英単語学習ラボ

refer

/rɪˈfɜːr/(リˈファー)

強勢は2音節目の 'fɜːr' にあります。最初の 'rɪ' は弱く短く発音し、日本語の『リ』よりも曖昧な母音(schwa)に近い音です。2音節目の 'ɜːr' は、口を少し開けて『アー』と発音し、舌を丸めて喉の奥から音を出すように意識すると、よりネイティブに近い発音になります。語尾の 'r' は、アメリカ英語では発音しますが、イギリス英語では発音しないことがあります。

専門的な内容に関するご注意

このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。

動詞

言及する

ある話題や情報源について、間接的または直接的に触れること。論文や会話で、他の情報源や関連事項を示す際に使われる。フォーマルな文脈でよく用いられる。

During the meeting, the manager often referred to the sales report.

会議中、部長はよく営業報告書に言及していました。

会議で部長が、手元の営業報告書を見ながら、その内容について話している場面を想像してみましょう。ビジネスシーンで、資料やデータに触れて話す際に「refer to」は非常によく使われます。これは、具体的な情報源を示す典型的な使い方です。

My friend often refers to her trip to Italy last year.

私の友人は、去年のイタリア旅行についてよく話します。

友人が楽しかったイタリア旅行の思い出を、会話の中で何度も持ち出す様子が目に浮かびますね。親しい人との日常会話で、過去の出来事や共通の話題に触れる時に「refer to」を使うのはとても自然です。懐かしい記憶を共有する温かい場面です。

This book refers to many interesting historical events.

この本は、多くの興味深い歴史的な出来事に言及しています。

図書館で歴史の本を手に取り、ページをめくると、たくさんの魅力的な歴史的事件について詳しく書かれていることに気づく、そんな場面です。本や記事、論文などで、特定の情報やトピックについて触れる際に「refer to」は頻繁に使われます。読者の知的好奇心を刺激する表現です。

動詞

参照する

情報や助けを得るために、特定の場所(書籍、ウェブサイト、専門家など)を調べること。問題解決や学習のために情報源を活用するニュアンス。

When I found a new word, I quickly referred to my dictionary to understand its meaning.

新しい単語を見つけた時、私はその意味を理解するため、すぐに辞書を参照しました。

英語を学習していると、知らない単語に出会うことがよくありますね。この例文は、新しい単語を見つけた瞬間に、辞書をパッと開いて意味を確認する、という皆さんの身近な情景を描いています。「refer to A」で「Aを参照する」という、この単語の最も基本的な使い方を覚えましょう。

Lost in the big city, she nervously referred to her map to find the station.

大都会で迷子になり、彼女は駅を見つけるために不安そうに地図を参照しました。

初めての場所や広い街で道に迷った時、スマホや紙の地図を見て「どこだろう?」と焦る経験は誰にでもあるでしょう。この例文は、そんな不安な気持ちで地図を『参照する』具体的な行動を表しています。何かを探したり、確認したりするために情報を参照する、というニュアンスがよく伝わります。

During the meeting, the manager often referred to the sales data on the screen.

会議中、部長はスクリーン上の売上データを頻繁に参照しました。

仕事の会議やプレゼンテーションで、具体的なデータや資料を見ながら話を進める場面はよくあります。この例文は、部長がスクリーンに映し出された売上データを確認しながら話している、というビジネスシーンを描写しています。学術論文やビジネスレポートを書く際など、根拠を示すために既存の資料を『参照する』場合にも、この単語が頻繁に使われます。

動詞

委ねる

問題や決定を、より適切な権限や能力を持つ人や機関に託すこと。責任や判断を移譲するニュアンスを含む。

When my stomach hurt, the local doctor referred me to a specialist at a big hospital.

お腹の調子が悪くて町の医者に行ったら、彼は私を大きな病院の専門医に委ねました(紹介しました)。

体調が悪い時に、かかりつけ医が「より専門的な診察が必要だ」と判断し、あなたを専門医に「委ねる」、つまり「紹介する」場面です。医療現場で非常によく使われる典型的な表現です。このように 'refer A to B' で「AをBに委ねる、紹介する」という意味になります。

When a problem came up with the new project, my senior colleague gently told me to refer the matter to the team leader.

新しいプロジェクトで問題が起きて困っていたら、先輩が「その件はチームリーダーに委ねてごらん」と優しく教えてくれました。

職場で、自分だけでは解決できない問題が発生した際に、より適切な権限を持つ人(ここではチームリーダー)に判断や対応を「委ねる」状況です。先輩が助言する様子が目に浮かびますね。'refer the matter to...' は、ビジネスシーンで責任の所在を明確にする際によく使われます。

A student asked about the new school rule, but the teacher replied, 'I will refer the final decision to the principal.'

生徒が新しい校則について質問しましたが、先生は「最終的な判断は校長先生に委ねます」と答えました。

学校で生徒が新しいルールについて疑問を抱き、先生に尋ねたものの、先生がその場で決定せず、最終的な判断をより高い権限を持つ校長先生に「委ねる」場面です。重要な判断を最終決定権者に任せる際に使われる、丁寧で責任感のある表現です。

コロケーション

refer to someone as

〜を…と呼ぶ、〜を…と表現する

この構文は、人や物を特定の名前や肩書きで呼ぶ際に用います。単に名前を挙げるだけでなく、その名前が持つ意味合いやニュアンスを含めて表現できる点がポイントです。例えば、'He referred to her as "the brains of the operation"'(彼は彼女を「作戦の頭脳」と呼んだ)のように、相手の役割や能力を強調する際に効果的です。ビジネスシーンやフォーマルな会話でよく用いられます。

refer to something/someone for guidance

〜から助言(指導)を求める、〜を参考にする

この表現は、困難な状況や判断が必要な際に、特定の情報源や人物に頼ることを意味します。'guidance'は「指導、助言」という意味で、迷ったときに道しるべとなるもの、人を指します。例えば、'I often refer to my mentor for guidance when facing difficult career decisions'(難しいキャリアの決断に直面したとき、私はよく指導を求めてメンターに相談します)のように使います。ビジネスや学術的な文脈で頻繁に見られます。

refer a patient

患者を紹介する(専門医などへ)

医療現場でよく使われる表現で、ある医師が患者を別の専門医や医療機関に紹介することを指します。単に『紹介する』だけでなく、より専門的な治療や検査が必要であるというニュアンスが含まれます。例えば、'The family doctor referred the patient to a cardiologist'(かかりつけ医は患者を心臓専門医に紹介した)のように使われます。日常会話ではあまり使いませんが、医療関係の記事やドラマなどでは頻繁に登場します。

refer to the minutes

議事録を参照する

会議や会合などで、過去の記録を確認するために議事録を調べることを意味します。ビジネスシーンで頻繁に使われ、決定事項や議論の内容を正確に把握するために不可欠な行為です。'Let's refer to the minutes of the last meeting to confirm the action items'(前回の会議の議事録を参照して、アクションアイテムを確認しましょう)のように使います。フォーマルな場面でよく用いられる表現です。

refer back to

(以前の事柄に)立ち返って言及する、参照する

以前に述べたことや議論したことに再び言及することを意味します。議論の流れを整理したり、過去の合意事項を確認したりする際に役立ちます。例えば、'Referring back to your earlier point, I think...'(先ほどのあなたの発言に戻りますが、私は…)のように使います。議論やプレゼンテーションなどで、論理的なつながりを示すために効果的な表現です。

refer to someone in glowing terms

〜を絶賛する、褒めちぎる

'glowing terms'とは「輝かしい言葉」という意味で、誰かを非常に高く評価し、称賛する際に使われる表現です。例えば、'The CEO referred to the new project manager in glowing terms, praising her leadership skills'(CEOは新しいプロジェクトマネージャーを絶賛し、彼女のリーダーシップスキルを褒め称えた)のように使います。ややフォーマルな文脈や、文学的な表現として用いられることがあります。

as referred to above/below

上記/下記で言及したように

文書や論文などで、すでに述べた箇所や後述する箇所を参照する際に用いる表現です。'as referred to above'は「上記で言及したように」、'as referred to below'は「下記で言及するように」という意味です。学術的な文章やビジネス文書で頻繁に使われ、読者が情報を効率的に追えるようにする役割を果たします。例えば、'As referred to above, the data indicates a significant increase in sales'(上記で言及したように、データは売上の大幅な増加を示しています)のように使います。

使用シーン

アカデミック

学術論文や研究発表で頻繁に使われます。先行研究に「言及する」場合や、データや資料を「参照する」場合に必須の語彙です。例:『本研究では、先行研究(著者名, 年)を参考に、〜の分析を行った。詳細は参考文献を参照のこと。』のように、研究の正当性や信頼性を示すために不可欠です。また、複雑な問題を専門家に「委ねる」という意味でも、学術会議などで用いられます。

ビジネス

ビジネス文書や会議で、情報源を「参照する」場合や、問題を適切な部署や担当者に「委ねる」際に使用されます。例:『詳細については、添付資料をご参照ください。』や『本件については、法務部に判断を委ねます。』のように、効率的な情報伝達や責任の所在を明確にするために役立ちます。また、顧客からの問い合わせを適切な担当者に「委ねる」場合にも使われます。

日常会話

日常会話ではあまり使いませんが、ニュースやドキュメンタリーなどで、事件や問題が専門機関に「委ねられる」といった文脈で耳にすることがあります。例:『事件の捜査は警察に委ねられた。』のように、フォーマルな状況や報道で使われることが多いです。また、友人との会話で、共通の知人について「〜に聞いてみたら?」と提案する際に、間接的に「委ねる」意味合いで使われることもあります。

関連語

類義語

  • 言及する。ある事柄や人について、会話や文章の中で簡単に触れること。日常会話、ニュース、ビジネスなど幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】"Refer" がより正式で、情報源や根拠を示す意味合いが強いのに対し、"mention" は単に話題に出すというニュアンスが強い。 "Mention" はフォーマルな場でもカジュアルな場でも使える。 【混同しやすい点】"Refer" は参照先や根拠を示すことが多いが、"mention" は必ずしもそうではない。また、"refer to A as B" のように、"refer" は特定の表現パターンで使用されることがあるが、"mention" はより自由な文構造で使用できる。

  • 間接的に言及する、ほのめかす。直接的な表現を避け、暗示的に伝えること。文学作品や詩、フォーマルなスピーチなどで使われる。 【ニュアンスの違い】"Refer" が直接的に参照するのに対し、"allude" は間接的な言及にとどまる。"Allude" は聞き手や読み手の知識や理解に依存するニュアンスがある。 【混同しやすい点】"Allude" は直接的な言及を避けるため、対象が明確でない場合がある。また、"allude to" という形で使われることが多いが、"refer to" と同様に他動詞として使うことはできない。

  • 引用する。書籍や論文などの文献から、言葉や文章をそのまま取り出して使用すること。学術論文、レポート、法律文書などで頻繁に使用される。 【ニュアンスの違い】"Refer" が単に参照することを示すのに対し、"cite" は具体的な情報源を明示的に示す。学術的な文脈でよく使われる。 【混同しやすい点】"Cite" は常に文献や情報源からの引用を伴う。"Refer" は情報源が明示的でない場合もある。また、"cite" は学術的な文脈での使用が中心である。

  • 相談する、意見を求める。専門家や資料などに意見や情報を求めること。ビジネス、医療、法律など、専門的な知識が必要な場面で使われる。 【ニュアンスの違い】"Refer" が情報を参照することを示すのに対し、"consult" は助言や意見を求める意味合いが強い。 "Consult" は、よりインタラクティブな行為を意味する。 【混同しやすい点】"Consult" は通常、人または情報源に対して行われる。"Refer" は、より広範な対象を指すことができる。また、"consult" は専門知識や助言を求めるニュアンスが含まれる。

  • 関連付ける、関係がある。二つ以上の事柄が何らかの形でつながりを持っていることを示す。日常会話から学術的な議論まで幅広く使われる。 【ニュアンスの違い】"Refer" が特定の対象を指し示すのに対し、"relate" は事柄同士の関連性を示す。"Relate" は、より抽象的なつながりを意味することがある。 【混同しやすい点】"Relate" は自動詞としても他動詞としても使用できるが、"refer" は通常、他動詞として使用される。また、"relate to" は「〜と関係がある」という意味で、"refer to" とは異なる意味を持つ。

  • pertain

    関連する、付随する。ある事柄が別の事柄に直接的または間接的に関係していることを示す。フォーマルな文書や法律関連の文章でよく使用される。 【ニュアンスの違い】"Refer" が特定の対象を指し示すのに対し、"pertain" はより一般的な関連性を示す。"Pertain" は、よりフォーマルで、直接的な言及を避ける場合に使われる。 【混同しやすい点】"Pertain" は常に "pertain to" の形で使用され、自動詞として働く。 "Refer" は他動詞として使われることが多い。 "Pertain" は日常会話ではあまり使われず、フォーマルな文脈で使用される。

派生語

  • 名詞で「言及」「参照」「照会先」などの意味。動詞「refer」の行為や結果を指す抽象名詞。手紙や論文などで情報源を示す際に頻繁に使われる。動詞から派生した名詞として、学術的な文脈で特に重要。

  • 名詞で「紹介者」「推薦者」「仲裁者」「審判」などの意味。元々は「紹介する人」から派生し、スポーツや学術論文の査読など、特定の分野で判断や評価を行う人を指すようになった。日常会話よりも、フォーマルな場面や専門分野で使われる。

  • 名詞で「紹介」「委託」「照会」などの意味。「refer」の行為を示す名詞形であり、特に医療機関での紹介状や、ビジネスにおける顧客紹介などで用いられる。動詞から派生した名詞として、ビジネスや専門的な文脈で頻繁に見られる。

反意語

  • 「無視する」という意味の動詞。「refer」が注意を向けることを意味するのに対し、「ignore」は意図的に注意を払わないことを意味する。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使われる。文脈によっては、「overlook(見落とす)」も対義語となりうる。

  • 「無視する」「軽視する」という意味の動詞。「regard(尊重する、注意を払う)」に否定の接頭辞「dis-」がついた形。「refer」が注意を払い、関連付けることを意味するのに対し、「disregard」は意図的に注意を払わない、または重要視しないことを意味する。よりフォーマルな文脈で使用されることが多い。

語源

"Refer"はラテン語の"referre"(運び戻す、持ち帰る)に由来します。これは、"re-"(再び、後ろへ)と"ferre"(運ぶ、持つ)という二つの要素から構成されています。元々は「何かを元の場所に戻す」という意味合いがありましたが、そこから「話題をある場所に戻す、言及する」という意味に発展しました。さらに、「判断を委ねる」という意味合いも、何かを決定するために別の場所(人)に「運ぶ」というイメージから派生したと考えられます。日本語で例えるなら、「立ち返る」「原点回帰」といった言葉が、"re-"の「再び」というニュアンスに近いかもしれません。つまり、"refer"は、何かを「再び運ぶ」という根本的なイメージから、様々な意味に広がっていった単語と言えるでしょう。

暗記法

「refer」は単なる参照に非ず。過去の権威や知識体系に依拠し、主張の正当性を高める文化的行為。中世写本では知識継承の要、近代科学では研究の基盤。現代では、政治家が経済学者の研究を引用し政策を正当化、企業が研究機関のデータで信頼性を高める。婉曲表現としても用いられ、直接的な言及を避け、配慮や批判緩和に貢献。単語の奥に、知の系譜と社会戦略が潜む。

混同しやすい単語

『defer』は『(相手の意見などを)尊重する、従う』、または『延期する』という意味で、『refer』とスペルが非常に似ており、発音もアクセントの位置が違うだけで似ているため混同しやすいです。特に『延期する』という意味では、ビジネスシーンでよく使われるため注意が必要です。語源的には、どちらも『運ぶ、持つ』という意味のラテン語に由来しますが、deferは『(判断を)人に委ねる』というニュアンスがあります。

『prefer』は『~をより好む』という意味で、これもスペルが似ています。発音も最初の音 /r/ と /pr/ の違いに注意が必要です。意味が異なるのはもちろんですが、preferは比較級で使われることが多いため、文法的な用法も異なります。語源的には、『前に置く』という意味合いがあり、好む対象を優先するというニュアンスにつながります。

『referee』は『審判』という意味で、referの語幹を含んでいるためスペルが似ています。発音もストレスの位置が異なりますが、最初の部分が似ているため混同しやすいです。referが『言及する』という意味なのに対し、refereeは『判断を下す人』という意味で、意味的なつながりは薄いです。ただし、referの『照会する』という意味から、紛争などを第三者に照会して判断を仰ぐ、という関連性を見出すこともできます。

『revenue』は『収入、歳入』という意味で、スペルは全く異なりますが、発音が一部似ているため、特にリスニング時に混同する可能性があります。revenueは、ビジネスや経済に関する文脈でよく使われるため、referとは使用される場面が大きく異なります。語源的には、ラテン語の『戻ってくる』という意味があり、投資などから利益が戻ってくるイメージです。

reverie

『reverie』は『空想、夢想』という意味で、こちらもスペルは異なりますが、発音の最初の部分が似ているため、混同しやすい可能性があります。特に、あまり馴染みのない単語であるため、リスニングの際に注意が必要です。reverieは、文学作品や詩的な表現で使われることが多く、日常会話ではあまり使いません。語源的には、『さまよう』という意味があり、心がさまよって空想にふける様子を表しています。

『repel』は『撃退する、反発する』という意味で、スペルも発音も一部似ています。特に、語頭の 're' の部分が共通しているため、混同しやすい可能性があります。repelは、物理的な反発だけでなく、感情的な反発も表すことができます。語源的には、『押し戻す』という意味があり、相手を遠ざけるイメージです。

誤用例

✖ 誤用: I referred him to do that.
✅ 正用: I advised him to do that.

日本人が『refer』を『紹介する』という意味で覚えている場合、『彼にそれをするように紹介した』という日本語を直訳してしまいがちです。しかし、この文脈で『refer』を使うと、病院や専門家を紹介するニュアンスになり、単にアドバイスしたという意味にはなりません。ここでは『advise』が適切です。英語では、相手に何かを勧める際に、直接的な指示や命令を避ける傾向があり、『advise』はより丁寧で控えめな印象を与えます。日本語の『紹介』という言葉が持つ幅広い意味合いが、誤用の原因となっています。

✖ 誤用: I referred to his opinion.
✅ 正用: I cited his opinion.

『refer to』は『言及する』という意味で使われますが、学術的な文脈で意見や資料などを引用する場合には、『cite』がより適切です。日本人は『refer to』を『〜について言及する』という字面で捉えがちですが、『cite』は参考文献リストに載せるような、より正式な引用を意味します。論文やレポートなど、アカデミックな場面では『cite』を使うことで、情報の信頼性や出典を明確にするという文化的背景があります。日本語の『言及する』は、日常会話から学術的な場面まで幅広く使われますが、英語では文脈によって使い分ける必要があります。

✖ 誤用: Please refer to me if you have any questions.
✅ 正用: Please contact me if you have any questions.

『refer to』は『〜を参照する』という意味でよく使われますが、質問がある場合に『私を参照してください』と直訳すると、不自然な印象を与えます。ここでは『contact』を使うのが適切です。日本人は『refer』を『頼る』という意味で捉えがちですが、英語では質問や相談をする場合には『contact』がより一般的です。また、ビジネスシーンでは、質問がある場合に『refer to』を使うと、上司や担当部署に問い合わせるように指示するニュアンスが含まれる可能性があり、相手に誤解を与えることがあります。より直接的に連絡を取ってほしい場合は、『contact』を使うのが適切です。

文化的背景

「refer」は、単に情報を参照するだけでなく、ある権威や知識体系に依拠することで、主張の正当性や信頼性を高めるという文化的ニュアンスを含みます。特に学術的な文脈では、研究者が先人の知恵や確立された理論に「refer」することで、自身の研究をより強固なものとして提示する行為は、知的な誠実さを示す重要な要素と見なされます。

中世ヨーロッパの写本文化において、知識は教会や古代の賢人たちの著作に「refer」することで伝えられました。写字生たちは、聖書やアリストテレスの言葉を丹念に書き写し、注釈を加えることで、知識の連綿とした継承を担いました。この行為は、単なる情報の複製ではなく、過去の権威に対する敬意と、そこから派生する知識の正当性を現代に伝えるという重要な役割を果たしていました。近代に入り、科学革命が起こると、実験結果や観察データが知識の根拠として重視されるようになりましたが、それでもなお、研究者は既存の学説に「refer」することで、自身の研究の位置づけを明確にし、議論の土台を築く必要がありました。

現代社会においても、「refer」は単なる情報源の提示にとどまらず、その情報源が持つ権威や信頼性を共有する行為として機能します。例えば、政治家が政策を説明する際に、著名な経済学者の研究に「refer」することで、その政策の正当性を主張したり、企業が新製品を宣伝する際に、権威ある研究機関のデータに「refer」することで、製品の信頼性を高めたりすることがあります。このように、「refer」は、情報の発信者が受け手に与えたい印象や、伝えたいメッセージを効果的に伝えるための戦略的なツールとして用いられているのです。

さらに、「refer」は、婉曲表現としても用いられることがあります。直接的な言及を避け、間接的に言及することで、相手に配慮したり、批判を和らげたりする効果があります。例えば、ある人物の欠点を直接指摘する代わりに、「彼の行動は、過去の偉大な指導者たちのそれとは異なるように思われます」と「refer」することで、より穏やかな形で意見を伝えることができます。このように、「refer」は、コミュニケーションにおける繊細なニュアンスを表現するための、洗練された言葉遣いとしても重要な役割を果たしています。

試験傾向

英検

- 出題形式: 主に長文読解、語彙問題(特に準1級以上)。稀にリスニング。

- 頻度と級・パート: 準1級、1級で頻出。2級でも長文読解で登場する可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 学術的な内容、ニュース記事、エッセイなど。動詞として「言及する」「参照する」の意味で使われることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: refer to A as B (AをBと呼ぶ), refer to A (Aを参照する), refer to A for B (BについてAを参照する) などの構文を覚える。名詞形 reference との区別も重要。

TOEIC

- 出題形式: 主にPart 5 (短文穴埋め)、Part 7 (長文読解)。

- 頻度と級・パート: Part 7で比較的高頻度。Part 5でも中程度の頻度。

- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書(メール、レポート、契約書など)で頻出。「参照する」「言及する」の意味で使われることが多い。

- 学習者への注意点・アドバイス: refer to の後に何が続くか(人、物、情報源など)を意識する。refer to A as B の構文も頻出。同意語の mention, consult との使い分けも重要。

TOEFL

- 出題形式: 主にリーディングセクション(長文読解)。

- 頻度と級・パート: リーディングセクションで高頻度。ライティングセクションでも使用可能。

- 文脈・例題の特徴: 学術論文、科学記事、歴史的文書など。抽象的な概念やデータに「言及する」「関連する」意味で使われる。

- 学習者への注意点・アドバイス: refer の後に続く情報源の種類(グラフ、図、研究など)を把握する。文脈から意味を推測する練習が重要。名詞形 reference との違いを理解する。

大学受験

- 出題形式: 主に長文読解問題。文法問題で問われることもある。

- 頻度と級・パート: 難関大学ほど頻出。標準的なレベルの大学でも長文読解で登場する可能性あり。

- 文脈・例題の特徴: 評論文、物語文、説明文など。幅広いジャンルの文章で使われる。

- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から「言及する」「参照する」「関連する」などの意味を判断する。refer to A as B の構文は頻出。派生語(reference, referral)も合わせて覚える。

免責事項

英単語学習ラボは生成AIで機械的に意味や英語表現を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。

このページについて

作成:英単語学習ラボ
生成支援:Google Gemini
最終更新:2025年7月18日

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