joint
二重母音 /ɔɪ/ は「オ」と「イ」を滑らかにつなげた音で、日本語の「オイ」よりも口を大きく開けて発音します。語尾の /nt/ は、日本語の「ト」のように母音を伴わずに、舌先を歯茎につけて発音する鼻音です。'n' の発音後、すぐに 't' の準備をすることで、より自然な発音になります。
専門的な内容に関するご注意
このページには、健康、金融、法律など、専門的な知識を必要とする内容が含まれている可能性があります。本サイトの情報は学習目的で提供されており、専門家による助言の代わりとなるものではありません。重要な判断を行う際には、必ず資格を持つ専門家にご相談ください。
つなぎ目
骨、パイプ、組織など、二つのものを繋ぎ合わせる部分。可動性がある場合と固定されている場合がある。比喩的に、組織やグループ間の連携点も指す。
My son cried when the toy's arm broke at the joint.
息子はおもちゃの腕が、つなぎ目の部分で壊れた時に泣きました。
※ この例文は、子供がお気に入りのおもちゃを壊してしまい、悲しんでいる情景を描写しています。おもちゃの腕や足が本体とつながっている「つなぎ目(joint)」が壊れるのは、よくあることですよね。ここでは、壊れた場所を具体的に示す「at the joint(つなぎ目で)」という形で使われています。
I struggled to fit the table legs into the joint.
私はテーブルの脚を、そのつなぎ目にうまくはめ込むのに苦労しました。
※ 家具を組み立てている時の、ちょっとイライラする場面を想像してみてください。テーブルの脚を本体に差し込む「つなぎ目(joint)」に、なかなかぴったりはまらない状況です。'struggled to fit' は「はめ込むのに苦労した」という、具体的な行動と感情を表しています。DIYの場面でよく使われる表現です。
We saw water leaking from a loose joint in the old pipe.
私たちは古いパイプの緩んだつなぎ目から水が漏れているのを見つけました。
※ この例文は、水漏れという生活の中で起こりうる問題を発見した時の状況を描いています。パイプ同士が結合している「つなぎ目(joint)」は、水漏れが起こりやすい場所として典型的です。'leaking from' は「~から漏れている」、'loose' は「緩んだ」という意味で、'joint' と一緒に使うことで「緩んだつなぎ目」という具体的な状態が伝わります。
共同の
複数の人や組織が一緒に行うこと。責任や利益を共有するニュアンスを含む。'joint venture'(共同事業)のような複合語でよく使われる。
My friend and I made a delicious cake as a joint effort for the party.
私と友だちは、パーティーのために共同作業でおいしいケーキを作りました。
※ 「joint effort」は「共同の努力」や「共同作業」という意味でよく使われます。この文では、友達と協力してケーキを作った楽しい雰囲気が伝わりますね。誰かと一緒に何かを成し遂げたり、準備したりする時にぴったりの表現です。
Two companies launched a joint project to develop a new eco-friendly car.
2つの会社が、新しい環境に優しい車を開発するために共同プロジェクトを立ち上げました。
※ 「joint project」は「共同プロジェクト」という意味で、特にビジネスや研究の場でよく使われます。複数の組織や人が協力して一つの大きな目標に取り組む様子がわかります。「launch a project」で「プロジェクトを立ち上げる」という意味になります。
The two countries issued a joint statement to promote peace in the region.
その2つの国は、地域での平和を促進するために共同声明を発表しました。
※ 「joint statement」は「共同声明」という意味で、国や組織が協力して公式に発表する際に使われます。ニュースなどでよく耳にする表現です。特定の目的(この場合は平和の促進)のために、複数の主体が一致した見解を示す場面が想像できます。
接合する
二つ以上のものを物理的または概念的に繋ぎ合わせること。名詞の「つなぎ目」を作る行為を指す。例えば、木材を接合して家具を作る、異なる意見を接合して合意を形成する、など。
My dad carefully jointed the two wooden pieces to build a small birdhouse with me.
私のお父さんは、私と一緒に小さな鳥の巣箱を作るために、2つの木片を慎重に接合しました。
※ この例文は、お父さんが子供と一緒に木工をしている、温かい家庭の情景を描いています。「joint」は、このように木材や金属などの物理的な部品を「つなぎ合わせる」「結合する」という、動詞としての最も中心的で具体的な使い方をしています。ここでは、何かを組み立てる際の丁寧な作業が伝わりますね。
The plumber had to joint the broken pipe sections to fix the old water leak.
配管工は、古い水漏れを直すために、壊れたパイプの部分を接合しなければなりませんでした。
※ この例文では、水漏れを修理するプロの配管工の作業風景が目に浮かびます。パイプやケーブルといったものを物理的に「接合する」ことは、「joint」が非常によく使われる典型的な文脈です。「had to ~」は「~しなければならなかった」という意味で、緊急性や必要性があったことを示しています。
The student carefully jointed the robotic arm parts to make it move smoothly.
その学生は、ロボットアームの部品が滑らかに動くように、慎重に接合しました。
※ この例文は、学生がロボットを組み立てている、精密で技術的な場面を描写しています。機械の部品を正確に「接合する」というニュアンスは、「joint」の動詞の用途として非常に自然です。「to make it move smoothly」は「それが滑らかに動くようにするために」と、目的を表す表現です。
コロケーション
共同事業、合弁事業
※ 二つ以上の企業や団体が特定の事業目的のために資本を出し合って行う事業のことです。リスクやコストを分担し、互いの強みを活かすことを目的とします。ビジネスシーンで頻繁に使われ、特に国際的な事業展開において一般的な形態です。単に"venture"と言うと、新規事業や冒険的な事業を指しますが、"joint"が付くことで、複数の主体が協力するニュアンスが加わります。契約書やビジネス文書でよく見られる表現です。
共同親権
※ 離婚や別居した親が、子供の養育に関する権利と義務を共同で持つことです。子供の福祉を最優先に考え、両親が協力して子供の成長をサポートする形態です。法的・社会的な文脈で用いられ、特に家族法や児童福祉の分野で重要な概念です。単に"custody"と言うと、単独親権を指す場合もあるため、"joint"を付けることで、両親が共同で責任を負うことを明確にします。
共同口座
※ 複数人で共有する銀行口座のことです。夫婦や家族、ビジネスパートナーなどが、共通の目的のために資金を管理するために利用します。口座からの引き出しや入金は、口座名義人全員または一部の同意が必要となる場合があります。日常会話でも使われますが、銀行や金融機関との手続きで頻繁に用いられる表現です。類似の表現として"shared account"がありますが、"joint account"の方がより公式なニュアンスがあります。
共同の努力、協力
※ 複数の人が協力して目標を達成しようとすることです。チームワークや連携を強調する際に用いられます。ビジネスシーンやスポーツ、学術研究など、様々な場面で使用されます。例えば、「プロジェクトの成功はチームのjoint effortによるものだ」のように使います。"collaborative effort"も同様の意味ですが、"joint effort"の方がより一般的な表現です。
共同責任
※ 複数の人が共同で負うべき責任のことです。プロジェクトの失敗や事故など、責任の所在を明確にする必要がある場面で用いられます。法的責任や倫理的責任など、様々な種類の責任が含まれます。ビジネスシーンや法律関連の文書でよく見られる表現です。"shared responsibility"も同様の意味ですが、"joint responsibility"の方がより公式で、法的拘束力を持つニュアンスがあります。
股関節
※ 大腿骨と骨盤をつなぐ関節のことです。医学用語として使用され、整形外科やリハビリテーションの分野で頻繁に用いられます。股関節の痛みや機能障害について説明する際に不可欠な表現です。例えば、「股関節の可動域を広げる」のように使います。日常会話ではあまり使われませんが、医療関係者や患者の間では一般的な用語です。
合同会議、合同議会
※ 議会や委員会などが、合同で開催する会議のことです。重要な法案の審議や国家的な課題について議論する際に行われます。政治や行政の分野で用いられ、報道記事や公式文書でよく見られる表現です。例えば、「米議会は〇〇問題についてjoint sessionを開催した」のように使います。一般的には、通常の会議よりも重要度が高いと認識されます。
使用シーン
学術論文や研究発表で、骨や関節の「つなぎ目」を指す医学・生物学分野や、共同研究プロジェクトにおける「共同」を表す際に使われます。例:『この研究は、〇〇大学とのjoint research(共同研究)である』『膝のjoint(関節)の可動域を測定する』のように使用されます。
ビジネスシーンでは、M&Aなどの「共同」事業や、複数の企業が「共同」で取り組むプロジェクトを表す際に使われます。例:『joint venture(合弁事業)を設立する』『joint marketing campaign(共同マーケティングキャンペーン)を実施する』のように、ややフォーマルな文脈で使用されます。
日常会話では、マリファナを指すスラングとして使われることがあります。しかし、一般的には「つなぎ目」や「共同」の意味で使われることは少ないです。ニュースなどで、国際的な「共同」声明などを報じる際に、『joint statement(共同声明)』という形で目にすることがあります。
関連語
類義語
『繋がり』や『関連性』を意味し、物理的な連結だけでなく、抽象的な関係性も表す。ビジネス、日常会話、学術など幅広い場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『joint』が物理的な接合部や共同での活動を指すのに対し、『connection』はより広範な繋がりや関係性を意味する。必ずしも物理的な結合を伴わない。 【混同しやすい点】『joint』は可算名詞として具体的な接合箇所を指せるが、『connection』は抽象的な繋がりを指す場合、不可算名詞となることがある。文脈によって使い分けが必要。
『合流地点』や『交差点』を意味し、特に道路や鉄道などの交通網における連結点を示す。フォーマルな場面や技術的な文脈で使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『joint』が二つ以上のものを繋ぎ合わせる一般的な接合部を指すのに対し、『junction』は複数の経路が一点で交わる特定の場所を示す。より専門的な意味合いが強い。 【混同しやすい点】『junction』は道路や鉄道などのインフラに関連する文脈で使われることが多く、一般的な『joint』の代替として使うと不自然になることがある。たとえば、指の関節を『finger junction』とは言わない。
『繋がり』や『関連』を意味し、ウェブページのハイパーリンクから抽象的な関係性まで幅広く使われる。ビジネス、技術、日常会話など多様な場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『joint』が物理的な結合や共同作業を強調するのに対し、『link』は二つの要素を結びつける関係性そのものに焦点を当てる。必ずしも物理的な結合を伴わない。 【混同しやすい点】『link』は動詞としても名詞としても使えるが、『joint』は主に名詞として使われる。『link』を動詞として使う場合、『繋げる』という行為を強調する。
『結合』や『団結』を意味し、国家や組織、労働組合などの объединение を指す。フォーマルな場面や政治的な文脈で使用されることが多い。 【ニュアンスの違い】『joint』が物理的な接合部や共同での活動を指すのに対し、『union』はより大規模で組織的な結合を意味する。より抽象的でフォーマルな響きを持つ。 【混同しやすい点】『union』は労働組合や国家連合など、特定の組織や概念を指すことが多い。指の関節を『finger union』とは言わない。また、文脈によっては結婚を意味することもある。
- seam
『縫い目』や『継ぎ目』を意味し、布や金属などを縫い合わせたり溶接したりした跡を示す。技術的な文脈や手芸など、具体的な物を扱う場面で使用される。 【ニュアンスの違い】『joint』が一般的な接合部を指すのに対し、『seam』は特に布や金属などを繋ぎ合わせた線状の跡を指す。より具体的な形状と製造プロセスを連想させる。 【混同しやすい点】『seam』は服の縫い目など、特定の製造プロセスを経た接合部にのみ使用される。関節や共同事業を『seam』と表現することはできない。
『関節』や『明瞭な発音』を意味する。医学、言語学、音楽など専門的な分野で使用される。 【ニュアンスの違い】『joint』が一般的な関節や接合部を指すのに対し、『articulation』は特に骨格の関節や、言葉を明確に発音する行為を指す。より専門的で学術的な響きを持つ。 【混同しやすい点】日常会話で関節を指す場合に『articulation』を使うと、やや堅苦しい印象を与える。また、言語学的な意味での『明瞭な発音』は、物理的な接合とは全く異なる意味である点に注意。
派生語
『接合点』『岐路』を意味する名詞。元々は『joint』と同じく『結合』を表すラテン語に由来し、時間的・空間的な繋がりを示す。フォーマルな場面(ビジネス文書、学術論文)で、重要な局面やタイミングを指す際に用いられる。日常会話での使用頻度は低い。
- adjoint
数学や物理学で用いられる専門用語で、『随伴』を意味する。接頭辞『ad-(〜に)』がつき、『joint(結合)』に『〜に結合された』というニュアンスを加える。高度な数学的構造や物理現象を記述する際に使われ、一般の会話ではほぼ用いられない。
『結合する』『参加する』を意味する動詞。『joint』の直接的な語源であり、最も基本的な形。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使用され、物理的な結合だけでなく、組織への参加や活動への合流など、抽象的な意味でも用いられる。
反意語
『分離する』を意味する動詞および形容詞。『joint』が結合・連結を表すのに対し、こちらは分割・分離を表す。物理的な分離だけでなく、関係性の断絶や意見の相違など、抽象的な意味でも用いられる。日常会話やビジネスシーンで頻繁に使用される。
- disjoint
『分離された』『共通部分を持たない』を意味する形容詞。接頭辞『dis-(分離)』がつき、『joint』の結合の意味を否定する。数学や情報科学の分野で、集合やグラフなどが共通要素を持たない状態を表す際に用いられる。日常会話での使用頻度は低いが、専門分野では重要な概念。
- sever
『切断する』『断ち切る』を意味する動詞。『joint』が緩やかな結合や連続性を示唆するのに対し、こちらはより強制的で不可逆的な分離を表す。物理的な切断だけでなく、関係の断絶や権利の剥奪など、抽象的な意味でも用いられる。報道や文学作品などで、深刻な状況や重大な決断を描写する際に用いられる。
語源
「joint」は、古フランス語の「joindre」(結合する、つなぐ)に由来し、さらに遡るとラテン語の「iungere」(結合する、結びつける)にたどり着きます。このラテン語は、印欧祖語の根 *yewg-(結合する)から派生しています。「iungere」は、結婚を意味する「conjugal」(夫婦の、結婚の)や、文法用語の「conjugate」(活用する)といった単語とも関連があります。「joint」は、文字通り「つなぎ目」を意味する名詞として使われる一方、「共同の」という意味の形容詞としても使われます。これは、何かを一緒に「結びつけて」行うという概念から来ています。日本語で例えるなら、「共同戦線」という言葉が「joint」の「共同の」という意味合いに近いでしょう。つまり、「joint」は、物理的な結合だけでなく、協力や連携といった抽象的な結合も表す言葉として発展してきたのです。
暗記法
「joint」は単なる繋ぎ目ではない。中世ギルドの職人たちは「jointly」技術を共有し、教会では信徒が「joint」な信仰で結ばれた。20世紀には「joint venture」が異文化を繋ぎ、現代では大家族を意味する「joint family」という言葉も生まれた。「joint」は協力の象徴である一方、癒着の温床にもなり得る。社会の構造や人間関係の本質を映す、奥深い言葉なのだ。
混同しやすい単語
『joint』と母音と子音の一部が共通するため、発音が不明瞭だと混同しやすい。スペルも似ており、特に手書きの場合に誤読しやすい。『point』は『点』『要点』などを意味する名詞、または『指し示す』などの意味の動詞であり、品詞も意味も異なる。日本語の『ポイント』というカタカナ語に引きずられないように注意。
『joint』と語幹が共通するため、意味的に関連があるように感じられるかもしれない。『join』は『参加する』『結合する』といった動詞であり、『joint』の名詞(関節、継ぎ目)または形容詞(共同の)とは品詞が異なる。文脈から判断することが重要。また、発音も末尾の子音が異なるため注意が必要。
スペルが似ており、特に『j』と『g』の区別が苦手な学習者は混同しやすい。『giant』は『巨人』という意味の名詞、または『巨大な』という意味の形容詞であり、意味は全く異なる。発音も大きく異なるため、注意深く聞く必要がある。カタカナ語の『ジャイアント』のイメージに引きずられないように。
接頭辞 'ad-' が付いているため、スペルが長く複雑に見えるが、一部の文字が共通しているため混同される可能性がある。『adjunct』は『付加物』『助手』などを意味する名詞であり、『joint』とは意味が異なる。発音も異なるため、スペルに惑わされず、正しく発音を覚えることが重要。
スペルが長く、母音の並びが似ているため、視覚的に混同しやすい。『ointment』は『軟膏』という意味の名詞であり、意味は全く異なる。発音も異なるため、スペルに惑わされず、正しく発音を覚えることが重要。語源的には、'oint' は古フランス語の 'oindre'(油を塗る)に由来し、'joint' とは無関係である。
発音が似ており、特にアメリカ英語では『joint』と区別がつきにくい場合がある。スペルも似ているため、視覚的にも混同しやすい。『jaunt』は『小旅行』という意味の名詞であり、意味は全く異なる。文脈から判断する必要がある。特に会話では注意が必要。
誤用例
日本語の『合同委員会を設けた』を直訳すると、つい『have』を使ってしまいがちですが、ここでは『form』がより適切です。英語の『have』は、すでに存在するものを『持っている』状態を表すのに対し、『form』は新たに組織・設立するという行為を強調します。これは、組織論における『組織の生成(formation)』という概念にも通じ、よりフォーマルで客観的なニュアンスを伝えます。日本語の『〜を持つ』という表現は、英語では状態だけでなく、行為や設立を表す場合に注意が必要です。
『joint』はスラングとして『(麻薬の)ジョイント』を意味することがあります。そのため、単に『場所』という意味で使うと、意図しない誤解を招く可能性があります。特にフォーマルな場面や初対面の人との会話では避けるべきです。日本語の『穴場』のようなニュアンスで場所を紹介したい場合は、『place』『spot』『establishment』などの言葉を選びましょう。また、若者言葉やスラングは、教養ある大人の会話では場をわきまえて使うことが大切です。
『joint』は名詞であり、ここでは形容詞的に使う必要があります。『join』の過去分詞である『joined』を使用することで、『彼らは一心同体だ』『いつも一緒にいる』という意味になります。日本人は『joint』を『共同の』という意味で捉えがちですが、『joint at the hip』はイディオムであり、文字通りの『腰の関節で繋がっている』という意味ではありません。英語のイディオムは、文字通りの意味とは異なる比喩的な意味を持つことが多いため、文脈に注意して理解する必要があります。
文化的背景
「joint」という言葉は、文字通り「繋ぎ目」を意味すると同時に、社会的な繋がりや共同体意識を象徴することがあります。特に、困難な時代や共通の目的を達成するために人々が団結する状況において、その重要性が際立ちます。
「joint」は、単に物理的な接合部を指すだけでなく、社会的な連帯や協力関係を表す言葉としても用いられてきました。中世のギルド制度では、職人たちが「jointly(共同で)」事業を行い、技術や知識を共有することで、互いの生活を支え合いました。この「joint」な取り組みは、個人の力だけでは成し遂げられない大きな事業を可能にし、地域社会の発展に貢献しました。また、宗教的な文脈においても、「joint」は信者同士の絆や神との繋がりを象徴することがあります。教会や修道院は、信者たちが共同で祈り、奉仕する場であり、「joint」な信仰生活を通じて精神的な充足を得る場所でした。
20世紀に入ると、「joint」はビジネスの世界でも重要な概念となりました。企業間の「joint venture(共同事業)」は、互いの強みを活かし、新たな市場を開拓するための戦略として広く採用されました。特に、グローバル化が進む現代においては、「joint venture」は異文化間の理解を深め、国際的な協力を促進する役割も担っています。しかし、その一方で、「joint」は時に、癒着や不正の温床となることもあります。政治家や企業が「jointly(共同で)」利益を追求する際に、倫理的な問題が生じることも少なくありません。そのため、「joint」な関係を築く際には、透明性や公正さを確保することが不可欠です。
現代社会において、「joint」は多様な意味を持つ言葉として、私たちの生活に深く根付いています。物理的な繋がりから社会的な連帯、そしてビジネスにおける協力関係まで、「joint」は様々な場面で人々の関係性を表す言葉として用いられています。この言葉を理解することは、単に語彙を増やすだけでなく、社会の構造や人間関係の本質を理解することにも繋がります。例えば、「joint family(大家族)」という言葉は、複数の世代が共同で生活する家族形態を表し、伝統的な価値観や家族の絆の重要性を示唆しています。このように、「joint」は、社会や文化の様々な側面を反映する鏡のような言葉と言えるでしょう。
試験傾向
- 出題形式: 主に語彙問題、長文読解。リスニングでも稀に出題。
- 頻度と級・パート: 準1級以上で頻出。1級でも出題される可能性あり。長文読解での出現頻度が高い。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、科学技術、文化など幅広いテーマで登場。名詞(関節、共同)の意味と動詞(結合する)の意味の両方が問われる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 名詞の「関節」の意味だけでなく、「共同の」「合同の」といった形容詞的用法も重要。動詞としての「結合する」の意味も押さえておくこと。関連語句(e.g., joint venture)も覚えておくと有利。
- 出題形式: 主にPart 5(短文穴埋め問題)、Part 7(長文読解)。
- 頻度と級・パート: Part 5, 7で中程度の頻度。ビジネス関連の長文で登場することが多い。
- 文脈・例題の特徴: ビジネス文書(契約書、報告書、プレスリリースなど)で、「共同の」「合同の」といった意味で使用されることが多い。合弁事業(joint venture)などのビジネス用語として出題される可能性もある。
- 学習者への注意点・アドバイス: ビジネスシーンでの用法を意識すること。「joint venture」や「joint account」などの複合名詞を覚えておくと役立つ。類似語(e.g., combined, mutual)との使い分けも重要。
- 出題形式: 主にリーディングセクション(長文読解)。
- 頻度と級・パート: アカデミックな長文読解で中程度の頻度。特に社会科学、自然科学系の文章で登場しやすい。
- 文脈・例題の特徴: 学術的な文章で、「共同の」「結合した」といった意味で使用される。抽象的な概念や論理的な議論の中で使われることが多い。
- 学習者への注意点・アドバイス: アカデミックな文脈での用法を理解すること。特に、抽象的な概念を結びつける意味合いで使われる場合に注意。類義語とのニュアンスの違いも意識すること(e.g., combined, connected)。
- 出題形式: 主に長文読解、文法・語彙問題。
- 頻度と級・パート: 難関大学ほど頻出。標準的なレベルの大学でも長文読解で登場する可能性あり。
- 文脈・例題の特徴: 社会問題、環境問題、科学技術など幅広いテーマで登場。評論文や説明文でよく見られる。
- 学習者への注意点・アドバイス: 文脈から意味を推測する能力が重要。名詞、形容詞、動詞の用法を区別し、文脈に応じて適切な意味を判断する必要がある。関連語句(e.g., jointly)も覚えておくと有利。