英単語学習ラボ

tenacious

/təˈneɪʃəs/(タァˈネィシャス)

強勢は「ネィ」の部分にあります。最初の音 /tə/ は、曖昧母音で弱く発音します。日本語の「タ」よりも力を抜いて、軽く「タァ」と発音するイメージです。最後の「シャス」は、/ʃ/(shの音)を意識して、息を吐き出すように発音するとよりネイティブに近い発音になります。/eɪ/ は二重母音で、「エイ」と発音しますが、日本語の「エ」と「イ」を繋げるよりも、より滑らかに発音しましょう。

形容詞

食い下がる

困難や反対にあっても、諦めずに粘り強く努力する様子。目標達成のために、強い意志を持って努力し続けるニュアンスを含む。類義語:persistent, determined

She was tenacious in her efforts to learn English, studying every day until she understood.

彼女は英語を学ぶ努力において食い下がることなく、理解するまで毎日勉強しました。

この例文は、目標に向かって諦めずに努力し続ける様子を表しています。まるで目の前で、彼女が机に向かって粘り強く勉強している姿が見えるようです。特に学習者が自分自身に重ね合わせやすい、共感できるシチュエーションです。「in her efforts」のように、「何において粘り強いのか」を具体的に示すと自然です。

The little boy was tenacious about finishing his puzzle, even when it seemed too hard.

その小さな男の子は、とても難しそうに見えても、パズルを完成させることに食い下がりました。

子供が難しい問題に直面しても、投げ出さずに食い下がって取り組む、かわいらしくも真剣な姿を描いています。どんなに困難に見えても、最後までやり遂げようとする「粘り強さ」のニュアンスが伝わります。「tenacious about + 動名詞(-ing)」で「~することに粘り強い」という形でよく使われます。

He was tenacious in the negotiation, insisting on a fair price for his old car.

彼は交渉において食い下がることなく、自分の古い車に対して公正な価格を主張しました。

この例文は、自分の意見や主張を曲げずに、粘り強く交渉する様子を表しています。ビジネスや日常生活で、自分の権利や条件を守るために「食い下がる」場面でよく使われます。相手に妥協せず、自分の考えを貫く強い意志を感じさせます。「in the negotiation」のように、「どの状況で粘り強いのか」を示すと分かりやすいです。

形容詞

しぶとい

病気や困難からなかなか回復しない、または、なかなか終わらない状況を表す。良い意味でも悪い意味でも使われる。類義語:stubborn, resilient

The little boy was tenacious, trying to finish the difficult puzzle for hours.

その小さな男の子は、何時間も難しいパズルを完成させようとしぶとく頑張っていた。

この例文では、男の子が目標に向かって「粘り強く」努力する様子を表しています。諦めずに最後までやり遂げようとする、ポジティブな意味合いで使われています。'trying to finish' は「~を終えようと努力する」という意味です。

The salesperson was tenacious, calling me every day even after I said no.

そのセールスマンはしつこく、私が断った後も毎日電話をかけてきた。

ここでは、セールスマンが「しつこく」、何度も連絡してくる状況を表しています。望ましくない行動が「執拗な」場合に 'tenacious' を使うことができます。'even after I said no' で、より具体的な状況が伝わります。

Her cough was very tenacious and lasted for weeks, making her tired.

彼女の咳はとてもしぶとく、何週間も続いて彼女を疲れさせた。

この例文では、咳が「なかなか治らず、しぶとく残る」様子を表しています。病気や問題が「しぶとく居座る」「抵抗力がある」という意味で使われることもあります。'lasted for weeks' は「何週間も続いた」という意味で、期間の長さを表します。

形容詞

執念深い

過去の出来事や感情に強く囚われ、忘れられない様子。ネガティブな意味合いが強い。類義語:vindictive, unforgiving

Even when the math problems were hard, she was tenacious in finding the answers.

数学の問題が難しくても、彼女は答えを見つけるのに粘り強かった。

机に向かい、難しい数学の問題に何度も挑戦し、決して諦めずに取り組む彼女の姿が目に浮かびます。「tenacious in doing something」は「~することに粘り強い」という、目標達成のために努力を続ける様子を表す典型的な使い方です。

The small runner was tenacious and kept going, even after falling down.

その小さな走者は、転んだ後も粘り強く走り続けた。

運動会で転んでしまった小さな子が、泣かずに立ち上がり、ゴールを目指して一生懸命に走り続ける情景を想像してください。この文は、困難な状況でも目標を見失わず、粘り強く努力する姿勢を表現するのに最適です。

He had a tenacious grip on his dream of becoming an artist.

彼は芸術家になるという夢を、粘り強く持ち続けた。

周りの反対や困難があっても、決して夢を諦めない強い意志を持つ人の姿を描いています。「tenacious grip on something」は、「何かをしっかり掴んで離さない」「決して手放さない」という強い意志や執着を表す際によく使われます。ここでは夢に対する揺るぎない決意を示しています。

コロケーション

tenacious grip

断固たる把握、しがみつくような握力

物理的な意味だけでなく、比喩的に『主義主張や権利などを手放さない強い意志』を表します。例えば、"The company has a tenacious grip on the market share."(その会社は市場占有率を断固として維持している)のように使われます。ビジネスシーンや報道などでよく見られる表現です。 "firm grip"も同様の意味ですが、"tenacious grip"はより粘り強く、執念深いニュアンスを含みます。

tenacious advocate

粘り強い擁護者、断固たる支持者

ある信念や人を擁護する際に、困難に屈せず、最後まで戦い抜く姿勢を指します。法律、政治、社会運動などの文脈で頻繁に使われ、その人の不屈の精神を強調します。 "staunch advocate"(忠実な擁護者)と似ていますが、"tenacious advocate"はより積極的で、障害を乗り越えていくニュアンスが強くなります。

tenacious pursuit

執拗な追求、粘り強い探求

目標達成のために、困難や障害にもめげずに追い求める様子を表します。研究、ビジネス、個人的な目標など、幅広い分野で使用されます。 "relentless pursuit"(容赦ない追求)と似ていますが、"tenacious pursuit"は、目標に対する固執と忍耐強さに重点が置かれます。例えば、"tenacious pursuit of excellence"(卓越性の粘り強い追求)のように使われます。

tenacious memory

強固な記憶力、忘れにくい記憶

一度覚えたことを容易に忘れない、非常に優れた記憶力を指します。必ずしも良い意味だけでなく、過去の辛い出来事を忘れられない場合など、ネガティブな意味合いで使われることもあります。 "vivid memory"(鮮明な記憶)と異なり、"tenacious memory"は記憶の持続性に重点が置かれます。 "He has a tenacious memory for details."(彼は細部をよく覚えている)のように使われます。

tenacious spirit

不屈の精神、粘り強い心

困難や逆境にも負けず、目標に向かって努力し続ける精神力を指します。スポーツ、ビジネス、個人的な挑戦など、様々な場面で使用されます。 "resilient spirit"(回復力のある精神)と似ていますが、"tenacious spirit"は、困難に立ち向かう積極的な姿勢を強調します。"She showed a tenacious spirit throughout her illness."(彼女は病気の間、不屈の精神を示した)のように使われます。

with tenacious resolve

断固たる決意をもって

困難な状況下でも、目標を達成しようとする揺るぎない決意を表します。しばしば、困難を乗り越えていく様子を強調するために使われます。例えば、"She faced the challenge with tenacious resolve."(彼女は断固たる決意をもってその課題に立ち向かった)のように使われます。 "firm resolve"(固い決意)よりも、より強い意志と不屈の精神が感じられます。

tenacious defense

粘り強い防御、手堅い守り

スポーツや軍事、法廷などで、相手の攻撃や主張に対して、簡単には崩れない強固な守りを指します。比喩的に、自らの立場や意見を譲らない姿勢を表すこともあります。 "strong defense"(強い防御)と似ていますが、"tenacious defense"は、相手の攻撃に耐え忍び、最後まで抵抗するニュアンスが強くなります。"The team mounted a tenacious defense against the opponent's attacks."(チームは相手の攻撃に対して粘り強い防御を見せた)のように使われます。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で、特に粘り強い研究姿勢や結果を強調する際に用いられます。例:「〜という困難な状況にもかかわらず、研究チームはtenaciousな努力を続けた」のように、研究の過程や成果を評価する文脈で使われます。研究者や学生が、自身の研究の意義や価値を説明する際に役立ちます。

ビジネス

ビジネスシーンでは、プロジェクトの推進や交渉の場面で、目標達成への粘り強さを表現する際に使われます。例:「〜という厳しい市場環境下でも、tenaciousな営業努力により目標を達成した」のように、成果を強調する報告書やプレゼンテーションで用いられます。リーダーシップやチームワークに関する議論でも、メンバーの特性を表す際に使われることがあります。

日常会話

日常会話ではあまり使われませんが、ニュース記事やノンフィクション作品などで、困難を乗り越えて成功した人物の物語を紹介する際に用いられることがあります。例:「〜さんは、tenaciousな精神で病気を克服し、社会復帰を果たした」のように、感動的なストーリーを語る文脈で使われます。自己啓発書などで、目標達成のための心構えを説明する際にも見られます。

関連語

類義語

  • 『根気強い』『粘り強い』という意味で、目標達成のために努力し続ける様子を表す。ビジネス、学術、日常会話など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『tenacious』と同様に、困難な状況でも諦めない姿勢を意味するが、『persistent』はどちらかというと客観的な視点から見た粘り強さを指すことが多い。一方、『tenacious』は、より主観的な意志の強さや決意を伴うニュアンスがある。 【混同しやすい点】『persistent』は、単に繰り返す行為を指す場合もあるため、文脈によってはネガティブな意味合い(しつこい、迷惑な)を持つことがある。一方、『tenacious』は基本的にポジティブな意味合いで使われる。

  • 『決意が固い』『断固とした』という意味で、目標達成のために強い意志を持っている状態を表す。ビジネス、日常会話など、様々な場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『tenacious』は困難に立ち向かう粘り強さを強調するのに対し、『determined』は目標達成への強い決意を強調する。つまり、『tenacious』は行動の継続性に、『determined』は意思の強さに焦点がある。 【混同しやすい点】『determined』は、一度決めたことを曲げない頑固さを含む場合がある。一方、『tenacious』は、状況に応じて柔軟に対応しながらも目標を諦めないニュアンスがある。

  • 『断固とした』『揺るぎない』という意味で、強い決意を持ち、迷いがない状態を表す。フォーマルな場面や文学的な表現で用いられることが多い。 【ニュアンスの違い】『tenacious』が困難な状況でも諦めない粘り強さを表すのに対し、『resolute』は目標に対する揺るぎない決意を強調する。また、『resolute』はよりフォーマルで、強い意志や覚悟を示す。 【混同しやすい点】『resolute』は、しばしば強い信念や道徳観に基づいた決意を表すため、個人的な目標よりも、社会的な意義を持つ目標に対して使われることが多い。一方、『tenacious』は、個人的な目標にも用いられる。

  • dogged

    『根気強い』『執拗な』という意味で、困難な状況でも諦めずに努力する様子を表す。しばしば、粘り強さがややネガティブなニュアンスを伴う場合に使われる。 【ニュアンスの違い】『tenacious』と同様に、困難に立ち向かう粘り強さを意味するが、『dogged』は、その粘り強さが度が過ぎて、周囲に迷惑をかけるようなニュアンスを含むことがある。まるで犬が獲物を追いかけるように、執拗に目標を追い求める様子を表す。 【混同しやすい点】『dogged』は、しばしばネガティブな文脈で使用されるため、使用する際には注意が必要である。例えば、『dogged pursuit』(執拗な追跡)のように、相手に不快感を与えるような状況で使われることがある。一方、『tenacious』は、基本的にポジティブな意味合いで使われる。

  • 『断固とした』『強情な』という意味で、意見や態度を絶対に曲げない様子を表す。しばしば、相手の意見を聞き入れない頑固さを含む。 【ニュアンスの違い】『tenacious』が目標達成のために粘り強く努力する様子を表すのに対し、『adamant』は自分の意見や立場を固守する様子を表す。つまり、『tenacious』は行動の粘り強さ、『adamant』は態度の頑固さを強調する。 【混同しやすい点】『adamant』は、しばしばネガティブな意味合いで使用されるため、相手に不快感を与える可能性がある。例えば、『adamant refusal』(断固とした拒否)のように、相手の意見を聞き入れない姿勢を表す場合に用いられる。一方、『tenacious』は、基本的にポジティブな意味合いで使われる。

  • unyielding

    『不屈の』『頑固な』という意味で、困難や圧力に屈しない様子を表す。フォーマルな場面や文学的な表現で用いられることが多い。 【ニュアンスの違い】『tenacious』と同様に、困難に立ち向かう粘り強さを意味するが、『unyielding』は、より強い抵抗や圧力に屈しない姿勢を強調する。まるで岩のように、外部からの力に決して屈しない様子を表す。 【混同しやすい点】『unyielding』は、しばしば強い意志や信念に基づいた抵抗を表すため、個人的な目標よりも、社会的な意義を持つ目標に対して使われることが多い。また、柔軟性に欠ける頑固さを表す場合もある。一方、『tenacious』は、個人的な目標にも用いられ、状況に応じて柔軟に対応するニュアンスも含む。

派生語

  • tenable

    『維持できる』『擁護できる』という意味の形容詞。語源的には『保持できる』というニュアンスで、議論や立場などが『支持できる』状態を表す。日常会話よりも、ビジネスや学術的な文脈で、主張や理論の正当性を評価する際に用いられることが多い。

  • 『賃借人』『居住者』という意味の名詞。語源的には『占有する人』というニュアンスで、不動産を借りて占有する人を指す。日常会話や不動産関連の文書で用いられる。

  • 『在職期間』『保有』という意味の名詞。語源的には『保有すること』を意味し、特に役職や地位の保有期間を指すことが多い。大学教授の『終身在職権(tenure)』のように、長期的な安定性を示す文脈で用いられる。

反意語

  • yielding

    『yielding』は『tenacious(固執する)』とは対照的に、『譲歩する』『屈する』という意味を持つ。交渉や議論の文脈で、相手の意見を受け入れたり、抵抗をやめたりする状況を表す。比喩的には、困難な状況に対して柔軟に対応することを意味することもある。

  • 『lax』は『緩い』『だらしない』という意味で、『tenacious(しっかりした)』とは反対の性質を表す。規律や規則が緩い状態、または人の性格がだらしない状態を指す。ビジネスシーンでは、管理体制の緩さなどを批判的に表現する際に用いられる。

  • 『irresolute』は『優柔不断な』という意味で、『tenacious(断固とした)』とは対照的な態度を表す。決断力に欠け、迷いやすい性格や状況を指す。ビジネスや政治の文脈で、リーダーシップの欠如を批判する際に用いられることがある。接頭辞『ir-』は否定を表す。

語源

"tenacious」は、ラテン語の「tenax」(しっかりとつかむ、保持する)に由来します。この「tenax」は、さらに「tenere」(つかむ、保持する)という動詞から派生しています。「tenere」は、物理的に何かをつかむだけでなく、比喩的に意見や信念を保持するという意味も持ちます。英語の「tenacious」は、このラテン語の「tenax」が持つ「しっかりとつかむ」というイメージを受け継ぎ、困難な状況でも諦めずに、自分の意見や目標を「しぶとく保持する」という意味合いを持つようになりました。例えば、日本語の「粘り強い」という言葉が、目標達成のために諦めない姿勢を表すのと同じように、「tenacious」もまた、困難に立ち向かう不屈の精神を表現する言葉として使われます。

暗記法

「tenacious」は、ローマ兵士の陣地死守、アーサー王の聖杯探索にみる騎士道精神、そしてフォードの如き不屈の起業家精神…西洋文化では、困難に「しがみつく」精神が成功の鍵とされてきました。しかし、頑固さもまた「tenacious」。文脈を読み解き、言葉の奥深さを味わう必要があります。粘り強さは、時に諸刃の剣なのです。

混同しやすい単語

『tenacious』と語頭が似ており、どちらも抽象的な傾向を表すため混同しやすい。しかし、『tendency』は『傾向』や『性質』という意味の名詞であり、粘り強さを表す形容詞『tenacious』とは品詞も意味も異なる。日本人学習者は、名詞と形容詞の違いを意識し、文脈から判断する必要がある。語源的には、『tendency』は『tend(~する傾向がある)』から派生している。

発音が似ているため、特にリスニング時に混同しやすい。スペルも最初の数文字が共通している。『tennis』はスポーツの『テニス』を指す名詞であり、意味は全く異なる。会話の中でスポーツの話をしているか、粘り強さについて話しているかで判断できるはず。『tenacious』の語源はラテン語の『tenere(保持する)』であり、テニスとは無関係。

tenets

発音が似ており、特に複数形である点が紛らわしい。『tenets』は『主義』や『信条』という意味の名詞の複数形であり、粘り強い性質を表す形容詞『tenacious』とは意味が異なる。文章で出てきた場合は、主語や動詞との関係から複数形の名詞であるか、形容詞であるかを判断する必要がある。ちなみに、両方とも語源はラテン語の『tenere(保持する)』に由来する。

語尾の '-cious' が共通しており、スペルが似ているため混同しやすい。どちらも形容詞だが、『contagious』は『伝染性の』という意味で、病気や感情が広がる様子を表す。意味が全く異なるので、文脈から判断することが重要。『contagious』はラテン語の『contangere(接触する)』が語源。

発音が一部似ており、スペルも文字数が多い点で共通するため、なんとなく似た単語として認識してしまう可能性がある。『attention』は『注意』という意味の名詞であり、粘り強さを表す形容詞『tenacious』とは品詞も意味も異なる。『attention』はラテン語の『attendere(注意を向ける)』が語源。

pretentious

語尾の '-tious' が共通しており、スペルが似ているため混同しやすい。どちらも形容詞だが、『pretentious』は『見えを張る』や『気取った』という意味で、ネガティブなニュアンスを含む。意味が全く異なるので、文脈から判断することが重要。『pretentious』はラテン語の『praetendere(見せかける)』が語源。

誤用例

✖ 誤用: He is tenacious about his old customs, even if they cause inconvenience to others.
✅ 正用: He is stubborn about his old customs, even if they cause inconvenience to others.

「tenacious」は「固執する」という意味を持ちますが、良い意味での粘り強さ、例えば目標達成のために困難に立ち向かうような状況で使われることが多いです。この文脈では、他人に迷惑をかけるにも関わらず古い習慣に固執しているため、より否定的なニュアンスを持つ「stubborn(頑固)」が適切です。日本人が「〜に固執する」を直訳的にtenaciousと結びつけやすいですが、英語では文脈によって適切な語を選ぶ必要があります。

✖ 誤用: She was tenacious in her grief after the loss of her beloved cat.
✅ 正用: She was inconsolable in her grief after the loss of her beloved cat.

「tenacious」は「粘り強い」という意味合いが強く、悲しみなどの感情に対して使うと、まるで悲しみに耐え忍んでいるかのような印象を与えてしまいます。大切な猫を失った悲しみから立ち直れない様子を表すには、「inconsolable(慰められない)」が適切です。日本人が「悲しみに耐える」という表現を「tenacious」で表現しようとするのは、感情を抑制することを美徳とする文化的な背景が影響している可能性があります。英語では感情をストレートに表現する方が自然な場合が多いです。

✖ 誤用: The company was tenacious in its pursuit of market share, even resorting to unethical tactics.
✅ 正用: The company was relentless in its pursuit of market share, even resorting to unethical tactics.

「tenacious」は一般的に、目標達成に向けて粘り強く努力する姿勢を指しますが、不正な手段を用いるような状況では不適切です。このような文脈では、「relentless(容赦ない、執拗な)」がより適切です。日本人が「執念深い」という言葉を「tenacious」で表現しようとする場合、そのニュアンスが必ずしもポジティブではないことに注意が必要です。英語では、倫理的な観点から見て問題がある行動には、より強い言葉を選ぶことが一般的です。

文化的背景

「tenacious(執拗な、粘り強い)」は、単に物理的な粘着力だけでなく、困難な状況や反対に直面しても揺るがない精神的な強さ、目標達成への固執を象徴する言葉として、西洋文化において特に高く評価されてきました。中世の騎士道精神から、近代の実業家の不屈の精神まで、「tenacity」は成功への道を開く重要な資質と見なされてきたのです。

「tenacious」という言葉が持つ文化的背景を語る上で、まず思い浮かぶのは、古代ローマの兵士たちの姿でしょう。彼らは、敵の攻撃に耐え、陣地を守り抜くために、文字通り「しがみつく」ような粘り強さを持っていました。この「tenacious」な精神は、ローマ帝国の拡大と維持に不可欠な要素であり、後のヨーロッパの軍事思想やリーダーシップ論にも大きな影響を与えました。中世の騎士道物語では、困難な試練に立ち向かう騎士の「tenacity」が、美徳として描かれることが多く、「アーサー王物語」における円卓の騎士たちは、まさに「tenacious」な精神の象徴と言えるでしょう。彼らは、聖杯探求という困難な目標に向かって、幾多の障害を乗り越え、決して諦めませんでした。

近代に入ると、「tenacious」は、ビジネスの世界で成功するための重要な資質として注目されるようになります。特に、アメリカンドリームを体現するような実業家たちは、逆境にめげず、粘り強く目標を追求する「tenacious」な精神の持ち主として称賛されました。例えば、ヘンリー・フォードは、自動車の大量生産という革新的なアイデアを実現するために、多くの困難に直面しましたが、彼の「tenacity」がなければ、今日の自動車産業は存在しなかったかもしれません。また、科学の世界でも、「tenacious」な研究者たちは、長年の研究を通じて、画期的な発見を成し遂げてきました。キュリー夫人は、放射能の研究において、数々の困難を乗り越え、ノーベル賞を受賞しましたが、彼女の「tenacity」は、科学史に輝く偉業として語り継がれています。

現代社会においても、「tenacious」は、目標達成のために不可欠な資質として認識されています。起業家、アスリート、アーティストなど、様々な分野で活躍する人々が、「tenacity」を持って困難に立ち向かい、成功を収めています。しかし、「tenacious」は、時にネガティブな意味合いで使用されることもあります。例えば、自分の意見や主張に固執し、他者の意見を聞き入れないような頑固な態度を「tenacious」と表現することもあります。そのため、「tenacious」という言葉を使用する際には、文脈を考慮し、ポジティブな意味合いとネガティブな意味合いのどちらで使用されているかを判断する必要があります。総じて「tenacious」は、西洋文化において、目標達成のための重要な資質として高く評価される一方で、状況によってはネガティブな意味合いも含む、奥深い言葉と言えるでしょう。

試験傾向

英検

準1級、1級の語彙問題で出題される可能性があります。1次試験の語彙問題で、tenaciousの意味を問う選択肢を選ぶ形式や、長文読解でtenaciousの意味を推測させる問題が出題されることがあります。ライティングで「粘り強さ」を表現する際に使えると高得点につながる可能性があります。注意点としては、類義語(persistent, determined)とのニュアンスの違いを理解しておくことです。

TOEIC

Part 5(短文穴埋め問題)やPart 7(長文読解)で、tenaciousが使われた文脈から意味を推測させる形で出題される可能性があります。ビジネスシーンにおける「粘り強い交渉」や「困難な状況でも諦めない姿勢」を表す文脈で登場しやすいです。TOEICでは、類義語や反意語との比較を通して、より適切な語彙を選択する能力が求められます。例えば、yielding(柔軟な)のような語との区別が必要です。

TOEFL

リーディングセクションで、アカデミックな文章の中で出題される可能性があります。科学、歴史、社会科学などの分野で、研究や努力が困難を乗り越えて継続される様子を描写する際に用いられることが多いです。TOEFL iBTのライティングセクションで、自分の意見をサポートする際に「粘り強さ」を例として使うことも考えられます。TOEFLでは、文脈から意味を推測する能力が重視されるため、tenaciousが使われている文章全体の意味を理解することが重要です。

大学受験

難関大学の長文読解問題で出題される可能性があります。評論文や物語文など、幅広いジャンルの文章で使われる可能性があります。「粘り強い」「根気強い」といった基本的な意味だけでなく、文脈によっては「固執する」「執念深い」といったネガティブな意味合いで使われる場合もあるため、注意が必要です。大学受験では、単語の意味だけでなく、文章全体の文脈を理解し、筆者の意図を正確に把握する能力が求められます。

免責事項

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このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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