔑といった感情が込められています。

このように、「utterly」は、単なる「完全に」という意味を超え、英語圏の文化における絶望、諦念、そして、時に皮肉やユーモアといった複雑な感情を表現するために用いられる言葉です。この言葉を理解することは、英語の語彙力を高めるだけでなく、英語圏の文化や価値観をより深く理解することにもつながるでしょう。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に長文読解、稀に語彙問題。

- 頻度と級・パート: 準1級以上。1級でより頻出。

- 文脈・例題の特徴: やや硬めの文章、論説文、ニュース記事など。

- 学習者への注意点・アドバイス: 「完全に」「徹底的に」という意味を理解し、類似語(completely, totally, absolutely)とのニュアンスの違いを把握する。文脈から意味を推測する練習も重要。

TOEIC

- 出題形式: 主にPart 7(長文読解)。Part 5(短文穴埋め)でも稀に出題。

- 頻度と級・パート: 比較的まれ。しかし、高スコアを目指すなら対策が必要。

- 文脈・例題の特徴: ビジネス関連の文章(契約書、報告書、メールなど)。

- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンにおける「utterly」の使われ方を理解する。例えば、「utterly unacceptable(全く受け入れられない)」のようなフレーズを覚えておくと役立つ。

TOEFL

- 出題形式: 主にリーディングセクション。

- 頻度と級・パート: 頻出。アカデミックな文章でよく使われる。

- 文脈・例題の特徴: 学術論文、教科書、科学記事など。

- 学習者への注意点・アドバイス: 抽象的な概念や議論を説明する文脈で使われることが多い。同義語(completely, absolutely)との使い分けを意識し、文脈における微妙なニュアンスを理解することが重要。

大学受験

- 出題形式: 長文読解問題、和訳問題。

- 頻度と級・パート: 難関大学で頻出。標準的な大学でも稀に出題。

- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文、科学記事など、様々なジャンルの文章で使われる。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。同義語を覚えておくことで、言い換え問題にも対応できる。「utterly」を含む文全体の構造を把握し、正確に和訳できるように練習する。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

本サイトは学習用途を想定しており、専門家の監修を受けていません。 正確性には留意していますが、誤りに気付いた場合はフォームからご連絡ください。